JPH07207414A - アルミ鍛造金型用鋼 - Google Patents
アルミ鍛造金型用鋼Info
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Abstract
た金型表面温度が200℃以下で使用するアルミ鍛造金型
用鋼を提供する。 【構成】 金型表面温度が200℃以下で使用するアルミ
鍛造金型用鋼であって、重量%で、C 0.25〜0.60%、S
i 1.50%以下、Mn 1.5%以下、Cr 3.50〜5.65%、WとM
oの1種または2種を1/2W+Moで0.2〜4.0%、V 0.05
〜2.0%を含有し、かつSi,Cr量がSi<(18.7/Cr)-3.3
の関係式を満足し、残部Feおよび不可避的不純物から
なり、焼入れ焼戻し硬さが46HRC以上、かつ常温の衝撃
値が4.8kgfm/cm2以上であることを特徴とするアルミ鍛
造金型用鋼。
Description
ルミニウム合金(以下代表してアルミと記す)の鍛造に
用いられる金型鋼に関するものである。
り、高比強度の部品が求められるようになり、アルミの
鍛造部材の適用が広がってきた。アルミの冷間・熱間鍛
造用の金型材としては、比較的小寸法の金型や特殊形状
金型を除いては、従来SKT4・SKD61などが使用
されている。
間鍛造やアルミダイカスト型に比べ被加工の素材温度が
常温から高くても550℃と低いため、ヒートトラック、
塑性流動、摩耗のような型材の昇熱に起因する損耗はお
こらず、金型凹部底のR部で応力集中が発生するコーナ
・クラックにより廃却にいたる。そのため、型材の昇熱
に起因する損耗の抑制を主眼にした従来の熱間工具鋼で
は、耐コーナークラック性という面で十分効果を発揮で
きるものとはいえなかった。
ト系鋼など一般の熱間工具鋼には100℃〜200℃付近に延
性脆性遷移温度(以下、単に遷移温度という)があること
は周知のとおりである。アルミ鍛造においては、特に被
加工素材の温度が低く、鍛造作業中に型材の自然昇温が
おこり難い大寸法金型では遷移温度以下で衝撃を受ける
ため、特に型材の硬さが46HRC以上の場合は靭性低下に
伴う疲労寿命の低下が顕著になる。本発明は、比較的低
温側で使用され、高硬度でありながら高靭性を有し、疲
労寿命の高いアルミ鍛造用鋼を提供することを目的とす
る。
ミ鍛造用型材は比較的低温で鍛造が行なわれるため、金
型の彫込み深さが深く、型底のコーナーR形状の曲率半
径が小さい部分にクラックが発生する。本発明者が多数
の廃却金型を調査した結果、アルミ鍛造用型材の主な廃
却原因はコーナークラックの発生が低サイクル疲労とし
て分類される疲労破壊であることを見いだした。疲労破
壊を防止する第1の手段は、高硬度化することである
が、例えば圧縮応力を受けるパンチ型などは60HRC以上
の高硬度域まで硬さを上げれば上げるほど疲労寿命は向
上する。しかし、一般にコーナーR部を有する金型の場
合、引張の応力集中が作用するため、46HRC以上になる
と、靭性不足によって逆に疲労寿命は低下する。第2の
手段は、高硬度を維持しつつ靭性の向上を図ることであ
るが、一般に熱間工具鋼をアルミ鍛造用として使用する
場合には、特に遷移温度以下の靭性不足が問題になる。
鋼では、46HRC以上を得ようとすると、残留オーステナ
イトの分解により新たに生成したマルテンサイトの焼戻
しが完全でないため、靭性が低くなる。また、SKD6
1に代表される析出強化型鋼は、積極的な2次硬化をね
らうため、焼戻し温度が550℃以上でも46HRC以上の硬さ
が得られるので、残留オーステナイトの分解が進んで内
部歪の少ない安定した組織となり靭性が向上する。しか
し、これらの析出強化型鋼は、焼戻し温度が550〜600℃
間に存在するピーク硬さ(55HRC前後)付近でMC,M2
