JPH07214778A - インク噴射装置 - Google Patents

インク噴射装置

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JPH07214778A
JPH07214778A JP977594A JP977594A JPH07214778A JP H07214778 A JPH07214778 A JP H07214778A JP 977594 A JP977594 A JP 977594A JP 977594 A JP977594 A JP 977594A JP H07214778 A JPH07214778 A JP H07214778A
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ink liquid
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Yoshikazu Takahashi
高橋  義和
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料コストが安く、マニホールドが加工しや
すいインク噴射装置を提供すること。 【構成】 圧電セラミックスプレート102とカバープ
レート103とが接着されて、複数のインク液室112
が形成される。次に、樹脂材料で形成された補助部材1
08のガイド部106を、圧電セラミックスレート10
2及びカバープレート103の側部に接着し、マニホー
ルド121が形成されたカバー補助部107を圧電セラ
ミックスプレート102におけるカバープレート103
の後方部に接着する。このガイド部106によって、側
壁111の機械的強度を向上することができるので、比
較的高価な圧電セラミックスプレート102を小さくす
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク噴射装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】今日、これまでのインパクト方式の印字
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の印字装置のなかで、原理が最も単
純で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとし
て、インクジェット方式の印字装置が上げられる。なか
でも印字に使用するインク滴のみを噴射するドロップ・
オン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコス
トの安さなどから急速に普及している。
【0003】ドロップ・オン・デマンド型として特公昭
53−12138号公報に開示されているカイザー型、
あるいは特公昭61−59914号公報に開示されてい
るサーマルジェット型がその代表的な方式としてある。
このうち、前者は小型化が難しく、後者は高熱をインク
に加えるためにインクの耐熱性に対する要求が必要とさ
れ、それぞれに非常に困難な問題を抱えている。
【0004】以上のような欠陥を同時に解決する新たな
方式として提案されたのが、特開昭63−247051
号公報、特開昭63−252750号公報及び特開平2
−150355号公報に開示されている圧電セラミック
スを利用したせん断モード型である。
【0005】以下、インク噴射装置の断面図を示す図8
によって、従来例の構成を具体的に説明する。複数の溝
15及び該溝15を隔てる側壁11を有し、かつ矢印5
の方向に分極処理を施された圧電セラミックスプレート
2と、セラミックス材料からなるカバープレート3と
を、エポキシ系接着剤等からなる接合層4を介して接合
することで、溝15は横方向に互いに間隔を有する複数
のインク液室12となる。インク液室12は長方形断面
の細長い形状であり、側壁11はインク液室12の全長
にわたって伸びている。側壁11の接着層4付近の側壁
11上部から側壁11中央部までの両表面には、駆動電
圧印加用の電極13が形成されている。全てのインク液
室12内には、インクが充填される。
【0006】次に、インク噴射装置の断面図を示す図9
によって、従来例の動作を説明する。該インク噴射装置
において、所望の印字データに従って例えばインク液室
12dが選択されると、電極13gと13hに正の駆動
電圧が印加され、電極13fと13iは接地される。こ
れにより側壁11cには矢印14cの方向の駆動電界
が、側壁11dには矢印14dの方向の駆動電界が作用
