JPH0721500A - 自動車の自動ブレーキ制御装置 - Google Patents

自動車の自動ブレーキ制御装置

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JPH0721500A
JPH0721500A JP5167021A JP16702193A JPH0721500A JP H0721500 A JPH0721500 A JP H0721500A JP 5167021 A JP5167021 A JP 5167021A JP 16702193 A JP16702193 A JP 16702193A JP H0721500 A JPH0721500 A JP H0721500A
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JP
Japan
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vehicle
brake
obstacle
wheel
brake pressure
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Application number
JP5167021A
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English (en)
Inventor
Toshifumi Ikeda
利文 池田
Manabu Arima
学 有馬
Hiroshi Seni
浩史 仙井
Eiichi Miyahiro
栄一 宮広
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の制動性を維持しつつ、しかも必要な場
合のみにはステアリング操作に対する車両の回頭性を高
めることができる自動車の自動ブレーキ制御装置を提供
する。 【構成】 自車と障害物との距離および相対速度を検出
して両者の接触可能性を判断し、接触の可能性があると
判断した場合に自動的に各車輪にブレーキ圧を作用させ
て車両を制動するようにした自動車の自動ブレーキ制御
装置において、運転者のステアリング操作を検知した際
には、その操作方向への車両の回頭性が高まるように各
車輪毎にブレーキ圧を制御することを特徴とし、また、
この各車輪毎のブレーキ圧制御は、運転者のステアリン
グ操作が検知され、かつ自車と障害物とが接近状態にあ
り、更に、ブレーキ圧の制御による車両の制動だけでは
自車と障害物との接触が回避できないと判断された場合
にのみ行なわれることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自車と障害物との接
触可能性がある場合に自動的に車両を制動し得るように
した自動車の自動ブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走行中における自動車の各車輪に
対するブレーキ制御を行うものとして、自車と障害物と
の距離および相対速度を検出して自車と障害物との接触
の可能性を判断し、両者の接触可能性があると判断した
場合には、自動的に各車輪のブレーキをかけて車両を制
動するようにした自動ブレーキ制御装置は周知である。
かかる自動ブレーキ制御装置による走行安全性をより一
層高めるものとして、本願出願人は、特願平3−187
320号において、自車の車速や道路状況に応じて自動
ブレーキのかかり易さを変更し得るようにしたものを提
案した。
【0003】上記自動ブレーキ制御装置は、自車と障害
物との距離および相対速度に基づいて、両者の接触を回
避すべく車輪に適切なブレーキ圧を作用させて車両を制
動するものであるが、このような自動ブレーキ制御装置
を装備している場合でも、例えば、自動ブレーキ作動中
に路面摩擦係数の急激な変化が生じて、設定された制動
距離では車両を思うように停止できない場合など、障害
物との接触を回避するためには、ドライバのステアリン
グ操作に頼らざるを得ない場合が生じ得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の自動
