JPH0720436B2 - 合成遺伝子を使用したサケ成長ホルモンの製造方法 - Google Patents

合成遺伝子を使用したサケ成長ホルモンの製造方法

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JPH0720436B2
JPH0720436B2 JP63500756A JP50075688A JPH0720436B2 JP H0720436 B2 JPH0720436 B2 JP H0720436B2 JP 63500756 A JP63500756 A JP 63500756A JP 50075688 A JP50075688 A JP 50075688A JP H0720436 B2 JPH0720436 B2 JP H0720436B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の背景] この発明は酵母またはエシェリヒア・コリに合成遺伝子
を使用してサケ成長ホルモンを製造する方法に関するも
のである。
今日まで養魚場では、飼料効率を高めるため、使用する
飼料に高タンパク質含有飼料またはホルモン性ステロイ
ドを添加してきた。しかし米国を含めて文明国では、ス
テロイドがすぐに代謝されず投与後魚体内に長期間残留
するため、ステロイドの存在が魚を食べたものに有害で
あることが判明して、これらのステロイドの使用を禁止
するところが増加してきた。
一方、サケの成長ホルモンは投与後魚体内に残留せず、
またそれがサケ自身のタンパク質であるから種特異性を
有するため、飼料効率を増大し得るのに最も好ましい物
質である。
この発明者は、遺伝子操作技術により酵母またはエシェ
リヒア・コリでサケの成長ホルモンを経済的かつ大量に
生産し得ることを発見した。
[発明の要約] この発明の一目的は、酵母を発現ベクターの宿主として
使用し、サケの成長ホルモンを生産する方法を提供する
ことにある。
この発明のもう一つの目的は、エシェリヒア・コリを発
現ベクターの宿主として使用し、サケの成長ホルモンを
生産する方法を提供することにある。
第一に、酵母を発現ベクターの宿主として使用するサケ
成長ホルモンを生産する方法は (a)サケの成長ホルモン遺伝子を操作するため、Xba
I、HindIIIおよびSalI制限酵素部位を有するオリゴヌク
レオチドを合成し、 (b)ライゲーション・ストラテジーにしたがった、Xb
aI/HindIII部位を有する一断片およびHindIII/SalI部位
を有する他の断片をそれぞれプラスミドpUC18へつな
ぎ、(c)2個のクローン化した断片をプラスミドpUC1
8へ再ライゲーションして、N−末端部分を欠いたサケ
成長ホルモン遺伝子を得、(d)プロモーターおよびタ
ーミネーターからなるプラスミドへ部分サケ成長ホルモ
ン遺伝子およびN−末端合成アダプターを挿入して、N
−末端合成アダプター・ターミネーターを有するプロモ
ーター・サケ成長ホルモンカセットを作成し、(e)酵
母に形質発現するためのエシェリヒア・コリ−酵母−シ
ャトルベクターカセットを挿入し、(f)得られたベク
ターを酵母細胞で形質発現することからなる。
N−末端合成アダプターは下記のNcoI部位およびXbaI部
位を有するヌクレオチド配列である。
酵母形質発現ベクターは、N−末端合成アダプター・タ
ーミネーター、完全な2ミクロン、Leu2d遺伝子および
複製起源を有するプロモーター−サケ成長ホルモン遺伝
子からなるカセットを含有し、pC1/1−SGHと命名され
る。
第二に、エシェリヒア・コリを発現ベクターの宿主とし
て使用するサケ成長ホルモンを生産する方法は (a)サケの成長ホルモン遺伝子を操作するため、Xba
I、HindIIIおよびSalI制限酵素部位を有するオリゴヌク
レオチドを合成し、(b)ライゲーション・ストラテジ
ーにしたがったXbaI/HindIII部位を有するN−末端断片
およびHindIII/SalI部位を有するC−末端断片をそれぞ
れプラスミドpUC18へつなぎ、(c)2個のクローン化
した断片をプラスミドpUC18へ再ライゲーションして、
N−末端部分を欠いたサケ成長ホルモン遺伝子を得、
(d)部分サケ成長ホルモン遺伝子およびN−末端合成
アダプターをプラスミドpBR322へ挿入し、(e)得られ
たサケ成長ホルモン遺伝子および合成アダプターをtrp
プロモーターを有する形質発現ベクターへライゲーショ
