JPH0720588B2 - 下水処理制御装置 - Google Patents

下水処理制御装置

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JPH0720588B2
JPH0720588B2 JP60174553A JP17455385A JPH0720588B2 JP H0720588 B2 JPH0720588 B2 JP H0720588B2 JP 60174553 A JP60174553 A JP 60174553A JP 17455385 A JP17455385 A JP 17455385A JP H0720588 B2 JPH0720588 B2 JP H0720588B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、都市下水や産業廃水のように、有機物を含む
汚水を浄化する活性汚泥法による下水処理の制御装置に
関するものである。
〔従来の技術〕
活性汚泥処理システムは、微生物を主役とする複雑なシ
ステムであり、流入水水質,水温等に代表される環境要
因によってその構造が大きく変化する非線形なシステム
である。
この活性汚泥処理システムの制御方法として、曝気層内
のMLSS、溶存酸素濃度、あるいは系内に滞留する総汚泥
量等に着目し、これらを一定に保つ制御系が提案されて
いる。
これらの制御系を用いれば、着目した項目については安
定化することが可能であるが、それ以外の項目には全く
関与しないという欠点がある。
即ち、下水処理システムの最重要項目である処理水水質
の動きからは、フィードバックされていない。これは、
処理水水質から、各操作量にフィードバックするアルゴ
リズムを決定するのが困難なためである。
このような事情に鑑み、発明者等は、処理水水質の挙動
を表現する統計的モデルを作成し、活性汚泥処理システ
ムの最適制御を実現する発明を先に開示した。使用した
統計的モデルは、システムの現在の状態は、過去の状態
の線形結合による部分と、偶発的な部分の和によって表
現できる、とする自己回帰モデル(Autoregressive mod
el:以下ARモデルと略記する)であった。
しかし、活性汚泥処理システムのような非線形なシステ
ムを、線形モデルで制御するには、特別な配慮が必要で
あった。この点について、先に開示した発明(特願昭58
−213205号)では、ARモデルを定期的に更新することに
よって、活性汚泥処理システムの非線形性に対応しよう
とした。
また、上記の発明に続いて開示した発明(特願昭59−20
4280号)では、ARモデルによる予測値と計測値を比較
し、その予測誤差の増大を検出して、ARモデル更新の時
期を決定することにした。これによって、使用している
ARモデルの線形域から、システムが離脱する時期を的確
に捕らえることが可能となり、システムの非線形性に対
処できるようにした。
理解を容易にするために、ARモデルについて説明する。
下水処理装置において、現在のプロセスの状態は過去の
プロセスの状態の線形結合によってその大部分を表現で
きる。いま時刻nにおけるプロセスの状態をk次元の全
変数ベクトルX(n)で表わすと、その自己回帰表現は
次のようになる。
但しX(n−m)は時刻nよりm時点前の全変数ベクト
ル、U(n)は白色雑音ベクトル、A(m)は自己回帰
モデルの回帰係数、MはARモデルの最適次数である。
(1)式の回帰係数A(m)の要素aij(m)は次の連
立一次方程式の解として求められる。
(h=1,2,……,k:l=1,2,…M) 但し、RihはXのi,h行の要素の相互相関関数である。ま
た白色雑音ベクトルU(n)要素をε(n)とする
と、その分散σεi 2は次のようになる。
なおモデルの最適次数Mは予測誤差を示す(4)式のMF
PE(M)を最小にする値である。
MFPE(M)={1+(M・k+1)/N}k×{1-(M・k+1)/N}-k・‖dM
‖ ……(4) 但し、Nはデータ数、‖dM‖はU(n)の分散共分散行
列推定値である。またMFPEは多次元最終予測誤差Multip
le Final Prediction Errorの頭文字である。
このようにして自己回帰係数、モデル次数および白色雑
