JP2016047873A - 油類精製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的低温でも精製可能な油類精製剤を提供する。
【解決手段】ケイ酸塩及び当該ケイ酸塩に含浸された水分からなる含浸体を含む油類精製剤であって、(1)前記含浸体中の水分含有率が15〜70重量%であり、(2)前記含浸体の細孔容積A2を前記ケイ酸塩の細孔容積A1で除した値[A2/A1]を1から引いた値1−[A2/A1]で表される、細孔における水分充填率が10〜80%であることを特徴とする油類精製剤に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な油類精製剤に関する。
粗油又は使用済み油は、精製剤を使用することにより精製油として利用される。より具体的には、ケイ酸カルシウム等を含む精製剤に粗油又は使用済み油を接触させることにより、これら油類の精製が行われている。油類の精製においては、例えば酸価を低減する脱酸性能等が求められており、このような性能を改善した精製剤がこれまで種々提案されている。
例えば、ケイ酸カルシウムを含む劣化食用油用再生剤であって、(1)前記ケイ酸カルシウムにおけるSiO/CaO重量比(R’)が1.0〜6.0であり、(2)前記ケイ酸カルシウムの含有水分率が12重量%以下であることを特徴とする劣化食用油用再生剤が知られている(特許文献1)。
また例えば、特定の化学式で表され、BET法による比表面積が80〜400m/gである炭酸基含有水酸化マグネシウム粒子又はその焼成粒子を含む食用油用脱酸剤が知られている(特許文献2)。
国際公開WO2011/059093 国際公開WO2012/050144
これら従来の再生剤、脱酸剤等は、一般的に100℃以上の比較的高温下で使用されるものであるが、処理される油類によっては高温下にさらされることによって油類が変質する場合もある。
例えば、食用油等においては、天然乳化剤であるレシチンを含有させている場合がある。レシチンは、リン脂質を主成分とするものであり、粗製レシチン、精製レシチン、分別レシチン、酵素処理レシチン等がある。レシチンは乳化性に優れているため、適当な油脂にレシチンを溶解あるいは分散させたレシチン含有油脂として広く利用されている。ところが、レシチンは、熱に対して不安定であり、熱による変性により、レシチン含有油脂の着色が起こる。具体的には、一般には60℃以上、特に80℃以上になると比較的短時間で褐変し、さらに加熱が継続されるとレシチンの構成成分である各種のリン脂質が分解する。これらの熱変性がレシチン含有油脂の製造工程で起こると商品価値が著しく低下する。他方、レシチン含有油脂は、リン脂質の影響により酸価が高くなりやすく、実際に使用するにあたっては、50℃以下の比較的低温下での脱酸処理が必要不可欠となっている。
しかし、50℃以下で脱酸剤と油を接触させた場合、低温であるがゆえに脱酸剤と遊離脂肪酸との反応性が低下し、十分な脱酸効果が得られない。また、水酸化カルシウム等の低温下でも高い脱酸性能が得られる脱酸剤もあるが、この場合には処理油中にカルシウム等の金属成分が溶出し、処理後の油に濁り又はその他の問題が起こる。
このように、高温下での精製工程では変性する油類があるため、比較的低温でも精製可能な処理剤の開発が切望されているものの、そのような処理剤は未だ開発されるに至っていないのが現状である。
従って、本発明の主な目的は、比較的低温でも精製可能な油類精製剤を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ケイ酸塩の水含浸体を油類の精製剤として適用することによって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の油類精製剤に係る。
1. ケイ酸塩及び当該ケイ酸塩に含浸された水分からなる含浸体を含む油類精製剤であって、
(1)前記含浸体中の水分含有率が15〜70重量%であり、
(2)前記含浸体の細孔容積A2を前記ケイ酸塩の細孔容積A1で除した値[A2/A1]を1から引いた値1−[A2/A1]で表される、細孔における水分充填率が10〜80%である、
