JPH07215118A - トラック車両の荷台の積荷移動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トラック車両１の荷台１Ａへ積み上げた積荷
２を荷台１Ａ前部若しくは荷台１Ａ後部へと移動させる
ことのできる移動装置３を設けてトラック車両１の荷台
１Ａへの積荷２の積み込み，積み降ろし作業を簡略化
し、人件費の大幅な削減を可能とするトラック車両の荷
台の積荷移動装置を提供すること。 【構成】 トラック車両１の荷台１Ａ内底部に、積荷２
を荷台１Ａ前部から荷台１Ａ後部へ若しくは荷台１Ａ後
部から荷台１Ａ前部へ移動せしめる移動装置３を敷設状
態に設け、この移動装置３に積み上げた積荷２の背側を
支承する積荷支承背体４を立設状態に設け、この積荷支
承背体４が移動装置３の作動に連動して荷台１Ａ内を移
動し得るように構成したトラック車両の荷台の積荷移動
装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トラック車両の荷台に
積載する積荷を荷台前部から荷台後部へ、若しくは荷台
後部から荷台前部へ移動せしめるトラック車両の荷台の
積荷移動装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
トラック車両の荷台への積荷の積み込みは、積荷をフォ
ークリフトで荷台の入口まで持ち上げ、この積荷を荷台
内に持ち運び荷台の奥側（前側）から順々に手前側（後
側）へ積み上げて行く非常に厄介な作業であった。ま
た、荷台からの積荷の積み降ろしも同様に厄介な作業で
あった。

【０００３】そのため、多量の積荷の積み込み，積み降
ろし作業は困難で、複数人での作業とせざるを得なく、
してみれば必然的に人件費が上がるなどの問題点を有す
る。本発明は、このような問題点を解決したトラック車
両の荷台の積荷移動装置を提供することを目的としてい
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００５】トラック車両１の荷台１Ａ内底部に、積荷
２を荷台１Ａ前部から荷台１Ａ後部へ若しくは荷台１Ａ
後部から荷台１Ａ前部へ移動せしめる移動装置３を敷設
状態に設け、この移動装置３に積み上げた積荷２の背側
を支承する積荷支承背体４を立設状態に設け、この積荷
支承背体４が移動装置３の作動に連動して荷台１Ａ内を
移動し得るように構成したことを特徴とするトラック車
両の荷台の積荷移動装置に係るものである。

【０００６】

【作用】例えば、トラック車両１の荷台１Ａ内底部に設
けた移動装置３を作動させて積荷支承背体４を荷台１Ａ
の入口側（後側）付近に位置せしめ、この移動装置３上
に積荷支承背体４に沿って積荷２を積み上げ可能な高さ
まで積み上げる。

【０００７】積荷２を積み終えたら、移動装置３を作動
させて積み上げた積荷２を荷台１Ａの奥側（前側）へ、
この積み上げた積荷２の荷台１Ａ入口側の手前の移動装
置３上に他の積荷２を載置し得るスペースが生じる位置
まで移動させ、この積み上げた積荷２の手前の移動装置
３上に他の積荷２を積み上げる。

【０００８】以下同様にして次々と積荷２を移動装置３
上に積み上げ、積荷２が積み上がる毎に移動装置３を作
動させて積荷２を荷台１Ａの奥側へ移動させて、先に積
み上げた積荷２の手前に他の積荷２を積み上げる作業を
繰り返す。

【０００９】逆に、積荷２を荷台１Ａより積み降ろすに
は、先ず荷台１Ａの最も入口側に積み上げられている積
荷２を積み降ろし、この積み降ろした積荷２の奥に積ま
れている積荷２が荷台１Ａの入口側端部に位置せしめる
ように移動装置３を作動させて積荷２を荷台１Ａの入口
側へ移動させ、この移動により荷台１Ａの最も入口側に
位置した積荷２を積み降ろす。

【００１０】以下、同様にして次々と積荷２を積み降ろ
す度毎に移動装置３を作動させて積み降ろした積荷２の
奥に積まれている積荷２を荷台１Ａの入口側へ移動させ
て積み降ろす作業を荷台１Ａ内の積荷２がなくなるまで
繰り返す。

