JPH07206349A - マンコンベアの表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動するというマンコンベアの性質を積極的
に利用して長い文等多量の情報を乗客に提供できるマン
コンベアの表示装置を得る。 【構成】 無端状に連結されて駆動機構の駆動力を受け
て移動する複数の踏段９と、踏段９の移動方向に沿って
設けられたデッキボード３と、このデッキボード３に案
内されて上記踏段９と同期して移動するゴム手摺２とを
備えたエスカレータにおいて、上記デッキボード３上に
踏段９の移動方向に沿って設けた表示器５と、この表示
器５に表示する文字列の移動速度及び移動方向を制御す
る制御器６及び操作器７とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えばエスカレータ
等のマンコンベアの乗客に向けて情報を提供するための
マンコンベアの表示装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６は例えば実公昭５６−１０７８０号
公報に示されたものと同様な従来のエスカレータを説明
するための図である。図６において、２は後述する踏段
と同期して移動するゴム手摺、３は後述する踏段の移動
方向に沿って設けられて上記ゴム手摺２より外側の外装
の役割をするもので、ゴム手摺２の移動方向を案内する
デッキボード、４は踏段の側面にあり、乗客が乗る範囲
全てに連続して設けられたスカートガード、８は上記デ
ッキボード３の上に取り付られた取付台、９は無端状に
連結されて図示しない駆動機構により移動する複数の踏
段を示す。

【０００３】上記のように構成されたエスカレータにお
いては、取付台８の上部に例えば情報が記載された広告
紙等を貼付けるようにして、乗客に情報を提供するよう
になされている。また、取付台８に、広告紙だけでなく
非常ボタンを取り付けたりすることもあり、さらに、こ
の取付台８は、デッキボード３上で乗客が手荷物等を落
とし手荷物が傾斜部をすべっていく際のストッパーとも
なっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記取
付台８に広告紙等を貼付け、乗客に情報を提供しようと
した場合、乗客は取付台８の近く迄移動しなければ情報
が見えず、また、エスカレータは動き続けるので取付台
８を通過すれば当然情報は得られなく、スペースの問題
やエスカレータが動くことにより情報を得る時間に制限
を受ける等問題があり、情報量に制限があった。

【０００５】この発明は、上述した従来例に係る問題点
を解消するためになされたもので、移動するというマン
コンベアの性質を積極的に利用して長い文等多量の情報
を乗客に提供できるマンコンベアの表示装置を得ること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１に係
るマンコンベアの表示装置は、無端状に連結されて駆動
機構の駆動力を受けて移動する複数の踏段と、上記踏段
の移動方向に沿って設けられたデッキボードと、このデ
ッキボードに案内されて上記踏段と同期して移動する手
摺とを備えたエスカレータにおいて、上記デッキボード
上に踏段の移動方向に沿って設けた表示器と、この表示
器に表示する文字列を移動制御する制御手段とを備えた
ことを特徴とするものである。

【０００７】また、請求項２に係るマンコンベアの表示
装置は、上記制御手段により、文字列の移動速度及び移
動方向を制御することを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】この発明の請求項１に係るマンコンベアの表示
装置においては、制御手段により、デッキボード上に踏
段の移動方向に沿って設けた表示器に表示する文字列の
移動を制御することによって、多量の情報を提供可能に
する。

【０００９】また、請求項２に係るマンコンベアの表示
装置においては、上記制御手段により、文字列の移動速
度及び移動方向を制御することにより、提供する情報量
を制御できるとともに、マンコンベアの移動方向が切り
換わっても対応可能にする。

【００１０】

【実施例】

実施例１．以下、この発明を図示実施例に基づいて説明
する。図１は実施例１に係るエスカレータの表示装置を
説明するための側面図であり、また、図２は図１を下部
から見た説明図である。図１と図２において、１はエス
カレータ駆動用の機器を内蔵するトラス、２は後述する
踏段と同期して移動するゴム手摺、３は後述する踏段の
移動方向に沿って設けられて上記ゴム手摺２より外側の
外装の役割をするもので、ゴム手摺２の移動方向を案内
するデッキボード、４は踏段の側面にあり、乗客が乗る
範囲全てに連続して設けられたスカートガード、５はデ
ッキボード３に取り付けられて、図３に示すように、電
光掲示により文字１５を表示し、かつその文字列を移動
（スクロール表示）できる表示器、６は表示器５の文字
列の移動速度及び移動方向を制御する制御器、７は文字
列の入力、移動速度の調節と決定及び移動方向の決定を
行う操作器、９は無端状に連結されて図示しない駆動機
構により移動する複数の踏段、１０はトラス１の上部に
位置する機械室を示し、この機械室１０内に上記制御器
６と操作器７とが設けられている。

