JPH0721376U - メモリーカード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数が削減され、接触片の板形状及び組
付け作業が簡素化するメモリーカードを提供すること。 【構成】 メモリ等のＩＣモジュールや電池を搭載した
基板と、この基板を収納するシャーシと、このシャーシ
の表面及び裏面に設けられる上金属銘板及び下金属銘板
と、前記電池の陽極に接触し前記基板に接続された陽極
接触片と、前記電池の陰極に接触し前記基板のグランド
線に接続された陰極接触片とを備えたメモリーカードで
あって、前記シャーシの表面及び裏面に設けられる上金
属銘板と下金属銘板とを、双方の周縁部で一体に連結し
て形成し、前記陰極接触片に、前記上金属銘板又は下金
属銘板のどちらかに接触する接触片部を有する構成とさ
れている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、内蔵ＩＣの静電気による破壊を防止した金属パッケージタイプのメ モリーカードに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、金属パッケージタイプのメモリーカードは、メモリ等のＩＣモジュー ルや電池を搭載した基板と、この基板を収納するシャーシと、このシャーシの表 面及び裏面に設けられた上下金属銘板とからなり、上記コネクターを介し所定の 装置により各種のデータを記憶できる構成となっている。また、上記メモリーカ ードでは、上記ＩＣモジュールや電池の正負極と上下金属銘板との間には絶縁フ ィルムが配設されて絶縁されている。

【０００３】 このため、上下金属銘板との間で、静電気等が帯電しやすくなり、この静電気 によりＩＣモジュールが劣化したり損傷し、機能上の信頼正が低下するおそれが あった。

【０００４】 そこで、これを防止するために、従来においては、例えば、実開昭６３ー１９ ２０７３号公報に記載された対策が採られている。

【０００５】 すなわち、１）上記公報の第４図のように、上下金属銘板の間に導電部材から なるコイルスプリングを圧接し、このコイルスプリングを基板のグランド線に接 続して上下金属銘板との間に生ずる静電気の帯電を防止するようにしている。

【０００６】 また、２）上記公報の第２図のように、電池の陰極に接触する接触片を基板の グランド線に接続し、この陰極接触片の両端部に上及び下金属銘板に接触する接 触片部を延在して設け、これにより上下金属銘板との間に生ずる静電気の帯電を 防止するようにしている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記１）によれば、部品点数が増え組立て工数が増大し、上下 金属銘板の間にコイルスプリングを挟持させる必要があるので、取扱いが繁雑と なる不具合がある。また、上記２）によれば、電池の陽極又は陰極に接触する接 触片を上下金属銘板の双方に接触させねばならず、接触片の板形状が複雑となり 、組付け作業が繁雑となる不具合がある。

【０００８】 そこで、本考案は、部品点数や組立て工数が削減され、接触片の板形状及び組 付け作業が簡素化するメモリーカードを提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案のメモリーカードは、メモリＩＣを主体とした電子部品群が搭載され、 その一端に外部と信号交換をするコネクターを具備した基板と、この基板を収納 するシャーシと、このシャーシの表面及び裏面に設けられる上金属銘板及び下金 属銘板と、前記電池の陽極に接触し前記基板に接続された陽極接触片と、前記電 池の陰極に接触し前記基板のグランド線に接続された陰極接触片とを備えたメモ リーカードであって、前記シャーシの表面及び裏面に設けられる上金属銘板と下 金属銘板とを、双方の周縁部で一体に連結して形成し、前記陰極接触片に、前記 上金属銘板又は下金属銘板のどちらかに接触する接触片部を有する構成とされて いる。

【００１０】 また、好ましくは、前記一体に形成された上金属銘板と下金属銘板との連結部 で、上金属銘板と下金属銘板とが互いに平行に折り曲げられ、更に、前記シャー シの、前記一体に形成された上金属銘板と下金属銘板の連結部が位置する縁部に 、前記連結部が収納される切欠凹部を有する構成とされている。

【００１１】

【作用】

メモリーカードを組立てるには、シャーシ内に基板を装着して絶縁シートを配 設した後、陽極接触片や陰極接触片を装着し、連結部を切欠凹部内に位置させた 状態で、上金属銘板をシャーシの表面に装着し、その後、連結部を切欠凹部に倣 って折曲げ、下金属銘板をシャーシの裏面に縁部内に嵌め込んで製作される。

【００１２】 この場合、上金属銘板及び下金属銘板が連結部により一体に形成されているの で、上金属銘板と下金属銘板との間で静電気による電位差が生ずることが抑制さ れる。

【００１３】 また、シャーシ内部に設けられた陰極接触片にはどちらか一方の金属銘板に接 触する接触辺部だけを設ければ、双方の金属銘板を基板のグランド線に接続でき ることになり、陰極接触片の形状の簡素化が図られ、組付け作業が簡単となり、 コストの低減を図ることができる。

【００１４】

【実施例】

以下に、本考案の一実施例を図面に基づき説明する。

【００１５】 本実施例のメモリーカード１は、図１及び図２に示すように、薄板状のシャー シ２内に、メモリ等のＩＣモジュール３及び電池４を搭載した基板５が収納され 、シャーシ２の表面には上金属銘板６が配設され、シャーシ２の裏面には下金属 銘板７が配設された金属パッケージタイプとなっている。

