JPH07204590A - 蒸気洗浄装置 - Google Patents

蒸気洗浄装置

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JPH07204590A
JPH07204590A JP1887094A JP1887094A JPH07204590A JP H07204590 A JPH07204590 A JP H07204590A JP 1887094 A JP1887094 A JP 1887094A JP 1887094 A JP1887094 A JP 1887094A JP H07204590 A JPH07204590 A JP H07204590A
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liquid
condensate
vapor
treated
steam
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JP1887094A
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Taku Ichikawa
卓 市川
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Original Assignee
SPC Electronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱容量の少ない処理物などに対しても、十分な
凝縮液の滴下により表面汚物の洗浄効果を向上する。 【構成】処理物10を収容した処理槽12内の媒体液1
6を加熱して、媒体液16の蒸気28を生成するととも
に、蒸気28を凝縮させて凝縮液30を生成し、凝縮液
30により処理物10を洗浄する蒸気洗浄装置であっ
て、処理槽12内における処理物10の上部に配置さ
れ、内部に冷却液を供給されることにより蒸気28を凝
縮させて表面に凝縮液30を付着させるとともに、表面
に付着した凝縮液30が処理物10上に滴下されるよう
にした凝縮液発生器本体62を備えた凝縮液発生器60
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気洗浄装置に関し、
さらに詳細には、熱容量の少ない処理物(被洗浄物)な
どに対して、任意の量の凝縮液を滴下して洗浄すること
のできる蒸気洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高揮発性の媒体液を充填した
処理層を外部からヒーターで熱することによって、当該
処理槽内に媒体液の蒸気を生成させるとともに、当該蒸
気中に蒸気温度よりも温度の低い処理物を浸漬させて処
理物表面に媒体液の蒸気を凝縮させて凝縮液を生成し、
処理物表面に付着した凝縮液が滴下することにより処理
物表面の汚物を洗い落として洗浄処理を行う蒸気洗浄装
置が知られている。
【0003】しかしながら、こうした蒸気洗浄装置によ
る洗浄処理においては、表面積が広い処理物や熱容量の
少ない処理物などに関しては、短時間で処理物の表面温
度が蒸気温度まで上昇してしまい、必要とする凝縮液を
得ることなく蒸気乾燥されて表面が乾いてしまうので、
蒸気洗浄時に期待されている洗浄効果を得ることができ
ないという問題点があった。
【0004】このため、こうした問題点を解決するため
に、例えば、図5に示すような蒸気洗浄装置が提案され
ている。
【0005】図5に示した蒸気洗浄装置は、従前の工程
で冷却された処理物10を蒸気洗浄するための処理槽1
2の上部に、処理物10を外部から出し入れするための
開口部14を備えている。また、処理槽12の下部は、
イソプロピルアルコール、フロン、トリクレンなどの高
揮発性の媒体液16を充填した媒体液槽18とされてお
り、媒体液槽18の底部には、媒体液16からの蒸気2
8の発生を促進するためのヒーター20が設置されてい
る。一方、処理物10はエレベーター22の受台24に
搭載されて、図示しない駆動装置によって、処理槽12