ブレーキ制御装置では、通常、自動ブレーキ作動時には
全車輪に均一なブレーキ圧が加えられるようになってお
り、障害物との接触回避のための緊急のステアリング操
作に対して十分な回頭性を確保することが難しいという
難点がある。このため、車輪のブレーキ圧を低下させて
車両の回頭性を高めるようにすることが考えられるが、
この場合には全車輪のブレーキ圧が一様に低下させられ
ることになるので、車両の制動力自体が大きく低下する
ので好ましくない。また、車両の回頭性が不必要に高め
られると、ステアリング操作に対する車両の旋回挙動が
過敏なものになり、障害物との接触を安全に回避する上
で、これが却って不利に作用することも考えられる。
【0005】そこで、この発明は、車両の制動性を維持
しつつ、しかも必要な場合のみにはステアリング操作に
対する車両の回頭性を高めることができる自動車の自動
ブレーキ制御装置を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、自車と障害物との距離および相対速度を検出す
る検出手段と、該検出手段の検出値に基づいて自車と障
害物との接触の可能性を判断する判断手段とを備え、該
判断手段で接触の可能性があると判断された場合に自動
的に各車輪にブレーキ圧を作用させて車両を制動するよ
うにした自動車の自動ブレーキ制御装置において、運転
者のステアリング操作を検知するステアリング操作検知
手段と、該検知手段が運転者のステアリング操作を検知
した際には、その操作方向への車両の回頭性が高まるよ
うに各車輪毎にブレーキ圧を制御するブレーキ圧制御手
段とを設けたものである。
【0007】また、本願の第2の発明は、上記第1の発
明において、上記ブレーキ圧制御手段による各車輪毎の
ブレーキ圧の制御は、自車と障害物とが接近状態にある
場合にのみ行なわれることを特徴としたものである。
【0008】更に、本願の第3の発明は、上記第2の発
明において、上記ブレーキ圧制御手段による各車輪毎の
ブレーキ圧の制御は、ブレーキ圧の制御による車両の制
動だけでは自車と障害物との接触が回避できないと判断
された場合にのみ行なわれることを特徴としたものであ
る。
【0009】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記ブレー
キ圧制御手段を設けたので、ステアリング操作検知手段
で運転者のステアリング操作を検知した際には、その操
作方向への回頭性が高まるように各車輪毎にブレーキ圧
を制御することができる。従って、運転者がステアリン
グ操作を行った場合には、全車輪に対するブレーキ圧を
一様に低下させるのではなく、ステアリングの操作方向
に応じて、特定の車輪についてのみブレーキ圧を調整し
て車両の回頭性を高めるようにすることができる。すな
わち、車両の制動性を維持しつつ、接触回避のためのス
テアリング操作に対する車両の回頭性を高めることがで
きる。
【0010】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、上記ブレーキ圧制御手段による各
車輪毎のブレーキ圧の制御は、自車と障害物とが接近状
態にある場合にのみ行なわれるようにしたので、両者が
接近状態にない(つまり接触可能性がない)場合に、ステ
アリング操作に対する車両の回頭性が不必要に高めら
れ、車両の旋回挙動が過敏なものとなることを防止でき
る。
【0011】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第2の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、上記ブレーキ圧制御手段による各
車輪毎のブレーキ圧の制御は、ブレーキ圧の制御による
車両の制動だけでは自車と障害物との接触が回避できな
いと判断された場合にのみ行なわれるようにしたので、
両者の接触を回避するために実際にステアリング操作が
必要とされる場合以外については、ステアリング操作に
対する車両の回頭性が高められることはなくなる。すな
わち、ステアリング操作時に車両の旋回挙動が過敏なも
