JPH07206534A - 低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形体の製造法 - Google Patents
低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形体の製造法Info
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- JPH07206534A JPH07206534A JP35504493A JP35504493A JPH07206534A JP H07206534 A JPH07206534 A JP H07206534A JP 35504493 A JP35504493 A JP 35504493A JP 35504493 A JP35504493 A JP 35504493A JP H07206534 A JPH07206534 A JP H07206534A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 軽量にして強度が高く、耐火性、耐薬品性、
耐久性及び耐凍害性を有し、安全性にも優れている低温
硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形体を製
造する。 【構成】 セラミック微粉末に、高炉滓微粉末又はシリ
カヒューム、無機質発泡物を加え、さらに、繊維材を加
えて均一に混合する工程と、そこで得られた混合物に対
して、珪酸ナトリウム、酸化亜鉛、アルミン酸ナトリウ
ムを加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性結合材
を、添加して充分に混合して混練物を得る工程と、得ら
れた混練物に金属部材を埋入して低加圧力成形で板状成
形体に成形する工程と、得られた板状成形体を乾燥した
あと、この成形体に、シリカゾルに鉱物微粉末を加えて
充分に混合して得られた混合液を含浸させたのち、再び
充分に乾燥させる工程と、得られた乾燥成形体を250
〜600℃で加熱する第5工程とよりなる。
耐久性及び耐凍害性を有し、安全性にも優れている低温
硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形体を製
造する。 【構成】 セラミック微粉末に、高炉滓微粉末又はシリ
カヒューム、無機質発泡物を加え、さらに、繊維材を加
えて均一に混合する工程と、そこで得られた混合物に対
して、珪酸ナトリウム、酸化亜鉛、アルミン酸ナトリウ
ムを加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性結合材
を、添加して充分に混合して混練物を得る工程と、得ら
れた混練物に金属部材を埋入して低加圧力成形で板状成
形体に成形する工程と、得られた板状成形体を乾燥した
あと、この成形体に、シリカゾルに鉱物微粉末を加えて
充分に混合して得られた混合液を含浸させたのち、再び
充分に乾燥させる工程と、得られた乾燥成形体を250
〜600℃で加熱する第5工程とよりなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温硬化型軽量セラミ
ック・金属部材複合成形体の製造法に係り、特に低温度
加熱処理により、高強度で軽量なセラミック・金属部材
複合成形体を製造する方法に関する。
ック・金属部材複合成形体の製造法に係り、特に低温度
加熱処理により、高強度で軽量なセラミック・金属部材
複合成形体を製造する方法に関する。
【0002】
(1)軽量構造用材料について。 従来の軽量構造用材料の最も簡単な例は、平行なプリズ
ム状のセルからなる蜂の巣状(ハニカム)製品である。
こうしたものには使い捨て用のコーヒーカップから航空
機のコックピットの緩衝材まで、広く利用されている発
泡ポリマーがある。さらには、金属、セラミック、ガラ
スを発泡化して防振用や緩衝体として使用するものもあ
る。これらのセル構造体としては、二次元的なハニカ
ム、三次元的な発泡体とがあり、この中にはオープンセ
ル型とクローズドセル型とがある。このようなセル構造
用材料によるセル構造体の相対密度(セル構造体の密度
ρ、セル壁構成材料の密度ρsの比:ρ/ρs)は、概
ね0.3以下のものである。
ム状のセルからなる蜂の巣状(ハニカム)製品である。
こうしたものには使い捨て用のコーヒーカップから航空
機のコックピットの緩衝材まで、広く利用されている発
泡ポリマーがある。さらには、金属、セラミック、ガラ
スを発泡化して防振用や緩衝体として使用するものもあ
る。これらのセル構造体としては、二次元的なハニカ
ム、三次元的な発泡体とがあり、この中にはオープンセ
ル型とクローズドセル型とがある。このようなセル構造
用材料によるセル構造体の相対密度(セル構造体の密度
ρ、セル壁構成材料の密度ρsの比:ρ/ρs)は、概
ね0.3以下のものである。
【0003】一般的に、クッション材、緩衝材、梱包材
等にはポリマーフォームが用いられ、その相対密度は一
般に0.05〜0.2であり、コルクは約0.14、軟
質材料は0.14〜0.40等である。しかし、最適な
フォームはその使用目的により材質の選択とその物性は
異なるので使用目的に合致して設計上最適なフォームを
製造することが重要となる。
等にはポリマーフォームが用いられ、その相対密度は一
般に0.05〜0.2であり、コルクは約0.14、軟
質材料は0.14〜0.40等である。しかし、最適な
フォームはその使用目的により材質の選択とその物性は
異なるので使用目的に合致して設計上最適なフォームを
製造することが重要となる。
【0004】しかも安価にして一定規格で、大量生産が
可能な製造方法が開発される必要はあるが、その成形体
が高強度にして、靭性を有しかつ、破壊時に際しても成
形体の一部が割れても剥離や落下が起こらない軽量なセ
ラミック成形体製品の製造方法が見当たらない。従来よ
り、ビルや一般家庭の住宅を建築する際には、その外装
に天然石、タイル、あるいは、セメント・コンクリート
や、塗装された鋼板等が使用されている。しかしなが
ら、これらの材料は、いずれも重量が大きくて施工性が
悪く、かつ、材料による蓄熱性は、裏側に高い温度上昇
が見られるために室内温度上昇による居住性の悪化が生
じ、また、接着剤の老化により衝撃によって、具体から
の剥落事故が発生するなどの多く要解決課題が存在す
る。
可能な製造方法が開発される必要はあるが、その成形体
が高強度にして、靭性を有しかつ、破壊時に際しても成
形体の一部が割れても剥離や落下が起こらない軽量なセ
ラミック成形体製品の製造方法が見当たらない。従来よ
り、ビルや一般家庭の住宅を建築する際には、その外装
に天然石、タイル、あるいは、セメント・コンクリート
や、塗装された鋼板等が使用されている。しかしなが
ら、これらの材料は、いずれも重量が大きくて施工性が
悪く、かつ、材料による蓄熱性は、裏側に高い温度上昇
が見られるために室内温度上昇による居住性の悪化が生
じ、また、接着剤の老化により衝撃によって、具体から
の剥落事故が発生するなどの多く要解決課題が存在す
る。
【0005】このような状況のもとで、セラミック材料
を用いた、軽量にして強度が大きく、破壊時にも破片や
剥落による落下がなく、かつ、厚手にして耐火性・断熱
性にも優れ、しかも、他の部材との接合性が良好な構造
用新材料を、廉価にして、かつ、材料設計が容易な状態
で、連続製造によって大量に供給されることが要請され
ている。
を用いた、軽量にして強度が大きく、破壊時にも破片や
剥落による落下がなく、かつ、厚手にして耐火性・断熱
性にも優れ、しかも、他の部材との接合性が良好な構造
用新材料を、廉価にして、かつ、材料設計が容易な状態
で、連続製造によって大量に供給されることが要請され
ている。
【0006】上記の事態に加えて、構造用内外装部材や
裏打材料として、その寸法は長さと幅が300mm、厚
さが10〜50mmの大きさを単位とする形状にして、
一般には、長さが2,400mm、幅が1,200mm
の形状が期待されている。物性は、かさ比重が0.3よ
り1.0の範囲にあり、吸水率が3%前後にして、曲げ
強度が50kgf/cm2以上で、かつ、施工性の良い
軽量セラミック成形体の提供が望まれている。また、こ
のような軽量セラミック成形体を内外壁用裏打材に使用
すれば、成形体の中に占める気孔(ポア)の割合が大き
いため、保温性、防音性等の良好な性質を具備する成形
体として提供されることから、早期な提供が望まれてい
る。
裏打材料として、その寸法は長さと幅が300mm、厚
さが10〜50mmの大きさを単位とする形状にして、
一般には、長さが2,400mm、幅が1,200mm
の形状が期待されている。物性は、かさ比重が0.3よ
り1.0の範囲にあり、吸水率が3%前後にして、曲げ
強度が50kgf/cm2以上で、かつ、施工性の良い
軽量セラミック成形体の提供が望まれている。また、こ
のような軽量セラミック成形体を内外壁用裏打材に使用
すれば、成形体の中に占める気孔(ポア)の割合が大き
いため、保温性、防音性等の良好な性質を具備する成形
体として提供されることから、早期な提供が望まれてい
る。
【0007】そしてまた、セラミックであるため、耐火
性に優れ、かつ、湿度調節の機能を有する構造用材料と
して、さらにまた、耐アルカリ性、耐酸性に優れた耐久
性に富む成形体を提供することを可能にするものとして
所望されている。その上、欠損が生じた場合には、同じ
材料による同じ接着剤で低温加熱による補修や改造も可
能な材料として提供する可能性をも保有するものとし
て、その供給が期待され。
性に優れ、かつ、湿度調節の機能を有する構造用材料と
して、さらにまた、耐アルカリ性、耐酸性に優れた耐久
性に富む成形体を提供することを可能にするものとして
所望されている。その上、欠損が生じた場合には、同じ
材料による同じ接着剤で低温加熱による補修や改造も可
能な材料として提供する可能性をも保有するものとし
て、その供給が期待され。
【0008】さらにまた、裏打ち材として利用するのみ
でなく、具体として使用する場合には、表面に原料と懸
濁状水溶性結合材を混練したものを目潰し材及び表面の
平滑性形成材として用いた成形体として提供可能にする
ため、以上の性能を満足させる材料を供給することが市
場からは大いに望まれている。本発明は、これらの問題
を解決するため、容易にして、かつ、簡易に、軽量セラ
ミック成形体が成形可能になり、かつ、上記の諸物性が
低温度加熱によって発現可能な手段を提供することを目
的とする。
でなく、具体として使用する場合には、表面に原料と懸
濁状水溶性結合材を混練したものを目潰し材及び表面の
平滑性形成材として用いた成形体として提供可能にする
ため、以上の性能を満足させる材料を供給することが市
場からは大いに望まれている。本発明は、これらの問題
を解決するため、容易にして、かつ、簡易に、軽量セラ
ミック成形体が成形可能になり、かつ、上記の諸物性が
低温度加熱によって発現可能な手段を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の課
題を解決しようとして、鋭意研究を重ねた結果、それら
を克服して、セラミック軽量体の中の気孔の割合が高く
て、軽量にして強度が大きく、大型の、例えば、幅が3
00mm、長さが300mm、厚さが10〜50mmの
寸法を単位として、長さが2,400mm、幅が1,2
00mm、厚さが10〜50mm程度の金属部材埋入の
平板状の低温硬化型軽量セラミック・金属部材複合成形
体を製造する方法を開発した。
題を解決しようとして、鋭意研究を重ねた結果、それら
を克服して、セラミック軽量体の中の気孔の割合が高く
て、軽量にして強度が大きく、大型の、例えば、幅が3
00mm、長さが300mm、厚さが10〜50mmの
寸法を単位として、長さが2,400mm、幅が1,2
00mm、厚さが10〜50mm程度の金属部材埋入の
平板状の低温硬化型軽量セラミック・金属部材複合成形
体を製造する方法を開発した。
【0010】すなわち、本発明は、(1)セラミック微
粉末20〜40重量部に、高炉滓微粉末又はシリカヒュ
ーム5〜10重量部、無機質発泡物50〜80重量部を
加え、さらに、繊維材1〜5重量部を加えて均一に混合
する第1工程と、第1工程で得られた混合物の100重
量部に対して、珪酸ナトリウム(JISK1408規格
1号相当)800〜1200重量部、酸化亜鉛10〜4
0重量部、アルミン酸ナトリウム30〜40重量部を加
えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性結合材を、1
5〜30重量部添加して充分に混合して混練物を得る第
2工程と、第2工程で得られた混練物をペレットやペー
スト状あるいは平板状とした後、金属部材を埋入してロ
ール成形や圧密成形で5〜15kgf/cm2の低加圧
力成形で板状成形体に成形する第3工程と、第3工程で
得られた板状成形体を乾燥したあと、この成形体に、シ
リカゾル100重量部に対して鉱物微粉末0.5〜5重
量部を加えて充分に混合して得られた接着力の優れた混
合液を含浸させたのち、再び充分に乾燥させる第4工程
と、 第4工程で得られた乾燥成形体を250〜600
℃で加熱して、強度の大きい板状軽量セラミック・金属
部材複合成形体を得る第5工程と、とよりなることを特
徴とする低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複
合成形体の製造法、と
粉末20〜40重量部に、高炉滓微粉末又はシリカヒュ
ーム5〜10重量部、無機質発泡物50〜80重量部を