する。このとき駆動電界方向14c及び14dと分極方
向5とが直交しているため、側壁11c及び11dは、
圧電すべり効果によってインク液室12dの外部方向に
変形する。この変形によってインク液室12dの容積が
増加してインク液室12dのインク圧力が低下し、イン
ク供給口21(図10)からマニホールド22(図1
0)を通してインク液室12d内にインクが供給され
る。また、駆動電圧の印加を停止すると、側壁11cお
よび11dが変形前の位置(図8参照)に戻るためイン
ク液室12d内のインク圧力が急速に増加し、圧力波が
発生して、インク液室12dに連通するノズル32(図
10)からインク液滴が噴射される。
【0007】但し、上記の動作は従来例の基本動作に過
ぎず、製品として具体化される場合には、まず駆動電圧
を容積が減少する方向に印加し、先にインク液室12d
からインク液滴を噴射させた後に、駆動電圧の印加を停
止して元の状態にしてインクを供給することもある。
【0008】従来例では、隣接する2つのインク液室に
連通する2つのノズルから同時にインク液滴を噴射する
ことができないため、例えば、左端から奇数番目のイン
ク液室12に連通するノズル32(図10)からインク
液滴を噴射した後、偶数番目のインク液室12に連通す
るノズル32(図10)からインク液滴を噴射し、次に
再び奇数番目からインク液滴を噴射するというように、
インク液室12を複数のグループに分割してインク液滴
の噴射を行う。
【0009】次に、インク噴射装置の斜視図を示す図1
0によって、従来例の構成及び製造法を説明する。分極
処理を施した圧電セラミックスプレート2に、薄い円盤
状のダイヤモンドブレードを使用した研削加工などによ
って、前記の形状のインク液室12を形成する複数の溝
15を作製する。溝15は圧電セラミックスプレート2
のほぼ全域で同じ深さの平行な溝であるが、端面17に
近づくにつれて徐々に浅くなり、端面17付近では浅く
平行な浅溝18となるように作製される。この溝15及
び浅溝18の内面には、前記の電極13がスパッタリン
グ等によって形成される。溝15の内面にはその側面の
上半分のみに電極13が形成されるが、浅溝18の内面
にはその側面及び底面全体に電極13が形成される。ま
た、セラミックス材料からなるカバープレート3に、研
削または切削加工などによって、インク導入口21及び
マニホールド22を作製する。
【0010】次に、圧電セラミックスプレート2の溝1
5加工側の面とカバープレート3のマニホールド22加
工側の面とを、エポキシ系接着剤4(図8)等によっ
て、各々の溝15が前記の形状のインク液室12を形成
するように接着する。次に、圧電セラミックスプレート
2及びカバープレート3の端面16に、各インク液室1
2の位置に対応した位置にノズル32が設けられたノズ
ルプレート31を接着する。圧電セラミックスプレート
2の溝15加工側と反対側の面には、各インク液室12
の位置に対応した位置に導電層のパターン42が設けら
れた基板41を、エポキシ系接着剤などによって接着す
る。そして、浅溝18の底面の電極13と導電層のパタ
ーン42とを、周知のワイヤボンディングによって導線
43で接続する。
【0011】次に、制御部のブロック図を示す図11に
よって、従来例の制御部の構成を説明する。基板41に
設けられた導電層のパターン42は各々個々にLSIチ
ップ51に接続され、クロックライン52、データライ
ン53、電圧ライン54及びアースライン55もLSI
チップ51に接続されている。LSIチップ51は、ク
ロックライン52から供給された連続するクロックパル
スに基づいて、データライン53上に現れるデータか
ら、どのノズル32からインク液滴の噴射を行うべきか
を判断する。そして、LSIチップ51は、駆動するイ
ンク液室12内の電極13に導通する導電層のパターン
42に、電圧ライン54の電圧Vを印加し、前記インク
液室12以外の電極13に導通する導電層のパターン4
2にアースライン55を接続して接地する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構成のインク噴射装置1では、側壁11の幅が微細で
あるので、側壁11は機械的強度に弱い。このため、圧
電セラミックスプレート2における両外側の溝15の外
側領域に、側壁11の機械的強度を向上するための部分
2aが設けられ、カバープレート3との接着を行って、
側壁11の機械的強度を向上していた。このように、ア
クチュエータとして機能しない部分2aにまで高価な圧
電セラミックス材料にて構成していたため、インク噴射
