JPH07216832A - 信号表示機システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 車両感知機２を工事現場１の停止線１１から
一定距離手前に設け、判断部５が赤信号の間に車両感知
機２の前を通過した車両台数と通過状況から待ち車両の
台数と待ち車両が通過する時間とを推定し、次の青信号
のときに、少なくともこの待ち車両が通過する時間だ
け、信号表示機３の信号を青信号にする指令を信号表示
機３に発する。 【効果】 待ち車両の台数に応じて信号が変わるし、車
両感知機までの待ち車両が次の青信号のときに必ず通過
できるから、交通がスムーズになるし、ドライバーのイ
ライラが静まり便利である。又、この信号表示機３が赤
信号と同時に待ち時間を表示するようにしていると、後
何分で通過できるかが判り、ドライバーのイライラが更
に静まる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、道路工事等で車線規制
を行う場合に設置する信号表示機システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、道路工事等で車線規制を行う場合
に設置する信号表示機は、工事現場の両側に設置され、
予め設定した時間通りに自動的に赤信号と青信号とを交
互に表示していた。又、人間が工事現場についていて、
交通の状況を見ながら判断して、赤信号や青信号を表示
していた。又、実公平５−４００９１号公報に記載され
ているように、工事現場の両側に設けられている信号の
信号時間が交通量に応じて自動的に変動する信号表示機
システムが知られている。 この信号表示機システムで
は通過する基準台数を予め設定していて、この基準台数
を超えたときに進入時間を長くし、基準台数より少ない
ときに進入時間を短くするものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記設定した
時間通りに自動的に変化する信号表示機では、時間帯等
により交通量が変化しても、予め設定した通りに自動的
に青信号と赤信号とを交互に表示するだけであるから、
車の流れがスムーズに行かなくなることがある。又、人
間が工事現場についている場合では、車の交通量を見な
がら判断するために、車の流れはスムーズになるが、人
件費が高くなるということがあるし、「あと何分で青に
なる」ということが不明であるため、待っているドライ
バーがイライラするという問題がある。

【０００４】前記公報記載の信号表示機システムでは、
人間が工事現場の両側に付いている場合と同様に信号時
間が変動するから車の流れがスムーズになるが、この変
動する時間は一定である。従って、車の流れが若干スム
ーズになるが限界があり、待っている車両の台数によっ
てきめ細かい対応ができないという問題がある。そこ
で、本発明の目的は、工事現場から一定距離までに止ま
っている待ち車両に応じて信号の長短を決めることによ
り、車の流れがスムーズになり、ドライバーのイライラ
が解消する信号表示機システムを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、片側１車線規制の
行われている工事現場に設置される信号表示機システム
において、工事現場の両側に設置される車両感知機と、
この車両感知機で感知した車両の通過台数を数えこの通
過台数を演算処理し指令を発する判断部と、この判断部
からの指令によって青や赤の信号を表示する信号表示機
とからなり、前記車両感知機が工事現場の停止線から一
定距離手前に設けられ、前記判断部が赤信号の間に車両
感知機の前を通過した車両台数と通過状況とから、待ち
車両の台数と待ち車両が通過する時間とを推定し、次の
青信号のときに少なくともこの待ち車両が通過する時間
だけ、信号表示機の信号を青信号にする指令を信号表示
機に発するものである。

【０００６】本発明において、判断部が赤信号の間に通
過した車両の台数と通過状況とから待ち車両の台数を推
定するが、この推定の一例を示すと、赤信号に変わった
瞬間から車両感知機の前を通過した車両の台数と、この
台数から赤信号のときに既に車両感知機を通過していて
停止位置に到着するであろうと推定した車両の台数との
和が待ち車両の台数となる。

【０００７】又、車両が極めてユックリと通過している
状態であれば、停止線から車両感知機までに車両がほぼ
一杯存在するとして、待ち車両の台数を推定する。本発
明においては、工事現場の停止線から一定距離手前に車
両感知機を設けているが、この一定距離は交通の量や現
場の状況によって適宜決めればよい。本発明において、
信号表示機が赤信号を示す際に、赤信号と共に待ち時間
を表示するようにするとよい。

【０００８】

【作用】本発明信号表示機システムは、車両感知機が工
事現場の停止線から一定距離手前に設けられ、判断部が
赤信号の間にこの車両感知機の前を通過した通過台数と
通過状況とから、待ち車両の台数と待ち車両が通過する
時間とを推定し、次の青信号のときに少なくともこの待
ち車両が通過する時間だけ、信号表示機の信号を青信号
にする指令を信号表示機に発するものであるから、少な
くともこの時間だけ信号表示機の信号は青信号となり、
停止線から車両感知機までの間に待っている車両は一度
に工事現場を通過することができる。

【０００９】このように、待ち車両の台数によって青信
号の時間が長くなったり短くなったりするから、交通の
流れがスムーズになる。又、ドライバーがどこまでの車
両が一度の信号で通過できるかが判り、ドライバーのイ
ライラは減少する。また、この信号表示機装置が赤信号
を表示する際に、赤信号と共に、待ち時間を表示するよ
うにすると、ドライバーがこの待ち時間を見ることによ
り、何分待てばよいかが判り、イライラが更に減少す
る。

【００１０】

【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。図１〜図
３は本発明の一実施例を示すもので、図１は信号表示機
システムを設置した工事現場の状態を示す説明図、図２
は信号表示機システムを示すブロック図、図３は信号表
示機を示すもので、（イ）は赤信号のときの信号表示機
の説明図、（ロ）は青信号のときの信号表示機の説明図
である。