加え、さらに、繊維材1〜5重量部を加えて均一に混合
する第1工程と、第1工程で得られた混合物の100重
量部に対して、珪酸ナトリウム(JISK1408規格
1号相当)800〜1200重量部、酸化亜鉛10〜4
0重量部、アルミン酸ナトリウム30〜40重量部を加
えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性結合材を、1
5〜30重量部添加して充分に混合して混練物を得る第
2工程と、第2工程で得られた混練物をペレットやペー
スト状あるいは平板状とした後、金属部材を埋入してロ
ール成形や圧密成形で5〜15kgf/cm2の低加圧
力成形で板状成形体に成形する第3工程と、第3工程で
得られた板状成形体を乾燥したあと、この成形体に、シ
リカゾル100重量部に対して鉱物微粉末0.5〜5重
量部を加えて充分に混合して得られた接着力の優れた混
合液を含浸させたのち、再び充分に乾燥させる第4工程
と、 第4工程で得られた乾燥成形体を250〜600
℃で加熱して、強度の大きい板状軽量セラミック・金属
部材複合成形体を得る第5工程と、とよりなることを特
徴とする低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複
合成形体の製造法、と
【0011】(2)前記第1項における第2工程が、第
1工程で得られた混合物の100重量部に対して、珪酸
ナトリウム(JISK1408規格1号相当)800〜
1200重量部、メタ珪酸カルシウム10〜30重量
部、珪酸アルミニウム10〜30重量部、酸化亜鉛10
〜40重量部、アルミン酸ナトリウム30〜40重量部
を加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性結合材
を、15〜30重量部添加して充分に混合して混練物を
得る工程に置換された低温硬化型高強度軽量セラミック
・金属部材複合成形体の製造法、と(3)前記第1項又
は第2項の第5工程で得られた加熱成形体の表面に、シ
リカゾル100重量部に対して、酸化亜鉛10〜30重
量部、ホウ酸15〜30重量部、酸化アルミニウム、酸
化珪素、水酸化リチウム又は炭酸リチウムの1種以上
0.5〜5重量部を加えて充分に粉砕・混合して得られ
た混合液を塗布する第6工程と、第6工程で塗膜が表面
形成された成形体を200〜350℃で加熱して、強度
が大きく、成形体表面の平滑性、引っ掻き強度に勝り、
耐水性、耐薬品性にも優れた軽量セラミック・金属部材
複合を得る第7工程とよりなることを特徴とする低温硬
化型軽量セラミック・金属部材複合成形体の製造法であ
る。
1工程で得られた混合物の100重量部に対して、珪酸
ナトリウム(JISK1408規格1号相当)800〜
1200重量部、メタ珪酸カルシウム10〜30重量
部、珪酸アルミニウム10〜30重量部、酸化亜鉛10
〜40重量部、アルミン酸ナトリウム30〜40重量部
を加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性結合材
を、15〜30重量部添加して充分に混合して混練物を
得る工程に置換された低温硬化型高強度軽量セラミック
・金属部材複合成形体の製造法、と(3)前記第1項又
は第2項の第5工程で得られた加熱成形体の表面に、シ
リカゾル100重量部に対して、酸化亜鉛10〜30重
量部、ホウ酸15〜30重量部、酸化アルミニウム、酸
化珪素、水酸化リチウム又は炭酸リチウムの1種以上
0.5〜5重量部を加えて充分に粉砕・混合して得られ
た混合液を塗布する第6工程と、第6工程で塗膜が表面
形成された成形体を200〜350℃で加熱して、強度
が大きく、成形体表面の平滑性、引っ掻き強度に勝り、
耐水性、耐薬品性にも優れた軽量セラミック・金属部材
複合を得る第7工程とよりなることを特徴とする低温硬
化型軽量セラミック・金属部材複合成形体の製造法であ
る。
【0012】上記本発明においては、第1工程において
使用するセラミック微粉末が、アルミナ、シャモット、
炭化珪素等のセラミックであるほか、石炭灰、火山灰、
ゼオライト、珪藻土(ビール濾過材)、石灰混合酸化鉄
あるいは花崗岩等の石材の微粉末であってもよい。
使用するセラミック微粉末が、アルミナ、シャモット、
炭化珪素等のセラミックであるほか、石炭灰、火山灰、
ゼオライト、珪藻土(ビール濾過材)、石灰混合酸化鉄
あるいは花崗岩等の石材の微粉末であってもよい。
【0013】また、本発明においては、第1工程におい
て使用する無機質発泡物が、軽石、火山砕せつ物あるい
は珪酸塩加熱発泡物(パーライト、)であってよい。
て使用する無機質発泡物が、軽石、火山砕せつ物あるい
は珪酸塩加熱発泡物(パーライト、)であってよい。
【0014】さらに、第1工程において使用する繊維
は、蛇紋石綿、ロックウール、コピー用紙、コンピュー
タ用紙、新聞紙、雑誌、電話帳、ダンボールの解織物、
パルプ繊維、金属繊維であってよい。繊維材の配合は、
製品の靭性を高め、かつ連通気孔の量も増加し気孔率も
増大させて軽量化の向上にも寄与する。
は、蛇紋石綿、ロックウール、コピー用紙、コンピュー
タ用紙、新聞紙、雑誌、電話帳、ダンボールの解織物、
パルプ繊維、金属繊維であってよい。繊維材の配合は、
製品の靭性を高め、かつ連通気孔の量も増加し気孔率も
増大させて軽量化の向上にも寄与する。
【0015】そしてまた第2工程において採用される低
加圧力成形は、圧密成形又はロール成形であってよい。
第1工程で得られる混練物を、5〜15kgf/cm2
の低加圧力で成形することが好ましい。
加圧力成形は、圧密成形又はロール成形であってよい。
第1工程で得られる混練物を、5〜15kgf/cm2
の低加圧力で成形することが好ましい。
【0016】また、第4工程における鉱物は、アエロジ
ル、シリカヒューム、タルク、珪酸マグネシウム及びス
メクタイトよりなる群の中より選ばれた一種以上である
ことが好ましい。
ル、シリカヒューム、タルク、珪酸マグネシウム及びス
メクタイトよりなる群の中より選ばれた一種以上である
ことが好ましい。
【0017】
【作用】本発明においては、製品のかさ比重を小さくし
て、曲げ強度を大きくするために、前記の第4工程にお
いて、シリカゾル100重量部に対して鉱物0.5〜5
重量部を加えて充分に混合して得られた混合液を第3工
程で得られた板状成形体素地中に充分に浸漬させる。こ
の混合液は一種の接着剤で、この中には、鉱物微粉末と
しての珪酸マグネシウム、スメクタイト、シリカヒュー
ム、タルク又は雲母等の微粒子を0.5〜3重量%程度
混入してあり、この接着剤は、成形体の内部や金属部材
面、素地表面等の細部を満遍なく薄層によって強固に接
着させ、成形体の強度を30%前後向上させることとな
る。
て、曲げ強度を大きくするために、前記の第4工程にお
いて、シリカゾル100重量部に対して鉱物0.5〜5
重量部を加えて充分に混合して得られた混合液を第3工
程で得られた板状成形体素地中に充分に浸漬させる。こ
の混合液は一種の接着剤で、この中には、鉱物微粉末と
しての珪酸マグネシウム、スメクタイト、シリカヒュー
ム、タルク又は雲母等の微粒子を0.5〜3重量%程度
混入してあり、この接着剤は、成形体の内部や金属部材
面、素地表面等の細部を満遍なく薄層によって強固に接
着させ、成形体の強度を30%前後向上させることとな
る。
【0018】すなわち、接着強度を増大するためには、
成形体を構成する原料の周囲に接着剤の薄層を形成させ
ることが必要となる。このために、シリカゾル中に分散
するゾルのコロイド粒子の他に、鉱物の微粒子を共存さ
せて、微粒子間の粒度組成の調整を行い、この微粒子表
面をゾルが薄く取り囲い、この状態で成形体の周囲に接
着させて加熱することによって、ポリ珪酸粒子の成長を
早め、さらに、水分の蒸発によって硬化させ、強固な膜
を形成させるにより、接着効果を上げることとなる。
成形体を構成する原料の周囲に接着剤の薄層を形成させ
ることが必要となる。このために、シリカゾル中に分散
するゾルのコロイド粒子の他に、鉱物の微粒子を共存さ
せて、微粒子間の粒度組成の調整を行い、この微粒子表
面をゾルが薄く取り囲い、この状態で成形体の周囲に接
着させて加熱することによって、ポリ珪酸粒子の成長を
早め、さらに、水分の蒸発によって硬化させ、強固な膜
を形成させるにより、接着効果を上げることとなる。
【0019】この場合、鉱物の微粒子の介在が無く、単
にシリカゾルと成形体を構成する素地への接着だけであ
れば、接着の境界面は厚くなり、強固な接着効果は得ら
れない。すなわち、ゾルを含む溶液から出発して微粒子
を含むゾルの状態を作り、さらに、軽量体の骨組みの壁
体間や原料粒子と金属部材間に、この微粒子を含むゾル
が満遍なく入って、乾燥によってゲルの状態を経て、さ
らに、加熱することによって、セラミックが形成され
る。
にシリカゾルと成形体を構成する素地への接着だけであ
れば、接着の境界面は厚くなり、強固な接着効果は得ら
れない。すなわち、ゾルを含む溶液から出発して微粒子
を含むゾルの状態を作り、さらに、軽量体の骨組みの壁
体間や原料粒子と金属部材間に、この微粒子を含むゾル
が満遍なく入って、乾燥によってゲルの状態を経て、さ
らに、加熱することによって、セラミックが形成され
る。
【0020】ところで、加熱時に、水の蒸発に伴うゲル
の大きな体積収縮が起こり、多くの場合、ゲルが破壊さ
れる危険性も生じ、また、細孔内に残留している水の他
に、例えば、シラノール基の脱水縮合により生成する水
が、発泡やひび割れの原因ともなる場合も起こる。本発
明ではこのような原因を取り除くために、水等の揮発物
が円滑に蒸散することができるように、あらかじめ、軽
量体の壁体の気孔を大きく作り、同時に、この壁体の周
囲を取り囲んで接着しているゲルが細孔構造を持つよう
に作る必要性があるために、鉱物の微粒子を有するゲル
とし、加熱による収縮によってひび割れを起こさないよ
う二重の機能を確立させたものである。
の大きな体積収縮が起こり、多くの場合、ゲルが破壊さ
れる危険性も生じ、また、細孔内に残留している水の他
に、例えば、シラノール基の脱水縮合により生成する水
が、発泡やひび割れの原因ともなる場合も起こる。本発
明ではこのような原因を取り除くために、水等の揮発物
が円滑に蒸散することができるように、あらかじめ、軽
量体の壁体の気孔を大きく作り、同時に、この壁体の周
囲を取り囲んで接着しているゲルが細孔構造を持つよう
に作る必要性があるために、鉱物の微粒子を有するゲル
とし、加熱による収縮によってひび割れを起こさないよ
う二重の機能を確立させたものである。
【0021】さらにまた、蒸気のゲルが壁体周囲や金属
部材周囲を取り囲んで接着する膜厚は数μm程度である
ため、水等の蒸発によるひび割れを生じる事も発生し難
いのである。また、第6工程において、加熱成形体の表
面あるいは裏・側面に、シリカゾル(100重量部)
に、酸化亜鉛(10〜30重量部)、ホウ酸(15〜3
0重量部)、及び酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化
リチウム又は炭酸リチウムの1種以上(0.5〜5重量
部)を加え、さらに、必要に応じて無機顔料(5〜10
重量部)を加えて製造した混合液を塗布して、低温加熱
することによって、塗布面の強度と硬度とを高め、か
つ、吸水性をなくすことにより、一段と強度の大きいセ
ラミック・金属部材複合成形体の製造が可能となる。な
お、リチウム化合物を添加し、加熱すると、網目修飾成
分として被膜の強固な結合のネットワークを完成し、か
つ、膜の耐水性に寄与することができる。
部材周囲を取り囲んで接着する膜厚は数μm程度である
ため、水等の蒸発によるひび割れを生じる事も発生し難
いのである。また、第6工程において、加熱成形体の表
面あるいは裏・側面に、シリカゾル(100重量部)
に、酸化亜鉛(10〜30重量部)、ホウ酸(15〜3
0重量部)、及び酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化
リチウム又は炭酸リチウムの1種以上(0.5〜5重量
部)を加え、さらに、必要に応じて無機顔料(5〜10
重量部)を加えて製造した混合液を塗布して、低温加熱
することによって、塗布面の強度と硬度とを高め、か
つ、吸水性をなくすことにより、一段と強度の大きいセ
ラミック・金属部材複合成形体の製造が可能となる。な
お、リチウム化合物を添加し、加熱すると、網目修飾成
分として被膜の強固な結合のネットワークを完成し、か
つ、膜の耐水性に寄与することができる。
【0022】一方、製品の密度についてみれば、軽量セ
ラミックの相対密度は、セラミック微粉末と、無機質発
泡物との配合割合によって決定される。相対密度は、成
形体の密度(ρ)と、この成形体を構成する物質の密度
(ρs)の比ρ/ρsによって計算され、成形体中に占
める気孔の割合は、1−ρ/ρsとなる。
ラミックの相対密度は、セラミック微粉末と、無機質発
泡物との配合割合によって決定される。相対密度は、成
形体の密度(ρ)と、この成形体を構成する物質の密度
(ρs)の比ρ/ρsによって計算され、成形体中に占
める気孔の割合は、1−ρ/ρsとなる。
【0023】一般に、セル構造体は、相対密度の上昇と
共にセル壁は厚くなり、気孔の体積は減少する。相対密
度が約0.3以上になると、セル構造から独立的気孔を
含んだ固体とみなすべき構造へと遷移する。この0.3
前後の相対密度を有する軽量セラミック成形体の製造に
際しては、セル構造体の密度(かさ比重)が、0.3〜
1.0の範囲にあるとし、通常のセラミックス構成物質
の平均密度が約2.5であるとみれば、相対密度は0.