ことを特徴とする油類精製剤。
2. 前記ケイ酸塩の比表面積が150m/g以上である、前記項1に記載の油類精製剤。
3. 前記ケイ酸塩の細孔径3〜200000nmにおける細孔容積が1.0mL/g以上である、前記項1又は2に記載の油類精製剤。
4. 油類の脱酸処理のために用いる、前記項1〜3のいずれかに記載の油類精製剤。
5. 50℃以下の範囲内で用いられる、前記項1〜4のいずれかに記載の油類精製剤。
6. 前記含浸体の比表面積が90m/g以上である、前記項1〜5のいずれかに記載の油類精製剤。
7. 乾燥粉末状である、前記項1〜6のいずれかに記載の油類精製剤。
8. 精製剤中に含浸体が95〜100重量%含まれる、前記項1〜7のいずれかに記載の油類精製剤。
9. 精製油を製造する方法であって、前記項1〜8のいずれかに記載の油類精製剤と、50℃以下の油類とを接触させる工程を含むことを特徴とする精製油の製造方法。
本発明によれば、比較的低温でも精製が可能な油類精製剤を提供することができる。より詳しくは、例えば50℃以下の温度条件下でも良好な脱酸性能を発揮すると同時に、金属成分の溶出を抑制ないしは防止された油類精製剤を提供することができる。これにより、濁りが抑制ないしは防止され、なおかつ、酸価が低減された精製油を効率的に製造することができる。
本発明の油類精製剤において、低温の使用温度で優れた効果が得られる理由は定かではないが、以下の理由によるものと考えられる。適量の水分を含んだケイ酸塩類を油中に添加した場合、水分は親水性基を有するケイ酸塩類の表面に皮膜(水膜)を形成し、ケイ酸塩の表面に存在する。また、ケイ酸塩(特にケイ酸カルシウム)は、水に対して容易にカルシウムを溶出させる。このため、水を含んだケイ酸カルシウムを油中に添加した場合、粒子表面に形成した水膜にカルシウムイオンを放出し、カルシウムイオンを含んだ水膜が形成される。このカルシウムイオンを含んだ水膜近傍で、油中の遊離脂肪酸とカルシウムイオンの反応が起こり、脂肪酸カルシウムが生成することで酸価が下がる。水膜近傍で生成した脂肪酸カルシウムは、水親和性であるため、油中に放出されることなく、ケイ酸カルシウム粒子表面の水膜中に保持される。最終的に、油からケイ酸カルシウムをフィルターによりろ別する際、水膜に保持されている脂肪酸カルシウムは、ケイ酸カルシウム粒子と共に系外へ除去され、ろ過後の油中には、移行しない。これにより、ろ過油中へのカルシウム成分の溶出が抑制されるものと推察される。
含有水分率と細孔における水分充填率の関係を示すグラフ 細孔における水分充填率と[脱酸率/溶出金属量]の関係を示すグラフである。 実施例3の細孔径3〜200000nmにおける細孔容積の分布を示すグラフである。 実施例6の細孔径3〜200000nmにおける細孔容積の分布を示すグラフである。
1.油類精製剤
本発明の油類精製剤(以下「本発明精製剤」ともいう。)は、ケイ酸塩及び当該ケイ酸塩に含浸された水分からなる含浸体を含む油類精製剤であって、
(1)前記含浸体中の水分含有率が15〜70重量%であり、
(2)前記含浸体の細孔容積A2を前記ケイ酸塩の細孔容積A1で除した値[A2/A1]を1から引いた値1−[A2/A1]で表される、細孔における水分充填率が10〜80%である、
ことを特徴とする。
ケイ酸塩としては特に限定されず、構成元素として、ケイ素の他にカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、カリウム等のうち少なくとも1種を含む組成物であれば良い。例えば、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイアルミン酸ナトリウム、ケイアルミン酸カルシウム、ケイアルミン酸マグネシウム等の少なくとも1種を有効成分として用いることができる。特に、本発明では、水に対する溶解性が大きいカルシウムを含有するケイ酸カルシウムを使用することが望ましい。これらケイ酸塩は、公知のもの又は市販品を使用することができる。また、公知の製造方法により得られたものを使用することもできる。
