JPH0720570Y2 - 記録計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案は、工業プラントや研究室等で物理量や化学量
の変化の計測に使用される記録計に関する。

（ロ）従来の技術 一般に、従来の記録計では、時々刻々変化する時間順次
のデータをリアルタイムに取込み、例えはCRTディスプ
レイ等の二次元表示手段に、表示したり、あるいはフロ
ッピディスク等の記憶媒体に時間順次に取込まれるデー
タを記録する。また、必要に応じ、フロッピディスク等
の記憶媒体から記録したデータを取出し、その取出した
データをCRTディスプレイにそのまま表示するようにし
ているのが通常である。

（ハ）考案が解決しようとする課題 上記従来の記録計では、表示器に複数チャネルのデータ
を重ね合わせて表示するものがある。しかしながら、１
つのチャネルにつき、異なった時点の区間データを比較
する際には、それぞれのデータを別々に時間を変えて表
示させたり、場合によっては、プリントアウトして両者
を比較していた。そのため、期間の異なるデータを比較
するのに手間を要する上、正確な比較が行えないことが
多かった。

この考案は、上記問題点に着目してなされたものであっ
て、データをCRTディスプレイ等の二次元表示手段に表
示する際に、一つの時点区間のデータだけでなく、別の
時点を含む複数のデータを指定選択して、２あるいはそ
れ以上のデータを同時に表示し、各データの比較を容易
になし得る記録計を提供することを目的としている。

（ニ）課題を解決するための手段及び作用 この考案の記録計は、表示すべき時間区間を指定する操
作手段と、この操作手段によって指定される時間区間の
データを記憶する複数の画像メモリと、これら画像メモ
リのデータを同時に読出して二次元表示手段に重ね合わ
せ表示させる表示制御手段を特徴的に備えている。

この記録計で、二次元表示手段に複数の時間の異なるデ
ータを表示する場合には、操作手段で、それぞれ表示す
べきデータの区間を順次指定し、それら複数の区間のデ
ータをそれぞれ異なる画像メモリに記憶する。この画像
メモリに記憶したそれぞれのデータは、表示制御手段に
よって同時に読出され、重ね合わせた画像として、二次
元表示手段に表示される。従って、表示手段の目視によ
り、両者のデータの比較が可能となる。

（ホ）実施例 以下、実施例により、この考案をさらに詳細に説明す
る。

第１図は、この考案の一実施例を示す記録計のブロック
図である。同時において、複数チャネルCH₁、CH₂、…、
CH_N、の各チャネル入力信号は、入力切替器１で時間順
次に切替えられて入力され、増幅器２で増幅された後、
A/D変換器３でデジタル信号に変換され、CPU4に取込ま
れる。これら各チャネル入力信号は、それぞれチャネル
毎にフロッピディスクコントローラ７の制御の基、フロ
ッピディスク６に時間順次に記憶されるように構成され
ている。

また、CPU4の制御のもと、通常は、入力された現時点の
最も新しい所定期間のデータが表示コントローラI10を
経て、画像メモリI11に記憶され、これが表示コントロ
ーラI10のコントロールにより、重ね合せ回路14を経
て、表示器15に表示される。

また、この実施例記録計は、表示すべきチャネルを選択
的に表示することを指定するスイッチ、全てのチャネル
を同時に表示することを選択するスイッチ、所定のチャ
ネルのデータにつき、何れの期間のデータを表示するか
を指定するためのスイッチ等を備えた操作スイッチ部
８、この操作スイッチ部８の各スイッチの状況をCPU4に
入力する操作スイッチインタフェース９、操作スイッチ
８によって指定される区間のデータを一時記憶するため
の画像メモリII13、この画像メモリII13へのデータの書
込み／読出しを制御する表示コントローラII12、さらに
表示コントローラI10及び表示コントローラII12を介し
て、それぞれ読出される画像メモリI11、画像メモリII1
3のデータを重ね合わせて出力する重ね合わせ回路14を
備えている。

この実施例記録計において、第２図に表示例を示すよう
に、今、最も新しい現在時点の表示データＡに対し、例
えば、数時間前のデータＢを合わせて表示したい場合に
は、操作スイッチ部８のスイッチを操作して、数時間前
の区間を指定する。この指定により、CPU4の制御のも
と、その指定期間に相当するデータがフロッピディスク
６から読出され、フロッピディスクコントローラ７、表
示コントローラII12を介して画像メモリII13に、その区
間のデータが転送され、記憶される。記憶完了後、CPU4
の制御のもと、表示コントローラI10及び表示コントロ
ーラＩI12は、それぞれ画像メモリI11に記憶される現在
時点のデータと、画像メモリII13に記憶される数時間前
のデータとを同時に読出し、重ね合わせ回路14で重ね合
わせて、表示器15に出力する。これにより、表示器15の
画面には、第２図に示すように、現在時点のデータＡ
と、数時間前のデータＢとを重ね合わせて表示すること
ができ、両者を目視により比較することができる。

なお、上記実施例において、重ね合わせるデータが２つ
の場合を示したが、この考案は、２つデータを重ね表示
する場合に限ることなく、例えば、さらに複数の画像メ
モリを設けることにより、３つ以上のデータを重ね表示
することもできる。また、２つの測定データも単に現在
時点と過去データ、あるいは２つの過去データに制限さ
れるものではなく、測定値と予め与えられた目標値や理
論的に推定されるデータ曲線とを同一表示器上に表示す
ることも、もちろん可能である。

（へ）考案の効果 この考案によれば、二次元表示手段に異なる時刻の区間
のデータを同時に複数個重ねて表示することができ、２
以上のデータを目視により、極めて容易に比較すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す記録計のブロック
図、第２図は、同記録計の表示例を示す図である。 4:CPU、6:フロッピディスク、8:操作スイッチ部、10・1
2:表示コントローラ、11・13:画像メモリ、14:重ね合わ
せ回路、15:表示器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】時間順次に入力されるデータを記憶媒体に
   記憶するとともに、所定の区間データを二次元表示する
   表示手段を備える記録計において、 表示すべき時間区間を指定する操作手段と、この操作手
   段によって指定される時間区間のデータを記憶する複数
   の画像メモリと、これら画像メモリのデータを同時に読
   出して前記表示手段に重ね表示させる表示制御手段とを
   備えたことを特徴とする記録計。