のとなることを防止し、障害物との接触をより一層安全
に回避することができるようになる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1及び図2は本実施例に係る自動
車のブレーキ系統の全体構成を概略的に示す油圧回路構
成図、また、図3は上記ブレーキ系統の全体構成を概略
的に示す斜視図である。尚、以下の説明においては、原
則的に、左前輪用,右前輪用,左後輪用及び右後輪用のも
のには、数字符号の後にそれぞれFL,FR,RL及びR
Rのアルファベット記号を付して区別するものとする。
但し、これらの区別が特に必要でない場合には、上記の
アルファベット記号は付さずに、数字符号のみで表示す
ることとする。
【0013】これらの図に示すように、上記自動車のブ
レーキ系統には、ブレーキペダル2と、運転者によるブ
レーキペダル2の踏込力を増大させるマスタバック1
と、該マスタバック1により増大された踏込力に応じた
ブレーキ圧を発生するマスタシリンダ3とでブレーキ操
作機構が形成されており、上記マスタシリンダ3で発生
したブレーキ圧は、まず自動制動バルブユニット4に送
給された後、各車輪毎に設けられたABS(アンチスキ
ッドブレーキ装置)バルブユニット5(5FL,5FR,5
RL,5RR)を介して、各車輪のブレーキ機構6(6F
L,6FR,6RL,6RR)に供給されるようになってい
る。本実施例では、前輪側については上記自動制動バル
ブユニット4から直接に各ABSバルブユニット5(5
FL,5FR)にブレーキ圧が供給され、後輪側について
は、自動制動バルブユニット4から、シャッタバルブ1
1と増圧バルブ12とを各々備えた後輪用バルブユニッ
ト7(7RL,7RR)を介して、各ABSバルブユニッ
ト5(5FL,5FR)にブレーキ圧が供給されるように
なっている。
【0014】上記自動制動バルブユニット4は、上記マ
スタシリンダ3とブレーキ機構6側との連通を遮断する
シャッタバルブ11と増圧バルブ12と減圧バルブ13
とを有しており、これら三つのバルブ11〜13はいず
れも電磁式の2ポート2位置切換バルブで構成されてい
る。尚、後輪用バルブユニット7に設けられたシャッタ
バルブ11及び増圧バルブ12は、この自動制動バルブ
ユニット4内に設けられたものと、それぞれ同様のもの
である。また、上記増圧バルブ12とマスタシリンダ3
との間には、モータ駆動式の油ポンプ14と、該油ポン
プ14から吐出される圧油を貯留して一定圧に保持する
ためのアキュムレータ15とが介設されている。
【0015】そして、上記各シャッタバルブ11が開位
置にあるときには、ブレーキペダル2の踏込力に応じて
発生したブレーキ圧が、マスタシリンダ3から、シャッ
タバルブ11を通過した後、各ABSバルブユニット5
を介して各車輪のブレーキ機構6に供給され、各車輪に
制動力が付与される。一方、各シャッタバルブ11が閉
位置にあるときには、増圧バルブ12を開位置に切換
え、減圧バルブ13を閉位置に切換えることにより、上
記アキュムレータ15からの圧油が、各ABSバルブユ
ニット5を介して各車輪のブレーキ機構6に供給され、
各車輪に制動力が付与される。また、シャッタバルブ1
1が開いた状態で、増圧バルブ12を閉位置に切換え、
減圧バルブ13を開位置に切換えた場合には、各車輪の
ブレーキ機構6から圧油が戻されて制動力が弱められる
ようになっている。上記3種のバルブ11〜13の切換
えは、それらに対し各々電圧を印加する電圧源等からな
るアクチュエータ16によって行われ、該アクチュエー
タ16はコントロールボックス17からの信号を受けて
制御される。
【0016】上記ABSバルブユニット5は、各車輪毎
に設けられた3ポート2位置切換バルブ21を有してお
り、制動時には該バルブ21の切換えにより各ブレーキ
装置6に印加されるブレーキ圧を制御し、各車輪がロッ
ク状態になることを防止するようになっている。ABS
の構成は詳述しないが、上記切換バルブ21の他にモー
タ駆動式の油ポンプ22及びアキュムレータ23,24
等を備えている。また、各車輪のブレーキ機構6は、車
輪と一体的に回転するディスク26と、マスタシリンダ