ケイ酸塩の性状は限定されないが、通常は粉末状として用いることが好ましい。より具体的には、乾燥粉末状であることが好ましい。例えば、スラリー状又は混練物状ではなく、サラサラした状態の粉末状(粉末様)の形態であることが望ましい。
ケイ酸塩が粉末状である場合の平均粒径も限定的ではないが、一般的には10〜300μm程度の範囲内であれば良い。また、必要に応じて造粒物の形態で使用することもできる。造粒する場合は、公知の造粒方法を採用することができる。造粒物の平均粒径は、一般的には10〜300μm程度とすれば良い。なお、造粒に際しては、含浸体の含有水分率の変動を効果的に抑制するために、溶媒としてアルコール類等の有機溶剤を使用した湿式造粒法を採用することができる。さらには、同様の理由より、造粒後に乾燥工程を実施することもできる。
ケイ酸塩の比表面積の制限もないが、通常は130m/g以上であり、好ましくは150m/g以上である。比表面積を130m/g以上とすることにより、金属成分の溶出量をより効果的に抑制できる結果、精製油の濁り等を防止することができる。なお、比表面積の上限値は限定的ではないが、通常は400m/g程度とすれば良い。
ケイ酸塩の細孔容積(細孔径3〜200000nm)は、ケイ酸塩の種類等によっても異なるが、通常は1mL/g以上、特に1.5mL/g以上であることが好ましい。とりわけ、ケイ酸塩がケイ酸カルシウムである場合は、2mL/g以上、特に2.5mL/g以上であることが好ましい。
本発明における含浸体は、ケイ酸塩に水分を含浸させたものである。なお、ケイ酸塩は水分を含浸させる前に、予め前処理として乾燥することが望ましい。この場合の乾燥温度は150〜750℃の範囲で設定でき、特に150〜200℃で乾燥したものを用いることが好ましい。なお、本発明では、含浸体における水分含有率は、後記「(1)含有水分率」に記載された方法により測定できる。
含浸体における水分含有率は、一般的には含浸体中で15〜70重量%とし、好ましくは20〜65重量%とする。上記範囲内に設定することによって、優れた脱酸性能及び金属溶出抑制効果を得ることができる。
本発明精製剤中の含浸体の含有量は、特に限定的ではないが、通常は80〜100重量%程度とし、特に90〜100重量%が好ましく、さらには95〜100重量%がより好ましい。従って、本発明では、例えば含浸体100重量%からなる本発明精製剤も包含される。
本発明では、前記含浸体の細孔容積A2を前記ケイ酸塩の細孔容積A1で除した値[A2/A1]を1から引いた値1−[A2/A1]で表される、細孔における水分充填率が10〜80%であり、好ましくは10〜70%であり、より好ましくは10〜60%である。
一般に、ケイ酸塩(粉末)に水を含浸させた場合、水はケイ酸塩の細孔中及び粒子間の空隙に捕捉される。前記水分充填率は、水が捕捉されている細孔においては、前記粒子が本来有する細孔容積から水添加後も細孔(空隙)として残存している容積を差し引いた、細孔内の水の充填率を表すものである。従って、この値が大きいほど、水で満たされている細孔が多いことを示す。
本発明精製剤において、前記水分充填率が10%を下回る場合は、ケイ酸塩の粒子中の細孔が水分で十分に満たされていないため、脱酸性能が低下するほか、溶出金属量が大きくなるおそれがある。この理由は、細孔が水分で適度に満たされていないため、ケイ酸塩から水膜へのケイ酸塩を構成する金属成分溶出が起こりにくく、それによって脱酸性能が低下すると考えられる。また同時に、ケイ酸塩表面が十分な量の水分で満たされていないことから、前記金属成分が直接に被処理油中に溶出し、溶出金属量が大きくなると考えられる。
一方、前記水分充填率が80%を超える場合も、所望の脱酸性能が得られなくなるとともに、溶出金属量が大きくなる。このような場合、大量の水が既に粒子細孔及び粒子間の空隙を満たしており、過剰な水がケイ酸塩の粒子表面に厚みの厚い水膜を形成していることが推測される。ケイ酸塩からの金属成分の溶出は、ケイ酸塩表面近傍で活発に起こっていると考えられ、粒子表面付近に存在する水分には高濃度な金属イオンの層が存在するが、水分の体積(例えばケイ酸塩表面に形成される水膜の厚み等)が大きくなることで、油類と接触している水分の最外層付近では、金属イオン濃度は低いことが推測される。それによって、油類中の遊離脂肪酸と金属イオンとの反応頻度が低下する。また、水膜の最外層付近では、金属イオンを含む水の脱離も容易に起こることが考えられるため、油類中への溶出金属量が大きくなるおそれがある。
