JPH07214681A - 繊維強化樹脂製管状体の製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂製管状体の製造方法

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JPH07214681A
JPH07214681A JP6009315A JP931594A JPH07214681A JP H07214681 A JPH07214681 A JP H07214681A JP 6009315 A JP6009315 A JP 6009315A JP 931594 A JP931594 A JP 931594A JP H07214681 A JPH07214681 A JP H07214681A
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JP
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mandrel
blower
heated
fiber material
heating
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JP6009315A
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Nobuhiro Goto
信弘 後藤
Hirohide Nakagawa
裕英 中川
Kimitoku Takao
公徳 高尾
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フィラメントワインディング法等により繊維強
化樹脂製管状体を製造する場合、加熱硬化を内外周の両
側から一様に行い得て歪等をよく排除した機械的強度に
優れた繊維強化樹脂製管状体を、充分に簡易な設備の付
加で、充分に低コストで製造する。 【構成】硬化性樹脂含浸繊維材mを中空マンドレル31
に巻回し、この繊維材巻回マンドレルMを、ヒ−タ付き
ブロワ52を内部に設けた硬化炉53内に収容し、その
ブロワ52の吐出口54と中空マンドレル31の一端と
を連通し、硬化炉53内の加熱雰囲気により上記巻回体
を外周側から加熱すると共に同硬化炉内の加熱雰囲気を
上記ヒ−タ付きブロワ52により更に加熱しつつ中空マ
ンドレル31内に送って同巻回体を内周側からも加熱し
て同巻回体を硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化樹脂製管状体、
例えば、管継手の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱硬化樹脂製品においては、賦型、硬
化、離型等の諸工程を経て製造され、その硬化工程にお
いては、未硬化半製品を内部と外部とから一様に加熱す
ることが歪発生、ボイド発生を防止するのに不可欠であ
る。
【0003】従来、繊維強化樹脂製製品の製造方法とし
てフィラメントワインディング法(熱硬化性樹脂を含浸
した連続繊維をマンドレルに巻回・積層し、樹脂の硬化
後、マンドレルを脱型して製品を得る)が広く知られて
いる。
【0004】而るに、通常、フィラメントワインディン
グ法において、マンドレルに巻回賦型された未硬化体を
硬化炉で硬化する際、その被硬化体が短いときは、マン
ドレルを経ての伝達熱のために、被硬化体を内部からも
充分に加熱でき、従って、被硬化体を内部と外部からの
両方で一様に加熱でき、上記した不均一加熱に起因する
歪等の発生を充分に防止できる。
【0005】しかしながら、被硬化体が短くても、マン
ドレルと被硬化体との間に空所があったり〔例えば、図
2の(イ)に示す場合〕、被硬化体が長く、マンドレル
が長尺であって、マンドレルの長手方向の中央部にまで
加熱炉内の熱を充分に伝達できない場合、内部からの加
熱を満足に行い得ず、均一加熱が困難であって歪等の発
生が避けられない。
【0006】而して、シャフト等の長尺物をフィラメン
トワインディング法により製造する場合、上記の不利を
排除するために、硬化炉内での加熱時、マンドレルをス
チ−ムの流通(マンドレルは中空にされる)、電気ヒ−
タまたは電磁誘導で加熱することが提案されている(特
開昭62−56123号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、硬化炉
内のマンドレルをスチ−ムの流通により加熱するには、
ボイラ−からの配管を硬化炉内にまで延設する必要があ
り、加熱炉内スぺ−スを広くしなければならず、硬化炉
