JPH07216106A - 硬化性ポリフェニレンエーテルフィルム - Google Patents

硬化性ポリフェニレンエーテルフィルム

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JPH07216106A
JPH07216106A JP1244994A JP1244994A JPH07216106A JP H07216106 A JPH07216106 A JP H07216106A JP 1244994 A JP1244994 A JP 1244994A JP 1244994 A JP1244994 A JP 1244994A JP H07216106 A JPH07216106 A JP H07216106A
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JP
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polyphenylene ether
film
ether resin
examples
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JP1244994A
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Teruo Katayose
照雄 片寄
Yukiko Tasugi
祐紀子 田杉
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘電特性、耐熱性、耐薬品性を損なうことな
く屈曲性に優れた硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂
のフィルムを提供する。 【構成】 不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂
から成るフィルムにおいて、過酸化物2,5−ジメチル
−2,5ジ(t−ブチルパーオキシン)ヘキシン−3を
0.2〜3重量部添加したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性ポリフェニレン
エーテルフィルム、これを硬化して得られる硬化フィル
ムおよびこれと金属箔とから成る積層体に関する。本発
明のフィルムおよび積層体は、硬化後において優れた耐
屈曲性、耐薬品性、誘電特性、耐熱性を示し、電気産
業、電子産業、宇宙・航空機産業等の分野に用いること
ができる。特に片面、両面、セミリジッドプリント基
板、フレキシブルプリント配線板用フィルムとして用い
ることができる。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指
向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でも、よ
り優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求されつつ
ある。例えばフレキシブルプリント配線板用フィルムと
しては、従来からカプトン(Du Pont社製)に代
表されるポリイミドがフィルムとして用いられてきた。
これは各種の性能をバランスよく有するものの、誘電特
性が悪く、かつ吸湿率が大きいという欠点を持ってい
る。この欠点を改善したフィルムとしてポリフェニレン
スルフィドおよびポリエーテルイミド等の熱可塑性樹脂
フィルムが開発されたが、これらのフィルムは吸湿率は
小さいがガラス転移温度が低く耐熱性に劣るという欠点
を持っている。以上の問題を解決する新しい材料として
ポリフェニレンエーテルが近年注目をあびている。この
樹脂は、低誘電率かつ低吸湿率であり、かつ耐熱性に優
れるという特性を持っている。しかしながら、耐薬品性
が劣っているので用途が限定されていた。
【0003】耐薬品性を改良する目的で、ポリフェニレ
ンエーテルに不飽和基を導入した硬化性ポリフェニレン
エーテル系ポリマーが開発されている。しかしながら、
フィルムの硬化後の性質は屈曲性が劣っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情を鑑みてなされたものであり、不飽和基を含むポリ
フェニレンエーテルの優れた誘電特性、耐熱性を損なう
ことなく、かつ硬化後において優れた屈曲性を示す硬化
ポリフェニレンエーテルフィルムおよび積層体を提供し
ようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な課題を解決するため過酸化物に着目し鋭意検討を重ね
た結果、本発明の目的に沿った特定の過酸化物を見出し
本発明を完成するに至った。本発明は次に述べる3つの
発明より構成される。すなわち本発明の第1は、不飽和
