JPH07209537A - ポリイミド光導波路の製造方法 - Google Patents

ポリイミド光導波路の製造方法

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JPH07209537A
JPH07209537A JP1696794A JP1696794A JPH07209537A JP H07209537 A JPH07209537 A JP H07209537A JP 1696794 A JP1696794 A JP 1696794A JP 1696794 A JP1696794 A JP 1696794A JP H07209537 A JPH07209537 A JP H07209537A
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Shigekuni Sasaki
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Toshiyuki Horiuchi
敏行 堀内
Toshiaki Tamamura
敏昭 玉村
Tsuneyuki Haga
恒之 芳賀
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博雄 木下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリイミド光導波路の簡便な製造方法を提供
する。 【構成】 ポリイミドに放射光を照射し、下部クラッド
の上部部分に光導波路のコアを作製するポリイミド光導
波路の製造方法。ポリイミドに放射光を照射し、下部ク
ラッドの上部部分に光導波路のコアを作製し、更に該ポ
リイミド上にポリイミドからなるクラッドを形成するポ
リイミド光導波路の製造方法。 【効果】 光導波路の作製工程数を少なくでき、ポリイ
ミドフィルム同士の張り合せ、又ははく離したフィルム
上へのスピンコート操作なしに簡便に埋め込み構造の光
導波路を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド光導波路の
製造方法に関し、特に簡易なポリイミド光導波路の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】低損失光ファイバの開発による光通信シ
ステムの実用化に伴い、種々の光通信用部品の開発が望
まれている。またこれら光部品を高密度に実装する光配
線技術、特に光導波路技術の確立が望まれている。一般
に、光導波路には、光損失が小さい、製造が容易、コア
とクラッドの屈折率を制御できる、耐熱性に優れてい
る、等の条件が要求される。低損失な光導波路としては
石英系が主に検討されている。光ファイバで実証済みの
ように石英は光透過性が極めて良好であるため導波路と
した場合も波長が1.3μmにおいて0.1dB/cm
以下の低損失化が達成されている。しかしその光導波路
作製には長時間を必要とする、作製時に高温が必要であ
る、大面積化が困難であるなどの製造上の問題がある。
一方耐熱性に優れているポリイミドは電子部品の絶縁
膜、フレキシブルプリント配線板などの電子材料として
多く用いられているが、これまで光導波路などの光学部
品への適用についての実績はほとんどない。このような
観点に立ち、本発明者らはポリイミド光学材料について
研究開発を進めている。本発明者らは特開平4−873
4号公報でフッ素化ポリイミドを共重合させることによ
り光導波路の形成に必要な屈折率制御が可能であること
を明らかにしている。またこれらのフッ素化ポリイミド
を用いた光導波路については特開平4−9807号、同
4−235505号、同4−235506号各公報で明
らかにしている。これらのポリイミド光導波路の製造方
法は、半導体作製プロセスで用いられているリアクティ
ブ イオン エッチング(RIE)を用いる方法であり
作製工程が多く、作製に長時間を必要とする欠点があっ
た。これらのポリイミド光導波路の作製方法に代る、作
製工程が少なく、短時間で作製可能な光導波路の作製方
法が望まれている。本発明者らはこれらの問題を解決す
るため特願平5−271216号明細書でポリイミドに
放射光を照射することにより屈折率を変化させることが
可能であることを明らかにし、更に放射光照射ポリイミ
ドをコア、放射光未照射ポリイミドをクラッドとしたポ
リイミド光導波路を明らかにした。しかし既に報告した
方法によりポリイミド光導波路を作製する場合、作製工
程にポリイミドフィルム同士を接着する、若しくは基板
からはく離したポリイミドフィルムにスピンコートを行
う工程が含まれるため、より簡便な製造方法が更に必要
となった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
イミド光導波路の簡便な製造方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明はポリイミド光導波路の製造方法に関
する発明であって、ポリイミドに放射光を照射し、下部
クラッドの上部部分に光導波路のコアを作製することを
特徴とする。そして、本発明の第2の発明は、他のポリ
イミド光導波路の製造方法に関する発明であって、ポリ
イミドに放射光を照射し、下部クラッドの上部部分に光
導波路のコアを作製し、更に該ポリイミド上にポリイミ
ドからなるクラッドを形成することを特徴とする。
【0005】前記のような状況にかんがみ、本発明者ら
は鋭意検討を行った結果、ポリイミド膜に放射光照射を
行ってコアを作製する時、ポリイミド膜の裏面まで透過
しない条件で放射光照射を行うことにより、前記目的を
達成できることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0006】本発明に用いるポリイミドは、例えば以下
に示すテトラカルボン酸又はその誘導体とジアミンから
製造することができ、ポリイミド単体、ポリイミド共重
合体、ポリイミド混合物及びこれらに必要に応じて添加
材等を添加したものなどがある。
【0007】テトラカルボン酸並びにその誘導体として
の酸無水物、酸塩化物、エステル化物等としては次のよ
うなものが挙げられる。ここではテトラカルボン酸とし
ての例を挙げる。(トリフルオロメチル)ピロメリット
酸、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸、ジ(ヘ
プタフルオロプロピル)ピロメリット酸、ペンタフルオ
ロエチルピロメリット酸、ビス{3,5−ジ(トリフル
オロメチル)フェノキシ}ピロメリット酸、2,3,
3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,
4,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル、2,
3,3’,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテ
ル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、2,3,6,7−テトラカルボキシナフタレン、
1,4,5,7−テトラカルボキシナフタレン、1,
4,5,6−テトラカルボキシナフタレン、3,3’,
