JPH07215852A - 免疫抑制剤 - Google Patents
免疫抑制剤Info
- Publication number
- JPH07215852A JPH07215852A JP970294A JP970294A JPH07215852A JP H07215852 A JPH07215852 A JP H07215852A JP 970294 A JP970294 A JP 970294A JP 970294 A JP970294 A JP 970294A JP H07215852 A JPH07215852 A JP H07215852A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- immunosuppressant
- suillin
- present
- immunosuppressive
- cyclosporin
- Prior art date
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- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 毒性の低い新規な免疫抑制剤を提供する。
【構成】 下式
【化1】
で示されるサイリンおよび医薬として許容される担体を
含有することを特徴とする免疫抑制剤である。
含有することを特徴とする免疫抑制剤である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は副作用の少ない免疫抑制
剤に関するものである。
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】免疫系は、T細胞やB細胞などのさまざ
まな機能を有する免疫細胞群が相互に作用することによ
ってその恒常性を維持している。その機構は精密をきわ
めたものであり、その微妙なバランスが崩壊すると、重
篤な病変を誘導する様になる。例えば、膠原病、全身性
エリトマトーデス、リュウマチ様関節炎、各種アレルギ
ー性疾患などの疾患は、この免疫細胞の制御機構が崩壊
した結果、自己に対する抗体が産生されたり、過剰な免
疫反応が誘導されて発病する疾患である。この様な疾患
の治療には、前者の場合は免疫力を増強させる免疫賦活
剤が与えられ、後者の場合は免疫力を低下させる免疫抑
制剤が用いられる。本発明は後者の免疫抑制剤に関する
ものであって、既知の免疫抑制剤としてはシクロスポリ
ンA、ミゾリビン、アザチオプリンなどが用いられてい
るが、これらの免疫抑制剤には腎毒性や骨髄機能抑制な
どの重篤な副作用が見られ、大きな問題となっている。
まな機能を有する免疫細胞群が相互に作用することによ
ってその恒常性を維持している。その機構は精密をきわ
めたものであり、その微妙なバランスが崩壊すると、重
篤な病変を誘導する様になる。例えば、膠原病、全身性
エリトマトーデス、リュウマチ様関節炎、各種アレルギ
ー性疾患などの疾患は、この免疫細胞の制御機構が崩壊
した結果、自己に対する抗体が産生されたり、過剰な免
疫反応が誘導されて発病する疾患である。この様な疾患
の治療には、前者の場合は免疫力を増強させる免疫賦活
剤が与えられ、後者の場合は免疫力を低下させる免疫抑
制剤が用いられる。本発明は後者の免疫抑制剤に関する
ものであって、既知の免疫抑制剤としてはシクロスポリ
ンA、ミゾリビン、アザチオプリンなどが用いられてい
るが、これらの免疫抑制剤には腎毒性や骨髄機能抑制な
どの重篤な副作用が見られ、大きな問題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、毒性の
低い新規な免疫抑制剤を提供することにある。
問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、毒性の
低い新規な免疫抑制剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の免疫抑制剤は、
下式
下式
【0005】
【化2】 で示されるサイリンおよび医薬として許容される担体を
含有することに要旨を有するものである。
含有することに要旨を有するものである。
【0006】
【作用】本発明の有効成分であるサイリンは、1986年に
J. Erhard らによって、イグチ亜目(Boletineae)に属
するヌメリイグチ(Suillus )の中から分離されたもの
である(Anorg. Chem., 41B (5), 645-648)が、その薬
理活性に関しては、抗腫瘍活性(T. Corrado et.al.,
