JPH02113927A - Ｆｒｐ成形体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ガラス繊維等の強化ｍ維に樹脂を含浸させて
なる成形素材をマンドレルの表面に多重に巻き付けてパ
イプ素材を形成すると共に、該パイプ素材を加熱するこ
とによりパイプ形状のＦＲＰ成形体を製造する方法に関
する。

（従来の技術） 近年においては、自動車の車体軽量化を目的として、該
車体を構成する各種部品にＦＲＰ　（ガラスｗｌ維強化
プラスデック）が使用されており、例えば、エンジンの
出力を左右の後輪に伝達するプロペラシャフトをＦＲＰ
により形成する場合がある。そして、上記１０ベラシヤ
フトのようにパイプ形状とされたＦＲＰ成形体を製造す
る場合には、布状に織成されたガラス繊維等の強化繊維
に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグシートをマンド
レルの表面に多層に巻き重ねるシー）・ワインディング
法、あるいは糸状のガラス繊維等に熱硬化性樹脂を含浸
させたロービングをマンドレルの表面に所定の傾斜角度
で螺旋状に多重に巻き付けるフィラメントワインディン
グ法により、プリプレグシートあるいはローピンによる
中空形状のパイプ素材を形成すると共に、該パイプ素材
を加熱することにより、上記プリプレグシートあるいは
ロービングを構成するガラスｍ維等の強化！ｌ維に含浸
させた熱硬化性ＩＭ脂を硬化させてパイプ形状のＦＲＰ
成形体を製造するようになっている。

そして、例えばｎ開開５６−１６２６１５号公報によれ
ば、マンドレルの表面に半硬化状態の樹脂を含浸させた
プリプレグシートを巻き付けてプリプレグ層を形成し、
更に、該プリプレグ層上に未硬化樹脂を含浸させた長繊
維補強材をフィラメントワインディングすることにより
補強繊維層を形成した後、これらプリプレグシート層お
よび補強繊維層からなる積層材を加熱することにより。

パイプ形状の繊維強化プラスチツク成形体を成形する製
造方法が示されている。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記のようにプリプレグシートを用いたシー
トワインディング法あるいはロービングを用いたフィラ
メントワインディング法によりパイプ形状のＦＲＰ成形
体を製造する場合において、上記プリプレグシートやロ
ービングをマンドレルの表面に巻き付けて中空形状とさ
れたバイブ素材を形成する際に、マンドレル周囲の空気
をプリプレグシートやロービングと共に巻き込んでしま
うこがある。そして、このように空気が混入した状態の
パイプ素材を加熱した場合には、硬化したパイプ形状の
ＦＲＰ成形体中に気泡が残留し、これにより、該ＦＲＰ
成形体の強度や品質が低下することになって問題であっ
た。

一方、上記プリプレグシー１・あるいはロービングを構
成するガラス繊維等の強化繊維に予め含浸される熱硬化
性の樹脂として、比較的短時間で硬化する硬化性に優れ
たビニルエステル樹脂あるいは不飽和ポリエステル樹脂
等の熱硬化性樹脂を使用することにより、作業時間を短
縮させて作業性を向上させることが考えられている。し
かしながら、これらの樹脂には、スチレンモノマー等の
揮発成分が含まれているため、例えば、これらスチレン
モノマー等の揮発成分を含有した樹脂を含浸させたプリ
プレグシートやロービングを用いて形成したパイプ素材
の加熱硬化時に、樹脂中に含有されたスチレンモノマー
のうち未反応のスチレンモノマーがガス状となって未硬
化状態のバイブ素材中に混入し、そのため、硬化したパ
イプ形状のＦＲＰ成形体中に気泡が発生したり、あるい
はまた、パイプ素材の表面付近に発生した気泡により硬
化したパイプ形状のＦＲＰ成形体の表面にピンホールが
生成されることになり、このため、該ＦＲＰ成形体の強
度ならびに品質を著しく低下させることになって問題で
あった。

