JPH07206844A - 新規3−(1−低級アルケニル)フタリド誘導体及びこれを経由する3−低級アルキリデンフタリド誘導体の製造法。 - Google Patents

新規3−(1−低級アルケニル)フタリド誘導体及びこれを経由する3−低級アルキリデンフタリド誘導体の製造法。

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JPH07206844A
JPH07206844A JP1773694A JP1773694A JPH07206844A JP H07206844 A JPH07206844 A JP H07206844A JP 1773694 A JP1773694 A JP 1773694A JP 1773694 A JP1773694 A JP 1773694A JP H07206844 A JPH07206844 A JP H07206844A
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JP
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ethyl acetate
compound
mixture
derivative
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JP1773694A
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English (en)
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Yoshimitsu Ogawa
義光 小川
Takeshi Wakamatsu
武 若松
Masao Maruno
政雄 丸野
Masanao Isono
正直 磯野
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Tsumura and Co
Original Assignee
Tsumura and Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ベンゼン環上の任意の位置に任意
の数の水酸基あるいは低級アルコキシル基を有するZ型
3−低級アルキリデンフタリド誘導体を立体選択的に合
成することができ、しかも容易な方法にならしめるため
の中間体、およびその中間体を用いたの3−低級アルキ
リデンフタリド誘導体の製造方法を提供することを目的
とする。 【構成】 本発明は、下記式(1) (式中、R1は低級アルキル基、R2〜R5は同じに若し
くは異なって水素原子、低級アルコキシル基、又は隣り
合うもの同士が一緒になって次式(2) −O−R6−O− (2) (式中、R6は低級アルキレン基を表す。) を表す。)で示されるフタリド誘導体及びこれを経由す
るZ型3−低級アルキリデンフタリド誘導体を製造する
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下記式(1) (式中、R1は低級アルキル基、R2〜R5は同じに若し
くは異なって水素原子、低級アルコキシル基、又は隣り
合うもの同士が一緒になって次式(2) −O−R6−O− (2) (式中、R6は低級アルキレン基を表す。) を表す。)で示されるフタリド誘導体及びこれを経由す
る下記式(3) (式中、R7は低級アルキル基、R8〜R11は同じに若し
くは異なって、水素原子、水酸基、低級アルコキシル
基、又は隣り合うもの同士が一緒になって次式(4) −O−R12−O− (4) (式中、R12は低級アルキレン基を表す。) を表す。)で示されるフタリド誘導体を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】下記式(3) (式中、R7は低級アルキル基、R8〜R11は同じに若し
くは異なって、水素原子、水酸基、低級アルコキシル
基、又は隣り合うもの同士が一緒になって次式(4) −O−R12−O− (4) (式中、R12は低級アルキレン基を表す。) を表す。)で示されるフタリド誘導体(以下、3−低級
アルキリデンフタリド誘導体と略す。)は、本発明者ら
により、特許公開昭和63年第083081号公報、特
許公開平成4年第77480号公報、特許公開平成4年
第208278号公報及び特許公開平成5年第3310
60号公報にて、プロスタグランジンF2α阻害作用、
血液粘度低下作用、細胞増殖抑制作用等を有し、医薬品
に有用な薬物であることが報告されている。
【0003】一方、3−低級アルキリデンフタリド誘導
体の合成法としては、T.Kariyoneら(薬学雑
誌,1953,73,336)の下記反応、 (反応式中、R13は低級アルキル基を表す。) G.E.Vllyotら(J.Am.Chem.So
c.,1948,70,542)の下記反応、 (反応式中、R14は低級アルキル基を表す。) Y.Vozumiら(J.Am.Chem.Soc.,
1989,111,3725)の下記反応 (反応式中、R15は低級アルキル基を表す。) 等が報告されている。
【0004】しかし、これらの方法は、Z型のみの3−
低級アルキリデンフタリド誘導体を立体選択的に得られ
るが、反応が非常に厳しい条件であり、しかもベンゼン
環上の任意の位置に任意の数の水酸基あるいは低級アル
コキシ基を有する3−低級アルキリデンフタリド誘導体
を合成する場合、これら反応の出発物質を入手または合
成することは、非常に困難であるため適していない。
【0005】また、上記反応の他にG.Batuら
(J.Org.Chem.,1980,45,153
2)の下記反応、 (反応式中、R16〜R18は低級アルキル基を表す。) D.W.Knightら(J.Chem.Soc.,P
erkinI 1975,635)、E.Napoli
tano(Synthesis,1985,38)また
は、M.Watanabeら(Heterocycle
s,1993,36,553)の下記反応、 (反応式中、R19はトリフェニルフォスフォニウム またはジメトキシフォスフォリール、R20は低級アルキ
ル基を表す。) 本発明者ら(特許公開昭和63年第083081号公
報)の下記反応 (反応式中、R21は低級アルキル基を表す。) 等が報告されている。
【0006】しかし、これらの合成法では、目的とする
Z型の3−低級アルキリデンフタリド誘導体以外にイソ
クマリン誘導体、あるいはE型の3−低級アルキリデン
フタリド誘導体が得られる。
【0007】このように、従来の技術では、ベンゼン環
上の任意の位置に任意の数の水酸基あるいは低級アルコ
キシル基を有するZ型3−低級アルキリデンフタリド誘
