JPH07205239A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

プラスチックレンズの製造方法

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JPH07205239A
JPH07205239A JP715794A JP715794A JPH07205239A JP H07205239 A JPH07205239 A JP H07205239A JP 715794 A JP715794 A JP 715794A JP 715794 A JP715794 A JP 715794A JP H07205239 A JPH07205239 A JP H07205239A
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JP
Japan
Prior art keywords
temperature
mold cavity
thermoplastic resin
plastic lens
resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP715794A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Matsumoto
晋 松本
Toshiaki Izumida
敏明 泉田
Kazuyuki Akahori
和之 赤堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、従来技術における課題を解
決し、成形歪の少なく、表面精度の優れたプラスチック
レンズの製造方法を提供することにある。 【構成】 予め金型キャビティを開いた状態で、成形用
熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱された金型
に、溶融熱可塑性樹脂を射出し、その後金型キャビティ
を加圧圧縮しながら、金型キャビティ面温度を該熱可塑
性樹脂の熱変形温度より10℃高い温度以下まで冷却
し、その後成形品を金型キャビティより取り出し、該熱
可塑性樹脂の熱変形温度以上に加熱した炉に入れて、3
分以上保持した後、徐冷を行い、成形品を得るプラスチ
ックレンズの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックレンズの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハイビジョンテレビ等に使用されている
プロジェクションレンズ等は従来ガラスが使われていた
が、軽量化や生産性の面からプラスチックが使われるよ
うになってきた。プラスチックレンズとして、屈折率が
高く、衝撃強度が高いものが使用できるが、これらの性
能を具備する熱可塑性樹脂のなかでもポリカーボネート
樹脂の使用が実用上特に望ましい。しかし一般にポリカ
ーボネート樹脂は、射出成形の際、金型温度が熱変形温
度以下の80〜120℃の範囲で設定されることが多
く、これらの温度条件では、溶融樹脂が金型キャビティ
面で急激に冷却されるため、剪断力による歪が発生し易
くなる。またレンズは厚肉で偏肉形状を有するため、レ
ンズ各部で温度差が生じ、温度差による歪みも発生して
くる。これらの歪みがレンズ特性に悪影響を及ぼす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術における課題を解決し、成形歪の少なく、表面精度
の優れたプラスチックレンズの製造方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プラスチ
ックレンズの射出成形法について鋭意研究を重ねた結
果、プラスチックレンズを射出成形する際、圧縮成形法
を使用し、かつ離型後に加熱炉内で一定温度に保持する
ことにより上記課題を解決できることを見出し、本発明
を完成させた。すなわち、本発明は、プラスチックレン
ズの製造方法であって、予め金型キャビティを開いた状
態で、金型キャビティ面が成形用熱可塑性樹脂のガラス
転移温度以上に加熱された金型に、溶融された熱可塑性
樹脂を射出し、その後金型キャビティを加圧圧縮しなが
ら、金型キャビティ面温度を該熱可塑性樹脂の熱変形温
度より10℃高い温度以下まで冷却し、その後成形品を
金型キャビティより取り出し、該熱可塑性樹脂の熱変形
温度以上に加熱した炉に入れて、3分以上保持した後、
徐冷を行い、成形品を得るプラスチックレンズの製造方
法に関する発明である。
【0005】本発明の成形材料用熱可塑性樹脂として、
透明性を有する非晶性の樹脂である、アクリル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、およびポリスチレン樹脂等が用い
られる。上記樹脂は、通常成形歪を発生するが、これら
の樹脂のなかでも、ポリカーボネート樹脂は成形歪が発
生し易い性質を持っている。成形歪の発生原因の一つと
しては、溶融された樹脂が金型内に射出充填される時、