【００１６】 また、図３に示すように、シャーシ２内では、上記上金属銘板６や下金属銘板 ７と各ＩＣモジュール３とは図示しない絶縁フィルムにより絶縁され、上記電池 ４の陽極に接触し基板５に接続された陽極接触片８と、上記電池４の陰極に接触 し基板５のグランド線に接続された陰極接触片９とが配設されている。本実施例 では、上記陰極接触片９には、上金属銘板６に接触する接触片部９Ａが延在して 設けられている。

【００１７】 上記上金属銘板６と下金属銘板７とは、図４に示すように、一枚の板部材から 打抜き加工により一体に形成されている。すなわち、上金属銘板６と下金属銘板 ７とは、メモリーカード１の後部側となる辺の縁部に位置する部分で、連結部１ ０により連結されて一体に形成されており、この連結部１０で、上金属銘板６と 下金属銘板７とがシャーシ２に装着できる所定の間隔で互いに平行になるように 折り曲げられている。そして、シャーシ２の表面や裏面のそれぞれの縁部には、 上記上金属銘板６や下金属銘板７が嵌合する大きさで段部１１が形成されており 、これらの段部１１内に上金属銘板６や下金属銘板７を嵌め込んで装着されてい る。

【００１８】 もしくは、上記連結部１０に対応するシャーシ２の縁部には、図５及び図６に 示すように、連結部１０が嵌合する切欠凹部１２が設けられている。この切欠凹 部１２は、連結部１０の板厚と略同等の深さに形成され、上金属銘板６及び下金 属銘板７の装着時にはシャーシ２の縁部内に納まる構造となっている。

【００１９】 このようなメモリーカード１を組立てるには、シャーシ２内に基板５を装着し て絶縁シートを配設した後、陽極接触片８や陰極接触片９を装着し、連結部１０ を切欠凹部１２内に位置させた状態で、上金属銘板６をシャーシ２の表面の段部 １１内に嵌め、その後、連結部１０を切欠凹部１２に倣って折曲げ、下金属銘板 ７をシャーシ２の裏面に縁部内に嵌め込んで製作される。

【００２０】 前述したように、上金属銘板６及び下金属銘板７は連結部１０により一体に形 成され、組立てに際し下金属銘板７を折曲げて装着するが、図２では、説明の便 宜上、連結部１０の部位を折曲げ後、実際とは異なり破断して示している。

【００２１】 この場合、上金属銘板６及び下金属銘板７が連結部１０により一体に形成され ているので、上金属銘板６と下金属銘板７との間で静電気による電位差が生ずる ことが抑制され、また、シャーシ２内部に設けられた陰極接触片９にはどちらか 一方の金属銘板６、７に接触する接触辺部９Ａだけを設ければ、双方の金属銘板 ６、７を基板５のグランド線に接続できることになり、陰極接触片９の形状の簡 素化が図られ、組付け作業が簡単となり、コストの低減を図ることができる。更 に、従来のようなコイルスプリングを用いていないので、部品点数や組立て工数 が増大することなく、取扱いの繁雑さを解消できる。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、上金属銘板及び下金属銘板が連結部に より一体に形成されているので、上金属銘板と下金属銘板との間で静電気による 電位差が生ずることが抑制され、また、シャーシ内部に設けられた陰極接触片に はどちらか一方の金属銘板に接触する接触辺部だけを設ければよくなり、陰極接 触片の形状の簡素化が図られ、組付け作業が簡単となり、コストの低減を図るこ とができる。更に、従来のようなコイルスプリングを用いていないので、部品点 数や組立て工数が増大することなく、取扱いの繁雑さを解消することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係り、メモリーカードの斜
視図である。

【図２】メモリーカードを示す分解斜視図である。

【図３】電池の陰極及び陽極に接触する接触片を示す断
面図である。

【図４】上及び下金属銘板を示す平面図である。

【図５】メモリーカードの平面図である。

【図６】図５中のVI−VI矢視断面図である。

【符号の説明】

１ メモリーカード ２ シャーシ ３ ＩＣモジュール ４ 電池 ５ 基板 ６ 上金属銘板 ７ 下金属銘板 ８ 陽極接触片 ９ 陰極接触片 １０ 連結部 １２ 切欠凹部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０５Ｆ 3/02 Ａ 9470−5Ｇ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 メモリＩＣを主体とした電子部品群が搭
   載され、その一端に外部と信号交換をするコネクターを
   具備した基板と、この基板を収納するシャーシと、この
   シャーシの表面及び裏面に設けられる上金属銘板及び下
   金属銘板と、前記電池の陽極に接触し前記基板に接続さ
   れた陽極接触片と、前記電池の陰極に接触し前記基板の
   グランド線に接続された陰極接触片とを備えたメモリー
   カードにおいて、 前記シャーシの表面及び裏面に設けられる上金属銘板と
   下金属銘板とを、双方の周縁部で一体に連結して形成
   し、前記陰極接触片に、前記上金属銘板又は下金属銘板
   のどちらかに接触する接触片部を有することを特徴とす
   るメモリーカード。
2. 【請求項２】 前記一体に形成された上金属銘板と下金
   属銘板との連結部で、上金属銘板と下金属銘板とが互い
   に平行に折り曲げられた請求項１記載のメモリーカー
   ド。
3. 【請求項３】 前記シャーシの、前記一体に形成された
   上金属銘板と下金属銘板の連結部が位置する縁部に、前
   記連結部が収納される切欠凹部を有する請求項２記載の
   メモリーカード。