JPH0720652A - 電子写真用トナ− - Google Patents

電子写真用トナ−

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JPH0720652A
JPH0720652A JP5157274A JP15727493A JPH0720652A JP H0720652 A JPH0720652 A JP H0720652A JP 5157274 A JP5157274 A JP 5157274A JP 15727493 A JP15727493 A JP 15727493A JP H0720652 A JPH0720652 A JP H0720652A
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Japan
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acid
dye
weight
polyester resin
toner
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Application number
JP5157274A
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English (en)
Inventor
Satoshi Maeda
郷司 前田
Yasunari Hotsuta
泰業 堀田
Minako Yuuchi
美奈子 有地
Shigeru Yoneda
茂 米田
Yozo Yamada
陽三 山田
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐光堅牢度に優れる染料着色トナ−の提供 【構成】 共重合ポリエステル樹脂を主成分とする結着
材樹脂、色材としての染料、酸化防止剤、特定の遷移金
属錯塩を必須成分としてトナ−を得る。色相、彩度、透
明性、にすぐれる染料を用い、さらに染料の欠点である
耐光堅牢度を改良し、保存安定性の優れる画像を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式の複写
機、レ−ザ−プリンタ、ファクシミリ等における現像剤
に用いられるトナ−に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真方式とは、セレン、アモ
ルファスシリコン、酸化亜鉛等の無機系、あるいは、ジ
アゾ化合物、色素等の有機系の(多くの場合ドラム状に
加工された)光導電性物質(:感光ドラム)を、まず一
様に帯電させ、次いで画像変調された光を照射すること
により静電潜像を形成、該静電潜像に静電気力にて粉体
を付着せしめることにより現像し、必要に応じて紙ある
いはフィルム等の基材上に粉体を転写した後、加圧、加
熱等の方法により定着するものである。電子写真方式は
現在、複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等に広
く用いられている。電子写真方式において感光ドラム上
の静電潜像を現像し、最終的には紙あるいはフィルム等
の基材に転写されて画像を形成する粉体をトナ−と称す
る。従来、電子写真用トナ−としては、熱可塑性樹脂に
着色剤、荷電制御剤、流動性改質剤、粉砕補助剤、等を
加えて混練した後に粉砕、さらに分級する、いわゆる粉
砕法によって作製される粒子が用いられてきた。近年で
は、画像高品質化すなわち、高精細化、カラ−化に対す
る要求に答えるためにトナ−のより微細化、狭粒度分布
化、および、カラ−化が進められている。電子写真方式
においてカラ−画像を形成するために用いられるカラ−
トナ−にはプロセスカラ−、すなわち減法混色の三原
色:イエロ−、マゼンタ、シアン、およびブラックに着
色されたトナ−が用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】色材としては主に顔料
が用いられている。顔料による着色では、色材は単にト
ナ−の結着剤樹脂に分散しているのみであるため透明性
に劣る。そのため複数の色を重ねた場合の色再現性が不
十分であり、中間色の再現域が狭くなってしまう。また
透明性の影響は、特にオ−バ−ヘッドプロジェクタ用の
透明シ−ト上に画像を形成した場合に顕著に現れる。す
なわちトナ−層の透明性が劣るために投影された画像は
薄暗く濁った色調となり、中間色ばかりか、原色の再現
さえも阻害されてしまう。透明性の問題は、顔料粒子の
粒径を光の波長以下、すなわちサブミクロン程度に小さ
くすることにより、ある程度は改善が可能である。しか
しながら、顔料をサブミクロンサイズにまで粉砕するこ
とは技術的に困難であり、色材分散コストが著しく上昇
する。またサブミクロン程度にまで粉砕された顔料を樹
脂に均一に分散することは困難であり、実際問題として
は樹脂中においてある程度凝集した集合体として存在
し、粉砕した効果を十分に生かすことはできない。
【0004】顔料着色の欠点を改良する目的において、
カラ−トナ−の着色に染料を用いる試みがなされてきて
いる。染料を着色剤として用いた場合には透明かつ高彩
度でさらに理想的なプロセスカラ−近い色相が得られ
る。さらに顔料と異なり分散工程を必要としないため製
造コストの点にて有利である。しかしながら、多くの染
料は顔料に比較して耐光性に劣り特にカラ−画像の保持
という点で満足できるものは少ない。耐光性改良の目的
において、酸化防止剤、紫外線吸収剤などをトナ−に配
合する提案もなされているが実効的には大きな効果をあ
げていない。すなわち、従来の技術では透明性、色相、
彩度に優れ、なおかつ耐光堅牢度が高く、低コストのカ
ラ−トナ−を得ることはできない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる状況
に鑑み、プロセスカラ−としての色彩、透明性に優れ、
着色コストの低廉な染料を用い、なおかつ耐光性に優れ
る電子写真用カラ−トナ−を得るべく研究を重ねた結果
次なる発明に到達した。すなわち本発明は、 (a)結着材樹脂、 (b)染料、 (c)酸化防止剤 (d)一般式化1にて示される化合物 を必須成分とする電子写真用トナ−であり、さらに、
(a)結着材樹脂が好ましくはポリエステル樹脂を主成
分とするものであることを特徴とする電子写真用トナ−
である。
【0006】本発明の電子写真用トナ−の結着材樹脂と
しては特に限定されず、ポリエステル樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ス
チレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合系樹脂、ポ
リビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂
の等を用いることができる。しかしながら、最も好まし
く用いられる樹脂はポリエステル樹脂を主成分とする樹
脂である。ポリエステル樹脂は結着材樹脂の40wt%以
上、好ましくは60wt%以上、なお好ましくは80wt%
以上を占めるべきである。ポリエステル樹脂に用いられ
る多価カルボン酸類としては、例えば、テレフタル酸、
イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフ
ェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル
酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,
7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタ
ル酸、スルホテレフタル酸、およびまたはそれらの金属
塩、アンモニウム塩などの芳香族ジカルボン酸、p−オ
キシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸な
どの芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の
脂肪族ジカルボン酸、フマ−ル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、
等の不飽和脂肪族、および、脂環族ジカルボン酸等を、
また多価カルボン酸としては他にトリメリット酸、トリ
メシン酸、ピロメリット酸等の三価以上の多価カルボン
酸等を例示できる。
【0007】ポリエステル樹脂に用いられる多価アルコ
−ル類としては脂肪族多価アルコ−ル類、脂環族多価ア
ルコ−ル類、芳香族多価アルコ−ル類等を例示できる。
脂肪族多価アルコ−ル類としては、エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−
ル、2,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−
ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ
−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチレングリコ−
ル、ジプロピレングリコ−ル、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオ−ル、ポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル等の脂肪族ジオ−ル類、トリメチロ−ルエタ
ン、トリメチロ−ルプロパン、グリセリン、ペンタエル
スリト−ル等のトリオ−ルおよびテトラオ−ル類等を例
示できる。
【0008】脂環族多価アルコ−ル類としては1,4−
シクロヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメ
タノ−ル、スピログリコ−ル、水素化ビスフェノ−ル
A、水素化ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加
物およびプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカ
ンジオ−ル、トリシクロデカンジメタノ−ル等を例示で
きる。芳香族多価アルコ−ル類としてはパラキシレング
リコ−ル、メタキシレングリコ−ル、オルトキシレング
リコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ル、1,4−フ
ェニレングリコ−ルのエチレンオキサイド付加物、ビス
フェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド
付加物およびプロピレンオキサイド付加物等を例示でき
る。さらにポリエステルポリオ−ルとして、ε−カプロ
ラクトン等のラクトン類を開環重合して得られる、ラク
トン系ポリエステルポリオ−ル類等を例示することがで
きる。
【0009】(単官能単量体)ポリエステル高分子末端
の極性基を封鎖し、トナ−帯電特性の環境安定性を改善
する目的において単官能単量体がポリエステルに導入さ
れる場合がある。単官能単量体としては、安息香酸、ク
ロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、パラヒドロキシ安息香
酸、スルホ安息香酸モノアンモニウム塩、スルホ安息香
酸モノナトリウム塩、シクロヘキシルアミノカルボニル
安息香酸、n-ドデシルアミノカルボニル安息香酸、タ−
シャルブチル安息香酸、ナフ繝^レンカルボン酸、4−
メチル安息香酸、3メチル安息香酸、サリチル酸、チオ
サリチル酸、フェニル酢酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、イソ酪酸、オクタンカルボン酸、ラウリル酸、ステ
アリル酸、およびこれらの低級アルキルエステル、等の
モノカルボン酸類、あるいは脂肪族アルコ−ル、芳香族
アルコ−ル、脂環族アルコ−ル等のモノアルコ−ルを用
いることができる。
【0010】本発明においては多価カルボン酸のうち7
0mol%以上を芳香族多価カルボン酸とすることが必須で
ある。芳香族多価カルボン酸の含有量が低いとポリエス
テル樹脂のガラス転移温が低下し、トナ−の保存安定性
が悪化する場合がある。本発明におけるポリエステル樹
脂のより具体的な例として、 a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボ
ン酸類、と、 b)エチレングリコ−ル0〜90mol%、プロピレングリコ
−ル100〜10mol%とから得られるポリエステル樹脂 a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボ
ン酸類、と、 b)2,3−ブタンジオ−ル5〜80mol%、エチレングリ
コ−ル20〜95mol%とから得られるポリエステル樹脂 a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボ
ン酸類、と、 b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、 c)トリシクロデカン骨格を有するモノand/or多価アルコ
−ル類5〜30mol%とから得られるポリエステル樹脂 a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボ
ン酸類、と、 b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、 c)シクロヘキサン骨格を有するモノand/or多価アルコ−
