JPH07216380A - グリセリド油、脂肪化学薬品及びワツクスエステル処理のためのmpr法 - Google Patents

グリセリド油、脂肪化学薬品及びワツクスエステル処理のためのmpr法

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JPH07216380A
JPH07216380A JP4108394A JP10839492A JPH07216380A JP H07216380 A JPH07216380 A JP H07216380A JP 4108394 A JP4108394 A JP 4108394A JP 10839492 A JP10839492 A JP 10839492A JP H07216380 A JPH07216380 A JP H07216380A
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oil
caustic
adsorbent
soap
silica
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JP4108394A
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Gabriella J Toeneboehn
ガブリエラ・ジユリアナ・トーンボーン
Iii Walter M Cheek
ウオルター・マロウ・チーク・ザ・サード
William A Welsh
ウイリアム・アラン・ウエルシユ
James M Bogdanor
ジエイムズ・マーロウ・ボグダナー
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WR Grace and Co Conn
WR Grace and Co
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WR Grace and Co Conn
WR Grace and Co
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    • C11B3/00Refining fats or fatty oils
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 約20−3,000の石鹸を形成するのに十
分な量のFFAを含むグリセリド油、脂肪化学薬品又は
ワックスエステルに少量の苛性アルカリを加える、改良
物理吸着法につき記載している。石鹸は、不純物と共に
非晶質シリカ上に吸着することにより除去される。 【効果】 単一の単位操作により高品質の油を与え、廃
棄物処理の問題のない精製法を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は、グリセリド油、脂肪化学薬品
及びワックスエステルを、ある種の不純物を除去するこ
とができる吸着剤と接触させることにより精製、再生又
は再調停(remediate)する方法に関する。方
法は“MPR”と呼ばれ、改良物理的精製、改良物理的
再生又は改良物理的再調停ということができる。MPR
は、処理する組成物の精製、利用又は再利用の段階にか
かわりなく、本文に記載する方法に従うグリセリド油、
脂肪化学薬品又はワックスエステルのいずれの処理をも
含むものとする。MPRはこれらの材料が食物に関連し
た用途を目的とした場合でも食物に関連しない用途を目
的とした場合でも、その処理に有用であろう。
【0002】MPR法は苛性アルカリ処理及び物理吸着
処理の利点を合わせ持ち、各方法の重要な欠点を排除し
ている。以前に、苛性アルカリ処理又は苛性アルカリ精
製グリセリド油からリン脂質を吸着する場合、油中の石
鹸の存在により非晶質シリカがより有効になることが見
いだされた。ここで非常に少量の苛性アルカリの添加に
より少量ではあるが十分な量の石鹸が形成され、非晶質
シリカ上へのリン脂質吸着を強化することが見いだされ
た。
【0003】本明細書の目的の場合、“不純物”という
言葉は石鹸及びリン脂質を言う。リン脂質は金属イオン
を伴い、それと一緒に“微量汚染物”と言われる。本文
で使用する“グリセリド油”という言葉は、植物油及び
動物油の両方を含むものとする。この言葉は本来いわゆ
る食用油、すなわち果物又は植物の種から誘導し、主に
食品中で使用される油を表すものであったが、その末端
用途が非食用である油も同様に含まれると考えられる。
さらに本発明の方法は、除去しなければならない汚染物
がリン脂質及びそれに伴う金属イオンである場合に、他
の脂肪化学品及びワックスエステルにも利用することが
できる。
【0004】リン−含有微量汚染物が存在すると完成油
製品に変色、臭い及び風味を与える。このような化合物
はリン脂質であり、それにイオンの形態の金属カルシウ
ム、マグネシウム、鉄及び銅が伴う。本発明の目的の場
合、リン脂質の除去又は吸着はそれに伴う金属イオンの
除去又は吸着も含む。
【0005】本発明の好ましい具体化において、本文で
使用する“グリセリド油”、“粗グリセリド油”、“脱
ゴム油”、“苛性アルカリ精製油”、“油”などの言葉
は、本明細書で議論するような不純物及び汚染物を含む
油そのものを言う。これらは約99.8%かそれ以上の
油含有量で、溶媒に関しては実質的に純粋な油である
(Handbook of Soy Oil Proc
essing andUtilization,pp.
55−56(1980))。すなわち好ましい具体化で
使用するグリセリド油は、ヘキサンなどの溶媒を完全
に、又は実質的に完全に含まず、実質的に純粋な油であ
る。溶媒に関しては純粋であるが、油は下記に詳細に記
載する通りリン、遊離の脂肪酸などの汚染物を含むと考
えられる。同様に脂肪化学薬品及びワックスエステルも
完全に又は実質的に完全に溶媒を含まない実質的に純粋
な状態で処理するのが好ましい。これらの好ましい具体
化の場合、本発明の方法は非−ミセラ(miscell
a)精製、再調停又は再生として分類することができ
る。
【0006】これは溶媒/油溶液又は工業的に言われる
ミセラと対照的である。種子から油を除去する最初の油
抽出法は、典型的に溶媒抽出により行う(例えばヘキサ
ンを用いて)。得られるのは70−75%溶媒の溶媒/
油溶液である。この溶液を用いる精製法は通常ミセラ精
製と言われる。別の具体化において、本発明の方法はミ
セラ精製、再調停又は再生に適用することができる。こ
れは簡便に、ミセラ精製のために溶媒抽出の直後に行う
ことができる。別の場合、ミセラ精製、再調停又は再生
のために、精製又は利用のいずれかの段階で溶媒/油溶
液を調製することができる。非−ミセラ処理を目的とす
る本文の総ての記載は、溶媒/油ミセラに十分適用する
ことができる。
【0007】初期精製への適用の場合、粗グリセリド
油、特に植物油は多段階法により精製され、その第1段
階は典型的に水又は化学薬品、例えばリン酸、リンゴ
酸、クエン酸又は酢酸無水物を用いた処理による“脱ゴ
ム”又は“脱スライム”、及びそれに続く遠心である。
この処理によりすべてではないがいくらかのゴム及びあ
る種の他の汚染物が除去される。油中のリン含有量のい
くらかもゴムと共に除去される。
【0008】粗又は脱ゴム油のいずれかを従来の化学的
又は苛性アルカリ精製法で処理することができる。粗又
は脱ゴム油のアリカリ溶液、例えば苛性ソーダを加える
と、遊離の脂肪酸(“FFA”)の中和又は実質的中和
が起こりアルカリ金属石鹸を形成する。従来の苛性アル
カリ精製の場合、すべての又は実質的にすべてのFFA
の中和が確実に起こるようにFFAより過剰の苛性アル
カリを加える。苛性アルカリがライの場合に使用する以
下の式を用いて、FFA含有量及び苛性アルカリの濃度
(“溶液中の%NaOH”)と共に変化する苛性アルカ
リ溶液の添加量(“重量%ライ”)を算出する:
【0009】
【数1】 Handbook of Soy Oil Proc
essing andUtilization,pp.
90−91(1980))。“%過剰NaOH”という
言葉は、FFAの中和を確実に行うために選んだ数学的
過剰量を言い;典型的にそれは少なくとも10%である
(少数の形で“.1”として式に挿入する)。
【0010】上式(1)は、いわゆる“長期混合(ロン
グミックス)”精製が行われる合衆国又は他の地域で最
も典型的に使用される。“短期混合(ショートミック
ス)”精製を使用するヨーロッパ及びその他の地域で
は、式(1a)を使用する。式(1a)の“%苛性アル
カリ処理”は式(1)の“重量%ライ”に対応する。
【0011】(1a)
【0012】
【数2】
【0013】長期混合及び短期混合の選択は、油及びそ
の精製の困難さによる(例えばヨーロッパの油は典型的
に北アメリカの油よりFFA含有量が多い)。
【0014】従来の苛性アルカリ精製法におけるこの中
和段階を本文で“苛性アルカリ処理”と呼び、この方法
で処理した油を“苛性アルカリ処理油”と呼び;本発明
のMPR法において加える少量の苛性アルカリを言うの
にこれらの言葉を本文で使用することはない。従来の苛
性アルカリ処理で生成される大量の石鹸(典型的に少な
くとも7500−12,500ppm)は不純物であ
り、完成油の風味及び安定性に悪影響を与えるので油か
ら除去しなければならない。さらに石鹸の存在は酸性及
び中性漂白剤ならびにそれぞれ油の漂白及び水添に使用
する触媒に有害である。
【0015】広く工業的に行われている従来の苛性アル
カリ処理は、第1の遠心分離による石鹸の除去(“初期
遠心”と呼ばれる)、それに続く水洗及び第2の遠心で
ある。第1の遠心の廃棄物は多くの場合酸性化してFF
Aを形成し、除去される。残留酸性水は費用のかかる処
理が必要である。さらのこの段階は、石鹸相への油のエ
ントレインメントのために高い中性油の損失(“NO
