JPH07206507A - 成形ボードの製造方法 - Google Patents

成形ボードの製造方法

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JPH07206507A
JPH07206507A JP516494A JP516494A JPH07206507A JP H07206507 A JPH07206507 A JP H07206507A JP 516494 A JP516494 A JP 516494A JP 516494 A JP516494 A JP 516494A JP H07206507 A JPH07206507 A JP H07206507A
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JP
Japan
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resin
aqueous solution
aqueous dispersion
thermosetting resin
solid
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JP516494A
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English (en)
Inventor
Yasunori Daimaru
保則 大丸
Yoshinori Hanawa
宜紀 塙
Hideki Kano
秀樹 加納
Hideo Kunitomo
秀夫 国友
Tsuneo Saito
恒雄 斎藤
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】多孔性の無機粉末及び/又は有機粉末等の粒子
状固形物質に固形分濃度が10〜65重量%で、かつ2
5℃における粘度が5〜1000CPSの熱硬化性樹脂の
水分散液及び/又は水溶液を付着させた後、マット化し
成型することを特徴とする成形ボードの製造方法に関す
る。 【効果】本製造方法は、熱硬化性樹脂の水分散液及び/
又は水溶液を高濃度で均一に噴霧散布することができ、
含樹脂骨材が乾燥工程を経ずにマット化でき、製造工程
の簡略化が図られる。得られた成形ボードは、軽量であ
り、曲げ強度、衝撃強度、耐水強度等の強度が高く、吸
水が少なく、釘保持力等の加工性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量で、耐湿耐水性、
釘打ちなどの加工性等に優れた成形ボードの製造方法に
関するものであり、得られた成形ボードは住宅内装材等
に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】一般に、住宅内装材(下地材)として
は、一定の値以上の釘保持力、曲げ強度、衝撃強度及び
防火性、耐水・耐湿性、切断性等の性能を有することが
必要とされる。
【0003】このため、従来より石膏ボードが利用され
ているが、石膏ボードは比重が0.75以上であり、し
かも所望の曲げ強度を確保するには、ある程度の厚みが
要求される。このため、大版の石膏ボードを使用する
と、重すぎて運搬、施工に不便であり、また吸水性が強
く、吸水すると強度が低下する。
【0004】またボードの結合剤としては、スターチ、
ポリビニルアルコール等の水溶性高分子、粉末フェノー
ル樹脂等が公知であるが、ポリビニルアルコール等の水
溶性高分子は耐水・耐湿性が劣り、粉末フェノール樹脂
は、分散・混合性・強度に劣り、粉末ノボラック樹脂か
らの悪臭の発生があり、品質上好ましくない。
【0005】上記欠点を解決するために、一部で水溶液
レゾール樹脂又は水分散型レゾール樹脂が使用されてい
る。しかしながら、これらの水溶性樹脂は低分子量(M
n300未満)であり、基材への浸透が大きく、且つ未
反応成分による悪臭が強い。
【0006】このため高分子量(Mn300以上)の樹
脂を使用すると、この樹脂を水溶化するには、多量のア
ルカリを加え、高いpHを保持することが必要であり、
この場合には速やかに反応が進行し、更に高分子化して
粘度が上昇し、高粘度化する。このため基材への均一分
散性が悪く、これに対応するため大過剰の水で希釈すれ
ば、水の乾燥のために加熱成形時間がかかり多大なエネ
ルギーコストを要するという欠点を有する。
【0007】従来の水分散型フェノール樹脂は、安定性
の面から固形分濃度35〜45%で1200cps程度の
粘度に調整してあり、これを基材に付着する場合、通常
のスプレーや滴下等の塗布方法では、基材へ均一付着が
困難であり、得られるボード等は曲げ強度等が低いとい
う欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軽量であ
り、樹脂が基材に均一に付着され、高強度であり、吸水
性が少なく、釘打容易性、鋸切断性等の加工性の優れた
成形ボードの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために、鋭意研究した結果、本発明を完成する
に至った。
【0010】すなわち、本発明は、粒子状固形物質に固
形分濃度が10〜65重量%で、かつ25℃における粘