12〜0.4の範囲となる。この範囲の相対密度を有す
る軽量体の内部構造はセル型と、独立又はミミズ状気孔
を含んだ軽量体の境界付近の構造体となる。
共にセル壁は厚くなり、気孔の体積は減少する。相対密
度が約0.3以上になると、セル構造から独立的気孔を
含んだ固体とみなすべき構造へと遷移する。この0.3
前後の相対密度を有する軽量セラミック成形体の製造に
際しては、セル構造体の密度(かさ比重)が、0.3〜
1.0の範囲にあるとし、通常のセラミックス構成物質
の平均密度が約2.5であるとみれば、相対密度は0.
12〜0.4の範囲となる。この範囲の相対密度を有す
る軽量体の内部構造はセル型と、独立又はミミズ状気孔
を含んだ軽量体の境界付近の構造体となる。
【0024】したがって、セラミック微粉末(20〜4
5重量部)、高炉滓微粉末(5〜10重量部)の構成物
質の密度が概ね2.3〜2.5であり、無機質発泡物
(50〜80重量部)の密度が概ね0.1〜0.8であ
り、これらの構成物質を所定の量比で混合した第1工程
に、第2工程で得られた密度1.2前後の懸濁水溶性結
合材(15〜30重量部)を加えることによって、軽量
セラミック成形体の密度を0.3〜1.0に調整し、軽
量構造体の製造が可能となり、この軽量体に金属部材を
埋入することによってかさ比重は10%程度高くなる。
すなわち金属部材としての例えばステンレスメッシュシ
ートを埋入するとき、.成形体のかさ比重0.3にし
て厚さ10mm、ステンレスメッシュシート1kg/m
2(線径1mm、目の開き10mm、開孔面積比約80
%としてステンレスの重量約1kg/m2)の場合、複
合成形体の総重量は4kgとなり、そのかさ比重は0.
4である。.成形体のかさ比重1.0にして厚さ10
mm、ステンレスメッシュシート1kg/m2(線径1
mm、目の開き10mm、開孔面積比約80%としてス
テンレスの重量約5kg/m2)の場合、複合成形体の
重量は11kgとなり、そのかさ比重1.1である。こ
れらの場合いずれもかさ比重の増加分は0.1増加す
る。しかし、成形体の厚さが20mm以上になれば埋入
させる金属メッシュシートの線径を大きくする方が望ま
しい。
5重量部)、高炉滓微粉末(5〜10重量部)の構成物
質の密度が概ね2.3〜2.5であり、無機質発泡物
(50〜80重量部)の密度が概ね0.1〜0.8であ
り、これらの構成物質を所定の量比で混合した第1工程
に、第2工程で得られた密度1.2前後の懸濁水溶性結
合材(15〜30重量部)を加えることによって、軽量
セラミック成形体の密度を0.3〜1.0に調整し、軽
量構造体の製造が可能となり、この軽量体に金属部材を
埋入することによってかさ比重は10%程度高くなる。
すなわち金属部材としての例えばステンレスメッシュシ
ートを埋入するとき、.成形体のかさ比重0.3にし
て厚さ10mm、ステンレスメッシュシート1kg/m
2(線径1mm、目の開き10mm、開孔面積比約80
%としてステンレスの重量約1kg/m2)の場合、複
合成形体の総重量は4kgとなり、そのかさ比重は0.
4である。.成形体のかさ比重1.0にして厚さ10
mm、ステンレスメッシュシート1kg/m2(線径1
mm、目の開き10mm、開孔面積比約80%としてス
テンレスの重量約5kg/m2)の場合、複合成形体の
重量は11kgとなり、そのかさ比重1.1である。こ
れらの場合いずれもかさ比重の増加分は0.1増加す
る。しかし、成形体の厚さが20mm以上になれば埋入
させる金属メッシュシートの線径を大きくする方が望ま
しい。
【0025】.かさ比重にして成形体の厚さ50m
m、ステンレスメッシュシート5kg/m2(線径2.
5mm、目の開き10mm、開孔面積比約80%として
ステンレスの重量約5kg/m2)の場合、複合成形体
の総重量は20kgとなり、そのかさ比重は0.4とな
る。 .かさ比重1.0にして成形体の厚さ50mm、ステ
ンレスメッシュシート5kg/m2(線径2.5mm、
目の開き10mm、開孔面積比約80%としてステンレ
スの重量約5kg/m2)の場合、複合成形体の重量は
55kgとなり、そのかさ比重1.1である。これらの
場合もかさ比重の増加分は0.1増加する。
m、ステンレスメッシュシート5kg/m2(線径2.
5mm、目の開き10mm、開孔面積比約80%として
ステンレスの重量約5kg/m2)の場合、複合成形体
の総重量は20kgとなり、そのかさ比重は0.4とな
る。 .かさ比重1.0にして成形体の厚さ50mm、ステ
ンレスメッシュシート5kg/m2(線径2.5mm、
目の開き10mm、開孔面積比約80%としてステンレ
スの重量約5kg/m2)の場合、複合成形体の重量は
55kgとなり、そのかさ比重1.1である。これらの
場合もかさ比重の増加分は0.1増加する。
【0026】.かさ比重0.3にして成形体の厚さ3
0mm、ステンレスメッシュシート5kg/m22枚を
成形体の厚さ10mm毎に各1枚当て計2枚を埋入すれ
ば複合成形体の重量は19kgとなり、そのかさ比重は
0.6である。.かさ比重1.0にして成形体の厚さ
30mm、ステンレスメッシュシート5kg/m2、2
枚を成形体の厚さ10mm毎に各1枚当て計2枚を埋入
すれば複合成形体の重量は40kgとなり、そのかさ比
重は1.3である。
0mm、ステンレスメッシュシート5kg/m22枚を
成形体の厚さ10mm毎に各1枚当て計2枚を埋入すれ
ば複合成形体の重量は19kgとなり、そのかさ比重は
0.6である。.かさ比重1.0にして成形体の厚さ
30mm、ステンレスメッシュシート5kg/m2、2
枚を成形体の厚さ10mm毎に各1枚当て計2枚を埋入
すれば複合成形体の重量は40kgとなり、そのかさ比
重は1.3である。
【0027】したがつて、(a)金属メッシュシートの
線径は成形体の厚さによって異なるが、一般に厚さ10
mmの場合には線径は0.4〜0.6mm程度が望まし
く、また厚さ50mmの場合にはその線径は2.5mm
程度が選ばれる。すなわち、成形体の厚さに対して線径
は概ね1/15〜1/25程度が望ましい。これよりも
大きい線径の場合には、特に成形体の厚さが薄い場合
に、表・裏面に線径模様が浮き出るために表・裏面加工
を困難にする。また、線径が小さい場合には成形時に金
属メッシュシートの安定保持が困難となり、成形体中の
任意の場所に固定的な埋入技術やメッシュシートの水平
的な設定が不安定となる場合が生じる。 (b)金属メッシュシートの目開きが10mm/m程度
より極めて狭くなるときは、ペレット状あるいはペース
ト状の原料をメッシュシートの上下原料及びメッシュシ
ートとの相互接合が不十分となる。 (c)低加圧成形方式は、1回から3回までに加圧する
方式を採用することが望ましい。一般に最初はより低加
圧にして最後で十分に成形できる加圧を5〜15kg/
cm2の範囲で行うことが望ましい。この方式はロール
成形や圧密成形においても共通である。なお、シリカゾ
ルと鉱物微粉末との混合液の含浸によって、軽量セラミ
ック成形体のかさ比重の増加分は5〜10%程度であ
り、軽量セラミック成形体のかさ比重や相対密度には大
きく影響を及ぼさない。
線径は成形体の厚さによって異なるが、一般に厚さ10
mmの場合には線径は0.4〜0.6mm程度が望まし
く、また厚さ50mmの場合にはその線径は2.5mm
程度が選ばれる。すなわち、成形体の厚さに対して線径
は概ね1/15〜1/25程度が望ましい。これよりも
大きい線径の場合には、特に成形体の厚さが薄い場合
に、表・裏面に線径模様が浮き出るために表・裏面加工
を困難にする。また、線径が小さい場合には成形時に金
属メッシュシートの安定保持が困難となり、成形体中の
任意の場所に固定的な埋入技術やメッシュシートの水平
的な設定が不安定となる場合が生じる。 (b)金属メッシュシートの目開きが10mm/m程度
より極めて狭くなるときは、ペレット状あるいはペース
ト状の原料をメッシュシートの上下原料及びメッシュシ
ートとの相互接合が不十分となる。 (c)低加圧成形方式は、1回から3回までに加圧する
方式を採用することが望ましい。一般に最初はより低加
圧にして最後で十分に成形できる加圧を5〜15kg/
cm2の範囲で行うことが望ましい。この方式はロール
成形や圧密成形においても共通である。なお、シリカゾ
ルと鉱物微粉末との混合液の含浸によって、軽量セラミ
ック成形体のかさ比重の増加分は5〜10%程度であ
り、軽量セラミック成形体のかさ比重や相対密度には大
きく影響を及ぼさない。
【0028】次に、本発明に用いる各原料の物性及び原
料相互の反応並びに作用について述べる。第1工程にお
ける、セラミック微粉末の大きさの範囲は、約10μm
以下が望ましく、サブミクロンの若干量の含有は差支え
ない。また、これら微粉末の原料は、いずれも加熱変化
が極めて小さく、酸、アルカリに対して安定性を有する
ものが望ましい。配合原料の耐火性は、軽量成形体の耐
火度に求められ、軽量成形体の耐火度は約1200℃程
度まで望ましく、よって配合原料のセラミック微粉末は
少なくとも1300℃程度の耐火度を有することが好ま
しい。
料相互の反応並びに作用について述べる。第1工程にお
ける、セラミック微粉末の大きさの範囲は、約10μm
以下が望ましく、サブミクロンの若干量の含有は差支え
ない。また、これら微粉末の原料は、いずれも加熱変化
が極めて小さく、酸、アルカリに対して安定性を有する
ものが望ましい。配合原料の耐火性は、軽量成形体の耐
火度に求められ、軽量成形体の耐火度は約1200℃程
度まで望ましく、よって配合原料のセラミック微粉末は
少なくとも1300℃程度の耐火度を有することが好ま
しい。
【0029】このような原料は、上記の石炭灰、火山
灰、シャモット等であり、予め、加熱されたものや、生
原料であっても耐熱性を有し、加熱膨脹収縮の極めて小
さい原料でもよい。図1〜図4には、これら好ましい使
用原料セラミック微粉末の粒度組成を掲示する。図1は
石炭灰の粒度分布図、図2はシャモットの粒度分布図、
図3は珪藻土の粒度分布図、図4は石材(石材切削残渣
物)の粒度分布図を各々示す。
灰、シャモット等であり、予め、加熱されたものや、生
原料であっても耐熱性を有し、加熱膨脹収縮の極めて小
さい原料でもよい。図1〜図4には、これら好ましい使
用原料セラミック微粉末の粒度組成を掲示する。図1は
石炭灰の粒度分布図、図2はシャモットの粒度分布図、
図3は珪藻土の粒度分布図、図4は石材(石材切削残渣
物)の粒度分布図を各々示す。
【0030】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【0031】また、高炉滓微粉末の粒度は、6,000
〜12,000(ブレーン値)付近が望ましい。無機質
発泡物は、目標とする軽量成形体のかさ比重に関係する
が、成形体のかさ比重0.3〜1.0の間における発泡
物のかさ比重は0.1〜0.8が好ましい。例えば、成
形体のかさ比重0.3の製造に当たっては、発泡物のか
さ比重は0.1付近であり、この場合の成形体の厚さが
10mmであるならば、発泡物の径は成形体の厚さの約
1/3以下が望ましい。
〜12,000(ブレーン値)付近が望ましい。無機質
発泡物は、目標とする軽量成形体のかさ比重に関係する
が、成形体のかさ比重0.3〜1.0の間における発泡
物のかさ比重は0.1〜0.8が好ましい。例えば、成
形体のかさ比重0.3の製造に当たっては、発泡物のか
さ比重は0.1付近であり、この場合の成形体の厚さが
10mmであるならば、発泡物の径は成形体の厚さの約
1/3以下が望ましい。
【0032】一般的に、発泡物の径は、成形体の厚さに
対して1/10〜1/60程度であり、成形体の厚さが
厚くなるにしたがって、発泡物の径の範囲は縮小され
る。このことは、発泡物は径が大きくなれば耐圧強度が
小さくなる傾向にあるため、成形体と強度との関係を同
一な無機質発泡物に求めれば、上記ような傾向を求める
ことが順当である。また、金属部材として、ステンレス
メッシュシートや鉄製メッシュシートや金属棒の直径