J. Nat. Prod., 52(4) 844-845, 1989 )と抗酸化活性
(白濱晴久,特開平1−226809号)について報告
されているのみで、免疫抑制作用に関する知見は未だ得
られていない。
J. Erhard らによって、イグチ亜目(Boletineae)に属
するヌメリイグチ(Suillus )の中から分離されたもの
である(Anorg. Chem., 41B (5), 645-648)が、その薬
理活性に関しては、抗腫瘍活性(T. Corrado et.al.,
J. Nat. Prod., 52(4) 844-845, 1989 )と抗酸化活性
(白濱晴久,特開平1−226809号)について報告
されているのみで、免疫抑制作用に関する知見は未だ得
られていない。
【0007】本発明者らは、上記免疫細胞群の異常に伴
う諸疾患の治療に有効な免疫抑制作用を有する化合物を
求めて鋭意研究を重ねた結果、サイリンが強い免疫抑制
活性を有することを見出して本発明を完成したのであ
る。
う諸疾患の治療に有効な免疫抑制作用を有する化合物を
求めて鋭意研究を重ねた結果、サイリンが強い免疫抑制
活性を有することを見出して本発明を完成したのであ
る。
【0008】本発明の有効成分であるサイリンの由来は
特に限定されず、例えば上記イグチ亜目に属するキノコ
などから得ることができる。サイリンを抽出する方法の
概念を説明すると、水、ヘキサン、エタノ−ル等の汎用
されている抽出溶媒を用いて抽出し、更に一般の天然物
化学分野で常用されている各種クロマトグラフィ−によ
る単離・精製を行う。
特に限定されず、例えば上記イグチ亜目に属するキノコ
などから得ることができる。サイリンを抽出する方法の
概念を説明すると、水、ヘキサン、エタノ−ル等の汎用
されている抽出溶媒を用いて抽出し、更に一般の天然物
化学分野で常用されている各種クロマトグラフィ−によ
る単離・精製を行う。
【0009】次に具体的な抽出操作の実例を示すと下記
の通りである。食用に供されるキノコの一種である網茸
(アミタケ,Suillus bovinus )を凍結乾燥し、この乾
燥品1kgをヘキサン6Lで3回抽出を繰り返して行
い、減圧濃縮を行うことによりヘキサン抽出物48.4
gを得た。次に、この抽出物をヘキサン:エタノール:
蒸留水(10:9:1)の溶媒を用いた遠心式液々分配
クロマトグラフィー法を2回行い、精製サイリン1gを
得た。
の通りである。食用に供されるキノコの一種である網茸
(アミタケ,Suillus bovinus )を凍結乾燥し、この乾
燥品1kgをヘキサン6Lで3回抽出を繰り返して行
い、減圧濃縮を行うことによりヘキサン抽出物48.4
gを得た。次に、この抽出物をヘキサン:エタノール:
蒸留水(10:9:1)の溶媒を用いた遠心式液々分配
クロマトグラフィー法を2回行い、精製サイリン1gを
得た。
【0010】サイリンは上述の様に食用に供されるキノ
コなどに高濃度に含有されており、これらの植物による
副作用は未だ報告されていないことから、毒性は極めて
低いと考えられる。実際に、サイリンとシクロスポリン
Aを用いて、マウス脾臓のリンパ球細胞に対する細胞障
害性を、該細胞の半数が死滅する濃度(IC50)によっ
て評価したところ、シクロスポリンAのIC50は0.0
38μg/mlであるのに対して、サイリンのIC50は
0.07μg/mlであり、サイリンはシクロスポリン
Aに比べて細胞障害性は約1/2であることが分かっ
た。
コなどに高濃度に含有されており、これらの植物による
副作用は未だ報告されていないことから、毒性は極めて
低いと考えられる。実際に、サイリンとシクロスポリン
Aを用いて、マウス脾臓のリンパ球細胞に対する細胞障
害性を、該細胞の半数が死滅する濃度(IC50)によっ
て評価したところ、シクロスポリンAのIC50は0.0
38μg/mlであるのに対して、サイリンのIC50は
0.07μg/mlであり、サイリンはシクロスポリン
Aに比べて細胞障害性は約1/2であることが分かっ
た。
【0011】本発明の薬剤は、経口剤及び非経口剤のい
ずれの形態でも提供可能であり、投与経路や投与対象等
に応じた最適の剤型を選ぶことができる。経口投与に適
した剤型としては、錠剤、散剤、顆粒剤、軟・硬カプセ
ル剤、舌下剤、各種液剤等が例示され、非経口に適した
剤型としては、水溶性懸濁液、油性製剤などの皮下、静
脈あるいは筋肉注射、点滴剤、固体状または懸濁粘稠液
状の坐薬等が非限定的に例示される。
ずれの形態でも提供可能であり、投与経路や投与対象等
に応じた最適の剤型を選ぶことができる。経口投与に適
した剤型としては、錠剤、散剤、顆粒剤、軟・硬カプセ
ル剤、舌下剤、各種液剤等が例示され、非経口に適した