の開口部14より内部に昇降できるようになっている。
【0006】さらに、処理槽12の内壁側上部には、冷
却液が循環する冷却パイプ26が設置されており、媒体
液16から発生する蒸気28が外部に逃げないように冷
却されて凝縮され、その凝縮液は受皿42に収容される
ようになっている。
【0007】また、処理槽12の外部には、媒体液槽1
8と連通して媒体液16の一部が貯留される補助タンク
32が設置されており、この補助タンク32内には、冷
却液を循環させる冷却装置36が設けられている。そし
て、補助タンク32内の冷却された媒体液16が、ポン
プ38によって処理槽12内の上部に取り付けられたシ
ャワー・ノズル40に送出され、処理槽12内の処理物
10に対しシャワー・ノズル40からシャワー状に媒体
液16が噴射されるようになっている。
【0008】さらに、処理槽12の内部においては、処
理物10を搭載したエレベーター22の受台24が下降
して静止する位置の下部に、処理物10を洗浄して落下
した凝縮液を受けるための受皿44が設置されている。
【0009】なお、受皿42、44に溜まった凝縮液
は、パイプ46を介して図示しない浄化槽に導かれ、当
該浄化槽で浄化された後に再び媒体液16として供給口
48より媒体液槽18内に還流され、媒体液槽18内に
は常に所定量の媒体液16が保持されるようになされて
いる。
【0010】以上の構成において、処理物10を洗浄す
る場合は、処理物10がエレベーター22の受台24に
搭載されて、図示しない駆動装置により処理槽12内に
降下される。
【0011】次いで、処理物10が所定の位置に停止す
ると、ヒーター20によって媒体液16の蒸気28の発
生が促進され、媒体液16の蒸気28と処理物10との
温度差に基づき、処理槽12内の処理物10の表面に凝
縮液30が付着して滴下し、処理物10の表面汚物が溶
解して流し落とされて洗浄処理が行われる。
【0012】また、処理物の10の表面積が広い場合や
熱容量の少ない場合には、処理物10の表面が乾き易く
洗浄効果が低下するので、補助タンク32で冷却された
媒体液16をポンプ38を介してシャワー・ノズル40
に送出し、処理物10に対してシャワー・ノズル40か
ら媒体液16をシャワー状に噴射させて洗浄不足を解消
する。
【0013】そして、処理物10を洗浄した凝縮液30
およびシャワー・ノズル40より噴射された媒体液16
は受皿44に収容され、パイプ46を介して浄化槽に導
かれ、浄化された後に再び供給口48より媒体液槽18
内に還流される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蒸気2
8の雰囲気中で媒体液16をシャワー状に噴射させる方
法を用いる上記した従来の蒸気洗浄装置にあっては、媒
体液16を噴射させる補助タンク32、ポンプ38、シ
ャワー・ノズル40などのシャワー噴射関連装置や冷却
装置36が必要になるために構造が複雑となるととも
に、媒体液16のシャワーにより蒸気28が余分に凝縮
されので再加熱が必要になり、余分な熱エネルギーを供
給しなければならなくなり、大幅な製造コストの上昇を
招来し不経済であるなどの問題点が指摘されていた。
【0015】また、処理物10に対して媒体液16をシ
ャワー状に噴射させない場合には、蒸気28の凝縮量は
処理物10の汚染量に関係なく、処理物10が処理槽1
2に入った時の熱量によって決まるので、汚れに対する
必要時間に比べて熱容量の少ない処理物10は、短時間
で蒸気温度に達してしまい、凝縮液30による汚物の溶
解の洗浄効果が不十分であるなどの問題点もあった。
【0016】さらに、処理物10の熱容量は、処理物1
0の初期温度、比熱および比重によって決定されるもの
であるが、蒸気洗浄装置による洗浄工程においては処理
物10の初期温度を下げることができないのが一般的で
あり、このために予め冷却したエレベーター22の受台
24に処理物10を搭載することも考えられるが、熱移
動は所定の接触面積と接触圧とを必要とし、そのために
は長時間の処理時間を要することになるので、全体とし
て洗浄効率が低下するため実用的ではないなどの問題点
