JPH07216114A - ポリオレフィンフィルムの平滑化方法 - Google Patents

ポリオレフィンフィルムの平滑化方法

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JPH07216114A
JPH07216114A JP2370294A JP2370294A JPH07216114A JP H07216114 A JPH07216114 A JP H07216114A JP 2370294 A JP2370294 A JP 2370294A JP 2370294 A JP2370294 A JP 2370294A JP H07216114 A JPH07216114 A JP H07216114A
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polyolefin
film
polyolefin film
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tensile load
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JP2370294A
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English (en)
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Koichi Kono
公一 河野
Mineo Ueno
峯夫 上野
Mamoru Tsuneyoshi
衛 恒吉
Shigeo Fujii
茂夫 藤井
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻取りの際に生じた歪みを除去し、ポリオレ
フィンフィルムを平滑にする方法を提供する。 【構成】 ポリオレフィンフィルムに対して、40℃〜ポ
リオレフィンの融点−10℃の温度で、1g/mm2 〜1000g/
mm2 の引張荷重を加え、歪みを除去することによりポリ
オレフィンフィルムを平滑化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻取りの際に生じるポ
リオレフィンフィルムの歪みを修正し、ポリオレフィン
フィルムを平滑化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリオ
レフィンフィルムは優れた特性を有するため、各種用途
に用いられている。中でも少なくとも一軸延伸したポリ
オレフィンの微多孔膜は、電池用セパレーター、電解コ
ンデンサー用隔膜、精密濾過膜等として用いられてい
る。
【0003】ポリオレフィンフィルムは、通常Tダイフ
ィルム成形法や、インフレーションフィルム成形法等に
よって成形されるが、いずれの方法による場合でも、巻
取り機で巻取る際に、巻き張力やフィルムの厚みむら等
によって歪みが生じ、そのために湾曲したり、波打った
り、端部が垂れたりすることが多かった。巻き張力を下
げるとフィルムを安定的に巻けず、またフィルムの厚み
むらの低減にも技術的な限界がある。このように歪んだ
フィルムに対してスリット等の工程を施すと、フィルム
が横ずれを起こしたりシワが発生したりする。
【0004】また、ポリオレフィンフィルムの微多孔膜
の場合、所定の幅にスリットして円筒状に巻回すること
があるが、もし微多孔膜に歪みがあると、スリットした
微多孔膜を巻き取っていくうちに横ずれし、正確な円筒
状にならない。従って、微多孔膜には歪みがないことが
要求される。
【0005】したがって、本発明の目的は、巻取りの際
に歪んだポリオレフィンフィルムを平滑化する方法を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、ポリオレフィンフィルムに対し
て、所定の温度条件下で引張荷重を加えれば、巻取りの
際に生じた歪みを修正することができ、もって平滑なポ
リオレフィンフィルムが得られることを見出し、本発明
に想到した。
【0007】すなわち、本発明のポリオレフィンフィル
ムの平滑化方法は、ポリオレフィンフィルムに対して、
40℃〜ポリオレフィンの融点−10℃の温度で、1g/mm2