L”)を起こす。一般に第1の遠心の後に、油中の石鹸
の含有量を約50ppm以下に下げるため、水洗及び第
2の遠心を行う。その後水洗油を乾燥して約0.1重量
%以下まで残留水分を減少させなければならない。その
後乾燥油は漂白過程に移すか又は1回精製油として運搬
又は貯蔵する。
【0016】植物油の苛性アルカリ精製からの廃棄物の
排出の大部分が、石鹸の除去のために使用する遠心及び
水洗過程から生ずる。さらに従来の苛性アルカリ精製法
の場合、水洗過程でいくらかの油が失われる。さらに処
理の前に希薄石鹸材料を、酸性化を目的とする過程で典
型的に硫酸などの無機酸を用いて処理しなければならな
い。多くの場合硫酸を使用する。非常に多数の別々の単
位操作により石鹸の除去過程が成り立っており、その各
々でいくらかづつの油の損失が起こる。石鹸及び水性石
鹸材料の除去及び処理は、グリセリド油の苛性アルカリ
精製に伴う最も重要な問題のひとつである。
【0017】改良又は修正苛性アルカリ精製法が欧州特
許公開0247411に記載されている。この改良苛性
アルカリ精製(“MCR”)法では、汚染物を非晶質シ
リカ上に吸着させることにより1回の単位操作で苛性ア
ルカリ処理又は苛性アルカリ精製油から石鹸及びリン脂
質を除去する。水洗遠心段階を省略し、これらの段階に
伴う廃棄液及びNOLがなくなる。しかしMCRの場合
従来の苛性アルカリ精製と同様に遊離の脂肪酸の中和に
より、まだ大量の石鹸が生成される。本MPR法は、前
記のMCR法と比較して最初の石鹸、吸着剤負荷及びN
OLを減少させることにより技術をさらに進めることを
試みている。
【0018】従来の、又は修正苛性アルカリ精製法にお
ける大量の石鹸の形成及び除去から生ずる別の結果は、
かなりの量の自然の酸化防止剤(例えばトコフェロー
ル)が石鹸と共に除去されることである。これは酸化安
定性を減退させ、油にとって有害である。さらに有用な
ビタミン(魚油中のビタミンAなど)も石鹸除去過程で
失われる。
【0019】別の方法として、油を従来の物理的精製に
より処理することができる。精製者が物理的精製法を使
用する主な理由は、苛性アルカリ精製法で生成する石鹸
の除去に伴う廃棄液製造を避けることである:物理的精
製では苛性アルカリを使用しないので石鹸は形成されな
い。脱ゴムに続いて油を1種類かそれ以上の吸着剤で処
理して微量の汚染物を除去し、場合によっては脱色す
る。物理的精製法には苛性アルカリの添加は含まれず、
石鹸は生成されない。物理的精製は苛性アルカリ精製に
おける石鹸の形成に伴う問題を除去することができる
が、特にクレーを吸着剤として使用した場合に物理的精
製法における品質管理が困難であることがわかった。さ
らに工業で必要な汚染の低レベルを達成するために大量
のクレー吸着剤が必要であり、そのような大量のクレー
の使用にはかなりの量の中性油の損失が伴う。
【0020】U.S.4,629,588(Welsh
等)は、グリセリド油からの微量の汚染物の除去に非晶
質シリカ吸着剤を使用する物理吸着法を開示している。
Welch法は、油中に存在するリン脂質が水和できる
形態である場合に特に有効である。この方法は、乾燥し
(例えば貯蔵のために)、リン脂質が脱水されて除去が
より困難な形態となっている油の処理においてはあまり
有効でない。
【0021】
【発明の概略】微少量の苛性アメカリ又は他の強塩基を
添加してシリカの吸着容量を増すことにより、グリセリ
ド油からの非晶質シリカ上への微量汚染物(リン脂質及
び金属イオン)の吸着を強化する、改良物理吸着法(M
PR)を見いだした。この独特のMPR法は基本的に物
理吸着であり、大量の苛性アルカリの添加の必要性が完
全に除去され、従って油の苛性アルカリ処理及び苛性ア
ルカリ精製で典型的に形成される大量の石鹸を除去する
必要もない。さらに本発明のMPR法は、従来の物理的
精製の場合の必要量より非常に少量の吸着剤を使用す
る。本文に記載する方法は、平均孔径が50−60Å以
上であり、油からすべての又は実質的にすべての石鹸を
除去でき、油のリン含有量を少なくとも15ppm以
下、好ましくは5ppm以下、最も好ましくは実質的に
0まで減少させる非晶質シリカ吸着剤を使用するのが好
ましい。
【0022】従来の物理的精製、及び従来の苛性アルカ
リ又は改良苛性アルカリ精製の利点を有し、それぞれの
欠点を除去した単一単位操作の提供が本発明の主な目的
である。すなわち、苛性アルカリ精製による一般に優れ
た油の品質を達成し、従来の苛性アルカリ精製で形成さ
れる石鹸の除去のために水洗及び遠心を使用した場合に
必要な多単位操作を避けることが期待される。さらにこ
の新規方法により、これらの操作から廃水の処理及び投
棄の必要が取り除かれるであろう。従来の苛性アルカリ
精製の2つの重要な副生成物が濃厚石鹸原料(第1遠心
から)及び石鹸希水溶液(廃水から)であり、これらは
低価値で、環境専門家により処理が許可される前に実質
的処理が必要なため非常に不利であるので、この油加工
の非常な単純化による節約以上に、製品の全体的価値が
上がることが予想される。さらに苛性アルカリの利用の
減少により経済的及び安全性における利益が生ずる。
【0023】上記の改良苛性アルカリ精製(MCR)法
より有利な改良物理吸着法の開発も本発明の目的であ
る。MCRも水洗及び遠心などを避けることができる
が、第1苛性アルカリ処理段階でやはり大量の苛性アル
カリが必要であり、除去しなければならない濃厚石鹸原
料を大量に形成する。従って以前のMCR法では、油の
石鹸へのエントレインメント、トリグリセリドの鹸化及
び油の吸着による多量の中性油の損失が生ずる。他方、
本発明のMPR法は、苛性アルカリの使用量がずっと少
なく、石鹸の形成量が少ないので、NOLを大きく減少
させると思われる。さらに、MPR法が従来の物理的精
製より有利であることも意図されている。MPRの採用
により吸着剤の利用量が劇的に減少し、同様に吸着によ
る中性油の損失も減少する。油の品質は優れていること
が予想され、MPR法の使用により従来の物理的精製と
比較してより満足するべき結果を達成することができる
と思われる。
【0024】本発明の他の重要な目的は、初期精製、損
傷した又は精製の困難な油の再調停及び古油又は使用油
の再生における油の処理に適用することができる吸着法
の提供である。
【0025】満足できる高品質の油の生成が、本発明の
全体的目的である。特定すると、優れた酸化安定性、許
容できる味、及び低い最終的着色を示す油の生成が目的
である。処理法全体を通じて自然の酸化防止剤をより多
量に残すことができるので、酸化安定性の良い油が製造
される。
【0026】精製に適用する本発明はMCR(改良苛性
アルカリ精製)法の改良であるが、その方法を本質的に
変えてあり、苛性アルカリ精製より物理的精製に似てい
ると思われるので、本方法を改良物理的精製(MPR)
と呼ぶ。それでも両方の要素は存在する。従来の物理的
精製には苛性アルカリを導入しないが、本発明は、油中
に存在する遊離の脂肪酸を部分的に中和して少量の石鹸
を形成するのにちょうど十分な少量の苛性アルカリを使
用する。これは、油中の遊離の脂肪酸含有量を中和し、
除去しなければならない大量の石鹸を形成するのに十分
な大量の苛性アルカリを使用する、苛性アルカリ精製法
と対照的である。実際、従来の又は改良苛性アルカリ精
製法では、通常FFAに関して化学量論的に過剰な苛性
アルカリを使用する。
【0027】EP 0247411のMCR法に、苛性
アルカリ精製グリセリド油から石鹸及びリン脂質の両方
を除去するのに非晶質シリカが特に適していると記載さ
れている。石鹸はリン脂質に対して吸着剤を“遮る”こ
とはしない。さらに処理するべき油中の石鹸の量が増加
すると、実際に非晶質シリカのリン吸着容量が増す。す
なわち、シリカの最大吸着容量以下の量の石鹸が存在す
ると、石鹸が存在しない時の量より少ないシリカの使用
量で、実質的にリン含有量を減少させることを可能にす
る。MCRの場合、シリカの吸着容量を最高にするため
に苛性アルカリ処理によるFFAの中和の際に多量の石
鹸が生成されることが必要であり、望ましいと思われて
いた。
【0028】従来の又は改良苛性アルカリ精製法と対照
的に、本MPR法ではFFAを含む油を非常に少量の苛
性アルカリで処理し、約20−3000ppm、好まし
くは50−1500ppm、より好ましくは100−1
000ppm、最も好ましくは300−800ppmの
量の石鹸を形成する。その後処理した油を非晶質シリカ
と接触させ、その上に石鹸及びリン脂質を吸着する。吸
着剤−処理油をその後吸着剤から分離する。油中の最初
の含有FFAが部分的に中和されただけの場合、MPR
による処理後の残留FFAは、蒸留脱臭、FFA−吸着
剤への吸着又は何等かの簡単な手段で除去することがで
きる。
【0029】油 本文に記載する方法はいずれのグリセリド油、例えば大
豆、落下生、ナタネ、とうもろこし、ひまわり、やし、
ココナッツ、オリーブ、綿実、米ぬか、紅花、亜麻種な
どの植物油、又は動物油あるいは牛脂、ラード、乳脂
肪、魚肝油などの脂肪からの微量の汚染物の除去に使用
することができる。精製用途の場合、油は粗油又は脱ゴ
ム油であることができる。再調停用途の場合、油は精製
又は使用のいずれの段階であることもできる。再生の場
合、油は所望の目的に使用されたものであることができ
る(例えばフライ)。上記の通り、“グリセリド油”と
いう言葉は、他に特定していなければ脂肪化学薬品及び
ワックスエステルを含むものとする。
【0030】MPR処理法の使用はグリセリド油に限ら
れない。グリセリド油以外の脂肪化学薬品、例えば脂肪
酸、脂肪族アルコール、エステル交換脂肪、再−エステ
ル化油、及び合成油、例えばOlestraTM 油置換
物(Procter andGanble Co.)も
本発明の方法で処理してリン及び石鹸などの不純物を除