があった。
【0017】本発明は、従来の技術の有するこのような
種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、大幅な製造コストの上昇を招来すること
なく、熱容量の少ない処理物などに対しても十分な凝縮
液の滴下により、表面汚物の洗浄効果を著しく向上する
ことができる蒸気洗浄装置を提供しようとするものであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による蒸気洗浄装置は、処理物を収容
した処理槽内の媒体液を加熱して、媒体液の蒸気を生成
するとともに、蒸気を凝縮させて凝縮液を生成し、凝縮
液により処理物を洗浄する蒸気洗浄装置において、処理
槽内における処理物の上部に配置され、内部に冷却液を
供給されることにより蒸気を凝縮させて表面に凝縮液を
付着させるとともに、表面に付着した凝縮液が処理物上
に滴下されるようにした中空体を備えた凝縮液発生器を
設置し、凝縮液発生器に冷却液を供給することにより凝
縮液発生器表面に凝縮液を生成して処理物に滴下するよ
うに構成したものであり、凝縮液発生器は、処理槽内に
セットされる処理物の昇降時および処理物の洗浄面積に
対応して移動可能に設置してよく、また凝縮液発生器に
加熱液を供給することにより、凝縮液発生器より加熱液
の輻射熱を発生させ、輻射熱により処理物の乾燥を促進
させて乾燥時間を短縮化するようにしてもよい。
【0019】さらに、凝縮液発生器により発生される凝
縮液の滴下量は、処理槽内に処理物をセットする前に予
め測定された所定条件に基づき、凝縮液発生器に供給す
る冷却液の供給パラメータたる凝縮液発生器への冷却液
の供給時間や供給量を可変することにより制御できる。
【0020】
【作用】処理物の上部に配置した凝縮液発生器に冷却液
が供給されると、媒体液の蒸気が冷却されて凝縮液発生
器の表面に凝縮液が生成されるとともに、この凝縮液が
凝縮液発生器より滴下し、処理物の表面を洗浄すること
ができる。
【0021】従って、処理物の熱容量が少ない場合で
も、凝縮液発生器から処理物に対して凝縮液を滴下する
ことができるので、処理物の表面に付着した汚物を確実
に溶解して洗浄を十分に行うことができる。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明による蒸気洗
浄装置の実施例を詳細に説明するものとする。
【0023】図1は本発明による蒸気洗浄装置の第1の
実施例を示す概略構成正面図であり、図2は図1の要部
を示す左側面図であり、図3は本発明の蒸気洗浄装置に
設置された凝縮液発生器の回路図であるが、図5に示し
た従来の蒸気洗浄装置の構成部材と同一あるいは相応す
る構成部材には、図5と同一の符号を付して示すことに
より一部詳細な説明は省略する。
【0024】まず、処理物10を蒸気洗浄するための処
理槽12は、筐体50によって囲まれており、処理槽1
2の上部には処理物10を外部から出し入れする開口部
14が形成されている。一方、処理槽12の下部には、
所定の媒体液16を満たした媒体液槽18と、媒体液1
6の蒸気28の発生を促進するためのヒーター20が設
置されていおり、これら媒体液槽18とヒーター20
は、断熱材52により保温されている。
【0025】また、処理物10はエレベーター22の受
台24に搭載されて、図示しない駆動装置により処理槽
12の開口部14より内部に昇降できるようになされて
おり、処理槽12の上方には、処理物10を測定するた
めの形状認識用カメラおよび磁気センサー放射温度計な
どからなるセンサー54が設置されている。そして、エ
レベーター22の受台24に搭載された処理物10は、
処理槽12内に下降する前にセンサー54によって、予
めその形状および放射温度などが測定されるようになっ
ている。
【0026】さらに処理槽12の内壁側上部には、冷却
液が循環する冷却パイプ26が設置されており、媒体液
16から発生する蒸気28が開口部14より外部に逃げ
ないように冷却されて凝縮され、その凝縮液は受皿42
に収容されるようになされている。
【0027】また、処理物10を搭載したエレベーター