ンし、(f)作成した合成アダプターを含有するベクタ
ーをエシェリヒア・コリで形質発現することからなる。
エシェリヒア・コリ形質発現ベクターのN−末端合成ア
ダプターはNdeIおよびXbaI部位を有し、38量体(5′−
T ATG ATC GAA AAT CAG CGT TTA TTC AAC ATT GCA ATT
T−3′)からなる上流鎖および40量体(3′−AC TAG
CTT TTA GTC GCA AAT AAG TTG TAA CGT CAA AGA TC−
5′)からなる下流鎖を含んだヌクレオチド配列であ
る。
部分プロモーター配列のもう一つの合成アダプターは、
HpalおよびNdeI部位を有し、36量体(5′−AAC TAG TA
C GCA AGT TCA CGT AAA AAG GGT AAT ACA−3′)から
なる上流鎖および38量体(3′−TTG ATC ATG CGT TCA
AGT GCA TTT TTC CCA TTA TGT AT−5′)からなる下流
鎖を含んだヌクレオチド配列である。
この発明についてさらに理解を深めるため、この発明の
好ましい態様を説明した添付図面ならびに記載事項につ
いて説明する。
[図面の簡単な説明] 第1図は5′−末端から3′−末端へ塩基配列によって
示したサケ成長ホルモン遺伝子に対応する合成オリゴヌ
クレオチドである。
第2図は第1図の合成オリゴヌクレオチドのライゲーシ
ョン・ストラテジーである。
第3図は合成オリゴヌクレオチドをプラスミドpUC18へ
クローンするクローニング手順を示した略図である。
第4図は確認したサケ成長ホルモン遺伝子の塩基配列お
よび推定アミノ酸配列である。
第5図は酵母でサケ成長ホルモンを生産するための酵母
形質発現ベクター(pC1/1)へのクローニング手順であ
る。
第6図はサケ成長ホルモン遺伝子をエシェリヒア・コリ
で形質発現するためのクローニング・ストラテジーであ
る。
第7図は酵母細胞で生産されたサケ成長ホルモンをSDS
ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって確認した成績
である。
第8図はエシェリヒア・コリで生産されたサケ成長ホル
モンをSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって確
認した成績である。
[好ましい態様の詳細な説明] この発明では、セキネら[プロシーディングズ・オブ・
ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オ
ブ・ザ・USA、82巻(1985年)、4308頁]によって報告
されたサケ成長ホルモンのアミノ酸配列に基づき、酵母
細胞によって優勢に利用されるアミノ酸コドンを有する
サケ成長ホルモンの塩基配列を選び、DNAシンセサイザ
ー(アプライド・バイオシステム・モデル380B、USA)
を使用し、ホスホルアミデート法によって成熟サケ成長
ホルモンの完全な遺伝子を化学的に合成した。
エシェリヒア・コリのベクター、pUC18[ノーランダ
ー、J.ら、ジーン、36巻(1983年)、101頁]に合成オ
リゴヌクレオチドをライゲーションして挿入し、533bp
のXbaI/SalI制限断片を含んだpSGH(533)を作成した
が、このものは完全なサケ成長ホルモン遺伝子のN−末
端領域を有していない(第3図参照)。
第一に酵母細胞でサケ成長ホルモンを生産する方法は、
下記のように、合成アダプターを有する完全なサケ成長
ホルモンを含んだクローンをプロモーターおよびターミ
ネーター遺伝子を有するベクター、pBS100[イースト、
2巻、72頁(1986年);シロン・コーポレーション、エ
マリービル、CA94608、USA]のNcol部位およびSalI部位
の間にライゲーションして酵母で形質発現する(ここで
該アダプターはNcoI制限酵素部位、開始コドンおよびサ
ケ成長ホルモンのN−末端領域に対応する若干のアミノ
酸コドンを含んでいる)。得られたベクターはpBS−SGH
である。
ベクターpBS−SGHをBamHI制限酵素で処理し、プロモー
ター、サケ成長ホルモン遺伝子およびターミネーターを
含んだBamHI断片(約2.7Kb)を分離した。エシェリヒア
・コリおよび酵母自動的に複製される酵母形質発現ベク
ターpC1/1[ATCC37115;ブレークら、プロシーディング
ズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシズ・オブ・ザ・USA、81巻(1984年)、4642頁]のB