ル類5〜30mol%とから得られるポリエステル樹脂 a)ナフタレン骨格を有するモノand/or二価以上のカル
ボン酸1〜20mol%を含む芳香族系単量体を80mol%以
上含有する多価カルボン酸類、と、 b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜100mol
%、 c)脂環族系単量体0〜30mol%を含有する多価アルコ−
ル類、 とから得られるポリエステル樹脂等を例示することがで
きる。ここに、「a)芳香族系単量体」はテレフタル酸an
d/orイソフタル酸であることが好ましい。テレフタル酸
とイソフタル酸の比率は、テレフタル酸含有率/イソフ
タル酸含有率=90〜40/10〜60[mol%]が好ま
しく、さらに、テレフタル酸含有率/イソフタル酸含有
率=80〜50/20〜50[mol%]、またさらにテレ
フタル酸含有率/イソフタル酸含有率=85〜60/1
5〜40[mol%]が好ましい。
【0011】本発明においては、芳香族系単量体として
トリメリット酸and/orトリメシン酸and/orピロメリット
酸を2〜5mol%含有することができる。本発明において
はかかる多価カルボン酸に加え、さらに三価以上の多価
アルコ−ルの併用を容認するものであるが、その目的は
ポリエステル樹脂の分子量分布を広げるためであり、樹
脂をゲル化させることが目的ではない。樹脂のゲル化は
特にポリエステル重合装置からの樹脂の取り出しを困難
とし、生産性の著しい低下を招く。本発明においては実
質的にゲル化が無く、より具体的にはクロロホルム不溶
分が0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下
となることが好ましい。
【0012】本発明においてはポリエステル樹脂に、1
0〜1000eq. /ton の範囲にてイオン性基を含有す
ることが好ましい。イオン性基の含有量は、10〜10
00m当量/1000gが好ましく、さらに20〜50
0m当量/1000g、なお好ましくは50〜200m
当量/1000gである。イオン性基としてはスルホン
酸アルカリ金属塩の基、およびまたはスルホン酸アンモ
ニウム塩の基、およびまたはカルボン酸アルカリ金属塩
基、およびまたはカルボン酸アンモニウム塩の基、硫酸
基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基もしくは
それらのアンモニウム塩、金属塩等のアニオン性基、ま
たは第1級ないし第3級アミン基等のカチオン性基など
を用いることができる。本発明においては芳香族系単量
体として、スルホン酸アルカリ金属塩基and/orスルホン
酸アンモニウム塩基を有するモノand/orジカルボン酸を
0.1〜6.0mol%含有することによりポリエステル樹
脂にイオン性基を導入することができる。塩としてはア
ンモニウム系イオン、Li、Na、K、Mg、Ca、B
a、Cu、Fe、Zn等の塩があげられ、特に好ましい
ものはCa塩またはMg塩である。
【0013】カルボン酸アルカリ金属塩基and/orカルボ
ン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、ポリエステ
ルの重合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を系
内に導入することにより高分子末端にカルボキシル基を
付加し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム等
にて中和することによりカルボン酸塩の基に交換する方
法を用いることができる。かかるイオン性基は後述する
塩基性染料、カチオン染料、酸性染料などの染着座席と
しての働きを有し、かつ、後述する水分散性をポリエス
テル樹脂に付与する働きを持つ。
【0014】((b)染料・顔料)本発明に用いられる
色材は染料である。染料としては分散染料、油溶性染
料、建浴染料、ヴァット染料、スレン染料、塩基性染
料、カチオン染料、酸性染料、反応型染料、反応型分散
染料等を用いることができる。分散染料、油溶性染料の
具体例として、 ・C.I.Disperse Yellow 198 ・C.I.Disperse Yellow 42 ・C.I.Solvent Yellow 162 ・C.I.Disperse Red 92 ・C.I.Solvent Red 49 ・C.I.Solvent Red 52 ・C.I.Disperse Violet 26 ・C.I.Disperse Violet 35 ・C.I.Disperse Blue 60 ・C.I.Disperse Blue 87 ・C.I.Solvent Blue 70 ・C.I.Solvent Black 3 から選択される少なくとも1種の染料が好ましく用いら
れる。分散染料の含有量は結着材樹脂に対し0.1〜1
0重量%、好ましくは0.5〜5重量%、さらに好まし
くは1〜4重量%程度である。
【0015】塩基性染料の具体例として ・C.I.Basic Yellow 11 ・C.I.Basic Yellow 13 ・C.I.Basic Yellow 21 ・C.I.Basic Red 14 ・C.I.Basic Red 15 ・C.I.Basic Red 39 ・C.I.Basic Violet 7 ・C.I.Basic Violet 11 ・C.I.Basic Violet 28 ・C.I.Basic Violet 40 ・C.I.Basic Violet ・C.I.Basic Blue 3 ・C.I.Basic Blue 75 から選択される少なくとも1種の染料が好ましく用いら
れる。かかる塩基性染料を用いる場合には結着材樹脂に
染着座席となるべきアニオン性基が含有されることが好
ましく、かかる染料は結着材樹脂高分子鎖の側鎖、およ
びまたは末端に存在するアニオン性基と塩を形成する形
態において塩基性染料のカチオン部分が含有され、か
つ、塩基性染料の対イオンであるアニオン(主にハロゲ
ンイオン、一般に塩素イオン)が実質的に含有されない
ことが好ましい。より具体的にはハロゲンイオン(ハロ
ゲン酸、あるいはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金
属イオンとの塩の形態での)の含有率が2eq. /ton 以
下であることが好ましい。かかる好ましい状態はアニオ
ン性基含有樹脂を水系媒体中にて染色することにて実現
される。
【0016】以上に例示した染料は特に耐光堅牢度、昇
華堅牢度、色相、彩度に優れるものであり、プロセスカ
ラ−用三原色として好ましいものである。他に色相の微
調整のために公知の染顔料を併用してもよい。併用する