C型の微細炭化物が高密度に析出し、その影響はMC,
M2C型炭化物が分解して完全にM7C3,M23C6型炭化
物になる46HRC程度の硬度域まで及ぶ。そのため、さら
に靭性を高めることができない問題があった。本発明者
が、特に遷移温度以下の硬さと靭性を共に高める方法に
ついて検討したところ、炭化物分布密度の制御にSi,
Crの含有量の関与が極めて大きく、かつSi量はCr量
によって制御する必要があることがわかった。
鋼の靭性を高める効果については、特開昭60-56055号、
同60-59053号、同61-213348号でも開示されている。し
かし、これらには、本発明で特定した組成範囲でHRC46
以上としたときの疲労特性についての記述はなく、また
Cr量との関係でSi量を限定する記述もない。また、特
開平4-308059号、特願平5-140695号にはSi<(18.7/
Cr)-3.3の関係式が規定されているが、前者はアルミ
鍛造用型材のような低温加工による型材に要求される特
性とSiとCrの関係が明らかでなく、ダイカストや熱間
プレス鍛造のように型材の表面温度が300℃以上を対象
とした熱間工具鋼である。後者も、アルミ押出ダイスへ
の適用に限定した鋼であり、アルミ押出ダイスは通常40
0℃以上に保持して使用することを前提としたものであ
り、いずれも金型使用温度域は、遷移温度以上を対象と
する。
以下の200℃以下という温度で使用する金型を対象と
し、上記のダイカストや熱間プレス鍛造あるいはアルミ
押出とは損耗形態が異なり、型材に要求される特性も相
違する金型を対象とするものである。すなわち本発明
は、靭性の不足が顕著となる延性脆性遷移温度以下の使
用温度域での靭性を向上させるため、Si,Cr量を御
制しアルミ鍛造用金型に必要な200℃以下耐疲労特性の
向上を目的としたものである。
℃以下で使用するアルミ鍛造金型用鋼であって、重量%
で、C 0.25〜0.60%、Si 1.50%以下、Mn 1.5%以下、
Cr 3.50〜5.65%、WとMoの1種または2種を1/2W+
Moで0.2〜4.0%、V 0.05〜2.0%を含有し、かつSi,Cr
量がSi<(18.7/Cr)-3.3の関係式を満足し、残部Feお
よび不可避的不純物からなり、焼入れ焼戻し硬さが46HR
C以上、かつ常温の衝撃値が4.8kgfm/cm2以上であること
を特徴とするアルミ鍛造金型用鋼である。好ましくは、
金型表面温度が200℃以下で使用するアルミ鍛造金型用
鋼であって、重量%で、C 0.35%を越え0.50%以下、Si
1.00%以下、Mn 1.5%以下、Cr 4.35〜5.65%、WとMo
の1種または2種を1/2W+Moで0.5〜3.5%、V 0.2〜
1.5%を含有し、かつSi,Cr量がSi<(18.7/Cr)-3.3の
関係式を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からな
り、焼入れ焼戻し硬さが46HRC以上、かつ常温の衝撃値
が4.8kgfm/cm2以上であることを特徴とするアルミ鍛造
金型用鋼である。さらに必要に応じて、Feの一部をNi
1.5%以下、Co 5.0%以下の範囲で単独または複合して
置換することができる。
る。Cは、本発明鋼の優れた焼入性、焼戻し硬さ、およ
び高温硬さを維持し、またW、Mo、V、Crなどの炭化
物形成素材と結合して炭化物を形成し、結晶粒の微細化
効果と硬さを与える効果を有する。また、アルミ鍛造金
型用鋼としてCの重要な作用は、耐力を高めてコーナー
R部底の局部的塑性変形を起こりにくくすることであ
る。低すぎると上記の効果が得られず、また多すぎると
過度の炭化物の析出をまねき靭性を低下させるのでCの
範囲を0.25〜0.60%とする。望ましくは、0.35%を越え0.