4,4’−テトラカルボキシジフェニルメタン、3,
3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルスルホ
ン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、5,5’−ビス(トリフ
ルオロメチル)−3,3’,4,4’−テトラカルボキ
シビフェニル、2,2’,5,5’−テトラキス(トリ
フルオロメチル)−3,3’,4,4’−テトラカルボ
キシビフェニル、5,5’−ビス(トリフルオロメチ
ル)−3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニ
ルエーテル、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−
3,3’,4,4’−テトラカルボキシベンゾフェノ
ン、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノ
キシ}ベンゼン、ビス{(トリフルオロメチル)ジカル
ボキシフェノキシ}(トリフルオロメチル)ベンゼン、
ビス(ジカルボキシフェノキシ)(トリフルオロメチ
ル)ベンゼン、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(ジカルボキシ
フェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼ
ン、3,4,9,10−テトラカルボキシペリレン、
2,2−ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル}プロパン、ブタンテトラカルボン酸、シ
クロペンタンテトラカルボン酸、2,2−ビス{4−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}ヘキサ
フルオロプロパン、ビス{(トリフルオロメチル)ジカ
ルボキシフェノキシ}ビフェニル、ビス{(トリフルオ
ロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビス(トリフルオ
ロメチル)ビフェニル、ビス{(トリフルオロメチル)
ジカルボキシフェノキシ}ジフェニルエーテル、ビス
(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチ
ル)ビフェニル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ジメチルシラン、1,3−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)テトラメチルジシロキサン、ジフルオロ
ピロメリット酸、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシ
トリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、
1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェ
ノキシ)オクタフルオロビフェニルなどである。
【0008】ジアミンとしては、例えば次のものが挙げ
られる。m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノト
ルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノ
デュレン、4−(1H,1H,11H−エイコサフルオ
ロウンデカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−
(1H,1H−パーフルオロ−1−ブタノキシ)−1,
3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H−パーフルオ
ロ−1−ヘプタノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、
4−(1H,1H−パーフルオロ−1−オクタノキシ)
−1,3−ジアミノベンゼン、4−ペンタフルオロフェ
ノキシ−1,3−ジアミノベンゼン、4−(2,3,
5,6−テトラフルオロフェノキシ)−1,3−ジアミ
ノベンゼン、4−(4−フルオロフェノキシ)−1,3
−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−
パーフルオロ−1−ヘキサノキシ)−1,3−ジアミノ
ベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パーフルオ
ロ−1−ドデカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、
p−フェニレンジアミン、2,5−ジアミノトルエン、
2,3,5,6−テトラメチル−p−フェニレンジアミ
ン、2,5−ジアミノベンゾトリフルオライド、ビス
(トリフルオロメチル)フェニレンジアミン、ジアミノ
テトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ジアミノ(ペ
ンタフルオロエチル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パ
ーフルオロヘキシル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パ
ーフルオロブチル)ベンゼン、ベンジジン、2,2’−
ジメチルベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、
3,3’−ジメトキシベンジジン、2,2’−ジメトキ
シベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベン
ジジン、3,3’−ジアセチルベンジジン、2,2’−
ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフ
ェニル、オクタフルオロベンジジン、3,3’−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルホン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)
プロパン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、1,2−ビス(アニリノ)エ
タン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、1,3−ビス(アニリノ)ヘキサフルオ
ロプロパン、1,4−ビス(アニリノ)オクタフルオロ
ブタン、1,5−ビス(アニリノ)デカフルオロペンタ
ン、1,7−ビス(アニリノ)テトラデカフルオロヘプ
タン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’,5,5’−テトラキス(トリフ
ルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’
−ジアミノベンゾフェノン、4,4’’−ジアミノ−p
−テルフェニル、1,4−ビス(p−アミノフェニル)