22の受台24が下降して静止する位置の下部には、処
理物10を洗浄して落下した凝縮液を受けるための受皿
44が設置されている。
【0028】そして、受皿42、44に溜まった凝縮液
は、パイプ46を介して図示しない浄化槽に導かれ、こ
こで浄化された後に再び媒体液16として供給口48よ
り媒体液槽18内に還流れさるようになっており、媒体
液槽18内に常に所定量の媒体液16が保持されるよう
になされている。
【0029】さらに、媒体液槽18には媒体液16の温
度を測定するための温度計56と、媒体液16を交換し
たり、不要になった媒体液16を排出するためのドレン
58などが設置されている。
【0030】一方、処理槽12の内部においては、洗浄
される状態にセットされた処理物10の上方位置に偏平
な中空体を備えた凝縮液発生器60が設置されており、
この凝縮液発生器60に冷却液を供給することにより、
凝縮液発生器60が冷却されて雰囲気内の蒸気28が凝
縮液発生器60の表面に凝縮し、凝縮液発生器60の表
面に凝縮液30が付着して滴下したり、あるいは凝縮液
発生器60に供給する冷却液を加熱液に切り換えること
により、凝縮液発生器60が加熱されて輻射熱を発生
し、輻射熱により洗浄後の処理物10の表面および受台
24と処理物10との間に溜まった凝縮液30の蒸発を
促進させて、処理物10を強制乾燥させるようになって
いる。
【0031】この凝縮液発生器60は、図2に示すよう
に、平坦な上板と凝縮液30を効率よく滴下させるため
に山形状の凹凸面として形成された下板とを備えて偏平
な門型に形成された中空体たる凝縮液発生器本体62
と、この凝縮液発生器本体62の左右を処理槽12の壁
面に回転自在に支持する回転軸64、66と、一方の回
転軸66の端部に設置した回転モータ68と、他方の回
転軸64より凝縮液発生器本体62の内部に冷却液また
は加熱液を供給する液体供給装置70などとにより構成
されている。
【0032】凝縮液発生器本体62の回転軸64、66
は、シール付軸受72などを介して処理槽12の壁面に
支持されている。そして、凝縮液発生器本体62の平面
は、一方の回転軸66に設置した回転モータ68により
水平状態から垂直状態まで90度回転できるように支持
されており、処理物10を処理槽12内に下降させる場
合や処理物10を洗浄する場合に、所定のプログラムに
従って回転制御されるようになっている。
【0033】また、他方の回転軸64は中空パイプから
なり、この回転軸64の端部には、液体供給装置70か
らの冷却液または加熱液を供給するためにフレキシブル
・パイプ74が連結されている。
【0034】ここにおいて、凝縮液発生器60に冷却液
または加熱液を供給する液体供給装置70は、図3の回
路図に示すように、冷却液用タンク76と加熱液用タン
ク78とを備えており、冷却液用タンク76には冷却装
置80を設置してもよい。
【0035】冷却液用タンク76にはポンプ82を介し
て冷却液吐出管84が連結され、加熱液用タンク78に
はポンプ86およびヒーター88を介して加熱液吐出管
90が連結され、各吐出管84および90は、それぞれ
冷却液供給バルブ92および加熱液供給バルブ94を介
して一本の液体供給管96に連結され、凝縮液発生器本
体62の液体供給口98に連結されている。
【0036】また、凝縮液発生器本体62の液体吐出口
100に連結されている一本の戻り管102は二又の戻
り管104、106に分岐し、それぞれ冷却液戻りバル
ブ108および加熱液戻りバルブ110を介して冷却液
用タンク76と加熱液用タンク78とに連結されてい
る。
【0037】さらに、冷却液用タンク76に連結された
冷却液吐出管84と戻り管104とは、冷却液用バイパ
ス・バルブ112を介して連通されており、加熱液用タ
ンク78に連結された加熱液吐出管90と戻り管106
とは、加熱液用バイパス・バルブ114を介して連通さ
れている。
【0038】液体供給装置70の各ポンプ82、86
と、冷却装置80と、ヒーター88と、各供給バルブ9
2、94と、各戻りバルブ108、110と、各バイパ
ス・バルブ112、114などの運転および開閉動作