度が5〜1000cpsの熱硬化性樹脂の水分散液及び/
又は水溶液を付着させた後、成型することを特徴とする
成形ボードの製造方法を提供する。
【0011】本発明に使用する固形物質としては、無機
物質及び/又は有機物質であり、その形態としては粒子
状のものを必須の成分とする。他の成分として、繊維
状、鱗片状、等他の形状の固形物質を併用してもよい。
粒子の粒度は特に限定されないが、例えば平均粒径で5
0μm〜3mmほどの広範な粒子が適用できる。粒子状
固形物質の構成は特に限定されず、粉末、顆粒、発泡
体、細かく切断した繊維、等があげられるが、粉末が好
ましく、このうち多孔性のものが特に好ましい。また、
本発明の目的から見かけ比重の小さい方が好ましい。具
体的な粒子状固形物質としては、例えばパーライト、シ
ラス発泡体、シリカフラワー、ガラス発泡体、ガラスビ
ーズ、砂粒、砕石等の無機物質、樹脂粉、樹脂マイクロ
バルーン、木粉等の有機物質が挙げられるが、これらの
1種又は2種以上の混合物が用いられる。特にパーライ
トを主体にし、これに必要に応じ他の物質を併用するの
が好ましい。併用できる粒子状以外の他の成分を例示す
ると、繊維状のものとしては、ガラス繊維、カーボン繊
維、ロックウール、合成繊維、天然繊維、木質繊維等
が、鱗片状のものとしては雲母片などがある。なお、こ
こで見かけ比重とは、一粒の粒子において実質以外の空
間がその粒子の構成要素をなしている時、その空間を含
む粒子の比重を言う。
【0012】本発明では、粒子状固形物質として、多孔
性無機粉末及び/又は多孔性有機粉を使用する事により
得られる成形ボードの軽量化が図られる。本発明に使用
する熱硬化性樹脂の水分散液とは、公知の熱硬化性樹脂
を水性媒体中に分散させたものをいう。その製造方法と
しては、熱硬化性樹脂を分散剤の存在下水性媒体中に分
散させる方法、熱硬化性樹脂の生成反応の初期または反
応途中において分散剤を加えのちに水性媒体中で分散さ
せる方法等がある。
【0013】熱硬化性樹脂としては、従来から公知のい
ずれの熱硬化性樹脂を用いてもよいが、例えば、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキド樹脂等が挙げられる。これらのうち
レゾール型フェノール樹脂、エポキシ樹脂が好ましく、
特に尿素変性フェノール樹脂が好ましい。適度に尿素変
性することにより、さらに低粘度化し、優れたスプレー
適性、樹脂の均一付着性が付与され、高強度、高加工性
の成形ボードが得られる。
【0014】尿素変性フェノール樹脂の水分散液の製造
方法としては、例えばフェノール類を1モルに対してホ
ルムアルデヒドを1〜3モルにアルカリ触媒を加えた反
応系に尿素を0.05〜0.5モル加え、更に界面活性
剤、保護コロイド等の分散剤を添加溶解せしめて引き続
き反応を継続させてフェノール樹脂乳濁液を製造する方
法が挙げられる。
【0015】分散剤としては、保護コロイド、界面活性
剤等が使用され、例えば保護コロイドとしては、ポリビ
ニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチル
セルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、澱粉類、ゼラチン、カゼイン、グルテン、ポリ
アクリル酸、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
また界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、アニオ
ン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等
が挙げられる。
【0016】熱硬化性樹脂の水溶液とは、熱硬化性樹脂
が水性媒体中に溶解している液をいう。上記熱硬化性樹
脂の水分散液及び/又は水溶液に熱可塑性樹脂の水分散
液及び/又は水溶液とを併用することができる。
【0017】熱硬化性樹脂を水溶液として使用する場合
は、熱可塑性樹脂の水分散液と併用することが好まし
い。熱可塑性樹脂の水分散液とは熱可塑性樹脂を水性媒
体中に分散させたものをいう。その製造方法としては、
熱可塑性樹脂を分散剤の存在下水性媒体中に分散させる
方法、熱可塑性樹脂の生成反応の初期または反応途中に
おいて分散剤を加えのちに水性媒体中で分散させる方法
等がある。
【0018】熱可塑性樹脂の水溶液とは熱可塑性樹脂が
水性媒体中に溶解している液をいう。熱可塑性性樹脂と
しては、公知のものすべてを使用することができ、例え
ばポリエチレン、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウ
レタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、SBR,NBR等のゴム
系樹脂等が挙げられる。
【0019】熱可塑性樹脂の水分散液及び/又は水溶液
を併用することにより、柔軟性を増し、耐衝撃性や加工
性を向上させる効果がある。また本発明の熱硬化性樹脂
の水分散液又は水溶液は、固形分濃度10〜65重量%
で、粘度5〜1000cps(25℃)であることが必要
である。
【0020】一般的に熱硬化性樹脂の水分散液は、該樹
脂成分が0.1〜10μmの微粒子形状を有することか
