JP6680406B1 - 機械部品及び機械部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、各種強度を極めて高いレベルで実現した機械部品を提供すること。本発明の機械部品は、所定の組成を有し、表面から0.5mmまでの深さ領域について、粒界酸化層が2.0μm以下であり、ビッカース硬さが750HV以上であり、組織が焼戻しマルテンサイト及び残留オーステナイトであり、旧オーステナイトの結晶粒径がJIS粒度番号で11番以上であり、表面から0.7mmから1.2mmまでの深さ領域に、ビッカース硬さが550HVとなる深さ位置が存在し、表面から1.5mm以上の深さ領域でのビッカース硬さが200〜400HVである。

Description

本発明は、表面から深さ方向における硬さ分布を好適化した機械部品、及び真空浸炭処理と高周波焼入れを併用した機械部品の製造方法に関する。
自動車用トランスミッション部品を製造する過程においては、曲げ疲労強度及びピッティング強度などの向上を目的として、表面硬化処理が施される。近年、自動車の燃費改善の観点から、当該トランスミッション部品は、上記の各種強度の向上を通して、その小型化や軽量化が要請されている。
例えば、歯車を製造する場合、表面硬化処理の手段としてはガス浸炭焼入れが一般的に採用される。ガス浸炭処理時には、鋼材表面に粒界酸化層が形成されるとともに、パーライト等の不完全焼入れ組織が生成し、これらの現象によって歯車に関する各種強度が低下することが知られている。そのため、酸化性元素であるSi、Mn、Crを低減した鋼が提案されているが、こうした合金元素の調整のみでは、曲げ疲労強度やピッティング強度を大幅に改善することは困難である。
一方、ガス浸炭焼入れの代わりに真空浸炭焼入れを採用した場合には、以下の利点がある:
1)鋼材表面に粒界酸化層がみられず、ガス浸炭処理と比較して、各種強度の低減を回避することができ、また
2)高温での浸炭処理が可能なため、ガス浸炭処理と比較して、処理時間を短縮することができる。
しかしながら、真空浸炭焼入れを採用した場合には、高温で浸炭処理を施すと、旧オーステナイト粒が粗大化し、ひいては曲げ疲労特性が低下するという問題がある。
浸炭処理後の旧オーステナイトの結晶粒の粗大化を防止する手段として、これまでに種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には、Si量を0.3%以下とすることを特徴とした鋼について、浸炭処理後に高周波加熱により鋼部品全体を10℃/秒以上の速度でオーステナイト領域に加熱し、浸炭硬化層の旧オーステナイトの結晶粒度をJIS粒度番号で9番以上とする浸炭部品の製造方法が記載されている。
特許文献2には、ガス浸炭処理後に浸炭時の全硬化深さの0.3〜1.5倍をオーステナイト化させる高周波加熱を行い、その後焼入れすることによって、旧オーステナイトの結晶粒度がJIS粒度番号で10番以上であり、また、圧縮残留応力が付与された焼き入れ部品の製造方法が開示されている。
特開平8−92690号公報 特開昭64−036779号公報 特開2010−007120号公報
しかしながら、近年、トランスミッション部品の各種強度を極めて高いレベルで要求する車両が利用されている。
特許文献3には、真空浸炭焼入れ後に1回以上の高周波焼入れを行うことによって、平均旧オーステナイト結晶粒径を9.3μm以下にする浸炭部品の製造方法が開示されている。しかし、特許文献3に開示された製造方法では、浸炭部品の曲げ疲労強度及びピッティング強度を十分に向上できなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、各種強度を極めて高いレベルで実現した機械部品を提供することを目的としている。また、本発明は、このような高強度機械部品を得ることのできる、機械部品の製造方法を提供することを併せて目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、以下の知見を見出した。
引例3に開示された製造方法が、曲げ疲労強度及びピッティング強度を十分に向上できなかった原因について研究した結果、引例3に開示された製造方法では、浸炭部品の有効硬化層が深くできない事を、本発明者らは見出した。
一般的に、浸炭時間が同じである場合、浸炭処理温度を高くすると炭素の拡散が速まるため、有効硬化層を深くできるが、旧オーステナイト粒は粗粒になるという問題が生じる。本発明者らは、鋭意研究した結果、有効硬化層を深く、細粒を維持するための技術的な知見を見出した。
以下に、この知見について図1〜図5を参照しつつ詳述する。
なお、図1〜図3は、本発明に係る機械部品の製造方法において実施する真空浸炭処理及び高周波焼入れにおける熱サイクルを説明するための模式図である。ここで、高周波焼入れとは高周波加熱して冷却する工程をいう。
図1〜図3において、T0は、真空浸炭処理工程における浸炭処理温度(℃)であり、850℃以上1100℃以下である。T1は、高周波焼入れ工程の加熱時において機械部品の表面から0.5mmにおける最高到達温度である。また、「均熱」とは、真空浸炭処理工程の浸炭工程の開始までに機械部品の全体の温度が850℃以上1100℃以下になるように加熱する工程であり、均熱工程の時間は、特に限定されない。また、均熱工程前の昇温速度は、特に限定されない。図1〜図3は、850℃以上1100℃以下において、浸炭工程がS1分間行われ、次いで拡散工程がS2分間行われることを示す。また、「昇温速度y(℃/秒)」とは、高周波加熱時の昇温速度であり、「水冷」とは、機械部品が前記高周波加熱後に水で冷却されたことを意味する。
図4(a)は、前記真空浸炭処理及び高周波焼入れの終了段階で得られる機械部品表層の旧オーステナイト組織の一例を示す写真である。図5は、前記真空浸炭処理及び高周波焼入れの終了段階で得られる機械部品の深さ方向におけるビッカース硬さ分布例を示すグラフである。
本発明者らは、機械部品に対して、図1、図2及び図3に示す真空浸炭処理を施すことで、機械部品の表面から1.5mmまでの深さ領域における鋼中のC濃度を高めることができる、との知見を得た。
また、本発明者らは、真空浸炭処理後、図1、図2及び図3に示す熱サイクルで高周波焼入れを行うことで、図4(a)に示すように表面近傍に浸炭異常層である粒界酸化層がほとんどみられず、表面から0.5mmまでの深さ領域における旧オーステナイトの結晶粒度がJIS粒度番号で11番以上の組織を得ることができる、との知見を得た。
なお、図4(a)は表面にニッケルめっきされた試験片の断面写真であり以下の通り作成した。真空浸炭及び高周波焼入れを施した丸棒のL断面から表面を含むように試験片を作製する。試験片表面全体にニッケルの金属めっきを施し、断面を研磨後、ピクリン酸とエタノールの混合溶液(アルコール100mlに対しピクリン酸4g)に5分浸漬させ、オーステナイト粒界を現出させた後、表面を含むように光学顕微鏡で1000倍の写真を撮影する。金属めっきは、試験片の表面が欠けないように施すことが好ましい。
さらに、本発明者らは、図5に示すように、主に、図1、図2及び図3に示す真空浸炭及び高周波焼入れを採用することで、機械部品の表面から0.5mmまでの深さ領域(表面付近の領域A)におけるビッカース硬さを750HV以上とすることができるとともに、図1、図2及び図3に示す真空浸炭焼入れを採用することで、表面から0.7mmの深さから1.2mmの深さまでの領域(領域Aよりも内部の領域B)に、ビッカース硬さが550HVとなる深さ位置を存在させることができ、ひいては機械部品の深さ方向における硬さ分布の好適化を実現することができるとの知見を得た。
加えて、本発明者らは、上述したC濃度の向上、旧オーステナイトの結晶粒度の増加(結晶粒の微細化)、及び機械部品の深さ方向における硬さ分布の好適化により、機械部品の各種強度(例えば、曲げ疲労強度やピッティング強度)を向上させることができる、との知見を得た。
本発明は、上記知見に基づき、さらに詳細に検討した結果得られたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)表面から1.50mm以上の深さ領域について、