去することができる。例えば(ホホバ油などの)エステ
ルワックスはリン脂質及び金属イオンを含み、それをM
PRにより除去することができる。グリセリド油でない
ある種の海油も、他の脂肪酸、脂肪族アルコールと同様
に本発明の方法で処理することができる。処理した組成
物は食物−関連又は食物−非−関連用途に使用すること
ができることがわかる。後者には石鹸及び化粧品製造、
洗剤、塗料、革処理、皮膜などが含まれる。
【0031】上記の通り、本発明の好ましい具体化で使
用する油は、完全に又は実質的に完全に溶媒を含まな
い。別の場合、油−溶媒溶液をMPRで処理することが
できる。下記の方法は、溶媒の存在下又は非存在下で油
に適用することができる。MPR法は、初期精製、損傷
を受けた又は精製の困難な油の再調停、及び後期の微量
汚染物除去のための処理、例えば使用した料理用油の再
生などに適用することができる。
【0032】表Iは、従来の物理的精製、従来の苛性ア
ルカリ精製、改良苛性アルカリ(MCR)精製及び改良
物理的精製(MPR)法による処理の種々の段階におけ
る、大豆油に関する典型的微量汚染物、石鹸及び遊離の
脂肪酸量をまとめている。十分精製した製品の場合の、
種々の汚染物に関する工業的目標も記載する。いずれの
方法で処理した場合も十分に精製した油の石鹸の値は0
に近くなければならない。本文で開示したMPR法は、
工業的に許容できる量、すなわち約10ppm、好まし
くは約5ppm、最も好ましくは約0ppmまで石鹸を
減少させることができる。
【0033】微量汚染物(リン脂質及びそれに伴う金属
イオン)は、完成油の変色、臭気及び風味の原因となる
ので、食用油からのその除去は、油精製法の重要な段階
である。典型的に、完成油製品の許容できるリン濃度
は、一般的工業の習慣に従い約15.0ppm以下、好
ましくは約5.0ppm以下である。微量汚染物に関す
る精製目標の例として、化学的及び物理的精製法の種々
の段階における大豆油の典型的リン含有量を表Iに示
す。他のグリセリド油、脂肪化学薬品及びワックスエス
テルは、幾分異なる汚染物プロファイルを示すであろ
う。
【0034】
【表1】
【0035】本発明の方法は、リン脂質の除去の他に食
用油からイオンの形態の金属、カルシウム、マグネシウ
ム、鉄及び銅を除去する。これらのいくつかはリン脂質
と化学的に会合していると思われ、リン脂質と共に除去
される。さらにこれらの金属は金属石鹸の形態でFFA
と会合している。これらの金属イオン自身が精製油製品
に悪影響を有する。カルシウム及びマグネシウムイオン
は、特に遊離の脂肪酸と共に沈澱物を形成し、完成油中
に望ましくない石鹸を生ずる。鉄及び銅イオンの存在
は、油の酸化を促進し、酸化安定性を悪くする。さらに
これらの金属イオンはそれぞれ精製油を触媒水添する場
合に触媒毒化を伴う。ニッケルが存在する場合は、それ
もMPRの間に除去することができる。ニッケルは水添
の後の油中にコロイドニツケル又はニツケル石鹸として
存在し得る;石鹸の形成に十分なFFAが存在すれば、
又はそれを加えればニッケルの除去にMPRを使用する
ことができる。他の金属が存在することもある得る。グ
リセリド油、特に動物油及び乳脂肪の場合、金属含有量
は地域的な土壌汚染物に大きく依存しているであろう。
【0036】本文で記載する非晶質シリカ吸着剤は、イ
オンの形態のこれらの金属イオン及び形成される金属石
鹸の両方を除去する。化学的精製の種々の段階における
大豆油中のこれらの金属の典型的濃度を表Iに示す。他
に指示がなければ本発明を通じてリン脂質の除去は、会
合している金属イオンの除去も含む。
【0037】苛性アルカリ 処理するべき油、脂肪化学薬品又はワックスエステルの
末端用途に適合すれば、どのような簡便な苛性アルカリ
又は他の強塩基も本発明で使用することができる。“苛
性アルカリ”という言葉は、他に指示がなければ従来の
苛性アルカリ処理法で典型的に使用される苛性アルカリ
及び本文に記載する他の強塩基を言うものとする。例え
ば食用油の精製、再生及び再調停では、食物製造での使
用に適した苛性アルカリ又は他の塩基のみを使用するべ
きである。水酸化ナトリウム溶液(約2.0−約15.
0重量%)が好ましい。例えば5.0重量%などの低濃
度が有利である。その程度の濃度で苛性アルカリと油を
より均一に混合することができると思われる。
【0038】アミン又はエトキシド(例えばナトリウム
メトキシド又はナトリウムエトキシド)などの有機塩基
を使用することもできる。炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、ピロリン酸四ナトリウ
ム、水酸化カリウム、リン酸三ナトリウムなどの固体塩
基も使用することができる。塩基のアルコール溶液(例
えばエタノール中5重量%水酸化ナトリウム)を使用す
ることもでき、アルコール溶液は油との混和性を増して
良い石鹸を形成するので好ましい。
【0039】必要なら苛性アルカリを支持された状態で
加えることができる。苛性アルカリが担体の孔中に支持
され苛性アルカリ処理多孔質無機担体を与えるように、
苛性アルカリを多孔質担体と混合する。例えば苛性アル
カリ溶液を無機多孔質吸着剤又は担体の孔に支持し、そ
れを油と混合し、その後そこから除去することができ
る。例えば精製者が溶液の形態の苛性アルカリを加える
ことができない場合にこの方法が望ましい。
【0040】ある具体化の場合、不純物の吸着のために
ここで使用する非晶質シリカに苛性アルカリを含浸する
ことができる。従って苛性アルカリ及び非晶質シリカ吸
着剤を同時に油に加えることになる。別の場合、下記の
ように別に加えた非晶質シリカ吸着剤と共に苛性アルカ
リを別の無機多孔質担体上に支持することができる。苛
性アルカリ−含浸多孔質無機吸着剤を使用するのが望ま
しい場合、それを以下の要領で調製することができる。
本発明で使用するのに適した無機多孔質担体を、非晶質
シリカ、実質的非晶質アルミナ、珪藻土、クレー、ゼオ
ライト、活性炭、珪酸マグネシウム及び珪酸アルミニウ
ムから成る群より選ぶ。本発明の塩基−処理無機多孔質
吸着剤の特徴は、微粉砕されており、表面積が1g当た
り10−1200平方メートルであり、該吸着剤が最高
少なくともその重量の20%の水分を吸収することがで
きる多孔性であることである。多孔質担体が本発明で使
用する非晶質シリカ吸着剤である場合、下記の吸着剤特
性を持つべきである。
【0041】苛性アルカリの少なくとも一部が多孔質担
体の孔の少なくともいくつかに保持されるような方法
で、無機多孔質担体を苛性アルカリで処理する。苛性ア
ルカリは、担体の構造の一体性に実質的悪影響を与えな
いようえらばなければならない。
【0042】吸着剤の孔の少なくとも一部が純粋な苛性
アルカリ又は約0.05Mの低濃度に希釈したその水溶
液を含むことが望ましい。苛性アルカリは単独で、又は
組み合わせて使用することができる。好ましい濃度は一
般に少なくとも約0.25Mである。しかし比較的高濃
度の水酸化ナトリウム、すなわち5%以上の溶液は、シ
リカ吸着剤の老化を起こす;従って水酸化ナトリウムは
低濃度で使用し、迅速に乾燥しなければならない。
【0043】濾過性の理由で、苛性アルカリ−処理無機
吸着剤の合計水分重量%(955℃における強熱減量に
より測定)は少なくとも約10−約80%、好ましくは
少なくとも約30%、最も好ましくは少なくとも約50
−60%であることが好ましい。吸着剤の含水量が多い
程混合物の濾過が速い。
【0044】吸着剤 本文で使用する“非晶質シリカ”という言葉は、種々の
製造又は活性化形態のシリカゲル、沈降シリカ、透析シ
リカ及びヒュームドシリカを含むものとする。さらに、
吸着の強化のために種々の酸を支持した非晶質シリカ吸
着剤の使用が望ましい。さらに、上記の通り本発明のM
PR法で加える苛性アルカリは、別々に油に加えるより
シリカ吸着剤上に支持することができる。さらに、MP
R法で使用する吸着剤は、実質的に純粋な非晶質シリカ
であることも、又は記載の吸着を行うことができる非晶
質シリカ成分が含まれているものであることもできる。
本発明には、1種類かそれ以上の非−シリカ吸着組成物
が存在しても、後者の吸着剤が同様に含まれると考えら
れる。
【0045】シリカゲル及び沈降ゲルは、珪酸塩水溶液
の酸中和による不安定化により製造する。シリカゲルの
製造の場合、シリカヒドロゲルが形成され、典型的にそ
れを洗浄して塩含有量を下げる。収縮によりその構造が
変化しなくなる点まで洗浄ヒドロゲルを粉砕又は乾燥す
ることができる。乾燥した安定シリカはキセロゲルと呼
ばれる。沈降シリカの製造の場合、無機塩などの重合阻
害剤の存在下で不安定化を行い、水和シリカを沈降させ
る。典型的に沈澱を濾過し、洗浄し、乾燥する。本発明
で有用なゲル又は沈澱の製造の場合、最初に所望の含水
量までゲル又は沈澱を乾燥するのが好ましい。別法とし
て、それらを乾燥し、その後使用前に所望の含水量まで
水を加えることができる。透析シリカは、U.S.4,
508,607の記載のように電気透析の間の、電解質
塩(例えばNaNO3,Na2SO4,KNO3)を含む可
溶性珪酸塩溶液からのシリカの沈澱により製造する。ヒ
ュームドシリカ(又は熱分解法シリカ)は、シリコンテ
トラクロリドから高温加水分解又は他の簡便な方法によ
り製造する。非晶質シリカ製造に使用する特定の製造法
は、本発明の有用性に影響しないと思われる。
【0046】本発明の好ましい具体化の場合、シリカ吸
着剤の孔における表面積は可能な限り高く、その孔は石
鹸及びリン脂質分子が近付くのに十分な大きさであり、
油と接触した時に優れた構造的一体性を保持することが
できる。破裂及び閉塞を起こし易い連続流動システムで
シリカ吸着剤を使用する場合に、構造的一体性の必要が
特に重要である。本発明で使用するのに適した非晶質シ
リカの表面積は、1g当たり最高約1200平方メート