【００１１】

【実施例】先ず、各部の構成について説明する。

【００１２】本実施例の移動装置３はベルト伝動装置を
採用して構成している。

【００１３】具体的にはトラック車両１の荷台１Ａ内底
部の前後方向の前側端部位置及び中間部位置及び後側端
部寄りの位置の三ヶ所にプーリー杆３Ａをこの荷台１Ａ
内の左右の横壁に架設状態にして回動自在に軸着し、こ
の前後のプーリー杆３Ａにトラック車両１の荷台１Ａ内
の左右幅よりもやや幅小な横幅を有する環状の無端ラッ
クベルト３Ｂを巻架して構成したもので、この無端ラッ
クベルト３Ｂの上側の表面に積荷２を載置してプーリー
杆３Ａの回動に伴って無端ラックベルト３Ｂと共に積荷
２を荷台１Ａの前後へ移動させる構成としたものであ
る。

【００１４】積荷支承背体４は、無端ラックベルト３Ｂ
の横幅に略合致する左右幅を有し、且つ荷台１Ａの底部
の移動装置３の上側の無端ラックベルト３Ｂの表面から
荷台１Ａ内の天井までの高さ幅に略合致する上下幅を有
し、上端部を直角に折曲形成したＬ字状板で構成したも
ので、この積荷支承背体４をこの上部の折曲端部が荷台
１Ａの後部方向へ突出状態となるようにして移動装置３
の上側の無端ラックベルト３Ｂ表面に立設状態に連設固
定し、この積荷支承背体４が移動装置３の無端ラックベ
ルト３Ｂの前後移動に連動して荷台１Ａ内を前後移動す
る構成としている。

【００１５】本実施例は、移動装置３の動力をトラック
車両１のエンジンより得る構成であるが、例えば動力モ
ータを装備し、トラック車両１のバッテリーより電力を
得る構成としても良い。また、この場合動力モータ専用
のバッテリーを装備し、エンジンに備えたダイナモによ
りトラック車両１が走行移動中に充電して動力モータの
電力を得る構成としても良い。また、補助として手動用
の装置を設けて構成することが望ましい。

【００１６】また、本実施例では、トラック車両１の荷
台１Ａ内の入口付近の横壁のやや上部寄りの位置に移動
装置３の作動を制御する制御コントローラ５を付設して
荷台１Ａの入口の所で作業する作業者がこの制御コント
ローラ５を操作し易い構成としている。

【００１７】このように制御コントローラ５をトラック
車両１の荷台１Ａ内の入口付近、例えば作業者が操作し
易い横壁に配置する構造を採用すれば、積荷２の積み上
げ，積み降ろしの合間に行う制御コントローラ５の操作
が苦にならず、積荷２の積み上げ，積み降ろしの作業を
後述の作動説明のように断続的にしかも迅速に行えるこ
ととなる。また、制御コントローラ５を足踏式に構成し
てトラック車両１の荷台１Ａ入口付近の床部に形成する
構造を採用すると、一層作業が迅速化されることとな
る。

【００１８】尚、図中符号６は積荷支承背体４の荷台１
Ａ前側への移動を制するストッパーであって、荷台１Ａ
内に積荷２を積載しない時には、積荷支承背板４の背面
がこのストッパー６に当接して荷台１Ａの最前部に固定
されるように構成しいる。

【００１９】このストッパー６を設けたことにより、積
荷支承体４がストッパー６にまで達すると制御コントロ
ーラ５を操作しても、積荷支承体４がそれ以上荷台１Ａ
前側へ移動せず、これによって積荷２が荷台１Ａ内にい
っぱいになったことがわかり、非常に便利である。

【００２０】次に作動について説明する。

【００２１】先ず、積荷２をトラック車両１の荷台１Ａ
内に積み込む場合は、例えばフォークリフトで積荷２を
荷台１Ａの入口の所まで持ち上げ、作業者がこの荷台１
Ａの入口に立ち、制御コントローラ５を操作して積荷支
承背体４を、この積荷支承背体４の手前の無端ラックベ
ルト３Ｂ表面に積荷２一個分のスペースを残して荷台１
Ａの入口側へ移動させる。そして、この積荷支承背体４
の手前の無端ラックベルト３Ｂ表面にフォークリフトよ
り荷台１Ａ内に持ち入れた積荷２を横一列に載置し、こ
の横一列に載置した積荷２上に更に、積荷支承背体４に
寄りかけるようにして積荷２を積み上げられるだけ積み
上げる。続いて、この積み上げた積荷２の手前の無端ラ
ックベルト３Ｂ表面に積荷一個分のスペースが空くよう
に制御コントローラ５を操作して積荷支承背体４及びこ
の積荷支承背体４に寄りかけて積み上げた積荷２を荷台
１Ａの奥側へ移動させ、この積み上げた積荷２の手前の
無端ラックベルト３Ｂ表面に他の積荷２を横一列に載置
し、この積荷２上に、先に積み上げた積荷２に寄りかけ
るようにして他の積荷２を積み上げられるだけ積み上げ
る。以下、同様にして先に積み上げた積荷２に沿って他
の積荷２を横一列積み上げる毎に積み上げた積荷２の手
前の無端ラックベルト３Ｂ表面に積荷２の一個分のスペ
ースが空くように移動装置３を作動させて積荷２を荷台
１Ａの前側へ移動させる作業を断続的に行い、積荷支承
背体４が荷台１Ａ内の前壁に形成したストッパー６に当
接して荷台１Ａ内が積荷２でいっぱいになるか、また
は、全ての積荷２を積み込み終わるまで繰り返す。