amHI制限酵素部位へこのBamHI断片を挿入してpC1/1−SG
Hを作成した(第5図参照)。
上記の酵母形質発現ベクターを、ヒネンらの方法によ
り、酵母株DC04[ブローチ、J.R.&ヒックス、J.B.、セ
ル、21巻、501頁(1980年);イースト・ジェネティッ
ク・ストック・センター・ユニバーシティー・オブ・カ
リホルニア、バークレイ、USA]にクローンした。形質
転換した酵母細胞を実施例4に示したように2%グルコ
ースを含有するYEPD培地で48時間培養した。グルコース
濃度が消耗されるとサケ成長ホルモンは自動的に誘導さ
れ、OD650=15で培養1リットル当り約50mgのサケ成長
ホルモンが生産された。
第二にエシェリヒア・コリでサケ成長ホルモンを生産す
る方法は、下記のように、XbaI/SalI制限酵素断片およ
びコドンとして設計されたN−末端合成アダプター[こ
こで、ATG領域(開始コドン)はNdeI制限酵素で切断さ
れてもよく、エシェリヒア・コリ内で優勢に使用され
る]をエシェリヒア・コリのベクターpBR322へ最終的に
ライゲーションする(実施例3参照)。
SD(シャイン・ダルガーノ)配列およびATG(開始コド
ン)間の塩基がmRNAの二次構造を生じないよう好適に配
置されている合成オリゴヌクレオチドを有する完全成長
ホルモン遺伝子を含んだ571塩基対のNdeI/SalI制限酵素
断片を、エシェリヒア・コリに形質発現するベクターpt
rp322[ラッセル、D.R.&ベンネット、G.N.、ジーン、2
0巻、23頁(1981年);ファルマシア・Inc.ピカタウエ
イ、N.J.08854、USA]にライゲーションし、これをHpaI
およびSalI制限酵素で切断した。その後、得られたベク
ター(ptrp322HSGH)をエシェリヒア・コリW3110(ATCC
27325)にクローニングした(実施例3参照)。M9培地
中、IAA(インドールアクリル酸)を誘導剤として使用
することにより、サケ成長ホルモン遺伝子はエシェリヒ
ア・コリで発現され、SDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動によって成長ホルモンを同定した(実施例5参
照)。
以下に実施例をあげてこの発明を説明する。実施例は単
に発明を説明するためのものであって、発明の範囲を限
定する目的をもつものではない。
実施例1 サケ成長ホルモン遺伝子の合成オリゴヌクレオチドのラ
イゲーションおよびクローニング 第1図に示した配列を有する合成オリゴヌクレオチドか
ら完全なサケ成長ホルモン遺伝子を得るため、第2図に
示したライゲーション・ストラテジーおよびベクターpU
C18を使用した。
サケ成長ホルモン遺伝子のC−末端HindIIIおよびSalI
制限断片に対応する各オリゴヌクレオチド(U8−U14/L9
−L14)をそれぞれ0.05(OP260量取り、別々に乾燥し
た。50mMトリス−HCl(pH7.5)、1mM ATP、1mM DTTおよ
び10mM MgCl2を含有する全量30μ1にT4ポリヌクレオチ
ドキナーゼ4単位を添加し、各オリゴヌクレオチドの
5′−末端残基をリン酸化するため、これらを30分間反
応した。
オリゴヌクレオチドをプールし、これと同量のフェノー
ルおよびクロロホルム混合液(24:1、v/v)で処理し、
エタノールで沈殿する。沈澱を60mMトリス−HCl(pH7.
5)、1mM DTTおよび10mM MgCl2からなる緩衝液53μlに
溶解した。この溶液を95℃の水浴に入れ、ついで温度が
室温に戻るまで6時間室温に保った。
T4 DNA20単位および10mM ATP5μlをこの溶液に加え、
室温で10分間ライゲーション反応を実施した。この反応
液を前記と同様にフェノールおよびクロロホルム混合液
で処理し、エタノールで沈殿させた。
60mM トリス−HCl(pH7.6)、10mM MgCl2および100mM
NaClからなる緩衝液の存在で、この沈殿にHindIIIおよ
びSalI制限酵素各10単位を加え、37℃で1時間反応す
る。
7%ポリアクリルアミドゲルで電気泳動後、220〜300塩
基対に対応するバンドをゲルから切り出す。電気溶出
後、沈殿を蒸留水20μlに溶解した。
DNA3μlおよびHindIIIおよびSalI制限酵素で切断した
ベクターpUC18 10ngを、60mM トリス−HCl(pH7.
