JPH07210405A - プログラムカウンタおよびスタックポインタの管理方式 - Google Patents

プログラムカウンタおよびスタックポインタの管理方式

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JPH07210405A
JPH07210405A JP469294A JP469294A JPH07210405A JP H07210405 A JPH07210405 A JP H07210405A JP 469294 A JP469294 A JP 469294A JP 469294 A JP469294 A JP 469294A JP H07210405 A JPH07210405 A JP H07210405A
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JP
Japan
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program counter
stack pointer
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value
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JP469294A
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Akiko Ohashi
彰子 大橋
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】命令のディスパッチ時におけるプログラムカウ
ンタ及びスタックポインタの値の効率的な管理を行っ
て、プログラム処理速度の向上を図る。 【構成】特定の計算機システム上でソフトウェアエミュ
レーションされる仮想計算機システムの命令を翻訳/実
行する際、エミュレート部7のプログラムカウンタ/ス
タックポインタ管理部7aが、命令の翻訳/実行中に、
該命令の翻訳/実行初期時に対するプログラムカウンタ
およびスタックポインタの差分値を保存し、該命令の翻
訳/実行時に例外が発生した場合に該差分値をもとに該
命令の再翻訳/実行を可能とするプログラムカウンタお
よびスタックポインタの値に更新する管理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、命令のディスパッチ時
におけるプログラムカウンタおよびスタックポインタの
効率的な管理方式に関し、特に特定の計算機システム上
でソフトウェアエミュレーションされる仮想計算機シス
テムの命令のディスパッチ時におけるプログラムカウン
タおよびスタックポインタの効率的な管理方式に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータシステムでは、プロ
グラムカウンタを用いて該プログラムを制御し、該プロ
グラムがスタックアーキテクチャを採用してプログラム
の翻訳/実行を行う場合は、スタックポインタを用いて
該プログラムを制御していた。
【0003】このプログラムカウンタは、プログラムの
命令を実行する度にその値を更新し、該プログラムカウ
ンタの値から、現命令に対応する命令のアドレスを求
め、この命令の翻訳/実行を行っていた。そして、この
命令の翻訳/実行の終了時には、プログラムカウンタの
値は更新され、次の命令の翻訳/実行に際し、更新され
たプログラムカウンタの値をもとに命令が実行される。
これにより、プログラムの命令が適正に制御され、実行
されることになる。
【0004】また、スタックポインタも、スタック処理
を含むプログラムを実行する際、このスタック処理を適
正に処理するため、スタックポインタを用いている。
【0005】そして、このプログラムカウンタやスタッ
クポインタの管理は、前回の命令時のプログラムカウン
タやスタックポインタの値が、命令の翻訳/実行の都
度、メモリに一時記憶する処理が行われている。
【0006】特に、プログラムの命令実行中に、例外が
発生した場合、命令の実行を中断し、発生した例外に対
する例外処理を行った後に、再度中断された命令を実行
する際、メモリに記憶された前回のプログラムカウンタ
の値やスタックポインタの値が用いられる。すなわち、