は、センサー54によって検出された処理物10の洗浄
前の温度、比重、比熱、体積および媒体液16の温度な
どに基づいてプログラムされた制御信号によってコント
ロールされており、凝縮液発生器60への冷却液あるい
は加熱液の供給を指示する供給信号により所定のバルブ
が所定時間だけ開閉するようになっている。さらに、処
理物10の汚れの程度によっても、凝縮液発生器60へ
の冷却液の供給時間のコントロールができるようになっ
ている。
【0039】以下、本発明の第1の実施例に基づいて、
処理物10を洗浄する場合の動作を説明する。
【0040】まず、処理物10がエレベーター22の受
台24に搭載されると、図示しない駆動装置により処理
物10が処理槽12内に降下される。
【0041】このとき、凝縮液発生器本体62の平面
は、回転軸66に設置した回転モータ68により垂直状
態に回転されて、処理物10が処理槽12内に降下する
際に邪魔にならないようにされるとともに、処理物10
が所定の位置に静止すると回転モータ68が回転して、
凝縮液発生器本体62が処理物10の上面に水平状態に
セットされる。
【0042】次いで、処理槽12内の雰囲気が媒体液1
6の蒸気28で満たされ、凝縮液発生器本体62に液体
供給装置70より冷却液が供給されると、蒸気28が冷
却されて凝縮液発生器本体62の表面に凝縮し、凝縮液
30が凝縮液発生器本体62の下面より処理物10上に
滴下して、処理物10の表面を洗浄することができる。
【0043】従って、処理物10の熱容量が少ない場合
でも、凝縮液発生器本体62により凝縮液30の発生が
継続的に行われるので、処理物10の表面に付着した汚
物を溶解して洗浄作用を十分に行うことができる。
【0044】そして、処理物10の洗浄作用が終了した
後には、冷却液に換えて加熱液を凝縮液発生器本体62
に供給することにより、凝縮液発生器本体62を加熱
し、その輻射熱により処理物10を乾燥させるととも
に、洗浄後の処理物10の表面および受台24と処理物
10との間に溜まった凝縮液30の蒸発を促進させて強
制乾燥させる。従って、処理物10の乾燥時間を、従来
と比較して短縮化することができる。
【0045】こうして処理物10の洗浄ならびに乾燥が
完了すると、回転モータ68を回転して凝縮液発生器本
体62を垂直状態に回転させ、エレベーター22を上昇
させることにより処理物10を処理槽12から取り出
す。
【0046】図4は、本発明による蒸気洗浄装置の第2
の実施例を示す概略構成正面図であり、図4において第
1の実施例と同一あるいは相応する構成部材には、図1
乃至図3と同一の符号を付して示すことにより一部詳細
な説明は省略する。
【0047】まず、処理槽12の内部においては、洗浄
される状態にセットされた処理物10の上方位置に、第
1の実施例と同様に偏平な中空体を備えた凝縮液発生器
60が設置されており、この凝縮液発生器60に冷却液
を供給することにより、凝縮液発生器60が冷却されて
雰囲気内の蒸気28が凝縮液発生器60に凝縮し、凝縮
液発生器60の表面に凝縮液30が付着して滴下した
り、あるいは凝縮液発生器60に供給する冷却液を加熱
液に切り換えることにより、凝縮液発生器60が加熱さ
れて輻射熱を発生し、その輻射熱により洗浄後の処理物
10の表面および受台24と処理物10との間に溜まっ
た凝縮液30の蒸発を促進させて、処理物10を強制乾
燥させるようになっている。
【0048】また、凝縮液発生器60は、平坦な上板と
山形状に形成された下板とを備えた偏平な中空体よりな
る凝縮液発生器本体62と、この凝縮液発生器本体62
の一側面に連結された支持パイプ120と、この支持パ
イプ120の端部から凝縮液発生器本体62の内部に冷
却液または加熱液を供給する液体供給装置70などとに
より構成されており、支持パイプ120の端面には、液
体供給装置70からの冷却液または加熱液を供給するフ
レキシブル・パイプ74が連結されている。
【0049】さらに、凝縮液発生器本体62の支持パイ
プ120は、シール付軸受72などを介して処理槽12
の壁面に摺動自在に支持されているとともに、この支持