ル、好ましくは1g当たり100−1200平方メート
ルである。同様に、表面積のできるだけ多くが50−6
0Å以上の直径を持つ孔中に含まれるのが好ましいが、
孔径がより小さい非晶質シリカを使用することもでき
る。特に平均孔径が60Å以下(すなわち約20Åま
で)で、含水量が少なくとも約25重量%の部分的乾燥
非晶質シリカヒドロゲルが適している。
【0047】本発明の方法は、本文で定義する通り適し
た活性化の後の測定で孔径が約20Å以上、好ましくは
約50−60Å以上である多孔性を実質的に持つ非晶質
シリカの使用が好ましい。典型的にこの測定のための活
性化は、真空中で約450−700oFの温度に加熱す
ることにより行い、結果は典型的にSiO2に基づいて
記録する。習慣的にシリカについて記載するひとつは平
均(メジアン)孔径(“APD”)であり、典型的に表
面積又は孔体積の50%が、示されたAPDより直径の
大きい孔に含まれ、50%が示されたAPDより直径の
小さい孔に含まれる孔径として定義される。従って本発
明の方法で使用するのに適した非晶質シリカの場合、孔
体積又は表面積の少なくとも50%が、直径が少なくと
も20Å、好ましくは50−50Åの孔に含まれる。直
径が50−60Åの孔の割合の大きいシリカが、より多
数の吸着可能部位を含むので好ましい。実際のAPDの
上限は約5000Åである。
【0048】示した範囲内の測定粒子内APDを有する
シリカが、本発明の使用に適している。別の場合、粒子
間空隙が5000Åの範囲の人工の孔の網目の形成によ
り必要な多孔性を得ることができる。例えば非孔性シリ
カ(すなわちヒュームドシリカ)又はAPDが60Å以
下のシリカを凝集粒子として使用することができる。必
要な多孔性を持つ、又は持たないシリカを、この人工の
孔の網目を形成する条件下で使用することができる。従
ってこの方法で使用するのに適した非晶質シリカの選択
の基準は、20Å以上、好ましくは50−60Å以上の
“有効な平均孔径”の存在である。この言葉は測定され
た粒子内APD及び粒子間APDの両方を含み、シリカ
粒子の凝集又は充填ににより形成された孔を示す。
【0049】APD値(オングストローム)はいくつか
の方法で測定することができ、あるいは円筒形の孔模型
を仮定した以下の式により概算することができる:
【0050】
【数3】 ここで、PVは孔体積(固体1g当たりのcm3で測
定)であり、SAは表面積(固体1g当たりのm2で測
定)である。
【0051】キセロゲル、沈降シリカ及び透析シリカの
孔体積の測定に、窒素及び水銀ポロシメトリーの両方を
使用することができる。Brunauer等,J.A
m.Chem.Soc.,Vol.60,p.309
(1938)に記載の窒素Brunauer−Emme
tt−Teller(“B−E−T”)法により孔体積
を測定することができる。この方法は、活性化シリカの
孔中の窒素の凝縮によるものであり、最高約600Åの
直径の孔の測定に有用である。試料が約600Å以上の
孔を含む場合、少なくとも比較的大きい孔の孔径分布を
Ritter等,Ind.Eng.Chem.Ana
l.Ed.17,787(1945)に記載の水銀ポロ
シメトリーにより決定する。この方法は、試料の孔中に
水銀を押し込むのに必要な圧力の測定に基づいている。
約30−約10,000Åで有効な水銀ポロシメトリー
は、直径が600Å以上及び以下の両方の孔を持つシリ
カの孔体積の測定に単独で使用することができる。窒素
ポロシメトリーはこのようなシリカの場合水銀ポロシメ
トリーと組み合わせて使用することができる。600Å
以下のAPDの測定の場合、両方法により得た結果を比
較するのが好ましい。算出したPV体積を式(2)で使
用する。
【0052】ヒドロゲルの孔体積の決定の場合、孔体積
と含水量の直接の関連性を仮定した別の方法を使用す
る。ヒドロゲルの試料を容器中に量り込み、低温(すな
わち室温)における真空により試料からすべての水を除
去する。その後試料を約450−700oFに加熱し、
活性化する。別法として、シリカを乾燥し、1750o
Fの空気中で強熱することにより活性化することができ
る。活性化後、試料を再秤量して乾量基準(“db”)
のシリカの重量を決定し、次式で孔体積を算出する:
【0053】
【数4】 ここでTVは以下の式において湿潤及び乾燥重量の差に
より決定する合計揮発である:
【0054】
【数5】
【0055】すべての非晶質シリカの場合表面積測定
は、Brunauer等,文献,同上,に記載の窒素B
−E−T表面積法により行う。適当に活性化したすべて
の種類の非晶質シリカの表面積をこの方法で測定するこ
とができる。測定したSAを測定又は算出PVと共に式
(2)に使用し、シリカのAPDを算出する。
【0056】本発明で使用する非晶質シリカの純度は、
石鹸及びリン脂質の吸着に関して重要であるとは思われ
ない。しかし完成製品が食料品品質を目的とする場合、
使用シリカが製品の所望の純度を危うくする浸出性不純
物を確実に含まないような注意が必要である。従って、
少量のすなわち約10%以下の他の無機成分が存在する
としても実質的に純粋な非晶質シリカの使用が好まし
い。例えば適したシリカはFe23として鉄、Al23
としてアルミニウム、TiO2としてチタン、CaOと
してカルシウム、Na2Oとしてナトリウム、ZrO2
してジルコニウム、SO4として硫黄及び/又は微量の
元素を含むことができる。このような不純物が含まれる
場合、酸化物はSiO2の他に固体に基づく多孔性の決
定に含まれるであろう。さらに上記の通りシリカは、苛
性アルカリ又は酸をその孔に支持して含むことができ、
あるいは苛性アルカリを支持した別の多孔質担体と共に
使用することができる。
【0057】シリカ吸着剤は上記の通りに本発明で使用
することができる。別の場合、シリカをMPR法で使用
する前に有機又は無機酸で処理し、シリカのある種の特
性又は容量を改良することが望ましい。例えばU.S.
4,939,115は、有機酸の少なくとも一部がシリ
カ中に保持されるような方法で有機酸で処理した非晶質
シリカにつき記載している。そのようなシリカは油から
微量の汚染物を除去する能力が改良されており、本発明
で使用するのに非常に適している。約2.0−約8.0
重量%のクエン酸、より好ましくは約3.0−約5.0
重量%、最も好ましくは約4.0重量%のクエン酸を含
むシリカが特に適していることが見いだされた。シリカ
の前処理に使用することができる他の有機酸には酢酸、
アスコルビン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、修酸などが
含まれるがこれらに限られるわけではない。
【0058】MPR法のある用途の場合、非晶質シリカ
を強酸で処理してクロロフィル、ならびに赤及び黄色色
素を除去する能力を増すことが望ましい。シリカのリン
脂質及び石鹸除去能力の向上も観察することができる。
U.S.4,877,765において、このような吸着
剤が無機酸を支持し、酸性塩又は有機強酸のpKaは約
3.5かそれ以下であり、処理吸着剤は酸性度因子が少
なくとも約2.0x10-8、及びpHが約3.0かそれ
以下という特徴を持つと記載されている。適した酸には
硫酸、リン酸、塩酸、トルエンスルホン酸、三フッ化酢
酸が含まれ;適した酸性塩には硫酸マグネシウム及び塩
化アルミニウムが含まれる。
【0059】最後に、非晶質シリカを苛性アルカリで前
処理するのが望ましい。この方法で、苛性アルカリ及び
シリカ吸着剤を単一の単位操作で油中に加えることがで
きるので、MPR法がいくらか単純化される。これは上
記にさらに詳細に記載されている。
【0060】改良物理的精製法−先行技術の改良苛性ア
ルカリ精製法(MCR)は、苛性アルカリ処理、第1遠
心、水洗遠心又は苛性アルカリ精製油をシリカ吸着剤で
処理して石鹸及びリン脂質を除去する段階を含む。これ
らの油はすべて苛性アルカリ処理をしてあり(すなわち
油中の含有FFAが過剰の苛性アルカリの添加により中
和されている)、非晶質シリカ吸着剤と接触させる前に
石鹸の除去のための1段階又はそれ以上の段階を行う。
【0061】対照的に、本部に開示し特許請求したMP
R法は、粗又は脱ゴム油の使用を指示している。油工業
において定義され周知の(すなわちFFAの中和に十分
な量の苛性アルカリ、典型的に過剰の苛性アルカリを使
用する)“苛性アルカリ処理”段階はない。従来の又は
改良苛性アルカリ精製で生成される非常に多量の石鹸
(7500−12,000ppm)は、本方法では製造
されない。逆に非常に少量の苛性アルカリを油に加え、
それに対応する少量の石鹸(20−3000ppm,好
ましくは50−1500ppm、最も好ましくは300
−800ppm)を形成する。その後油を、石鹸の含有
量を下げるための中間段階を含まずに直接非晶質シリカ
吸着剤で処理することができる。
【0062】油は受け取ったままで処理することがで
き、あるいはある場合には水又は酸前処理又は共−処理
段階を行う。これは、部分的に乾燥され(真空乾燥など
により)、水和性リン脂質が除去のより困難な脱水(非
−水和性)型に変換された油の場合に特に望ましい。例
えば水脱ゴム油は、リン脂質又は他の汚染物の除去のた
めにその後の処理の前に真空乾燥することができる。リ
ン酸又はクエン酸などの少量の酸の添加によりホスファ
チドミセルが水和され、非晶質シリカ上への吸着による
その除去が容易になる。酢酸、アスコルビン酸、酒石
酸、乳酸、リンゴ酸、修酸、スルホン酸、塩酸、トルエ
ンスルホン酸又は他の有機及び無機酸を使用することも
できる。他に、リン脂質の含有量が少ない(例えば5−
50ppmリン)油の場合に吸着を補助するために酸前
処理又は共−処理が望ましい。このような酸の使用の可
能性は場合によると思われる。
【0063】示した通り、酸は前処理又は共−処理法で
使用することができる。前者の場合、少量(例えば0.