【００１１】ここで、上記表示器５は、図４に示すよう
に、機械室１０内の制御器６と接続され、また、該制御
器６は、操作器７と接続されており、操作器７からの操
作入力に基づいて上記表示器５に表示する文字を制御す
るようになっている。そして、上記操作器７には、図５
に示すように、表示器５に表示したい文字列を入力する
キー群１１、入力文字を確認する文字表示ウインドウ１
２、表示器５に表示された文字の移動速度を調節する速
度調節ダイアル１３、及び表示器５に表示された文字の
移動方向を決定する移動方向切換スイッチ１４を備えて
いる。

【００１２】上記構成に係るエスカレータの表示装置に
おいては次にようにして動作する。機械室１０内に設置
された操作器７のキー群１１により入力された任意の文
字群は文字表示ウインドウ１２及び表示器５に表示され
る。表示器５には、図３に示すように、文字群１５が表
示される。このとき、例えば移動方向切換スイッチ１４
によりエスカレータ運転方向と同方向に文字の移動方向
が設定されていれば速度調節ダイアル１３を回すことに
より表示器５の電光掲示部が点滅を始め、あたかも表示
された文字がエスカレータ運転方向へ動くような動作を
行う。

【００１３】ダイアルをさらに回すことにより、この見
かけのスピードが上がり、すなわち、エスカレータとの
相対速度が上昇して提供する情報量を増すことができ
る。また、上記移動方向切換スイッチ１４を左右のいず
れかに入れると、文字の移動方向を切換決定することが
でき、上記エスカレータ運転方向が切り換わった場合に
これに追従して文字の移動方向を切り換えることがで
き、さらに、文字の移動方向をエスカレータ運転方向と
逆方向にすることにより、文字の移動速度が小さくても
エスカレータとの相対速度は増大するため提供する情報
量を増すことができる。

【００１４】なお、この実施例１において、表示器５は
エスカレータ傾斜部の直線部分のみ、つまりデッキボー
ド３上に取り付けられているので、表示器５のある部分
を通過した時には降口が近づいており、乗客への降口喚
起にもなる。

【００１５】また、子供などが左右いずれか一方のゴム
手摺２に体を預け、足を宙に浮かせた状態でエスカレー
タと同期して上昇または下降して遊ぶような場合がある
が、上記表示器５は、デッキボード３上に取り付けられ
ており、ゴム手摺２から外側には体が乗り出すような体
勢を作ることの妨げとなる為、このようなことを防止で
きる。

【００１６】従って、上記実施例１によれば、デッキボ
ード３上に踏段９の移動方向に沿って設けた表示器５に
表示する文字列の移動を制御することによって、乗客は
エスカレータの傾斜部に居る間中、文字列を読み続ける
ことができ、また、その文字列は移動可能である為、多
量の情報を提供することができる。また、文字列の移動
速度及び移動方向を制御するようにしたので、提供する
情報量を制御できるとともに、エスカレータの移動方向
が切り換わっても対応可能にすることができるという効
果がある。

【００１７】実施例２．上記実施例１は、マンコンベア
として、エスカレータに適用した例を示したが、動く歩
道にも適用できるのは勿論である。

【００１８】実施例３．上記実施例１において、制御器
６と操作器７をトラス１の上部側機械室１０に設けた
が、下部側の機械室または外部のビル管理室等に設置す
ることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように、この発明の請求項１によ
れば、制御手段により、デッキボード上に踏段の移動方
向に沿って設けた表示器に表示する文字列の移動を制御
するようにしたので、乗客に多量の情報を提供すること
ができる。

【００２０】また、請求項２によれば、上記制御手段に
より、文字列の移動速度及び移動方向を制御するように
したので、提供する情報量を制御できるとともに、マン
コンベアの移動方向が切り換わっても対応可能にするこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１に係るエスカレータの表示
装置を示す全体構成図である。

【図２】図１を下部より見た説明図である。

【図３】実施例１に係る表示装置の説明図である。

【図４】実施例１に使用される各機器の接続図である。

【図５】実施例１に係る操作器を示す説明図である。

【図６】従来のエスカレータの取付台を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１ トラス ２ ゴム手摺 ３ デッキボード ４ スカートガード ５ 表示器 ６ 制御器 ７ 操作器 ８ 取付台 ９ 踏段 １０ 上部機械室 １１ キー群 １２ 文字表示ウインドウ １３ 速度調節ダイアル １４ 方向切換スイッチ １５ 表示文字

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無端状に連結されて駆動機構の駆動力を
   受けて移動する複数の踏段と、上記踏段の移動方向に沿
   って設けられたデッキボードと、このデッキボードに案
   内されて上記踏段と同期して移動する手摺とを備えたエ
   スカレータにおいて、上記デッキボード上に踏段の移動
   方向に沿って設けた表示器と、この表示器に表示する文
   字列を移動制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
   るマンコンベアの表示装置。
2. 【請求項２】 上記制御手段は、文字列の移動速度及び
   移動方向を制御することを特徴とする請求項１記載のマ
   ンコンベアの表示装置。