導体を立体選択的に合成することのできる容易なその方
法は、全くなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ベンゼン環
上の任意の位置に任意の数の水酸基あるいは低級アルコ
キシ基を有するZ型3−低級アルキリデンフタリド誘導
体を立体選択的に合成することができ、しかも容易な方
法にならしめるための中間体、およびその中間体を用い
た3−低級アルキリデンフタリド誘導体の製造方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明らは、上記の如き
従来法の欠点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、下記式
(1) (式中、R1は低級アルキル基、R2〜R5は同じに若し
くは異なって水素原子、低級アルコキシル基、又は隣り
合うもの同士が一緒になって次式(2) −O−R6−O− (2) (式中、R6は低級アルキレン基を表す。) を表す。)で示される新規フタリド誘導体(以下、新規
3−(1−低級アルケニル)フタリド誘導体と略す。)
が、3−低級アルキリデンフタリド誘導体の製造に極め
て有利な新しい中間体であることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、新規3−(1−低級
アルケニル)フタリド誘導体及びこれを中間体として経
由する3−低級アルキリデンフタリド誘導体の製造法で
ある。
【0011】本発明の新規3−(1−低級アルケニル)
フタリドは下記反応式に示すように、例えば下記式
(5)で表される化合物を出発物質に合成することがで
きる。 (反応式中、R22〜R25は同じに若しくは異なって水素
原子、低級アルコキシル基、又は隣り合うもの同士が一
緒になって次式(7) −O−R27−O− (7) (式中、R27は低級アルキレン基を表す。) 、R26は置換若しくは非置換のフェニル基、低級アルキ
ル基を表す。)
【0012】出発物質である上記式(5)で表される化
合物の具体的には、ピペロニル酸、2−メトキシ安息香
酸、3−メトキシ安息香酸、4−メトキシ安息香酸、
2,3−ジメトキシ安息香酸、2,3,4−トリメトキ
シ安息香酸、2,3−ジ−(メトキシメトキシ)安息香
酸を用いることができる。
【0013】まず、上記式(5)で表される化合物を常
法に従ってアミド化し、上記式(6)で表される化合物
を得る。
【0014】アミド化は、上記式(5)で表される化合
物に通常対応するカルボン酸クロリドと下記式(8) R28−NH2 (8) (式中、R28は置換若しくは非置換のフェニル基、低級
アルキル基を表す。) で表されるアミンを反応させるか、あるいはジメチルク
ロロフォスフェート、DCC(1,3−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド)、DPPA(ジフェニルホスホリル
アジド)、DEPC(ジエチルピロカルバメート)等の
通常使用される一般的な結合剤の存在下、上記式(5)
で表される化合物と上記式(8)で表されるアミンを反
応させることにより合成できるが、縮合剤としては、ジ
メチルクロロフォスフェートを用い、塩基の存在下、上
記式(5)で表される化合物と上記式(8)で表される
アミンを反応させることが好ましい。塩基として、具体
的には、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノ
ピリジン等の3級アミンが挙げられる。溶媒としては、
ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、ジエチルエ
ーテル、THF(テトラヒドロフラン)、DMF(ジメ
チルホムアミド)等、またはその混合溶媒が挙げられ
る。反応温度は、0°Cから室温程度が適している。
【0015】次に、上記式(6)で表される化合物に、
塩基の存在下、下記式(9) (式中、R29は低級アルキル基を表す。) で表わされるアルデヒドを付加させ、次いで塩基による
加水分解を行った後、加熱によるラクトン化反応を行う
ことにより、本発明の新規3−(1−低級アルケニル)
フタリド誘導体を得られる。
【0016】塩基としては、具体的にはn−ブチルリチ
ウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチ
ウム等が挙げられ、必要に応じてTMEDA(N,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)等のキレ
ート剤を共存させる。溶媒としては、具体的にはTH
F、ジエチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、ヘキ
サン等の炭化水素類が挙げられる。反応温度としては、
−45°Cから溶媒の沸点までが最適である。
【0017】加水分解の塩基としては、具体的には、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基またはそ
の水溶液が挙げられる。溶媒としては、具体的には、
水、メタノール、エタノール等のアルコール類、THF
等のエーテル類またはその混合溶媒が挙げられる。反応
温度としては、室温から溶媒の沸点までが適当である。
【0018】ラクトン化は、常温もしくは、減圧下、加
熱することによって行うことができる。溶媒は、使用し
ないか、あるいはDMF(N,N−ジメチルホルムアミ
ド),DMSO(ジメチルスルホキシド)等の高沸点な
溶媒が挙げられる。反応温度は、室温から150°C程
度が適当である。
【0019】本発明の新規3−(1−低級アルケニル)
フタリド誘導体を中間体として利用した3−低級アルキ
リデンフタリド誘導体の製造法を以下に示す。
【0020】本発明の新規3−(1−低級アルケニル)
フタリドを常法に従って、3位側鎖の1−低級アルケニ
ルに二重結合を移動させて、3−低級アルキリデンフタ
リド誘導体を得る。
【0021】反応は、溶媒中、塩基を作用させて行う。
溶媒としては、具体的には、ベンゼン、トルエン等の炭
化水素類、ジエチルエーテル、THF等のエーテル類、
メタノール、エタノール等の低級アルコール類、塩化メ
チレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、DM
F、DMSO等の非プロトン極性溶媒またはその混合溶
媒が挙げられる。塩基としては、具体的には、DBU
(1,8−ジアザビシクロ[5.4.8]ウンデカ−7
−エン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.