005−0.1重量%、好ましくは約0.01重量%、
又は50−1000ppm、好ましくは約100pp
m)の酸を油に加える。その後撹拌しながら約50−7
0℃に加熱するのが好ましい。次に本文に記載の要領で
MPR法を行う。共−処理法の場合、MPR苛性アルカ
リ添加と同時に酸を加えることができる。より多くの酸
が苛性アルカリを中和するよりリン脂質を水和する機会
を持つように、前−処理が好ましい。
【0064】酸前−処理又は共−処理は、リン脂質の除
去を容易にすることによりシリカの使用量を減少させる
と思われる。脱色などの他の利点もある。しかし同時に
苛性アルカリ又は塩基の使用量が少し増加する。MPR
法における苛性アルカリ添加の時に油中に存在する酸
は、苛性アルカリと選択的に反応し、FFAと反応して
石鹸を形成する苛性アルカリの量を少なくする。その結
果MPR法のこの具体化において、苛性アルカリ添加に
よる化学量論量の石鹸が形成されない。そのため、苛性
アルカリ添加量を増加させなければならない。しかしこ
の酸処理を行う具体化においてさえ、苛性アルカリの使
用量は従来の苛性アルカリ処理法よりずっと少ない。
【0065】従来の又は改良苛性アルカリ精製油とは対
照的に、このMPR法で処理した精製油はまだ遊離の脂
肪酸を含むことがわかるであろう。処理油のFFA含有
量はもちろん油中の最初のFFA量に依存する。上記の
通り、MPR法では典型的にFFAの一部だけを中和す
る。苛性アルカリの添加量は、実際に20−3000p
pm、好ましくは50−1500ppm、より好ましく
は100−1000ppm、最も好ましくは300−8
00ppmの量の石鹸を形成するのに十分な量である。
本方法の部分的中和により除去されなかった遊離の脂肪
酸は、パーム油の場合と同様に脱臭器中で、又はスチー
ムストリッピングにより蒸留する。
【0066】本発明の苛性アルカリ添加後の実際の石鹸
の量は、酸−塩基(FFA−苛性アルカリ)反応により
予測される理論的石鹸量に対応しない。油中の汚染物の
性質及び量に依存して、苛性アルカリの添加により他の
酸−塩基反応が起こり得る。例えばホスファチジン酸と
してリンが特に高濃度で存在する場合に、苛性アルカリ
は存在するFFAよりむしろその酸を選択的に中和す
る。従ってリン濃度が高く、FFA含有量が低い油の場
合、化学量論量よりかなり少ない量の石鹸が形成される
ことがわかる。ほとんどの油の場合、苛性アルカリの添
加に続いて油中に100−1000ppmの石鹸が実際
に形成されるのが好ましい。ほとんどの油の場合、約3
00−800ppmの石鹸の形成が最も好ましい。
【0067】グリセリド油の特性はかなり変化し、種々
の物理的又は化学的方法による汚染物の除去の容易さに
実質的影響を与える。例えば、カルシウム又はマグネシ
ウムイオンは、リンの量及び油の供給源(ココヤシ、大
豆など)と同様に汚染物の吸着に影響する。従って、本
発明のMPR法により処理する油に関する苛性アルカリ
の量を厳密に指定することはできないが、一般的指針を
つくることはできる。このような指針に基づいて、いく
つかの実験処理からプロットした苛性アルカリのグラフ
から、各油に関する最適苛性アルカリ及び吸着剤使用量
を概算するのが最も有利である。
【0068】苛性アルカリ添加量は、目的とするシリカ
負荷にも依存する。すなわち、最初に方法で使用するシ
リカの大体の量を選び、それからどの位の量の苛性アル
カリを使用しなければならないか(すなわちどの位の量
の石鹸を形成しなければならないか)を決定するのが、
経済的理由から望ましい。例えばシリカ負荷の目標が
0.4重量%(そのままで)の場合、最初の粗い計算に
より、リン含有量の大体5倍の量の石鹸が形成されねば
ならないことが算出される。一般にリン及び他の汚染物
の最初の量が多い程、汚染物を目的量まで減少させるの
に十分な石鹸を形成するのに必要な苛性アルカリの量は
多い。もちろん与えられた量の苛性アルカリの場合、シ
リカ吸着剤の使用量が多い程多くの汚染物を除去できる
ことはわかるであろう。逆に低量のシリカ負荷を目標と
する場合、多量の苛性アルカリが必要である。このよう
な概算及び上記の苛性アルカリのグラフに基づいて、各
グリセリド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルに関
する苛性アルカリ及びシリカの最適利用量を、同業者が
日常的に決定することができる。
【0069】上記の通り、苛性アルカリは別に、又は多
孔質担体上に支持して加えることができる。支持された
状態で加える場合、担体は非晶質シリカであることもで
き、又は他の無機担体であることもできる。前者の場
合、未処理の非晶質シリカを追加して加えることができ
る。後者の場合、非晶質シリカを吸着剤として加えなけ
ればならない。
【0070】典型的非晶質シリカが与えられる合計吸着
容量は、シリカの孔体積と比例し、乾量基準で大体50
−400重量%かそれ以上の範囲であると思われる。シ
リカの利用量は、苛性アルカリ処理油又は苛性アルカリ
精製油の全石鹸及びリン脂質含有量が乾量基準で加えた
シリカの50−400重量%を越えないように調節する
のが好ましい。特定の用途で観察された最高吸着容量
は、使用したシリカの特異的な性質、油の種類及び精製
の段階、ならびに温度、混合の程度及びシリカ−油接触
時間などの処理条件の関数であると予想される。特定の
用途に関する計算は、本明細書に導かれた通常の熟練者
の知識内である。石鹸及びリン脂質の除去以外の品質、
例えば酸化安定性の一層の向上などの油の品質を高める
ために、多量のシリカの使用が望ましい。
【0071】吸着段階そのものは、好ましくは吸着を容
易にするような方法で非晶質シリカと油を接触させるこ
とにより行う。吸着段階は油及びシリカ吸着剤を直接接
触させるいずれの従来のバッチ法又は連続法によっても
行うことができる。いずれの場合も、撹拌又は他の混合
がシリカの吸着効率を高めるであろう。
【0072】MPR法のシリカ吸着段階は、約25−約
110℃、好ましくは約40℃−約80℃、最も好まし
くは50−70℃の範囲の温度で最も有利に作用する。
油及び非晶質シリカを、処理油中の所望量の石鹸及びリ
ン脂質の吸着に十分な時間、上記の要領で接触させる。
特定の接触時間は、選択した方法、すなわちバッチ又は
連続法によりいくらか異なるであろう。さらに、シリカ
吸着剤使用量、すなわち油と接触させるシリカの相対的
量が、除去される石鹸及びリン脂質の量に影響する。吸
着剤の使用量は、処理油の重量に基づいて算出された非
晶質シリカの重量%(1750oFにおける強熱後の乾
燥重量基準に基づいて)として定量する。乾燥重量基準
における吸着剤の好ましい使用量は、少なくとも約0.
01−約1.0重量%のシリカ、最も好ましくは少なく
とも約0.1−約0.4重量%である。65重量%TV
の非晶質シリカの場合、これは少なくとも約0.03−
約3.0重量%のそのままのシリカの使用量、最も好ま
しくは少なくとも約0.3−約1.2重量%に対応す
る。
【0073】実施例1に記載の通り、本発明の方法によ
り石鹸及びリン脂質含有量の大きな減少を達成すること
ができる。処理油の石鹸含有量及びリン含有量は、主に
油自身に依存し、同様にシリカ、使用量、方法などに依
存する。しかしこの吸着法により、15ppm以下、好
ましくは5.0ppm以下、最も好ましくは1.0pp
m以下のリンの量及び50ppm以下、好ましくは約1
0ppm以下、最も好ましくは実質的に0ppmの石鹸
の量を達成することができる。苛性アルカリ及び/又は
シリカの量を、各油の要求を満たすように調節できるこ
とは評価できる。苛性アルカリ処理無機多孔質担体を使
用する具体化の場合、石鹸の除去のための吸着剤を加え
ることが必要である。無機多孔質担体自身が石鹸のため
の吸着剤である場合(すなわち非晶質シリカ又はクレ
ー)でも、より高い石鹸除去容量が望ましい場合はこれ
が当て嵌まる。
【0074】吸着に続いて石鹸及びリン脂質濃縮シリカ
を、例えば濾過又は遠心などの簡単な方法で吸着剤−処
理油から除去する。油はさらに仕上げ過程、例えば蒸気
精製、漂白及び/又は脱臭などを行うことができる。リ
ン及び石鹸の量が少ないので、大量の油の損失を伴う漂
白土段階の代わりに、赤及び黄色に関する脱色のための
熱漂白を利用し易い。例えばとうもろこし、ココヤシ及
びひまわり油はこの方法で処理することができる。さら
にMPR法自身がある種の油において赤及び黄色を有効
に減少させることが見いだされた。
【0075】例えばクロロフィルの除去などの漂白操作
を用いなければならない場合でさえ、非晶質シリカ及び
漂白土又は顔料除去剤を用いた同時あるいは連続処理に
より、非常に有効な総合法を得ることができる。最初に
本発明の方法を用いて石鹸及びリン脂質の含有量を減少
させ、その後漂白吸着剤又は顔料除去剤で処理すること
により、後段階の効率が増す。従って、漂白吸着剤又は
顔料除去剤の必要量を非常に減少させることができ、あ
るいは漂白吸着剤又は顔料除去剤が単位重量当たりでよ
り有効に作用する。クロロフィルを含む油の場合、連続
又は二相、充填床処理法が特に好ましい。そのような方
法の場合、最初に油を本発明のMPR法によりシリカ吸
着剤を用いて処理し、その後漂白吸着剤又は顔料除去剤
(例えば漂白土)の充填床を通過させる。
【0076】使用したシリカはそのままで、又は酸性化
して石鹸を脂肪酸に再変換してから動物の飼料として使
用することができる。別の場合、使用したシリカから吸
着不純物を溶離し、シリカをさらに油の処理に再循環す
ることもできる。
【0077】改良物理的再調停−品質の悪い、又は損傷
を受けた油は、精製又は再生法に抵抗し、汚染物の量、
色又は風味の回復又は保存による酸化などに関して規格
外の油を生ずる。このような油にMPR法を用いること
により、それを規格内にすることができる。
【0078】MPR法を行うために、苛性アルカリを加
えた時に油中に約20−3000ppm、好ましくは5
0−1500ppm、より好ましくは100−1000
ppm、最も好ましくは300−800ppmの石鹸を
形成するのに十分な量までFFAを加え、油と混合す
る。油をいくらか(すなわち約50−約70℃まで)加
熱する及び/又は撹拌することによりFAAの添加を容
易にすることができる。MPR法を使用して加えたFF
Aの70−90%を中和し、得られた石鹸を吸着するの
が好ましい。精製操作において、このMPR法によって
苛性アルカリで中和されなかった過剰のFFAは、上記
の通り脱臭の間に除去することができる。以前は除去が
困難であった汚染物の除去がMPR法の適用により容易
になると思われる。これらの損傷を受けた又は困難な油
の再調停は、油加工業者にとって非常な節約になるであ
ろう。
【0079】改良物理的再生−上記の通り、MPR法の
使用はグリセリド油などの初期精製に限られていない。
油及び脂肪化学薬品は、本発明のMPR法を実行して油
又は脂肪化学薬品を清浄化又は再生してさらに使用する
ことができるような汚染に会うことがある。特に食物を
フライにするような利用の間に、油はリン脂質、微量の
金属、FFA、蛋白質及び他の極性化合物で汚染され、
そのいくつかは食物からフライの際に放出されるトリグ
リセリドと会合する。古い、又は使用した油のFFA含
有量が、少なくとも20−3000ppm、好ましくは
50−1500ppm、より好ましくは100−100
0ppm、最も好ましくは300−800ppmの石鹸
の形成に十分多量である場合、MPR法が油の再生に有
効である。古いフライ油は典型的にMPR法に十分なF
FAを含み、最高約6%のFFAを含むことがある。こ
の改良物理的再生法は、少量の苛性アルカリを加えてF
FAを石鹸に変換し、基本的に改良物理的精製に関して
上記に記載した通りである。
【0080】古い油のFFA含有量の実質的減少は、M
PR法の適用により行うことができる。例えば約0.0
1−0.03%までのFFAの減少は、シリカなどの固
体吸着剤に支持した苛性アルカリを用いたMPRを用い
ることにより行うことができる。シリカ−支持苛性アル
カリを用いた具体化は、上記に詳細に記載してある。残
留FFAは、初期精製操作で典型的に行われるように油
の脱臭により除去することができた。しかし多くの場
合、少量の残留FFAは許容できるであろう。例えば最
高約0.4−約0.8%のFFAを含む油は、フライを
続けるのに許容でき、ほとんどのフライへの使用の上限
は約1.0%のFFAであると思われる。脂肪化学薬品
又はワックスエステルの使用の結果として適した汚染物
が存在する場合、脂肪化学薬品及びワックスエステルも
ここに記載した要領で再生することができる。
【0081】以下の実施例は例示を目的として示すもの
であり、本文に記載した発明を制限するものではない。
発明の記載を通じて以下の略字を使用した: Å − オングストローム APD − 平均孔径 Be − ボーメ B−E−T − Brunauer−Emmett−T
eller Ca − カルシウム cc − 立法センチメートル cm − センチメートル ℃ − 度セッ氏 db − 乾燥基準o F − 度カ氏 Fe − 鉄 gm − グラム ICP − 誘導カップリングプラズマ m − メートル Mg − マグネシウム min − 分 ml − ミリリットル mm − ミリメートル P − リン PL − リン脂質 ppm − 100万分の1部(重量による) PV − 孔体積 % − パーセント S − 石鹸 SA − 表面積 Sec − 秒 TV − 全揮発 wt − 重量
【0082】
【実施例】実施例I 水脱ゴム大豆油 この実施例では、表IIに分析値を示した600gmの
水脱ゴムSBOを水浴中で40℃に加熱した。次に1.