3側から制動圧を受けて上記ディスク26を挾持するキ
ャリパ27とを主要部として構成されている。
【0017】本実施例では、上述のように、ABSバル
ブユニット5が各車輪毎に設けられているので、各車輪
毎に異なる制動力を与えることができる。特に、後輪側
については、増圧バルブ12を有する後輪用のバルブユ
ニット7が、左右の後輪に対してそれぞれ設けられてい
るので、ブレーキ圧の制御について特に高い独立性を有
している。
【0018】図4は、本実施例に係る車両用自動ブレー
キ制御装置の制御系の全体構成を概略的に示すブロック
構成図であるが、この図に示すように、本実施例に係る
自動車は、自車と障害物との距離および相対速度を検出
する距離・相対速度検出手段としてのレーダヘッドユニ
ット31を備えている。該レーダヘッドユニット31
は、例えば車体前部に取り付けられ、具体的には図示し
なかったが、周知のように、パルスレーザ光を発信する
発信部と、障害物に当たって反射した反射光を受信する
受信部とを主要部として構成されており、上記発信部か
らパルスレーザ光を自車前方に向けて発信し、このパル
スレーザ光が自車前方の障害物(例えば前方車両など)に
当たって反射した場合、この反射光を受信部で受信する
ようになっている。このレーダヘッドユニット31から
の信号は、信号処理ユニット33を介して演算ユニット
32に入力され、該演算処理ユニット32は、レーザ受
信光の送信時点からの遅れ時間(ドップラーシフト)によ
って前方障害物との距離及び相対速度を演算するように
なっている。
【0019】上記レーダヘッドユニット31におけるパ
ルスレーザ光の送受信方向は、モータ37によって例え
ば水平方向に変更可能に設けられており、該モータ37
の作動は演算ユニット32により制御される。上記モー
タ37には、その回転角からパルスレーザ光の送受信方
向を検出する角度センサ38が付設されており、該角度
センサ38の検出信号は上記演算ユニット32に入力さ
れ、該演算ユニット32における前方障害物との距離及
び相対速度の演算に、パルスレーザ光の送受信方向が加
味されるようになっている。
【0020】また、上記自動車には、ステアリング舵角
を検出する舵角センサ41、車速を検出する車速センサ
42、車両の前後加速度(前後G)を検出する前後Gセン
サ43、路面の摩擦係数(μ)を検出する路面μセンサ4
4等の各種センサが取り付けられており、これら各種セ
ンサ41〜44の検出信号は、上記アクチュエータ16
を制御する制御ユニット45に入力される。該制御ユニ
ット45は、後で詳しく説明するように、自車と前方障
害物との接触の可能性を判断する判断手段としての衝突
危険性判断手段51と、この判断を行うための基礎的な
データを記憶した記憶部52と、該記憶部52のデータ
に基づいて上記判断を行う際のしきい値を変更し得るし
きい値変更手段53を備えている。
【0021】上記制御ユニット45には、上記演算ユニ
ット32で求められた自車と前方障害物との距離及び相
対速度の信号も入力されており、この両ユニット45,
32は、上記コントロールボックス17(図3参照)内に
収納されている。更に、上記自動車には、例えば車室内
のインストルメントパネルに警報表示ユニット46が設
けられ、該警報表示ユニット46には、上記制御ユニッ
ト45から各々信号を受けて作動させられる警報ブザー
47と距離表示部48とが設けられている。
【0022】以上のように構成された自動ブレーキ制御
装置による衝突防止のためのブレーキ制御について、図
5のフローチャートを参照しながら説明する。この制御
フローにおいては、システムがスタートした後、まずス
テップ#1で各種信号が読込まれ、ステップ#2で各種
のしきい値L0,L2,L3の算出が行なわれる。ここ
に、しきい値L0は、自車と前方障害物との衝突の危険
性があり、この衝突防止のために自動ブレーキ制御を開
始すべき自車と前方障害物との距離(以下、これを車間
距離という)を示している。また、しきい値L2は、自
動ブレーキ制御の開始に先立って警報を発する車間距離
を示し、この警報発生のしきい値L2は、上記自動ブレ
ーキ制御開始のしきい値L0よりも所定量大きく設定さ