化学組成が、質量%で、
C :0.10〜0.40%、
Si:0.10〜3.00%、
Mn:0.50〜3.00%、
Cr:0.10〜3.00%、
Al:0.010〜0.100%、
N:0.003〜0.030%、
S:0.003〜0.030%、
P:0.020%以下
Mo:0〜3.00%、
B:0〜0.0050%、
Nb:0〜0.100%、
Ti:0〜0.100%、
V:0〜0.50%、
REM:0〜0.020%
残部:Fe及び不純物であり、
粒界酸化層が2.0μm以下であり、
表面から0.03mmから0.50mmまでの深さ領域について、
ビッカース硬さが750HV以上であり、
組織が焼戻しマルテンサイト及び残留オーステナイトであり、
旧オーステナイトの結晶粒径がJIS粒度番号で11番以上であり、
表面から0.70mmから1.20mmまでの深さ領域に、ビッカース硬さが550HVとなる深さ位置が存在し、
表面から1.50mm以上の深さ領域でのビッカース硬さが200〜400HVである、
ことを特徴とする機械部品。
(2)化学組成が、質量%で、
C :0.10〜0.40%、
Si:0.10〜3.00%、
Mn:0.50〜3.00%、
Cr:0.10〜3.00%、
Al:0.010〜0.100%、
N:0.003〜0.030%、
S:0.003〜0.030%、
P:0.020%以下、
Mo:0〜3.00%、
B:0〜0.0050%、
Nb:0〜0.100%、
Ti:0〜0.100%、
V:0〜0.50%、
REM:0〜0.020%
残部:Fe及び不純物である鋼材を機械部品形状に成形し、
浸炭処理温度950℃超〜1100℃にて真空浸炭処理を行い、次いで、
オーステナイト域から焼入れし、
下記式(1)、(2)を満足し、かつ、周波数を10〜500KHzとして、1回以上高周波焼入れし、次いで、
130〜200℃で焼戻しすることを特徴とする機械部品の製造方法。
300≦y≦−0.35×T0+750・・・(1)
A<T1≦1000・・・(2)
但し、T0は浸炭処理温度(℃);yは高周波加熱時の昇温速度(℃/秒);T1は機械部品の表面から0.5mmにおける最高到達温度;Aは鋼のオーステナイト化温度である。
(3)前記高周波焼入れを2回又は3回行う、(2)に記載の機械部品の製造方法。
本発明に係る機械部品に関する技術では、真空浸炭処理と高周波焼入れを併用することで、表面からの深さ方向における硬さ分布を好適化している。従って、本発明に係る機械部品に関する技術によれば、各種強度(例えば、曲げ疲労強度やピッティング強度)が極めて高い機械部品を得ることができる。
図1は、本発明に係る機械部品の製造方法において実施する真空浸炭処理及び高周波焼入れにおける熱サイクルを説明するための模式図である。 図2は、本発明に係る機械部品の製造方法において実施する真空浸炭処理及び高周波焼入れにおける熱サイクルを説明するための模式図である。 図3は、本発明に係る機械部品の製造方法において実施する真空浸炭処理及び高周波焼入れにおける熱サイクルを説明するための模式図である。 図4(a)は、前記真空浸炭処理及び高周波焼入れの終了段階で得られる機械部品表層の旧オーステナイト組織の一例を示す写真であり、図4(b)は真空浸炭処理後の拡大断面写真であり、図4(c)はガス浸炭処理後の拡大断面写真である。 図5は、前記真空浸炭処理及び高周波焼入れの終了段階で得られる機械部品の深さ方向におけるビッカース硬さ分布例を示すグラフである。 図6は、高周波焼入れにおける、昇温速度と真空浸炭処理温度との関係を示すグラフである。 図7は、部品表面付近に生じた粒界酸化層の拡大断面写真である。 図8(a)は、製造No.1のビッカース硬さの測定の結果を示すグラフであり、図8(b)は、製造No.1のビッカース硬さが550Hvを超える深さ位置及び550Hv未満の深さ位置の2点を抽出し、2点を結ぶ一次関数を示すグラフである。
以下、本発明に係る機械部品及び機械部品の製造方法についての、各構成要件について詳細に説明する。なお、以下では、各元素の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
<機械部品>
まず、本実施形態に係る機械部品について詳述する。ここで、機械部品とは、高面圧を受ける部品を意味し、その素材である鋼の成分塑性の限定理由は、以下のとおりである。
[成分元素]
本実施形態に係る機械部品の成分組成は、以下のとおりである。但し、ここでいう成分組成とは、機械部品の表面から1.5mm以上の深さ領域における成分元素を意味し、表面から1.5mm未満の深さ領域における成分元素を意味するものではない。
(必須元素)
C :0.10〜0.40%
Cは機械部品として必要な強度を得るための元素である。Cの含有量が0.10%未満であると、機械部品として必要な強度が得られず、一方、Cの含有量が0.40%よりも多いと、鋼の靭性が劣化し、さらに素材硬さの上昇に起因して疲労強度が顕著に劣化する。従って、C量は0.10〜0.40%とする。
なお、強度を向上させる観点から含有させる場合のC含有量の下限値は、0.15、0.18%である。疲労強度劣化防止を向上させる観点から含有させる場合のC含有量の上限値は0.35、0.30、0.25%である。
Si:0.10〜3.00%
Siは焼戻し時に析出するε炭化物から比較的粗大なセメンタイトへの遷移を抑制し、低温焼戻しマルテンサイト鋼の焼戻し軟化抵抗を顕著に増加させるための元素である。Siを含有することで鋼の面疲労強度が向上する。この効果を得るためには、Siの含有量を0.10%以上とする必要がある。一方、Siを、3.00%を超えて含有させると、焼戻し軟化抵抗の増加効果が飽和するばかりでなく、素材硬さの上昇に起因して疲労強度が顕著に劣化する。また、Siはフェライトを安定化させるため、3.00%を超えて添加すると高周波焼入れの加熱時にフェライトが残留し、均一なオーステナイトが得られず、ひいては、焼入れ後に均一なマルテンサイト組織が得られなくなる場合がある。従って、Si量は0.10〜3.00%とする。
なお、鋼の面疲労強度向上の観点から含有させる場合のSi含有量の下限値は、0.15,0.20%、0.30%であり、疲労強度劣化防止の観点から含有させる場合のSi含有量の上限値は、2.50、2.00%である。
Mn:0.50〜3.00%
Mnは鋼の焼入性を高め、ひいては高周波焼入れ時にマルテンサイト組織を得るのに有効な元素である。マルテンサイト組織を得るためには、Mnの含有量を0.50%以上とする必要がある。一方、Mnの添加量が3.00%よりも多いと、鋼の靭性が劣化し、さらに素材硬さの上昇に起因して疲労特性が顕著に劣化する。従って、Mn量は0.50〜3.00%とする。
なお、鋼の焼入れ性向上の観点から含有させる場合のMn含有量の下限値は、0.60、0.70%であり、疲労特性の劣化をさらに高いレベルで防止する観点から含有させる場合のMn含有量の上限値は、2.50、2.00、1.50%である。
Cr:0.10〜3.00%
Crは鋼の焼入れ性を高めるとともに、焼戻し軟化抵抗を付与するための元素である。Crの含有量が0.10%未満である場合、焼入れ性向上や焼戻し軟化抵抗付与に関する効果が得られない。一方、Crの含有量が3.00%を超えると、焼入れ後に残留オーステナイト量が多くなり、硬さの低下を招く。また、Crの含有量が3.00%を超えると、Crがセメンタイト中に濃化して安定化することによって、高周波焼入れ時の炭化物のオーステナイトへの溶け込みを阻害し、焼入領域の硬さムラの原因となる。従って、Cr量は0.10〜3.00%とする。
なお、鋼の焼入れ性向上の観点から含有させる場合Cr含有量の下限値は0.20、0.30、0.50%であり、硬さ低下を更に防止する観点から含有させる場合Cr含有用の上限値は2.50、2.00、1.50%である。
Al:0.010〜0.100%
Alは、Nと結合してAlNを形成し、オーステナイト領域での結晶粒の粗大化を抑制する元素である。結晶粒の粗大化を抑制するには、Alの含有量は0.010%以上とする必要がある。しかしながら、Alを過剰に含有すると、Alが粗大な酸化物を構成して残存し易くなり、疲労特性が低下する。従って、Al量は0.010〜0.100%とする。