装置1の製造コストが高いという問題があった。
【0013】また、カバープレート3は、側壁11の圧
電厚みすべり変形のための剛性が必要であるので、圧電
セラミックスプレート2と同種または異種のセラミック
ス材料で形成されている。このため、インク導入口21
及びマニホールド22が加工しにくいという問題があっ
た。
【0014】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、材料コストが安く、マニホール
ドが加工しやすいインク噴射装置を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1では、インクを噴射する噴射チャン
ネルとなる複数の溝と、前記溝を挟み、少なくとも一部
が分極された圧電材料で構成された側壁と、前記圧電材
料に電界を発生させるための電極とからなるアクチュエ
ータ部材を有し、前記電極への電圧の印加により前記側
壁を変形して、前記噴射チャンネル内のインクに圧力を
与えてインクを噴射するインク噴射装置において、前記
アクチュエータ部材の側部を補助するガイド部と、前記
噴射チャンネルにインクを供給するためのマニホールド
とが形成された補助部材を備えている。
【0016】請求項2では、前記補助部材は、樹脂で形
成されていることを特徴とする。
【0017】請求項3では、前記アクチュエータ部材の
前記溝の開口部側に、天板及び前記補助部材が接着され
て、前記噴射チャンネルが形成されていることを特徴と
する。
【0018】請求項4では、インクを噴射する噴射チャ
ンネル及び、噴射チャンネルの両側に設けられ、且つイ
ンクを噴射しない非噴射チャンネルとなる複数の溝と、
前記溝を挟み、少なくとも一部が分極された圧電材料で
構成された側壁と、前記圧電材料に電界を発生させるた
めの電極とからなるアクチュエータ部材を有し、前記電
極への電圧の印加により前記側壁を変形して、前記噴射
チャンネル内のインクに圧力を与えてインクを噴射する
インク噴射装置において、前記アクチュエータ部材の側
部を補助するガイド部と、前記噴射チャンネルにインク
を供給し、且つ非噴射チャンネルにインクを供給しない
インク供給部とが形成された補助部材を備えている。
【0019】請求項5では、前記補助部材は、樹脂で形
成されていることを特徴とする。
【0020】請求項6では、前記アクチュエータ部材の
前記溝の開口部側に、天板及び前記補助部材が接着され
て、前記噴射チャンネル及び前記非噴射チャンネルが形
成されていることを特徴とする。
【0021】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1のインク
噴射装置では、前記補助部材のガイド部が前記アクチュ
エータ部材の側部を補助し、補助部材のマニホールドが
前記噴射チャンネルにインクを供給する。この補助部材
によって、前記噴射チャンネルを構成する側壁の機械的
強度が向上される。
【0022】また、請求項4のインク噴射装置では、前
記補助部材のガイド部が、前記アクチュエータ部材の側
部を補助し、補助部材のインク供給部が、前記噴射チャ
ンネルにインクを供給し、且つ非噴射チャンネルにイン
クを供給しない。この補助部材によって、前記噴射チャ
ンネルを構成する側壁の機械的強度が向上される。
【0023】
【実施例】以下、本発明を具体化した第一実施例を図面
を参照して説明する。但し、従来技術と同一の部材につ
いては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0024】図1、図2、図3及び図4に示すように、
インク噴射装置101は、圧電セラミックスプレート1
02とカバープレート103とノズルプレート131と
補助部材108とから構成されている。
【0025】その圧電セラミックスプレート102は、
チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)のセラミックス材料
で形成され、圧電セラミックスプレート102には、ダ
イヤモンドブレード等により切削加工され、複数の溝1
15が形成されている。また、その溝115の側面とな
る側壁111は矢印105の方向に分極されている。そ
れらの溝115は同じ深さであり、かつ平行である。そ
れら溝115の深さは、圧電セラミックスプレート10
2の一端面117に近づくにつれて徐々に浅くなって、
浅溝118が形成されている。そして、溝115の内面
には、その両側面の上半分に電極113がスパッタリン
グ、蒸着、メッキ等によって形成されている。また、浅