れる。更に、しきい値L3は、衝突の危険性のない車間
距離を示し、自動ブレーキ制御開始後衝突の危険性がな
くなれば、このしきい値により制御が解除される。この
自動ブレーキ制御解除のしきい値L3は、上記自動ブレ
ーキ制御開始のしきい値L0よりも所定量大きく設定さ
れる。
【0023】自動ブレーキ制御開始のしきい値L0は、
例えば、図9に示すしきい値マップに基づき、図8に示
すサブルーチンに従って算出される。尚、上記図9のし
きい値マップは、しきい値L0の算出のために予め制御
ユニット45内の記憶部52に記憶されている。このマ
ップにおいて、しきい値線Aは、前方車両がその前方障
害物と衝突して停車したときこの車両との衝突を防止す
るために必要な車間距離を示するものであり、相対速度
V1の大きさに拘らず常に、前方障害物が停止物である
とき(つまり相対速度V1が自車速v0と同一のとき)と
同じ値(数値式v02/2μg)をとる。しきい値線Bは前
方車両がフル制動をかけたときこの車両との衝突を防止
するために必要な車間距離(数値式V1・(2v0−V1)
/2μg)を示し、しきい値線Cは前方車両が減速度μ/
2gの緩制動をかけたときこの車両との衝突を防止する
ために必要な車間距離を示し、しきい値線Dは前方車両
が一定車速を保ったときこの車両との衝突を防止するた
めに必要な車間距離(数値式V12/2μg)を示す。さら
に、しきい値線Eは、自車が自動制動をかけても前方車
両との衝突を防止できないが、衝突時の衝撃力を緩和で
きる車間距離を示す。尚、しきい値線を横軸線上にとる
とき(つまりしきい値L0を常に零とするとき)は、自動
制動はかからず、これをキャンセルしたことになる。
【0024】そして、図8に示すサブルーチンにおいて
は、先ず、ステップ#21で自車速v0が80km/h以上の
高車速であるか否かを判定し、これがYESの場合に
は、ステップ#22でしきい値線Bを選択し、このしきい
値線Bから現時点の相対速度に対応するしきい値L0を
算出する。一方、ステップ#21での判定結果がNOのと
きには、ステップS23で自車速v0が20km/h未満の低
車速であるか否かを判定し、これがYESの場合には、
ステップ#24でしきい値線Eを選択し、このしきい値線
Eから現時点の相対速度に対応するしきい値L0を算出
する。また、ステップ#23での判定結果がNOの場合
(つまり中車速の場合)には、ステップ#25でしきい値線
Dを選択し、このしきい値線Dから現時点の相対速度に
対応するしきい値L0を算出する。このように、本実施
例では、より好ましくは、車速が高い程、上記衝突危険
性判断手段51における自動ブレーキ制御開始のしきい
値L0を大きい値に変更される。そして、警報発生のし
きい値L2および自動ブレーキ制御解除のしきい値L3
は、上記したように、自動ブレーキ制御開始のしきい値
L0よりもそれぞれ所定量だけ大きく設定される。
【0025】上記各種しきい値L0,L2,L3の算出
後、ステップ#3で自車と前方障害物との相対速度V1
が零以上、つまり両者が近付きつつあるか否かを判定す
る。この判定結果がYESのときには、更にステップ#
4で自車と前方障害物との車間距離L1が上記警報発生
のしきい値L2よりも小さいか否かを判定し、これがY
ESのときは、ステップ#5で警報ブザー47を鳴ら
す。続いて、ステップ#6で車間距離L1が自動ブレー
キ制御開始のしきい値L0よりも小さいか否かを判定
し、この判定結果がYESのときは、ステップ#7で、
自動ブレーキ制御が実行される。
【0026】本実施例では、自動ブレーキ作動中におい
て、障害物との衝突回避のために緊急のステアリング操
作が行なわれた際、車両の制動性を維持しつつ、しかも
必要なときにはステアリング操作に対する車両の回頭性
を高めることができるように、各車輪のブレーキ圧が制
御されるようになっている。以下、この自動ブレーキ制
御(図5のフローチャートにおけるステップ#7参照)に
おける回頭性制御のサブルーチンについて、図6のフロ
ーチャート等を参照しながら説明する。
【0027】このサブルーチンによる制御がスタートす
ると、まずステップ#11で、自車と前方障害物との衝
突を回避することがもはや不可能であるか否かが判定さ