なお、鋼の結晶粒の粗大化を抑制する観点から含有させる場合Al含有量の下限値は、0.015、0.020%であり、疲労特性の低下を抑制する観点から含有させる場合、Al含有量の上限値は、0.070、0.060、0.050%である。
N:0.003〜0.030%
Nは、Alと結合してAlNを形成し、オーステナイト領域での結晶の粒粗大化を抑制する元素である。結晶粒の粗大化を抑制するには、Nの含有量を0.003%以上とする必要がある。しかしながら、Nを過剰に含有すると、粗大AlNや粗大BNが生成することにより、機械部品の内部が著しく脆化し、疲労強度が顕著に劣化する。従って、N含有量は0.003〜0.030%とする。
なお、鋼の結晶粒の粗大化を抑制する観点から含有させる場合N含有量の下限値は、0.004、0.005、0.006%であり、疲労強度の劣化を抑制する観点から含有させる場合、N量の上限値は、0.025、0.020%である。
S:0.003〜0.030%
Sは、機械部品を製造する上で、切削性を確保する元素である。但し、Sは、Mnと結合してMnSを形成し、このMnSが疲労亀裂の伝播経路となることに起因して疲労強度や靭性を低下させる。このため、Sを過剰に含有すると、機械部品の内部が著しく脆化し、疲労強度が顕著に劣化するとともに、靱性も劣化する。従って、S含有量は0.003〜0.030%とする。
なお、鋼の切削性を向上させる観点から含有させる場合、S含有量の下限値は、0.005、0.007%であり、疲労強度の劣化を抑制する効果や、靱性の劣化を抑制する効果の観点から含有させる場合S量の上限値は、0.025、0.020、0.015%である。
(残部)
残部は、Fe及び不純物である。不純物とは、鉄鋼材料を工業的に製造する際に、原料としての鉱石、スクラップ又は製造環境などから混入するものを指す。また、不純物としては、P、及びAs、Co、O等が挙げられ、さらに、Ni、Mg、Zr、Te、Bi、Pb、Sn及びZn等が挙げられる。これらの中で、特に、Pは、0.020%以下に制限される。これに対し、As、Co、O、Cu、Ni、Mg、Zr、Te、Bi、Pb、Sn及びZn等は、本発明の効果を阻害しない程度に制限される。Cuは0.20%以下に制限され、Niは0.30%以下に制限されることが好ましい。なお、Pの限定理由は、以下のとおりである。
P:0.020%以下
Pは、オーステナイト粒界に偏析して、旧オーステナイト粒界を脆化させることによって粒界割れの原因となるので、できるだけ低減することが望ましい。このため、P量を0.020%以下の範囲に制限する必要がある。従って、P含有量は0.020%以下とする。なお、本願の課題を解決する上で特にP量の下限を設定する必要はないが、P量を0.001%未満に制限しようとするとコストが嵩む。従って、P含有量は0.001%以上とすることが好ましい。
なお、OはAlやSiO等の酸化物を形成し、この酸化物が疲労亀裂の伝播経路となることに起因して疲労強度や靭性を低下させる。そのため、不純物としてのOの含有量はできるだけ低減することが肝要である。好ましいO含有量は0.005%以下であり、さらに好ましくは0.002%以下である。
また、被削性を改善する元素として知られるPb、Bi、Sn及びTeは、それぞれ0.01%以下を含有しても疲労強度や靱性への影響は小さい。
(任意選択的元素)
Mo:0〜3.00%
Moは、焼入れ性を向上させ、焼戻し軟化抵抗性を高める元素である。本願の課題を解決する上で特にMo量の上限を設定する必要はないが、Moを3.00%以上含有すると、焼入れ性等に関する効果が飽和するだけでなく、製造コストが嵩む。従って、Mo含有量は0〜3.00%である。
B:0〜0.0050%
Bは、オーステナイト中に僅かに固溶させただけで鋼の焼入性を高めるため、高周波焼入れ時にマルテンサイト組織を効率的に得ることのできる元素である。一方、鋼中へのB添加量が0.0050%を超えると、多量のBNを形成してNを消費するため、オーステナイト粒を粗大化するおそれがある。従って、B含有量は0〜0.0050%である。
Nb:0〜0.100%
Nbは、鋼中でN、Cと結合して炭窒化物を形成する元素である。この炭窒化物はオーステナイト結晶粒界をピンニングし、ひいては粒成長を抑制して金属組織の粗大化を防止する。金属組織の粗大化の防止効果を得るためには、Nbを0.100%以下含有させてもよい。一方、鋼中のNb含有量が0.100%を超えると、素材硬さの上昇に起因して機械部品の切削・鍛造等の加工性が顕著に劣化する。また、鋼中のNb含有量が0.100%を超えると、炭窒化物が多量に形成され、高周波焼入れ時に焼入領域の硬さムラが発生する。さらに、Nbを多量に含有させると、1000℃以上の高温域における延性が低下し、連続鋳造、圧延時の歩留まりが低下する。従って、Nb含有量は0〜0.100%である。
Ti:0〜0.100%
Tiは、鋼中でN、Cと結合して炭窒化物を形成する元素である。この炭窒化物はオーステナイト結晶粒界をピンニングし、ひいては粒成長を抑制して金属組織の粗大化を防止する。金属組織の粗大化の防止効果を得るためには、Tiを0.100%以下含有させてもよい。一方、鋼中のTi含有量が0.100%を超えると、素材硬さの上昇に起因して機械部品の切削・鍛造等の加工性が顕著に劣化する。また、鋼中のTi含有量が0.100%を超えると、炭窒化物が多量に形成され、高周波焼入れ時に焼入領域の硬さムラが発生する。従って、Ti含有量は0〜0.100%である。
V:0〜0.50%
Vは、鋼中でN、Cと結合して炭窒化物を形成する元素である。この炭窒化物はオーステナイト結晶粒界をピンニングし、ひいては粒成長を抑制して組織を微細化する。また、Vを含む炭窒化物は、金属材料の析出強化に寄与する極微細な硬質粒子であって、内部硬さを増加させる。一方、鋼中へのV添加量が0.50%を超えると、添加コストが過大となるとともに、素材硬さの上昇に起因して機械部品の切削・鍛造等の加工性が顕著に劣化する。従って、V含有量は0〜0.50%である。
REM:0〜0.020%
REM(希土類元素)とは、原子番号57のランタンから原子番号71ルテシウムまでの15元素と、原子番号21のスカンジウム及び原子番号39のイットリウムと、の合計17元素の総称である。鋼にREMが含有されると、圧延時及び熱間鍛造時にMnS粒子の伸延が抑制される。但し、REM含有量が0.020%を超えると、REMを含む硫化物が大量に生成され、鋼の被削性が劣化する。従って、REM含有量は0〜0.020%である。
[硬さ及び金属組織等]
次に、本実施形態に係る機械部品の硬さ及び金属組織等について説明する。
一般に、歯車等の高面圧を受ける機械部品を製造する際には、耐ピッティング特性、曲げ疲労特性や耐摩耗性を与えるため、鋼素材を部品形状に加工した後、表面硬化処理が施される。
本実施形態に係る機械部品では、表面硬化処理として、真空浸炭処理と、その後の高周波焼入れ処理と、が含まれる。このように真空浸炭処理と高周波焼入れ処理とを経て得られた機械部品(浸炭・高周波部品)は、真空浸炭処理のみを経て得られた機械部品(浸炭部品)に対して、耐ピッティング特性や曲げ疲労特性を高めることができる。但し、浸炭・高周波部品において、浸炭部品と比較して、耐ピッティング特性や曲げ疲労特性を高めるには、表層での硬さを高めるとともに、有効硬化層の機械部品表面からの深さ(有効硬化層深さ)を大きくすることが肝要である。ここで、本実施形態において、有効硬化層深さとは、鋼材表面からビッカース硬さが550HVとなる位置までの深さ(距離)である。
本実施形態に係る機械部品では、粒界酸化層が2.0μm以下である。ガス浸炭焼入れを行うと、浸炭雰囲気に存在する微量酸素と、酸素と親和性の高いSi,Mn,Crなどの合金元素が優先的に結合し、粒界酸化が生じる。
粒界酸化は表面から粒界に沿い内部に向かう酸化を総称する。ここで、酸化によっては、表面から一様に生じるスケール(酸化被膜)も生成するので、スケールの厚さも粒界酸化に含まれる。本発明において、粒界酸化層の厚さは、部品表面に生じた粒界酸化の前記部品表面から部品内部側の最深地点までの最大深さである(図7参照)。