8gmの18oBe(13重量%)NaOH溶液を、大
気圧下で一定に撹拌しながら油に加え、40℃にて30
分間混合した。油の石鹸含有量は519ppmであっ
た。
【0083】吸着段階では、550gmの石鹸性水脱ゴ
ム油を、8.25g(1.5重量%)(そのままで)の
TriSylR300シリカ(60.2重量%TV)
(Davison Chemical Divisio
n,W.R.Grace &Co.−Conn.)を用
い、大気圧下、40℃にて30分間撹拌して処理した。
混合物を濾過し、分析用の透明の油を得た。
【0084】分析の前に、MPR−処理油を以下の要領
で漂白及び脱臭し、精製の全工程をまねた。最初に35
0gmのMPR−処理油を、1.4gm(0.4重量
%)(そのままで)のプレミアム(premium)酸
活性化漂白土を用い、100℃、700mmゲージにて
30分間真空漂白した。漂白油への損傷を最小にするた
め、油を70℃に冷却した後真空を解消した。次に25
0gmの漂白油を以下の条件下で実験室用ガラス脱臭器
中で脱臭した:250℃,60分、2−4重量%蒸気,
<1トール真空;脱臭の最後に20重量%のクエン酸溶
液100ppmを加えた。十分に精製した油の性質を表
IIに挙げる。
【0085】表IIに挙げた標準処理は、8.25gm
(1.5重量%)(そのままで)のTrisyl300
シリカを600gmの水脱ゴムSBOに加え、大気圧
下、40℃にて30分間撹拌し、その後濾過して透明の
油を得る処理である。標準油を上記の通りに漂白し、脱
臭した。
【0086】
【表2】
【0087】実施例II A.酸脱ゴム大豆油 (TriSylR300シリカ)この実施例では、表I
IIに分析値を示した800gmの酸脱ゴムSBOを水
浴中で50℃に加熱した。次に0.8gm(0.1重量
%)の18oBe(13重量%)NaOH溶液を、大気
圧下で一定に撹拌しながら油に加え、50℃にて30分
間混合した。油の石鹸含有量は183ppmであった。
【0088】吸着段階では、350gmの石鹸性酸脱ゴ
ム油を70℃に加熱し、1.4g(0.4重量%)(そ
のままで)のTriSylR300シリカ(60.2重
量%TV)(Davison Chemical Di
vision,W.R.Grace & Co.−Co
nn.)を用い、大気圧下、40℃にて30分間撹拌し
て処理した。混合物を濾過し、分析用の透明の油を得
た。
【0089】漂白段階で300gmのMPR−処理油を
用い、脱臭器中で200gmの漂白油を用いる他は、実
施例Iと同様にして油を漂白脱臭した。油の特性を表I
IIに挙げる。
【0090】比較のために、商業的に精製し(従来の苛
性アルカリ精製法を用いて)、実験室で漂白及び脱臭し
た(実施例Iと同様にして)苛性アルカリ精製SBOの
データを表IIIに挙げる。
【0091】B.酸脱ゴム大豆油 (シリカヒドロゲル上にクエン酸)この実施例では、表
IIIに分析値を示した800gmの酸脱ゴムSBOを
水浴中で50℃に加熱した。次に0.8gm(0.1重
量%)の18oBe(13重量%)NaOH溶液を、大
気圧下で一定に撹拌しながら油に加え、50℃にて30
分間混合した。油の石鹸含有量は183ppmであっ
た。
【0092】吸着段階では、350gmの石鹸性酸脱ゴ
ム油を70℃に加熱し、4.0重量%のクエン酸を支持
した1.4g,(0.4重量%)(そのままで)のシリ
カヒドロゲルで処理した。Davison Divis
ion of W.R.Grace & Co.−Co
nn.,から入手したヒドロゲルは以下の特性を有し
た:APD=158Å;SA=339m2;TV=5
7.3%。この吸着剤は、U.S.4,939,115
に従い、シリカヒドロゲルをクエン酸粉末と共に粉砕し
て調製した。油/シリカ混合物を大気圧下で30分撹拌
した。混合物を濾過し、分析用の透明の油を得た。
【0093】漂白段階で300gmのMPR−処理油を
用い、脱臭段階で200gmの漂白油を用いる以外は実
施例Iと同様にして油を漂白脱臭した。油の特性を表I
IIに示す。
【0094】
【表3】
【0095】実施例III A.超脱ゴムカノラ油 (TrisylR300シリカ)この実施例では、表I
Vに分析値を示した1,000gmの市販の超脱ゴムカ
ノラ油を水浴中で50℃に加熱した。次に0.5gm
(0.05重量%)の18oBe(13重量%)NaO
H溶液を、大気圧下で一定に撹拌しながら油に加え、5
0℃にて30分間混合した。油の石鹸含有量は186p
pmであった。
【0096】吸着段階では、350gmの石鹸性超脱ゴ
ムカノラ油を70℃に加熱し、3.5g(1.0重量
%)(そのままで)のTriSylR300シリカ(D
avison Chemical Division,
W.R.Grace & Co.−Conn.)を用
い、大気圧下、40℃にて30分間撹拌して処理した。
混合物を濾過し、分析用の透明の油を得た。
【0097】漂白段階で300gmのMPR−処理油及
び19.5gm(そのままで)の漂白土を用い、脱臭器
中で200gmの漂白油を用いる他は、実施例Iと同様
にして油を漂白脱臭した。油の特性を表Iに挙げる。
【0098】比較のために、実験室で精製し(吸着剤と
してクレーを用いた従来の苛性アルカリ精製法を用い
て)、実験室で脱臭した(実施例Iと同様にして)苛性
アルカリ精製カノラのデータを表IVに挙げる。
【0099】B.超脱ゴムカノラ油 (シリカヒドロゲル上にクエン酸)吸着剤として実施例
IIBに記載のクエン酸処理シリカヒドロゲルを用いて
実験を繰り返した。結果を表IVに示す。
【0100】
【表4】
【0101】実施例IV 粗パーム油 この実施例では、表Vに分析値を示した500gmの粗
パーム油を水浴中で40℃に加熱した。次に0.25g
mの18oBe(13重量%)NaOH溶液を、大気圧
下で一定に撹拌しながら油に加え、40℃にて30分間
混合した。油の石鹸含有量は457ppmであった。
【0102】吸着段階では、490gmの石鹸性粗パー
ム油を68℃に加熱し、2.45g(0.5重量%)
(そのままで)のTriSylR300シリカ(Dav
ison Chemical Division,W.