ら無機質骨材に噴霧混合したような場合、材料への浸透
が抑制され優れた接着性能を有しているが、この場合水
分散液の粘度が1000cps以上になると、通常のスプ
レー装置では微細な霧化が困難であり、直接混合する場
合も骨材への塗れ性が劣ることから、無機質骨材への均
一な付着状態が得られず高強度は得られない。また粘度
が5cps以下では、安定性が悪く、均一に塗布しにくい
等作業性が悪いという欠点がある。
【0021】また熱硬化性樹脂水分散液又は水溶液中の
熱硬化性樹脂の濃度は、マット化するためには高いほど
好ましいが、65%以上になると1000cps以下の粘
度であってもスプレー粒子が粗くなり、均質な付着状態
の形成が困難となり高強度な成形ボードが得られない。
【0022】樹脂濃度が10%以下では含樹脂固形物質
の水分量が多くなるが、乾燥条件等の関係で水分量に制
約が生じるため成形加工ができなくなる。したがって熱
硬化性樹脂水分散液又は水溶液が、低粘度化し、スプレ
ー特性や混合性に優れ、樹脂の均一付着性が付与され、
高強度の成形ボードを得るためには、熱硬化性樹脂の固
形分濃度が10〜65重量%で、且つ粘度が5〜100
0cps(25℃)であることが必要である。
【0023】本発明は上記の熱硬化性樹脂の水分散液及
び/又は水溶液等を結合剤として用いることにより、高
強度の成形ボードを得ることを特徴とするものである
が、さらにこれらとカップリング剤とを併用することが
できる。
【0024】カップリング剤としては、シランカップリ
ング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。シラン
カップリング剤として、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリメトキシシランなどのアミノシラン類、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシシラ
ン類、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシ
ランなどのビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランなどのアクリルシラン類、マクロ
モレキュラータイプ等が挙げられ、チタンカップリング
剤として、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチ
タネートなどのテトラアルキルチタネート類やチタンア
セチルアセトネートなどのチタンキレート類等が挙げら
れる。
【0025】カップリング剤を併用することにより機械
的強度が向上するという効果が得られる。カップリング
剤の使用量としては、樹脂固形分を100重量部に対
し、0.1〜2.0重量部用いるのが好ましい。
【0026】熱硬化性樹脂の水分散液及び/又は水溶液
へのその他の添加剤としては、着色のための顔料または
染料、難燃剤、防かび剤、消臭剤、香料、離型剤等が挙
げられる。
【0027】本発明の熱硬化性樹脂水分散液及び/又は
水溶液の粒子状固形物質への付着量は特に限定されるも
のではなく、用いる粒子状固形物質の種類や成型ボード
の目標強度により決定されるが、粒子状固形物質(乾燥
重量換算)対樹脂固形分が97:3〜60:40用いる
のが好ましい。
【0028】本発明における成形ボードの製造方法は、
公知慣用の製造方法がいずれも採用でき、特に限定され
るものではなく、例えば無機粉末に熱硬化性樹脂の水分
散液及び/又は水溶液を付着したものを直接加圧してド
ライヤーにて加熱乾燥して無機質成形ボードを製造する
ことができる。
【0029】本発明は、無機粉末等の固形物質に熱硬化
性樹脂の水分散液及び/又は水溶液を付着後、マット化
したものを熱圧成型することが好ましい。一旦マット化
をすることにより非連続生産にも対応でき、マット化工
程と最終熱圧成形工程を分離することが可能で、製造工
程の自由度を増すを効果が得られる。
【0030】例えば、結合剤として熱硬化性樹脂の水分
散液及び/又は水溶液を無機粉末等に付着せしめ、次い
で該樹脂の水分散液等の付着した含樹脂無機骨材をフォ
ーミングしてマット化品を得、このマット化品を適宜ガ
ス抜きを行いながら熱圧成型を行うことにより無機質ボ
ードを得ることができる。但しこの時の含樹脂無機骨材
の含水率は、マット化品の熱圧成形時のガス発生量や熱
エネルギーに関係するので、含樹脂無機骨材の含水率は
低い方が好ましい。
【0031】なお、本発明で言う含樹脂無機骨材の含水
率とは、当該材料中の全水分重量を当該材料中の全固形
分重量で除した商をいい、%で表示する。本発明の樹脂
水分散液を粒子状固形物質に付着せしめる方法として
は、粒子状固形物質に該樹脂水分散液を直接そそぎ込ん
で混合する方法、混合攪拌されている粒子状固形物質に
スプレー散布しながら混合する方法等が例示されるが、
これらの方法に限定されず、いかなる方法でもよい。
【0032】成型時の条件としては、目的により種々の
条件設定が可能で、特定の条件に限定される者ではない
が、例えば150〜250℃、圧力5〜30Kg/cm
2、加圧時間5〜30分が挙げられる。成型時には適宜
ガス抜きを行うのは勿論である。こうして最終的に得ら
れる成形ボードは例えば厚さが6〜15mm、比重0.