音の分散(固有ノイズ)が求められ、ARモデルが作成さ
れる。
次に、下水処理装置の被制御変数即ち放流水有機物濃
度、放流水懸濁物質濃度、MLSSを一定に保つために、こ
のARモデルを構成する多数のシステム変数の中で、被制
御変数に寄与するシステム変数を選別する必要がある。
いまK個のシステム変数が伝達要素によって結ばれた閉
ループにおいて、aij(f)を変数xi(f)と変数x
j(f)とを結ぶ伝達要素のxj(f)からxi(f)への
周波数応答関数として、Ui(f)をxi(f)の内部雑音
の周波数領域における表現とすると、 が得られる。
ここで、 とおけば、 ここでbij(f)はj番目の変数の固有ノイズUj(f)
が、フィードバックループを通してi番目システ変数xi
(f)へ及ぼす影響を示す。
(7)式のパワースペクトル領域における表現式は 但しP(Uj)(f)は周波数fにおける固有ノイズUj
パワースペクトル密度である。さらに周波数fにおける
xi(f)のパワースペクトル密度のうち、Uj(f)に寄
与する部分をqij(f)とすると、 qij(f)=|bij(f)|2・P(Uj)(f) ……(9) となる。
本明細書では、このqij(f)を寄与率と称する。
つまり、例えばあるシステム変数Aに対するシステム変
数B,C,Dの寄与率が、それぞれ35%,40%,25%と求まる
と、システム変数C,B,Dの順で、システム変数Aに影響
を与えていることになる。
以上がARモデルの説明である。
また計測値の変動域は、標準偏差を求めることによって
容易に推定できる。
すなわち、標準偏差Sは(10)式で得られ、 但し 計測値の99.7%は、(11)式で得られるxiの範囲になる
と考えて良い。
したがって、刻々得られる計測値が、(11)式の変動域
に含まれているか否かによって、正常、異常の判定を下
すことが可能となる。
第3図は先の出願に係る下水処理制御装置の構成を示す
ブロック図である。同図において、管路1より曝気槽2
に流入する下水の水量、pH,流入水懸濁物質濃度、およ
び流入水有機物濃度は、流入下水量測定計10,pH測定計1
1、懸濁物質濃度計12,有機物濃度計13によりそれぞれ検
出され、その検出信号は、演算装置27に与えられる。
また曝気槽2内に流入した下水と沈殿槽3から返送され
た返送汚泥との混合水の溶存酸素濃度、MLSSおよび水温
は、溶存酸素濃度測定計14、MLSS計15、水温計16により
それぞれ検出され、その検出信号は演算装置27に与えら
れる。また曝気槽2内で混合水が活性汚泥処理された処
理水の有機物濃度およびMLSSは、有機物濃度計17および
MLSS計18によりそれぞれ検出され、その検出信号は演算
装置27に与えられる。また処理水が沈殿槽3で沈降分離
され清澄された放流水は管路7より装置外に放流され、
その放流水の懸濁物質濃度、有機物濃度およびpHが懸濁
物質濃度計19、有機物濃度計20およびpH測定計21でそれ
ぞれ検出され、演算装置27に与えられる。
さらに、返送汚泥量、返送汚泥濃度、余剰汚泥量、余剰
汚泥濃度、および曝気風量が、返送汚泥量測定計22、返
送汚泥濃度計23、余剰汚泥引抜量測定計24、余剰汚泥濃
度計25および風量計26によって検出され、演算装置27に
与えられる。
このようにして、各計測値は演算装置27に入力される。
演算装置27内では、ARモデルおよび修正ARモデルを作成
するために各種の計測値を一旦記憶装置35に記憶してお
く。ARモデルの作成に際して、記憶装置35内に記憶され
ているデータから、前記(2),(3),(4)式に基
づいたモデルの最適次数M,モデルの回帰係数A(m)お
よび白色雑音の分散を演算すると共に、(1)式のARモ
デルを演算し、選択装置29ではARモデル演算装置28から
の出力により(9)式,(10)式に基づいて、被制御変
数すなわち放流水の有機物濃度、懸濁物質濃度および曝
気槽内のMLSS濃度に対するシステム変数の影響度合を演
算し、修正ARモデル演算装置30に出力する。修正ARモデ
ル演算装置30では、ARモデルに記憶装置35の計測値を当
てはめ、修正ARモデルを作成する。この修正ARモデル演
算装置30は、処理水の水質に重要な影響力をもつ変数の