顔料として ・C.I.Pigment Yellow 14 ・C.I.Pigment Yellow 17 ・C.I.Pigment Red 48 ・C.I.Pigment Red 57 ・C.I.Pigment Red 81 ・C.I.Pigment Red 122 ・C.I.Pigment Blue 15 ・C.I.Pigment Blue 16 から選択される少なくとも1種の顔料が好ましく用いら
れる。黒色のトナ−を得る場合に、カ−ボンブラック等
を使用することは差し支えない。カ−ボンブラックとし
ては、サ−マルブラック、アセチレンブラック、チャン
ネルブラック、ファ−ネスブラック、ランプブラック等
を用いることができる。
【0017】((c)酸化防止剤)本発明における酸化
防止剤とは、連鎖開始疎外剤、ラジカル連鎖禁止剤(一
次酸化防止剤)、過酸化物分解剤(二次酸化防止剤)、
相乗剤等の総称である。連鎖開始疎外剤としては紫外線
吸収剤、光安定剤、金属不活性剤、オゾン劣化防止剤、
等を、例示できる。紫外線吸収剤、光安定剤としてはフ
ェニルサリチレ−ト、モノグリコ−ルサリチレ−ト、タ
−シャルブチルフェニルサリチレ−ト等のサリチレ−ト
系化合物、2−ヒドロキシ−4−アルコキシベンゾフェ
ノン等のベンゾフェノン系化合物、2(2'-ヒドロキシ
−5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2(2'-
ヒドロキシ−5'-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−
ル、2[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テト
ラハイドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニ
ル]ベンゾトリアゾ−ル、2[2'-ヒドロキシ−3',
5'-ビス(α,α'-ジメチルベンジル)フェニル]−2
H−ベンゾトリアゾ−ル、2(2'-ヒドロキシ−3',
5'-ジタ−シャルアミルフェニル)ベンゾトリアゾ−
ル、2(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジタ−シャルブチル
フェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2(2'-ヒドロキシ−
3'-タ−シャルブチル−5'-メチルフェニル)ベンゾト
リアゾ−ル、2(2'-ヒドロキシ−3'-タ−シャルブチ
ル−5'-メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
−ル、等のベンゾトリアゾ−ル系化合物、そのほか、レ
ゾルシノ−ルモノベンゾエ−ト、2'-エチルヘキシル−
2−シアノ−3−フェニルシンナメ−ト、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケ−
ト等を用いることができる。
【0018】金属不活性剤としてはN−サリシロイル−
N'-アルデヒドヒドラジン、N−サリシロイル−N'-ア
セチルヒドラジン、N,N'-ジフェニル−オキサミド、
N、N'-ジ(2−ヒドロキシフェニル)オキサミド等を
用いることができる。オゾン劣化防止剤としては6−エ
トキシ−2,2,4−トリメチル−1,2ジヒドロキノ
リン、N−フェニル−N'-イソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン等を用いることができる。ラジカル連鎖禁止
剤(一次酸化防止剤)としては2,6−ジ−タ−シャル
ブチル−p−クレゾ−ル、2,6−ジ−タ−シャルブチ
ル−フェノ−ル、2,4−ジメチル−6−タ−シャルブ
チルフェノ−ル、ブチルヒドロキシアニソ−ル、2,
2'-メチレンビス(4−メチル−6−タ−シャルブチル
フェノ−ル)、4,4'-ブチリデンビス(3−メチル−
6−タ−シャルブチルフェノ−ル)、4,4'-チオビス
(3−メチル−6−タ−シャルブチルフェノ−ル)、テ
トラキス[メチレン−3(3,5−ジ−タ−シャルブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタ
ン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−タ−シャルブチルフェニル)ブタン等のフェノ−
ル系化合物、フェニル−β−ナフリルアミン、α−ナフ
チルアミン、N,N'-ジ−イソブチル−p−フェニレン
ジアミン、フェノチアジン、N,N'-ジフェニル−p−
フェニレンジアミン等のアミン系化合物、アスコルビン
酸系化合物等を用いることができる。
【0019】過酸化物分解剤(二次酸化防止剤)として
はジラウリルチオジプロピオネ−ト、ジステアリルチオ
ジプロピオネ−ト、ラウリルステアリツチオジプロピオ
ネ−ト、ジミリスチルチオジプロピオネ−ト、ジステア
リルβ、β'-チオジブチレ−ト、2−メルカプトベンゾ
イミダゾ−ル、ジラウリルサルファイド等の硫黄系化合
物、トリフェニルフォスファイト、トリオクタデシルフ
ォスファイト、トリデシルフォスファイト、トリラウリ
ルトリチオフォスファイト等のりん系化合物、相乗剤と
してはクエン酸、りん酸等を用いることができる。本発
明ではベンゾトリアゾ−ル系、ベンゾフェノン系、ベン
ゾサリシレ−ト系から選択される少なくとも1種の紫外
線吸収剤を用いることが好ましい。これら酸化防止剤の
配合量は結着材樹脂に対し0.01〜5.0重量%、好
ましくは0.02〜1.0重量%、さらに好ましくは
0.05〜0.5重量%程度である。
【0020】(一重項酸素クエンチャ−) (d)一般式化1にて示される化合物において、Mとし
てはニッケル、コバルト、鉄、銅、鉛または亜鉛が好ま
しく、さらにニッケルが好ましい。R1〜R4としてはC
=1〜4が好ましく、C=4がさらに好ましい。Xはイ
オウが好ましい。より具体的にはジメチルジカルバミン
酸ニッケル、ジエチルジカルバミン酸ニッケル、ジブチ
ルジカルバミン酸ニッケル、ジメチルジチオカルバミン
酸ニッケル、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケル、ジ
ブチルジチオカルバミン酸ニッケル等が好ましく用いら
れ、より好ましくはジブチルジチオカルバミン酸ニッケ
ルが用いられる。これら一般式化1に示される化合物の
配合量は結着材樹脂に対し0.01〜5.0重量%、好
ましくは0.02〜1.0重量%、さらに好ましくは
0.05〜0.5重量%程度である。以上が本発明の電
子写真用トナ−を特徴付けるものである。
【0021】(製法)本発明における電子写真用トナ−
を得るための具体的な手法としては、一般的な(a)結
着材樹脂、(b)染料、(c)自動酸化防止剤、紫外線
吸収剤、過酸化物分解剤から選択される少なくとも1種
の添加剤、(d)一般式化1にて示される化合物、その