金型表面に近い部分では急激に冷却され、固化しようと
するが、金型表面から離れた領域では樹脂が充填圧力に
よって流れようとする。この様な成形品の固化層と溶融
層の界面でで剪断力が発生し、これが充填歪となりレン
ズ特性に悪影響を及ぼす。このため、金型キャビティ面
温度を該熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に昇温する
ことにより、固化層の成長が遅くでき、その結果成形歪
が低減される。
【0006】金型キャビティ部分を加熱する方法とし
て、種々の方法があるが、蒸気を用いるのが望ましい。
通常の射出成形方法では金型温度をコントロールする熱
媒体として水や油等の液体が用いられる。しかし、金型
キャビティ面温度を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上
に昇温させるためにはかなりの時間を要する。そこで金
型キャビティ部分を昇温させる媒体として蒸気を用いる
ことにより、短時間で熱可塑性樹脂のガラス転移温度以
上まで昇温させることが可能となる。上記蒸気の発生方
法としては電気ボイラーを用いることができる。
【0007】熱可塑性樹脂の射出後、金型キャビティ面
の冷却は蒸気、水、空気を任意に組み合わせ、冷却速度
をコントロールすることができる。金型キャビティ面の
冷却は熱可塑性樹脂の熱変形温度より10℃高い温度以
下まで行う。金型キャビティ面温度が熱変形温度より1
0℃高い温度以上では、成形品の取り出しの際に離型不
良や変形がおこる。このため成形品の取り出し温度は熱
変形温度より10℃高い温度以下で行う必要がある。ま
た冷却中は成形品に任意の圧力をかけ続けることによ
り、後収縮が少なく、寸法精度、表面精度の優れた製品
を得ることができる。
【0008】金型キャビティ面の冷却速度は、レンズの
大きさ、形状によって異なるが、大型のレンズの場合は
1.5℃/min以下で、好ましくは1℃/min程度
が望ましい。これらの条件を設定することにより、歪み
が少なく、表面精度の優れたレンズを得ることができ
る。
【0009】射出成形された成形品を熱変形温度より1
0℃高い温度以下として、金型より取りだした後、室温
中に放置すると、レンズの偏肉構造から、薄肉部と厚肉
部で冷却状態が異なってくる。薄肉部では固化速度が速
く、厚肉部では遅い。このため冷却の不均一による歪み
が発生する。そのため該熱可塑性樹脂の熱変形温度以上
に加熱された炉中に成形品を入れ、再びレンズを加熱
し、その後、徐冷することで、レンズを均一に冷却する
ことが可能になる。
【0010】
【作用】上記したプラスチックレンズの製造方法を採用
することにより、射出成形の際金型キャビティ内で溶融
した熱可塑性樹脂が流動抵抗の少ない状態で流れること
が可能となり、内部応力を低減させることができる。ま
た金型キャビティ面を該熱可塑性樹脂の熱変形温度より
10℃高い温度以下まで冷却し、その間、金型キャビテ
ィを加圧圧縮することで後収縮が少なく、寸法精度、表
面精度の優れた製品を得ることができる。さらに該熱可
塑性樹脂の熱変形温度以上の温度に加熱された別の炉に
入れ、再加熱し、その後徐冷することで、全体を均一に
冷却することが可能になり、冷却の不均一によって発生
する歪みを低減させることができる。また射出成形機か
らレンズを取り出し、別の炉中に移しかえるため、次の
成形が可能になり、成形サイクルが大幅に短縮される。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明の詳細を説明す
る。金型として、直径が90mmφ、凸面が100mm
R、凹面が130mmRの凸レンズ型を使用した。キャ
ビティは圧縮代を0〜5mm可変させることが可能であ
る。成形機は射出圧縮機能を有する縦型の成形機(アイ
ダエンジニアリング(株)製、型式:MAX100)を
用い、成形材料はポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学
(株)製、商品名:ユーピロン H3000R)を用い
た。金型キャビティ部分を加熱させる蒸気の発生装置と
して小型電気ボイラー(日本電熱(株)、型式:EB2
0)を用いた。尚、得られた成形品の歪みの評価は、偏
光器を用いて、表面精度は干渉縞の測定(使用機器:オ
リンパス(株)製、レーザー干渉計、型式:KIF−
1)によりおこなった。
【0012】実施例1 予め1.0mmに金型キャビティを開いておき、ポリカ
ーボネート樹脂を樹脂温度が280℃、金型キャビティ
面初期温度170℃の条件で射出注入後、30barの
加圧力で圧縮をかけながら、金型内の冷却溝に蒸気、
水、エアを流し、冷却を行った。金型キャビティ面の冷
却速度は1℃/minで、金型温度が該熱可塑性樹脂の
熱変形温度以下である120℃になるまで冷却を行っ
た。その後、別の加熱炉に入れ120℃で15分保持し
た後、室温付近まで徐冷を行った。この際の冷却速度は
0.5℃/minであった。得られたレンズは、歪みが
少なく、表面精度の優れたレンズを得ることができた。
【0013】比較例1 予め1.0mmに金型キャビティを開いておき、ポリカ