れる。この判定は、図7に示すマップに基づいて行なわ
れる。この図7のマップは、上記制御ユニット45内の
記憶部52に格納されており、例えば、自車と前方障害
物との相対速度V1と車間距離L1との関係から、衝突
回避が可能な限界曲線Lsを求め、この限界曲線Lsより
下方を衝突回避可能な安全領域Sa、上方を衝突回避不
可能な危険領域Sdとしたもので、現時点の相対速度V
1と車間距離L1との関係より示される座標位置が、い
ずれの領域に存在するかによって、衝突回避が可能であ
るか、もはや不可能であるかを判断することができる。
【0028】上記ステップ#11での判定結果がYES
の場合には、ステップ#12で、ステアリング操舵角
が、予め設定された第1所定値αよりも大きいか否かが
判定され、これがYESの場合には、更に、ステップ#
13で、ステアリング操舵角が、上記第1所定値αより
も大きい第2所定値β(β>α)よりも大きいか否かが判
定される。尚、このステアリング操舵角は、舵角センサ
41(図4参照)によって検出される。このステップ#1
3での判定結果がNOの場合には、車両の旋回動作は比
較的緩やかなもので、回頭性の要求度合はさほど大きく
ないと判断されるので、ステップ#15で、回頭性要求
度合(小)に各車輪のブレーキ圧が制御される。つまり、
例えば、全車輪のうち旋回外側で後輪側のブレーキ圧だ
けを若干低下させるようにブレーキ圧の制御を行う。こ
のようにブレーキ圧を制御することにより、全車輪に均
一なブレーキ圧を作用させる場合に比べて、ステアリン
グ操作時におけるその操舵方向への車両の回頭性を高め
ることができる。
【0029】一方、上記ステップ#13での判定結果が
YESの場合には、車両の旋回動作が急激で回頭性の要
求度合が大きいので、ステップ#14で、回頭性要求度
合(大)に各車輪のブレーキ圧が制御される。つまり、例
えば、旋回外側の車輪のうち前輪側のブレーキ圧を若干
低下させるとともに、旋回内側の車輪のうち後輪側のブ
レーキ圧を高めるように、ブレーキ圧の制御を行う。こ
のようにブレーキ圧を制御することにより、全車輪に均
一なブレーキ圧を作用させる場合に比べ、更に、上記の
ように片側の後輪のみブレーキ圧を低下させる場合(ス
テップ#15参照)に比べて、ステアリング操作時にお
けるその操作方向への車両の回頭性をより一層高めるこ
とができる。本実施例では、前述のように、ABSバル
ブユニット5が各車輪毎に設けられているので、各車輪
毎に異なる制動力を与えることができ、特に、後輪側に
ついては、増圧バルブ12を有する後輪用のバルブユニ
ット7が、左右の後輪に対してそれぞれ設けられている
ので、より独立性の高いブレーキ圧制御を行えるように
なっている。従って、上記のような回頭性の要求度合に
応じたブレーキ圧制御も容易に行うことが可能である。
【0030】一方、上記ステップ#3での判定結果がN
Oのとき、つまり自車と前方障害物(前方車両)とが遠ざ
かりつつあるときには、ステップ#8で車間距離L1が
自動制動解除のしきい値L2よりも小さいか否かを判定
する。この判定結果がYESのときは、ステップ#9
で、通常の自動ブレーキ制御に設定された状態のままで
リターンする。この場合には、自車と前方障害物とが衝
突するおそれはないので、ステップ#7での自動ブレー
キ制御の場合のように、車両の回頭性を高めるためのブ
レーキ圧制御が実行されることはない。また、ステップ
#8での判定結果がNOの場合には、ステップ#10で
自動制動を解除した後リターンするようになっている。
【0031】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、自動ブレーキ制御装置に上記制御ユニット45を設
けたので、舵角センサ41で運転者のステアリング操作
を検知した際には、その操作方向への回頭性が高まるよ
うに各車輪毎にブレーキ圧を制御することができる。従
って、運転者がステアリング操作を行った場合には、全
車輪に対するブレーキ圧を一様に低下させるのではな
く、ステアリングの操作方向に応じて、特定の車輪につ
いてのみブレーキ圧を調整して車両の回頭性を高めるよ