ベンゼン、p−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメ
チルフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)
ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフ
ェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼ
ン、4,4’’’−ジアミノ−p−クオーターフェニ
ル、4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、2,2−ビス{4−(p−アミノフェノキシ)フェ
ニル}プロパン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シフェニル)ジフェニルスルホン、2,2−ビス{4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4
−(2−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメチルフェニル}ヘキサフルオロプロ
パン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−
3,5−ジトリフルオロメチルフェニル}ヘキサフルオ
ロプロパン、4,4’−ビス(4−アミノ−2−トリフ
ルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス
(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ビ
フェニル、4,4’−ビス(4−アミノ−2−トリフル
オロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’
−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキ
シ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス{4−(4−ア
ミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル}
ヘキサフルオロプロパン、ビス{(トリフルオロメチ
ル)アミノフェノキシ}ビフェニル、ビス〔{(トリフ
ルオロメチル)アミノフェノキシ}フェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン、ジアミノアントラキノン、1,5−ジ
アミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、ビス
{2−〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオ
ロイソプロピル}ベンゼン、ビス(2,3,5,6−テ
トラフルオロ−4−アミノフェニル)エーテル、ビス
(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−アミノフェニ
ル)スルフィド、1,3−ビス(3−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサン、1,4−ビス(3−アミノ
プロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビス(4−アミノ
フェニル)ジエチルシラン、1,3−ジアミノテトラフ
ルオロベンゼン、1,4−ジアミノテトラフルオロベン
ゼン、4,4’−ビス(テトラフルオロアミノフェノキ
シ)オクタフルオロビフェニル等がある。これらポリイ
ミドの中で、例えばフッ素、フッ素化アルキル基、フッ
素化アルコキシ基などを有するフッ素化ポリイミドが好
適である。
【0009】本発明によれば、シリコンウェハなどの基
板上にスピンコートなどの方法により形成したポリイミ
ドフィルムに放射光照射を行い、任意の寸法、形状のコ
アを有するポリイミド光導波路を形成できる。この時放
射光のエネルギー、照射量等の放射光照射条件は使用す
るポリイミドフィルムの種類、厚さ、コアとクラッドの
屈折率差の設計値、深さ方向のコアの寸法によって任意
に決めることができるが放射光がポリイミド膜の裏面ま
で透過しないことが必須条件となる。これで本発明の第
1の発明が実現できるが、第2の発明はこのようにして
得られたポリイミド光導波路の上に上部クラッドとして
のポリイミド膜を形成することにより実現できる。
【0010】従来のRIEを用いる光導波路の製造方法
と比較して、本発明の放射光照射によるポリイミド光導
波路の製造方法を説明する。図1は本発明の放射光照射
による埋め込み構造のポリイミド光導波路の作製工程を
表した図である。また図2は従来のRIEを用いる埋め
込み型ポリイミド光導波路の作製工程を表した図であ
る。
【0011】放射光のエネルギーを選定することによ
り、任意の深さを有し、該深さ内で深さ方向に屈折率が
変化したコアを作製できる。埋め込み型導波路を作製す
る場合、RIEを用いる方法では7工程必要であるのに
対して、本発明の放射光照射を用いる方法では3工程で
ポリイミド光導波路を作製できる。すなわちシリコンな
どの基板上にポリイミド溶液又はポリアミド酸溶液をス
ピンコートなどで塗布した後加熱し、溶媒除去及び必要
によってはキュアを行い、ポリイミドフィルムを得る。
次にこれに所定のコア深さになるように放射光のエネル
ギーを選定し、所定の屈折率、所定の寸法になるように
放射光を照射し、コアを形成する。このようにして加工
したポリイミドフィルムに更にスピンコートを行うこと
で、ポリイミドフィルム同士の張り合せやはく離したフ
ィルム上へのスピンコートなしに埋め込み構造のポリイ
ミド光導波路が形成できる。ここで示したマスクはコア
部分だけに放射光が当るように、放射光がマスキングさ
れている、透過形の1対1X線マスクを模式的に示して
いる。しかし投影光学系を介して反射形や透過形の任意
倍率のX線マスク像をポリイミドフィルム上に作って、
コアの部分のみに放射光を照射しても良い。
【0012】また放射光を照射する材料の前処理を種々
行うことも可能である。例えばある物質に充満された雰
囲気内に放置し、放射光を照射し、放射光照射効果を顕
著にすることもできる。特定の目的に合せた前処理は自
由に設定できる。
【0013】導波路の形状は、直線、曲線、折れ曲が
り、S字形、テーパ、分岐、交差、光方向結合器、2モ
ード導波路結合器、グレーティング等自由に設定でき
る。またコアの幅、深さも自由に設定できる。
【0014】
【実施例】以下実施例を用いて本発明を詳しく説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではなく、材料の組合せ、導波路形状等を変えること
により多種、多様なポリイミド光導波路を製造できる
が、本実施例では代表的な例を示す。
【0015】実施例1 三角フラスコに2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物88.8g
(0.2mol)と2,2−ビス(トリフルオロメチ
ル)−4,4’−ジアミノビフェニル64.0g(0.