〜1000g/mm2 の引張荷重を加え、歪みを除去することに
より前記ポリオレフィンフィルムを平滑化することを特
徴とする。
【0008】本発明を以下詳細に説明する。 [1] ポリオレフィン原料 フィルムを形成するポリオレフィン成分としては、エチ
レン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテン、
1-ヘキセンなどを重合した結晶性の単独重合体、共重合
体及びこれらのブレンド物等が挙げられる。共重合体と
しては、例えばプロピレンとエチレンとを順次リアクタ
ーに導入することによるブロック共重合体(多段重合
体)等を使用することができる。これらのうちではポリ
プロピレン、ポリエチレン及びこれらの組成物等が好ま
しい。
【0009】特にポリオレフィンの微多孔膜とする場合
には、重量平均分子量が7×105 以上の超高分子量ポリ
オレフィンを1重量%以上含有するポリオレフィン組成
物を使用するのが好ましい。ポリオレフィン組成物中に
重量平均分子量が7×105 以上の超高分子量ポリオレフ
ィンが1重量%未満では、延伸性の向上に寄与する超高
分子量ポリオレフィンの分子鎖の絡み合いが不十分とな
るので、強度を十分に向上させるのが困難となる。一
方、超高分子量成分の含有率の上限は特に限定的ではな
いが、90重量%を超えるとポリオレフィン溶液の高濃度
化の達成及び延伸が困難となるため好ましくない。
【0010】なお、ポリオレフィン組成物中の超高分子
量ポリオレフィン以外のポリオレフィン (重量平均分子
量が7×105 未満のポリオレフィン) の分子量の下限と
しては、1×104 以上のものが好ましい。重量平均分子
量が1×104 未満のポリオレフィンを用いると、延伸時
に破断が起こりやすく、目的の微多孔膜が得られないの
で好ましくない。
【0011】また、上記ポリオレフィン組成物の分子量
分布(重量平均分子量/数平均分子量)は5〜300 、特
に5〜50であるのが好ましい。分子量分布が300 を超え
ると、延伸時に低分子量成分の破断が起こり膜全体の強
度が低下するため好ましくない。
【0012】このポリオレフィン組成物は、上記分子量
及び分子量分布を有していれば、リアクターブレンドに
よるもの(多段重合ポリオレフィン)であっても、2種
以上のポリオレフィンによる組成物であってもよい。
【0013】リアクターブレンドの場合、例えば分子量
が7×105 以上の超高分子量成分を1重量%以上含有
し、かつ分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)
が5〜300 となるように、多段重合することにより製造
することができる。多段重合法としては、二段重合によ
り、高分子量部分と低分子量部分とを製造する方法を採
用するのが好ましい。
【0014】また2種以上のポリオレフィンによる組成
物の場合、前記オレフィンの単独重合体又は共重合体で
重量平均分子量が7×105 以上の超高分子量ポリオレフ
ィンと、重量平均分子量が7×105 未満のポリオレフィ
ンとを、重量平均分子量/数平均分子量が上記範囲とな
るように、適量混合することによって得ることができ
る。
【0015】ポリオレフィン原料には、必要に応じて、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、顔
料、染料、無機充填材、抗菌剤、脱臭剤、遠赤外線放射
剤などの各種添加剤を添加することができる。
【0016】[2] ポリオレフィンフィルム ポリオレフィンフィルムの厚さは1〜500 μmが好まし
く、特に5〜100 μmが好ましい。厚さが1μm未満で
は強度が不十分であり、一方500 μmを越えると微多孔
膜とした場合の透過抵抗が大きくなり好ましくない。ま
たポリオレフィン微多孔膜は、空孔率が35〜95%で
あるのが好ましく、平均孔径が0.001 〜0.5 μmである
のが好ましい。
【0017】[3] 製造方法 ポリオレフィン延伸フィルムの製造方法の一例として、
上記ポリオレフィン組成物から微多孔膜を製造する方法
を説明する。
【0018】溶融状態のポリオレフィン組成物を含有す
る押出機の途中に、溶融状態で液状の低揮発性溶媒(ポ
リオレフィン組成物に対する良溶媒)を供給し、混練す
ることにより、均一な濃度のポリオレフィン組成物の高