【００１１】図１〜図３において、１は工事現場であ
り、この工事現場１は片側１車線規制が行われている。
この工事現場の両側に停止線１１、１１が設けられてい
る。２は車両感知機であり、工事現場１の両側に設けら
れている停止線１１から一定距離手前、例えば、２０ｍ
手前に設けられている。

【００１２】３は赤や青の信号と待ち時間とを示す信号
表示機であり、この信号表示機３は工事現場１の停止線
１１近傍に設けられている。この信号表示機３は、図３
に示すように、赤信号のときは、上部の表示３５が赤に
なり、下部の表示３６が「通行まで○○分○○秒」と表
示する。又、青信号のときは、上部の表示３５が青とな
り、下部の表示３６が「ご迷惑をおかけします」とな
る。４は車両であり、４１は待っている車両であり、４
２は通行している車両である。５は判断部である。

【００１３】次に、この信号表示機システムの作動状況
を説明する。車両感知機２が工事現場方向に向かってい
る車両を感知していて、絶えず両方の判断部５、５に連
絡している。信号表示機３の信号が赤になると同時に、
判断部５が車両感知機２が感知した車両の台数を数え出
し、反対側の車両感知機２の信号からの連絡で既に反対
側の信号表示機３の青信号の時間と、この信号表示機の
赤信号の時間が判っているから、この赤信号が完了する
までの間に通過した車両の台数を求める。又、この判断
部５では、この通過した台数を演算処理して、赤信号に
なったときに既に停止線１１から車両感知機２までに存
在していたであろう台数を推定する。

【００１４】そして、判断部５がこの通過した車両の台
数と推定した車両の台数との合計を待ち車両の台数と推
定する。この待ち車両の台数を演算処理して、待ち車両
が工事現場１を，通過する時間を推定する。そして、赤
信号が終了した後に、この待ち車両が通過する時間だけ
次の信号を青信号にする指令を信号表示機３に発する。
尚、車両感知機２から判断部５へのデータの伝達は、電
波や超音波を利用するものでもよいし、電線によって直
接接続したものであってもよい。

【００１５】この青信号の時間は、反対側の判断部５で
も推定するから、反対側ではこの青信号が終了した時間
から、工事現場を通過するに要する時間だけ後まで赤信
号にする。その後、前記と同様の方法で反対側で、赤信
号の間に通過した車両の台数から待ち車両の台数を推定
し、この待ち車両の台数が通過するだけの間、次の信号
表示機３の信号を青信号にする。次に、車両の待ち台数
と信号表示機の時間との１例を表１に示す。

【００１６】

【表１】

【００１７】尚、車両が車両感知機２の前を極めてユッ
クリ通過している状態が長く続くようであれば、車両感
知機２が感知し、これを判断部５に連絡する。すると、
判断部５では、停止線１１と車両感知機２との間に車両
が一杯になっていると判断し、予め定めている時間（最
大時間）だけ信号表示機３の信号を青信号にする。

【００１８】又、両側に待ち車両がない場合には、車両
感知機２から判断部５に通過車両の連絡がないから、赤
信号と青信号を予め定めた時間だけ繰り返して示してい
るが、どちらかの車両感知機２が感知すると、青信号の
場合には、この車両が通過するまでの時間を判断して、
信号表示機３の青信号を延長し、赤信号の場合には、直
ちに、反対側の信号が赤になり、車両が工事現場を通過
するであろう時間の後にこの信号が青信号になるから、
車両の待つ時間が極めて少なくなる。

【００１９】このように、この実施例では、待ち車両の
台数に応じて信号が変わる時間が定まるし、又、停止線
１１から車両感知機３までに待っている車両は一度に通
過するから、交通がスムーズになり便利であるし、ドラ
イバーのイライラが静まる。又、待ち車両がない場合に
は待ち時間がほとんどなく通過できるので、便利であ
る。

【００２０】

【発明の効果】本発明信号表示機システムは、工事現場
の停止線から車両感知機までに待っている待ち車両の台
数を推定し、次の青信号のときには、少なくともこの待
ち車両が通過する時間だけ信号表示機の信号を青信号に
する。このように、待ち車両の台数に応じて信号が変わ
るし、車両感知機までの待ち車両が次の青信号表示機に
必ず通過できるから、交通がスムーズになるし、ドライ
バーのイライラが静まり、便利である。又、信号表示機
が赤信号と共に待ち時間を表示するようにしていると、
後何分で通過できるか判り、ドライバーのイライラが更
に静まる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すもので、信号表示機シ
ステムを設置した工事現場の状態を示す説明図である。

【図２】信号表示システムを示すブロック図である。

【図３】信号表示機を示すもので、（イ）は赤信号のと
きの信号表示機の説明図、（ロ）は青信号のときの信号
表示機の説明図である。

【符号の説明】

１ 工事現場 １１ 停止線 ２ 車両感知機 ３ 信号表示機 ４ 車両 ４１ 待っている車両 ４２ 通過している車両 ５ 判断部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 片側１車線規制の行われている工事現場
   に設置される信号表示機システムにおいて、工事現場の
   両側に設置される車両感知機と、この車両感知機で感知
   した車両の通過台数を数えこの通過台数を演算処理し指
   令を発する判断部と、この判断部からの指令によって青
   や赤の信号を表示する信号表示機とからなり、前記車両
   感知機が工事現場の停止線から一定距離手前に設けら
   れ、前記判断部が赤信号の間に車両感知機の前を通過し
   た車両台数と通過状況とから、待ち車両の台数と待ち車
   両が通過する時間とを推定し、次の青信号のときに少な
   くともこの待ち車両が通過する時間だけ、信号表示機の
   信号を青信号にする指令を信号表示機に発することを特
   徴とする信号表示機システム。