結合基を含むポリフェニレンエーテル樹脂100重量部
および過酸化物2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシン)ヘキシン−3、0.2〜3重量部か
らなる硬化性ポリフェニレンエーテルフィルムを提供す
る。
【0006】本発明の第2は、上記第1発明の硬化性ポ
リフェニレンエーテルフィルムを硬化して得られた硬化
ポリフェニレンエーテルフィルムを提供する。本発明の
第3は、上記第2発明の硬化ポリフェニレンエーテルフ
ィルムと金属箔とからなる積層体を提供する。以上3つ
の発明について以下に詳しく説明する。
【0007】まず本発明の第1である硬化性ポリフェニ
レンエーテル系樹脂フィルムについて説明する。本発明
に用いられる不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹
脂とは、ポリフェニレンエーテル類に対して側鎖として
炭素−炭素二重結合および/または炭素−炭素三重結合
を含む官能基を導入したものを指す。その例としては、
次の一般式(I)で表されるポリフェニレンエーテル樹
脂と一般式(III)のアルケニルハライドおよび/ま
たは一般式(IV)のアルキニルハライドの反応生成物
から成る樹脂であって、
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】Xおよび/またはY、下記アルケニル基お
よび/またはアルキニル基がそれぞれ共有的にポリフェ
ニレンエーテル樹脂に結合している樹脂を挙げることが
できる。
【0011】
【化3】
【0012】一般式(I)のポリフェニレンエーテル樹
脂について説明すると、Qの代表的な例としては、次の
4種の一般式で表される化合物群が挙げられる。
【0013】
【化4】
【0014】具体例として、
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】等がある。一般式(I)中のJで表される
ポリフェニレンエーテル鎖中には、該ポリフェニレンエ
ーテル樹脂の耐熱性、熱安定性を低下させない限りにお
いて以下に述べる単位または末端基のうち一種または二
種以上が含まれていてもよい。 i)次の一般式で表される単位であって(II)以外の
もの、
【0018】
【化7】
【0019】ii)次の一般式で表される単位、
【0020】
【化8】
【0021】iii)次の一般式で表される末端基、
【0022】
【化9】
【0023】iv)上記式(II)および一般式(V)
〜(VII)の単位または末端基に対し、スチレン、メ
タクリル酸メチルなどの不飽和結合を持つ重合性モノマ
ーをグラフト重合させて得られる単位または末端基。一
般式(V)の単位の例としては、
【0024】
【化10】
【0025】等が挙げられる。一般式(VI)の単位の
例としては、
【0026】
【化11】
【0027】等が挙げられる。一般式(VII)の末端
基の例としては、
【0028】
【化12】
【0029】等が挙げられる。次に一般式(III)の
アルケニルハライドの具体的な例を挙げると、アリルク
ロライド、アリルブロマイド、アリルアイオダイド、4
−ブロモ−1−ブテン、トランス−および/またはシス
−1−ブロモ−2−ブテン、トランス−および/または
シス−1−クロロ−2−ブテン、1−クロロ−2−メチ
ル−2−プロペン、5−ブロモ−1−ペンテン、4−ブ
ロモ−2−メチル−2−ブテン、6−ブロモ−1−ヘキ
セン、5−ブロモ−2−メチル−2−ペンテン等があ
る。
【0030】一般式(IV)のアルキニルハライドの具
体的な例を挙げるとプロパルギルクロライド、プロパル
ギルブロマイド、プロパルギルアイオダイド、4−ブロ
モ−1−ブチン、4−ブロモ−2−ブチン、5−ブロモ
−1−ペンチン、5−ブロモ−2−ペンチン、1−ヨー
ド−2−ペンチン、1−ヨード−3−ヘキシン、6−ブ
ロモ−1−ヘキシン等がある。
【0031】これらのアルケニルハライドおよびアルキ
ニルハライドは、一種のみあるいは二種以上をあわせて
用いることができる。本発明に用いられる不飽和基が導
入されたポリフェニレンエーテル樹脂は、例えば特公平
5−8931号、同5−8930号、同5−8932号
同5−8933号、特開平2−232260号、同2−
233759号に開示された方法に従い、一般式(I)
のポリフェニレンエーテル樹脂を有機金属でメタル化
し、続いてアルケニルハライド(III)および/また
はアルケニルハライド(IV)で置換反応することによ
り製造することができる。
【0032】これらの方法に従って製造されるポリフェ
ニレンエーテル樹脂は、少なくとも次の2種ないし3種
の構造式で表される単位より構成される。
【0033】
【化13】
【0034】さらには上記の他、次の単位を含むことも
ある。
【0035】
【化14】
【0036】上記一般式(VIII)に由来するハロゲ