0]ノン−5−エン)等の3級二環性アミン類、トリエ
チルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の低級3級
アルキルアミン類、ピリジン、N−アルキルピペリジ
ン、N−アルキルモルホリン等の3級環状アミン類、水
素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化金属類、ま
たはナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキ
シド等の金属アルコキシド等が挙げられる。反応温度
は、室温から使用する溶媒の沸点までが適当である。
【0022】また、さらに必要に応じて、脱メチル化さ
せることができる。
【0023】脱メチル化は、常法に従って、適当な溶媒
中、酸を作用させて行うことができる。酸としては、具
体的には三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、塩化アルミニウ
ム等のルイス酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等の
ハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸等の鉱酸が挙げられる。
溶媒としては、具体的には、塩化メチレン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の
炭化水素類が挙げられる。反応温度は、−45°Cから
溶媒の沸点までが適当である。
【0024】次に、本発明の新規3−(1−低級アルケ
ニル)フタリド誘導体の製造方及び本発明の新規3−
(1−低級アルケニル)フタリド誘導体を中間体に用い
た3−低級アルキリデンフタリド誘導体の製造法の実施
例を示して、更に詳細な説明をするが本発明はこれによ
り何ら制限されるものではない。
【0025】実施例1 200ml2頚フラスコにピペロニル酸5g、塩化
メチレン50ml及びトリエチルアミン10mlを入
れ、これに氷冷撹拌下ジエチルクロロホスフェート4.
6mlを滴下して加えた後、1時間撹拌した。この反応
液に氷冷下、アニリン2.6mlを滴下して加え、室温
で終夜撹拌した。この反応液に氷冷下、水を加え、酢酸
エチル抽出2回、酢酸エチル層を5%塩酸、飽和食塩
水、5%水酸化ナトリウム、飽和食塩水で順次1回ずつ
洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し白色
固体を得た。これを酢酸エチル−ヘキサンから再結晶す
ることにより、下記の理化学的性質を有するN−フェニ
ル−3,4−メチレンジオキシベンズアミド6.56g
(収率91%)を無色針状晶として得た。
【00】名称: N−フェニル−3,4−メチレンジオ
キシベンズアミド 分子式:C14113N 分子量:241.24 融点: 149〜151°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 3340(NH),1650(C=O) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 6.86(1H,d,J=8.1Hz),7.14(1
H,tt,J=7.3,1.0Hz),7.30−7.
45(4H,m),7.59(1H,d,J=1.0H
z),7.61(1H,dd,J=8.1,1.0H
z),7.75(1H,br) マススペクトル(EI−MS) m/z: 241(M+),149(100)
【00】 100ml3頚フラスコにN−フェニル−
3,4−メチレンジオキシベンズアミド1.0gを入
れ、TMEDA1.4ml及び無水テトラヒドロフラン
10mlを加えた溶解させた後、窒素気流中氷冷下、
1.6M n−ブチルリチウム5.7mlを滴下し、氷
令下1時間撹拌した。次いでこの溶液にトランス−2−
ペンテナール0.45mlを滴下して加え、室温で1時
間撹拌した。氷令下この反応液に水を加え、さらに希塩
酸で酸性とした後、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層
を水で1回、飽和食塩水で2回洗浄、溶媒を減圧留去
し、茶色油状物を得た。次いでこの油状物に2N水酸化
ナトリウム水溶液20ml及びメタノール20mlを加
え、外温(80−90°C)で1時間撹拌した。反応液
のメタノールを減圧留去して除き、酢酸エチル抽出2
回、酢酸エチル層を水で1回、飽和食塩水2回洗浄、乾
燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し茶色油状物を得
た。これを減圧下(5−10mmHg)、外温(100
°C)で30分間加熱撹拌した。これを酢酸エチルに溶
解し、2N水酸化ナトリウムで1回洗浄し、酢酸エチル
層を飽和食塩水で1回洗浄し、乾燥(MgSO4)、溶
媒を減圧留去し、黄色固体を得た。これを酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶することにより、下記の理化学的性
質を有する3−(1−ブテニル)−4,5−メチレンジ
オキシフタリド(化合物1)593mg(収率62%)
を無色針状晶として得た。
【00】化合物1
【00】名称: 3−(1−ブテニル)−4,5−メチ
レンジオキシフタリド 分子式:C13124 分子量:232.23 融点: 123−125°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1744(C=O),1646(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 1.03(3H,t,J=7.3Hz),2.14(2
H,dq,J=7.3,7.3Hz),5.49(1
H,ddt,J=15.4,7.3,1.5Hz),
5.82(1H,d,J=7.3Hz),6.08(1
H,dt,J=15.4,7.3Hz),6.12(1
H,d,J=5.4Hz),6.13(1H,d,J=
5.4Hz),6.98(1H,d,J=8.1H
z),7.48(1H,d,J=8.1Hz)マススペ
クトル(EI−MS) m/z: 232(M+),203(100)
【00】実施例2 3Lナス型フラスコに実施例1で得られた化合物1
[3−(1−ブテニル)−4、5−メチレンジオキシフ
タリド]300mg、無水ベンゼン3ml、DBU0.