通常、JIS規格鋼であるSCr420やSCM420にガス浸炭を施すと、表面から10〜20μm程度の深さ領域に粒界酸化層が生成する。一方、真空浸炭を施した場合には粒界酸化層がほとんど生成しない。
(表面から0.5mmまでの深さ領域(表層)での硬さ及び組織等)
表面から0.03mm及び表面から0.50mmの硬さを確認し、両方の評価点において750HVを満たす場合、表面の硬さが十分といえる。本実施形態に係る機械部品では、機械部品の表面から0.03mmから0.50mmまでの深さ領域では、マルテンサイト組織は変わらず、侵入した炭素の拡散に応じて硬さが変化している。深さに従って、炭素濃度が減少し、硬さが減少している(参照:図8(a)、図5)。よって、前記表面から0.03mm及び前記表面から0.50mmの硬さが750HVを満たす場合、本実施形態に係る機械部品では、その表面から0.03mmから0.50mmまでの深さの領域(表層)におけるビッカース硬さが750HV以上を満たすと判断する。これにより、疲労亀裂が抑制されることで、曲げ疲労強度及びピッティング強度の向上効果が奏される。
さらに、本実施形態に係る機械部品においては、組織が焼戻しマルテンサイト及び残留オーステナイトである。これにより、高硬度が得られ、疲労亀裂が抑制されることで、曲げ疲労強度及びピッティング強度の向上効果が奏される。
加えて、本実施形態に係る機械部品においては、旧オーステナイトの結晶粒径がJIS粒度番号で11番以上である。面疲労強度と曲げ疲労強度は旧オーステナイトの結晶粒が小さいほど高くなり、旧オーステナイト結晶粒度がJIS粒度番号で11番以上になると、浸炭部品よりも高い耐ピッティング特性及び曲げ疲労特性を得ることができる。表面から0.03mmから0.50mmまでの深さ領域(表層)での旧オーステナイトの結晶粒界は、JIS粒度番号で12番以上であることが好ましい。
なお、旧オーステナイトの結晶粒径の測定は、機械部品表面から0.50mm深さの前記表面と平行な断面を観察する。測定に際しては、上記断面を切り出した後、鏡面研磨を施し、ピクリン酸とエタノールの混合溶液(アルコール100mlに対しピクリン酸4g)に5分浸漬させ、オーステナイト粒界を現出させる。そして、JIS G 0551に記載の切断法や結晶粒度標準図と比較して、粒度番号を求めることができる。また、前記断面の代わりに、機械部品表面と垂直な断面を観察面としても良く、その場合は0.50±0.05mm深さの範囲で結晶粒度を測定するものとする。
(有効硬化層の表面からの範囲)
本実施形態に係る機械部品においては、表面から0.7mmから1.2mmまでの深さ領域に、ビッカース硬さが550HVとなる深さ位置が存在する。一般に、機械部品においては、有効硬化層が機械部品の表面から近いほど部品内部から破壊が起こり易い。このため、有効硬化層深さは表面から0.7mm以上とする必要がある。これに対し、有効硬化層が表面から過度に遠くまで存在すると、表層での圧縮残留応力が低下する傾向にある。このため、有効硬化層深さは1.2mm以下とする必要がある。なお、有効硬化層深さが、機械部品の表面から0.75mmから1.1mmまでの場合は、部品内部からの破壊をさらに抑制することができるとともに、表層での残留応力をさらに高めることができる。
(表面から1.5mm以上の深さ領域(内部)での硬さ)
本実施形態に係る機械部品においては、表面から1.5mm以上の深さ領域でのビッカース硬さが200〜400HVである。内部の硬さが不十分な場合は、内部起点の疲労強度や曲げ疲労強度が低くなる。このため、内部の硬さはビッカース硬さが200HV以上とする必要がある。一方、内部の硬さが過度に高い場合は、機械部品の靭性が低くなる。従って、内部の硬さはビッカース硬さが200〜400HVである。なお、内部でのビッカース硬さが250〜350HVの場合は、疲労強度や曲げ疲労強度がさらに高まるとともに、靱性をさらに高いレベルで確保することができる。
本実施形態に係る機械部品においては、表面から1.5mm以上の深さ領域でのビッカース硬さが200〜400HVである。これにより、内部での靱性が得られ、曲げ疲労強度及びピッティング強度の向上効果が奏される。
以上に示すとおり、本実施形態に係る機械部品においては、表面から0.5mmまでの深さ領域(表層)と、表面から0.7mmから1.2mmまでの深さ領域(有効硬化層)と、表面から1.5mm以上の深さ領域(内部)と、において、少なくとも硬さを好適に分布させるとともに、金属組織等についても好適に制御している。特に、有効硬化層深さを0.7mmから1.2mmまでとしていることで、表層における粒界酸化層の低減効果と、旧オーステナイト結晶粒の微細化に関する効果と、が相まって、従来の浸炭部品よりも高い耐ピッティング特性及び曲げ疲労特性を得ることができる。
<機械部品の製造方法>
次に、本実施形態に係る機械部品の製造方法について詳述する。ここで、機械部品の製造方法とは、上述した機械部品の製造方法であり、所定の成分からなる鋼材を機械部品形状に成形する工程(成形工程)と、真空で浸炭処理して、表層及び有効硬化層における炭素量を調整する工程(真空浸炭処理工程)と、オーステナイト域から焼入れする工程(焼入れ工程)と、高周波加熱を用いて焼入れする工程(高周波焼入れ工程)と、所定温度で焼戻しする工程(焼戻し工程)とを含む。以下に、上記各工程について詳述する。
(成形工程)
機械部品の成形については、特に限られない、例えば、質量%で、C:0.10〜0.40%、Si:0.10〜3.00%、Mn:0.50〜3.00%、Cr:0.10〜3.00%、Al:0.010〜0.100%、N:0.003〜0.030%、S:0.003〜0.030%を含有し、残部がFe及び不純物であり、前記不純物中、P:0.020%以下に制限された鋼材を機械部品形状に成形する。鋼材には、上記成分の他、さらに、質量%で、Mo:0〜3.00%、B:0〜0.0050%、Nb:0〜0.100%、Ti:0〜0.100%、V:0〜0.50%、REM:0〜0.020%の1種又は2種以上を含有させてもよい。
機械部品の所定形状への加工方法としては、旋削、フライス削り、中ぐり、穴あけ、ねじ立て、リーマ仕上げ、歯切り、平削り、立て削り、ブローチ削り、及び歯車形削り等の切削加工、研削、ホーニング仕上げ、超仕上げ、及びラップ仕上げ、バレル仕上げ、及び液体ホーニング等の研削加工、並びに、放電加工、電解加工、電子ビーム加工、レーザ加工、及び付加加工(積層造形)等の特殊加工などが挙げられる。例えば、鋼材から、歯車形状の成形体を得る。
(真空浸炭処理工程)
成形工程後、成形体に対して、浸炭処理温度950超〜1100℃で真空浸炭処理を施す。真空浸炭処理は、成形体の表層(表面から0.03mmから0.50mmまでの深さ領域)において粒界酸化層の生成を抑制しつつ、成形体の表面を硬化させ、機械部品として必要な耐ピッティング特性や曲げ疲労特性を確保するために必要不可欠な処理である。
真空浸炭処理は拡散現象を利用する処理であり、アセチレン、プロパン及びエチレン等の炭化水素ガスを用いる。浸炭温度が950℃以下では、機械部品中に十分な炭素を拡散させるために長時間の加熱処理を要し、コストが嵩む。一方、浸炭温度が1100℃を超えると、著しい粗粒化や混粒化を生じるおそれがある。そのため、浸炭は950超〜1100℃の温度域で行う。コストの低廉化や、粗粒化の抑制及び混粒化の抑制をさらに高いレベルで実現させるためには、浸炭温度の下限値を960℃以上、好ましくは970℃以上、又は上限値を1050℃以下の温度域で行うことが好ましい。
ここで、本実施形態において真空浸炭を用いる理由は、以下のとおりである。
1)成形体の表層に粒界酸化層を生成せず、ガス浸炭と比較して、疲労強度を向上できる。
2)高温で真空浸炭処理ができるため、ガス浸炭と比較して、処理時間を短縮できる。