ンの含量は、該ポリフェニレンエーテル樹脂を基準とし
て0以上(Mが水素原子の場合)30重量%以下の範囲
であり、より好ましくは0以上20重量%以下の範囲で
ある。本発明に用いられる不飽和基が導入されたポリフ
ェニレンエーテル樹脂中には、必ずしもハロゲンが含ま
れる必要はない。しかしながらハロゲンが特に塩素、臭
素である場合には、本発明の硬化性ポリフェニレンエー
テル系樹脂組成物に難燃性を付与できるという効果があ
る。難燃性を付与する場合好ましいハロゲンの含量は1
重量%以上である。しかし30重量%を越えるとポリフ
ェニレンエーテル樹脂自体の熱安定性が低下するので好
ましくない。
【0037】上記の方法で得られる不飽和基が導入され
たポリフェニレンエーテル樹脂の好ましい例としては、
以下に述べるポリフェニレンエーテル系樹脂とアリルブ
ロマイド、アリルクロライド、プロパルギルブロマイ
ド、プロパルギルクロライドの反応生成物からなる樹脂
を挙げることができる。ポリフェニレンエーテル系樹脂
としては、2,6−ジメチルフェノールの単独重合で得
られるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)のポリスチレングラフト共重合体、2,6
−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノ
ールの共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,6
−ジメチル−3−フェニルフェノールの共重合体、2,
6−ジメチルフェノールを多官能性フェノール化合物
【0038】
【化15】
【0039】の存在下で重合して得られた多官能性ポリ
フェニレンエーテル樹脂、例えば特開昭63−3012
22号、特開平1−29748号に開示されているよう
な一般式(V)および(VI)の単位を含む共重合体、
例えば特願平1−135763号に開示されているよう
な一般式(V)の単位および一般式(VII)の末端基
を含む樹脂等を挙げることができる。
【0040】本発明の硬化性ポリフェニレンエーテルフ
ィルムに用いられる不飽和基を含むポリフェニレンエー
テル樹脂の他の例としては、次のような繰り返し単位を
含む樹脂を挙げることができる。
【0041】
【化16】
【0042】具体的な例としては、米国特許第3422
062号に開示されているような2−アリル−6−メチ
ルフェノールと、2,6−ジメチルフェノールの共重合
体、米国特許第3281393号に開示されているよう
な2,6−ジアリル−4−ブロモフェノールと2,6−
ジメチル−4−ブロモフェノールの共重合体、特公昭6
3−47733号に開示されているような2,6−ジプ
レニルフェノールと2,6−ジメチルフェノールの共重
合体、同じく2,6−ビス(2−ブテニル)フェノール
と2,6−ジメチルフェノールの共重合体、同じく2,
6−ジシンナミルフェノールと2,6−ジメチルフェノ
ールの共重合体、特開昭58−27719号の開示され
ているような2−プレニル−6−メチルフェノールの単
独重合体、同じく2−プレニル−6−メチルフェノール
と2,6−ジメチルフェノールの共重合体、同じく2−
(2−ブテニル)−6−メチルフェノールの単独重合
体、同じく2−(2−ブテニル)−6−メチルフェノー
ルと2,6−ジメチルフェノールの共重合体、同じく2
−シンナミル−6−メチルフェノールの単独重合体、同
じく2−シンナミル−6−メチルフェノールと2,6−
ジメチルフェノールの共重合体等が挙げられる。
【0043】また米国特許第4634742号に開示さ
れたポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)の2,6位のメチル基をビニル基に変換して得ら
れる樹脂、同じくポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)のフェニル基の3,5位にビニル基
を導入して得られる樹脂も本発明に用いられる不飽和基
を含むポリフェニレンエーテル樹脂の好ましい例の一つ
である。
【0044】本発明において用いられる不飽和基を含む
ポリフェニレンエーテル樹脂の不飽和基の含量の範囲
は、次式の定義に従った場合0.1モル%以上100モ
ル%以下、より好ましくは0.5モル%以上50モル%
以下が好適である。
【0045】
【数1】
【0046】不飽和基の含量が0.1モル%未満では硬
化後の耐薬品性の改善が不十分となるので好ましくな
い。逆に100モル%を越えると硬化後において非常に
脆くなるので好ましくない。また本発明において用いら
れる不飽和基が導入されたポリフェニレンエーテル樹脂
の分子量については、30℃,0.5g/dlのクロロ
ホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.1〜1.