中断処理が生じても、メモリに記憶された前回のプログ
ラムカウンタやスタックポインタの値をもとに適正なプ
ログラム処理を続行することができる。
【0007】ところで、このプログラムカウンタやスタ
ックポインタの管理は、プログラムの翻訳/実行を行う
際の命令のディスパッチ処理速度を決定するので重要で
ある。
【0008】このため、プログラムカウンタやスタック
ポインタの管理を、レジスタへの効率的な割当を行うな
どの工夫を行うことにより、命令の高速処理の実現が図
られている。
【0009】なお、特公平4−47851号公報には、
複数のループ回数データ及び複数のリターンアドレスを
格納するメモリをプログラム制御回路内に有したプログ
ラム制御回路が記載され、これによれば、多重ループを
含むプログラムを実行する場合にも、プログラム制御回
路外のメモリ等を利用することがないため、ステップ数
が大幅に短縮、プログラムメモリの容量も減少、アクセ
スのためのビット数の減少、処理時間の短縮を実現する
ことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
のプログラムカウンタおよびスタックポインタの管理方
式は、前回の命令の翻訳/実行時に用いたプログラムカ
ウンタおよびスタックポインタの値をその都度メモリに
格納しておき、次の命令のディスパッチ時に、この前回
のプログラムカウンタおよびスタックポインタの値を用
いて適正なプログラムの制御を行っていた。
【0011】しかし、このようなプログラムカウンタや
スタックポインタの管理は、命令の翻訳/実行の都度行
われているため、命令の処理速度に大きな影響、すなわ
ち命令のディスパッチにかかるCPUタイムに影響を及
ぼし、結果としてプログラム処理全体の処理速度を決定
する1つの要因となっている。
【0012】すなわち、プログラムカウンタやスタック
ポインタを用いて命令の処理を行うことは、命令の適正
処理を行うことができる反面、プログラムカウンタやス
タックポインタの値をメモリに格納して処理を行うた
め、命令の処理速度を低下させるという問題点を有して
いる。
【0013】このため、プログラムカウンタやスタック
ポインタの管理を、レジスタへの効率的な割当を行うな
どの工夫を行うことにより、命令の高速処理の実現が図
られているが、プログラムカウンタやスタックポインタ
の値の読込、書込処理を行うことによる、命令の処理速
度の低下することに変わりはない。
【0014】一方、特定の計算機システム上でソフトウ
ェアエミュレーションされる仮想計算機システムにおい
ては、さらにソフトウェアエミュレーションに時間がか
かるため、命令のディスパッチ時におけるプログラムカ
ウンタの値やスタックポインタの値の管理は、プログラ
ムの処理速度の向上のため非常に重要なものである。
【0015】そこで、本発明は、かかる問題点を除去
し、特定の計算機システム上でソフトウェアエミュレー
ションされる仮想計算機システムの命令のディスパッチ
時におけるプログラムカウンタ及びスタックポインタの
値の効率的な管理を行って、プログラム処理速度の向上
を図ることができるプログラムカウンタ及びスタックポ
インタの管理方式を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の計算機
システム上でソフトウェアエミュレーションされる仮想
計算機システムの命令を翻訳/実行する際に用いるプロ
グラムカウンタおよびスタックポインタの管理方式にお
いて、命令の翻訳/実行中に、該命令の翻訳/実行初期
時に対するプログラムカウンタおよびスタックポインタ
の差分値を保存し、該命令の翻訳/実行時に例外が発生
した場合に該差分値をもとに該命令の再翻訳/実行を可
能とするプログラムカウンタおよびスタックポインタの
値に更新する管理を行う管理手段を具備したことを特徴
とする。
【0017】
【作用】本発明では、特定の計算機システム上でソフト
ウェアエミュレーションされる仮想計算機システムの命
令を翻訳/実行する際、プログラムカウンタ/スタック
ポインタ管理手段が、該命令の翻訳/実行中に、該命令
の翻訳/実行初期時に対するプログラムカウンタおよび
スタックポインタの差分値を保存し、該命令の翻訳/実
行時に例外が発生した場合に該差分値をもとに該命令の
再翻訳/実行を可能とするプログラムカウンタおよびス