は、成形体の厚さや要求される性質によってもことなる
が、成形体の厚さが10〜50mmにおいてはその直径
は約0.5〜2.5mm程度が適当であり、成形体に求
められる物性によって任意に選ばれるがその厚さによっ
ては金属メッシュシートの枚数や金属棒の数は増減され
て成形される。この金属物性の埋入によって成形体が薄
い場合には撓み性がより増大する。一方、成形体に衝撃
が加わっても耐える応力が生じると同時に破壊されても
成形体から破片が落下や剥離することが起こらない。
対して1/10〜1/60程度であり、成形体の厚さが
厚くなるにしたがって、発泡物の径の範囲は縮小され
る。このことは、発泡物は径が大きくなれば耐圧強度が
小さくなる傾向にあるため、成形体と強度との関係を同
一な無機質発泡物に求めれば、上記ような傾向を求める
ことが順当である。また、金属部材として、ステンレス
メッシュシートや鉄製メッシュシートや金属棒の直径
は、成形体の厚さや要求される性質によってもことなる
が、成形体の厚さが10〜50mmにおいてはその直径
は約0.5〜2.5mm程度が適当であり、成形体に求
められる物性によって任意に選ばれるがその厚さによっ
ては金属メッシュシートの枚数や金属棒の数は増減され
て成形される。この金属物性の埋入によって成形体が薄
い場合には撓み性がより増大する。一方、成形体に衝撃
が加わっても耐える応力が生じると同時に破壊されても
成形体から破片が落下や剥離することが起こらない。
【0033】さらに、繊維の長さは軽量成形体の厚さに
関係するが、例えば、繊維の長さは20μm以上が望ま
しい。ただし、原料の配合時に、繊維が毛玉にならない
ような混合方法により異なるため、200μm以下でも
良好な結果を与える場合もあるが、混合時において切断
されないような屈曲性及び耐アルカリ性の繊維であるこ
とが望ましい。
関係するが、例えば、繊維の長さは20μm以上が望ま
しい。ただし、原料の配合時に、繊維が毛玉にならない
ような混合方法により異なるため、200μm以下でも
良好な結果を与える場合もあるが、混合時において切断
されないような屈曲性及び耐アルカリ性の繊維であるこ
とが望ましい。
【0034】第2工程における、珪酸ナトリウム(JI
SK1408規格1号相当)は、混練して得られる懸濁
水溶性結合材の主原料として用いられ、しかも他の原料
との反応によって各原料の表面改質ともなり、特に加熱
時にシリカやアルミナ等との表面における反応による生
成物は、低温度焼結により強固な接着を生成する役割り
を果たす。
SK1408規格1号相当)は、混練して得られる懸濁
水溶性結合材の主原料として用いられ、しかも他の原料
との反応によって各原料の表面改質ともなり、特に加熱
時にシリカやアルミナ等との表面における反応による生
成物は、低温度焼結により強固な接着を生成する役割り
を果たす。
【0035】すなわち、メタ珪酸カルシウム、珪酸アル
ミニウム、酸化亜鉛、アルミン酸ナトリウムは軽量セラ
ミック成形体の製造に係る結合材を構成するものである
ことは先に記載した。この結合材は、加熱により非晶質
主体のセラミック微粉末を大いに溶解、非晶質化し、さ
らに、固体相互の接着を強固にする作用を奏する。そし
て、600℃以下の加熱処理の結果、非晶質の高強度製
品の生成を果たすための強固な接着成分として役立つも
のである。
ミニウム、酸化亜鉛、アルミン酸ナトリウムは軽量セラ
ミック成形体の製造に係る結合材を構成するものである
ことは先に記載した。この結合材は、加熱により非晶質
主体のセラミック微粉末を大いに溶解、非晶質化し、さ
らに、固体相互の接着を強固にする作用を奏する。そし
て、600℃以下の加熱処理の結果、非晶質の高強度製
品の生成を果たすための強固な接着成分として役立つも
のである。
【0036】上記の本発明に係る配合原料の作用におい
て、アルミン酸ナトリウムは、水に容易に溶ける性質を
もつが、加熱脱水すれば、その融点は1,700℃以上
の耐火性を有するものである。珪酸カルシウム及び珪酸
アルミニウムは、種々の水化物を作り、セラミック材料
の硬化作用に有用であり、コロイド状様の状態で分散さ
せ、混合して、加熱時にその特性を発現する。
て、アルミン酸ナトリウムは、水に容易に溶ける性質を
もつが、加熱脱水すれば、その融点は1,700℃以上
の耐火性を有するものである。珪酸カルシウム及び珪酸
アルミニウムは、種々の水化物を作り、セラミック材料
の硬化作用に有用であり、コロイド状様の状態で分散さ
せ、混合して、加熱時にその特性を発現する。
【0037】酸化亜鉛は、酸素に対して若干亜鉛が過剰
なことなど正確に化学式は明らかでないとしても、この
機構によって、助触媒的作用と加熱温度とによる活性化
荷より、懸濁状水溶性結合材が、架橋様状作用を引き起
こし、粒子間領域や金属部材と粒子間の境界領域の接着
部分の膜形成に有効な作用を及ぼすものと考えられ、加
熱反応により接着部分が一層強化される。これら相互反
応の詳細は充分に解明されえないとしても、非晶質物質
を生成し、さらに、ゾルからゲル状物質及びその中に懸
濁物質が存在して、その気孔から水分が容易に蒸散する
ことはX線回析と加熱実験から明らかである。これらに
関するX線回拆例を図5〜図10に示す。図5はシリカ
ゾル加熱物(250℃加熱)のX線回拆図、図6は水酸
化リチウム粉末のX線回拆図、図7はシリカゾルと水酸
化リチウム粉末混合物の加熱物(250℃加熱)のX線
回拆図、図8はスメクタイト(鉱物)微粉末のX線回拆
図、図9はシリカゾルとスメクタイト微粉末混合物の加
熱物(250℃加熱)のX線回拆図、図10はシリカゾ
ル、スメクタイト、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸
化リチウム及び酸化チタン(無機顔料)混合物の加熱物
(250℃加熱)のX線回拆図を各々示す。
なことなど正確に化学式は明らかでないとしても、この
機構によって、助触媒的作用と加熱温度とによる活性化
荷より、懸濁状水溶性結合材が、架橋様状作用を引き起
こし、粒子間領域や金属部材と粒子間の境界領域の接着
部分の膜形成に有効な作用を及ぼすものと考えられ、加
熱反応により接着部分が一層強化される。これら相互反
応の詳細は充分に解明されえないとしても、非晶質物質
を生成し、さらに、ゾルからゲル状物質及びその中に懸
濁物質が存在して、その気孔から水分が容易に蒸散する
ことはX線回析と加熱実験から明らかである。これらに
関するX線回拆例を図5〜図10に示す。図5はシリカ
ゾル加熱物(250℃加熱)のX線回拆図、図6は水酸
化リチウム粉末のX線回拆図、図7はシリカゾルと水酸
化リチウム粉末混合物の加熱物(250℃加熱)のX線
回拆図、図8はスメクタイト(鉱物)微粉末のX線回拆
図、図9はシリカゾルとスメクタイト微粉末混合物の加
熱物(250℃加熱)のX線回拆図、図10はシリカゾ
ル、スメクタイト、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸
化リチウム及び酸化チタン(無機顔料)混合物の加熱物
(250℃加熱)のX線回拆図を各々示す。
【0038】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【0039】これらX線回拆図から明らかなごとく、シ
リカゾルの加熱によって生成するゲル、及びシリカゾル
と水酸化リチウム混合加熱物は非晶質となり加熱による
結晶化が起こらないため、塗膜として有用な硬化を発揮
する。このことは加熱実験による物性試験結果からも明
らかである。また、層状鉱物としてのスメクタイトをシ
リカゾルに添加・混合し、加熱して得られる生成物及び
金属酸化物及び顔料としての酸化チタン粉末を混合した
加熱生成物のX線回拆図から考察すれば、添加物の一部
はシリカゾルと反応して新しい結晶を生成しているもの
もあり、また添加物が共存しながら相互に作用して加熱
反応にあずかっていることが伺い知れる。このことは実
験結果から、軽量セラミック成形体の強度が30%前後
増加することや表面引っ掻き強度がモース硬度で4付近
まで硬化されることからも十分に推察される。このよう
に原料が相互に反応して生成したゲル状物質は、高い接
着力を発現すること及び加熱時に水分蒸散に大いに効果
を発揮していることが明らかである。
リカゾルの加熱によって生成するゲル、及びシリカゾル
と水酸化リチウム混合加熱物は非晶質となり加熱による
結晶化が起こらないため、塗膜として有用な硬化を発揮
する。このことは加熱実験による物性試験結果からも明
らかである。また、層状鉱物としてのスメクタイトをシ
リカゾルに添加・混合し、加熱して得られる生成物及び
金属酸化物及び顔料としての酸化チタン粉末を混合した
加熱生成物のX線回拆図から考察すれば、添加物の一部
はシリカゾルと反応して新しい結晶を生成しているもの
もあり、また添加物が共存しながら相互に作用して加熱
反応にあずかっていることが伺い知れる。このことは実
験結果から、軽量セラミック成形体の強度が30%前後
増加することや表面引っ掻き強度がモース硬度で4付近
まで硬化されることからも十分に推察される。このよう
に原料が相互に反応して生成したゲル状物質は、高い接
着力を発現すること及び加熱時に水分蒸散に大いに効果
を発揮していることが明らかである。
【0040】このような懸濁状水溶性結合材をセラミッ
ク微粉末、高炉滓微粉末又はシリカヒューム、無機質発
泡物、及び繊維と混合してなる混練物を、低加圧成形し
て乾燥すれば、加熱前においても、作業性が容易な成形
体を得る。
ク微粉末、高炉滓微粉末又はシリカヒューム、無機質発
泡物、及び繊維と混合してなる混練物を、低加圧成形し
て乾燥すれば、加熱前においても、作業性が容易な成形
体を得る。
【0041】成形体の成形方法は、転圧によるロール成
形方法や型枠による圧密成形方法が望ましい。成形体の
厚さは、10〜50mmの範囲で使用目的によって選ば
れる。この際の加圧は、一般に、5〜15kgf/cm
2成形した後、乾燥すれば十分な作業性のある成形体が
得られる。
形方法や型枠による圧密成形方法が望ましい。成形体の
厚さは、10〜50mmの範囲で使用目的によって選ば
れる。この際の加圧は、一般に、5〜15kgf/cm
2成形した後、乾燥すれば十分な作業性のある成形体が
得られる。
【0042】この成形体は、100℃前後で乾燥し、さ
らに、強度を増大する目的で、シリカゾルに鉱物微粉末
を混合した混合液中に、又は、この混合液を散布又はこ
の混合液に浸漬して成形体に満遍なく吸着させた後、さ
らに乾燥させる。この際の、シリカゾルは、シリカゲル
をアルカリに解膠するか、又は珪素をアルカリに解膠し
て得ることができる。この混合液は、シリカゾルを有す
るので、乾燥時や加熱時に水分の蒸発が容易になり、か
つ、発泡やひび割れを防ぐために、微細な粒子を有する
鉱物としてアエロジル、スポジューメン、珪酸マグネシ
ウム、スメクタイトよりなる群の中から一種以上を配合
する。この場合、特にこの微細な鉱物中に気孔や層状構
造を有するものが好ましい。
らに、強度を増大する目的で、シリカゾルに鉱物微粉末
を混合した混合液中に、又は、この混合液を散布又はこ
の混合液に浸漬して成形体に満遍なく吸着させた後、さ
らに乾燥させる。この際の、シリカゾルは、シリカゲル
をアルカリに解膠するか、又は珪素をアルカリに解膠し
て得ることができる。この混合液は、シリカゾルを有す
るので、乾燥時や加熱時に水分の蒸発が容易になり、か
つ、発泡やひび割れを防ぐために、微細な粒子を有する
鉱物としてアエロジル、スポジューメン、珪酸マグネシ
ウム、スメクタイトよりなる群の中から一種以上を配合
する。この場合、特にこの微細な鉱物中に気孔や層状構
造を有するものが好ましい。
【0043】次いで、この接着力のある混合液に浸漬し
た成形体は乾燥されたあと、目的に応じた曲げ強度を得
るために250〜600℃の温度範囲において加熱する
ことによって、強度のある軽量成形体が得られる。この
ように、各原料相互の反応によって、粒子状原料の周囲
及び金属部材と粒子状原料間に強固な接着材が形成され