パイプ120の後部が、処理槽12の外側面に取付けた
シリンダー122のピストン・ロッド124にアーム1
26を介して把持されている。
【0050】シリンダー122のピストン・ロッド12
4は、エレベーター22を介して処理槽12内に処理物
10を昇降させる場合、あるいは幅広い処理物10を洗
浄する場合に、所定のプログラムによって伸縮動作する
ように制御される。そして、シリンダー122のピスト
ン・ロッド124が伸縮動作すると、これに連動して支
持パイプ120が摺動し、凝縮液発生器本体62を処理
槽12内の所定の位置間で進退させることができるよう
になっている。
【0051】以下、本発明の第2の実施例に基づいて、
処理物10を洗浄する場合の動作を説明する。
【0052】まず、処理物10がエレベータ22の受台
24に搭載されると、図示しない駆動装置により処理槽
12内に降下される。
【0053】このとき、シリンダー122のピストン・
ロッド124が伸長し、これに連動して支持パイプ12
0を後方に摺動させ、凝縮液発生器本体62を処理槽1
2内の後退位置に移動させて、処理物10の下降の邪魔
にならないようにする。
【0054】処理物10がセットされると、シリンダー
122のピストン・ロッド124が収縮し、これに連動
して支持パイプ120を摺動させ、凝縮液発生器本体6
2を処理槽12内にセットされた処理物10の上面に移
動させる。
【0055】次に、処理槽12内の雰囲気が媒体液16
の蒸気28で満たされ、凝縮液発生器体62に液体供給
装置70より冷却液が供給されると、蒸気28が冷却さ
れて凝縮液発生器本体62の表面に凝縮し、凝縮液30
が凝縮液発生器本体62の下面より処理物10上に滴下
して、処理物10の表面を洗浄することができる。
【0056】また、処理物10の表面が幅広い場合に
は、凝縮液発生器本体62の下面的から滴下する凝縮液
30が処理物10の表面に均一に滴下するように、ピス
トン・ロッド124を所定の範囲内で摺動させる。これ
により、凝縮液発生器本体62の下面的から滴下する凝
縮液30が処理物10の表面に均一に滴下されようにな
り、効率よく汚れを溶解して洗浄を行うことができる。
【0057】このようにして、処理物10の熱容量が少
ない場合でも、凝縮液発生器本体62により凝縮液30
が継続的に発生されるので、処理物10の表面に付着し
た汚物を溶解して洗浄作用を十分に行うことができる。
【0058】また、処理物10の洗浄作用が終了した後
には、冷却液に換えて加熱液を凝縮液発生器本体62に
供給することにより、凝縮液発生器本体62を加熱し、
その輻射熱により処理物10を乾燥させるとともに、洗
浄後の処理物10の表面および受台24と処理物10と
の間に溜まった凝縮液30の蒸発を促進させて強制乾燥
させるので、従来と比較して処理物10の乾燥時間を短
縮化することができるようになる。
【0059】そして処理物10の洗浄ならびに乾燥が完
了すると、シリンダー122のピストン・ロッド124
を介して凝縮液発生器本体62を後退させ、エレベータ
ー22を上昇させることにより、処理物10を処理槽1
2から取り出すことができる。
【0060】次に、処理物10を洗浄する際の媒体液1
6の蒸気28の凝縮量を、計算によって求める。
【0061】まず、蒸気28の凝縮量は、処理物10の
汚染量に関係なく、処理物10が処理槽12内に入った
時の熱量によって決まるもので、処理物10の熱容量
は、 Q=P・C・V・(T1−T2)・・・・・・・(1) で表される。ここにおいて、 Q:高揮発性の媒体液の蒸気と処理物との間で授受され
る熱量(cal) P:処理物の比重 C:処理物の比熱 V:処理物の体積 T1:高揮発性媒体蒸気の温度 T2:処理物の処理槽内へ投入前の温度 である。
【0062】そこで、汚れの程度および体積(形状)が
同じであって、材質が異なる2種類の処理物A、Bを洗
浄する場合に要する蒸気の凝縮量を計算式によって求め
る。
【0063】すなわち、処理物Aは、「体積V=100
cm3」、「比重P=2.7」、「比熱C=0.2」、
「T1−T2=50」と仮定したとき、(1)式により Q=2.7×0.2×100×50=2,700(ca