タックポインタの値に更新し、例外が発生しない場合
は、該命令の翻訳/実行終了時のプログラムカウンタお
よびスタックポインタの値をそのままとする管理を行
う。
【0018】このため、命令のディスパッチ時における
プログラムカウンタおよびスタックポインタの値のアク
セス処理にかかるCPUタイムが軽減され、プログラム
処理全体の処理速度が向上する。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例につ
いて説明する。
【0020】図1は、ターゲット計算機システム上で稼
働する仮想計算機システムのソフトウェアエミュレーシ
ョンの概念を示す図である。なお、仮想計算機システム
は図示しないソース計算機システムの仮想計算機システ
ムであり、この仮想計算機システムの命令がソフトウェ
アエミュレーションされてターゲット計算機システム上
で稼働することになる。
【0021】図1において、ターゲット計算機システム
1は、ターゲット計算機システム1のオペレーティング
・システム2(ターゲットOS)を有している。
【0022】ターゲットOS上には、ソース計算機シス
テムの仮想計算機システム3、ターゲット仮想メモリ空
間8、および仮想計算機システム3のソフトウェアエミ
ュレーションを行うエミュレート部7を有している。
【0023】仮想計算機システム3には、仮想計算機シ
ステムのプログラムがページ単位で配置されるソース仮
想メモリ空間4、ソース実メモリ空間6、およびソース
仮想メモリ空間4からソース実メモリ空間へのマッピン
グ関係を示すマッピングテーブル5を有している。
【0024】エミュレート部7は、プログラムカウンタ
の値およびスタックポインタの値を管理するプログラム
カウンタ/スタックポインタ管理部7aを有し、このプ
ログラムカウンタ/スタックポインタ管理部7aは、命
令のディスパッチ時ごとに、毎回プログラムカウンタの
値やスタックポインタの値をメモリに記憶し、次の命令
で例外が発生した場合、メモリに記憶されたプログラム
カウンタの値やスタックポインタの値をアクセスして用
いるのではなく、命令の翻訳/実行当初のプログラムカ
ウンタの値と現在のプログラムカウンタの値との差分値
をもとに例外発生後の再翻訳/実行が適正となるべく、
プログラムカウンタの値の管理を行い、またスタックポ
インタに関しても、命令の翻訳/実行当初のスタックポ
インタの値と現在のスタックポインタとの差分値をもと
に例外発生後の再翻訳/実行が適正となるべく、スタッ
クポインタの値の管理を行う。
【0025】ここで、このプログラムカウンタの差分値
は通常「1」であり、スタックポインタの値は通常
「0」である。このため、通常の命令におけるプログラ
ムカウンタの差分値はほとんど「1」であり、スタック
ポインタの差分値はほとんど「0」であり、このプログ
ラムカウンタの差分値「1」とスタックポインタの差分
値「0」を定数として、命令の翻訳/実行中にプログラ
ムカウンタやスタックポインタが変更され、上述した差
分値は維持される。また、プログラムカウンタやスタッ
クポインタが変更された場合には、この差分値は書き換
えられるが、命令の翻訳/実行中に例外が発生しなけれ
ばプログラムカウンタの差分値を「1」にスタックポイ
ンタの差分値を「0」に戻す。この処理によって通常の
命令では特に差分値を更新することなく、例外発生時に
おけるプログラムカウンタおよびスタックポインタの適
正な管理が行える。
【0026】まず、本実施例におけるソース仮想メモリ
空間4、ソース実メモリ空間6、およびターゲット仮想
メモリ空間8の関係について説明する。
【0027】図2は、ソース仮想メモリ空間、ソース実
メモリ空間、およびターゲット仮想メモリ空間とのアド
レス変換関係を示す図である。
【0028】図2において、実行すべきプログラムが記
述されたソース仮想メモリ空間における、ある仮想ペー
ジPaの仮想アドレスAaは、仮想ページPaのページ
アドレスAとオフセット値Aoを加算した値である。す
なわち、 仮想アドレスAa=A+Ao この仮想アドレスAaは、マッピングテーブル5により
マップされ、ソース実メモリ空間6の実アドレスAbに
変換される。ソース実メモリ空間6は、4メガバイトで
あり、仮想アドレスAaに対応する実アドレスAbは、
仮想ページPaのページアドレスAに対応する実ページ