濃度溶液を調製する。
【0019】上記低揮発性溶媒としては、例えばノナ
ン、デカン、デカリン、p−キシレン、ウンデカン、ド
デカン、流動パラフィンなどの低揮発性脂肪族または環
式の炭化水素、あるいは沸点がこれらに対応する鉱油留
分などを用いることができる。このような溶媒として
は、25℃における粘度が30〜500 Cst、特に50〜200 C
stであるのが好ましい。25℃における粘度が30Cst未満
では、混練が困難であり、不均一な吐出を生じる。一方
500 Cstを超えると、後工程での脱溶媒が容易でなくな
る。
【0020】ポリオレフィン組成物と低揮発性溶媒との
配合割合は、両者の合計を100 重量%として、ポリオレ
フィン組成物が10〜80重量%、好ましくは15〜70重量%
であり、低揮発性溶媒が90〜20重量%、好ましくは85〜
30重量%である。ポリオレフィン組成物が10重量%未満
では(低揮発性溶媒が90重量%を超えると)、ダイス出
口でスウェルやネックインが大きくなり、シートの成形
が困難となる。一方、ポリオレフィン組成物が80重量%
を超えると(低揮発性溶媒が20重量%未満では)、均一
な溶液の調製が困難となる。
【0021】なお、上記低揮発性溶媒は、途中にサイド
フィーダー等を有する押出機を用いて、押出機の途中か
ら溶融状態のポリオレフィン組成物に供給する。超高分
子量ポリオレフィンを含むポリオレフィン組成物と溶媒
とをホッパーから同時に供給すると、粘度差が大き過ぎ
るために十分に混合ができない。
【0022】次に、このポリオレフィン組成物の加熱溶
液をダイスから押し出して成形するが、シートダイスの
場合のダイスギャップは通常0.1 〜5mmであるのが好ま
しい。また押出し温度は140 〜250 ℃であり、押し出し
速度は通常2〜30cm/分であるのが好ましい。
【0023】このようにしてダイスから押し出したポリ
オレフィン組成物溶液のシートを冷却して、ゲル状シー
トを得る。冷却は少なくともゲル化温度以下まで行う。
冷却方法としては、冷風、冷却水、その他の冷却媒体に
直接接触させる方法、冷媒で冷却したロールに接触させ
る方法等を用いることができる。なおダイスから押し出
したポリオレフィン組成物溶液は、冷却前あるいは冷却
中に、1〜10好ましくは1〜5の引取比で引き取っても
良い。引取比が10以上になるとネックインが大きくな
り、また延伸時に破断を起こしやすくなり好ましくな
い。
【0024】このゲル状シートを加熱し、通常のテンタ
ー法、ロール法、圧延法もしくはこれらの方法の組合せ
によって所定の倍率で延伸する。二軸延伸が好ましく、
縦横同時延伸または逐次延伸のいずれでもよいが、特に
同時二軸延伸が好ましい。
【0025】延伸温度は、ポリオレフィン組成物の融点
+10℃以下程度、好ましくは結晶分散温度から融点未満
の範囲である。例えば、ポリエチレン組成物(例えば、
超高分子量ポリオレフィン+高分子量ポリオレフィン)
の場合は90〜140 ℃で、より好ましくは100 〜130 ℃の
範囲である。延伸温度が融点+10℃を超える場合は、樹
脂の溶融により延伸による効果的な分子鎖の配向ができ
ないため好ましくない。また延伸温度が結晶分散温度未
満では、樹脂の軟化が不十分で、延伸において破膜し易
く、高倍率の延伸ができない。
【0026】延伸倍率はゲル状シートの厚さによって異
なるが、一軸方向で少なくとも2倍以上、好ましくは3
〜30倍、面倍率で10倍以上、好ましくは15〜40
0倍である。面倍率で10倍未満では延伸が不十分で空
孔率が高く、高弾性及び高強度の微多孔膜が得られな
い。一方、面倍率が400倍を超えると、延伸装置及び
延伸操作等の点で制約が生じる。
【0027】得られた延伸フィルムを揮発性溶剤で洗浄
し、残留する低揮発性溶媒を除去する。洗浄溶剤として
は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩
化メチレン、四塩化炭素などの塩素化炭化水素、三フッ
化エタンなどのフッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジ
オキサンなどのエーテル類などの易揮発性のものを用い
る。これらの揮発性溶剤はポリオレフィン組成物の溶解
に用いた低揮発性溶媒に応じて適宜選択し、単独もしく