l) また、処理物Bは、「体積V=100cm3」、「比重
P=7.9」、「比熱C=0.1」、「T1−T2=5
0」と仮定したとき、(1)式により Q=7.9×0.1×100×50=3,950(ca
l) となる。
【0064】さらに、媒体液をイソプロピルアルコール
とした場合の蒸発潜熱は「160cal/g」であり、
媒体液を水とした場合の蒸発潜熱は「539cal/
g」であるから、処理物Aの場合は、「2,700/1
60=16.88(g)」のイソプロピルアルコール、
または「2,700/539=約5(g)」の水を凝縮
したときに処理物Aが摂氏100度になり、これ以上凝
縮しないことになる。
【0065】また、処理物Bの場合は、「3,950/
160=24,69(g)」のイソプロピルアルコー
ル、または「3,950/539=約7,32(g)」
の水を凝縮したときに処理物Bが摂氏100度になり、
これ以上凝縮しないことになる。
【0066】しかしながら、本発明の蒸気洗浄装置を使
用すれば、処理物A、Bの温度が摂氏100度になって
も、凝縮液発生器本体62を強制冷却することにより、
凝縮液が生成されて処理物上に滴下される。従って、処
理物A、Bの汚れの程度によって凝縮液の滴下量や滴下
時間は、冷却液の供給量や供給時間を制御することによ
り任意に設定することができる。
【0067】なお、本発明の蒸気洗浄装置によれば、凝
縮液発生器本体62を処理物10の上面より回転させて
垂直状態にした場合、あるいはピストン・ロッド124
の移動により所定位置まで後退させた場合でも、処理物
への凝縮液の滴下を停止することができるものであり、
凝縮液発生器本体62の回転および移動の手段は上記実
施例に限定することなく、自動または手動による適宜の
手段を実施することができる。
【0068】また、媒体液16は、高揮発性のイソプロ
ピルアルコール、高純度シリコン系非弗素の溶剤等に限
定するものではなく、水やその他の液体でも使用可能で
ある。
【0069】さらに、凝縮液発生器60(凝縮液発生器
本体62)は一つに限定されるものではなく、複数備え
るようにしてよく、その場合には、冷却液供給用と加熱
液供給用との二系列を備えるようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0071】処理槽内に充填した媒体液を加熱して媒体
蒸気を発生させるとともに、処理槽内に設置された中空
体を備えた凝縮液発生器により凝縮液の生成を促進し、
この凝縮液を処理物の上方より滴下することにより、処
理物の表面に付着した汚れを溶解して洗浄するようにし
たので、処理物の熱容量が少ない場合でも、凝縮液発生
器により発生された凝縮液により確実に洗浄が行われる
ことになり、処理物の表面に付着した汚物を溶解して洗
浄作用を十分に行うことができ、しかも洗浄時間を短縮
化することができる。
【0072】また、処理物の洗浄作用が終了した後に
は、凝縮液発生器へ加熱液を供給することにより凝縮液
発生器本体を加熱し、その輻射熱により処理物を加熱す
るとともに、洗浄後の処理物の表面および受台と処理物
との間に溜まった凝縮液の蒸発を促進させて強制乾燥さ
せるので、処理物にシミができることもなく乾燥時間を
短縮化することができる。
【0073】さらに、凝縮液発生器により発生された凝
縮液により確実に洗浄が行われるので、処理物の前処理
工程(冷却工程)が不要になり、ランニングコストを低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蒸気洗浄装置の第1の実施例を示
す概略構成正面図である。
【図2】図1の要部を示す左側面図である。
【図3】本発明の蒸気洗浄装置に設置された凝縮液発生
器の回路図である。
【図4】本発明による蒸気洗浄装置の第2の実施例を示
す概略構成正面図である。
【図5】従来の蒸気洗浄装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 処理物 12 処理槽 16 媒体液 28 蒸気 30 凝縮液 60 凝縮液発生器 62 凝縮液発生器本体 70 液体供給装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理物を収容した処理槽内の媒体液を加