剤型としては、水溶性懸濁液、油性製剤などの皮下、静
脈あるいは筋肉注射、点滴剤、固体状または懸濁粘稠液
状の坐薬等が非限定的に例示される。
【0012】本発明の薬剤の製剤化に当たっては、常法
に従い、界面活性剤、賦形剤、滑沢剤、佐剤及び必要に
応じて医薬的に許容し得る皮膜形成物質、コーティング
助剤等の医薬として許容される担体を用いることがで
き、以下にその具体例を挙げる。
に従い、界面活性剤、賦形剤、滑沢剤、佐剤及び必要に
応じて医薬的に許容し得る皮膜形成物質、コーティング
助剤等の医薬として許容される担体を用いることがで
き、以下にその具体例を挙げる。
【0013】本発明の薬剤を経口投与するときの消化管
内での崩壊・溶出を良好にするために、界面活性剤、た
とえばツイーン60、ポリソルベート80で代表される
ようなアルコール、エステル類、ポリエチレングリコー
ル誘導体、ソルビタンの脂肪酸エステル類、硫酸化脂肪
族アルコール類の1種あるいは2種以上を添加すること
ができる。
内での崩壊・溶出を良好にするために、界面活性剤、た
とえばツイーン60、ポリソルベート80で代表される
ようなアルコール、エステル類、ポリエチレングリコー
ル誘導体、ソルビタンの脂肪酸エステル類、硫酸化脂肪
族アルコール類の1種あるいは2種以上を添加すること
ができる。
【0014】また、賦形剤としては、例えばショ糖、乳
糖、デンプン、結晶性セルロース、マンニット、軽質無
水珪酸、アルミン酸マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸
マグネシウム、合成珪酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カル
ボキシメチルセルロースカルシウム等の1種または2種
以上を組み合わせて添加することができる。
糖、デンプン、結晶性セルロース、マンニット、軽質無
水珪酸、アルミン酸マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸
マグネシウム、合成珪酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カル
ボキシメチルセルロースカルシウム等の1種または2種
以上を組み合わせて添加することができる。
【0015】滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグ
ネシウム、タルク、硬化油等を1種または2種以上添加
することができ、矯味剤及び矯臭剤として、食塩、サッ
カリン、ショ糖、マンニット、オレンジ油、カンゾウエ
キス、クエン酸、ブドウ糖、メントール、ユーカリ油、
リンゴ酸などの甘味剤、香料、着色料、保存料等を含有
させても良い。
ネシウム、タルク、硬化油等を1種または2種以上添加
することができ、矯味剤及び矯臭剤として、食塩、サッ
カリン、ショ糖、マンニット、オレンジ油、カンゾウエ
キス、クエン酸、ブドウ糖、メントール、ユーカリ油、
リンゴ酸などの甘味剤、香料、着色料、保存料等を含有
させても良い。
【0016】懸濁剤や浸潤剤の様な佐剤としては、例え
ば、ココナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、乳
酸カルシウム、ベニバナ油、大豆リン脂質等を含有させ
ることができる。
ば、ココナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、乳
酸カルシウム、ベニバナ油、大豆リン脂質等を含有させ
ることができる。
【0017】また皮膜形成物質としては、例えば酢酸フ
タル酸セルロース(CAP)、またアクリル酸メチル・
メタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル・メタクリ
ル酸共重合体等が挙げられる。
タル酸セルロース(CAP)、またアクリル酸メチル・
メタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル・メタクリ
ル酸共重合体等が挙げられる。
【0018】また上記皮膜形成物質をコーティングする
に際しては、通常使用されるコーティング助剤、例えば
可塑剤のほか、コーティング操作時の薬剤相互の付着防
止のための各種添加剤を添加することによって皮膜形成
剤の性質を改良したり、コーティング操作をより容易な
らしめることができる。なお皮膜形成物質を用いて有効
成分をマイクロカプセル化してから賦形剤等と混合した
剤型としても良い。あるいは、本発明の薬剤は、上記の
様に製剤化させなくとも、有効成分であるサイリン含有