他、色材、ワックス、荷電制御剤等を混練し、次いで粉
砕・分級するところの粉砕法を用いることができる。ま
た重合により結着材樹脂となるモノマ−に開始剤、
(b)染料、(c)自動酸化防止剤、紫外線吸収剤、過
酸化物分解剤から選択される少なくとも1種の添加剤、
(d)一般式化1にて示される化合物、その他、色材、
ワックス、荷電制御剤等を混練しまたは溶解した後に水
系媒体に懸濁し重合するところの重合法を用いることも
できる。
【0022】(形状・形態)さて、本発明においては電
子写真用トナ−の形状・形態を限定するものではない
が、好ましくは、平均粒子径(球相当径)Dが2〜30
μmの範囲内にあり、かつ粒度分布の変動係数が25%
以下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%
以下であるものを用いることができる。また球相当径か
ら算術的に計算される比表面積に対する実比表面積の
比、すなわち比表面積比が1〜5の範囲にある程度の形
態を有することが好ましい。平均粒子径(球相当径)D
が2μmより小さい場合には粉体としてのハンドリング
が困難となる。また30μm以上では高精細画像用トナ
−としては不適格であり、得られる画像の解像度が低下
する。平均粒子径は2〜10μmの範囲がさらに好まし
く、またさらに3〜7μmの範囲がより好ましい。
【0023】(ポリエステル粒子製法)このような好ま
しい形態のトナ−粒子は結着材樹脂にイオン性基含有ポ
リエステル樹脂を用いた場合に好ましく得ることができ
る。かかるイオン性基含有ポリエステル樹脂は水分散性
を発現する。本発明のイオン性基含有ポリエステル樹脂
の水系微分散体は公知の任意の方法によって製造するこ
とができる。すなわち、イオン性基含有ポリエステル樹
脂と水溶性有機化合物とを50〜200℃であらかじめ
混合し、これに水を加えるか、あるいはイオン性基含有
ポリエステル系樹脂と水溶性有機化合物との混合物を水
に加え、40〜120℃で撹拌することにより製造され
る。あるいは水と水溶性有機化合物との混合溶液中にイ
オン性基含有ポリエステル系樹脂を添加し、40〜10
0℃で撹拌して分散させる方法によっても製造される。
水溶性有機化合物としてはエタノ−ル、ブタノ−ル、イ
ソプロパノ−ル、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、等を使用することができる。界面活性
剤を併用は好ましくないが、特に使用を制限するもので
はない。このようにして得られる水系微分散体の平均粒
子径は概ね0.01〜1.0μm程度である。
【0024】さて、水系微分散体とは、ポリエステル樹
脂に含有されるイオン性基の解離に起因する電気二重層
の働きにより、イオン性基含有ポリエステル樹脂の微粒
子が水系媒体中に微分散している状態を意味し、一般に
はエマルジョンないしはコロイダルディスパ−ジョンと
呼ばれるものである。かかる微分散粒子の安定性はD.
L. V. O. 理論にて記述されるように粒子の表面電位
(実用的にはゼ−タ電位)分散系内の電解質濃度から求
められるポテンシャル曲線の最大値VT に依存する。V
T は次式にて求められる VT (h)=VR +VA =(εaψ2/2)ln{1+exp(−κh)}−
(A・a/12・h) ここに ε :誘電率 a :粒子径 ψ :表面電位 h :粒子間距離 A :ハマ−カ−定数 1/κ:電気二重層の厚み κ=(8πnZ22/εkT)1/2 n:電解質濃度 Z:イオン価数 e:素電荷 k:ボルツマン定数 T:絶対温度
【0025】VT が熱運動に起因するエネルギ−kT
(ボルツマン定数と絶対温度の積)に比較して十分に大
きい場合は安定分散領域と呼ばれ微分散粒子は長時間に
わたり安定的に分散状態を保つ。VT がkTと同レベ
ル、またはそれ以下となる場合は急速凝集領域と呼ば
れ、微分散粒子は急激に凝集し沈降する。VT が安定分
散領域と急速凝集領域の中間状態にある状態を「緩凝集
領域」と呼ぶ。緩凝集領域では粒子の凝集は非常に緩や
かに進行する。十分に長い時間が経過した場合、最終的
には急速凝集領域と同様に微分散粒子は凝集し、沈降す
る。しかしながら、緩凝集領域において、微分散粒子が
可塑化していた場合、凝集した複数の粒子は凝結し表面
張力により球形化することにより、より粒子径の大きな
(曲率の大きな)新しい粒子へと成長する。D. L.
V. O. 理論にて記述されるVT は粒子径に正に比例す
るため、VT が正の領域での粒子成長(粒子径の増大)
は粒子の安定性を高めることになる。結果として、粒子
が可塑化した状態で系を緩凝集領域に導いた場合は、粒
子は緩やかに成長し、やがて安定領域に達して再安定化
する。急速凝集領域では凝結・球形化に要する時間より
も凝集速度が速いために複数の粒子の凝集体の最も曲率
の小さな部分から得られるVT を基準に凝集が進行する
ためデンドライト状に凝集体が無秩序に成長し安定な粒
子を得ることはできない。
【0026】緩凝集領域をVT の値によって定義するこ
とは困難であるが、実用的な範囲(数分〜数時間〜数日
にてポリエステル樹脂粒子の製造が可能なる範囲)とし
ては3kT<VT <30kTなる範囲である。微分散粒
子のゼ−タ電位は、電解質を添加する前の段階において
20mV〜70mV、さらには20mV〜60mV、ま
たさらには25mV〜50mVの範囲に制御することが
好ましい。ポリエステル樹脂粒子は、イオン性基含有ポ
リエステル樹脂の水系微分散体に、該イオン性基含有ポ
リエステル樹脂が可塑化する条件下において、電解質を
添加することにより、該微分散粒子を緩凝集領域に導く
ことにより粒子成長させることにより得られる。なおそ
の際にゼ−タ電位を低下せしめる操作を併用してもよ
い。
【0027】(電解質・電解質前駆体)本発明において
用いられる電解質としては、硫酸ナトリウム、硫酸アン
モニウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、りん酸ナ
トリウム、りん酸二水素ナトリウム、りん酸水素二ナト
リウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化コバ
ルト、塩化ストロンチウム、塩化セシウム、塩化バリウ
ム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、塩化ルビジウ
ム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酢酸ナトリウム、
酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、安息香酸ナトリウム
等に代表される一般的な無機あるいは有機の水溶性塩を
用いることができる。これら電解質の濃度は1価の電解
質を用いる場合0.01〜2.0mol/l、さらには0.