2mol)及びN,N−ジメチルアセトアミド1000
gを加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温で3日間
かくはんし、濃度約15wt%のポリアミド酸を得た。
このポリアミド酸溶液をシリコンウェハ上にスピンコー
トした後オーブン中で70℃で2時間、160℃で1時
間、250℃で30分、350℃で1時間加熱し、イミ
ド化を行い、厚さ50μmのポリイミドフィルムを得
た。このフィルムをビームラインに接続された放射光照
射用の真空装置に導入した。更にこのフィルムにピーク
エネルギー100eVの放射光を用いて、幅8μm、長
さ30mmのパターンを作製した。得られたポリイミド
光導波路の端面を光学研磨し、波長1.3μmの光を入
射し、出射端面から赤外線カメラ付き顕微鏡で観察した
ところ、光が閉じ込められていることが確認された。
【0016】実施例2 三角フラスコに2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物88.8g
(0.2mol)と2,2−ビス(トリフルオロメチ
ル)−4,4’−ジアミノビフェニル64.0g(0.
2mol)及びN,N−ジメチルアセトアミド1000
gを加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温で3日間
かくはんし、濃度約15wt%のポリアミド酸を得た。
このポリアミド酸溶液をシリコンウェハ上にスピンコー
トした後オーブン中で70℃で2時間、160℃で1時
間、250℃で30分、380℃で1時間加熱し、イミ
ド化を行い、厚さ50μmのポリイミドフィルムを得
た。このフィルムをビームラインに接続された放射光照
射用の真空装置に導入した。更にこのフィルムにピーク
エネルギー100eVの放射光を用いて、幅8μm、長
さ30mmのパターンを作製した。その後更にこの上に
ポリイミドスピンコート膜をスピンコートし、埋め込み
構造のポリイミド光導波路を得た。得られたポリイミド
光導波路の端面を光学研磨し、波長1.3μmの光を入
射し、出射端面から赤外線カメラ付き顕微鏡で観察した
ところ、光が閉じ込められていることが確認された。こ
の埋め込み構造のポリイミド光導波路は3工程で作製で
きた。またポリイミドフィルム同士の張り合せ、はく離
したポリイミド膜へのスピンコートなしで埋め込み構造
のポリイミド光導波路を作製できた。
【0017】比較例1 従来のRIEを用いる埋め込み型ポリイミド光導波路の
作製工程を図2に示す。全部で7工程必要となる。
【0018】比較例2 特願平5−271216号明細書に提案した方法での埋
め込み構造のポリイミド光導波路の作製工程を図3に示
す。全部で5工程必要であり、なおかつポリイミドフィ
ルム同士の張り合せ工程を含み、張り合せ部分にボイド
が生じたりするために歩留りが悪い。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリイミ
ド光導波路の製造方法を用いることにより、ポリイミド
光導波路の作製工程数を少なくでき、ポリイミドフィル
ム同士の張り合せ若しくははく離したフィルム上へのス
ピンコート操作なしに簡便に埋め込み構造の光導波路を
形成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射光照射による埋め込み構造のポリ
イミド光導波路の作製工程を示す図である。
【図2】従来のRIEを用いた埋め込み型ポリイミド光
導波路の作製工程を示す図である。
【図3】従来の放射光照射による埋め込み型ポリイミド
光導波路の作製工程を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 玉村 敏昭 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 芳賀 恒之 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 木下 博雄 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミドに放射光を照射し、下部クラ
    ッドの上部部分に光導波路のコアを作製することを特徴
    とするポリイミド光導波路の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリイミドに放射光を照射し、下部クラ
    ッドの上部部分に光導波路のコアを作製し、更に該ポリ
    イミド上にポリイミドからなるクラッドを形成すること
    を特徴とするポリイミド光導波路の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1997047998A1 (fr) * 1996-06-14 1997-12-18 Hitachi, Ltd. Guide d'ondes optique et dispositif optique

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