天然物の凍結乾燥粉末を、そのまま服用することも可能
である。
に際しては、通常使用されるコーティング助剤、例えば
可塑剤のほか、コーティング操作時の薬剤相互の付着防
止のための各種添加剤を添加することによって皮膜形成
剤の性質を改良したり、コーティング操作をより容易な
らしめることができる。なお皮膜形成物質を用いて有効
成分をマイクロカプセル化してから賦形剤等と混合した
剤型としても良い。あるいは、本発明の薬剤は、上記の
様に製剤化させなくとも、有効成分であるサイリン含有
天然物の凍結乾燥粉末を、そのまま服用することも可能
である。
【0019】本発明の薬剤の投与量は、症状の程度、患
者の全身状態、年齢、体重等に応じて十分な免疫抑制能
を発揮し得る量であり、症状の程度、投与経路や剤型等
を考慮して適宜決定されるものであるが、有効成分であ
るサイリンの量として、経口投与の場合、一般に大人で
は約0.01〜100mg/kg/日の範囲であり、好
ましくは約0.1〜40mg/kg/日であり、小児で
は約0.01〜60mg/kg/日の範囲であり、好ま
しくは約0.1〜40mg/kg/日の範囲である。ま
た非経口投与の場合、約0.01〜100mg/kg/
日の範囲であるが、好ましくは0.01〜4mg/kg
/日の範囲である。
者の全身状態、年齢、体重等に応じて十分な免疫抑制能
を発揮し得る量であり、症状の程度、投与経路や剤型等
を考慮して適宜決定されるものであるが、有効成分であ
るサイリンの量として、経口投与の場合、一般に大人で
は約0.01〜100mg/kg/日の範囲であり、好
ましくは約0.1〜40mg/kg/日であり、小児で
は約0.01〜60mg/kg/日の範囲であり、好ま
しくは約0.1〜40mg/kg/日の範囲である。ま
た非経口投与の場合、約0.01〜100mg/kg/
日の範囲であるが、好ましくは0.01〜4mg/kg
/日の範囲である。
【0020】本発明の免疫抑制剤は、単独で投与しても
免疫抑制効果を発揮し得るが、既知の免疫抑制剤である
シクロスポリンAなどとの併用投与も可能であり、この
ことにより更に免疫抑制作用を増強することが期待され
る。
免疫抑制効果を発揮し得るが、既知の免疫抑制剤である
シクロスポリンAなどとの併用投与も可能であり、この
ことにより更に免疫抑制作用を増強することが期待され
る。
【0021】以下実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、下記実施例は本発明を制限するものではな
く、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施するこ
とは全て本発明の技術的範囲に包含される。
説明するが、下記実施例は本発明を制限するものではな
く、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施するこ
とは全て本発明の技術的範囲に包含される。
【0022】
【実施例】製剤例1 :錠剤 常法に従って下記の組成で錠剤を作成した。 サイリン 1mg ラクトース 76mg トウモロコシデンプン 20mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 無水珪酸 100mg製剤例2 :カプセル剤 常法に従って下記の組成でカプセル剤を作成した。 サイリン 1mg トウモロコシデンプン 289mg ヒドロキシプロピルセルロース 8mg ステアリン酸マグネシウム 2mg製剤例3 :顆粒剤 常法に従って下記の組成で顆粒剤を作成した。 サイリン 1mg マンニトール 979mg ヒドロキシプロピルセルロース 20mg
【0023】実験例1(免疫抑制活性の測定) マウスの脾臓より分離したリンパ球の増殖を測定するこ
とにより、免疫抑制活性を調べた(R.F. Ashman, 'Fund
amental Immunology' ed. by W.E. Paul, Ravan Press,
New York, 267, 1984)。すなわち、試料液として、本
発明に用いられるサイリン(0.025μg/ml)お
よび従来の免疫抑制剤であるシクロスポリンA(0.0
25μg/ml)を用い、各試料液にリンパ球浮遊液
(2×106個/ml)、T細胞の増殖を特異的に刺激す
るコンカナバリンA(10μg/ml)またはB細胞の
増殖を特異的に刺激するリポポリサッカライド(20μ
g/ml)を添加し、CO2 濃度5%で、37℃で48
時間インキュベートし、T細胞およびB細胞の増殖を 3
H−チミジンの取り込みを指標として測定した。T細胞
およびB細胞の抑制率はそれぞれ、以下の様にして算出