50%以下であり、より望ましくは0.35%を越え0.45%未満
である。Siは、本発明鋼の特徴である46HRC以上の高い
硬さで高い靭性値を得るために1.50%以下添加する。Si
の望ましい範囲は1.0%以下である。詳細にはCr量の説
明の欄でまとめて述べる。なお、Siは切削性を高める
効果があり、複雑な金型の場合には0.1%以上が望まし
い。
とA1変態点を低下させ、焼なまし硬さを過度に高く
し、被切削性を低下させるので1.50%以下とする。望ま
しいMnの範囲は0.1〜1.50%である。Crは、適正な添加
量の設定により、MCやM2C(特殊)炭化物の生成を
抑制して靭性の低下を防止させるとともに、M7C3,M
23C6炭化物の形成を促進させて46HRC以上のピーク硬さ
を得、さらに焼入性の向上にも効果を有するため、3.50
%以上添加する。ただし、Crは本発明鋼のように46HRC
以上の高い硬さに焼入れ焼戻しして使用する用途の場
合、同時に高い靭性値を確保するためにはその含有量を
制限する必要がある。これは以下に述べる作用に基づく
ものである。
焼入焼戻しを施して使用される用途である場合には、焼
戻し温度は630℃より低くなるが、この温度域では焼戻
しによって基地中に極く微細に析出する特殊炭化物の分
布密度が極めて大きいので基地の靭性が著しく低下す
る。一方、Cr,Siは特殊炭化物が析出する温度よりも
低い450℃前後の温度で特殊炭化物の析出に先立って析
出するセメンタイト炭化物の析出を抑える作用があるの
で、逆にCr,Siの含有量を抑えることによってセメン
タイト炭化物を適量析出させることができて、基地の靭
性を低下させる特殊炭化物の分布密度を抑えることが可
能となる。このため、Si量は1.00%以下、Cr量は5.65%
以下とするが、CrとSiは上記の作用に複合的に作用す
るため、アルミ鍛造金型用鋼として必要な靭性値を得る
べく、Si<(18.7/Cr)-3.3%の関係式を満たすように添
加する。この関係式からも判るようにCr含有量を多く
したい場合(例えばCr>5.5%)には、Si量を0.1%以下と
しなければならない。
述べる2つの理由でCr量の設定が必要である。 (1) Cr量を多くしすぎると、焼戻しで析出した炭化
物の加熱時の凝集抵抗が小さくなりすぎ、特に旧オース
テナイト粒界で炭化物の粗大化がすすみやすくなる。こ
の理由からCr量は、他の合金元素量とのバランスで、
5.65%以下とする。 (2) Cr量を少なくすると、ベイナイト変態が短時間
側に移動するため焼入れ冷却時の冷却速度が遅い場合に
は200〜400℃の温度域を通過する際にベイナイトノーズ
にかかりやすくなるため、大寸法金型に適用しにくい。
ベイナイト組織が存在するようになると、遷移温度以下
の靭性低下を著しくする。この理由からCr量は、他の
合金量とのバランスで最低3.50%とする。Crの望ましい
範囲は、4.35〜5.65%であり、より望ましくは4.50〜5.6
5%である。
し炭化物の凝集抵抗を遅くすることで、焼戻し時の旧オ
ーステナイト粒界での炭化物粗大化を抑制し、靭性劣化
を防ぐ。ただし、過度の添加は特殊炭化物の析出、焼入
冷却時に起こるオーステナイト粒界析出を招きやすくな
るため、かえって靭性が低下するので、焼入れ焼戻し条
件に応じて、1種または2種を1/2W+Moで0.2〜4.0%
添加する。望ましい範囲は0.5〜3.5%であり、より望ま
しくは1.0〜3.5%である。Vは焼入加熱時に未固溶の炭
化物を残留させ、オーステナイト粒界のピン止め効果を
有し、結晶粒の粗大化を防止して焼戻し時にPの粒界偏
析によっておこる高温焼戻し脆性を防止する。Vを過度
に添加すると凝固偏析が顕著となり、熱間加工方向に沿
う紐状炭化物の分布傾向を増大化させ、その方向のクラ
ック進展を助長するため2.0%以下とする。低すぎると上
記添加の効果が得られないので、0.05%以上とする。望
ましくは0.2〜1.5%であり、より望ましくは0.5〜1.0%で
ある。
本発明鋼に優れた焼入性を付与し、緩やかな焼入冷却速
度の場合にも、マルテンサイト主体の組織を形成させ、
靭性の低下を防ぐ効果があり、また基地中に固溶したN
iは本質的な靭性向上に寄与するため、必要に応じて添
加する。Niは上記効果を有する反面、多すぎるとA1変
態点を過度に低下させ、へたり寿命の低下をまねき、焼
なまし硬さを過度に高くして機械加工性を低下させるの
でNiを添加する場合には1.5%以下とする。Coは、使用
中の昇温時に、きわめて緻密で密着性の良い保護酸化皮
膜を形成しこれにより相手材との間の金属接触を防ぎ、
金型表面の温度上昇を防ぐとともに優れた耐摩耗性をも
たらすため必要に応じて添加する。ただし、この酸化皮
膜は厚くなりすぎると金型表面の肌あれをまねき逆効果
となるが、Coは酸化皮膜の形成速度や厚みを抑える効