真空浸炭処理においては、成形体の表面に炭素を導入する浸炭工程の時間(浸炭期)と、ガスの供給を停止して成形体の表面から成形体の内部へ炭素を拡散させる拡散工程の時間(拡散期)と、の和(処理時間)を、20分以上500分以下とすることが好ましい。処理時間を20分未満とすると、成形体の表面及びその内部に十分な炭素が供給されず、目標の表層硬さや有効硬化層深さを得ることができない。
尚、前記「目標の表層硬さ」とは、本実施形態に係る機械部品の表面から0.03mm及び0.50mmの深さにおいて750HV以上のビッカース硬さを有することであり、「目標の有効硬化層深さ」とは、鋼材表面からビッカース硬さが550HVとなる位置までの深さ(距離)が表面から0.7mm以上1.2mm以下であることをいう。
一方、処理時間を500分超とすると、成形体の表面の炭素濃度が過度に高くなって、粗大な炭化物が生成し、これが疲労破壊の起点となる。また、ビッカース硬さが550HVとなる深さ位置が深くなりすぎることで、鋼の靭性が劣化する。なお、目標の表層硬さ等をさらに高いレベルで得るとともに、粗大な炭化物の生成をさらに高いレベルで抑制するためには、上記処理時間を20分〜400分とすることが好ましい。
浸炭期の時間は、5分〜200分とすることが好ましい。浸炭期の時間を5分未満とすると、成形体の表面に十分な炭素が供給されず、目標の表層硬さや有効硬化層深さを得ることができない。一方、浸炭期の時間を200分超とすると、成形体の表面の炭素濃度が過度に高くなって、粗大な炭化物が生成し、これが疲労破壊の起点となる。また、ビッカース硬さが550HVとなる深さ位置が深くなりすぎることで、鋼の靭性が劣化する。
拡散期の時間は、15分〜300分とすることが好ましい。拡散期の時間を15分未満とすると、成形体の表面の炭素が十分に内部へ拡散する時間が得られず、目標の有効硬化層深さを得ることができない。一方、拡散期の時間を300分超とすると、成形体の内部へ炭素の拡散が進み過ぎ、表層の炭素濃度が低下することで目標の表層硬さを得ることができない。
(焼入れ工程)
真空浸炭処理終了後、オーステナイト域から焼入れを行う。真空浸炭処理後に焼入れを行うのは、表層の組織をマルテンサイトとして、後述する高周波加熱工程で結晶粒をより微細化するためである。また、焼入れ時にはA1点以上の温度域において冷却速度が5℃/秒以上であることが好ましい。5℃/秒以上であることが好ましい理由は、冷却中にセメンタイト等の炭化物が旧オーステナイト粒界に析出するのを防止することができるためである。焼入れ方法は、冷却特性に優れる油焼入れが好ましい。小さな部品であれば高圧の不活性ガスによる焼入れも可能である。水による焼入れも可能であるが、焼割れ、冷却ムラの発生に注意が必要である。
(高周波焼入れ工程)
上記の焼入れ終了後、高周波焼入れを行う。高周波焼入れとは、高周波加熱して冷却する工程をいう。高周波加熱では、一旦焼入れした成形体に対して再度加熱することにより、マルテンサイトから逆変態によって微細化されたオーステナイトを生成する。本発明の製造方法における高周波焼入れ工程によれば、機械部品として必要な耐ピッティング特性や曲げ疲労特性を向上させることができる。
高周波誘導加熱時の周波数は10KHz以上500KHz以下の範囲とする。10KHz未満では、成形体への電流浸透が深くなるため、内部まで熱影響が及び、焼入れ後にパーライトが生成することで脆化する。一方、500KHz超では、成形体への電流浸透が浅くなるため、成形体表面から0.03mmから0.50mmの深さ位置(表層の最深部)において所望の硬さ(750HV以上)を得ることができない。また、成形体への電流浸透が浅い場合は、成形表面から0.03mmから0.50mmまでの深さ領域(表層)において、所望の旧オーステナイト結晶粒度(11番以上)を得ることができない。以上により、高周波誘導加熱時の周波数は10KHz以上500KHz以下の範囲とする。なお、成形体表層の最深部における硬さをさらに高めるとともに、表層での旧オーステナイト結晶粒度をさらに細かくするためには、高周波誘導加熱時の周波数は100KHz以上400KHz以下の範囲とすることが好ましい。
高周波加熱における、成形体表面から0.03mmから0.50mmの深さ位置における最高到達温度は、鋼のオーステナイト化温度Aよりも高く、かつ、1000℃以下とすることが好ましい。鋼のオーステナイト化温度A以下とした場合には、オーステナイト化が不十分となり、焼ムラを含んだ組織となるおそれがある。ここで、焼ムラを含んだ組織とは、成形体に元々存在したセメンタイトが焼入れ後も未溶解のままの組織や、成形体で元々フェライトであった部分への炭素の拡散が不十分であるために、低炭素マルテンサイトになった組織をいう。一方、成形体表面から0.03mmから0.50mmの深さ位置における最高到達温度を1000℃超とした場合は、高周波加熱と焼入れで得られたマルテンサイト組織が粗大になるおそれがある。以上により、成形体表面における最高温度はA<T1≦1000の範囲とする。
前記鋼のオーステナイト化温度Aとは、組織が100%オーステナイトとなる温度であり、下記の式で示される。
但し、上記オーステナイト化温度Aの式における各元素記号には、対応する元素記号に該当する元素成分の含有量(質量%)が代入され、含有しない場合は0を代入する。
オーステナイト化する部分は、表面から0.5mmまでの深さ領域である。本願においては前記成形体表面から0.5mmの深さ位置における化学成分で上記式を用いてオーステナイト化温度を算出した。0.5mmの深さ位置での化学成分は炭素を除く成分は表面から1.5mm以上の深さ領域(内部領域)の成分と一致しているが、成形体表面から0.5mmまでの深さ領域におけるC量は、浸炭により内部領域のC量よりも高い。なお、前記成形体表面から0.5mmの深さ位置における炭素濃度は、X線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて定量した。
また、高周波加熱時の昇温速度は300℃/秒以上(−0.35×T0+750)℃/秒以下(但し、T0は真空浸炭処理温度(℃))とする。昇温速度を300℃/秒未満とした場合には、オーステナイト域で長時間加熱することになる。このため、オーステナイト粒が浸炭焼入れ後の旧オーステナイト粒組織と同程度か或いは当該組織よりも大きく成長し、高周波加熱による結晶粒を微細化する効果を得ることができない。
一方、高周波加熱時の昇温速度は(−0.35×T0+750)(℃/秒)以下とする。高周波加熱時の昇温速度の上限値は、好ましくは(−0.35×T0+735)(℃/秒)とする。真空浸炭処理温度T0が高くなるほど昇温速度の上限値は低くなり、T0が低くなるほど上限値が高くなる。真空浸炭処理直後の焼入れでは、T0が高くなるほど、旧オーステナイト粒径が粗大になる。
T0が高い場合、即ち旧オーステナイト粒径が粗大な場合には、高周波焼入れでの昇温速度を極端に大きくすると、粗大な旧オーステナイト粒が残存し、旧オーステナイト粒の粒界近傍でのみ微細粒が生成し、混粒化の度合いが高まる。これは、高周波加熱時のオーステナイト核生成サイトが主に旧オーステナイト粒界であるためであり、昇温速度が極端に大きいと、粗大な旧オーステナイト粒界から新たに生成した粒が成長する前に焼入れされるためである。
これに対し、T0が低い場合には、真空浸炭処理直後の焼入れによって得られる旧オーステナイト粒は、比較的均一で、粗大粒が生成することは少ない。そのため、Toが高い場合より速い昇温速度で高周波加熱を行うことができる。このような好適な昇温温度の上限値を定めるのに必要な真空浸炭処理温度T0は950超〜1100℃である。
ここで、高周波加熱の昇温速度が300℃/秒以上(−0.35×T0+750)℃/秒以下(但し、T0は浸炭処理温度(℃))であることについて、その根拠を以下に説明する。
表1に示す鋼材No.a〜cの組成の鋼を真空溶解炉にて溶製し、150kgのインゴットに鋳造し、このインゴットを1250℃に再加熱して鍛造で直径40mmの棒鋼に成形し、大気中で室温まで冷却した。このようにして、鋼材No.a〜cを製造した。なお、表1における符号“−”の欄は、各元素が無添加であることを意味する。