した。
とにより、免疫抑制活性を調べた(R.F. Ashman, 'Fund
amental Immunology' ed. by W.E. Paul, Ravan Press,
New York, 267, 1984)。すなわち、試料液として、本
発明に用いられるサイリン(0.025μg/ml)お
よび従来の免疫抑制剤であるシクロスポリンA(0.0
25μg/ml)を用い、各試料液にリンパ球浮遊液
(2×106個/ml)、T細胞の増殖を特異的に刺激す
るコンカナバリンA(10μg/ml)またはB細胞の
増殖を特異的に刺激するリポポリサッカライド(20μ
g/ml)を添加し、CO2 濃度5%で、37℃で48
時間インキュベートし、T細胞およびB細胞の増殖を 3
H−チミジンの取り込みを指標として測定した。T細胞
およびB細胞の抑制率はそれぞれ、以下の様にして算出
した。
【0024】
【数1】
【0025】
【数2】 結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】従来のシクロスポリンAはB細胞よりもT
細胞を特異的に阻害するのに対して、本発明の有効成分
であるサイリンは、T細胞の抑制率は約22%と低かっ
たが、B細胞の抑制率は約65%と非常に高かった。従
って、サイリンはB細胞に対して特異的に抑制作用を発
揮することが分かった。
細胞を特異的に阻害するのに対して、本発明の有効成分
であるサイリンは、T細胞の抑制率は約22%と低かっ
たが、B細胞の抑制率は約65%と非常に高かった。従
って、サイリンはB細胞に対して特異的に抑制作用を発
揮することが分かった。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、毒性の低い新規な免疫抑制剤を提供することができ
る。
で、毒性の低い新規な免疫抑制剤を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庭野 満 茨城県つくば市観音台1丁目25番14号 株 式会社神戸製鋼所筑波研究地区内
Claims (1)
- 【請求項1】 下式 【化1】 で示されるサイリンおよび医薬として許容される担体を
含有することを特徴とする免疫抑制剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP970294A JPH07215852A (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 免疫抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP970294A JPH07215852A (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 免疫抑制剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07215852A true JPH07215852A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=11727574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP970294A Withdrawn JPH07215852A (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 免疫抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07215852A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030039143A (ko) * | 2001-11-12 | 2003-05-17 | 한국생명공학연구원 | 젖비단그물버섯 유래의 신규한 벤조퓨란계 화합물 및 이를유효성분으로 하는 항산화 조성물 |
-
1994
- 1994-01-31 JP JP970294A patent/JPH07215852A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030039143A (ko) * | 2001-11-12 | 2003-05-17 | 한국생명공학연구원 | 젖비단그물버섯 유래의 신규한 벤조퓨란계 화합물 및 이를유효성분으로 하는 항산화 조성물 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010403 |