1〜1.0mol/l、またさらには0.2〜0.8mol/l
の範囲が好ましい。さらに多価の電解質を用いる場合そ
の添加量はより少ない量でよい。本発明においては、前
記電解質を系内にあらかじめ仕込むか、ないしは後添加
することにより目的を十分に達成することが可能である
が、好ましくは「電解質前駆体を添加した後に電解質化
する」ことによりさらに良質のポリエステル樹脂粒子を
得ることができる。
【0028】電解質前駆体としては例えば低温で難溶
性、高温にて易溶性の塩、pH、温度、圧力、光照射、
等で分解し電解質化する化合物、等を例示できる。本発
明ではアミノアルコ−ル類とカルボン酸類とのエステル
化合物類を好ましい電解質前駆体として使用できる。か
かるエステル化合物はアミノ基を有するため水溶性を示
し、その水溶液はアルカリ性を示す。かかるアルカリ水
溶液を昇温した場合エステル結合は加水分解しアミノア
ルコ−ル類とカルボン酸との塩となる。アミノ基は実際
には第一級アンモニウム基ないし第3級アンモニウム基
として機能する。本発明において好ましいアミノアルコ
−ル類としてはアミノエタノ−ル、1,3−アミノプロ
パノ−ル、1,4−アミノブタノ−ル、ジメチルアミノ
エタノ−ル、1,3−ジメチルアミノプロパノ−ル、ジ
エチルアミノエタノ−ル、ジエチルアミノプロパノ−ル
等を用いることができる。カルボン酸類としては例え
ば、安息香酸およびその誘導体、ナフタレンカルボン
酸、およびその誘導体、サリチル酸、チオサリチル酸、
フェニル酢酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン
酸、デカン酸、ドデカン酸、ラウリル酸、ステアリル
酸、アクリル酸、メタクリル酸等を用いることができ
る。さらに本発明においてはこれらアミノアルコ−ル類
とカルボン酸類との任意の組合せのエステルを電解質前
駆体として好ましく用いることができる。
【0029】(非球形化)本発明においてかかる緩凝集
を該ポリエステル樹脂のガラス転移温度±15℃の範囲
内、好ましくはガラス転移温度+5℃〜ガラス転移温度
−15℃の範囲内、さらに好ましくはガラス転移温度〜
ガラス転移温度−10℃の範囲内において実現させるこ
とにより非球状粒子を得ることができる。また該ポリエ
ステル樹脂のガラス転移温度+15℃を越える温度で緩
凝集させた場合には実質球形粒子が生成するが、かかる
球形粒子をガラス転移温度近傍、好ましくは+5℃〜−
20℃程度の範囲の温度域にて圧縮処理を施し後に解砕
すことにより非球状粒子を得ることができる。
【0030】(共凝集による顔料取り込み)(洗浄・乾
燥) 本発明のポリエステル樹脂粒子には、粒子成長過程にお
いてヘテロ凝集により異種の水分散体を取り込むことが
できる。また染料等にて着色されたぽりポリエステル微
分散体をもちいることもできる。このようにして粒子の
着色および機能化が可能である。異種の水分散体とは例
えば顔料、ラテックス、ワックス、カ−ボンブラック、
荷電制御剤等の分散体である。得られた粒子は洗浄脱水
の後、凍結乾燥、噴霧乾燥、流動乾燥、真空乾燥等の手
段により乾燥粉体として取り出され、公知の流動性改良
剤、荷電制御剤等の外添処理をへてトナ−となる。
【0031】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらになんら限定される物で
はない。 [ポリエステル樹脂の重合]温度計、撹拌機を備えたオ
−トクレ−ブ中に、 ジメチルテレフタレ−ト 78重量部、 ジメチルイソフタレ−ト 116重量部、 エチレングリコ−ル 96重量部、 プロピレングリコ−ル 50重量部、 テトラブトキシチタネ−ト 0.1重量部、 を仕込み180〜230℃で120分間加熱してエステ
ル交換反応を行った。次いで反応系を250℃まで昇温
し、系の圧力1〜10mmHgとして60分間反応を続
けた結果、共重合ポリエステル樹脂(A1)を得た。得
られた共重合ポリエステル樹脂(A1)はNMR分析の
結果、 酸成分に対し、テレフタル酸 約40mol % イソフタル酸 約60mol % アルコ−ル成分として エチレングリコ−ル 72mol % プロピレングリコ−ル 28mol % であった。以下同様の方法にて後記の表1.に示すポリ
エステル樹脂(A2)〜(A4)を得た。
【0032】温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中
に、 ジメチルテレフタレ−ト 136重量部、 ジメチルイソフタレ−ト 56重量部、 エチレングリコ−ル 68重量部、 ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物(平均分子量350) 175重量部、および テトラブトキシチタネ−ト 0.1 重量部 を仕込み150〜220℃で180分間加熱してエステ
ル交換反応を行った。次いで、240℃に昇温した後、