溝118の内面には、その側面及び底面に電極113が
スパッタリング、蒸着、メッキ等によって形成されてい
る。これにより、溝115の両側面に形成された電極1
13は浅溝118に形成された電極113によって電気
的に接続される。
【0026】次に、カバープレート103は、側壁11
1の圧電厚みすべり変形のための剛性が必要であるの
で、圧電セラミックスプレート102と同種または異種
のセラミックス材料で形成する。
【0027】そして、圧電セラミックスプレート102
の溝115加工側の面とカバープレート103とがエポ
キシ系接着剤層104を介して接着され、溝115は横
方向に互いに間隔を有する複数のインク液室112とな
る。尚、カバープレート103は、圧電セラミックスプ
レート102の端面116に揃えて接着され、溝115
の浅溝118近傍と浅溝118は、カバープレート10
3に塞がれない。
【0028】次に、補助部材108を、圧電セラミック
スレート102及びカバープレート103の側部と、圧
電セラミックスプレート102におけるカバープレート
103の後方部とにエポキシ系接着剤層104を介して
接着する。その補助部材108は、圧電セラミックスプ
レート102及びカバープレート103の側部を補助す
るガイド部106と、圧電セラミックスプレート102
におけるカバープレート103の後方部に配置されて、
溝115及び浅溝118の一部を塞ぐカバー補助部10
7とからなる。そのカバー補助部107には、インク液
室112にインクを供給するためのマニホールド121
が形成されている。
【0029】ここで、補助部材108のガイド部106
は、圧電材料として機能する必要がなく、またカバー補
助部107においても、側壁111の変形のための剛性
が必要でないので、補助部材108は、加工性に優れ、
且つコストが低い材料、例えば樹脂材料で形成すればよ
い。尚、浅溝118からインク室液112内のインクが
漏れないように、浅溝118と補助部材108の接合部
付近には、図示しないエポキシ系の接着剤などが設けら
れている。
【0030】そして、圧電セラミックスプレート102
及びカバープレート103の端面116に、各インク液
室112の位置に対応した位置にノズル132が設けら
れたノズルプレート131が接着される。このノズルプ
レート131は、ポリアルキレン(例えばエチレン)テ
レフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリ
エーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネ
イト、酢酸セルロース等のプラスチックによって形成さ
れている。
【0031】従来と同様に、圧電セラミックスプレート
102の浅溝118に形成された金属電極113は、基
板41(図8)に設けられたパターン42(図8)に、
ワイヤボンディングによって導線43(図8)で接続さ
れる。図11に示すように、それらパターン42は、各
々個々にLSIチップ51に接続され、クロックライン
52、データライン53、電圧ライン54及びアースラ
イン55もLSIチップ51に接続されている。LSI
チップ51は、クロックライン52から供給された連続
するクロックパルスに基づいて、データライン53上に
現れるデータから、どのノズル132からインク液滴の
噴射を行うべきかを判断する。そして、LSIチップ5
1は、駆動するインク液室112内の電極113に導通
する導電層のパターン42に、電圧ライン54の電圧V
を印加し、前記インク液室112以外の電極113に導
通する導電層のパターン42にアースライン55を接続
して接地する。
【0032】次に、本実施例のインク噴射装置101の
動作を説明する。図2のインク液室112dからインク
液滴を噴射するために、当該インク液室112dに対し
電圧パルスを与える(ここで、あるインク液室112に
対して電圧を与えることは、そのインク液室112に面
する電極113に電圧を印加し、指示しないインク液室
112に面する電極113を接地することを言う)。す
ると、側壁111cには矢印114c方向の電界が発生
し、側壁111dには矢印114d方向の電界が発生
し、側壁111cと111dとが圧電厚みすべり効果に
より、互いに離れるように動く。すると、インク液室1
12dの容積が増えて、ノズル132付近を含むインク
液室112d内の圧力が減少する。この状態をL/aで
示される時間だけ維持する。その間、図示しないインク
供給源からマニホールド121を介してインク液室11
2dにインクが供給される。なお、上記L/aは、イン