前記ケイ酸塩の溶出金属量は、溶出金属量を少なくしている本発明においては、溶出金属量が3ppm以下であることが好ましい。溶出金属量が上記範囲内にある場合は、金属の溶出をより効果的に抑制することができる。
前記ケイ酸塩の溶出金属量は、脱酸率との関係において、[脱酸率/溶出金属量]が10以上であることが好ましい。[脱酸率/溶出金属量]は、脱酸率(%)を溶出金属量(ppm)で除することによって求めることができる。例えば、後記の実施例1のように、脱酸率が40.2であり、溶出金属量が2.5である場合は40.2/2.5=16.1となる。[脱酸率/溶出金属量]が上記範囲内にある場合は、より高い脱酸率を有するとともに、金属の溶出をより効果的に抑制することができる。
2.油類精製剤の製造
本発明精製剤は、ケイ酸塩に水分を含浸させる工程を含む方法によって製造することができる。
ケイ酸塩としては、前記1.で挙げたケイ酸塩を使用することができる。例えば、構成元素として、ケイ素の他にカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、カリウム等のうち少なくとも1種を含む組成物であれば良く、例えばケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイアルミン酸ナトリウム、ケイアルミン酸カルシウム、ケイアルミン酸マグネシウム等の少なくとも1種を有効成分として用いることができる。これらの中でも特に水に対する溶解性が大きいカルシウムを含有するケイ酸カルシウムを使用することが望ましい。
ケイ酸塩に添加する水としては、本発明の効果を妨げない限りは特に制限されず、例えば水道水、精製水、超純水等を用いることができる。
水分を含浸させる方法としては、所定の水分含有率に設定できる限りは限定的ではないが、特に微細な水滴をケイ酸塩に付与できる方法を好適に採用することができる。従って、例えばケイ酸塩に対して水を霧吹き、スプレー等の噴霧装置を介して水滴を噴霧する方法を用いることができる。そのほか、水に浸漬した後に乾燥により水分を調整する方法等も使用することができる。
水分を付与する量としては、前記1.で述べた通り、含浸体中15重量%以上、特に20重量%以上となるように調整することが好ましい。なお、水分含有率の上限値は、通常は含浸体中70重量%以下、特に65重量%以下となるように調整することが好ましい。
3.精製油の製造方法
本発明は、本発明精製剤と、50℃以下の油類とを接触させる工程(接触工程)を含むことを特徴とする精製油の製造方法を包含する。
ここに、油類としては、特に限定的でなく、公知の油類のいずれにも適用することができる。本発明精製剤により酸価を下げることができる限り、動物性油、植物性油又は鉱物性油のいずれであっても良い。動物性油としては、例えばバター、ラード、鶏油、魚油、鯨油、スクワレン等が挙げられる。植物性油としては、例えばパーム油、ショートニング、サラダ油、大豆油、コーン油、ごま油、菜種油、ひまわり油、椿油、オリーブオイル等が挙げられる。鉱物性油としては、例えばシリコンオイル、琥珀油等が挙げられる。従って、例えば潤滑油等の工業用油の精製・製造にも好適に用いることができる。
また、本発明において、油類としては、使用前の油類であっても良いし、使用後の油類(使用済み油類)であっても良い。すなわち、本発明の製造方法は、粗油の精製、精製油の最終工程での精製、使用済み油類の再生等を目的として実施することもできる。
本発明精製剤と50℃以下の油類とを接触させる方法は特に制限されず、例えばa)油類中に本発明精製剤を分散・撹拌する方法、b)本発明精製剤を含むフィルター層に油類を1回又は複数回流通させる方法等を採用することができる。なお、本発明精製剤を用いて精製油を製造した後において、精製油中に本発明精製剤が含まれている場合は、ろ過等の公知の方法により本発明精製剤を分離・回収すれば良い。