みによって構成された修正ARモデルを作成し、最適化装
置31へ、数式モデルとして出力する。次の最適化装置31
では、その修正ARモデルに時々刻々の計測値を入力し
て、最適化制御信号の算出を行ない、その制御信号を、
ブロワー6の制御装置32、返送汚泥ポンプ8の制御装置
33、引抜汚泥ポンプ9の制御装置34に与えて制御を行な
う。
修正ARモデル演算装置30からの出力は、予測値演算装置
36にも入力され、この予測値演算装置36では、現時刻に
採取した計測値を修正ARモデルにも適用して、未来時刻
の計測値を算出し、この予測値を予測値記憶装置37へ出
力する。
比較装置38では、計測値と、予測値記憶装置37に記憶さ
れている当該時刻の予測値を比較し、その予測誤差を検
定する。
検定の結果、予測誤差が大きいと判定された場合、即ち
使用している修正ARモデルが適切でないと判断した場合
は、ARモデル演算装置28に信号を出力し、ARモデルの更
新を行なう。
このようにして、使用している修正ARモデルが制御用モ
デルとして不適切と判断された時点で、モデルは自動的
に更新される。
したがって、活性汚泥処理システムのような非線形性を
有するシステムであっても、常に適切な線形モデルを用
いることで、最適制御を実現することが可能となる。
以上が先の発明に基づく装置の説明である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記の発明においては、次のような問題点があ
った。
(1)活性汚泥処理システムの状態を決定づける環境要
因(流入水水質や水温等)が変化する度に、ARモデルの
更新、制御系の設計を余儀なくされる。これは、季節の
変り目など環境要因の変わり易い時期には、相当の回数
となり、制御系として安定性を欠くことになる。
(2)ARモデルを用いた制御を行う場合、各種の操作変
数の設定は、計算機での計算結果に基づいて行われる。
しかし、このような操作量の決定方法では、計算機関連
機器の故障、停電等が発生した場合、活性汚泥処理シス
テムの運転を安定した状態に維持することが困難でな
る。
活性汚泥処理システムでは、このような緊急時に際し
て、最適制御よりも、システムの現状維持が強く望まれ
る。
本発明は、先に開示した発明(特願昭59−204280号)に
改良を加え、活性汚泥処理システムの安定性を増大し、
処理水水質を被制御変数とするARモデルによる最適制御
系を実現することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明では、活性汚泥方式の下水処理装置において、系
内の総汚泥量、MLSS濃度及び溶存酸素濃度の安定化を図
る下位の制御系を設けるとともに、この下位の制御系を
も処理装置の一部として包含する、処理水質の変動を表
す線形モデルに基づいて処理水水質の安定化を図る最適
化制御系を、前記下位の制御系の上位制御系として階層
的制御を行う構成としている。
〔作用〕
本発明では、特定項目、すなわち系内の総汚泥量、MLSS
濃度及び溶存酸素濃度の安定化を図る制御系によって活
性汚泥処理システムの非線形な動きを抑制し、上位制御
系によって処理水水質の安定化を図る階層的な制御系を
構成する。この階層的な制御系によって、システム構造
の大きな変化にも適用可能な柔軟な制御系を実現するこ
とができる。
しかも、2系統の制御系を階層的に用いることによっ
て、制御系関連機器の事故といった不測の事態にも対処
し得る、堅牢な制御装置を提供することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて具体的に説
明する。
第1図は本発明の制御項目のうち、余剰汚泥引抜量の制
御に着目した説明図を示すものであり、第3図の従来構
成と異なるところは、余剰汚泥量演算装置39および余剰
汚泥量加算装置40を追加し、活性汚泥処理システムの安
定性に重大な影響を及ぼす総汚泥量について、フィード
バック制御系を下位の制御系として適用した例である。
即ち、曝気槽2内のMLSS、沈澱槽3から返送される返送
汚泥濃度及び余剰汚泥濃度をMLSS計15、返送汚泥濃度計
23、余剰汚泥濃度計25によって検出し、この計測値を演