Pbの実ページアドレスBにオフセット値Aoを加算し
た値となる。すなわち、 実アドレスAb=B+Ao この実アドレスAbは、さらに相対アドレス変換され、
ターゲット仮想メモリ空間8の仮想アドレスAcに変換
される。実アドレスAbに対応する仮想アドレスAc
は、実ページPbのページアドレスBに対応する仮想ペ
ージPcの仮想ページアドレスCにオフセット値Aoを
加算した値となる。すなわち、 仮想アドレスAc=C+Ao これにより、ソース仮想メモリ空間4の仮想アドレスA
aが最終的に、ターゲット仮想メモリ空間8の仮想アド
レスAcに変換されることになる。
【0029】そして、これにより仮想計算機システム3
がターゲット計算機システム1上で稼動することにな
る。
【0030】次に、このような仮想計算機システムのソ
ース仮想メモリ空間4のプログラムが翻訳/実行される
手順について説明する。
【0031】図3は、エミュレート部7での処理とター
ゲット計算機システムでの命令の実行処理を示すフロー
チャートである。
【0032】図3において、エミュレート部7は、現在
のプログラムカウンタの値に、定数「1」の差分値を加
算する(ステップ100)。なお、スタックポインタの
値はそのままとする。
【0033】次に、ターゲット仮想メモリ空間8の仮想
ページ先頭アドレスを示すプログラムカウンタ基準値
に、ステップ100で更新されたプログラムカウンタの
値を加算し、この値をターゲット仮想メモリ空間8の仮
想アドレスとして、命令をフェッチする(ステップ10
1)。そして、この命令のディスパッチを行い(ステッ
プ102)、指示された各種命令の実行およびその際の
プログラムカウンタ及びスタックポインタの管理処理が
行われ、命令の実行中に例外処理が生じた場合はプログ
ラムカウンタの差分値およびスタックポインタの差分値
もとに、現在のプログラムカウンタの値およびスタック
ポインタの値の更新処理を行う(ステップ103)。そ
して、ステップ100に移行する。
【0034】このようにして、プログラムカウンタの値
およびスタックポインタの値が適正に管理される。
【0035】次に、ステップ103でのプログラムカウ
ンタおよびスタックポインタの値のの管理について説明
する。
【0036】ここで、翻訳/実行される命令の種類は、
次の3つの種類に分類することができる。第1の命令
は、命令の実行中にプログラムカウンタ及びスタックポ
インタの値が変更しない命令であり、第2の命令は、命
令の実行中にプログラムカウンタの値が変更される命令
である。第3の命令は、プログラムカウンタ及びスタッ
クポインタの値が命令の実行中に変更されるか否かに拘
らず、例外が発生しない命令である。
【0037】第3の命令は、例外処理が発生しないた
め、命令の翻訳/実行当初のプログラムカウンタおよび
スタックポインタの値を保存しておく必要がない。ゆえ
に、その差分に関しても変更処理は必要ない。従って、
命令の終了が通知されることにより、次の命令を処理す
るためにステップ100でプログラムカウンタの値は更
新される。
【0038】従って、現在のプログラムカウンタ及び現
在のスタックポインタの値に対する変更処理は特に行わ
ない。
【0039】第1の命令および第2の命令は、命令の実
行中に例外が発生する可能性のある命令である。
【0040】従って、例外が発生した場合には、その例
外に対する例外処理を行う必要がある。そして、この例
外処理の終了後、さらに同じ命令を実行する必要があ
る。っすなわち、例外が発生した命令と同じプログラム
カウンタ及びスタックポインタの値に変更する必要があ
る。
【0041】図4は、命令の実行中に例外が発生した場
合の例外処理とプログラムポインタ及びスタックポイン
タとの関係を示す図である。
【0042】図4(a)は実行されるプログラムを、図
4(b)は例外処理が発生した場合の例外処理プログラ
ムを、図4(c)は図4(a)のプログラムの実行中に
おけるスタック状態をそれぞれ示している。
【0043】この図4(a)のプログラムを実行中に例
外が発生した場合は、図4(b)に示す例外処理プログ
ラムを実行し、この例外処理プログラムの実行終了後、
再び例外が発生した命令の位置、すなわちプログラムカ
ウンタPCが示す位置に戻る必要があり、また例外が発
生した時の基準位置からのスタックの位置、すなわちス
タックポインタSPが示す位置に戻る必要がある。