接触させる際の温度は50℃以下の範囲内において、例えば被処理油である油類の種類等に応じて適宜設定すれば良い。例えば、レシチン含有油脂の精製・製造を目的とする場合は、50℃以下(好ましくは20〜50℃、より好ましくは30〜50℃)の温度に調整されたレシチン含有油脂と本発明精製剤とを接触させる工程を含む精製方法により精製油の製造を好適に行うことができる。
本発明精製剤の使用量は、用いる油類の酸価等に応じて適宜設定することができるが、通常は油類100重量部に対して0.1〜10重量部、特に0.5〜5重量部とすることが好ましい。
接触工程では、本発明精製剤とともに、脱色剤と併用することもできる。脱色剤の併用により、脱酸効果とともに脱色効果を得ることができる。すなわち、脱色剤により色素成分を吸着し、黄褐色ないしは茶褐色に変色した劣化油をもとの色に近い色に戻すことができる。脱色剤としては、公知のもの又は市販品を使用することができ、例えばケイ酸マグネシウム、酸性白土、活性白土、活性炭、二酸化ケイ素等の少なくとも1種を好適に用いることができる。
脱色剤を使用する場合の使用量は、処理される油類の色に応じて適宜決定することができるが、通常は本発明精製剤100重量に対して0.1〜10重量部程度、特に0.4〜4重量部とすることが望ましい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。なお、実施例中に記載の「%」及び「ppm」は、特にことわりのない限り、それぞれ「重量%」及び「重量ppm」を意味する。
実施例1
シリカ原料として市販のケイ酸ナトリウム351.7g(SiO換算:102.0g)、カルシウム原料として市販の水酸化カルシウム45.9g(CaO換算:34.0g)を量りとった(SiO/CaO仕込み重量比=3.0)。また、シリカゲル製造用に塩酸を水道水で2倍に希釈した(容積比1:1)塩酸を使用した。
事前にケイ酸ナトリウムに水道水を加え、全量を450mL(希釈後の全量がケイ酸ナトリウムの体積の1.8倍となるように水道水を加える)としたケイ酸ナトリウム希釈液、水酸化カルシウムについては水道水を加え、全量を460mL(懸濁後の液量が水酸化カルシウムの量の約10倍となるように水道水を加える)とした水酸化カルシウム懸濁液を調製した。
次に、予め2500gの水道水を入れた容量5Lのステンレス鋼製容器に、ケイ酸ナトリウム希釈液を添加し、撹拌しながら、加熱により約15 分で65℃まで昇温した。昇温後、液のpHが7になるまで(容積比1:1)塩酸を加え、シリカゲルを合成した。30分撹拌後、水酸化カルシウム懸濁液を添加した後、加熱により約15分で92℃まで昇温した。昇温後、92℃にて3時間熟成を行った。スラリーを減圧ろ過により脱水、水洗し、得られたケーキを乾燥器に入れ、100℃ で乾燥し、ケイ酸カルシウム粉末(SiO: 64.5重量%、CaO:21.6重量%:SiO/CaO重量比=3.0)を得た。
本ケイ酸カルシウムを大気中にて前処理温度200℃で1時間前処理を行い、含浸体中の含有水分率が15%となるように精製水を添加することにより粉末状の吸着剤からなる精製剤を調製した。
実施例2
含有水分率を20%とした以外は実施例1と同様にして粉末状の吸着剤からなる精製剤を調製した。
実施例3
含有水分率を30%とした以外は実施例1と同様にして粉末状の吸着剤からなる精製剤を調製した。
実施例4
含有水分率を40%とした以外は実施例1と同様にして粉末状の吸着剤からなる精製剤を調製した。
実施例5
含有水分率を60%とした以外は実施例1と同様にして粉末状の吸着剤からなる精製剤を調製した。
実施例6