うにすることができる。すなわち、車両の制動性を維持
しつつ、衝突回避のためのステアリング操作に対する車
両の回頭性を高めることができるのである。
【0032】また、回頭性を高めるためのブレーキ圧制
御は、自車と障害物とが接近状態にある場合にのみ、し
かも、そのうちでも、通常のブレーキ圧制御による車両
の制動だけでは自車と障害物との衝突が回避できないと
判断された場合にのみ行なわれるようにしたので、両者
の衝突を回避するために実際にステアリング操作が必要
とされる場合以外については、ステアリング操作に対す
る車両の回頭性が不必要に高められることはない。すな
わち、ステアリング操作時に車両の旋回挙動が過敏なも
のとなることを防止し、障害物との接触をより一層安全
に回避することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動車のブレーキ系統
の構成の一部を概略的に示す油圧回路図である。
【図2】 上記自動車のブレーキ系統の構成の一部を概
略的に示す油圧回路図である。
【図3】 上記自動車のブレーキ系統の構成の一部を概
略的に示す斜視図である。
【図4】 上記自動車に装備された車両用自動ブレーキ
制御装置の制御系の全体構成を概略的に示すブロック構
成図である。
【図5】 上記自動ブレーキ制御装置の作動を説明する
ためのフローチャートである。
【図6】 上記自動ブレーキ制御装置における回頭性制
御のサブルーチンを説明するためのフローチャートであ
る。
【図7】 上記回頭性制御において衝突回避の可能性を
判断するためのマップの一例を示す図である。
【図8】 上記自動ブレーキ制御装置におけるしきい値
算出のサブルーチンを説明するためのフローチャートで
ある。
【図9】 上記しきい値の算出に用いられるマップの一
例を示す図である。
【符号の説明】
4…自動制動バルブユニット 5FL,5FR,5RL,5RR…ABSバルブユニット 6FL,6FR,6RL,6RR…ブレーキ機構 7RL,7RR…後輪用バルブユニット 17…コントロールボックス 31…レーダヘッドユニット 33…演算ユニット 41…舵角センサ 45…制御ユニット 51…衝突危険性判断手段 L1…車間距離 V1…相対速度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮広 栄一 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車と障害物との距離および相対速度を
    検出する検出手段と、該検出手段の検出値に基づいて自
    車と障害物との接触の可能性を判断する判断手段とを備
    え、該判断手段で接触の可能性があると判断された場合
    に自動的に各車輪にブレーキ圧を作用させて車両を制動
    するようにした自動車の自動ブレーキ制御装置におい
    て、 運転者のステアリング操作を検知するステアリング操作
    検知手段と、該検知手段が運転者のステアリング操作を
    検知した際には、その操作方向への車両の回頭性が高ま
    るように各車輪毎にブレーキ圧を制御するブレーキ圧制
    御手段とを設けたことを特徴とする自動車の自動ブレー
    キ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された自動車の自動ブレ
    ーキ制御装置において、上記ブレーキ圧制御手段による
    各車輪毎のブレーキ圧の制御は、自車と障害物とが接近
    状態にある場合にのみ行なわれることを特徴とする自動
    車の自動ブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された自動車の自動ブレ
    ーキ制御装置において、上記ブレーキ圧制御手段による
    各車輪毎のブレーキ圧の制御は、ブレーキ圧の制御によ
    る車両の制動だけでは自車と障害物との接触が回避でき
    ないと判断された場合にのみ行なわれることを特徴とす
    る自動車の自動ブレーキ制御装置。
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