て、強度の大きい軽量セラミック・金属部材複合成形体
が得られる。次いで、この加熱成形体の表面あるいは裏
・側面に塗膜をコーティングすることによって、吸水率
が小さくかつ一層強固な軽量セラミック・金属部材複合
成形体を形成させることが可能となる。
た成形体は乾燥されたあと、目的に応じた曲げ強度を得
るために250〜600℃の温度範囲において加熱する
ことによって、強度のある軽量成形体が得られる。この
ように、各原料相互の反応によって、粒子状原料の周囲
及び金属部材と粒子状原料間に強固な接着材が形成され
て、強度の大きい軽量セラミック・金属部材複合成形体
が得られる。次いで、この加熱成形体の表面あるいは裏
・側面に塗膜をコーティングすることによって、吸水率
が小さくかつ一層強固な軽量セラミック・金属部材複合
成形体を形成させることが可能となる。
【0044】すなわち、シリカゾルに、酸化亜鉛、ホウ
酸、酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化リチウム又は
炭酸リチウムを加え混合することによって、シリカゾル
は酸化亜鉛の触媒的作業により、架橋反応様作用を起こ
し、同時にホウ酸、酸化アルミニウムの相互反応によっ
て一部はゾルからゲルとなり、かつ、加熱作用により、
なおさらにリチウムイオンがある場合は網目構造形成作
用を促進し、強固な塗膜を形成する。
酸、酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化リチウム又は
炭酸リチウムを加え混合することによって、シリカゾル
は酸化亜鉛の触媒的作業により、架橋反応様作用を起こ
し、同時にホウ酸、酸化アルミニウムの相互反応によっ
て一部はゾルからゲルとなり、かつ、加熱作用により、
なおさらにリチウムイオンがある場合は網目構造形成作
用を促進し、強固な塗膜を形成する。
【0045】この際の複雑な反応は充分には解明されな
いとしても、成形体表層に形成される薄膜のモース硬度
は3〜4であり、しかも、この未反応固体物質を含む非
晶質薄膜は、酸、アルカリ、加熱水に不溶解であること
が実験的に検証される。このような強固な薄膜形成は、
図5〜図10のX線回拆図図形に示したとおりである。
このような混合液に無機顔料を混合して、多色の塗膜を
形成させて、200〜350℃の範囲で加熱する第7工
程を終了すれば、第5工程で形成された成形体より強度
の大きい表面平滑性と、引っ掻き強度が大きく、耐水
性、耐薬品性に優れた軽量セラミック・金属部材複合成
形体が得られる。
いとしても、成形体表層に形成される薄膜のモース硬度
は3〜4であり、しかも、この未反応固体物質を含む非
晶質薄膜は、酸、アルカリ、加熱水に不溶解であること
が実験的に検証される。このような強固な薄膜形成は、
図5〜図10のX線回拆図図形に示したとおりである。
このような混合液に無機顔料を混合して、多色の塗膜を
形成させて、200〜350℃の範囲で加熱する第7工
程を終了すれば、第5工程で形成された成形体より強度
の大きい表面平滑性と、引っ掻き強度が大きく、耐水
性、耐薬品性に優れた軽量セラミック・金属部材複合成
形体が得られる。
【0046】ここで、以上の本発明に係る各工程間の原
料相互の各数値量範囲の限定理由について説明する。第
1工程において、セラミック微粉末20重量部に、高炉
滓微粉末5〜8重量部と、無機発泡物70〜75重量部
と、繊維材1〜2重量部とを加え、第2工程において、
懸濁水溶性結合材15〜20重量部とを加えて混練し、
さらに、第3工程において、金属部材を埋入した後、5
〜7kgf/cm2程度に加圧したときのかさ比重は、
約0.35〜0.4程度となる。さらに、第4工程によ
り、シリカゾルを浸潰させた後、第6工程で加熱すれば
かさ比重は約0.4程度となる。
料相互の各数値量範囲の限定理由について説明する。第
1工程において、セラミック微粉末20重量部に、高炉
滓微粉末5〜8重量部と、無機発泡物70〜75重量部
と、繊維材1〜2重量部とを加え、第2工程において、
懸濁水溶性結合材15〜20重量部とを加えて混練し、
さらに、第3工程において、金属部材を埋入した後、5
〜7kgf/cm2程度に加圧したときのかさ比重は、
約0.35〜0.4程度となる。さらに、第4工程によ
り、シリカゾルを浸潰させた後、第6工程で加熱すれば
かさ比重は約0.4程度となる。
【0047】この成形体の加熱後に、さらに、表面コー
ティングを行った成形体を200〜350℃で加熱して
も、かさ比重の変化は極めて小さく、0.4前後とな
る。一方、第1工程において、セラミック微粉末35〜
40重量部に高炉滓微粉末7〜10重量部、無機発泡物
50〜60重量部、さらに、繊維材2〜5重量部を加
え、第2工程において、懸濁水溶性結合材20〜30重
量部を加えて混練し、さらに、第3工程において、金属
部材を埋入した後、7〜10kgf/cm2程度に加圧
すれば、かさ比重は約0.5〜0.9程度となる。
ティングを行った成形体を200〜350℃で加熱して
も、かさ比重の変化は極めて小さく、0.4前後とな
る。一方、第1工程において、セラミック微粉末35〜
40重量部に高炉滓微粉末7〜10重量部、無機発泡物
50〜60重量部、さらに、繊維材2〜5重量部を加
え、第2工程において、懸濁水溶性結合材20〜30重
量部を加えて混練し、さらに、第3工程において、金属
部材を埋入した後、7〜10kgf/cm2程度に加圧
すれば、かさ比重は約0.5〜0.9程度となる。
【0048】さらに、第4工程により、シリカゾルを浸
漬させた後、第6工程でこのセラミックの加熱後に、さ
らに、表面コーティングを行った成形体を200〜35
0℃で加熱しても、かさ比重の変化は小さく、約0.1
%程度である。したがって、軽量セラミック成形体のか
さ比重を0.4〜1.1程度に規制する場合には、セラ
ミック微粉末20〜40重量部、高炉滓微粉末又はシリ
カヒューム5〜10重量部、無機発泡物50〜80重量
部、繊維材1〜5重量部の混合物からなるの第1工程の
混合原料100重量部に対して、第2工程で製造される
懸濁状水溶性結合材は15〜30重量部の範囲にして、
第4工程のシリカゾルと、鉱物微粉末との混合液は数%
の添加であり、さらに、第6工程で得られる表面コーテ
ィング材の添加量は表面コーティングの厚さによって決
定されるが、一般に、数μmから、十数μmの厚さとな
り、かさ比重への影響は極めて小さい。
漬させた後、第6工程でこのセラミックの加熱後に、さ
らに、表面コーティングを行った成形体を200〜35
0℃で加熱しても、かさ比重の変化は小さく、約0.1
%程度である。したがって、軽量セラミック成形体のか
さ比重を0.4〜1.1程度に規制する場合には、セラ
ミック微粉末20〜40重量部、高炉滓微粉末又はシリ
カヒューム5〜10重量部、無機発泡物50〜80重量
部、繊維材1〜5重量部の混合物からなるの第1工程の
混合原料100重量部に対して、第2工程で製造される
懸濁状水溶性結合材は15〜30重量部の範囲にして、
第4工程のシリカゾルと、鉱物微粉末との混合液は数%
の添加であり、さらに、第6工程で得られる表面コーテ
ィング材の添加量は表面コーティングの厚さによって決
定されるが、一般に、数μmから、十数μmの厚さとな
り、かさ比重への影響は極めて小さい。
【0049】なお、吸水率を極めて小さくする必要のあ
る条件においては、成形体の表面をコーティング材によ
って、完全に被覆するために、成形体の表面気孔を目潰
しした後に、塗膜を形成させる必要がある。この工程を
行えば、かさ比重は0.1前後大きくなる程度である。
る条件においては、成形体の表面をコーティング材によ
って、完全に被覆するために、成形体の表面気孔を目潰
しした後に、塗膜を形成させる必要がある。この工程を
行えば、かさ比重は0.1前後大きくなる程度である。
【0050】次に、懸濁状水溶性結合材の各数値量範囲
の限定理由に付いて説明する。第2工程において、珪酸
ナトリウム(JISK1408規格1号相当)の量は、
第1工程における混合物原料量100重量部に対して、
15〜30重量部を添加する場合、珪酸ナトリウム12
00重量部を越えると、加熱温度600℃付近で成形体
が軟化を始め、かつ800重量部未満では硬化が困難と
なる。なお、珪酸ナトリウムの配合量は、JISK14
08規格1号相当で800〜1200重量部が好適であ
るが、他の規格品であってもよく、その場合は水分量等
を加減計算して使用する。この珪酸ナトリウム水溶液中
に混入するメタ珪酸カルシウム及び珪酸アルミニウムの
量は共に10〜30重量部の範囲において、第1工程に
おける原料の粒度組成の分布状態が良好であることが実
験結果から考察される。
の限定理由に付いて説明する。第2工程において、珪酸
ナトリウム(JISK1408規格1号相当)の量は、
第1工程における混合物原料量100重量部に対して、
15〜30重量部を添加する場合、珪酸ナトリウム12
00重量部を越えると、加熱温度600℃付近で成形体
が軟化を始め、かつ800重量部未満では硬化が困難と
なる。なお、珪酸ナトリウムの配合量は、JISK14
08規格1号相当で800〜1200重量部が好適であ
るが、他の規格品であってもよく、その場合は水分量等
を加減計算して使用する。この珪酸ナトリウム水溶液中
に混入するメタ珪酸カルシウム及び珪酸アルミニウムの
量は共に10〜30重量部の範囲において、第1工程に
おける原料の粒度組成の分布状態が良好であることが実
験結果から考察される。
【0051】すなわち、粒度がセラミック微粉末と、高
炉滓微粉末との中間的位置を有する数μm程度であり、
かつ、表面は若干アルカリ溶液と反応して粘結性を生ず
る。これらの量は、これ以上でも、これ以下でも、第1
工程の微粉末の相互量との関係で粒度組成の適正範囲を
超えて、混練時に、若干見掛けの粘性が成形条件に適合
しない現象を呈する。
炉滓微粉末との中間的位置を有する数μm程度であり、
かつ、表面は若干アルカリ溶液と反応して粘結性を生ず
る。これらの量は、これ以上でも、これ以下でも、第1
工程の微粉末の相互量との関係で粒度組成の適正範囲を
超えて、混練時に、若干見掛けの粘性が成形条件に適合
しない現象を呈する。
【0052】酸化亜鉛の量は適合配合において、10重
量部よりも少量あれば、橋架的作用の影響ともみられる
硬化が困難となり、また、40重量部より多量でも、硬
化に対する影響は殆ど認められない。アルミン酸ナトリ
ウムは融点が1,700℃以上と耐火性を有し、かつ、
配合重量の範囲内で添加することが粘性状態から見て、
実験的にも望ましい。
量部よりも少量あれば、橋架的作用の影響ともみられる
硬化が困難となり、また、40重量部より多量でも、硬
化に対する影響は殆ど認められない。アルミン酸ナトリ
ウムは融点が1,700℃以上と耐火性を有し、かつ、
配合重量の範囲内で添加することが粘性状態から見て、
実験的にも望ましい。
【0053】第4工程におけるシリカゾル100重量部
に対する鉱物微粉末の量は0.5〜5重量部が、シリカ
ゾル中のゾルに対応して望ましく、0.5重量部より少
なければ、乾燥時・加熱時にひげ状のひびが認められ、
5重量部以上では、溶液が硬化して成形体への浸漬が困
難となる。第5工程の加熱温度においては、250℃以
下では製品の曲げ強度が不十分となり、600℃以上で
は弾性率が失われるし、曲げ強度は600℃迄で所定の
強度は発現されるに充分な加熱温度範囲の上限と見做さ
れる。
に対する鉱物微粉末の量は0.5〜5重量部が、シリカ
ゾル中のゾルに対応して望ましく、0.5重量部より少
なければ、乾燥時・加熱時にひげ状のひびが認められ、
5重量部以上では、溶液が硬化して成形体への浸漬が困
難となる。第5工程の加熱温度においては、250℃以
下では製品の曲げ強度が不十分となり、600℃以上で
は弾性率が失われるし、曲げ強度は600℃迄で所定の
強度は発現されるに充分な加熱温度範囲の上限と見做さ
れる。
【0054】第6工程におけるホウ酸は、アルカリ溶液