そこで本発明は、プリプレグシートやロービング、特に
揮発成分を含有する樹脂を予め含浸させたプリプレグシ
ー１・やロービングを使用することによりシートワイン
ディング法あるいはフィラメントワインディング法によ
りパイプ形状のＦＲＰ成形体を製造する場合に、該ＦＲ
Ｐ成形体内およびその表面に気泡やピンホールを発生さ
せることなく強度ならびに品質の低下を招くことのない
良好なＦＲＰ成形体を成形することのできる製造方法を
提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記の目的を達成するために、本発明は次のように構成
したことを特徴とする。

即ち、ガラス繊維等の強化繊維に揮発成分を含む樹脂を
含浸させてなる成形素材をマンドレルの表面に多重に巻
き付けてパイプ素材を形成すると共に、このパイプ素材
を加熱してパイプ形状のＦＲＰ成形体を製造する方法に
おいて、上記成形素材を加熱ローラにより加圧すると共
に、上記加熱ローラにより成形素材を次層が巻き付けら
れるまでの間に加熱して樹脂をゲル化させることを特徴
とする。

（作　　　用） 上記の構成によれば、パイプ素材を形成する成形素材が
、加熱ローラにより加圧されて該加熱ローラとマンドレ
ルとの間で圧接されながらマンドレルの表面に巻き付け
られることになるので、該成形素材のマンドレルへの巻
き付は時に空気の巻き込みを確実に防止することができ
、これにより、該成形素材を多重に巻き付けることによ
り形成されたバイブ素材中に空気が混入することがない
。

また、上記加熱ローラにより成形素材が加熱されて次層
が巻き付けられるまでの間に樹脂がゲル化されることに
より、この樹脂中に含有された揮発成分の一部がガス状
となって気泡が発生することになるのであるが、この場
合、ゲル化した樹脂層上に次層を形成する新たな成形素
材が巻き付けられておらず、これにより、ゲル化した樹
脂中に発生した気泡が外部へ容易に発散され確実に除去
されることになって、内部に空気やガスによる気泡がな
い良好なパイプ素材を形成することができる。その結果
、上記のように空気やガスの気泡がない未硬化状態のパ
イプ素材を加熱硬化させることにより、内部および表面
に気泡やピンホールのない強度ならびに品質に優れた良
好なパイプ形状のＦＲＰ成形体を製造することができる
。

更に、本発明においては、上記のように硬化する前のゲ
ル化した樹脂層上に次層を形成する未硬化状態の成形素
材が巻き付けられることになるので、このゲル化した樹
脂層と次層との密着性を損ねることがなく良好なパイプ
素材を形成することができる。

（実　施　例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１．２図はそれぞれ本発明に係るＦＲＰ成形体の製造
方法の一実施例としてのシートワインディング法により
パイプ形状のＦＲＰ成形体を成形する製造装置の概略構
成を示す全体平面図および一部を断面にして示す全体正
面図であって、この製造装置１は、布状に織成されたガ
ラス長繊維２ａに、例えばスチレンモノマー等の揮発成
分を含むビニルエステル樹脂あるいは不飽和ポリエステ
ル樹脂等２ｂを予め含浸させてなるプリプレグシート２
が多層に巻き付けられ、且つ軸部３ａ、３ａが所定位置
において軸支されて回転自在に支持されたローラ部材３
と、軸部４ａ、４ａが所定位置に軸支されて回転自在に
支持され、且つ上記プリプレグシート２を巻き取るマン
ドレル４と、上記プリプレグシート２をマンドレル４と
の間で加圧すると共に、該プリプレグシート２を加熱す
べく内部に電熱ヒータ等の所定の加熱源（図示せず）が
内蔵されて軸部５ａ、５ａが支持ブラケット６．６にそ
れぞれ軸支されて回転自在に支持されなた上下一対の加
熱ローラ５．５とを有する。