0の範囲にあるものが良好に使用できる。
【0047】本発明で用いられる過酸化物2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシン)ヘキシン
−3は、次の構造式で表される。
【0048】
【化17】
【0049】本発明において、過酸化物は、重合開始剤
としてその効果を発揮する。すなわち、加熱硬化時に硬
化温度を低くし、架橋反応を促進する。過酸化物の添加
量は、不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂10
0重量部に対し、0.2〜3重量部であり、好ましく
は、0.5〜3重量部、特に好ましくは1〜2重量部で
ある。添加量が3重量部を越えると、硬化フィルムの屈
曲性が劣り好ましくない。また、添加量が0.2重量部
未満では、硬化が不十分で耐薬品性が劣ったり、加熱硬
化に高温を要す。
【0050】本発明の不飽和基を含むポリフェニレンエ
ーテル樹脂と過酸化物を混合する方法としては、2者を
溶媒中に均一に溶解させる溶液混合法が利用できる。溶
液混合に用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、トリクロロエチレンなどのハロゲン系溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒ま
たはテトラヒドロフランが単独で、あるいは二種以上を
組み合わせて用いられる。
【0051】本発明の硬化性ポリフェニレンエーテルフ
ィルムの製造方法は特に限定されないが、通常の溶媒成
膜法(キャスティング法)、スピンコート法等が利用で
き、0.1〜1000μmの厚みのものが製造できる。
得られたフィルムは、赤外吸収スペクトル法、高分解能
固体核磁気共鳴スペクトル法等の方法を用いて樹脂組成
物を解析することができる。
【0052】本発明のフィルムは、上記の過酸化物の他
にその用途に応じて所望の性能を付与する目的で本来の
性質を損なわない範囲の量の添加剤を配合して成膜する
ことができる。添加剤としては、酸化防止剤、熱安定
剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤などが挙
げられる。また難燃性の一層の向上を図る目的で、塩素
系、臭素系、リン系の難燃剤や、Sb23,Sb25
NaSb3・1/4H2O等の難燃剤を併用することもで
きる。さらには、ポリフェニレンエーテルをはじめとす
る熱可塑性樹脂、あるいは他の熱硬化性樹脂を一種また
は二種以上配合することも可能である。
【0053】本発明の第2の硬化ポリフェニレンエーテ
ルフィルムは、以上に述べた硬化性ポリフェニレンエー
テルフィルムを硬化することにより得られるものであ
り、熱、光、電子線等による方法を採用することができ
る。加熱による硬化の温度は、100〜350℃、より
好ましくは150〜300℃範囲で選ばれる。また時間
は1分〜5時間程度、より好ましくは1分〜3時間であ
る。
【0054】本発明の第3である積層体は、上記第2発
明の硬化ポリフェニレンエーテルフィルムと金属箔より
構成される。ここで用いられる金属箔としては、例えば
銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特に
限定されないが、5〜200μm、より好ましくは5〜
100μmの範囲である。本発明の積層体の製造方法は
特に限定されないが通常、フィルムを金属箔で挟み、加
熱加圧下でプレス成形する方法が用いられる。
【0055】
【実施例】以下、本発明を一層明確にするために実施例
を挙げて説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に
限定するものではない。以下、物性測定方法を示し、実
施例に用いた各成分を参考例1〜2に示す。 (1)耐薬品性 銅箔を除去したフィルムを次に挙げる薬品にそれぞれ2
3℃5分間浸漬し、外観の変化を目視により観察した。 ・塩素系溶剤:1,1,1−トリクロロエタン ・アルコール:イソプロピルアルコール ・アルカリ:水酸化ナトリウム水溶液(2N) ・酸:塩酸(2N) (2)ハンダ耐熱性 JPCA規格に準拠し、一部銅箔を除去したフィルムを
260℃のハンダ浴中に5秒間浮かべ、外観の変化を目
視により観察した。 (3)屈曲性 サンプルは、銅箔を除去したフィルムで幅15mmとし
た。これをJIS規格C5016に準拠し、耐折性試験
機により連続的に屈曲させ、フィルムが切断するまでの
屈曲回数を測定した。なお耐折性試験機の折り曲げ面の
曲率半径は0.38mmである。 (4)誘電率 JPCA−BM01規格に準拠した。
【0056】
【参考例1】 不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂 平均置換率14%、粘度数はηsp/C=0.62(3
0℃,0.5g/dl、クロロホルム溶液)のアリル基
置換ポリフェニレンエーテル(A−PPEと略す)を特
公平5−8930号に開示された公知の方法に従ってη
sp/C=0.56のポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)より合成した。
【0057】
【参考例2】 不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂 平均置換率5%、ηsp/C=0.40(30℃,0.