4mlを入れ、30分間加熱還流した。反応液に酢酸エ
チルを加え、2%塩酸で1回、飽和食塩水で1回、5%
水酸化ナトリウムで1回、飽和食塩水で2回それぞれ順
次洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し、
黄色固体を得た。これを酢酸エチル−ヘキサンから再結
晶することにより、下記の理化学的性質を有する(Z)
−3−ブチリデン−4、5−メチレンジオキシフタリド
(化合物2)263mg(収率88%)を無色針状晶と
して得た。
【00】化合物2
【00】名称: (Z)−3−ブチリデン−4、5−メ
チレンジオキシフタリド 分子式:C13124 分子量:232.23 融点: 118−120°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1764(C=O),1694(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 0.98(3H,t,J=7.3Hz),1.55(2
H,tq,J=7.3,7.3Hz),2.43(2
H,dt,J=7.8,7.3Hz),5.56(1
H,t,J=7.8Hz),6.95(1H,d,J=
8.1Hz),7.48(1H,d,J=8.1Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 232(M+),203(100)
【00】実施例3 100mlナス型フラスコに実施例2で得られた化合物
2[3−ブチリデン−4、5−メチレンジオキシフタリ
ド]1.0g、塩化アルミニウム1.26g、無水ベン
ゼン30mlを入れ後、窒素気流中、外温(100−1
10°C)で20分間激しく撹拌下還流した。反応液を
氷水にあけ、希塩酸を加え20−30分間撹拌した。こ
の反応液を酢酸エチル抽出2回、飽和食塩水で2回洗
浄、乾燥硫酸ナトリウム、溶媒を減圧留去し、黄色固体
を得た。これにクロロホルムを加え、不溶物を濾取し白
色固体を得た。これを酢酸エチル−ヘキサンから再結晶
することにより、下記の理化学的性質を有する3−ブチ
リデン−4、5−ジヒドロキシフタリド(化合物3)6
22mg(収率66%)を無色微針状晶として得た。
【00】化合物3
【00】名称: 3−ブチリデン−4、5−ジヒドロキ
シフタリド 分子式:C12124 分子量:220.22 融点: 199−200°C プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 1.00(3H,t,J=7.3Hz),1.56(2
H,tq,J=7.3,7.3Hz),2.41(2
H,dt,J=7.9,7.3Hz),5.95(1
H,t,J=7.9Hz),6.95(1H,d,J=
8.1Hz),7.23(1H,d,J=8.1Hz)
【00】実施例4 200ml2頚フラスコに3−メトキシ安息香酸1
0g、塩化メチレン100ml及びトリエチルアミン1
0mlを入れ、これに氷冷撹拌下ジエチルクロロホスフ
ェート10mlを滴下して加えた後、1時間撹拌した。
この反応液に氷冷下、アニリン5.7mlを滴下して加
え、室温で終夜撹拌した。この反応液に氷冷下、水を加
え、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を5%塩酸、飽
和食塩水、5%水酸化ナトリウム、飽和食塩水で順次1
回ずつ洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去
し白色固体を得た。これを酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶することにより、下記の理化学的性質を有するN−
フェニル−3−メトキシベンズアミド11.77g(収
率79%)を無色微針状晶として得た。
【00】名称: N−フェニル−3−メトキシベンズア
ミド 分子式:C14132 分子量:227.27 融点: 120−121°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 3336(NH),1658(C=O) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 3.87(3H,s),6.96(2H,d,J=8.
8Hz),7.13(1H,dd,J=7.8,7.8
Hz),7.36(2H,dd,J=7.8,7.8H
z),7.62(2H,d,J=7.8Hz),7.8
4(2H,d,J=8.8Hz),7.80(1H,b
r,D2O exchangeable) マススペクトル(EI−MS) m/z: 227(27,M+),135(100)
【00】 100ml3頚フラスコにN−フェニル−
3−メトキシベンズアミド1.0gを入れ、TMEDA
1.5ml及び無水テトラヒドロフラン10mlを加え
た溶解させた後、窒素気流中氷冷下、1.6M n−ブ
チルリチウム6.1mlを滴下し、氷令下1時間撹拌し
た。次いでこの溶液にトランス−2−ペンテナール0.
52mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌した。氷令
下この反応液に水を加え、さらに希塩酸で酸性とした
後、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を水で1回、飽
和食塩水で2回洗浄、溶媒を減圧留去し、茶色油状物を
得た。次いでこの油状物に2N水酸化ナトリウム水溶液
20ml及びメタノール20mlを加え、外温(80−
90°C)で1時間撹拌した。反応液のメタノールを減
圧留去して除き、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を
水で1回、飽和食塩水2回洗浄、乾燥硫酸マグネシウ
ム、溶媒を減圧留去し茶色油状物を得た。これを減圧下
(5−10mmHg)、外温(100°C)で30分間
加熱撹拌した。これを酢酸エチルに溶解し、2N水酸化
ナトリウムで1回洗浄し、酢酸エチル層を飽和食塩水で
1回洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去
し、茶色油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン=
1:5)で精製することにより、下記の理化学的性質を
有する3−(1−ブテニル)−4−メトキシフタリド
(化合物4)530mg(収率55%)を無色固体とし
て得た。さらにこれを酢酸エチルーヘキサンから再結晶
し、無色プリズム晶を得た。
【00】化合物4
【00】名称: 3−(1−ブテニル)−4−メトキシ
フタリド 分子式:C13143 分子量:218.25 融点: 97−99°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1760(C=O),1610(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル (δ ppm in Acetone−d6): 1.00(3H,t,J=7.5Hz),2.10(2
H,dq,J=6.6,7.5Hz),3.94(3
H,s),5.53(1H,ddt,15.4,6.