前記鋼材No.a〜cのそれぞれを旋削で直径26mmに成形して、No.1〜16の供試材料(表2の“Test”)を得た。前記供試材料No.1〜16のそれぞれを素材として、表2に示す条件で真空浸炭処理工程及び高周波焼入れ工程を行い、旧オーステナイト結晶粒度番号を調査した。その結果を図6に示す。図6中の数字は、旧オーステナイト結晶粒度番号を示す。なお、図6に示す昇温速度zは各条件で1〜3回の高周波焼入れを行った際の最後の高周波焼入れにおける昇温速度である。高周波加熱後の焼入れは、高周波加熱終了後から100℃までの冷却速度は、200〜400℃/sにて水冷することにより行った。表2における符号T0、S1及びS2は、図1〜図3における符号T0、S1及びS2にそれぞれ対応する。また、No.1〜16の供試材料の真空浸炭処理に用いられたガスは、アセチレンである。No.1〜16の供試材料のオーステナイト化温度Aは、表2の項目「0.50mm位置でのγ化温度(℃)」に示す。なお、表2における符号“−”の欄は、該当する工程が行われなかったことを意味する。
図6によれば、JIS粒度番号で11番以上の細粒組織を得るには、少なくとも、昇温速度を300(℃/秒)以上且つ(−0.35×T0+750)(℃/秒)以下にする必要があることがわかる。昇温温度が300℃/秒未満の場合には、オーステナイト域で長時間加熱する事になる。このため、オーステナイト粒が浸炭焼入れ後の旧オーステナイト粒組織と同程度か或いは当該組織よりも大きく成長し、JIS粒度番号で11番未満の旧オーステナイト粒径となる。
T0が高いほど、すなわちT0が1030℃以上且つ1100℃以下では、真空浸炭焼入れ後の旧オーステナイト粒径は粗大化する傾向がある。特に、高周波焼入れでの昇温速度を極端に大きくすると粗大な旧オーステナイト粒が残存する一方、旧オーステナイト粒の粒界近傍でのみ微細粒が生成するので、混粒化の度合いが高まる。
一方、T0が950℃以上且つ1030℃以下では、新たな微細粒が十分に生成されない傾向にあり、結晶粒度が11番以下となるおそれがある。JIS粒度番号で11番以上を得るためには、真空浸炭温度に応じて高周波加熱時の昇温速度を好適に制御する必要がある。尚、図6におけるハーフトーン(網掛)の部分は、本発明における製造方法の範囲を示す。
高周波焼き入れにおいて、高周波加熱終了後から100℃まで冷却速度は150℃/秒以上とすることが好ましく、より好ましくは200℃/秒以上である。尚、高周波加熱後の冷却は、水冷或いは油冷等により行うことができ、特に限定されない。
以上に示す高周波焼入れは、1回行うことでも、上記効果を得ることができるが、2回又は3回繰り返すことが好ましい。高周波焼入れを2回又は3回行うことで、旧オーステナイト結晶粒度をさらに微細化し、耐ピッティング強度及び曲げ疲労強度を高めることができる。但し、高周波焼入れを複数回行う場合、全ての高周波加熱工程の昇温速度は、300(℃/秒)以上且つ(−0.35×T0+750)(℃/秒)以下にする必要がある。また、高周波焼入れを複数回行う場合、各高周波加熱工程における最高到達温度は、前述したように、鋼のオーステナイト化温度Aよりも高く、かつ、1000℃以下とすることが好ましい。
(焼戻し工程)
上記の高周波焼入れ終了後、130℃以上且つ200℃以下で焼戻しを行う。焼戻し温度を130℃以上とした場合には、靱性の高い焼戻しマルテンサイトを得ることができる。一方、焼戻し温度を200℃以下とした場合には、焼戻しによる硬さ低下を防止することができる。なお、これらの効果をそれぞれさらに高いレベルで奏するためには、焼戻し温度の下限を150℃とすることが好ましく、焼戻し温度の上限を180℃とすることが好ましい。この焼戻し工程を経ることで、本実施形態所定の機械部品が得られる。
以上説明したように、本実施形態に係る機械部品の製造方法は、成形工程、真空浸炭処理工程、焼入れ工程、高周波焼入れ工程及び焼戻し工程を含み、特に真空浸炭処理工程、焼入れ工程、及び高周波焼入れ工程における各加熱条件を所定の範囲とした方法である。
本発明の製造方法によれば、上述したC濃度の向上、旧オーステナイトの結晶粒の微細化、及び機械部品の深さ方向における硬さ分布の好適化により、曲げ疲労強度やピッティング強度等の機械部品の各種強度を向上させることができる。
トランスミッション部品の各種強度が極めて高いレベルで要求される場合、浸炭硬化層の旧オーステナイトの結晶粒度をさらに細かく制御することが肝要である。また、トランスミッション部品の各種強度を極めて高くするためには、当該部品の表面付近の硬さと、上記部品の内部での硬さと、を適宜調整し、機械部品の深さ方向における硬さ分布を好適化することが肝要である。
本発明の製造方法によれば、得られる機械部品の表層硬さを高めるとともに、有効硬化層の深さを最適化し、さらに表層における旧オーステナイトの結晶粒径をJIS粒度番号で11番以上とすることができる。そのため、トランスミッション部品の各種強度が極めて高いレベルで要求される場合であっても、本発明の製造方法によれば、優れた耐ピッティング特性や曲げ疲労特性を有する機械部品を得ることができる。
また、従来技術では、旧オーステナイト粒を細粒化するとともに有効硬化層を深くするため、浸炭温度を低温にし、浸炭期の時間を長くする必要があり工業上好ましくない。しかし、本発明の製造方法によれば、950℃超の浸炭温度で真空浸炭することによって有効硬化層を深くし、限られた条件の高周波焼入れを行う事で、細粒を保持することができるので、製品の製造時間を短縮することができる。このように、本発明の製造方法は、工業的生産の観点において好ましい。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例で用いた各条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明はこの一条件例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱せず、その目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
表3に示す成分組成を有する鋼(鋼No.A〜A0)をそれぞれ溶製し、熱間鍛造により、φ40mmの棒鋼に成形した。なお、表3における符号“−”の欄は、各元素が無添加であることを意味する。また、表3中の下線を付した数値は当該数値が本発明の範囲外であることを示す。
次に、得られた各棒鋼から、機械加工により、大径部(試験部)φ26mmのローラーピッティング試験片を作製した。また、得られた各棒鋼から、全長80mm、つかみ部φ12mm、平行部φ10mm、切欠き部φ8mm、切欠き部の曲率半径1mmの半円の切欠付きの小野式回転曲げ試験片を作製した。さらに、得られた各棒鋼から、φ26mm×50mmの丸棒試験片を作製した。
上記のローラーピッティング試験片及び小野式回転曲げ試験片に対して、表4−1及び表4−2に示す条件で真空浸炭処理、油焼入れ、及び高周波焼入れを行った。高周波焼き入れにおける高周波加熱後から100℃までの冷却速度は、200〜400℃/秒とした。その後、150℃×60分の条件で焼戻し処理を行った。浸炭工程における炭素化合物ガス(表4−1中の“ガス”)の圧力は、0.01kPa〜0.50kPaに調整した。尚、表4−1における符号T0、S1及びS2は、図1〜図3における符号T0、S1及びS2にそれぞれ対応する。また、同一の棒鋼から形成され、同一の条件下で真空浸炭処理、油焼入れ、及び高周波焼入れが行われたローラーピッティング試験片及び小野式回転曲げ試験片は、表4−1、表4−2及び表5−1、表5−2において同一の製造No.で参照される。なお、表4−2における符号“−”の欄は、該当する工程が行われなかったことを意味する。
焼戻し後、試験精度を向上するために、ローラーピッティング試験片及び小野式回転曲げ試験片のつかみ部に、仕上げ加工を施した。
ローラーピッティング試験は、大ローラー:SCM420浸炭品、クラウニング:150R、回転数:1500rpm、潤滑油:トランスミッション油、油温:80℃、すべり率:−40%、とし、最大1000万回の条件で行い、S−N線図を作成してローラーピッティング疲労限を求めた。ローラーピッティング疲労限が2500MPa(SCM420浸炭品相当)に達しないものは面疲労強度が劣ると判断した。