算装置27と同時に余剰汚泥量演算装置39にも入力する。
余剰汚泥演算装置39では、予め曝気槽2の内容積、及び
沈澱槽3に貯留している汚泥の容積を入力しておき、こ
れと前記各濃度計の計測値より、系内に滞留する総汚泥
量を推算し、この総汚泥量が概ね設定値になるように、
余剰汚泥量の指令値を決定し、これを余剰汚泥量加算装
置40に出力する。
なお、沈澱槽内の汚泥量の推算には、各種の方法があ
る。
沈澱槽の汚泥ホッパ内の濃度分布を計測し、その積
分によって沈澱槽内の汚泥量を推定する。
沈澱槽内の汚泥界面を計測し、これによって貯留し
ている汚泥容量を推定する。これと汚泥濃度の積によっ
て汚泥量を推算する。
総汚泥量においては、曝気槽内の汚泥が大部分であ
るとして、沈澱槽部分の汚泥については無視することも
ある。
このようにして、総汚泥量がほぼ一定に維持された状態
で、活性汚泥処理システムの運転が続けられる。そして
その間、計測値は演算装置27に入力され、先の発明(特
願昭59−204280号)と同様に、修正ARモデルが作成され
る。
この修正ARモデルには、総汚泥量を一定に維持する制御
系を、活性汚泥処理システムの内部構造(例えば、MLSS
が高くなれば、沈澱槽3から返送される返送汚泥濃度も
高くなる、といった関係)と同様にみなしてモデルの中
に包含している。
このような修正ARモデルが作成された後は、この修正AR
モデルに基づく最適化装置31から出力される余剰汚泥量
に関する指令値と、前記余剰汚泥量演算装置39からの指
令値を余剰汚泥量加算装置40で加算し、余剰汚泥量の実
際の指令値として、引抜汚泥ポンプ9の制御装置34に与
えて制御を行う。
このようにして、活性汚泥法において中心的な役割を担
う活性汚泥の総量を、概ね一定値に維持することによっ
て、システムの安定化を図り、かつ処理水水質の安定化
を、修正ARモデルによる最適制御系によって実現するこ
とが可能となる。
従って、2つの制御系が存在することにより、いずれか
の系で不測の事態(計算機の故障、停電等)が生じた場
合でも、制御系が完全に停止してしまうという状態は回
避される。
即ち、ARモデルによる制御系が停止した場合、「時間」
あるいは「日」オーダーのこまやかな制御はできない
が、総汚泥量を一定に保持しようとする運転がなされ
る。一方、総汚泥量一定の制御系が停止した場合、ARモ
デルによる最適化制御が継続されるので(このとき、総
汚泥量一定の制御系からの指令値としては、前回までの
指令値を使用する)、使用しているARモデルの線形域か
ら、システムが逸脱するまで、安定した運転が可能であ
る。
従って、2つの制御系を併設した本発明の制御系は、堅
牢な制御系ということができる。
第1図に示した説明図においては、系内の総汚泥量を一
定とする制御系について示したが、余剰汚泥引抜量の決
定に他のアルゴリズムを利用することも可能である。そ
の一つとして、汚泥の系内滞留時間を一定に維持する汚
泥日令制御(Sludge retension time:SRT制御)が上げ
られる。この場合、第1図に示した余剰汚泥量演算装置
39において、汚泥日令が予め設定された値になるよう余
剰汚泥量を算出すればよい。
第1図に示した説明図においては、余剰汚泥引抜量の制
御のみについて示したが、他の操作量である返送汚泥
量、曝気風量の制御系を併設した本発明の実施例を第2
図に示す。
この第2図に示す実施例において、まず、返送汚泥量制
御について説明する。ここでは、MLSS一定の制御系を設
けた実施例を示す。即ち、曝気槽2内のMLSSおよび沈殿
槽3からの返送汚泥濃度をMLSS計15、返送汚泥濃度計23
によって検出し、その出力を返送汚泥量演算装置41に入
力し、返送汚泥量演算装置41では、曝気槽2内のMLSSを
概ね設定値に保つために必要な返送汚泥量を返送汚泥量
加算装置42に出力する。返送汚泥量加算装置42では、修
正ARモデルに基づいた最適化装置31から出力される返送
汚泥量に関する指令値と前記返送汚泥量演算装置41から
の指令値を加算し、返送汚泥量の実際の指令値として返
送汚泥ポンプ8の制御装置33へ出力する。このように構
成すれば、曝気槽2内のMLSSを一定に保制御系とARモデ