8,1.6Hz),5.91(1H,dd,J=6.
8,1.0Hz),6.03(1H,dtd,J=1
5.4,6.6,1.0Hz),7.33(1H,d,
J=8.1Hz),7.39(1H,d,J=8.1H
z),7.58(1H,dd,J=8.1,8.1H
z) マススペクトル(EI−MS) m/z: 218(22,M+),189(100)
【00】実施例5 3Lナス型フラスコに実施例4で得られた化合物4
[3−(1−ブテニル)−4−メトキシフタリド]10
0mg、無水ベンゼン1ml、DBU0.14mlを入
れ、室温で5時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加
え、2%塩酸で1回、飽和食塩水で1回、5%水酸化ナ
トリウムで1回、飽和食塩水で2回それぞれ順次洗浄
し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し、黄色固
体を得た。これをヘキサンから再結晶することにより、
下記の理化学的性質を有する(Z)−3−ブチリデン−
4−メトキシフタリド(化合物5)90mg(収率90
%)を無色針状晶として得た。
【00】化合物5
【00】名称: (Z)−3−ブチリデン−4−メトキ
シフタリド 分子式:C13143 分子量:218.25 融点: 79−81°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1768(C=O),1680(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 0.99(3H,t,J=7.3Hz),1.56(2
H,tq,J=7.3,7.3Hz),2.45(2
H,dt,J=7.9,7.3Hz),3.99(3
H,s),5.96(1H,t,J=7.9Hz),
7.12(1H,dd,J=7.3,1.7Hz),
7.42(1H,dd,J=7.3,7.3Hz),
7.49(1H,dd,J=7.3,1.7Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 218(25,M+),189(100)
【00】実施例6 200ml2頚フラスコに4−メトキシ安息香酸1
0g、塩化メチレン100ml及びトリエチルアミン2
2mlを入れ、これに氷冷撹拌下ジエチルクロロホスフ
ェート10mlを滴下して加えた後、1時間撹拌した。
この反応液に氷冷下、アニリン5.7mlを滴下して加
え、室温で終夜撹拌した。この反応液に氷冷下、水を加
え、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を5%塩酸、飽
和食塩水、5%水酸化ナトリウム、飽和食塩水で順次1
回ずつ洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去
し白色固体を得た。これを酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶することにより、下記の理化学的性質を有するN−
フェニル−4−メトキシベンズアミド11.14g(収
率75%)を無色微針状晶として得た。
【00】名称: N−フェニル−4−メトキシベンズア
ミド 分子式:C14132 分子量:227.27 融点: 173−174°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 3336(NH),1658(C=O) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 3.87(3H,s),6.96(2H,d,J=8.
8Hz),7.13(1H,dd,J=7.8,7.8
Hz),7.36(2H,dd,J=7.8,7.8H
z),7.62(2H,d,J=7.8Hz),7.8
4(2H,d,J=8.8Hz),7.80(1H,b
r,D2O exchangeable) マススペクトル(EI−MS) m/z: 227(27,M+),135(100)
【00】 100ml3頚フラスコにN−フェニル−
4−メトキシベンズアミド1.0gを入れ、TMEDA
1.5ml及び無水テトラヒドロフラン30mlを加え
た溶解させた後、窒素気流中氷冷下、1.6M n−ブ
チルリチウム6.1mlを滴下し、氷令下1時間撹拌し
た。次いでこの溶液にトランス−2−ペンテナール0.
52mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌した。氷令
下この反応液に水を加え、さらに希塩酸で酸性とした
後、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を水で1回、飽
和食塩水で2回洗浄、溶媒を減圧留去し、茶色油状物を
得た。次いでこの油状物に2N水酸化ナトリウム水溶液
20ml及びメタノール20mlを加え、外温(80−
90℃)で1時間撹拌した。反応液のメタノールを減圧
留去して除き、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を水
で1回、飽和食塩水2回洗浄、乾燥硫酸マグネシウム、
溶媒を減圧留去し茶色油状物を得た。これを減圧下(5
−10mmHg)、外温(100°C)で30分間加熱
撹拌した。これを酢酸エチルに溶解し、2N水酸化ナト
リウムで1回洗浄し、酢酸エチル層を飽和食塩水で1回
洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し、茶
色固体を得た。これをフラッシュカラムクロマログラフ
ィー(シリカゲル、溶出液;酢酸エチル:ヘキサン=
1:5)で精製することにより、下記の理化学的性質を
有する3−(1−ブテニル)−5−メトキシフタリド
(化合物6)830mg(収率87%)を無色油状物と
して得た。
【00】化合物6
【00】名称: 3−(1−ブテニル)−5−メトキシ
フタリド 分子式:C13143 分子量:218.25 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1760(C=O),1606(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 1.04(3H,t,J=7.5Hz),2.16(2
H,dq,J=6.2,7.5Hz),3.90(3
H,s),5.42(1H,ddt,15.1,8.