ク液室112内の圧力波が、インク液室112の長手方
向(マニホールド121からノズルプレート131ま
で、またはその逆)に対して、片道伝播するに必要な時
間であり、インク液室112の長さLとインク中での音
速aによって決まる。
【0033】圧力波の伝播理論によると、前記の立ち上
げからちょうどL/aの時間経つとインク液室112d
内の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、このタイミン
グに合わせてインク液室112dに印加されている電圧
を0Vに戻す。すると、側壁111cと111dは変形
前の状態(図1参照)に戻り、インクに圧力が加えられ
る。その時、前記正に転じた圧力と、側壁111c、1
11dが変形前の状態に戻って発生した圧力とがたし合
わされ、比較的高い圧力がインク液室112d内のイン
クに与えられて、インク液滴がノズル132から噴射さ
れる。
【0034】また、前記実施例においては、まず駆動電
圧をインク液室112dの容積が増加する方向に印加
し、次に駆動電圧の印加を停止しインク液室112dの
容積を自然状態に減少してインク液室112dからイン
ク液滴を噴射していたが、まず駆動電圧をインク液室1
12dの容積が減少するように印加してインク液室11
2dからインク液滴を噴射し、次に駆動電圧の印加を停
止してインク液室112dの容積を前記減少状態から自
然状態へと増加させてインク室112d内にインクを供
給するようにしてもよい。
【0035】上述したように、本実施例のインク噴射装
置101では、圧電セラミックスプレート102及びカ
バープレート103の側部に、安価な材料で形成された
補助部材108のガイド部106が接着されているの
で、側壁111の機械的強度が向上する。このため、比
較的高価な圧電セラミックスプレート102が小さくて
よく、製造コストが低減できる。また、補助部材108
が樹脂で形成されているので、カバー補助部107にマ
ニホールド121を加工しやすく、製造コストが低減で
きる。
【0036】次に、本発明の第二実施例を説明する。但
し、第一実施例と同一の部材に付いては、同一の符号を
付す。
【0037】図5、図6及び図7に示すように、インク
噴射装置201は、圧電セラミックスプレート102と
カバープレート103と補助部材208とから構成され
ている。
【0038】その圧電セラミックスプレート102に
は、複数の溝115が形成されている。また、その溝1
15の側面となる側壁111は矢印105の方向に分極
されている。それらの溝115は同じ深さであり、かつ
平行である。それら溝115の深さは、圧電セラミック
スプレート102の一端面117に近づくにつれて徐々
に浅くなって、浅溝118が形成されている。そして、
溝115の両側面の上半分に電極113が形成され、浅
溝118の側面及び底面に電極113が形成されてい
る。これにより、溝115の両側面に形成された電極1
13は浅溝118に形成された電極113によって電気
的に接続される。
【0039】そして、圧電セラミックスプレート102
の溝115加工側の面とカバープレート103とがエポ
キシ系接着剤層104を介して接着され、溝115は横
方向に間隔をおいて平行な噴射チャンネルとしてのイン
ク液室112と非噴射チャンネルとしての空気室116
とを交互に構成する。尚、両外側には空気室116が配
置されている。
【0040】次に、補助部材208を、圧電セラミック
スレート102及びカバープレート103の側部と、圧
電セラミックスプレート102におけるカバープレート
103の後方部とにエポキシ系接着剤層104を介して
接着する。その補助部材208は、圧電セラミックスプ
レート102及びカバープレート103の側部を補助す
るガイド部206と、圧電セラミックスプレート102
におけるカバープレート103の後方部に配置されて、
溝115及び浅溝118の一部を塞ぐカバー補助部20
7とからなる。そのカバー補助部207には、インク液
室112にインクを供給し、且つ空気室116にインク
を供給しないインク供給口221が形成されている。
【0041】ここで、補助部材208のガイド部206
は、圧電材料として機能する必要がなく、またカバー補
助部207においても、側壁111の変形のための剛性
が必要でないので、補助部材208は、加工性に優れ、
且つコストが低い材料、例えば樹脂材料で形成すればよ
い。尚、浅溝118からインク室液112内のインクが
漏れないように、浅溝118と補助部材208の接合部
付近には、図示しないエポキシ系の接着剤などが設けら