【0044】例えば、図4(a)のプログラム中でプロ
グラムカウンタPCが示す命令Bの実行中に例外が発生
した場合に図4(b)の例外処理プログラムを実行し、
この実行終了後、再び同じ命令Bを実行する必要があ
る。このため、プログラムカウンタの値を例外発生時の
プログラムカウンタPCの値にする必要がある。また、
図4(a)の命令Bの実行途中で図4(c)に示すスタ
ック処理が行われていた場合には、スタックポインタの
位置を当初のスタックポインタSPの値にする必要があ
る。
【0045】さて、まず上述した第1の命令の実行時に
おけるプログラムカウンタおよびスタックポインタの管
理について説明する。
【0046】図5は、第1の命令の実行時におけるプロ
グラムカウンタ/スタックポインタ管理部7aの管理手
順を示すフローチャートである。
【0047】上述したように、第1の命令に含まれる命
令のカテゴリーは、命令の処理中にアドレスカウンタ及
びスタックポインタの値が変更されないが、命令の処理
中に例外が発生する可能性のある命令である。
【0048】図5において、プログラムカウンタ/スタ
ックポインタ管理部7aは、第1の命令の実行中におい
て例外が発生した場合(ステップ201)、例外発生時
のプログラムカウンタの値から差分値「1」を減算した
値を、現在のプログラムカウンタの値とする設定変更処
理を行い、スタックポインタに関しては、例外発生時の
スタックポインタの値をそのまま現在のスタックポイン
タの値とする処理を行う(ステップ202)。そして、
その後例外処理が実行される。
【0049】一方、第1の命令の実行中において例外が
発生しなかった場合(ステップ201)は、そのまま現
命令の終了通知を行う。
【0050】次に、第2の命令の実行時におけるプログ
ラムカウンタおよびスタックポインタの管理について説
明する。
【0051】図6は、第2の命令の実行時におけるプロ
グラムカウンタ/スタックポインタ管理部7aの管理手
順を示すフローチャートである。
【0052】上述したように、第2の命令に含まれる命
令のカテゴリーは、命令の処理中にアドレスカウンタ及
びスタックポインタの値が変更されるとともに、命令の
処理中に例外が発生する可能性のある命令である。
【0053】図6において、プログラムカウンタ/スタ
ックポインタ管理部7aは、第2の命令の実行中におい
て、該命令の実行当初から例外が発生するまでのプログ
ラムカウンタの差分値(PC差分値)を算出しつつ保存
しておき、スタックポインタに関しては、命令の実行当
初から例外が発生するまでのスタックポインタの差分値
(SP差分値)を算出しつつ保存しておく処理を行う
(ステップ301)。
【0054】その後、命令の実行中に例外が発生した場
合(ステップ302)、例外発生時のプログラムカウン
タの値から「PC差分値+1」を減算した値を、現在の
プログラムカウンタの値とする設定変更処理を行い、ス
タックポインタに関しては、例外発生時のスタックポイ
ンタの値からSP差分値を減算した値を、現在のスタッ
クポインタの値とする設定変更処理を行う(ステップ3
03)。そして、その後例外処理を実行する。そして、
例外処理の終了により、プログラムカウンタの「1」加
算の処理(ステップ100)により、例外が発生した命
令の実行当初のプログラムカウンタ及びスタックポイン
タの値に設定され、例外が発生した命令を再び適正に実
行することができる。
【0055】一方、第2の命令の実行中において例外が
発生しなかった場合(ステップ302)は、命令の実行
中にプログラムカウンタあるいはスタックポインタの差
分値が更新されているため、それらの値をそれぞれ
「1」と「0」に戻しておく。これにより、他の命令に
影響することなくプログラムカウンタおよびスタックポ
インタの差分値が適正に管理され、他の命令における例
外発生に対応できる。
【0056】例えば、第2の命令の実行当初におけるプ
ログラムカウンタの値が「10」であり、例外発生時に
おけるプログラムカウンタの値が「15」である場合、
例外発生時におけるPC差分値は、「15−10」で
「5」となる。ここで、例外が生じた場合に、設定変更
するプログラムカウンタの値は、「15−10−1」
で、「9」となる。その後、再び例外が生じた命令を実
行する際、差分値「1」が加算されるため、ディスパッ
チ時におけるプログラムカウンタの値は、結局「10」