は混合して用いる。洗浄方法は、揮発性溶剤に浸漬し抽
出する方法、揮発性溶剤をシャワーする方法、またはこ
れらの組合せによる方法などにより行うことができる。
【0028】上述の洗浄は、延伸フィルム中の残留低揮
発性溶媒が1重量%未満になるまで行う。その後洗浄溶
剤を乾燥するが、洗浄溶剤の乾燥方法は加熱乾燥、風乾
等の方法で行うことができる。乾燥により得られた微多
孔膜は、結晶分散温度〜融点の温度範囲で熱固定するの
が望ましい。
【0029】[4] ポリオレフィンフィルムの平滑化 以上のようにして製造したポリオレフィンフィルムを平
滑化するには、40℃〜ポリオレフィンの融点−10℃の温
度で、1g/mm2 〜1000g/mm2 の引張荷重を加える。
【0030】温度が40℃未満では平滑化が不十分であ
り、一方ポリオレフィンの融点−10℃を超えると延伸効
果が失われる。好ましい温度は50℃〜ポリオレフィンの
融点−20℃であり、特に好ましい温度は60℃〜ポリオレ
フィンの融点−30℃である。加熱方法としては、通常の
電熱ヒータ、赤外線ヒータ、遠赤外線ヒータ、誘電加熱
式ヒータ等を使用して直接的に輻射加熱する方法や、ガ
ス媒体(空気等)を介して対流によって加熱する方法
や、間接的に加熱したガス媒体、液体媒体、固体媒体
(金属等)に接触させる方法が挙げられ、これらを組み
合わせて使用することもできる。
【0031】また、引張荷重が1g/mm2 未満では平滑化
が不十分であり、1000g/mm2 を超えると破断のおそれが
ある。好ましい引張荷重は5〜750 g/mm2 であり、特に
好ましい引張荷重は10〜500 g/mm2 である。引張荷重を
加える方法としては、一般的にフィルムの送給ロールの
周速より巻取りロールの周速を速くする方法が挙げられ
る。
【0032】平滑化工程は、ポリオレフィンフィルムの
製造・巻取り後でかつ最終製品化前であれば、いかなる
段階で行ってもよい。例えばコンデンサーや電池等のセ
パレータあるいはカートリッジフィルターに使用する場
合は、原反ロールから繰り出して所定の巾にスリットす
る前、又は途中に行うのが好ましい。さらに、スリット
した製品を一旦巻き取る場合は、再度繰り出して最終製
品化する前、又は途中にも行うのが好ましい。
【0033】
【作用】本発明においては、ポリオレフィンフィルムに
対して、40℃〜ポリオレフィンの融点−10℃の温度で、
1g/mm2 〜1000g/mm2 の引張荷重を加えることにより、
巻取りの際に歪んだポリオレフィンフィルムを平滑化す
ることができる。このような効果が得られる理由につい
ては必ずしも明らかではないが、上記温度に加熱しなが
ら引張荷重を加えることによって、(1) 収縮歪み部分を
基準として伸び歪み部分が収縮するか、(2) 歪みのない
部分を基準として伸び歪み部分が収縮するとともに、収
縮歪み部分が伸びるか、(3) 伸び歪み部分を基準として
収縮歪み部分が伸び、その結果、凹凸や湾曲がなくなる
ためであると考えられる。
【0034】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0035】実施例1 500 mm幅のポリエチレン微多孔膜原反(厚さ:25μm、
空孔率:42%、平均孔径:0.03μm)をロールから繰り
出して、50mm幅にスリットする際に、繰り出すロールと
スリッターロールとの間で、シーズヒーターを組み込ん
だアルミニウム製ブロックに接触させることによって表
1に示す温度に加熱しながら引張荷重を加えた。スリッ
トして巻き取った後のポリエチレン微多孔膜について、
湾曲、凹凸波打ち及び端部の垂れを評価した。結果を表
1に示す。
【0036】実施例2 シーズヒータを組み込んだアルミニウム製ブロックの代
わりに加熱ロールを用いた以外実施例1と同様にして、
ポリエチレン微多孔膜原反を引張荷重下で加熱しながら
スリットして巻き取った。温度、引張荷重及び評価結果
を表1に示す。
【0037】実施例3〜4 シーズヒータを組み込んだアルミニウム製ブロックの代
わりに遠赤外線ヒーターを用いる以外実施例1と同様に
して、ポリエチレン微多孔膜原反を引張荷重下で加熱し
ながらスリットして巻き取った。温度、引張荷重及び評
価結果を表1に示す。
【0038】実施例5〜6 ポリエチレン微多孔膜の上面に対して遠赤外線ヒータ、