中における他の原料とのゾル・ゲル化反応を弱酸によっ
て行うものである。このゾル・ゲル物質が微小な懸濁粒
子の周囲に密着し、加熱脱水によってゲル化し、さら
に、強固な表面層を形成する。このホウ酸は、シリカゾ
ル中のアルカリ溶液に比例して実験結果から、15〜3
0重量部が良好な範囲とみられる。これより少量でもゾ
ル・ゲル化が不十分となり、またそれよりも多量ではゲ
ル化が進み過ぎて接着効果が劣る。
中における他の原料とのゾル・ゲル化反応を弱酸によっ
て行うものである。このゾル・ゲル物質が微小な懸濁粒
子の周囲に密着し、加熱脱水によってゲル化し、さら
に、強固な表面層を形成する。このホウ酸は、シリカゾ
ル中のアルカリ溶液に比例して実験結果から、15〜3
0重量部が良好な範囲とみられる。これより少量でもゾ
ル・ゲル化が不十分となり、またそれよりも多量ではゲ
ル化が進み過ぎて接着効果が劣る。
【0055】また、無機顔料は成形体表面の着色材とし
て添加されるもので、目的とする表面色調に合致させて
調合されるが、普通では色調の濃い発色において、その
量はシリカゾル100重量部に対して、30重量部以下
の添加で充分といえよう。これら全ての配合において、
加熱温度が250℃未満では、製品は耐水性に弱くな
り、また、350℃を越えると加熱による表面引っ掻き
強度の増大は望まれないため、250〜350℃が最適
加熱温度である。このようにして、低温硬化軽量セラミ
ック・金属部材複合成形体が製造される。
て添加されるもので、目的とする表面色調に合致させて
調合されるが、普通では色調の濃い発色において、その
量はシリカゾル100重量部に対して、30重量部以下
の添加で充分といえよう。これら全ての配合において、
加熱温度が250℃未満では、製品は耐水性に弱くな
り、また、350℃を越えると加熱による表面引っ掻き
強度の増大は望まれないため、250〜350℃が最適
加熱温度である。このようにして、低温硬化軽量セラミ
ック・金属部材複合成形体が製造される。
【0056】
【実施例】次に、本発明に係る低温硬化軽量セラミック
・金属部材複合成形体の製造法の実施例を説明する。 [実施例1]まず第1工程として、石炭灰微粉末20重
量部と、高炉滓微粉末5重量部と、パーライト73重量
部と、蛇紋石綿2重量部とを配合して、充分に均一混合
する。次に、第2工程として、前記第1工程で得られた
混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム(JI
SK1408規格1号品)1,200重量部と、メタ珪
酸カルシウム10重量部と、珪酸アルミニウム10重量
部と、酸化亜鉛40重量部と、アルミン酸ナトリウム4
0重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶
性結合材を、20重量部添加して、充分に混合して半乾
式状素材を得る。そして第3工程において、第2工程で
得られた半乾式状素材をペレット状とした後、ステンレ
スメッシュシートを埋入して10mmの厚さの板状成形
体に低加圧ロール成形する。第4工程において、第3工
程で得られた10mmの厚さの加圧成形体を105℃に
て乾燥した後、この成形体にシリカゾル100重量部に
対して、スメクタイト2重量部を加えて充分に混練して
得られた接着力の優れた混合液を含浸させて、再び乾燥
させる。第5工程において、第4工程で得られた乾燥成
形体を300℃で加熱することによって、強度の高い軽
量セラミック・金属部材複合成形体が取得できた。取得
された製品の物性を表1に示す。
・金属部材複合成形体の製造法の実施例を説明する。 [実施例1]まず第1工程として、石炭灰微粉末20重
量部と、高炉滓微粉末5重量部と、パーライト73重量
部と、蛇紋石綿2重量部とを配合して、充分に均一混合
する。次に、第2工程として、前記第1工程で得られた
混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム(JI
SK1408規格1号品)1,200重量部と、メタ珪
酸カルシウム10重量部と、珪酸アルミニウム10重量
部と、酸化亜鉛40重量部と、アルミン酸ナトリウム4
0重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶
性結合材を、20重量部添加して、充分に混合して半乾
式状素材を得る。そして第3工程において、第2工程で
得られた半乾式状素材をペレット状とした後、ステンレ
スメッシュシートを埋入して10mmの厚さの板状成形
体に低加圧ロール成形する。第4工程において、第3工
程で得られた10mmの厚さの加圧成形体を105℃に
て乾燥した後、この成形体にシリカゾル100重量部に
対して、スメクタイト2重量部を加えて充分に混練して
得られた接着力の優れた混合液を含浸させて、再び乾燥
させる。第5工程において、第4工程で得られた乾燥成
形体を300℃で加熱することによって、強度の高い軽
量セラミック・金属部材複合成形体が取得できた。取得
された製品の物性を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】[実施例2]第1工程において、石炭灰微
粉末30重量部と、高炉滓微粉末7重量部と、パーライ
ト60重量部と、蛇紋石綿3重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、第1工程で得られ
た混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム(J
ISK1408規格1号品)1,000重量部に、メタ
珪酸カルシウム20重量部と、珪酸アルミニウム20重
量部と、酸化亜鉛30重量部と、アルミン酸ナトリウム
30重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状水
溶性結合材を、30重量部添加して充分に混合して半乾
状混練物を得る。第3工程において、第2工程で得られ
た半乾状混練物をペレット状とした後、ステンレスメッ
シュシートを埋入して10mmの厚さの板状成形体に圧
密成形する。第4工程において、第3工程で得られた1
0mmの厚さの板状加圧成形体を105℃にて乾燥した
後、この成形体に、シリカゾル100重量部に対してス
メクタイト3重量部を加えて充分に混練して得られた接
着力の優れた溶液を含浸させて、再び乾燥させる。第5
工程において、第4工程で得られた乾燥成形体を350
℃で加熱して強度の高い軽量セラミック・金属部材複合
成形体が取得できた。取得された製品の物性を表2に示
す。
粉末30重量部と、高炉滓微粉末7重量部と、パーライ
ト60重量部と、蛇紋石綿3重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、第1工程で得られ
た混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム(J
ISK1408規格1号品)1,000重量部に、メタ
珪酸カルシウム20重量部と、珪酸アルミニウム20重
量部と、酸化亜鉛30重量部と、アルミン酸ナトリウム
30重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状水
溶性結合材を、30重量部添加して充分に混合して半乾
状混練物を得る。第3工程において、第2工程で得られ
た半乾状混練物をペレット状とした後、ステンレスメッ
シュシートを埋入して10mmの厚さの板状成形体に圧
密成形する。第4工程において、第3工程で得られた1
0mmの厚さの板状加圧成形体を105℃にて乾燥した
後、この成形体に、シリカゾル100重量部に対してス
メクタイト3重量部を加えて充分に混練して得られた接
着力の優れた溶液を含浸させて、再び乾燥させる。第5
工程において、第4工程で得られた乾燥成形体を350
℃で加熱して強度の高い軽量セラミック・金属部材複合
成形体が取得できた。取得された製品の物性を表2に示
す。
【0059】
【表2】
【0060】[実施例3]第1工程において、石炭灰微
粉末40重量部と、高炉滓微粉末5重量部と、パーライ
ト50重量部と、蛇紋石綿5重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、この第1工程で得
られた混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム
(JISK1408規格1号品)800重量部と、メタ
珪酸カルシウム30重量部と、珪酸アルミニウム30重
量部と、酸化亜鉛30重量部と、アルミン酸ナトリウム
30重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状水
溶性結合材を30重量部添加して、充分に混合して半乾
状混練物を得る。第3工程において、第2工程で得られ
た半乾式状素材をペレット状とした後、ステンレスメッ
シュシートを埋入して10mmの厚さの成形体にロール
成形する。第4工程において、第3工程で得られた10
mmの厚さの加圧成形体を105℃にて乾燥した後、こ
の成形体にシリカゾル100重量部に対してスメクタイ
ト3重量部を加えて充分に混練して得られた接着力の優
れた混合液を含浸させて、再び乾燥させる。第5工程に
おいて、第4工程で得られた乾燥成形体を400℃で加
熱して強度の大きい軽量セラミック・金属部材複合成形
体が取得できた。取得された製品の物性を表3に示す。
粉末40重量部と、高炉滓微粉末5重量部と、パーライ
ト50重量部と、蛇紋石綿5重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、この第1工程で得
られた混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム
(JISK1408規格1号品)800重量部と、メタ
珪酸カルシウム30重量部と、珪酸アルミニウム30重
量部と、酸化亜鉛30重量部と、アルミン酸ナトリウム
30重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状水
溶性結合材を30重量部添加して、充分に混合して半乾
状混練物を得る。第3工程において、第2工程で得られ
た半乾式状素材をペレット状とした後、ステンレスメッ
シュシートを埋入して10mmの厚さの成形体にロール
成形する。第4工程において、第3工程で得られた10
mmの厚さの加圧成形体を105℃にて乾燥した後、こ
の成形体にシリカゾル100重量部に対してスメクタイ
ト3重量部を加えて充分に混練して得られた接着力の優
れた混合液を含浸させて、再び乾燥させる。第5工程に
おいて、第4工程で得られた乾燥成形体を400℃で加
熱して強度の大きい軽量セラミック・金属部材複合成形
体が取得できた。取得された製品の物性を表3に示す。
【0061】
【表3】
【0062】[実施例4]第1工程において、石炭灰微
粉末30重量部と、高炉滓微粉末7重量部と、パーライ
ト60重量部と、蛇紋石綿3重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、この第1工程で得
られた混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム
(JISK1408規格1号品)1000重量部と、メ
タ珪酸カルシウム20重量部と、珪酸アルミニウム20
重量部と、酸化亜鉛30重量部と、アルミン酸ナトリウ
ム30重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状
水溶性結合材を、30重量部添加して、充分に混合して
半乾状混練物を得る。第3工程において、第2工程で得
られた半乾状混練物をペレット状とした後、ステンレス
メッシュシートを埋入して50mmの厚さの板状成形体
に圧密成形する。第4工程において、第3工程で得られ
た50mmの厚さの加圧成形体を105℃にて乾燥した
後、この成形体にシリカゾル100重量部に対してスメ