系の圧力を徐々に減じて30分後に10mmHgとし、
60分間反応を続けた。その後オ−トクレ−ブ中を窒素
ガスで置換し、大気圧とした。温度を200℃に保ち無
水トリメリット酸を2重量部を加え、60分間反応を行
い、共重合ポリエステル樹脂(A5)を得た。得られた
共重合ポリエステル樹脂の酸価は2.1KOHmgであ
った。
【0033】温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中
に、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物70
重量部、無水マレイン酸(MA)19.6重量部、ハイ
ドロキノン 0.2重量部を仕込み、反応系内に窒素ガ
スを導入し不活性雰囲気に保ち、0.05重量部のジブ
チル錫オキサイドを加え200度にて反応させポリエス
テル樹脂(A6)を得た。なお表1.中、TBBAはタ−シ
ャルブチル安息香酸、NDC は1,5ナフタレンジカルボ
ン酸、TPA はテレフタル酸、IPA はイソフタル酸、SIP
は5ナトリウムスルホイソフタル酸、TMA はトリメリッ
ト酸、EG はエチレングリコ−ル、PG はプロピレング
リコ−ル、CHD はシクロヘキサンジオ−ル、TCDDはトリ
シクロデカンジメタノ−ル、BPE はビスフェノ−ルAの
エチレンオキサイド付加物(平均分子量350)、Tg
はガラス転移温度をそれぞれ示す。
【0034】
【実施例1】 (トナ−の調製1:粉砕・分級法) (a)結着材樹脂としてポリエステル樹脂(A1)9
7.4重量部、(b)黄色染料として「C.I.Solvent Ye
llow 162」2.0重量部、(c)酸化防止剤のうち紫外
線吸収剤として「2(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジタ−
シャルブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル」0.5重
量部、(d)一般式化1に示される化合物として「ジブ
チルジチオカルバミン酸ニッケル」0.1重量部をエク
ストル−ダ−にて溶融混練した。混練時の温度は180
℃とした。次いでチョッパ−ミルにて粗粉砕後、超音速
ジェットミルにて微粉砕し、5μm以下、15μm以上
を乾式分級処理にて除去した。得られた微粉砕粒子10
0重量部にシリカ微粉末(商品名アエロジル)2重量部
をヘンシェルミキサ−にて混合し平均粒径9.8μmの
イエロ−トナ−を得た。以下同様に染料とポリエステル
樹脂を替えて後記の表2.に示すトナ−を得た。得られ
たトナ−5重量部とフェライト系キャリアF−100
[パウダ−テック社製]95重量部とをボ−ルミルにて
撹拌混合し2成分系現像剤を得た。得られた2成分系現
像剤を用い、OPC:有機感光体ドラムを有する電子写
真方式のディジタル複写機にて7cm×7cmの矩形のベタ
パタ−ンを形成した。トナ−層の膜厚はO.D.(反射
光学濃度)が1.3〜1.7の範囲に入るように規格化
した。得られたパタ−ンを紫外線フェ−ドメ−タ(63
℃)にて20時間紫外線暴露試験を行い、暴露試験前後
のCIELAB1976色度座標系における色差ΔEを表
2.に示す。
【0035】
【比較例1】実施例1から「ジブチルジチオカルバミン
酸ニッッケル」のみを除き、他は全く同一の配合、条件
にて試料を作製し同様に暴露試験をおこなった。結果を
表2.に示す。
【0036】
【比較例2】実施例1から「2(2'-ヒドロキシ−3'
,5'-ジタ−シャルブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
−ル」のみを除き、他は全く同一の配合、条件にて試料
を作製し同様に暴露試験をおこなった。結果を表2.に
示す。
【0037】
【実施例2】 [ポリエステル水微分散体の調製]温度計、コンデンサ
−、撹拌羽根を備えた四つ口の10リットルセパラブル
フラスコにポリエステル樹脂(A2)100重量部、
「2[2'-ヒドロキシ−3',5'-ビス(α,α'-ジメ
チルベンジル)フェニル]−ベンゾトリアゾ−ル」0.
5重量部、「2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン」0.5重量部、「ジブチルジチオカルバミン酸ニ
ッケル」0.2重量部、ブチルセロソルブ75重量部を
加え70℃にて溶解した。次いで70℃のイオン水50
0重量部を加え、水分散化した後、蒸留用フラスコにて
留分温度が100℃に達するまで蒸留し、冷却後に水を
加え固形分濃度を30%とした。得られたポリエステル
水分散体に存在する微分散粒子の平均粒子径は0.2μ
m、ゼ−タ電位は−52mVであった。以下同様にして
ポリエステル樹脂(A3)、(A4)から水微分散体を
得た。
【0038】ポリエステル樹脂(A5)100重量部、
「2[2'-ヒドロキシ−3' ,5'-ビス(α,α'-ジメ
チルベンジル)フェニル]−ベンゾトリアゾ−ル」0.