5)、10mM MgCl2および1mM ATPからなる溶液中、T4 DN
Aリガーゼ10単位の存在で14℃で16時間、ライゲーショ
ンした。
エシェリヒア・コリJM103[BRL、USA、メッシング、
J.、メソッズ・イン・エンザイモロジー、101巻、20頁
(1983年)]受容細胞をライゲーション混合液に加え、
ハナハンの方法[ジャーナル・オブ・モレキュラー・バ
イオロジー、118巻、557頁(1983年)]により37℃で一
夜形質転換した。
バーンボイムおよびドリーの方法[ヌクレイック・アシ
ッズ・リサーチ、7巻、1513頁(1979年)]により、白
色コロニーから組換え体ベクターp3′−SGHを選び出し
た。
一方、合成オリゴヌクレオチドのN−末端XbaIおよびHi
ndIII制限断片に対応するオリゴヌクレオチド(U1−U7/
L2−L8)を上記と同様の方法によってそれぞれライゲー
ションし、pUC18へ挿入して、XbaIおよびHindIII制限酵
素で切断することにより、第3図に示した方法によって
p5′−SGHを得た。
最後に、サンガー・ジデオキシ・チエイン・ターミネー
ション法[プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ・ザ・USA、7
4巻、5473頁(1977年)]により、p3′−SGHおよびp5′
−SGHのDNA配列を確認した(第4図参照)。
p3′−SGHからのHindIII/SalI制限断片およびp5′−SGH
からのXbaI/HindIII制限断片をそれぞれ単離し、これら
をベクターpUC18にライゲーションし、XbaIおよびSalI
制限酵素で切断してpSGH(533)を作成した。(第3図
参照)。
実施例2 酵素細胞で形質発現する合成サケ成長ホルモン遺伝子の
操作pSGH(533)には完全なサケ成長ホルモン遺伝子の
5′−末端欠損部分が存在しており、DNAシンセサイザ
ーによってこれを合成した。この合成アダプターには、
酵母細胞で優勢に使用される選択コドンによりNcoI制限
酵素部位、開始コドンおよびサケ成長ホルモンのNH2
末端12アミノ酸に対応するコドンを合成した(第5図参
照)。
クローニングの手順は、下記のようにXbaIおよびSalI制
限酵素でpSGH(533)を処理して、533bpに対応する制限
酵素切断断片を得、アガロース電気泳動によってこの断
片を分離することからなる。
合成アダプターを、前記と同様にT4 ポリヌクレオチド
キナーゼでリン酸化した。リン酸化したアダプター試薬
1μl、成長ホルモン遺伝子のXbaI/SalI断片3μl(3
0ng)およびNcolおよびSalI制限酵素で切断したベクタ
ーpBS100[イースト、2巻、72頁(1986年)]1μl
(7ng)を10mM ATP2μl、10倍濃厚なライゲーション反
応緩衝液2μl、リガーゼ1μlおよび蒸留水10μlの
存在で混合し、14℃で16時間インキュベートした。実施
例1の記載と同様に、ライゲーション混合物をエシェリ
ヒア・コリ細胞HB101(ATCC33694)にクローニングし、
酵母で形質発現するプロモーター、完全なサケ成長ホル
モン遺伝子およびターミネーターからなる組換え体ベク
ターpBS−SGHを得た。
上記のベクターpBS100はアルコールデヒドロゲナーゼII
プロモーターおよびグリセルアルデヒド−3′−リン酸
デヒドロゲナーゼプロモーターのハイブリッドプロモー
ターを含有している。
ベクターpBS−SGHをBamHI制限酵素で処理して、ハイブ
リッドプロモーター、サケ成長ホルモン遺伝子およびグ
リセルアルデヒド−3′−リン酸デヒドロゲナーゼのタ
ーミネーターを含んだ約2700bpのBamHI制限断片を分離
した。このBamHI制限断片を酵母形質発現ベクターpC1/1
(ATCC37115)のBamHI制限酵素部位へ挿入し、pC1/1−S
GHを得た(第5図参照)。
pC1/1−SGH遺伝子10μgを、ヒネンの方法[プロシーデ
ィングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンシズ・オブ・ザ・USA、75巻(1978年)、1929
頁]により、酵母株DCO4[イースト・ジェネティック・
ストック・センター、ユニバーシティー・オブ・カリフ
ォルニア、バークレイ、USA、ブローチ、J.R.& ヒッ
クス、J.B.、セル、21巻、501頁(1980年)]にクロー
ニングし、1リットル当り、アミノ酸無含有酵母窒素塩
基6.7g、ソルビット−2%グルコース182g、Leu−サッ
プルメント0.25gおよびバクトアガール20gを含有するロ