クタイト3重量部を加えて充分に混練して得られた接着
力の優れた混合液を含浸させて、再び乾燥させる。第5
工程において、第4工程で得られた乾燥成形体を350
℃で加熱して強度の高い軽量セラミック・金属部材複合
成形体を得る。取得した製品の物性は表4に示す。
粉末30重量部と、高炉滓微粉末7重量部と、パーライ
ト60重量部と、蛇紋石綿3重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、この第1工程で得
られた混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム
(JISK1408規格1号品)1000重量部と、メ
タ珪酸カルシウム20重量部と、珪酸アルミニウム20
重量部と、酸化亜鉛30重量部と、アルミン酸ナトリウ
ム30重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状
水溶性結合材を、30重量部添加して、充分に混合して
半乾状混練物を得る。第3工程において、第2工程で得
られた半乾状混練物をペレット状とした後、ステンレス
メッシュシートを埋入して50mmの厚さの板状成形体
に圧密成形する。第4工程において、第3工程で得られ
た50mmの厚さの加圧成形体を105℃にて乾燥した
後、この成形体にシリカゾル100重量部に対してスメ
クタイト3重量部を加えて充分に混練して得られた接着
力の優れた混合液を含浸させて、再び乾燥させる。第5
工程において、第4工程で得られた乾燥成形体を350
℃で加熱して強度の高い軽量セラミック・金属部材複合
成形体を得る。取得した製品の物性は表4に示す。
【0063】
【表4】
【0064】[実施例5]第1工程において、石炭灰微
粉末20重量部と、高炉滓微粉末5重量部と、パーライ
ト73重量部と、蛇紋石綿2重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、この第1工程で得
られた混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム
(JISK1408規格1号品)1200重量部と、メ
タ珪酸カルシウム10重量部と、珪酸アルミニウム10
重量部と、酸化亜鉛40重量部と、アルミン酸ナトリウ
ム40重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状
水溶性結合材、を20重量部添加して、充分に混合して
半乾状混練物を得る。第3工程において、第2工程で得
られた半乾状混練物をペレット状とした後、ステンレス
メッシュシートを埋入して10mmの厚さの成形体にロ
ール成形する。第4工程において、第3工程で得られた
10mmの厚さの加圧成形体を105℃にて乾燥した
後、この成形体にシリカゾル100重量部に対してスメ
クタイト2重量部を加えて充分に混練して得られた接着
力の優れた溶液を含浸させて、再び乾燥させる。第5工
程において、第4工程で得られた乾燥成形体を300℃
で加熱して強度の大きい軽量セラミック・金属部材複合
成形体を得る。第6工程において、第5工程で得られた
加熱成形体の表面あるいは裏・側面にシリカゾル100
重量部に対して、酸化亜鉛20重量部、ホウ酸30重量
部、酸化アルミニウム5重量部、水酸化リチウム1重量
部を加え、さらに、無機顔料として、酸化チタン20重
量部を加えて、粉砕し、混合して、得られた混合液を塗
布したのち、250℃で加熱して、表面強度を高めると
共に、耐火性、耐薬品性の優れた軽量セラミック・金属
部材複合成形体を取得した。取得した製品の物性は表5
に示す。
粉末20重量部と、高炉滓微粉末5重量部と、パーライ
ト73重量部と、蛇紋石綿2重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、この第1工程で得
られた混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム
(JISK1408規格1号品)1200重量部と、メ
タ珪酸カルシウム10重量部と、珪酸アルミニウム10
重量部と、酸化亜鉛40重量部と、アルミン酸ナトリウ
ム40重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状
水溶性結合材、を20重量部添加して、充分に混合して
半乾状混練物を得る。第3工程において、第2工程で得
られた半乾状混練物をペレット状とした後、ステンレス
メッシュシートを埋入して10mmの厚さの成形体にロ
ール成形する。第4工程において、第3工程で得られた
10mmの厚さの加圧成形体を105℃にて乾燥した
後、この成形体にシリカゾル100重量部に対してスメ
クタイト2重量部を加えて充分に混練して得られた接着
力の優れた溶液を含浸させて、再び乾燥させる。第5工
程において、第4工程で得られた乾燥成形体を300℃
で加熱して強度の大きい軽量セラミック・金属部材複合
成形体を得る。第6工程において、第5工程で得られた
加熱成形体の表面あるいは裏・側面にシリカゾル100
重量部に対して、酸化亜鉛20重量部、ホウ酸30重量
部、酸化アルミニウム5重量部、水酸化リチウム1重量
部を加え、さらに、無機顔料として、酸化チタン20重
量部を加えて、粉砕し、混合して、得られた混合液を塗
布したのち、250℃で加熱して、表面強度を高めると
共に、耐火性、耐薬品性の優れた軽量セラミック・金属
部材複合成形体を取得した。取得した製品の物性は表5
に示す。
【0065】
【表5】
【0066】[実施例6]第1工程において、石炭灰微
粉末40重量部と、高炉滓微粉末7重量部と、パーライ
ト50重量部と、蛇紋石綿3重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、第1工程で得られ
た混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム(J
ISK1408規格1号品)800重量部と、メタ珪酸
カルシウム30重量部と、珪酸アルミニウム30重量部
と、酸化亜鉛30重量部と、アルミン酸ナトリウム30
重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性
結合材を、30重量部添加して、充分に混合して半乾状
混練物を得る。第3工程において、第2工程で得られた
半乾状混練物をペレット状とした後、ステンレスメッシ
ュシートを埋入して30mmの厚さの板状成形体に低加
圧圧密成形する。第4工程において、第3工程で得られ
た30mmの厚さの加圧成形体を105℃にて乾燥した
後、この成形体にシリカゾル100重量部に対してスメ
クタイト3重量部を加えて充分に混練して得られた接着
力の優れた混合液を含浸させて、再び乾燥させる。第5
工程において、第4工程で得られた乾燥成形体を400
℃で加熱して強度の大きい軽量セラミック・金属部材複
合成形体を得る。第6工程において、第5工程で得られ
た加熱成形体の表面あるいは裏・側面にシリカゾル10
0重量部に対して、酸化亜鉛30重量部、ホウ酸20重
量部、酸化珪素5重量部、水酸化リチウム2重量部を加
え、さらに、無機顔料として、酸化チタン20重量部を
加えて、粉砕し、混合して、得られた水溶液を塗布した
のち、250℃で加熱して、表面強度を高めると共に、
耐火性、耐薬品性の優れた軽量セラミック・金属部材複
合成形体を取得した。取得した製品の物性は表6に示
す。
粉末40重量部と、高炉滓微粉末7重量部と、パーライ
ト50重量部と、蛇紋石綿3重量部とを配合して、充分
に均一混合する。第2工程において、第1工程で得られ
た混合粉体100重量部に対して、珪酸ナトリウム(J
ISK1408規格1号品)800重量部と、メタ珪酸
カルシウム30重量部と、珪酸アルミニウム30重量部
と、酸化亜鉛30重量部と、アルミン酸ナトリウム30
重量部とを加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性
結合材を、30重量部添加して、充分に混合して半乾状
混練物を得る。第3工程において、第2工程で得られた
半乾状混練物をペレット状とした後、ステンレスメッシ
ュシートを埋入して30mmの厚さの板状成形体に低加
圧圧密成形する。第4工程において、第3工程で得られ
た30mmの厚さの加圧成形体を105℃にて乾燥した
後、この成形体にシリカゾル100重量部に対してスメ
クタイト3重量部を加えて充分に混練して得られた接着
力の優れた混合液を含浸させて、再び乾燥させる。第5
工程において、第4工程で得られた乾燥成形体を400
℃で加熱して強度の大きい軽量セラミック・金属部材複
合成形体を得る。第6工程において、第5工程で得られ
た加熱成形体の表面あるいは裏・側面にシリカゾル10
0重量部に対して、酸化亜鉛30重量部、ホウ酸20重
量部、酸化珪素5重量部、水酸化リチウム2重量部を加
え、さらに、無機顔料として、酸化チタン20重量部を
加えて、粉砕し、混合して、得られた水溶液を塗布した
のち、250℃で加熱して、表面強度を高めると共に、
耐火性、耐薬品性の優れた軽量セラミック・金属部材複
合成形体を取得した。取得した製品の物性は表6に示
す。
【0067】
【表6】 なお、表1〜表6中の曲げ強度の測定方法は、支点間距
離90mmで測定したものである。
離90mmで測定したものである。
【0068】なお、以上実施例で得られるセラミック・
金属部材複合成形体の成形途中において、例えば第2工
程において金属メッシュシートの所々に取り付け金具を
掛止して成形体の裏側に突出させ、事後の工事時に本製
品セラミック・金属部材複合成形体を建造物壁面に取着
できるようにすることが好ましい。取り付け金具具は、
U字型の金属線や公知の引っかけ型金具であってよい。
金属部材複合成形体の成形途中において、例えば第2工
程において金属メッシュシートの所々に取り付け金具を
掛止して成形体の裏側に突出させ、事後の工事時に本製
品セラミック・金属部材複合成形体を建造物壁面に取着
できるようにすることが好ましい。取り付け金具具は、
U字型の金属線や公知の引っかけ型金具であってよい。
【0069】以上実施例等で説明した本発明は、下記の
ごとき有利性を有するものである。 (1)従来技術では得られない、大型セラミックでかさ
比重0.3〜1.0の軽量セラミック・金属部材複合構
造体が提供できる。一般にはハニカムと呼ばれる金属質
のもの、フォームと呼ばれる有機質の発泡体及びALC
や石膏、石灰による軽量物に限られるが、これらは、本
発明で得られた軽量セラミック成形体とは異なる。
ごとき有利性を有するものである。 (1)従来技術では得られない、大型セラミックでかさ
比重0.3〜1.0の軽量セラミック・金属部材複合構
造体が提供できる。一般にはハニカムと呼ばれる金属質
のもの、フォームと呼ばれる有機質の発泡体及びALC
や石膏、石灰による軽量物に限られるが、これらは、本
発明で得られた軽量セラミック成形体とは異なる。
【0070】(2)本発明の製造法は、低加圧成形の圧
密成形やローラーによる転圧成形によって大きさと厚さ
及びかさ比重も前もって材料設計が可能となり、要望に
沿った形状と物性が得られる。また、原料も石炭灰等の
未利用な窯業原料のリサイクル商品であり、原料単価が
極めて安価である。さらに、低温加熱のために省エネル
ギー商品であり、900×900×10〜50mm当た
り、約3千円程度であると試算される。
密成形やローラーによる転圧成形によって大きさと厚さ
及びかさ比重も前もって材料設計が可能となり、要望に
沿った形状と物性が得られる。また、原料も石炭灰等の
未利用な窯業原料のリサイクル商品であり、原料単価が
極めて安価である。さらに、低温加熱のために省エネル
ギー商品であり、900×900×10〜50mm当た
り、約3千円程度であると試算される。
【0071】(3)本発明に係る製品は、無機コーティ
ング材によって、表・裏・側面等を平滑かつ、密封する