ーボネート樹脂を樹脂温度が280℃、金型キャビティ
面初期温度170℃の条件で射出注入後、30barの
加圧力で圧縮をかけながら、金型内の冷却溝に蒸気、
水、エアを流し、冷却を行った。金型キャビティ面の冷
却速度は1℃/minで、金型温度が該熱可塑性樹脂の
熱変形温度以下である120℃になるまで冷却を行っ
た。得られたレンズは、歪みがわずかに大きくなってい
た。
【0014】比較例2 予め1.0mmに金型キャビティを開いておき、ポリカ
ーボネート樹脂を樹脂温度が280℃、金型キャビティ
面初期温度140℃の条件で射出注入後、30barの
加圧力で圧縮をかけながら、金型内の冷却溝に蒸気、
水、エアを流し、冷却を行った。金型キャビティ面の冷
却速度は1℃/minで、金型温度が該熱可塑性樹脂の
熱変形温度以下である120℃になるまで冷却を行っ
た。その後、別の加熱炉に入れ120℃で15分保持し
た後、室温付近まで徐冷を行った。この際の冷却速度は
0.5℃/minであった。得られたレンズは、レンズ
の歪みは大きくなっていた。
【0015】比較例3 予め1.0mmに金型キャビティを開いておき、ポリカ
ーボネート樹脂を樹脂温度が280℃、金型キャビティ
面初期温度170℃の条件で射出注入後、30barの
加圧力で圧縮をかけながら、金型内の冷却溝に蒸気、
水、エアを流し、冷却を行った。金型キャビティ面の冷
却速度は2℃/minで、金型温度が該熱可塑性樹脂の
熱変形温度以下である120℃になるまで冷却を行っ
た。その後、別の加熱炉に入れ120℃で15分保持し
た後、室温付近まで徐冷を行った。この際の冷却速度は
0.5℃/minであった。得られたレンズは、レンズ
の歪みが大きく、表面精度も悪くなっていた。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のプラスチックレンズの製造方法により、歪みが少な
く、表面精度の優れたプラスチックレンズを得ることが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 101:12 B29L 11:00 (72)発明者 赤堀 和之 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社プラスチックスセンタ ー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックレンズの製造方法であっ
    て、予め金型キャビティを開いた状態で、金型キャビテ
    ィ面が成形用熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱
    された金型に、溶融された熱可塑性樹脂を射出し、その
    後金型キャビティを加圧圧縮しながら、金型キャビティ
    面温度を該熱可塑性樹脂の熱変形温度より10℃高い温
    度以下まで冷却し、その後成形品を金型キャビティより
    取り出し、該熱可塑性樹脂の熱変形温度以上に加熱した
    炉に入れて、3分以上保持した後、徐冷を行い、成形品
    を得るプラスチックレンズの製造方法。
  2. 【請求項2】 金型キャビティ部の加熱を蒸気で行うこ
    とを特徴とする請求項1に記載のプラスチックレンズの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂で
    ある請求項1に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  4. 【請求項4】 金型キャビティ面の冷却速度が1.5℃
    /min以下である請求項1に記載のプラスチックレン
    ズの製造方法。
JP715794A 1994-01-26 1994-01-26 プラスチックレンズの製造方法 Pending JPH07205239A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6875380B2 (en) 1999-06-03 2005-04-05 Ricoh Company, Ltd. Method and apparatus for manufacturing plastic optical element and plastic optical element
US10593987B2 (en) 2014-07-28 2020-03-17 Carl Freudenberg Kg Frame for electrochemical cells

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6875380B2 (en) 1999-06-03 2005-04-05 Ricoh Company, Ltd. Method and apparatus for manufacturing plastic optical element and plastic optical element
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