れている。
【0042】そして、圧電セラミックスプレート102
及びカバープレート103の端面116に、各インク液
室112の位置に対応した位置にノズル232が設けら
れたノズルプレート231が接着される。
【0043】次に、第一実施例と同様にして、浅溝11
8の金属電極113が基板41のパターン42を介して
LSIチップ51に接続される。LSIチップ51は、
クロックライン52から供給された連続するクロックパ
ルスに基づいて、データライン53上に現れるデータか
ら、どのノズル232からインク液滴の噴射を行うべき
かを判断し、駆動するインク液室112内の電極113
に導通する導電層のパターン42に、電圧ライン54の
電圧Vを印加する。また、駆動するインク液室112以
外の電極113に導通する導電層のパターン42をアー
スライン55に接続する。
【0044】次に、本実施例のインク噴射装置201の
動作を説明する。図6のインク液室112bからインク
液滴を噴射するために、インク液室112bに対し電圧
パルスを与える。すると、側壁111cには矢印114
c方向の電界が発生し、側壁111dには矢印114d
方向の電界が発生し、側壁111cと111dとが圧電
厚みすべり効果により、互いに離れるように動く。イン
ク液室112bの容積が増えて、ノズル32付近を含む
インク液室112b内の圧力が減少する。この状態をL
/aで示される時間だけ維持する。その間、図示しない
インク供給源からインク供給口221を介してインク液
室112bにインクが供給される。
【0045】L/aの時間経過後、インク液室112b
に印加されている電圧を0Vに戻す。すると、側壁11
1cと111dは変形前の状態(図5参照)に戻り、イ
ンクに圧力が加えられる。その時、前記正に転じた圧力
と、側壁111c、111dが変形前の状態に戻って発
生した圧力とがたし合わされ、比較的高い圧力がインク
液室112b内のインクに与えられて、インク液滴がノ
ズル232から噴射される。
【0046】上述したように、本実施例のインク噴射装
置201では、圧電セラミックスプレート102及びカ
バープレート103の側部に、安価な材料で形成された
補助部材208のガイド部206が接着されているの
で、側壁111の機械的強度が向上する。このため、比
較的高価な圧電セラミックスプレート102が小さくて
よく、製造コストが低減できる。また、補助部材208
が樹脂で形成されているので、カバー補助部207にイ
ンク供給口221が加工しやすく、製造コストが低減で
きる。更に、本実施例では、補助部材208に、インク
液室112にのみ連通し、空気室116に連通しないイ
ンク供給口221が形成されているので、空気室116
にインクが供給されることがない。このため、インク液
室112bからインク液滴を噴射するための側壁111
c、111dの変形が、他のインク液室112a、11
2c等に影響を及ぼすことがない。従って、各インク液
室112から良好にインク液滴が噴射され、印字品質が
よい。
【0047】尚、第一、第二実施例では、圧電セラミッ
クスプレート102の片面に溝115が加工されていた
が、圧電セラミックスプレートを厚くして、両面に溝を
加工して、インク液室を上下2列形成してもよい。
【0048】また、第一、第二実施例では、圧電セラミ
ックスプレート102にカバープレート103が接着さ
れていたが、圧電セラミックスで形成された側壁によっ
て隔てられた複数の溝を有するカバー部材を設け、圧電
セラミックスプレート102の側壁111の天頂部と前
記カバー部材の前記側壁の天頂部とを接着してもよい。
【0049】また、第一、第二実施例では、補助部材1
08が圧電セラミックスプレート102に接着されたも
のを、ヘッドとしていたが、ヘッドをキャリッジなどに
装着するためのホルダーを補助部材が兼用するようにし
てもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の請求項1のインク噴射装置では、前記補助部材の
ガイド部が前記アクチュエータ部材の側部を補助してい
るので、前記噴射チャンネルを構成する側壁の機械的強
度が向上され、またアクチュエータプレートが小さくて
よく、その材料費が低減する。また、補助部材のマニホ
ールドの加工がしやすく、生産性がよい。
【0051】また、請求項4のインク噴射装置では、前
記補助部材のガイド部が、前記アクチュエータ部材の側
部を補助しているので、前記噴射チャンネルを構成する
側壁の機械的強度が向上され、またアクチュエータプレ
ートが小さくてよく、その材料費が低減する。また、前