5重量部、「2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン」0.5重量部、「ジブチルジチオカルバミン酸ニ
ッケル」0.2重量部、ブタノ−ル50重量部、メチル
エチルケトン10重量部、イソプロパノ−ル20重量部
を加え70℃にて溶解した。さらに共重合ポリエステル
の酸価に等量となるように1Nのアンモニア水溶液を加
え、70℃を保持し30分間撹拌した後70℃の水30
0部を添加し共重合ポリエステルの水系微分散体を得
た。さらに得られた水分散体を蒸留用フラスコに入れ、
留分温度100℃に達するまで蒸留した後冷却し、脱イ
オン水にて固形分を調整し最終的に脱溶剤された固形分
濃度30%の共重合ポリエステル水微分散体を得た。、
同様にポリエステル樹脂(A6)から水系微分散体を得
た。
【0039】[ポリエステル粒子の調製]温度計、コン
デンサ−、撹拌羽根を備えた四つ口の5リットルセパラ
ブルフラスコに、得られたポリエステル水系分散体10
00重量部、および、電解質前駆体としてジメチルアミ
ノエチル(2,2ジメチロ−ル)プロピオネ−ト65重
量部を仕込んだ。次いで75℃に昇温し、240分間撹
拌をつづけた。水系微分散体に存在した微分散粒子は合
体粒子成長し、コ−ルタ−カウンタ−法による平均粒径
Dが6.5μm、粒度分布の変動係数が9.4%である
ポリエステル粒子を得た。得られた粒子を吸引ろうとに
て脱水洗浄し、脱イオン水に再分散させて固形分濃度2
5重量%のポリエステル粒子水分散体を得た。
【0040】塩基性染料「C.I.Basic Yel
low 21」10重量部、ナフタリンスルホン酸ナト
リウムのホルマリン縮合体30重量部、脱イオン水20
0重量部をフラスコに仕込、撹拌しながら沸騰させ、そ
の後冷却しアニオン分散型カチオン染料を得た。得られ
たアニオン分散型カチオン染料にポリエステル粒子水分
散体1000重量部を加え、130℃に昇温し、30分
間保持し、冷却・脱水洗浄を行い、真空乾燥して着色ポ
リエステル乾燥粒子を得た。得られた着色粒子100重
量部にシリカ微粉末(商品名アエロジル)2重量部をヘ
ンシェルミキサ−にて混合し平均粒径6.5μmのイエ
ロ−トナ−を得た。以下同様に染料とポリエステル水微
分散体を替えて後記の表3.に示すトナ−を得た。得ら
れたトナ−5重量部とフェライト系キャリアF−100
[パウダ−テック社製]95重量部とをボ−ルミルにて
撹拌混合し2成分系現像剤を得た。得られた2成分系現
像剤を用い、OPC:有機感光体ドラムを有する電子写
真方式のディジタル複写機にて7cm×7cmの矩形のベタ
パタ−ンを形成した。トナ−層の膜厚はO.D.(反射
光学濃度)が1.3〜1.7の範囲に入るように規格化
した。得られたパタ−ンを紫外線フェ−ドメ−タ(63
℃)にて20時間紫外線暴露試験を行い、暴露試験前後
のCIELAB1976色度座標系における色差ΔEを表
3.に示す。
【0041】
【比較例3】実施例2から「ジブチルジチオカルバミン
酸ニッッケル」のみを除き、他は全く同一の配合、条件
にて試料を作製し同様に暴露試験をおこなった。結果を
表3.に示す。
【0042】
【比較例4】実施例2から「2[2'-ヒドロキシ−3',
5'-ビス(α,α'-ジメチルベンジル)フェニル]−ベ
ンゾトリアゾ−ル」、「2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン」のみを除き、他は全く同一の配合、条
件にて試料を作製し同様に暴露試験をおこなった。結果
を表3.に示す。
【0043】(画像形成試験)実施例1において得られ
たトナ−の内、ポリエステル樹脂(A6)と染料「Solv
ent Yellow 162」、「Solvent Red 52」、「Disperse B
lue 60」から得られた各々イエロ−、マゼンタ、シアン
の3色のトナ−を用い、実施例にて用いた電子写真方式
のディジタル複写機にて連続階調を有するカラ−画像形
成試験を行った。得られた画像は階調再現性、中間色再
現性に優れ、解像度は400DPI以上であった。実施
例2において得られたトナ−のうち、ポリエステル樹脂
(A2)、染料「Basic Yellow 21 」、「Basic Violet
7」、「Basic Blue 3」から得られた各々イエロ−、マ
ゼンタ、シアンの3色のトナ−を用い、同様に連続階調
を有するカラ−画像形成試験を行った。得られた画像は
階調再現性、中間色再現性に優れ、解像度は800DP
I以上であった。同様にポリエステル樹脂(A3)〜
(A6)から得られた各々3色のトナ−を用い、同様に
連続階調を有するカラ−画像形成試験を行ったが、得ら
れた画像はいずれも階調再現性、中間色再現性に優れ、
解像度は800DPI以上であった。これらのトナ−を
用い、オ−バ−ヘッドプロジェクタ用の透明フィルム上
に、同様に連続階調を有するカラ−画像を形成し白色ス
クリ−ン上に投影して観察した。また比較対称として市
販のカラ−トナ−(色材に顔料を使用)を用いて同様に
画像形成を行い白色スクリ−ンに投影して観察した。本
発明のトナ−を用いた場合には高彩度の投影画像が得ら
れたが、市販トナ−を用いた場合には全体に色調がやや
くすみ、特に中間色部分がやや暗い色調となった。
【0044】
【発明の効果】以上、述べてきたように本発明の電子写
真用トナ−は、透明性に優れる染料を用い、かつ優れた
耐光堅牢度を有するものである。また実施例に示された
製法からもわかるように色材の特別な分散工程が不用で
あり製造コスト的にも優れるものである。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 茂 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 山田 陽三 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)結着材樹脂、 (b)染料、 (c)酸化防止剤、 (d)下記一般式化1にて示される化合物 を必須成分とする電子写真用トナ−。 【化1】 R1 〜R4 は独立に、水素、C=1〜16の分岐しても
    よいアルキル基、置換基を有しても良いフェニル基、を
    示し、Mは2価の金属元素、Xは酸素またはイオウを示
    す。
  2. 【請求項2】 結着材樹脂がポリエステル樹脂を主成分
    とするものであることを特徴とする請求項1の電子写真
    用トナ−。
JP5157274A 1993-06-28 1993-06-28 電子写真用トナ− Pending JPH0720652A (ja)

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