合成用原料として、市販の3号ケイ酸ナトリウム238.3g(SiO換算69.1g)、市販の硫酸マグネシウム89.6g(MgO換算14.7g)を各々量りとり、硫酸マグネシウムは、溶解後の液量がMgO換算重量の10倍量となるように水を加え、溶解させて水溶液とした(SiO/MgO仕込み重量比=4.7)。次に、予め3400gの水道水を入れた容量5Lのステンレス容器に各合成用原料を撹拌しながら、同時に約30分間で全量滴下した。滴下終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液1.7gを添加し、得られたスラリーを減圧ろ過により脱水し、脱水ケーキを乾燥器に入れ、100℃ で一晩乾燥し、ケイ酸マグネシウム粉末(SiO:81.7重量%、MgO:17.9重量%、SiO/MgO重量比=4.6)を得た。
本ケイ酸マグネシウムを大気中にて前処理温度200℃で1時間前処理を行い、含浸体中の含有水分率が20%となるように精製水を添加することにより粉末状の吸着剤からなる精製剤を調製した。
比較例1
実施例1の前処理前粉末を測定用サンプルとして用いた。
比較例2
実施例1の前処理後の水添加前粉末を測定用サンプルとして用いた。
比較例3
含有水分率を71%とした以外は実施例1と同様にして粉末状の吸着剤からなる精製剤を調製した。
試験例1
各実施例及び比較例で得られた精製剤について、脱酸能等の物性を調べた。その結果を表1に示す。
なお、表1中の各物性は次のようにして測定した。
(1)含有水分率
試料皿に試料1.0gを測り、150℃で試料からの重量減少がなくなったときの試料重量から赤外線水分計(型式「FD−600」、(株)ケツト科学研究所製)を用いて含有水分 率を算出した。
(2)比表面積
測定装置としてQuantachrome社製水銀ポロシメーター「poremaster60GT」にて以下の条件で測定を行った。試料0.05gを測定用セルに封入し、水銀の接触角を140°、水銀の表面張力を480dyn/cmとして測定を行った。細孔容積の算出は解析ソフト「Poremaster」を用いて行った。なお、解析範囲は、細孔径3〜200000nmの範囲で行った。
(3)細孔容積
測定装置としてQuantachrome社製水銀ポロシメーター「poremaster60GT」にて以下の条件で測定を行った。試料0.05gを測定用セルに封入し、水銀の接触角を140°、水銀の表面張力を480dyn/cmとして測定を行った。細孔容積の算出は解析ソフト「Poremaster」を用いて行った。なお、解析範囲は、細孔径3〜200000nmの範囲で行った。
(4)脱酸試験
モデル油(オレイン酸1.4g(和光一級)に大豆油100g(和光一級)を加え、混合し、酸価が3(本試験では酸価3.00になるように調整した油)10mLに実施例及び比較例で調製した含浸体をケイ酸塩として100mgとなるように(例えば実施例1では、含浸体中15重量%の水分を含んでいるため、含浸体の添加量は100/0.85=117.6mgとする)添加した後、30℃のオイルバス中、振とう器にて130回/分の条件で30分間振とうした。振とう後、直ちにメンブランフィルタ(目開き0.80μm)にてろ過した。得られたろ過液1gを精密に量り、エタノール/ジエチルエーテル混合液(容積比1:1)50mLを加え、必要に応じて加温して溶かし、検液とした。冷却後、フェノールフタレイン試液数滴を加え、0.1mol/Lエタノール製水酸化カリウム溶液(本表記は食品添加物公定書の記載方法に準ずる。)で30秒間持続する紅色を呈するまで滴定し、次式Aにより酸価を求めた。ただし、使用する溶媒は、予め使用前にフェノールフタレイン試液を指示薬として30秒間持続する紅色を呈するまで0.1mol/Lエタノール製水酸化カリウム溶液を加えた。なお、脱酸価値及び酸価低減率は、次式B及びCにより算出した。
・酸価=(0.1mol/Lエタノール製水酸化カリウム溶液の消費量(ml)×5.611)/(試料の採取量(g))…式A
・脱酸価値=処理前のモデル油の酸価値(酸価3.00)−処理後のモデル油の酸価値…式B
・脱酸率=(脱酸価値/処理前のモデル油の酸価値(酸価3.00))×100…式C
(5)溶出金属量
(5−1)試料溶液の調製
前記(4)の脱酸試験で得られたろ過液1gを精密に量り、白金皿に入れ、電気コンロで徐々に加熱して灰化した。冷却後、10%(v/v)塩酸5mLを加え、超純水で正確に50mLとし、これを試料溶液とした。