3〜0.9である。
【0033】本発明で得られる成形ボードは、住宅内装
材(壁下地材)、天井材、外装壁材等各種の用途に使用
することができる。
【0034】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。以下断りのない
限り「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を意味す
るものとする。以下の実施例、比較例で使用した無機多
孔質粉末はいずれも嵩比重0.05〜0.06,平均粒
径150〜200μmのパーライト粉を使用した。
【0035】実施例1 フェノライトPE−203[大日本インキ化学工業
(株)製、レゾール型フェノール樹脂水分散液 固形分
63%,粘度1080cps,平均粒子径1〜2μm]
に水を加えて固形分25%、粘度20cpsの調整品8
5部をスプレー機器を用いて無機多孔質粉末210部
(ドライ換算)に噴霧散布し付着させた。この含樹脂無
機粉末の含水率は約30%であった。次にこの材料を厚
さ約120mm、嵩比重0.085にフォーミングし、
5Kg/cm2 の加圧で厚さ20mmのマット化品を得
た。その後温度200℃、圧力20Kg/cm2、時間
15分の熱圧成型を行い、厚さ9.18mm、比重0.
598の無機質成形ボードを得た。ガス抜きは底部に金
網を用いて実施した。このボードはパンク、レジンスポ
ット等の異常もなく、外観の良好なものであった。
【0036】実施例2 デイックファインEN−0270〔大日本インキ化学工
業(株)製水分散型エポキシ樹脂 固形分20% 粘度
50cps〕に水を加えて固形分16%,粘度18cp
sの調整品100部をスプレー機器を用いて無機多孔質
粉末140部に噴霧散布し付着させた。この含樹脂無機
粉末の含水率は約55%であった。次にこの材料を厚さ
約110mm、嵩比重0.095にフォーミングし、5
Kg/cm2 の加圧で厚さ20mmのマット化品を得
た。その後温度200℃、圧力20Kg/cm2、時間
15分の熱圧成型を行い、厚さ9.10mm、比重0.
390の無機質成形ボードを得た。ガス抜きは底部に金
網を用いて実施した。このボードは白色でパンク、レジ
ンスポット等の異常もなく、外観の良好なものであっ
た。
【0037】実施例3 フェノライトPE−202〔大日本インキ化学工業
(株)製尿素変性レゾール型フェノール樹脂の水分散液
固形分55%,粘度1250cps 平均粒子径0.