の大型化が避けられない。しかも、スチ−ムによる加熱
は通常100℃以下に制限され、硬化温度の高い樹脂に
は、適用し難い不利もある。
【0008】また、電気ヒ−タまたは電磁誘導によりマ
ンドレルを加熱するには、抵抗線または磁界発生コイル
をマンドレルに取り付けなければならず、硬化終了後、
マンドレルを硬化体よりハンマ−等を使用して脱離する
際、抵抗線や磁界発生コイルが断線し易く、更にマンド
レルが高価につく等の不利もある。
【0009】本発明の目的は、フィラメントワインディ
ング法等により繊維強化樹脂製管状体を製造する場合、
加熱硬化を内外周の両側から一様に行い得て歪等をよく
排除した機械的強度に優れた繊維強化樹脂製管状体を、
充分に簡易な設備の付加で、充分に低コストで製造する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る繊維強化樹
脂製管状体の製造方法は、硬化性樹脂含浸繊維材を中空
マンドレルに巻回し、この繊維材巻回マンドレルを、ヒ
−タ付きブロワを内部に設けた硬化炉内に収容し、その
ブロワの吐出口と中空マンドレルの一端とを連通し、硬
化炉内の加熱雰囲気により上記巻回体を外周側から加熱
すると共に同硬化炉内の加熱雰囲気を上記ヒ−タ付きブ
ロワにより更に加熱しつつ中空マンドレル内に送って同
巻回体を内周側からも加熱して同巻回体を硬化させるこ
とを特徴とする構成であり、硬化性樹脂含浸繊維材を遠
赤外線または熱風により加熱しつつ中空マンドレルに巻
回することもできる。
【0011】以下、図面を参照しつつ本発明の構成を説
明する。図1は本発明により製造される繊維強化樹脂製
管状体の一例としての管継手を示し、繊維強化樹脂管継
手本体1の各受口の内面に短管状樹脂成形体2が一体に
固着されている。21はゴムリング装着溝を、22は止
めリング装着溝をそれぞれ示している。
【0012】上記の短管状樹脂成形体2は、ゴムリング
や止めリング等の接触圧力が直接、繊維強化樹脂に作用
するのを排除し、ウィ−ピング現象(内部の水が発汗状
に漏水する現象であり、フィラメントワインディング法
による繊維強化樹脂製管継手に発生し易い)を抑制する
のに役立ち、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ビニ
ルエステル樹脂、フェノ−ル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポ
リ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリ
アミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリスルホン、ポリエ−テル・エ−テルケトン
等の熱可塑性樹脂等から加圧成形したものを使用でき
る。
【0013】本発明により、図1に示す繊維強化樹脂製
管状体を製造するには、まず、図2の(イ)に示すよう
に、中空マンドレル31に短管状樹脂成形体2,2を装
着し、各短管状成形体2をスペ−サ32で支着し、この
マンドレルアセンブリを、図2の(ロ)に示す製造装置
に装備させ、そして、マンドレルアセンブリAを回転さ
せ、ボビン41,…から引き出した連続繊維材aを硬化
性樹脂含浸槽42に浸漬状態で通過させ、更に、この硬
化性樹脂含浸連続繊維材mをフィ−ドアイ43により帯
状に収束させ、フィ−ドアイ43をマンドレルアセンブ
リAの軸方向にトラバ−スさせつつマンドレルアセンブ
リAに巻き付けていく。
【0014】上記硬化性樹脂には、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノ−ル
樹脂等を使用でき、連続繊維材には、ガラス繊維や炭素
繊維等の無機繊維、あるいはアラミッド繊維やポリアミ
ド繊維やポリエチレンテレフタレ−ト繊維等の有機繊維
のロ−ビング、テ−プ(クロステ−プ、ロ−ビングクロ
ステ−プ、すだれテ−プ、チョップドストランドテ−
プ、コンティニュアステ−プ等)を使用できる。
【0015】上記製品(管継手)内面にゴムリング装着
溝や抜け止めリング装着溝等のアンダ−カットが存在す
るにもかかわらず、マンドレル31には縮径・割れ機構
を具備させる必要がなく、その材質には、特に軽量性を
優先させることが可能であり、軟鋼、ステンレス、アル
ミニウム、ジュラルミン等の金属の他、ウレタン等のゴ
ム材、ポリプロピレン、ホリエチレン等のプラスチック
材の使用も可能である。
【0016】上記のようにして、中空マンドレルアセン
ブリAに硬化性樹脂含浸繊維材を所定の外面形状で巻回
すれば、図2の(ハ)に示すように、ヒ−タ付きブロワ