イシン無含有寒天プレートでこれを培養した。
形質転換3〜5日後に、サケ成長ホルモン遺伝子を含ん
だ組換え体クローンが認められた。
実施例3 完全な成長ホルモン遺伝子をエシェリヒア・コリ形質発
現ベクターへ挿入する操作 完全なサケ成長ホルモン遺伝子のNH2−末端に相当するD
NA配列として、エシェリヒア・コリで優勢に使用される
コドンを選んだ。
38量体(5′−T ATG ATC GAA AAT CAG CGT TTA TTC AA
C ATT GCA GTT T−3′)からなる上流鎖および40量体
(3′−AC TAG CTT TTA GTC GCA AAT AAG TTG TAA CGT
CAA AGA TC−5′)からなる下流鎖を含んだNdeIおよ
びXbaIアダプターを合成した。pSGHから分離した533塩
基対からなるXbaI/SalI断片および合成アダプターをエ
シェリヒア・コリに対するベクターpBR322[ATCC3701
7]へ挿入し、これをNdeIおよびSalI制限酵素で切断し
て完全なサケ成長ホルモン遺伝子を含んだpBR SGHクロ
ーンを得た(第6図参照)。
trp−プロモーターを有する形質発現ベクターptrp322を
HpaIおよびSalI制限酵素で切断した。2.3Kbの断片をア
ガロースゲル電気泳動に掛けて電気溶出し、エタノール
で沈殿した。
上記のpBR SGHをNdeIおよびSalI制限酵素で処理して571
bpの断片を得た。trpプロモーターのSD配列(5′−AAG
G−3′)およびサケ成長ホルモン遺伝子の開始コドン
の間に9塩基対が存在し、該領域に対応するmRNAが2次
構造を形成しないように合成アダプターを設計した。両
末端がHpaIおよびNdeI制限部位に適合するように、36量
体(5′−AAC TAG TAC GCA AGT TCA CGT AAA AAG GGT
AAT ACA−3′)からなる上流鎖および38量体(3′−T
TG ATC ATG CGT TCA AGT GCA TTT TTC CCT TTA TGT AT
−5′)からなる下流鎖を含んだアダプターを設計し
た。
571bpのNdeI/SalI制限断片および合成アダプターをptrp
322にライゲーションし、HpaIおよびSalI制限酵素で切
断した。
エシェリヒア・コリHB101(ATCC33694)を形質転換し
て、サケ成長ホルモン遺伝子およびtrp−プロモーター
を含有する組換え体クローンを得、これはptrp322HSGH
と呼ばれる(第6図参照)、さらにこのクローンをエシ
ェリヒア・コリW3110(ATCC27325)に形質発現する宿主
へ導入する。
実施例4 酵母細胞にサケ成長ホルモンを生産する培養およびその
同定ベクターpC1/1−SGHを導入した酵母細胞各3mlをロ
イシン無含有培地(培地1リットル当り)、アミノ酸無
含有酵母窒素塩基6.7g、Leu−サップルメント0.25gおよ
び6%グルコース含有)中、30℃で24時間培養した。1
夜培養物1mlを2%ペプトン、1%酵母抽出物および2
%グルコースを含有するYEPD培地(100ml)に接種し、3
0℃で24時間培養した。これにエタノール40mlを加え、
さらに溶液を24時間培養した。
得られたOD650は約40であった。その10(1ml当りO
D650)を取り、遠心した。これを10mM トリス−HCl(p
H7.5)、1mM EDTA、2mM フェニルメチルスルホニルフ
ルオリド(PMS)および8M尿素を含有する緩衝液400μl
に溶解し、さらにこれと同量の直径0.45mmのガラスビー
ズを加えて激しく振とうした。細胞壁を破壊し、サケ成
長ホルモンを緩衝液に溶出した後、溶出液の4μlを1
2.5%SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に掛けて測
定した。
その結果を第7図に示す。
1枠はバイオ・ラド社の蛋白質の標準分子量を示す。
2枠はサケ成長ホルモン遺伝子を含有しないベクターpC
1/1を導入した酵母細胞の全蛋白質を表す。
3枠はサケ成長ホルモン遺伝子を含有するベクターpC1/
1−SGHを導入した酵母細胞の全蛋白質を表す。
ゲルスキャンニングにより、第7図の3枠に示されたよ
うにサケ成長ホルモンは総蛋白質量の5%に相当する量
で約22Kdのバンドに出現する。
精製したサケ成長ホルモンのペプチド配列決定による
と、これは開始コドンがイソロイシンである成熟サケ成
長ホルモンである。
実施例5 エシェリヒア・コリW3110におけるサケ成長ホルモンの
高水準形質発現およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動による確認 形質発現ベクターptrp322HSGHを含むW3110をアンピシリ