9μm〕に水を加えて固形分27%、粘度20cpsの
調整品86部をスプレー機器を用いて無機多孔質粉末2
10部(ドライ換算)に噴霧散布し付着させた。この含
樹脂無機粉末の含水率は約30%であった。次にこの材
料を厚さ約120mm、嵩比重0.087にフォーミン
グし、5Kg/cm2 の加圧で厚さ20mmのマット化
品を得た。その後温度200℃、圧力20Kg/c
2、時間15分の熱圧成型を行い、厚さ9.13m
m、比重0.575の無機質成形ボードを得た。ガス抜
きは底部に金網を用いて実施した。このボードはパンク
、レジンスポット等の異常もなく、外観の良好なもの
であった。
【0038】実施例4 実施例1のフェノライトPE−203にシリコン系カッ
プリング剤としてMACー2101〔日本ユニカ(株)
品 シリコン系マクロモレキュラータイプ〕を樹脂固形
分に対し0.2%添加した調整品85部を用いたほか
は、実施例−1と全く同様の操作により、厚さ9.00
mm、比重0.594の無機質成形ボードを得た。得ら
れたボードは、パンク レジンスポット等の異常もな
く、外観の良好なものであった。
【0039】実施例5 フェノライトPE−203にカップリング剤としてγ−
アミノプロピルトリエトキシシランを樹脂固形分に対し
て0.3%添加したものに、水を加えて固形分27%、
粘度22cpsの調整品23.5部をスプレー機器を用
いて無機多孔質粉末210部(ドライ換算)に噴霧散布
し付着させた。この含樹脂無機粉末の含水率は約10%
であった。次にこの材料を厚さ約130mm、嵩比重
0.080にフォーミングし、5Kg/cm2 の加圧で
厚さ20mmのマット化品を得た。その後温度200
℃、圧力20Kg/cm2、時間15分の熱圧成型を行
い、厚さ9.11mm、比重0.576の無機質成形ボ
ードを得た。ガス抜きは底部に金網を用いて実施した。
このボードはパンク 、レジンスポット等の異常もな
く、外観の良好なものであった。
【0040】実施例6 フェノライトFQ−6388〔大日本インキ化学工業
(株)製レゾール型フェノール樹脂の水溶液 固形分5
1% 粘度15cps〕35部にラックスター7440
A〔大日本インキ化学工業(株)製 SBRラッテック
ス 固形分37%、粘度50cps〕15部を混合して
なる樹脂50部に、カップリング剤としてrーグリシド
キシプロピルトリメトキシシランを樹脂固形分の0.1
部添加したものに水を加え、固形分47% 粘度12CP
Sとした調整品86部をスプレー機器を用いて、無機多
孔質粉末210部(ドライ換算)に噴霧散布し付着させ
た。この含樹脂無機粉末の含水率は約21%であった。
次にこの材料を厚さ約120mm、嵩比重0.085に
フォーミングし、5Kg/cm2 の加圧で厚さ20mm
のマット化品を得た。その後温度200℃、圧力20K
g/cm2、時間15分の熱圧成型を行い、厚さ9.0
0mm、比重0.595の無機質成形ボードを得た。ガ
ス抜きは底部に金網を用いて実施した。このボードはパ
ンクレジンスポット等の異常もなく、外観の良好なもの
であった。
【0041】比較例1 フェノライトDI−800[大日本インキ化学工業
(株)製、粉末ノボラック樹脂液 ヘキサミン10%配
合]23.3部を、無機多孔質粉末210部に水63部
を加えてなる混合物に添加し、ブレンダーで混合した。
この含樹脂無機粉末の含水率は約27%であった。 そ
の後は実施例1と同様にして厚さ9.30mm、比重
0.588の無機質成形ボードを得た。このボードはレ
ジンスポットがあり、外観は良好とはいえなかった。
【0042】比較例2 ポリビニルアルコール水溶液〔重合度500,固形分2
0%,粘度1000cps〕150部をスプレー機器を
用いて、無機多孔質粉末200部(ドライ換算)に噴霧
散布し付着させた。この含樹脂無機粉末の含水率は約5
2%であった。次にこの材料を厚さ約110mm、嵩比
重0.095にフォーミングし、5Kg/cm2 の加圧
で厚さ20mmのマット化品を得た。その後温度150
℃、圧力20Kg/cm2、時間15分の熱圧成型を行
い、厚さ9.15mm、比重0.585の無機質成形ボ
ードを得た。ガス抜きは底部に金網を用いて実施した。
このボードは金網への付着があり外観が不良であった。
【0043】比較例3 フェノライトPE−402〔大日本インキ化学工業
(株)製 レゾール型フェノール樹脂の水分散液 固形
分39%,粘度1400cps,平均粒子径2〜3μ
m〕60部を無機多孔質粉末210部(ドライ換算)と
ブレンダーで混合した。樹脂が高粘度のため、スプレー
混合は不適であった。この含樹脂無機粉末の含水率は約
16%であった。次にこの材料を厚さ約120mm、嵩
比重0.085にフォーミングし、5Kg/cm2 の加
圧で厚さ20mmのマット化品を得た。その後温度20
0℃、圧力20Kg/cm2、時間15分の熱圧成型を
行い、厚さ9.16mm、比重0.605の無機質成形
ボードを得た。ガス抜きは底部に金網を用いて実施し
た。このボードはレジンスポットが多く、外観は不良で
あった。