52(ヒ−タは51で示している)を内部に設けた硬化
炉53内に硬化性樹脂含浸繊維材巻回マンドレルM,…
を収容し、そのブロワ52の吐出口54と中空マンドレ
ル31の一端とを可撓管55(例えば、スチレンブタジ
エンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等の合成ゴ
ム製、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン等のプ
ラスチック製)により連通する。
【0017】上記の硬化炉53には、出入自在の移動台
56を具備させ、その移動台上にヒ−タ付きブロワ52
並びに支持用スタンド57,…等を設けたものを使用で
き、ブロワ52の吐出口54と中空マンドレル31の一
端との可撓管55による連通は、移動台56を炉53の
外部に引出し、支持用スタンド57に硬化性樹脂含浸繊
維材巻回マンドレルMを載置した状態で容易に行うこと
ができる。
【0018】上記のヒ−タ付きブロワ52においては、
一箇の吸込み口50とn箇の吐出口54,…を備えてお
り、各吐出口に硬化性樹脂含浸繊維材巻回マンドレルの
一端を連通し、一台のヒ−タ付きブロワをn箇の硬化性
樹脂含浸繊維材巻回マンドレルに共用することができ
る。このブロワ52のフアン駆動用電源並びにヒ−タ電
流制御器(何れも図示されていない)は硬化炉53外に
設置してあり、その駆動並びに制御は硬化炉53の外部
から行なわれる。また、この電源並びに制御器を移動台
上のヒ−タ付きブロワに接続するための電線(図示され
ていない)は、当該移動台の出入移動に追従させ得る構
成とされている。
【0019】上記硬化炉53には、炉内雰囲気を加熱
し、その加熱雰囲気により収容物を加熱する方式、例え
ば、送風式の加熱炉が使用され、硬化性樹脂含浸繊維材
巻回マンドレルを硬化炉内に収容し、扉を閉じ、実質
上、炉を密閉状態としたのち、加熱器531で加熱した
空気をフアン532により炉53内に送入し、被硬化体
の加熱による熱量の消費を、炉内雰囲気をフアン532
により低速循環させ加熱器531で加熱して補給してい
く。
【0020】上記のようにして、硬化性樹脂含浸繊維材
巻回マンドレルMを硬化炉53内に収容すれば、硬化炉
53内の雰囲気を加熱すると共にヒ−タ付きブロワ52
によりその加熱雰囲気をブロワ52内のヒ−タ51によ
り加熱(炉内雰囲気温度よりも10〜20℃高い温度)
して硬化性樹脂含浸繊維材巻回マンドレルMの中空内に
流通させ、その流通熱媒とマンドレル内面との接触によ
り当該流通熱媒の熱量の多くをマンドレル31に伝達さ
せ、マンドレル31内を通過した熱媒はマンドレル他端
より硬化炉内空間に流出させていく。
【0021】而して、マンドレルに巻回された硬化性樹
脂含浸繊維材においては、外周側並びに内周側(マンド
レル側)の双方から加熱されていくが、内周側(マンド
レル側)には、硬化炉内雰囲気よりもかなり高温の熱媒
(空気)を流通させ、内部側からの供給熱量を大として
いるから、内部側に熱容量の大なるマンドレル並びに熱
容量と熱抵抗が共に大である空隙が存在するにもかかわ
らず、マンドレル上の硬化性樹脂含浸繊維材巻回体を外
周側並びに内周側の両方からほぼ等温・等速度で加熱す
ることが可能となる。
【0022】このようにして硬化性樹脂含浸繊維材巻回
体を加熱して硬化させれば、硬化体を硬化炉からマンド
レルと共に取り出し、マンドレルを抜取り、硬化体の両
端を切断し、これにて、受口内面に短管状樹脂成形体を
一体に有する繊維強化樹脂製管継手の製造を終了する。
【0023】なお、本発明に係る繊維強化樹脂製管状体
の製造方法は、硬化のための炉内での通常の加熱では、
内周側(マンドレル側)からの被硬化体内部への加熱が
外周面側からの被硬化体内部への加熱に較べて遅い繊維
強化樹脂製管状体を対象としており、上記直線状管継手
以外にも、図3に示す受口内面に短管状樹脂成形体2を
一体に有する繊維強化樹脂製ベント管継手、T型管継
手、十字型管継手、レジュ−サ、これら管継手の受口外
面にフランジ部を有するもの、更には、繊維強化樹脂製
管材も対象とされる。
【0024】図4は請求項2記載の発明の要部を示す説
明図であり、上記図2の(ロ)に示す製造装置におい
て、マンドレル31の近傍に熱風発生器61または遠赤
外線ランプ62を配設し、マンドレル31に硬化性樹脂
含浸繊維材mを巻回する際、当該繊維材を熱風接触また
は遠赤外線照射あるいは双方により所定の温度に加熱し
つつマンドレルに巻回している。
【0025】この発明において、熱風発生器61または
遠赤外線ランプ62による加熱温度は、硬化性樹脂含浸