R.Grace & Co.−Conn.)を用い、大
気圧下で30分間撹拌して処理した。混合物を濾過し、
分析用の透明の油を得た。
【0103】1.75gmの漂白土を用い、260℃で
脱臭する他は、実施例Iと同様にして油を漂白脱臭し
た。油の特性を表Vに挙げる。
【0104】比較のために、従来の物理的精製法を用い
て実験室で製造した物理精製パーム油のデータを表Vに
挙げる。粗パーム油を85重量%のリン酸70ppm
(0.007重量%)で処理し、1.0重量%(そのま
まで)の酸活性化クレーを用いて真空バッチ漂白を行っ
た。油は実施例Iと同様にして260℃にて脱臭した。 実施例V 粗パーム油 (酸前処理)この実施例では、油中のリン脂質の水和を
容易にするために酸処理段階を行った。最初に、分析値
を表Vに示す1,200gmの粗パーム油を水浴中で6
8℃に加熱した。次に、85重量%のリン酸0.084
gm(0.05重量%)を加え、20分撹拌した。最後
に、1.273gmの18oBe(13重量%)NaO
H溶液を大気圧下で一定に撹拌しながら加え、70℃で
30分間混合した。油の石鹸含有量は700ppmであ
った。
【0105】石鹸性粗パーム油の温度を70℃に保ち、
油を9.6gm(0.8重量%)(そのままで)のTr
iSylR300シリカ(Davison Chemi
cal Division,W.R.Grace &
Co.−Conn.)を用いて処理した。油を大気圧下
で30分間混合し、濾過し、分析用の透明の油を得た。
【0106】油を実施例IVと同様にして漂白脱臭し
た。油の特性を表Vに示す。
【0107】比較のために、実施例IVで定義した実験
室製造物理的精製パーム油のデータを表Vに示す。
【0108】
【表5】
【0109】実施例VI 酸脱ゴムSBO (苛性アルカリ−処理シリカ吸着剤)この実施例では、
表VIに分析値を示した350gmの脱ゴムSBOを水
浴中で70℃に加熱した。次に0.7gm(0.2重量
%)の苛性アルカリ−処理シリカ吸着剤を、大気圧下で
一定に撹拌しながら加えた。この吸着剤は、その孔に公
称10重量%の炭酸ナトリウムを含むシリカヒドロゲル
であった。シリカヒドロゲルの特性は、APD=210
Å及びSA=362m2/gmである。油及び吸着剤を
70℃にて30分間混合した。油を濾過し、分析用の透
明に油を得た。MPR−処理油の石鹸含有量は333p
pmであった。
【0110】漂白段階で200gmのMPR−処理油及
び1.05gmの漂白土を用い、脱臭器中で200gm
の漂白油を用いる以外は実施例Iと同様に油を漂白脱臭
した。油の特性を表VIに示す。苛性アルカリ−処理吸
着剤との接触後の油にかなりの量の石鹸が残るが、この
実施例はMPR法にこの方法で苛性アルカリを加える可
能性を示している。この実験における石鹸の高い残留量
は、シリカに対して相対的に過剰の苛性アルカリによる
と思われる。苛性アルカリの支持含有量の減少又は使用
できるシリカ容量の増加により、MPR発明のこの具体
化を最適化することができることがわかる。別法とし
て、クレー又は非晶質シリカなどの石鹸の除去容量を持
つ吸着剤で処理することにより記載の方法を補足する、
又は記載の方法に続いてその処理を行うことができる。
【0111】比較のために、商業的に精製し(従来の苛
性アルカリ精製法で)、実験室で脱臭した(実施例Iと
同様にして)苛性アルカリ精製SBOのデータを表VI
に挙げる。
【0112】
【表6】
【0113】実施例VII 改良物理的再調停法 例えば保存中に色及び/又は風味の回復を起こした、精
製及び脱臭大豆油を用いて、損傷を受けた油に以下の方
法でMPR法を使用することができる。油を70℃に加
熱し、撹拌することにより添加を容易にして、250g
mの量の油に0.025−0.1重量%の脂肪酸(例え
ばオレイン酸)を加える。次に0.025−0.1gm
の18oBe(13重量%)のNaOH溶液を加え、7
0℃にて10分間撹拌し、オレイン酸の90%を中和し
て約0.024−0.096gmの石鹸(97−388
ppm)を形成する。
【0114】吸着段階では、石鹸性油を0.3gm
(0.12重量%)(そのままで)の非晶質シリカ(6
5%TV)を用い、70℃で撹拌しながら10分間処理
した。次に油を真空中で30分間撹拌することにより処
理して過剰の水分を除去し、吸着剤を濾過により除去し
た。石鹸と共に望ましくない色及び酸化生成物が油から
除去されることが予想される。油は必要ならさらに脱臭
することができる。
【0115】実施例VIII 改良物理的再調停法 (苛性アルカリ−処理シリカ吸着剤)苛性アルカリ及び
非晶質シリカを別々に加える代わりに、苛性アルカリ−
処理シリカ吸着剤を用いることにより、実施例VIIの
MPR法を改良することができる。実施例VIIの油/
FFA混合物に、実施例VIに記載のような0.3gm
(0.125重量%)(そのままで)の苛性アルカリ−
処理吸着剤を加え、70℃で10分間撹拌した。真空を
適用し、実施例VIIと同様にして汚染物を含む吸着剤
を濾過により除去した。
【0116】実施例IX 改良物理的再生法 油をさらに使用するために再生するため、以下の方法で
MPR法を古いフライ油に使用することができる。3.
0重量%のFFAを含む250gmの量の使用したフラ
イ油を70℃に加熱し、0.3重量%の18oBe(1
3重量%)NaOH溶液を加え、10分撹拌し、約28
28ppmの石鹸を形成した。
【0117】吸着段階では、石鹸性油を70℃にて約
0.5−1.0重量%(そのままで)の非晶質シリカ
(65%TV)を用いて10分間撹拌しながら処理し
た。次に、油を100℃に加熱し、真空中で撹拌して過
剰の水分を除去し、濾過により吸着剤を除去した。この
処理により実質的量のFFA、リン脂質及び色素が除去
されることが予想される。粒子状物質、特に酸化分解生
成物及び揮発分解生成物も除去することができる。残留
FFA及び残留揮発物は、脱臭により除去する。
【0118】実施例X 苛性アルカリ添加量の関数としてのPの除去 分析値を表VIIに示した、初期リン含有量が133.
0ppmの市販の水脱ゴムSBOを50℃に加熱した。
次に、表VIIで特定した量の18oBe(13重量
%)NaOHを、大気圧下で一定の撹拌をしながら油試
料に加え、30分混合した。試料の石鹸含有量を表VI
Iに特定する。
【0119】吸着段階では、石鹸性油を表VIIの吸着
剤負荷で処理した。吸着剤はTrisylRシリカ(D
avison Division of W.R.Gr
ace & Co.−Conn.)であり、その上に
4.0重量%のクエン酸を支持した。この吸着剤は実施
例IIBに記載の方法で調製した。油/吸着剤混合物を
大気圧下、50℃にて30分間撹拌した。混合物を濾過
し、分析用の透明の油を得た。
【0120】油をそのまま分析した。油の特性を表VI
Iに示す。
【0121】
【表7】 表VII 吸着剤 P1 Fe1 石鹸2 (重量%) (ppm) (ppm) (ppm) 水脱ゴムSBO −−− 133.0 0.89 −−− 0.1重量%18oBe NaOH溶液(初期石鹸=219ppm) 0.4 66.4 0.59 46 0.6 50.6 0.48 18 0.8 44.6 0.42 12 1.0 38.5 0.35 微量 1.2 32.4 0.34 0 0.3重量%18oBe NaOH溶液(初期石鹸=304ppm) 0.4 46.4 0.47 70 0.6 42.0 0.36 52 0.8 32.6 0.32 24 1.0 27.8 0.29 18 1.2 20.6 0.19 12 0.5重量%18oBe NaOH溶液(初期石鹸=563ppm) 0.4 14.8 0.25 62 0.6 9.7 0.21 62 0.8 4.4 0.21 58 1.0 2.8 0.17 37 1.2 0.7 0.17 24 0.7重量%18oBe NaOH溶液(初期石鹸=671ppm) 0.4 3.3 0.04 137 0.6 1.7 0.00 122 0.8 1.2 0.00 56 1.0 0.9 0.00 30 1.2 0.4 0.00 18 ───────────── 1−ICP放射スペクトル分析によりppmで測定した
微量汚染物 2−AOCS推奨法Cc17−79により測定した石鹸実施例XI 苛性アルカリ添加量の関数としてのPの除去 分析値を表VIIIに示す初期リン含有量が78.5p
pmの、実験室水脱ゴムSBOを用いて実施例Xの方法
を繰り返した。同一の吸着剤を使用した。油の特性を表
VIIIに示す。
【0122】
【表8】 表VIII 吸着剤 P1 Ca1 Mg1 Fe1 石鹸2 (重量%)(ppm)(ppm)(ppm)(ppm)(ppm) 水脱ゴムSBO −−− 78.5 35.6 20.9 0.50 −−− 0.1重量%18oBe NaOH溶液(初期石鹸=85ppm) 0.4 40.2 19.5 11.2 0.7 24 0.6 31.3 14.7 7.9 0.16 18 0.8 32.7 14.5 7.6 0.20 0 1.0 21.1 8.8 4.4 0.08 0 0.3重量%18oBe NaOH溶液(初期石鹸=304ppm) 0.4 17.6 10.4 5.3 0.06 15 0.6 11.8 6.7 3.3 0.05 9 0.8 6.5 3.7 1.8 0.00 6 1.0 3.2 2.1 0.9 0.00 微量 0.5重量%18oBe NaOH溶液(初期石鹸=624ppm) 0.4 1.0 0.8 0.4 0.00 42 0.6 0.6 0.4 0.2 0.03 27 0.8 0.5 0.2 0.1 0.00 21 1.0 0.6 0.2 0.1 0.00 21 ───────────── 1−ICP放射スペクトル分析によりppmで測定した
微量汚染物 2−AOCS推奨法Cc17−79により測定した石鹸 本発明の原理、好ましい具体化及び操作法を前記の明細
書に記載した。しかしこれらは制限を与えるものではな
く例とみなすべきであるので、本文で保護するべき発明
は、開示した特定の形態に限られるものではない。発明
の精神から逸脱することなく同業者により変化及び変更
が可能である。
【0123】本発明の主たる特徴及び態様は以下の通り
である。
【0124】1.遊離の脂肪酸を含むグリセリド油、脂
肪化学薬品又はワックスエステル処理のための改良物理
吸着法において、該グリセリド油、脂肪化学薬品又はワ
ックスエステルを部分的に中和して約20−約3000
ppmの範囲の量で石鹸を形成し、部分的に中和した該
グリセリド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルを非
晶質シリカ吸着剤と接触させ、石鹸及び微量の汚染物を
非晶質シリカ上に吸着させ、吸着剤−処理油、脂肪化学
薬品又はワックスエステルを吸着剤から分離する段階を
含むことを特徴とする方法。
【0125】2.第1項に記載の方法において、該非晶
質シリカがその孔に支持された有機酸、無機酸又は酸性
塩を含むことを特徴とする方法。
【0126】3.第1項に記載の方法において、非晶質
シリカ吸着剤がその孔に苛性アルカリを含み、該グリセ
リド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルが該非晶質
シリカ吸着剤と接触した時に部分的に中和されることを
特徴とする方法。
【0127】4.第1項に記載の方法において、該非晶
質シリカ吸着剤がシリカヒドロゲルであることを特徴と
する方法。
【0128】5.第1項に記載の方法において、さらに
該吸着剤−処理油、脂肪化学薬品又はワックスエステル
を漂白吸着剤又は顔料除去剤と接触させる段階を含むこ
とを特徴とする方法。