1,1.7Hz),5.72(1H,d,J=8.1H
z),6.11(1H,dt,J=15.1,6.2H
z),6.80(1H,d,J=2.2Hz),7.0
3(1H,dd,J=8.5,2.2Hz),7.79
(1H,d,J=8.5Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 218(19,M+),189(96),176(10
0)
【00】実施例7 3Lナス型フラスコに実施例6で得られた化合物6[3
−(1−ブテニル)−5−メトキシフタリド]550m
g、無水ベンゼン6ml、DBU0.75mlを入れ、
室温で5時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、2
%塩酸で1回、飽和食塩水で1回、5%水酸化ナトリウ
ムで1回、飽和食塩水で2回それぞれ順次洗浄し、乾燥
硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し、黄色油状物を得
た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル,溶出液;ヘキサンークロロホルム=1:1)で
分離精製することにより、下記の理化学的性質を有する
(Z)−3−ブチリデン−5−メトキシフタリド(化合
物7)490mg(収率89%)を白色固体として得
た。これをさらにヘキサンから再結晶し、無色針状晶4
74mg(86%)を得た。
【00】化合物7
【00】名称: (Z)−3−ブチリデン−5−メトキ
シフタリド 分子式:C13143 分子量:218.25 融点: 56−57°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1782(C=O),1692(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 0.99(3H,t,J=7.4Hz),1.55(2
H,tq,J=7.4,7.4Hz),2.44(2
H,dt,J=7.8,7.4Hz),3.92(3
H,s),5.59(1H,t,J=7.8Hz),
7.02(1H,d,J=2.2Hz),7.02(1
H,dd,J=9.1,2.2Hz),7.77(1
H,d,J=9.1Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 218(21,M+),189(100)
【00】実施例8 100mlナス型フラスコに実施例7により得られた化
合物7[(Z)−3−ブチリデン−5−メトキシフタリ
ド]100mgを入れ、無水塩化メチレン1mlに溶解
し、−20°Cで1M三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液
0.9mlを加え、室温で3時間撹拌した。反応液を氷
水にあけ、酢酸エチル抽出2回、飽和食塩水で2回洗
浄、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し、黄色固
体を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、溶出液;酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)で分離精製することにより、下記の理化学的性質を
有する(Z)−3−ブチリデン−5−ヒドロキシフタリ
ド(化合物8)71mg(収率76%)を無色固体とし
て得た。これを酢酸エチルーヘキサンから再結晶し、無
色粉状晶を得た。
【00】化合物8
【00】名称: (Z)−3−ブチリデン−5−ヒドロ
キシフタリド 分子式:C12123 分子量:204.22 融点: 117−119°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1746(C=O),1682(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3):0.97(3H,t,J=7.4Hz),
1.54(2H,tq,J=7.4,7.4Hz),
2.42(2H,dt,J=7.8,7.4Hz),
5.59(1H,t,J=7.8Hz),7.02(1
H,dd,J=8.4,2.1Hz),7.07(1
H,d,J=2.1Hz),7.10(1H,br,D
2O exchangeable),7.76(1H,
d,J=8.4Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 204(26,M+),175(100)
【00】実施例9 200ml2頚フラスコに2−メトキシ安息香酸1
0g、塩化メチレン100ml及びトリエチルアミン2
2mlを入れ、これに氷冷撹拌下ジエチルクロロホスフ
ェート10mlを滴下して加えた後、1時間撹拌した。
この反応液に氷冷下、アニリン5.7mlを滴下して加
え、室温で終夜撹拌した。この反応液に氷冷下、水を加
え、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を5%塩酸、飽
和食塩水、5%水酸化ナトリウム、飽和食塩水で順次1
回ずつ洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去
し無色油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマト
グラフィー(シリカゲル、溶出液;酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:4)で分離精製することにより、下記の理化学
的性質を有するN−フェニル−2−メトキシベンズアミ
ド12.82g(収率86%)を無色固体として得た。
さらにこれを酢酸エチルーヘキサンから再結晶し無色針
状晶10.87g(73%)を得た。
【00】分子式:C14132N 分子量:227.27 融点: 77−78°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 3336(NH),1650(C=O) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 4.05(3H,s),7.05(1H,dd,J=
8.3,8.3Hz),7.13(1H,ddd,J=
7.8,7.8,1.5Hz),7.15(1H,d
d,J=7.8,1.5Hz),7.36(2H,d
d,J=8.3,8.3Hz),7.50(1H,dd
d,J=7.8,7.8,1.5Hz),7.68(2
H,d,J=8.3Hz),8.29(1H,dd,J
=7.8,1.5Hz),9.80(1H,br,D2
O exchangeable) マススペクトル(EI−MS) m/z: 227(27,M+),135(100)
【00】 100ml3頚フラスコにN−フェニル−
2−メトキシベンズアミド1.0gを入れ、TMEDA
1.5ml及び無水テトラヒドロフラン30mlを加え
た溶解させた後、窒素気流中氷冷下、1.6M n−ブ
チルリチウム6.1mlを滴下し、氷令下1時間撹拌し
た。次いでこの溶液にトランス−2−ペンテナール0.
52mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌した。氷令
下この反応液に水を加え、さらに希塩酸で酸性とした
後、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を水で1回、飽
和食塩水で2回洗浄、溶媒を減圧留去し、茶色油状物を
得た。次いでこの油状物に2N水酸化ナトリウム水溶液
20ml及びメタノール20mlを加え、外温(80−
90°C)で1時間撹拌した。反応液のメタノールを減
圧留去して除き、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を
水で1回、飽和食塩水2回洗浄、乾燥硫酸マグネシウ
ム、溶媒を減圧留去し茶色油状物を得た。これを減圧下
(5−10mmHg)、外温(100°C)で30分間
加熱撹拌した。これを酢酸エチルに溶解し、2N水酸化
ナトリウムで1回洗浄し、酢酸エチル層を飽和食塩水で
1回洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去
し、茶色油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル、溶出液;酢酸エチル:ヘキ
サン=1:2)で精製することにより、下記の理化学的
性質を有する3−(1−ブテニル)−7−メトキシフタ
リド(化合物9)670mg(収率70%)を黄色固体
として得た。さらにこれを酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶し、無色針状晶を得た。
【00】化合物9
【00】名称: 3−(1−ブテニル)−7−メトキシ
フタリド 分子式:C13143 分子量:218.25 融点: 84−85°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1756(C=O),1604(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 1.03(3H,t,J=7.5Hz),2.14(2
H,dq,J=6.4,7.5Hz),4.00(3
H,s),5.41(1H,ddt,15.4,8.
1,1.2Hz),5.70(1H,d,J=8.1H
z),6.07(1H,dt,J=15.4,6.4H
z),6.92(2H,d,J=8.1Hz),7.6
0(1H,dd,J=8.1,8.1Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 218(22,M+),189(100)
【00】実施例10 3Lナス型フラスコに実施例9で得られた化合物9
[3−(1−ブテニル)−7−メトキシフタリド]30
0mg、無水ベンゼン3ml、DBU0.41mlを入
れ、室温で5時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加
え、2%塩酸で1回、飽和食塩水で1回、5%水酸化ナ
トリウムで1回、飽和食塩水で2回それぞれ順次洗浄
し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し、黄色油
状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル,溶出液;クロロホルム)で分離精製す
ることにより、下記の理化学的性質を有する(Z)−3
−ブチリデン−7−メトキシフタリド(化合物10)2
73mg(収率91%)を無色油状物として得た。
【00】化合物10
【00】名称: (Z)−3−ブチリデン−7−メトキ
シフタリド 分子式:C13143 分子量:218.25 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1776(C=O),1686(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 0.98(3H,t,J=7.4Hz),1.54(2
H,tq,J=7.4,7.4Hz),2.43(2
H,dt,J=7.8,7.4Hz),4.00(3
H,s),5.60(1H,t,J=7.8Hz),
6.90(1H,d,J=8.2Hz),7.18(1
H,d,J=7.7Hz),7.59(1H,dd,J
=8.2,7.7Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 218(24,M+),189(100)
【00】実施例11 100mlナス型フラスコに実施例10で得られた化合
物10[(Z)−3−ブチリデン−7−メトキシフタリ
ド]100mgを入れ、無水塩化メチレン1mlに溶解
し、−20°Cで1M三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液
0.9mlを加え、室温で2時間撹拌した。反応液を氷
水にあけ、酢酸エチル抽出2回、飽和食塩水で2回洗
浄、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し、黄色固
体を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、溶出液;酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)で分離精製することにより、下記の理化学的性質を
有する(Z)−3−ブチリデン−7−ヒドロキシフタリ
ド(化合物11)71mg(収率76%)を無色固体と
して得た。これをヘキサンから再結晶し、無色プリズム
晶を得た。
【00】化合物11
【00】名称: (Z)−3−ブチリデン−7−ヒドロ
キシフタリド 分子式:C12123 分子量:204.22 融点: 75−76°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1752(C=O),1686(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 0.99(3H,t,J=7.4Hz),1.55(2
H,tq,J=7.4,7.4Hz),2.44(2
H,dt,J=7.9,7.4Hz),5.67(1
H,t,J=7.9Hz),6.91(1H,d,J=
8.2Hz),7.13(1H,d,J=7.6H
z),7.45(1H,br,D2O exchang
eable),7.54(1H,dd,J=8.2,
7.6Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 204(24,M+),175(100)
【00】実施例12 200ml2頚フラスコに2−メトキシ安息香酸1
0g、塩化メチレン100ml及びトリエチルアミン1
8mlを入れ、これに氷冷撹拌下ジエチルクロロホスフ
ェート8.3mlを滴下して加えた後、1時間撹拌し
た。この反応液に氷冷下、アニリン4.8mlを滴下し
て加え、室温で終夜撹拌した。この反応液に氷冷下、水
を加え、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を5%塩
酸、飽和食塩水、5%水酸化ナトリウム、飽和食塩水で
順次1回ずつ洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減
圧留去し無色固体を得た。さらにこれを酢酸エチルーヘ