繊維材mを巻回した際、充分な接着性により巻回層間の
確実な接着一体化を保障できる限り、できるだけ高温度
とすることが、上記硬化炉による硬化処理時間を短縮し
て生産能率を向上するうえに有効であり、通常、硬化炉
内温度と同程度とされる。
【0026】
【作用】硬化の段階においてマンドレルと被硬化体との
間に空隙が存在する場合、或いは、マンドレルが長く被
硬化体が長尺の場合、外周側から被硬化体内部への熱伝
達性に較べ内周側から被硬化体内部への熱伝達性が悪
い。しかし、本発明においては、硬化炉内の加熱雰囲気
をマンドレル内に更に加熱しつつ流通させているから、
内周側への供給熱量を外周側への供給熱量よりも大にで
き、外周側から被硬化体内部への熱伝達性に較べ内周側
から被硬化体内部への熱伝達性が悪いにもかかわらず、
被硬化体を内周側並びに外周側から充分に一様に加熱で
きる。
【0027】この場合、内周側への供給熱量は、流通熱
媒の流量と温度との積で制されるが、本発明において
は、温度を高くしているので(硬化炉内雰囲気よりも1
0〜20℃程度高い温度)、流通熱媒の流量を小にで
き、ヒ−タ付きブロワの吸い込み流量を少なくし得、硬
化炉内雰囲気の不均一流動に起因する被硬化体外面の非
均一加熱を排除できる。
【0028】従って、本発明によれば、被硬化体を内周
側並びに外周側から良好に充分に一様に加熱でき、歪等
の少ない機械的強度の優れた繊維強化樹脂製管状体を製
造できる。
【0029】特に、請求項2記載の繊維強化樹脂製管状
体の製造方法においては、硬化性樹脂含浸繊維材が一定
の温度に加熱されつつ巻回され、巻回が終了した段階に
おいて、巻回体の全体が予備加熱されているから、加熱
炉内での加熱時間を短くできる。また、この加熱によ
り、巻回体に与えられる単位体積当りの熱量がほぼ一定
であるから、この予備加熱も充分に一様に行うことがで
き、この一様な予備加熱と上記硬化炉内での一様加熱と
により、この発明においても、被硬化体を充分に一様に
加熱でき、歪等の少ない機械的強度の優れた繊維強化樹
脂製管継手を製造できる。
【0030】
【実施例】
実施例1 請求項1記載の発明の実施例であり、製造した管継手は
水道管用の図1に示すソケット管継手(呼び径150)
である。短管状樹脂成形体には厚み3mmのアセタ−ル
共重合体(ジュラコン)の射出成形品を、マンドレルに
は表面平滑仕上げした外径292mm,内径282mm
の鉄製(SS41)円筒を使用した。熱硬化性樹脂組成
物には、不飽和ポリエステル〔三井東圧化学工業(株)
製オルソ系樹脂であり、スチレンを約40%含有〕10
0重量部に硬化剤としてメチルエチルケトンパ−オキサ
イド0.7重量部を配合したものを、繊維材には、番手
45000g/kmのガラスロ−ビング10本を束にし
たものをそれぞれ使用した。 硬化性樹脂含浸繊維材巻
回体における繊維体積含有率は30%であった。
【0031】硬化炉には、送風式硬化炉を使用し、硬化
炉内の雰囲気温度を80℃に、硬化炉内に設置したヒ−
タ付きブロワの吸込み流量を0.7m3/時間に、ブロ
ワ吐出空気の温度を90℃にそれぞれ設定した。
【0032】かかる条件のもとで硬化性樹脂含浸繊維材
巻回体を硬化炉内に1.5時間入れて硬化させた。比較
例1 実施例1に対し、ヒ−タ付きブロワの使用を省略した以
外、実施例1と同じとした。
【0033】比較例2 実施例に1対し、ヒ−タ付きブロワのヒ−タをオフと
し、中空マンドレルに温度80℃の炉内雰囲気をブロワ
の吸込み流量0.7m3/時間にて中空マンドレルに流
通させた以外、実施例1に同じとした。
【0034】製造した実施例品並びに比較例品(試料数
はそれぞれ10箇)について、静水圧試験を行ったとこ
ろ、比較例1のものでは、40kg/cm2で破壊した
ものが10箇中7箇、比較例2のものでは、10箇中3
箇もあったが、実施例品においては、全て40kg/c
2を合格した。
【0035】実施例2 請求項2記載の発明の実施例である。製造した管継手は
水道管用の図3に示すベント管継手(呼び径150)で
あリ、使用した短管状樹脂成形体、熱硬化性樹脂組成物
並びに繊維材は実施例1と同じである。マンドレルには
割りを有し、縮径・分割による脱型が可能な曲がり円筒
を使用した。その円筒の外径並びに外径は共に実施例1
に同じとした。
【0036】硬化性樹脂含浸繊維材の巻回には、予めコ
ンピ−タ−に記憶させたプログラムに従いフィ−ドアイ
を移動させる方式を使用し、硬化性樹脂含浸繊維材巻回
体における繊維体積含有率は実施例1とほぼ等しくし
た。遠赤外線による加熱温度をほぼ80℃とした。硬化
炉には実施例1と同じものを使用し、硬化炉内雰囲気温