となり、再度例外が生じた命令が実行されることにな
る。
【0057】なお、プログラムカウンタの値が命令の実
行中に変更される命令とは、プロセススイッチの命令
や、プロシージャコールなどの命令である。また、スタ
ックポインタの値が命令の実行中に変更される命令と
は、プロシージャコールなどの命令である。
【0058】このように本実施例においては、命令の翻
訳/実行中に例外が発生する場合を考慮し、PC差分値
とSP差分値を用いて現在のプログラムカウンタの値あ
るいはスタックポインタの値を変更する処理を行う。
【0059】従って、例外が発生した場合、メモリにプ
ログラムカウンタの値およびスタックポインタの値を格
納し、さらに命令のディスパッチ時に該値をアクセスす
る処理を行う必要がないので、命令のディスパッチにか
かるCPUタイムの軽減が図れ、これによりプログラム
全体の処理速度が向上する。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、特定
の計算機システム上でソフトウェアエミュレーションさ
れる仮想計算機システムの命令を翻訳/実行する際、プ
ログラムカウンタ/スタックポインタ管理手段が、該命
令の翻訳/実行中に、該命令の翻訳/実行初期時に対す
るプログラムカウンタおよびスタックポインタの差分値
を保存し、該命令の翻訳/実行時に例外が発生した場合
に該差分値をもとに該命令の再翻訳/実行を可能とする
プログラムカウンタおよびスタックポインタの値に更新
し、例外が発生しない場合は、該命令の翻訳/実行終了
時のプログラムカウンタおよびスタックポインタの値を
そのままとする管理を行うようにしている。
【0061】このため、例外発生に対処するために必要
とされるプログラムカウンタおよびスタックポインタの
管理の更新を最小限におさえ、命令のディスパッチ時に
おけるプログラムカウンタおよびスタックポインタの値
のアクセス処理にかかるCPUタイムが軽減され、プロ
グラム処理全体の処理速度が向上するという利点を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ターゲット計算機システム上で稼働する仮想計
算機システムのソフトウェアエミュレーションの概念を
示す図。
【図2】ソース仮想メモリ空間、ソース実メモリ空間、
およびターゲット仮想メモリ空間とのアドレス変換関係
を示す図。
【図3】エミュレート部7での処理とターゲット計算機
システムでの命令の実行処理を示すフローチャート。
【図4】命令の実行中に例外が発生した場合の例外処理
とプログラムポインタ及びスタックポインタとの関係を
示す図。
【図5】第1の命令の実行時におけるプログラムカウン
タ/スタックポインタ管理部7aの管理手順を示すフロ
ーチャート。
【図6】第2の命令の実行時時におけるプログラムカウ
ンタ/スタックポインタ管理部7aの管理手順を示すフ
ローチャート。
【符号の説明】
1 ターゲット計算機システム 2 ターゲットOS 3 仮想計算機システム 4 ソース仮想メモリ空間 5 マッピングテーブル 6 ソース実メモリ空間 7
エミュレート部 7a プログラムカウンタ/スタックポインタ管理部 8 ターゲット仮想メモリ空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の計算機システム上でソフトウェア
    エミュレーションされる仮想計算機システムの命令を翻
    訳/実行する際に用いるプログラムカウンタおよびスタ
    ックポインタの管理方式において、 命令の翻訳/実行中に、該命令の翻訳/実行初期時に対
    するプログラムカウンタおよびスタックポインタの差分
    値を保存し、該命令の翻訳/実行時に例外が発生した場
    合に該差分値をもとに該命令の再翻訳/実行を可能とす
    るプログラムカウンタおよびスタックポインタの値に更
    新する管理を行う管理手段を具備したことを特徴とする
    プログラムカウンタおよびスタックポインタの管理方
    式。
JP469294A 1994-01-20 1994-01-20 プログラムカウンタおよびスタックポインタの管理方式 Pending JPH07210405A (ja)

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