ことが可能であり、このため、成形体を完全にコーティ
ングすれば、吸水率は限りなく0に近付く製品となる。
このため、構造材として使用すれば、凍害も起こらず寒
冷地でも充分に使用可能なものである。しかも、すべて
無機物組成による製品のために、耐火性、保温性、耐久
性に優れている。さらには、表面コーティング材は油性
マジックに汚れは水で拭うだけで除去できる等、表面エ
ネルギーが極めて小さい。 (4)これらの製品は、住宅建材や道路、鉄道路線用壁
体及び他の材料の裏打ち材として利用可能である。
ング材によって、表・裏・側面等を平滑かつ、密封する
ことが可能であり、このため、成形体を完全にコーティ
ングすれば、吸水率は限りなく0に近付く製品となる。
このため、構造材として使用すれば、凍害も起こらず寒
冷地でも充分に使用可能なものである。しかも、すべて
無機物組成による製品のために、耐火性、保温性、耐久
性に優れている。さらには、表面コーティング材は油性
マジックに汚れは水で拭うだけで除去できる等、表面エ
ネルギーが極めて小さい。 (4)これらの製品は、住宅建材や道路、鉄道路線用壁
体及び他の材料の裏打ち材として利用可能である。
【0072】
【発明の効果】以上に記述したごとく、本発明は下記の
点で優れた作用効果を奏する。すなわち、本発明により
得られる低温硬化型軽量セラミック・金属部材複合成形
体は、軽量にして強度が高く、かつ靭性を有し、耐火
性、耐薬品性、耐久性及び耐凍害性を有し、安全性にも
優れている。得られるセラミック・金属部材複合成形体
は、衝撃を受けても破壊することが少なく、破壊されて
も破片が落下したり剥離したりすることがなく、極めて
安全である。また、本発明に使用される原材料は無機系
であり、有毒ガスや有毒物の溶出もない。しかも、主原
料の大部分は、産業廃棄物のリサイクル原料としても地
球環境を破壊するものでなく、製品の製造コストも低廉
化される。さらに、本発明によれば、成形体の製造方法
においては、大きさやかさ比重は自由に成形可能、か
つ、簡易であるため、軽量セラミック・金属部材複合成
形体が容易に提供できる。
点で優れた作用効果を奏する。すなわち、本発明により
得られる低温硬化型軽量セラミック・金属部材複合成形
体は、軽量にして強度が高く、かつ靭性を有し、耐火
性、耐薬品性、耐久性及び耐凍害性を有し、安全性にも
優れている。得られるセラミック・金属部材複合成形体
は、衝撃を受けても破壊することが少なく、破壊されて
も破片が落下したり剥離したりすることがなく、極めて
安全である。また、本発明に使用される原材料は無機系
であり、有毒ガスや有毒物の溶出もない。しかも、主原
料の大部分は、産業廃棄物のリサイクル原料としても地
球環境を破壊するものでなく、製品の製造コストも低廉
化される。さらに、本発明によれば、成形体の製造方法
においては、大きさやかさ比重は自由に成形可能、か
つ、簡易であるため、軽量セラミック・金属部材複合成
形体が容易に提供できる。
【図1】本発明において好ましく使用される石炭灰の粒
度分布図、
度分布図、
【図2】同シャモットの粒度分布図
【図3】同珪藻土の粒度分布図
【図4】同石材(石材切削残渣物)の粒度分布図
【図5】シリカゾル加熱物(250℃加熱)のX線回拆
図、
図、
【図6】水酸化リチウム粉末のX線回拆図、
【図7】シリカゾルと水酸化リチウム粉末混合物の加熱
物(250℃加熱)のX線回拆図、
物(250℃加熱)のX線回拆図、
【図8】スメクタイト(鉱物)微粉末のX線回拆図、
【図9】シリカゾルとスメクタイト微粉末混合物の加熱
物(250℃加熱)のX線回拆図、
物(250℃加熱)のX線回拆図、
【図10】はシリカゾル、スメクタイト、酸化亜鉛、酸
化アルミニウム、水酸化リチウム及び酸化チタン(無機
顔料)混合物の加熱物(250℃加熱)のX線回拆図
化アルミニウム、水酸化リチウム及び酸化チタン(無機
顔料)混合物の加熱物(250℃加熱)のX線回拆図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00
Claims (9)
- 【請求項1】 セラミック微粉末20〜40重量部に、
高炉滓微粉末又はシリカヒューム5〜10重量部、無機
質発泡物50〜80重量部を加え、さらに、繊維材1〜
5重量部を加えて均一に混合する第1工程と、 第1工程で得られた混合物の100重量部に対して、珪
酸ナトリウム(JISK1408規格1号相当)800
〜1200重量部、酸化亜鉛10〜40重量部、アルミ
ン酸ナトリウム30〜40重量部を加えて充分に混練し
て得られる懸濁状水溶性結合材を、15〜30重量部添
加して充分に混合して混練物を得る第2工程と、 第2工程で得られた混練物をペレットやペースト状ある
いは平板状とした後、金属部材を埋入してロール成形や
圧密成形で5〜15kgf/cm2の低加圧力成形で板
状成形体に成形する第3工程と、 第3工程で得られた板状成形体を乾燥したあと、この成
形体に、シリカゾル100重量部に対して鉱物微粉末
0.5〜5重量部を加えて充分に混合して得られた接着
力の優れた混合液を含浸させたのち、再び充分に乾燥さ
せる第4工程と、 第4工程で得られた乾燥成形体を250〜600℃で加
熱して、強度の大きい板状軽量セラミック・金属部材複
合成形体を得る第5工程と、とよりなることを特徴とす
る低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形
体の製造法。 - 【請求項2】 セラミック微粉末20〜40重量部に、
高炉滓微粉末又はシリカヒューム5〜10重量部、無機
質発泡物50〜80重量部を加え、さらに、繊維材1〜
5重量部を加えて均一に混合する第1工程と、 第1工程で得られた混合物の100重量部に対して、珪
酸ナトリウム(JISK1408規格1号相当)800
〜1200重量部、メタ珪酸カルシウム10〜30重量
部、珪酸アルミニウム10〜30重量部、酸化亜鉛10
〜40重量部、アルミン酸ナトリウム30〜40重量部
を加えて充分に混練して得られる懸濁状水溶性結合材
を、15〜30重量部添加して充分に混合して混練物を
得る第2工程と、 第2工程で得られた混練物をペレットやペースト状ある
いは平板状とした後、金属部材を埋入してロール成形や
圧密成形で5〜15kgf/cm2の低加圧力成形で板
状成形体に成形する第3工程と、 第3工程で得られた板状成形体を乾燥したあと、この成
形体に、シリカゾル100重量部に対して鉱物微粉末
0.5〜5重量部を加えて充分に混合して得られた接着
力の優れた混合液を含浸させたのち、再び充分に乾燥さ
せる第4工程と、 第4工程で得られた乾燥成形体を250〜600℃で加
熱して、強度の大きい板状軽量セラミック・金属部材複
合成形体を得る第5工程と、とよりなることを特徴とす
る低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形
体の製造法。 - 【請求項3】 セラミック微粉末20〜40重量部に、
高炉滓微粉末又はシリカヒューム5〜10重量部、無機
質発泡物50〜80重量部を加え、さらに、繊維材1〜
5重量部を加えて均一に混合する第1工程と、 第1工程で得られた混合物の100重量部に対して、珪
酸ナトリウム(JISK1408規格1号相当)800
〜1200重量部、酸化亜鉛10〜40重量部、アルミ
ン酸ナトリウム30〜40重量部を加えて充分に混練し
て得られる懸濁状水溶性結合材を、15〜30重量部添
加して充分に混合して混練物を得る第2工程と、 第2工程で得られた混練物をペレットやペースト状ある
いは平板状とした後、金属部材を埋入してロール成形や
圧密成形で5〜15kgf/cm2の低加圧力成形で板
状成形体に成形する第3工程と、 第3工程で得られた板状成形体を乾燥したあと、この成
形体に、シリカゾル100重量部に対して鉱物微粉末
0.5〜5重量部を加えて充分に混合して得られた接着
力の優れた混合液を含浸させたのち、再び充分に乾燥さ
せる第4工程と、 第4工程で得られた乾燥成形体を250〜600℃で加
熱して、強度の大きい板状軽量セラミック・金属部材複
合成形体を得る第5工程と、 第5工程で得られた加熱成形体の表面に、シリカゾル1
00重量部に対して、酸化亜鉛10〜30重量部、ホウ
酸15〜30重量部、酸化アルミニウム、酸化珪素、水
酸化リチウム又は炭酸リチウムの1種以上0.5〜5重
量部を加えて充分に粉砕・混合して得られた混合液を塗
布する第6工程と、 第6工程で塗膜が表面形成された成形体を200〜35
0℃で加熱して、強度が大きく、成形体表面の平滑性、
引っ掻き強度に勝り、耐水性、耐薬品性にも優れた軽量
セラミック・金属部材複合を得る第7工程とよりなるこ
とを特徴とする低温硬化型軽量セラミック・金属部材複
合成形体の製造法。 - 【請求項4】 第1工程におけるセラミック微粉末が、
石炭灰、火山灰、シャモット、ゼオライト、珪藻土、花
崗岩等の石材又はセラミックの微粉末であり、かつ第6
工程において、混合液にはさらに無機顔料の微粉末5〜
30重量部が添加されてなるものであることを特徴とす
る請求項1ないし3のいずれかに記載の低温硬化型軽量
セラミック・金属部材複合成形体の製造法。 - 【請求項5】 第1工程における無機質発泡物が、軽
石、火山砕せつ物、珪酸塩加熱発泡物であることを特徴
とする請求項1ないし4のいずれかに記載の低温硬化型
軽量セラミック・金属部材複合成形体の製造法。 - 【請求項6】 第1工程における繊維材が、蛇紋石綿、
ロックウール、コピー用紙、コンピュータ用紙、新聞
紙、雑誌、電話帳、ダンボールの解繊物、パルプ繊維又
は金属繊維であることを特徴とする請求項1ないし5の
いずれかに記載の低温硬化型軽量セラミック・金属部材
複合成形体の製造法。 - 【請求項7】 第2工程における低加圧力成形が、圧密
成形又はロール成形であることを特徴とする請求項1な
いし6のいずれかに記載の低温硬化型軽量セラミック・
金属部材複合成形体の製造法。 - 【請求項8】 第4工程における鉱物微粉末が、アエロ
ジル、スポジューメン、珪酸マグネシウム及びスメクタ
イトから選ばれた一種以上であることを特徴とする請求
項1ないし7のいずれかに記載の低温硬化型軽量セラミ
ック・金属部材複合成形体の製造法。 - 【請求項9】 第3工程で混練物に埋入される金属部材
が、金属メッシュシートであることを特徴とする請求項
1ないし8のいずれかに記載の低温硬化型高強度軽量セ
ラミック・金属部材複合成形体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35504493A JPH07206534A (ja) | 1993-12-31 | 1993-12-31 | 低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35504493A JPH07206534A (ja) | 1993-12-31 | 1993-12-31 | 低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07206534A true JPH07206534A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=18441610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35504493A Pending JPH07206534A (ja) | 1993-12-31 | 1993-12-31 | 低温硬化型高強度軽量セラミック・金属部材複合成形体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07206534A (ja) |
-
1993
- 1993-12-31 JP JP35504493A patent/JPH07206534A/ja active Pending
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