標準溶液(a)(ブランク)
10%(v/v)塩酸5mLに超純水を加えて50mLとした。
標準溶液(b)(Ca:0.5ppm(w/v))
10%(v/v)塩酸5mL及びカルシウム標準液(10ppm(w/v))2.5mLを正確にとり、超純水を加えて50mLとした。
標準溶液(c)(Ca:1.0ppm(w/v))
10%(v/v)塩酸5mL及びカルシウム標準液(10ppm(w/v))5.0mLを正確にとり、超純水を加えて50mLとした。
標準溶液(d)(Mg:0.25ppm(w/v))
10%(v/v)塩酸5mL及びマグネシウム標準液(10ppm(w/v))1.25mLを正確にとり、超純水を加えて50mLとした。
標準溶液(e)(Mg:0.5ppm(w/v))
10%(v/v)塩酸5mL及びマグネシウム標準液(10ppm(w/v))2.5mLを正確にとり、超純水を加えて50mLとした。
(5−2)測定方法
原子吸光光度法フレーム方式(フレーム:空気―アセチレン(波長:422.7nm))の検量線法により求めた。カルシウム溶出量を測定する場合は、前記の標準溶液(a)、(b)、(c)順に吸光度を測定し、マグネシウム溶出量を測定する場合は、前記の標準溶液(a)、(d)、(e)順に吸光度を測定し、検量線を作成した。次に、試料溶液の吸光度を測定し、本品1g当たりのカルシウム、マグネシウム溶出量を次式Dにより計算した。吸光度の測定には、偏光ゼーマン原子吸光分光光度計(型式「Z−5010」、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いた。原子吸光用カルシウム、マグネシウム標準液としては、和光純薬工業(株)製の製品を使用した。
溶出カルシウム、マグネシウム(ppm(w/v))=(C/試料採取量(g))×50…式D
(但し、C=測定液中のカルシウム、マグネシウム濃度(ppm(w/v)))
(6)脱酸率/溶出金属量
前記(4)の脱酸試験で得られた脱酸率及び前記(5)の溶出金属量の測定方法で得られたカルシウム、マグネシウム溶出量から算出した。
図1は、含有水分率と細孔における水分充填率の関係を示すグラフである。図1に示すように含浸体における含有水分率を高めることによって、細孔における水分充填率も増加し、細孔内に水が満たされていることがわかる。
表1及び図2の結果からも明らかなように、細孔における水分充填率が10〜80%の範囲にあるケイ酸塩系材料を用いることにより、[脱酸率/溶出金属量]を高くすることができる。

Claims (9)

  1. ケイ酸塩及び当該ケイ酸塩に含浸された水分からなる含浸体を含む油類精製剤であって、
    (1)前記含浸体中の水分含有率が15〜70重量%であり、
    (2)前記含浸体の細孔容積A2を前記ケイ酸塩の細孔容積A1で除した値[A2/A1]を1から引いた値1−[A2/A1]で表される、細孔における水分充填率が10〜80%である、
    ことを特徴とする油類精製剤。
  2. 前記ケイ酸塩の比表面積が150m/g以上である、請求項1に記載の油類精製剤。
  3. 前記ケイ酸塩の細孔径3〜200000nmにおける細孔容積が1.0mL/g以上である、請求項1又は2に記載の油類精製剤。
  4. 油類の脱酸処理のために用いる、請求項1〜3のいずれかに記載の油類精製剤。
  5. 50℃以下の範囲内で用いられる、請求項1〜4のいずれかに記載の油類精製剤。
  6. 前記含浸体の比表面積が90m/g以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の油類精製剤。
  7. 乾燥粉末状である、請求項1〜6のいずれかに記載の油類精製剤。
  8. 精製剤中に含浸体が95〜100重量%含まれる、請求項1〜7のいずれかに記載の油類精製剤。
  9. 精製油を製造する方法であって、請求項1〜8のいずれかに記載の油類精製剤と、50℃以下の油類とを接触させる工程を含むことを特徴とする精製油の製造方法。
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