また、小野式回転曲げ疲労試験は、JIS Z2274に準じて実施した。回転数3000rpmで最大1000万回の条件で行い、S−N線図を作成して回転曲げ疲労限を求めた。回転曲げ疲労限が450MPa(SCM420浸炭品相当)に達しないものは曲げ疲労強度が劣ると判断した。
粒界酸化層の測定は、真空浸炭処理及び油焼入れ処理後に行った。油焼入れ処理後の各試験水準の丸棒試験片の中央部を切断し、切断面を研磨後、ナイタール溶液(硝酸3gをエタノール100mlで溶解し、必要に応じて界面活性剤を加えた溶液)を用いて、5〜30秒腐食した後、水洗した。その後、光学顕微鏡で1000倍の写真を撮影した。撮影した写真において表面から試験片内部に連続する黒い部分を粒界酸化とした。前記連続する黒い部分のうち、前記表面からの最深点を測定し、前記表面から前記最深点まで深さを粒界酸化層深さとした。
さらに、真空浸炭、高周波焼入れ、油焼入れ、及び焼戻し処理を行った各試験水準の丸棒試験片の中央部を切断し、断面において表面から0.03mm深さの位置と、表面から2.0mm内側まで一定間隔でビッカース硬さ測定を行い、表層硬さ、有効硬化層深さ、内部硬さを求めた。表面から0.03mmの深さ位置で、表面から1.0mm深さ位置までは0.1mm間隔で、及び表面から1.0mmから2.0mm深さ位置までについては0.2mm間隔でビッカース硬さ測定を行った。
なお、硬さ測定は荷重300gで行い、各深さ位置で3点測定した平均値を採用した。表面から0.03mm及び0.5mm深さ位置での硬さ測定から表層硬さを確認した。また、有効硬化層の深さ位置の確認を次の通り行った。前記0.1mm間隔及び0.2mm間隔のビッカース硬さの測定結果から、ビッカース硬さが550Hvを超える深さ位置(図8(a)、(b)のグラフ内の座標“Hv1”)及び550Hv未満の深さ位置(図8(a)、(b)のグラフ内の座標“Hv2”)の2点を抽出し、2点を結ぶ一次関数を用いて、ビッカース硬さが550Hvとなる深さ位置(有効硬化層の深さ位置)を求めた。また、内部の硬さは、表面から1.6mm、1.8mm及び2.0mmの深さ位置での3点でのビッカース硬さの平均値を用いて確認した。
製造No.1の上記ビッカース硬さの測定結果を図8(a)に示す。図8(b)は、製造No.1のビッカース硬さが550Hvを超える深さ位置及び550Hv未満の深さ位置の2点を抽出し、2点を結ぶ一次関数を示すグラフである。図8(b)に示す1次関数を得て、製造No.1の有効硬化層の深さ位置を特定した。この方法を用いて、表4−1の他の製造No.2〜45の有効硬化層の深さ位置を特定した。なお、図8(a)に示す様に、鋼材は表層から0.50mmまでのビッカース硬さは、炭素の拡散に応じて変化している事がわかる。
また、製造No.1〜45の各試験片のオーステナイト化温度は、各試験片の表面から0.5mmの深さ位置における炭素濃度を用いて、前述したオーステナイト化温度Aの式により算出した。炭素濃度以外の元素の含有量は、表面から1.5mm以上の深さ領域の含有量と同じとして、オーステナイト化温度Aを算出した。各試験片の表面から0.5mmの深さ位置における炭素濃度は、X線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて定量した。各試験片のオーステナイト化温度Aは、表4−2の項目「0.50mm位置でのγ化温度(℃)」に示す。また、各試験片の表面から0.5mmの深さ位置における炭素濃度の測定結果は、表5−1及び表5−2の項目「0.5mmC量」に示す。
さらに、前記断面を研磨後、ピクリン酸とエタノールの混合溶液(アルコール100mlに対しピクリン酸4g)に5分浸漬させ、オーステナイト粒界を現出させた後、最表面を含むよう、光学顕微鏡で1000倍の写真を撮影し、JIS G 0551に記載の切断法により平均旧オーステナイト結晶粒度を算出した。
これらの評価結果を表5−1、表5−2に示す。表4−1、表4−2及び表5−1、表5−2中の下線を付した数値は、当該数値が本発明の範囲外であることを示す。
製造No.1〜19の本発明例は表層硬さ、有効硬化層深さ、旧オーステナイト粒結晶粒度、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限のいずれも目標を達成した。
一方、製造No.20は、部品の鋼成分のC量が不足しており、強度が不足し、表層硬さ、内部硬さ、及び、有効硬化層深さが目標未達であり、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.21は、部品の鋼成分のC量が過剰であり、内部硬さが目標範囲外であり、内部硬さの上昇に起因して、鋼の靭性が劣化し、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.22は、部品の鋼成分のSi量が不足しており、焼戻し軟化抵抗が低下し面疲労強度が不足したため、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.23は、部品の鋼成分のSi量が過剰であり、内部硬さが目標範囲外であり、内部硬さの上昇に起因して、鋼の靭性が劣化し、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
また、1回目の高周波加熱の最高温度がオーステナイト化温度よりも低く、オーステナイト化が不十分となり、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であり、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.24は、部品の鋼成分のMn量が不足しており、焼入れ性向上元素の総量も少ないため、焼入れ性が低下したため、表層硬さが目標未達であった。
また、1回目の高周波加熱の最高温度が1000℃よりも高いため、結晶粒の粗大化が生じ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、ローラーピッティング疲労限が目標未達であった。
製造No.25は、部品の鋼成分のMn量が過剰であり、内部硬さが目標範囲外であり、内部硬さの上昇に起因して、鋼の靭性が劣化し、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.26は、部品の鋼成分のCr量が不足しており、焼入れ性向上元素の総量も少ないため、焼入れ性が確保できず、表層硬さ、有効硬化層深さが目標未達であり、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
また、真空浸炭時の温度が高いため、著しい粗粒化、混粒化が起こり、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であり、その結果、ローラーピッティング疲労限が目標未達であった。
製造No.27は、部品の鋼成分のCr量が過剰であり、高周波焼入れ後の残留オーステナイト量が増加したため、表層硬さが目標未達であった。
また、2回目の高周波加熱の最高温度が1000℃よりも高いため、結晶粒の粗大化が生じ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.28は、部品の鋼成分のP量が過剰であり、旧オーステナイト粒界が脆化し、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.29は、部品の鋼成分のS量が過剰であり、MnSが疲労亀裂の伝播経路となり、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
また、1回目の高周波加熱の昇温速度が前記式(1)を満たしていない。その結果、粗粒化、混粒化が起こり旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。