ルに基づいた最適制御系を階層的に構成することが可能
となり、余剰汚泥引抜量の例で述べたことと同様な効果
が得られる。
もちろん、返送汚泥量演算装置41には、他の制御アルゴ
リズム、汚泥負荷(活性汚泥微生物の単位量(M)当た
りの有機物量(F):F/M比)を一定にするアルゴリズム
等を使用することも可能である。
次に曝気風量制御について説明すると、ここでは曝気槽
2内の溶存酸素濃度を概ね一定に保持する制御系を設け
た実施例を示す。即ち、曝気槽2内の溶存酸素濃度を溶
存酸素濃度測定計14で検出し、その出力を曝気風量演算
装置43に入力し、曝気風量演算装置43では、曝気槽2内
の溶存酸素濃度を設定値に保存するための必要曝気風量
を曝気風量加算装置44に出力する。曝気風量加算装置44
では、ARモデルに基づいた最適化装置31から出力される
曝気風量に関する指令値と、前記曝気風量演算装置43か
らの指令値を加算し、曝気風量の実際の指令としてブロ
ワー6の制御装置32に出力する。このように構成すれ
ば、曝気槽2内の溶存酸素濃度を設定値に保つ下位の制
御計と、ARモデルに基づいた上位の最適制御系を階層的
に構成することが可能となり、余剰汚泥引抜量の実施例
で述べたことと同様な効果が得られる。
もちろん、曝気風量演算装置43に、他の制御アルゴリズ
ム、流入水量比率制御(下水流入量に比例した空気量を
送る制御)等を使用することも可能である。
〔発明の効果〕
上述したように本発明によれば、下記の効果を奏する。
(1)本来非線形な活性汚泥処理システムに、線形モデ
ルであるARモデルを適用するには、特別な配慮が必要で
ある。本発明では、システムの非線形な動きを、下位の
制御系(即ち総汚泥量制御、MLSS制御、溶存酸素濃度制
御)によって抑制し、システムの安定化を図り、線形モ
デルであるARモデルの適用を容易にし、処理水水質の安
定化を実現することができる。
(2)(1)に列挙した下位の制御系とARモデルによる
上位の最適化制御系とを、階層的に構成することによ
り、いずれかの制御系で事故が発生した場合でも、制御
系が完全に停止してしまうという状態を回避することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御項目のうち余剰汚泥引抜量の制御
に着目した説明図、第2図は本発明の実施例を示す構成
図、第3図は先の発明に係る下水処理システムの制御装
置の構成図である。 1:管路 2:曝気槽 3:沈殿池 4:管路 5:散気管 6:ブロワー 7:管路 8:返送汚泥ポンプ 9:引抜汚泥ポンプ 10:流入下水量測定計 11:流入水のpH測定計 12:流入水懸濁物質濃度計 13:流入水有機物濃度計 14:溶存酸素量測定計 15:MLSS濃度計 16:水温計 17:曝気槽流出水有機物濃度計 18:MLSS濃度計 19:放流水懸濁物質濃度計 20:放流水有機物濃度計 21:放流水のpH測定計 22:返流汚泥量測定計 23:返送汚泥濃度計 24:余剰汚泥引抜量測定計 25:余剰汚泥濃度計 26:曝気風量測定装置 27:演算装置 28:ARモデル演算装置 29:選択装置 30:修正ARモデル演算装置 31:最適化装置 32:ブロワーの制御装置 33:返送汚泥ポンプの制御装置 34:引抜汚泥ポンプの制御装置 35:計測値記憶装置 36:予測値演算装置 37:予測値記憶装置 38:比較装置 39:余剰汚泥量演算装置 40:余剰汚泥量加算装置 41:返送汚泥量演算装置 42:返送汚泥量加算装置 43:曝気風量演算装置 44:曝気風量加算装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性汚泥方式の下水処理装置において、系
    内の総汚泥量、MLSS濃度及び溶存酸素濃度の安定化を図
    る下位の制御系を設けるとともに、この下位の制御系を
    も処理装置の一部として包含する、処理水質の変動を表
    す線形モデルに基づいて処理水水質の安定化を図る最適
    化制御系を、前記下位の制御系の上位制御系として階層
    的制御を行う構成を特徴とする下水処理制御装置。
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