【００２２】次に、積荷２をトラック車両１の荷台１Ａ
内より積み降ろす場合は、先ず、作業者がこの荷台１Ａ
の入口の所に立ち、荷台１Ａ内の最も入口側に積み上げ
られている横一列分の積荷２を積み降ろす。続いて、こ
の積み降ろした積荷２のすぐ奥側に積み上げられている
横一列分の積荷２を作業者が積み降ろし易い荷台１Ａの
最も入口側の位置へ制御コントローラ５で移動装置３を
操作して移動させ、この横一列分の積荷２を積み降ろ
す。以下、同様にして、荷台１Ａの最も入口側となる横
一列分の積荷２を積み降ろす毎に積み降ろした積荷２の
すぐ奥側となる横一列の積荷２が荷台１Ａの最も入口側
に位置するように移動装置３を作動させて積荷２を荷台
１Ａの入口側へ移動させる作業を断続的に行い、荷台１
Ａ内の積荷２が全てなくなるまで繰り返す。

【００２３】このように構成した本実施例では、上記作
動説明のように、積荷２の積み込み，積み降ろし及びこ
れに伴う移動装置３の作動制御を、トラック車両１の荷
台１Ａの入口の所に立った一人の作業者が全て賄えるな
ど作業の簡略化が実現され、且つ人件費を大幅に削減で
きることとなる。

【００２４】また、移動装置３の積荷２載置表面となる
上側の無端ラックベルト３Ｂの前後移動に連動して荷台
１Ａ内を前後移動する積荷支承背体４を形成して構成し
たため、この積荷支承背体４に積荷２が支承された状態
で前後移動することとなり、この前後移動に際して積み
上げられた積荷２が倒れにくい。

【００２５】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、ト
ラック車両の荷台への積荷の積み込み、若しくは荷台か
らの積荷の積み降ろしの際にこのトラック車両の荷台内
底部に設けた移動装置で、積荷を積み上げた度毎に、積
み上げた積荷を荷台前部へ移動若しくは、積荷を積み降
ろす度毎に積み上げられた積荷を荷台後部へと移動でき
ることとなる。

【００２６】従って、例えば実施例の項目で説明したよ
うに移動装置の制御コントローラを荷台内の入口付近で
作業する作業者が操作し易い位置に設けて構成すると荷
台の入口付近での積荷の積み込み、若しくは積み降ろし
の作業及びそれに伴う移動装置の作動制御を全て一人の
作業者で賄うことが可能となり、作業を簡略化でき、且
つ人件費を大幅に削減できる極めて実用的なトラック車
両の荷台の積荷移動装置となる。

【００２７】また、移動装置に積み上げた積荷２を支承
する積荷支承背体を立設状態に設け、この積荷支承背体
が移動装置の作動に連動して荷台内を移動し得る構成と
したから、積み上げた積荷が移動装置によって移動する
際にもこの積荷支承背体によって支承されているため、
積み上げた積荷が倒れにくいなど極めて実用的なトラッ
ク車両の荷台の積荷移動装置となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の作動状態を示す説明側面図である。

【図２】本実施例の移動装置の説明図である。

【符号の説明】

１ トラック車両 １Ａ 荷台 ２ 積荷 ３ 移動装置 ４ 積荷支承背体

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トラック車両の荷台内底部に、積荷を荷
   台前部から荷台後部へ若しくは荷台後部から荷台前部へ
   移動せしめる移動装置を敷設状態に設け、この移動装置
   に積み上げた積荷の背側を支承する積荷支承背体を立設
   状態に設け、この積荷支承背体が移動装置の作動に連動
   して荷台内を移動し得るように構成したことを特徴とす
   るトラック車両の荷台の積荷移動装置。