ン40μg/mlを含有するLB培地中、37℃で16時間培養し、
ついでM9培地へ接種した。
OD650が0.5に達したら、IAA(インドールアクリル酸)6
0μg/mlを添加してさらに37℃で24時間培養した。OD650
が1.0に相当する培養菌を遠心し、ラエムリのサンプル
緩衝液[ラエムリ、D.K.(1970年)、ネーチャー、227
巻、680頁]100μlに溶解した。溶液を100℃で5分間
加温し、ついでその10μlを12.5%SDS−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動に掛けた。
その結果を第8図に示す。
1枠はBRL低分子量マーカーである。
2〜9枠はIAAによって誘導されたサケ成長ホルモン遺
伝子を含有する(ptrp322HSGH)W3110株の結果を示す。
10〜13枠はIAAによって誘導されたサケ成長ホルモン遺
伝子を含有しない(ptrp322)W3110株の結果を示す。
第8図から判るように、サケ成長ホルモン遺伝子を含有
しないptrp322−W3110では認められなかった22Kdのバン
ドが、ptrp322SGH−W3110ではエシェリヒア・コリ総蛋
白質量の20%を超える量で出現する。
M9培地は40mM K2HPO4、22mM KH2PO4、8.5mM NaCl、18.7
mM NH4Cl、1mM MgSO4、0.1mM CaCl2、10μg/mlビタミン
B1、0.4%カザミノ酸、1%グルコースおよびアンピシ
リン40μg/mlを含有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 李 庸范 大韓民国300‐01忠清南道大田市中区龍門 洞276‐8 (72)発明者 李 泰揆 大韓民国132ソウル特別市道峰区水踰1洞 486‐573 (72)発明者 朴 榮祐 大韓民国300‐31忠清南道大田市中区道龍 洞386‐1 (72)発明者 韓 圭范 大韓民国300‐31忠清南道大田市中区道龍 洞386‐1 (56)参考文献 特開 昭62−224297(JP,A) 特開 昭61−210100(JP,A) 特開 昭56−21596(JP,A) Proc.Natl.Acad.Sc i.USA.,1985〔82〕P.4306−4310

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−末端合成アダプターが、 (a)サケの成長ホルモンのアミノ酸配列にしたがって
    XbaI、HindIIIおよびSalI制限酵素部位を有するオリゴ
    ヌクレオチドを合成し、 (b)ライゲーション・ストラテジーにもとづきXbaI/H
    indIIIを有する一断片およびHindIII/SalIを有する他の
    断片をそれぞれエシェリヒア・コリのベクターにつな
    ぎ、 (c)2個のクローン化した断片をエシェリヒア・コリ
    のためのベクターヘライゲーションして、N−末端部分
    を欠いたサケ成長ホルモン遺伝子を得、 (d)プロモーターおよびターミネーターからなるエシ
    ェリヒア・コリのベクターへ部分サケ成長ホルモン遺伝
    子およびN−末端合成アダプターを挿入して、プロモー
    ター−サケ成長ホルモン遺伝子ターミネーターカセット
    を得、 (e)酵母で形質発現するためのエシェリヒア・コリ酵
    母−シャトルベクターへカセットを挿入し、 (f)得られたベクターを酵母細胞で発現することから
    なるサケ成長ホルモンの生産方法であって、 上記のN−末端合成アダプターが、下記の で示されるNocIおよびXbaI制限酵素部位を有するヌクレ
    オチド配列であるサケ成長ホルモンの生産方法。
  2. 【請求項2】得られた形質発現ベクターが、プロモータ
    ー−完全サケ成長ホルモン遺伝子−ターミネーターを含
    んだカセットをクローン化したベクターである請求項1
    記載のサケ成長ホルモンの生産方法。
  3. 【請求項3】合成アダプターが、酵母によって優勢に使
    用されるアミノ酸コドンによって合成されたものである
    請求項1記載のサケ成長ホルモンの生産方法。
JP63500756A 1986-12-31 1987-12-28 合成遺伝子を使用したサケ成長ホルモンの製造方法 Expired - Lifetime JPH0720436B2 (ja)

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