果を持つ。本発明鋼のようにSi量の少ない鋼の場合酸
化皮膜が厚くなり過ぎるため、Coを添加することは、
保護酸化皮膜の特性の向上に特に有効である。Coは上
記効果を付与するために添加するが、多すぎると靭性を
低下させるので5.0%以下とする。
る。表1に示す組成の金型用素材を準備し、これから図
3に示す金型を製作し、被加工材をJIS 6061のアルミニ
ウム合金とし、常温で実用テストを行った。直径が90mm
丸、高さ30mmの金型に概略15mm幅、65mm長さ、15mm深さ
の直方体形を作るように形彫がなされており、型中央部
にはノックアウト用の8mm丸のピン穴があいている。パ
ンチはSKH51で硬さ60HRCのものを使用し、金型形
状にはまり込むように加工している。寿命評価は、下型
のコーナーR部(曲率半径2mm)に発生するクラック
が、被加工材に転写して高さ1mmなるまでのショット数
で行った。なお、金型は意図的に加熱は行わず、2秒間
に1ショットで内圧が70Kgf/mになる条件で鍛造を行っ
た。表1において、No.1ないし20は本発明鋼であり、
No.31ないし38のうち、No.31はJIS SKD61で
あり、No.32〜38は、Si含有量を各レベルとするが、
Si<(17.8/Cr)-3.3を満足しないものである。
後、200℃以下まで放冷する空冷焼入後、焼戻し温度を
変えて、表2に示すように48HRCから53HRCの各硬さとな
るごとく焼戻しを行った。同時に金型と同寸法の試料で
熱処理を行った試料から割りだした試験片でシャルピー
衝撃試験を行った。試験片は2mm深さのUノッチ試験片
(JIS3号試験片)である。これは、実際の金型と通
常の試験片での熱処理では、焼入れの冷却時に金型の冷
却速度の方が試験片の冷却速度よりも大幅に小さくな
り、またこの種の鋼の靭性値は焼入時の冷却速度の影響
を受けやすいので、金型と同寸法の試料に熱処理を施し
て、衝撃試験片を行なう必要があるためである。金型は
放電加工後表面の加工影響層をショットブラストによっ
て除去した。なお、窒化、浸炭等の表面硬化処理は行わ
なかった。
ラックの発生回数と、設定寿命(クラック開口部が徐々
にかけ落ちて被加工材に転写されたバリの高さが1mmに
なるショット数)、並びにシャルピー衝撃値を示す。こ
のクラックの発生部位は図1中の3に示されるコーナー
R部で、パンチ負荷方向に対し45℃をなし、金型側面側
へ伸びる。
比較鋼No.31ないし38に比べ、クラック発生ショット
数、設定寿命ともに2〜9倍の長寿命化を示している。
またこの寿命の大小関係は、通常疲労寿命の大小を決め
ると言われている硬さよりも、シャルピー衝撃値に依存
していることがわかる。これは、黒島ら日本機会学会論
文集A56巻529号論文No.89-1390B (1990)にも述べられ
ているように、40〜50HRC以下の硬さでは、引張疲労寿
命は硬さ(強度)による依存性が大きいが、それ以上に
なると切欠感受性(靭性)による依存性が大きくなるた
め、このような結果となったことが推察される。これら
の論文は、この高硬度域での靭性依存要因を介在物に求
めているが、本発明では鋼中の母相の炭化物種類・分布
を改質しているためであることも確認した。
比較鋼No.31であり、抽出レプリカ法による電子顕微鏡
組織である。黒色部は炭化物析出の密度の高いところで
ある。比較鋼No.31は基地中に微細なMCやM2C炭化
物が過剰に存在しているが、本発明鋼No.9の基地には
MCやM2C析出物が少ないために炭化物の分布に不均
一性が生じ、靭性向上を受け持つ、炭化物の少ない場所
と強度維持を受け持つ炭化物密度の多い微細複合組織と
なっている。そのため、写真上のコントラストも強く、
優れた強度と靭性の向上が発現したものと推察される。
これらの組織発現と最も相関の深いと考えられるCr,
Si量の設定のために行った実験結果を図1に示す。高
Si、高Cr側では靭性が低く、低Si、低Cr側では
靭性が高い。またシャルピー値4.0を越えるものと、4.0
以下を回帰計算で分別すると、Si=(18.7/Cr)-3.3
の境界線を引くことができる。
元素であるので、焼入性が問題となる大寸法の鋼につい
ては、多めに添加する。しかし、この場合、「作用」の欄
で述べたように焼戻し炭化物の析出分布、および挙動に
影響するため、これに応じてSi量を設定する必要が生
じる。図1に示す通り、焼戻し硬さ48.5HRC以上とした
場合、Cr,Si量がともに高い場合の衝撃値は低い。そ
の一例が比較鋼No.32である。またCr量が高い場合、
比較鋼No.34がそうであるようにSi量が低めであって
も衝撃値の低下をまねくのに対し、Cr量が比較的低い
場合は、本発明鋼No.6のように、ある程度のSiを含有
しても衝撃値は高い。さらに過度のSi量低減は、金型