【0044】比較例4 フェノライトPE−203に水を加えて固形分8%、粘
度5cpsの調整品85部をスプレー機器を用いて無機
多孔質粉末210部(ドライ換算)に噴霧散布し付着さ
せた。この含樹脂無機粉末の含水率は約23%であっ
た。次にこの材料を厚さ約120mm、嵩比重0.08
5にフォーミングし、5Kg/cm2 の加圧で厚さ20
mmのマット化品を得た。その後温度200℃、圧力2
0Kg/cm2、時間15分の熱圧成型を行い、厚さ
9.05mm、比重0.574の無機質成形ボードを得
た。ガス抜きは底部に金網を用いて実施した。このボー
ドは強度が弱く、取扱いにくいものであった。
【0045】比較例5 市販の石膏ボードを供試した。物性試験は次の方法によ
った。
【0046】各実施例、比較例のボードを70×180
mmに切り出し試験片とした。曲げ試験は、スパン15
0mm、クロスヘッド速度5.0mm/分にて、万能試
験機で実施した。
【0047】耐水曲げ試験は、試験片を25℃で24時
間水槽中に浸漬し、乾いた布で表面を軽く拭き取って
後、直ちに上記曲げ試験を実施した。結果を次の表1及
び表2に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】 表1及び表2の密度と強度の関係を見ると明らかに本発
明の方法が優れており、特に耐水性能が良好であること
がわかる。
【0050】即ち、厚さ約9mm、比重約0.6のボー
ド同士で比較すると実施例が比較例より優れていること
がわかる。比較例レベルの強度ならば本発明では比重約
0.4まで低下させることができる。比較例5(市販
品)は比重約0.8での常態強度はでているが、耐水性
能では本発明の方法が明らかに優れていることがわか
る。
【0051】
【発明の効果】本発明の方法は、熱硬化性樹脂の水分散
液及び/又は水溶液を高濃度で均一に噴霧散布すること
ができ、含樹脂骨材が乾燥工程を経ずにマット化でき、
製造工程の簡略化が図られる。また得られた成形ボード
は、軽量であり、曲げ強度、衝撃強度、耐水強度等の強
度が高く、吸水が少なく、釘保持力等の加工性に優れ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C04B 26/14 14:18 24:12) (C04B 26/14 14:18 24:00) (C04B 26/14 24:28 24:12 A 14:18) (72)発明者 国友 秀夫 千葉県千葉市美浜区稲毛海岸3ー3ー6ー 302 (72)発明者 斎藤 恒雄 千葉県市原市馬立1717ー14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子状固形物質に固形分濃度が10〜65
    重量%で、かつ25℃における粘度が5〜1000cps
    の熱硬化性樹脂の水分散液及び/又は水溶液を付着させ
    た後、成型することを特徴とする成形ボードの製造方
    法。
  2. 【請求項2】粒子状固形物質に熱硬化性樹脂の水分散液
    及び/又は水溶液を付着後、マット化することを特徴と
    する請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】熱硬化性樹脂が、レゾール型フェノール樹
    脂であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1
    項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】レゾール型フェノール樹脂が、尿素変性レ
    ゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする請求項
    4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】粒子状固形物質が、多孔性無機粉末及び/
    又は多孔性有機粉末であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項記載の製造方法。
  7. 【請求項7】熱硬化性樹脂の水分散液及び/又は水溶液
    とカップリング剤とを併用することを特徴とする請求項
    1〜6のいずれか1項記載の製造方法。
  8. 【請求項8】熱硬化性樹脂の水分散液及び/又は水溶液
    と熱可塑性樹脂の水分散液及び/又は水溶液とを併用す
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の
    製造方法。
  9. 【請求項9】熱硬化性樹脂の水分散液及び/又は水溶液
    と粒子状固形物質との割合が、固形分重量比で3:97
    〜40:60であることを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれか1項記載の製造方法。
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