製造No.30は、部品の鋼成分のAl量が不足しており、オーステナイト領域での結晶粒粗大化を抑制できず、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であり、その結果、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.31は、部品の鋼成分のAl量が過剰であり、粗大な酸化物が残存したため、疲労強度が低下し、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.32は、部品の鋼成分のN量が不足しており、オーステナイト領域での結晶粒粗大化を抑制できず、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であり、その結果、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.33は、部品の鋼成分のB量が過剰であり、多量のBNを形成してNが消費されたため、AlNによるオーステナイト領域での結晶粒粗大化を抑制できず、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であり、その結果、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.34は、真空浸炭後に高周波焼入れを行っておらず、表層硬さ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.35は、1回目の高周波加熱の昇温速度が前記式(1)を満たしていない。そのため、結晶粒の粗大化が生じ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.36は、2回目の高周波加熱の最高温度がオーステナイト化温度よりも低く、2回目の高周波加熱の昇温速度が式(1)を満たさず、オーステナイト化が不十分となり、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.37は、2回目の高周波加熱の昇温速度が前記式(1)を満たしていない。そのため、結晶粒の粗大化が生じ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.38は、2回目の高周波加熱の昇温速度が前記式(1)を満たしていない。そのため、混粒化が生じ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.39は、3回目の高周波加熱の最高温度が1000℃超であり、2回目及び3回目の高周波加熱の昇温速度は式(1)の要件を満たさないため、結晶粒の粗大化が生じ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.40は、3回目の高周波加熱の最高温度がオーステナイト化よりも低く、2回目及び3回目の高周波加熱の昇温速度は式(1)の要件を満たさないためオーステナイト化が不十分となり、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.41は、3回目の高周波加熱の昇温速度が前記式(1)を満たしていない。そのため、結晶粒の粗大化が生じ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.42は、3回目の高周波加熱の昇温速度が式(1)を満たしていないため、混粒化が生じ、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達であった。その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.43は、真空浸炭時の浸炭期の時間、拡散期の時間、及び浸炭期の時間と拡散期の時間の和のいずれも短いため、表層硬さ、有効硬化層深さが目標未達であり、その結果、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.44は、カーボンポテンシャルC=0.8の条件にてガス浸炭を行った。そのため、鋼材表面に粒界酸化が生成し、これが疲労試験時の破壊起点となったため、ローラーピッティング疲労限、回転曲げ疲労限が目標未達であった。
製造No.45は、特許文献3に開示された製造方法により製造された浸炭部品である。真空浸炭処理温度が低く、高周波加熱の昇温速度は式(1)の要件を満たさない為、有効表面の硬さが目標未達であり、硬化層深さが0.7mm未満、旧オーステナイト結晶粒度が目標未達となり、部品性能が目標未達となっている。これに対して、本発明例の製造No.1、2、4〜19の本発明例は、真空浸炭処理の合計時間(S1+S2)が製造No.45よりも短い製造条件下で製造されているにも関わらず、表層硬さ、有効硬化層深さ及び表層における旧オーステナイトの結晶粒の細粒化において、製造No.45と比較して優れている。
以上により、本実施形態に係る機械部品においては、従来部品に比べて、表層硬さが高く、有効硬化層深さが好適化され、さらに表層組織が微細であるため、機械部品の各種強度(例えば、曲げ疲労強度やピッティング強度)を向上させることができる。従って、本発明は、特に、高面圧部品として利用される機械製造産業等の分野において有望である。

Claims (3)

  1. 表面から1.50mm以上の深さ領域について、
    化学組成が、質量%で、
    C :0.10〜0.40%、
    Si:0.10〜3.00%、
    Mn:0.50〜3.00%、
    Cr:0.10〜3.00%、
    Al:0.010〜0.100%、
    N:0.003〜0.030%、
    S:0.003〜0.030%、
    P:0.020%以下
    Mo:0〜3.00%、
    B:0〜0.0050%、
    Nb:0〜0.100%、
    Ti:0〜0.100%、
    V:0〜0.50%、
    REM:0〜0.020%
    残部:Fe及び不純物であり、
    粒界酸化層が2.0μm以下であり、
    表面から0.03mmから0.50mmまでの深さ領域について、
    ビッカース硬さが750HV以上であり、
    組織が焼戻しマルテンサイト及び残留オーステナイトであり、
    旧オーステナイトの結晶粒径がJIS粒度番号で11番以上であり、
    表面から0.70mmから1.20mmまでの深さ領域に、ビッカース硬さが550HVとなる深さ位置が存在し、
    表面から1.50mm以上の深さ領域でのビッカース硬さが200〜400HVである、
    ことを特徴とする機械部品。
  2. 化学組成が、質量%で、
    C :0.10〜0.40%、
    Si:0.10〜3.00%、
    Mn:0.50〜3.00%、
    Cr:0.10〜3.00%、
    Al:0.010〜0.100%、
    N:0.003〜0.030%、
    S:0.003〜0.030%、
    P:0.020%以下、
    Mo:0〜3.00%、
    B:0〜0.0050%、
    Nb:0〜0.100%、
    Ti:0〜0.100%、
    V:0〜0.50%、
    REM:0〜0.020%
    残部:Fe及び不純物である鋼材を機械部品形状に成形し、
    浸炭処理温度950℃超〜1100℃にて真空浸炭処理を行い、次いで、
    オーステナイト域から焼入れし、
    下記式(1)、(2)を満足し、かつ、周波数を10〜500KHzとして、1回以上高周波焼入れし、次いで、
    130〜200℃で焼戻しすることを特徴とする請求項1に記載の機械部品の製造方法。
    300≦y≦−0.35×T0+750・・・(1)
    A<T1≦1000・・・(2)
    但し、T0は浸炭処理温度(℃);yは高周波加熱時の昇温速度(℃/秒);T1は機械部品の表面から0.5mmにおける最高到達温度;Aは鋼のオーステナイト化温度である。
  3. 前記高周波焼入れを2回又は3回行う、請求項2に記載の機械部品の製造方法。
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