キサンから再結晶することにより、下記の理化学的性質
を有するN−フェニル−2,3−ジメトキシベンズアミ
ドを無色プリズム晶11.56g(収率82%)を得
た。
【00】名称: N−フェニル−2,3−ジメトキシベ
ンズアミド 分子式:C15153N 分子量:257.29 融点: 87−88°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 3324(NH),1676(C=O) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 3.93(3H,s),3.99(3H,s),7.0
9(1H,dd,J=7.8,2.0Hz),7.17
(1H,dd,J=7.8,7.8Hz),7.21
(1H,dd,J=7.8,7.8Hz),7.37
(2H,dd,J=7.8,7.8Hz),7.69
(2H,d,J=7.8),7.79(1H,dd,J
=7.8,2.0Hz),10.00(1H,br,D
2O exchangeable) マススペクトル(EI−MS) m/z: 257(23,M+),165(100)
【00】 100ml3頚フラスコにN−フェニル−
2,3−ジメトキシベンズアミド1.0gを入れ、TM
EDA1.3ml及び無水テトラヒドロフラン10ml
を加えた溶解させた後、窒素気流中氷冷下、1.6M
n−ブチルリチウム5.3mlを滴下し、氷令下1時間
撹拌した。次いでこの溶液にトランス−2−ペンテナー
ル0.46mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌し
た。氷令下この反応液に水を加え、さらに希塩酸で酸性
とした後、酢酸エチル抽出2回、酢酸エチル層を水で1
回、飽和食塩水で2回洗浄、溶媒を減圧留去し、茶色油
状物を得た。次いでこの油状物に2N水酸化ナトリウム
水溶液20ml及びメタノール20mlを加え、外温
(80−90°C)で1時間撹拌した。反応液のメタノ
ールを減圧留去して除き、酢酸エチル抽出2回、酢酸エ
チル層を水で1回、飽和食塩水2回洗浄、乾燥硫酸マグ
ネシウム、溶媒を減圧留去し茶色油状物を得た。これを
減圧下(5−10mmHg)、外温(100°C)で3
0分間加熱撹拌した。これを酢酸エチルに溶解し、2N
水酸化ナトリウムで1回洗浄し、酢酸エチル層を飽和食
塩水で1回洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧
留去し、茶色油状物を得た。これをフラッシュカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液;酢酸エチル:
ヘキサン=1:2)で精製することにより、下記の理化
学的性質を有する3−(1−ブテニル)−6,7−ジメ
トキシフタリド(化合物12)450mg(収率47
%)を黄色固体として得た。さらにこれを酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶し、無色針状晶を得た。
【00】化合物12
【00】名称: 3−(1−ブテニル)−6,7−ジメ
トキシフタリド 分子式:C14164 分子量:248.28 融点: 60−61.5°C 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1756(C=O),1598(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 1.03(3H,t,J=7.4Hz),2.14(2
H,dq,J=6.3,7.4Hz),3.91(3
H,s),4.11(3H,s),5.40(1H,d
dt,J=15.1,8.3,1.5Hz),5.67
(1H,d,J=8.3Hz),6.06(1H,d
t,J=15.1,6.3Hz),6.98(1H,
d,J=8.3Hz),7.22(1H,d,J=8.
3Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 248(56,M+),219(82),189(5
4),165(100)
【00】実施例13 3Lナス型フラスコに実施例12で得られた化合物1
2[3−(1−ブテニル)−6,7−ジメトキシフタリ
ド]100mg、無水ベンゼン1ml、DBU0.12
mlを入れ、室温で5時間撹拌した。反応液に酢酸エチ
ルを加え、2%塩酸で1回、飽和食塩水で1回、5%水
酸化ナトリウムで1回、飽和食塩水で2回それぞれ順次
洗浄し、乾燥硫酸マグネシウム、溶媒を減圧留去し、黄
色油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル,溶出液;クロロホルム)で分離精
製することにより、下記の理化学的性質を有する(Z)
−3−ブチリデン−6,7−ジメトキシフタリド(化合
物13)86mg(収率86%)を無色アモルファスと
して得た。
【00】化合物13
【00】名称: (Z)−3−ブチリデン−6,7−ジ
メトキシフタリド 分子式:C14164 分子量:248.28 赤外線吸収スペクトル ν KBr max cm-1: 1776(C=O),1686(C=C) プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ ppm in C
DCl3): 0.98(3H,t,J=7.3Hz),1.53(2
H,tq,J=7.3,7.3Hz),2.41(2
H,dt,J=7.8,7.3Hz),3.92(3
H,s),4.13(3H,s),5.46(1H,
t,J=7.8Hz),7.22(1H,d,J=8.
8Hz),7.28(1H,d,J=8.8Hz) マススペクトル(EI−MS) m/z: 248(30,M+),219(100) 以上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯野 正直 東京都千代田区二番町12−7 株式会社ツ ムラ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1) (式中、R1は低級アルキル基、R2〜R5は同じに若し
    くは異なって水素原子、低級アルコキシル基、又は隣り
    合うもの同士が一緒になって次式(2) −O−R6−O− (2) (式中、R6は低級アルキレン基を表す。) を表す。)で示されるフタリド系化合物。
  2. 【請求項2】下記式(1) (式中、R1は低級アルキル基、R2〜R5は同じに若し
    くは異なって水素原子、低級アルコキシル基、又は隣り
    合うもの同士が一緒になって次式(2) −O−R6−O− (2) (式中、R6は低級アルキレン基を表す。) を表す。)で示されるフタリド誘導体を経由する下記式
    (3) (式中、R7は低級アルキル基、R8〜R11は同じに若し
    くは異なって、水素原子、水酸基、低級アルコキシル
    基、又は隣り合うもの同士が一緒になって次式(4) −O−R12−O− (4) (式中、R12は低級アルキレン基を表す。) を表す。)で示されるZ型フタリド誘導体を製造する方
    法。
JP1773694A 1994-01-19 1994-01-19 新規3−(1−低級アルケニル)フタリド誘導体及びこれを経由する3−低級アルキリデンフタリド誘導体の製造法。 Pending JPH07206844A (ja)

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