記噴射チャンネルにインクを供給し、且つ非噴射チャン
ネルにインクを供給しないインク供給部の加工がしやす
く、生産性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例のインク噴射装置を示す断
面図である。
【図2】第一実施例のインク噴射装置の動作を示す説明
図である。
【図3】第一実施例のインク噴射装置を示す斜視図であ
る。
【図4】第一実施例のインク噴射装置を示す平面図であ
る。
【図5】第二実施例のインク噴射装置を示す断面図であ
る。
【図6】第二実施例のインク噴射装置の動作を示す説明
図である。
【図7】第二実施例のインク噴射装置を示す斜視図であ
る。
【図8】従来例のインク噴射装置を示す断面図である。
【図9】従来例のインク噴射装置の動作を示す説明図で
ある。
【図10】従来例のインク噴射装置を示す斜視図であ
る。
【図11】従来例のインク噴射装置の制御部を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
101 インク噴射装置 102 圧電セラミックスプレート 103 カバープレート 105 分極方向 106 ガイド部 107 カバー補助部 108 補助部材 111 側壁 112 インク液室 113 電極 121 マニホールド 201 インク噴射装置 206 ガイド部 207 カバー補助部 208 補助部材 221 インク供給口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを噴射する噴射チャンネルとなる
    複数の溝と、前記溝を挟み、少なくとも一部が分極され
    た圧電材料で構成された側壁と、前記圧電材料に電界を
    発生させるための電極とからなるアクチュエータ部材を
    有し、前記電極への電圧の印加により前記側壁を変形し
    て、前記噴射チャンネル内のインクに圧力を与えてイン
    クを噴射するインク噴射装置において、 前記アクチュエータ部材の側部を補助するガイド部と、
    前記噴射チャンネルにインクを供給するためのマニホー
    ルドとが形成された補助部材を備えたことを特徴とする
    インク噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記補助部材は、樹脂で形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のインク噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータ部材の前記溝の開口
    部側に、天板及び前記補助部材が接着されて、前記噴射
    チャンネルが形成されていることを特徴とする請求項2
    記載のインク噴射装置。
  4. 【請求項4】 インクを噴射する噴射チャンネル及び、
    噴射チャンネルの両側に設けられ、且つインクを噴射し
    ない非噴射チャンネルとなる複数の溝と、前記溝を挟
    み、少なくとも一部が分極された圧電材料で構成された
    側壁と、前記圧電材料に電界を発生させるための電極と
    からなるアクチュエータ部材を有し、前記電極への電圧
    の印加により前記側壁を変形して、前記噴射チャンネル
    内のインクに圧力を与えてインクを噴射するインク噴射
    装置において、 前記アクチュエータ部材の側部を補助するガイド部と、
    前記噴射チャンネルにインクを供給し、且つ非噴射チャ
    ンネルにインクを供給しないインク供給部とが形成され
    た補助部材を備えたことを特徴とするインク噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記補助部材は、樹脂で形成されている
    ことを特徴とする請求項4記載のインク噴射装置。
  6. 【請求項6】 前記アクチュエータ部材の前記溝の開口
    部側に、天板及び前記補助部材が接着されて、前記噴射
    チャンネル及び前記非噴射チャンネルが形成されている
    ことを特徴とする請求項5記載のインク噴射装置。
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JP2020522878A (ja) * 2017-05-12 2020-07-30 ザール テクノロジー リミテッドXaar Technology Limited セラミック

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