そして、上記マンドレル４および各加熱ローラ５．５が
それぞれ駆動モータ７により同期して回転駆動されるよ
うになっている。

即ち、上記マンドレル４における一方の軸部４ａに固設
されたスプロケット８ａと、所定位置に回転自在に支持
された第１駆動軸８の一端に固設されたスフロケット８
ｂとの間には、チェーン８Ｃが巻張されていると共に、
上記各加熱ローラ５．５における一方の軸部５ａ、５ａ
にそれぞれ固設された各スプロケット９ａ、１０ａと、
所定位置において回転自在に支持された第２．３駆動軸
９、ｌＯの一端にそれぞれ固設された各スフロケット９
ｂ、１０ｂとの間には、チェーン９ｃ、１０ｃが巻張さ
れている。更に、上記第１．２．３駆動軸８．９．１０
の他端には、スプロケット８ｂ′、９ｂ′、１０ｂ′　
（第１図において９ｂ′のみ図示）がそれぞれ固設され
ていると共に、これら各スフロケット８ｂ′、９ｂ′　
　１０ｂ’と上記駆動モータ７の回転軸７ａの軸端に固
設されたスプロケット１１ｂ′との間には、チェーン１
１ｃ′が巻張されてい・る、これにより、上記駆動モー
タ７の作動に伴ってマンドレル４および各加熱ローラ５
．５がそれぞれ回転されるようになっている。

また、上記各加熱ローラ５，５を回転自在に支持する支
持ブラケット６．６には、基端部がそれぞれ所定位置に
固設された流体圧シリンダ１２．１２より突出した各ピ
ストンロッド１２ａ、１２ａの先端部が固設されており
、該シリンダ１２゜１２の作動に伴って各加熱ローラ５
．５がそれぞれマンドレル４に対して離接するように上
下方向に移動可能とされている。これにより、上記マン
ドレル４０回転に伴ってプリプレグシート２が該マンド
レル４の表面上に上下一対の加熱ローラ５．５により加
圧されながら順次巻き取られることにより、該マンドレ
ル４上に中空形状とされた未硬化状態のパイプ素材Ａが
形成されるようになっている。

なお、上記プリプレグシート２が巻き付けられたローラ
部材３とマンドレル４との間における所定位置には、該
ローラ部材３に多層に巻き付けられたプリプレグシー１
・２が互いに癒着することのないように、該プリプレグ
シート２の表面に貼着されたフィルム部材２ｃを引き剥
がすための一対のフィルム剥離用ローラ部材１３ａ、１
３ｂがそれぞれ回転自在に支持されている。

また、上記マンドレル４上にプリプレグシート２が巻き
付けられることにより形成されたパイプ素材Ａの外径が
、プリプレグシート２の巻き付けに件って変化すること
になるのであるが、その外径が変化した場合においても
、上記加熱ローラ５．５による加圧力を一定に維持し得
るように上記各シリンダ１２．１２が制御されるように
なっている。

上記の構成によれば、第３図に拡大して示すように、パ
イプ素材Ａを形成するプリプレグシート２が、上下一対
の加熱ローラ５．５により加圧されて該加熱ローラ５．
５とマンドレル４との間で圧接されながらマンドレル４
の表面に巻き付けられることになるので、該プリプレグ
シート２のマンドレル４への巻き付は時に、該マンドレ
ル、４の周囲の空気を矢印（イ）で示すように押し出し
て該空気の巻き込みを確実に防止することができ、これ
により、上記プリプレグシート２を多重に巻き付けるこ
とにより形成されたパイプ素材ノル中に空気が混入する
ことがない。

また、上記加熱ローラ５．５によりプリプレグシート２
が加熱されて次層が積層されるまでの間に、該プリプレ
グシート２を構成するガラス長繊維２ａ（第１図参照ン
に３浸させた樹脂２１］がゲル化さｈることにより、こ
のゲル化した１Ａ脂２ｂ′中に含有された揮発成分の一
部がガス状となって気ａ＜図示せず）が発生することに
なるのであるが、この場合、ゲル化した樹脂２ｂ′層」
二に次層を形成する新たなプリプレグシート２が積層さ
れておらず、このため、矢印（ロ）で示すように、ゲル
化した樹脂２ｂ′中より気泡が外部に容易に発散されて
確実に除去されることになって、内部に空気やガスによ
る気泡のない良好なバイブ素材Ａを形成することができ
る。その結果、上記のように空気やガスの気泡がない未
硬化状態パイプ素材Ａを加熱硬化させたのち、マンドレ
ル４を引き抜くことにより、内部および表面に気泡やピ
ンホールのない強度ならびに品質に優れた良好なパイプ
形状のＦＲＰ成形体を製造することができる。