下面に対してシーズヒータを組み込んだアルミニウム製
ブロックを対向させた以外実施例1と同様にして、ポリ
エチレン微多孔膜原反を引張荷重下で加熱しながらスリ
ットして巻き取った。温度、引張荷重及び評価結果を表
1に示す。
【0039】実施例7 実施例1で得られたポリエチレン微多孔膜原反の50mm幅
スリット製品を再度繰り出して巻き取る工程において、
繰り出しロールと巻き取りロールの間で、シーズヒータ
を組み込んだアルミニウム製ブロックを微多孔膜に接触
させて、表1に示す温度で加熱しながら引張荷重を加え
た。巻き取り後のポリエチレン微多孔膜について、湾
曲、凹凸波打ち及び端部の垂れを評価した。結果を表1
に示す。
【0040】比較例1〜2 シーズヒーターを組み込んだアルミニウム製ブロックあ
るいは加熱ロールを使用しない以外実施例1あるいは2
と同様にして、ポリエチレン微多孔膜原反を引張荷重下
で加熱しながらスリットした。引張荷重及び評価結果を
表1に示す。
【0041】比較例3 遠赤外線ヒーター及びシーズヒーターを組み込んだアル
ミニウム製ブロックを用いない以外は実施例5と同様に
して、ポリエチレン微多孔膜原反を引張荷重下でスリッ
トして巻き取った。評価結果を表1に示す。
【0042】 表 1 温度 引張荷重 製品外観(1) 実施例No. (℃) (g/mm2 湾曲 凹凸波打ち 端部垂れ 実施例1 70 120 ○ ○ ○ 実施例2 40 400 ○ ○ ○ 実施例3 80 80 ○ ○ ○ 実施例4 100 60 ○ ○ ○ 実施例5 80 8 ○ ○ ○ 実施例6 110 70 ○ ○ ○ 実施例7 90 40 ○ ○ ○ 比較例1 − 120 △ △ △ 比較例2 − 400 × △ △ 比較例3 − 8 △ × × 注)(1) ○:全くなし。 △:ややあり。 ×:非常にあり。
【0043】表1から明らかなように、実施例1〜7の
方法によるポリエチレン微多孔膜は、湾曲、凹凸波打ち
及び端部の垂れがなく、良好な製品外観を有していた。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の方法は、
ポリオレフィンフィルムに所定の温度条件下で引張荷重
を加えるため、巻取りの際に生じた歪みを除去し、ポリ
オレフィンフィルムを平滑にすることができる。このよ
うな本発明の方法によって平滑化したポリオレフィン微
多孔膜は、リチウム電池などの電池用セパレーター、電
解コンデンサー用隔膜、超精密濾過膜、限外濾過膜、各
種フィルター、透湿防水衣料用多孔質膜等の各種用途に
好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 茂夫 東京都中央区築地四丁目1番1号 東燃化 学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンフィルムに対して、40℃
    〜ポリオレフィンの融点−10℃の温度で、1g/mm2 〜10
    00g/mm2 の引張荷重を加え、歪みを除去することにより
    前記ポリオレフィンフィルムを平滑化することを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリオレフィンフィル
    ムが、該フィルムの製造・巻取り後に繰り出したもので
    あることを特徴とするポリオレフィンフィルムの平滑化
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のポリオレフィン
    フィルムが、ポリオレフィン微多孔膜であることを特徴
    とするポリオレフィンフィルムの平滑化方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載のポリオレフ
    ィンフィルムに対して、50℃〜ポリオレフィンの融点−
    20℃の温度で5〜750g/mm2 の引張り荷重を加えること
    を特徴とするポリオレフィンフィルムの平滑化方法。
JP2370294A 1994-01-26 1994-01-26 ポリオレフィンフィルムの平滑化方法 Pending JPH07216114A (ja)

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