【0129】6.グリセリド油、脂肪化学薬品又はワッ
クスエステルの処理のための改良物理吸着法において: (a)不純物がリン脂質を含み、また段階(b)で石鹸
を形成するのに十分な量の遊離の脂肪酸を含むグリセリ
ド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルを選択し、
(b)FFAと反応して約20−約3,000ppmの
石鹸を形成するのに十分な量の苛性アルカリを加え、
(c)段階(b)の石鹸性グリセリド油、脂肪化学薬品
又はワックスエステルを非晶質シリカと接触させ、
(d)該石鹸及びリン脂質を非晶質シリカ上に吸着さ
せ、(e)吸着剤−処理グリセリド油、脂肪化学薬品又
はワックスエステルを吸着剤から分離する段階を含むこ
とを特徴とする方法。
【0130】7.第6項に記載の方法において、段階
(b)で約50−約1,500ppmの石鹸を形成する
ことを特徴とする方法。
【0131】8.第6項に記載の方法において、段階
(b)で約100−1,000ppmの石鹸を形成する
ことを特徴とする方法。
【0132】9.第6項に記載の方法において、段階
(b)で約300−約800ppmの石鹸を形成するこ
とを特徴とする方法。
【0133】10.第6項に記載の方法において、該非
晶質シリカが有機酸、無機酸又は酸性塩をその孔に支持
して含むことを特徴とする方法。
【0134】11.第10項に記載の方法において、該
非晶質シリカが約2.0−6.0重量%のクエン酸をそ
の孔中に含むことを特徴とする方法。
【0135】12.第6項に記載の方法において、該シ
リカゲルがヒドロゲル又は部分的乾燥ヒドロゲルである
ことを特徴とする方法。
【0136】13.第6項に記載の方法において、段階
(c)における約0.01−約1.0重量%の(乾量基
準)非晶質シリカ吸着剤の使用を含むことを特徴とする
方法。
【0137】14.第6項に記載の方法において、粗又
は脱ゴムグリセリド油、脂肪化学薬品又はワックスエス
テルの精製に使用することを特徴とする方法。
【0138】15.第6項に記載の方法において、使用
した脂肪化学薬品又はワックスエステルの再生に使用す
ることを特徴とする方法。
【0139】16.第6項に記載の方法において、損傷
又は精製困難グリセリド油の再調停に使用することを特
徴とする方法。
【0140】17.第6項に記載の方法において、該苛
性アルカリがアミン、エトキシド、炭酸塩、ヒドロキシ
ド又はホスフェートであることを特徴とする方法。
【0141】18. 第17項に記載の方法において、
該苛性アルカリがアルコール溶液の形態であることを特
徴とする方法。
【0142】19.第17項に記載の方法において、該
苛性アルカリが多孔質担体上に支持されていることを特
徴とする方法。
【0143】20.第19項に記載の方法において該担
体が無機多孔質吸着剤又は担体であることを特徴とする
方法。
【0144】21.第20項に記載の方法において、該
担体が非晶質シリカであり、段階(b)の苛性アルカリ
及び段階(c)の非晶質吸着剤を苛性アルカリ−処理非
晶質シリカの形態で同時に加えることを特徴とする方
法。
【0145】22.第21項に記載の方法において、さ
らに段階(d)又は(e)のグリセリド油、脂肪化学薬
品又はワックスエステルを石鹸の除去のめたの第2の吸
着剤と接触させる段階を含むことを特徴とする方法。
【0146】23.第6項に記載の方法において、段階
(a)及び(b)の間で、又は段階(b)の間にグリセ
リド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルに酸を加え
る段階を含むことを特徴とする方法。
【0147】24.第23項に記載の方法において、該
酸をホスファチドミセルの水和に十分な量で加えること
を特徴とする方法。
【0148】25.第23項に記載の方法において、約
0.005から約0.1重量%の間の量の酸を加えるこ
とを特徴とする方法。
【0149】26.第6項に記載の方法において、さら
に吸着剤−処理グリセリド油、脂肪酸化学薬品又はワッ
クスエステルの漂白及び脱臭を含むことを特徴とする方
法。 27.第6項に記載の方法において、漂白吸着剤又は顔
料除去剤を、段階(c),(d)又は(e)で又はその
後に加えることを特徴とする方法。
【0150】28.第6項に記載の方法において、該非
晶質シリカ吸着剤が充填床に含まれることを特徴とする
方法。
【0151】29.グリセリド油、脂肪化学薬品又はワ
ックスエステルの処理のための改良物理吸着法におい
て: (a)不純物がリン脂質を含むグリセリド油、脂肪化学
薬品又はワックスエステルを選択し、(b)該グリセリ
ド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルの遊離の脂肪
酸(FFA)の量を必要なら段階(c)の操作に十分な
量まで上げ、(c)FFAと反応して約20−約3,0
00ppmの石鹸を形成するのに十分な量の苛性アルカ
リを加え、(d)段階(c)の石鹸性グリセリド油、脂
肪化学薬品又はワックスエステルを非晶質シリカと接触
させ、(e)該石鹸及びリン脂質を非晶質シリカ上に吸
着させ、(f)吸着剤−処理グリセリド油、脂肪化学薬
品又はワックスエステルを吸着剤から分離する段階を含
むことを特徴とする方法。
【0152】30.グリセリド油、脂肪化学薬品又はワ
ックスエステルから少量の石鹸を生成し、石鹸及び不純
物を除去するための改良物理吸着法において: (a)その不純物がリン脂質を含むグリセリド油、脂肪
化学薬品又はワックスエステルを選び、(b)該グリセ
リド油等の遊離脂肪酸(FFA)の量を、必要なら段階
(c)の運転に十分な量まで上げ、(c)FFAと反応
して約20−3,000ppmの石鹸を形成するのに十
分な量の苛性アルカリを加え、(d)段階(c)の石鹸
性グリセリド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルを
非晶質シリカ吸着剤と接触させ、(e)該石鹸及びリン
脂質を非晶質シリカ上に吸着させ、(f)吸着剤−処理
グリセリド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルを吸
着剤から分離する段階を含むことを特徴とする方法。
【0153】31.第30項に記載の方法において、段
階(c)の苛性アルカリ及び非晶質シリカ吸着剤を苛性
アルカリ−処理非晶質シリカの形態で同時に加える段階
を含むことを特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウイリアム・アラン・ウエルシユ アメリカ合衆国メリーランド州20777ハイ ランド・スタイヤーコート13271 (72)発明者 ジエイムズ・マーロウ・ボグダナー アメリカ合衆国メリーランド州21045コロ ンビア・テイルテツドストーン5457

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離の脂肪酸を含むグリセリド油、脂肪
    化学薬品又はワックスエステル処理のための改良物理吸
    着法において、該グリセリド油、脂肪化学薬品又はワッ
    クスエステルを部分的に中和して約20−約3000p
    pmの範囲の量で石鹸を形成し、部分的に中和した該グ
    リセリド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルを非晶
    質シリカ吸着剤と接触させ、石鹸及び微量の汚染物を非
    晶質シリカ上に吸着させ、吸着剤−処理油、脂肪化学薬
    品又はワックスエステルを吸着剤から分離する段階を含
    むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、該非晶
    質シリカがその孔に支持された有機酸、無機酸又は酸性
    塩を含むことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法において、非晶質
    シリカ吸着剤がその孔に苛性アルカリを含み、該グリセ
    リド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルが該非晶質
    シリカ吸着剤と接触した時に部分的に中和されることを
    特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の方法において、さらに
    該吸着剤−処理油、脂肪化学薬品又はワックスエステル
    を漂白吸着剤又は顔料除去剤と接触させる段階を含むこ
    とを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の方法において、粗又は
    脱ゴムグリセリド油、脂肪化学薬品又はワックスエステ
    ルの精製に使用することを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の方法において、使用し
    た脂肪化学薬品又はワックスエステルノ再生に使用する
    ことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法において、損傷又
    は精製困難グリセリド油の再調停に使用することを特徴
    とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の方法において、該苛性
    アルカリがアミン、エトキシド、炭酸塩、ヒドロキシド
    又はホスフェートであることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法において、該苛性
    アルカリがアルコール溶液の形態であることを特徴とす
    る方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法において、さら
    に段階(d)又は(e)のグリセリド油、脂肪化学薬品
    又はワックスエステルを石鹸の除去のめたの第2の吸着
    剤と接触させる段階を含むことを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項11に記載の方法において、段
    階(a)及び(b)の間で、又は段階(b)の間にグリ
    セリド油、脂肪化学薬品又はワックスエステルに酸を加
    える段階を含むことを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 グリセリド油、脂肪化学薬品又はワッ
    クスエステルから少量の石鹸を生成し、石鹸及び不純物
    を除去するための改良物理吸着法において: (a)その不純物がリン脂質を含むグリセリド油、脂肪
    化学薬品又はワックスエステルを選び、 (b)該グリセリド油等の遊離脂肪酸(FFA)の量
    を、必要なら段階(c)の運転に十分な量まで上げ、 (c)FFAと反応して約20−3,000ppmの石
    鹸を形成するのに十分な量の苛性アルカリを加え、 (d)段階(c)の石鹸性グリセリド油、脂肪化学薬品
    又はワックスエステルを非晶質シリカ吸着剤と接触さ
    せ、 (e)該石鹸及びリン脂質を非晶質シリカ上に吸着さ
    せ、 (f)吸着剤−処理グリセリド油、脂肪化学薬品又はワ
    ックスエステルを吸着剤から分離する段階を含むことを
    特徴とする方法。
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