    熱して、前記媒体液の蒸気を生成するとともに、前記蒸
    気を凝縮させて凝縮液を生成し、前記凝縮液により前記
    処理物を洗浄する蒸気洗浄装置において、 前記処理槽内における前記処理物の上部に配置され、内
    部に冷却液を供給されることにより前記蒸気を凝縮させ
    て表面に凝縮液を付着させるとともに、前記表面に付着
    した凝縮液が前記処理物上に滴下されるようにした中空
    体を有することを特徴とする蒸気洗浄装置。
  2. 【請求項2】 処理物を収容した処理槽内の媒体液を加
    熱して、前記媒体液の蒸気を生成するとともに、前記蒸
    気を凝縮させて凝縮液を生成し、前記凝縮液により前記
    処理物を洗浄する蒸気洗浄装置において、 前記処理槽内における前記処理物の近傍に配置され、内
    部に加熱液を供給されることにより加熱され、前記加熱
    に伴う輻射熱によって前記処理物の乾燥を促進するよう
    にした中空体を有することを特徴とする蒸気洗浄装置。
  3. 【請求項3】 処理物を収容した処理槽内の媒体液を加
    熱して、前記媒体液の蒸気を生成するとともに、前記蒸
    気を凝縮させて凝縮液を生成し、前記凝縮液により前記
    処理物を洗浄する蒸気洗浄装置において、 前記処理槽内における前記処理物の上部に配置され、内
    部に冷却液あるいは加熱液を選択的に供給され、前記内
    部に前記冷却液を供給されることにより前記蒸気を凝縮
    させて表面に凝縮液を付着させるとともに、前記表面に
    付着した凝縮液が前記処理物上に滴下されるようにし、
    前記内部に前記加熱液を供給されることにより加熱さ
    れ、前記加熱に伴う輻射熱によって前記処理物の乾燥を
    促進するようにした中空体を有することを特徴とする蒸
    気洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記中空体は、前記処理槽内における前
    記処理物の移動に対応して移動可能に設置された請求項
    1、2または3のいずれか1項に記載の蒸気洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記中空体は、前記処理物の洗浄面積に
    対応して移動可能に設置された請求項1、2または3の
    いずれか1項に記載の蒸気洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記処理物に対応して前記冷却液の供給
    パラメータを可変することにより、前記中空体より滴下
    される凝縮液の滴下量を制御する請求項1記載の蒸気洗
    浄装置。
  7. 【請求項7】 前記冷却液の供給パラメータは、前記冷
    却液の前記中空体への供給時間である請求項6記載の蒸
    気洗浄装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却液の供給パラメータは、前記冷
    却液の前記中空体への供給量である請求項6記載の蒸気
    洗浄装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100337153B1 (ko) * 2000-06-09 2002-05-18 이준호 납땜용 솔더볼의 세척장치
JP2005230798A (ja) * 2004-01-22 2005-09-02 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd 洗浄装置
JP2012061209A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Samson Co Ltd 蒸煮装置

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