5g/dl、クロロホルム溶液)のプロパギル基置換ポ
リフェニレンエーテル(Pr−PPEと略す)を特公平
5−8930号に開示された公知の方法に従ってηsp
/C=0.56のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)より合成した。
【0058】
【実施例1〜4】参考例1で合成した不飽和基を含むポ
リフェニレンエーテル42gに、過酸化物を表1に示し
た添加量で添加し、トリクロロエチレン100mlに溶
解させガラス板上にキャストし成膜した。このフィルム
を130℃4時間エアーオーブン中で乾燥させて得られ
たフィルムの厚さは約55μm であった。乾燥フィルム
の両面に厚さ35μm の銅箔を置き、240℃30分圧
力44kg/cm2 の条件でプレス成形し、銅箔と接着
させ、硬化させた。
【0059】こうして得た銅張フィルムの諸物性の測定
結果を表1に示す。また、銅箔とフィルムとのピール強
度はすべての実施例で1.7Kg/cm以上で銅箔はフ
ィルムと良く接着していた。更に、得られたフィルムの
誘電率は、全ての実施例で、2.6であった。
【0060】
【実施例5〜8】参考例2で合成した不飽和基を含むポ
リフェニレンエーテル42gに、過酸化物を表1に示し
た添加量で添加し、トリクロロエチレン100mlに溶
解させガラス板上にキャストし成膜した。このフィルム
を130℃4時間エアーオーブン中で乾燥させて得られ
たフィルムの厚さは約55μmであった。乾燥フィルム
の両面に厚さ35μmの銅箔を置き、240℃30分圧
力44kg/cm2の条件でプレス成形し、銅箔と接着
させ、硬化させた。
【0061】こうして得た銅張フィルムの諸物性の測定
結果を表1に示す。また、銅箔とフィルムとのピール強
度はすべての実施例で1.7Kg/cm以上で銅箔はフ
ィルムと良く接着していた。更に、得られたフィルムの
誘電率は、全ての実施例で、2.6であった。
【0062】
【比較例1〜2】参考例1で合成した不飽和基を含むポ
リフェニレンエーテルを用い、表1に示した組成で、実
施例と同様の操作を行い、フィルムを作成した。これら
の銅張フィルムの諸物性の測定結果を表1に示した。過
酸化物の添加量が0.2重量部より少ない場合、耐熱性
が得られない。
【0063】
【比較例3〜4】参考例2で合成した不飽和基を含むポ
リフェニレンエーテルを用い、表1に示した組成で、実
施例と同様の操作を行い、フィルムを作成した。これら
の銅張フィルムの諸物性の測定結果を表1に示した。過
酸化物の添加量が0.2重量部より少ない場合、耐熱性
が得られない。
【0064】
【比較例5〜6】参考例1および2で合成した不飽和基
を含むポリフェニレンエーテルを用い、表1に示した組
成で、実施例と同様の操作を行い、フィルムを作成し
た。これらの銅張フィルムの諸物性の測定結果を表1に
示した。過酸化物の添加量が多すぎる場合、屈曲性が劣
化してしまうことが明らかとなった。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンエーテルフィル
ムは、過酸化物の添加量が屈曲性に最も適しているた
め、フィルムの持つ屈曲性を最大限に活かすことができ
る。さらに優れた誘電特性、耐熱性、耐薬品性、銅との
接着性を備えている。従って、本発明のポリフェニレン
エーテルフィルムは、誘電材料、絶縁材料、耐熱材料等
として用いることができる。特に片面、両面フレキシブ
ルプリント基板用フィルムとして好適に用いられる。ま
た、銅箔との接着性に優れているため接着剤を必要とし
ないで直接銅箔と本発明のフィルムを積層できるので、
いわゆる2層型フレキシブルプリント基板として使用で
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和結合基を含むポリフェニレンエー
    テル樹脂100重量部および過酸化物2,5−ジメチル
    −2,5−ジ(t−ブチルパーオキシン)ヘキシン−
    3、0.2〜3重量部からなる硬化性ポリフェニレンエ
    ーテルフィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の硬化性ポリフェニレンエ
    ーテルフィルムを硬化して得られた硬化ポリフェニレン
    エーテルフィルム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の硬化ポリフェニレンエー
    テルフィルムと金属箔とからなる積層体。
JP1244994A 1994-02-04 1994-02-04 硬化性ポリフェニレンエーテルフィルム Withdrawn JPH07216106A (ja)

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JP1244994A Withdrawn JPH07216106A (ja) 1994-02-04 1994-02-04 硬化性ポリフェニレンエーテルフィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016132929A1 (ja) * 2015-02-19 2016-08-25 京セラ株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板および配線基板

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