の切削加工の低下をまねくため、上記靭性の影響を配慮
して必要とされるCr量に応じて、重量%でSi<(18.7/
Cr)-3.3を満たす程度に設定するとよい。
面温度が200℃以下で使用するアルミ鍛造金型用鋼は、
靭性を改善することにより46HRC以上の高硬度域での耐
疲労特性を向上させ、コーナー部の応力集中によるクラ
ック発生を抑制し、金型寿命を向上させることで、アル
ミ鍛造製品の製造コストの低下に寄与することができ、
工業上の効果が非常に大きいものである。
ぞれ空冷焼入れ後、焼戻し硬さ48.5〜53にしたときのシ
ャルピー衝撃値を各鋼のSi,Cr量で整理した図であ
る。
入後焼戻し硬さ50〜52HRCにした時の金属組織写真であ
る。
である。
クアウトピン穴
Claims (4)
- 【請求項1】 金型表面温度が200℃以下で使用するア
ルミ鍛造金型用鋼であって、重量%で、C 0.25〜0.60
%、Si 1.50%以下、Mn 1.5%以下、Cr 3.50〜5.65%、
WとMoの1種または2種を1/2W+Moで0.2〜4.0%、V
0.05〜2.0%を含有し、かつSi,Cr量がSi<(18.7/C
r)-3.3の関係式を満足し、残部Feおよび不可避的不純
物からなり、焼入れ焼戻し硬さが46HRC以上、かつ常温
の衝撃値が4.8kgfm/cm2以上であることを特徴とするア
ルミ鍛造金型用鋼。 - 【請求項2】 金型表面温度が200℃以下で使用するア
ルミ鍛造金型用鋼であって、重量%で、C 0.35%を越え
0.50%以下、Si 1.00%以下、Mn 1.5%以下、Cr 4.35〜
5.65%、WとMoの1種または2種を1/2W+Moで0.5〜
3.5%、V 0.2〜1.5%を含有し、かつSi,Cr量がSi<(1
8.7/Cr)-3.3の関係式を満足し、残部Feおよび不可避
的不純物からなり、焼入れ焼戻し硬さが46HRC以上、か
つ常温の衝撃値が4.8kgfm/cm2以上であることを特徴と
するアルミ鍛造金型用鋼。 - 【請求項3】 Feの一部をNi 1.5%以下で置換する請
求項1または2に記載のアルミ鍛造金型用鋼。 - 【請求項4】 Feの一部をCo 5.0%以下で置換する請
求項1ないし3のいずれかに記載のアルミ鍛造金型用
鋼。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP01791094A JP3508943B2 (ja) | 1994-01-18 | 1994-01-18 | アルミ鍛造金型用鋼 |
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JP01791094A JP3508943B2 (ja) | 1994-01-18 | 1994-01-18 | アルミ鍛造金型用鋼 |
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JPH07207414A true JPH07207414A (ja) | 1995-08-08 |
JP3508943B2 JP3508943B2 (ja) | 2004-03-22 |
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US7494618B2 (en) | 2004-01-26 | 2009-02-24 | Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha | Alloy tool steel |
JP2009293081A (ja) * | 2008-06-05 | 2009-12-17 | Sanyo Special Steel Co Ltd | アルミ加工用金型に適した工具鋼およびアルミ加工用金型 |
EP3862458A4 (en) * | 2018-10-05 | 2022-09-28 | Hitachi Metals, Ltd. | HOT WORK STEEL AND HOT WORK TOOL |
CN115161544A (zh) * | 2022-04-07 | 2022-10-11 | 燕山大学 | 一种二次硬化纳米贝氏体热作模具钢及其制备方法 |
CN116516130A (zh) * | 2023-07-05 | 2023-08-01 | 成都先进金属材料产业技术研究院股份有限公司 | 一种高硬度高冲击韧性Cr-Mo-V系热作模具钢及其制备方法 |
-
1994
- 1994-01-18 JP JP01791094A patent/JP3508943B2/ja not_active Expired - Fee Related
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