度を80℃に、硬化炉内に設置したヒ−タ付きブロワの
吸込み流量を0.7m3/時間に、ブロワ吐出空気の温
度を95℃にそれぞれ設定し、かかる条件のもとで硬化
性樹脂含浸繊維材巻回体を硬化炉内に1時間入れて硬化
させた。
【0037】この実施例品について静水圧試験を行った
ところ(試料数は10箇)、全て40kg/cm2を合
格した。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る繊維強化樹脂製管状体の製
造方法によれば、硬化性樹脂含浸繊維材巻回体の加熱硬
化において、その被硬化体を外周側並びに内周側の双方
から一様に加熱できるから、不均一加熱に起因する歪の
発生をよく防止できる。この場合、被硬化体を内周側か
ら加熱するのに、硬化炉内の加熱雰囲気をヒ−タ付きブ
ロワで更に加熱のうえマンドレルに送入しているから、
ブロワの吸込み流量を小さくして硬化炉内での不均一流
の発生をよく防止でき、加熱炉内での多数箇の被硬化体
の一様加熱を充分に保障できる。また、被硬化体を内周
側から加熱する手段としては、硬化炉内にヒ−タ付きブ
ロワを設置し、このヒ−タ付きブロワの吐出口とマンド
レルとを連通するための可撓管を準備するだけでよいか
ら、スチ−ム配管を硬化炉内に導入するものに較べ付加
設備が簡単であり、マンドレルに抵抗線や磁界発生コイ
ルを具備させるものとは異なり、抵抗線等の断線の危険
性がなく、安全である。更に、硬化炉内の雰囲気を内部
加熱源として利用しているので、熱コスト上、経済的で
ある。
【0039】従って、本発明によれば、機械的強度に優
れた繊維強化樹脂製管状体を、充分に簡易な設備の付加
で、低コストで製造することができる。特に、請求項2
記載の発明によれば、被硬化体を充分一様に予備加熱で
き、上記本発明の効果を保有させつつ製造の能率化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造される繊維強化樹脂製管状体
の一例を示す断面図である。
【図2】本発明を示す説明図であり、図2の(イ)は本
発明において使用するマンドレルアセンブリを、図2の
(ロ)は本発明において使用するフィラメントワインデ
ィング装置を、図2の(ハ)は硬化炉内に被硬化体を収
容した状態をそれぞれ示している。
【図3】本発明により製造される繊維強化樹脂製管状体
の別例を示す断面図である。
【図4】請求項2記載の発明の要部を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
31 中空マンドレル m 硬化性樹脂含浸繊維材 M 硬化性樹脂含浸繊維材マンドレル 51 ヒ−タ 52 ヒ−タ付きブロワ 53 硬化炉 54 吐出口 55 可撓管 61 熱風発生器 62 遠赤外線ランプ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:08 B29L 23:00 31:24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬化性樹脂含浸繊維材を中空マンドレルに
    巻回し、この繊維材巻回マンドレルを、ヒ−タ付きブロ
    ワを内部に設けた硬化炉内に収容し、そのブロワの吐出
    口と中空マンドレルの一端とを連通し、硬化炉内の加熱
    雰囲気により上記巻回体を外周側から加熱すると共に同
    硬化炉内の加熱雰囲気を上記ヒ−タ付きブロワにより更
    に加熱しつつ中空マンドレル内に送って同巻回体を内周
    側からも加熱して同巻回体を硬化させることを特徴とす
    る繊維強化樹脂製管状体の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、硬化性樹脂含浸繊維材
    を遠赤外線または熱風により加熱しつつ中空マンドレル
    に巻回する繊維強化樹脂製管状体の製造方法。
JP6009315A 1994-01-31 1994-01-31 繊維強化樹脂製管状体の製造方法 Pending JPH07214681A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103448257A (zh) * 2013-08-28 2013-12-18 中国科学院福建物质结构研究所 一种纤维增强复合材料管的成型方法
CN113263756A (zh) * 2021-05-28 2021-08-17 西安英利科电气科技有限公司 一种具有梯度热场的渐进式固化装置及方法

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