更に１本実施例においては、上記のように硬化する前の
ゲル化した樹脂２ｂ′層上に次層を形成する未硬化状態
の１リプレグシート２が積層されることにより、このゲ
ル化した樹脂２ｂ′層と次層との密着性を損ねることが
なく良好なパイプ素材Ａを形成することができる。

なお、本実施例においては、上下一対とされた加熱ロー
ラ５．５によりプリプレグシート２を加圧、加熱するよ
うに構成しなけれども、該加熱ローラを１本あるいは３
本以上の複数本として構成することも可能である。また
、上記マンドレル４内に電熱ヒータ等の適当な加熱源を
内装することにより、該マンドレル４側からもプリプレ
グシート２を加熱するようにしても良く、該プリプレグ
シート２の加圧、加熱方法としては、本実施例の構成に
限られるしのではない。

更に、本実施例においては、シートワインディング法に
よりパイプ形状のＦＲＰ成形体を成形する場合について
説明したけれども、例えば、糸状のガラス長繊維等の強
化繊維に揮発成分を含有する熱硬化性樹脂を含浸させて
なるロービングをマンドレルの表面に多重に巻きｆすけ
てパイプ形状のＦＲＰ成形体を成形するフィラメントワ
インディング法においてら本実施例に係るＦＲＰ成形体
の製造方法が好適に適用されることはいうまでもない。

また、本実施例において使用される強化繊維としては、
ガラス長繊維に限定されるものではなく他の強化繊維、
例えばカーボン繊維、アルミド繊維であっても良い。

（発明の効果） 以上のように、本発明に係るＦＲＰ成形体の製造方法よ
れば、ガラス４Ｉ！維等の強化繊維に揮発成分を含む樹
脂を含浸させてなる成形素材をマンドレルの表面に多重
に巻き付けてバイブ素材を形成する場合に、該パイプ素
材中への空気の混入を確実に防止することができると共
に、ゲル化した樹脂中に発生した揮発成分によるガスが
、次層が巻き付けられるまでの間に確実に除去されるこ
とになって、これにより、内部に空気やガスによる気泡
のない良好なバイブ素材を形成することができる。その
結果、上記のように空気やガスの気泡がない未硬化状態
のパイプ素材を加熱硬化させることにより、内部および
表面に気泡やピンホールのない強度ならびに品質に優れ
た良好なパイプ形状のＦＲＰ成形体を製造することがで
きる。

また、本発明においては、硬化する前のゲル化した樹脂
層上に次層を形成する未硬化状態の成形素材が巻き付け
られることになるので、このゲル化した樹脂層と次層と
の密着性を損ねることなく良好なパイプ素材を形成する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は本実施
例に係るＦＲＰ成形体の製造方法を適用したシートワイ
ンディング法によりパイプ形状のＦＲＰ成形体を成形す
る製造装置の概略構成を示す全体平面図、第２図は同じ
く該製造装置を一部を断面にして示す全体正面図、第３
図はパイプ形状のＦＲＰ成形体を製造するためのパイプ
素材の成形過程３示ず要部拡大図である。 ２・・・成形素材（プリプレグシー）−）、２ａ・・・
ガラス繊維（ガラス長繊維）、２ｂ・・・樹脂、２ｂ′
・・・ゲル化した状態の樹脂、４・・・マンドレル、５
・加熱ローラ、Ａ・・・バイブ素材。 出願人　　　　マツダ　株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ガラス繊維等の強化繊維に揮発成分を含む樹脂を
   含浸させてなる成形素材をマンドレルの表面に多重に巻
   き付けてパイプ素材を形成すると共に、このパイプ素材
   を加熱することによりパイプ形状のＦＲＰ成形体を製造
   する方法において、上記成形素材を加熱ローラにより加
   圧すると共に、上記加熱ローラにより成形素材を次層が
   巻き付けられるまでの間に加熱して樹脂をゲル化させる
   ことを特徴とするＦＲＰ成形体の製造方法。