JPH07204174A - 磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置Info
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- JPH07204174A JPH07204174A JP6006964A JP696494A JPH07204174A JP H07204174 A JPH07204174 A JP H07204174A JP 6006964 A JP6006964 A JP 6006964A JP 696494 A JP696494 A JP 696494A JP H07204174 A JPH07204174 A JP H07204174A
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Abstract
ることができ、かつ制作が容易で軽量な磁気共鳴イメー
ジング装置用の超伝導コイルを用いた静磁場発生装置を
提供する。 【構成】 被検体100が置かれる測定空間110に近
接して超伝導コイル1a、1bを配置し、この測定空間
110に面して強磁性体からなるポールピース2a、2
bを配置する。ポールピース2a、2bは周辺部の厚さ
が中央部の厚さよりも厚く形成されている。これによ
り、超伝導コイル1a、1bに電流を流すことにより被
検体の体軸と垂直方向に発生する静磁場の発生効率を高
め、しかも測定空間における磁場の均一性を向上する。
Description
装置(以下「MRI装置」という)用の静磁場発生装置
に係り、特に超伝導コイルを用い、被検者体軸に垂直方
向の静磁場を発生させるためのMRI装置用静磁場発生
装置に関する。
の核磁気共鳴(以下、NMRという)現象から得られる
信号を計測し演算処理することにより、被検体中の核ス
ピンの密度分布、緩和時間分布等を断層像として画像表
示するものであり、人体を被検体として各種の診断等に
使用されている。
間的、時間的に一様な強度と方向を持った静磁場が必要
である。具体的には、直径300〜500mm程度の空隙
に、0.04〜2テスラ(T)程度の強度と数10ppm程
度以下の均一度を持った静磁場が要求される。静磁場を
発生させるための静磁場発生装置は、永久磁石を用いた
もの、超伝導コイルを用いたもの、常伝導コイルを用い
たものの3種類に大別できるが、超伝導コイルはきわめ
て安定した高磁場が得られることから近年MRI装置用
の静磁場発生装置として実用化が進んでいる。
いた静磁場発生装置の構成を表す概略縦断面図を示すも
ので、被検体100の周りにソレノイド状に巻かれた超
伝導コイル10a〜10dにより構成される。尚、図4
においては、被検体100を挿入する長軸方向をZ軸、
上下方向をY軸、左右方向をX軸とする直交座標系を用
いる(以下の図及び説明においても同様である)。超伝
導コイルは、通常いくつかのブロックに分けられてお
り、例えば図4に示したように4つのコイル(10a〜
10d)の組で構成される。これらの超伝導コイル10
a〜10dにより、挿入された被検体を含む計測空間1
10内に、均一で強力なZ軸方向の向きを持った静磁場
B0が発生されている。また、これらの超伝導コイル1
0a〜10dの各コイルの線材の巻数と配置位置を適切
に選ぶことで、磁場の均一度と発生効率を向上させてい
る。尚、一般に超伝導コイルは、極低温下で用いる必要
があるので、その線材は冷却容器30の中に収められ、
液体ヘリウム等を用いて冷却される。
には、微細なNMR信号を効率良く収集し、信号のS/
N比を高くする必要がある。そのためには、高周波受信
コイルの感度向上が重要である。体軸に垂直な方向(X
またはY軸方向)の静磁場B 0を用いると、高周波受信
コイルとして感度の高いソレノイド型のものを用いるこ
とができる。しかし、図4に示したような構成の静磁場
発生装置では、実用的な形状を考えた場合、体軸に平行
な方向(Z軸方向)の静磁場B0しか発生させられな
い。
伝導コイルでは、磁場の発生効率が余り高くないこと
や、発生した磁束がコイルの外側に自由に逃げ出してし
まうので、漏洩磁場が大きいという問題があった。更
に、図4に示したような静磁場発生装置で高い均一度を
有する静磁場分布を得るためには、超伝導コイル線材の
巻数と配置位置に非常に高い精度が要求される。このた
め、製造過程において過酷な寸法精度が要求されるの
で、製造工程が複雑、かつ長期となり、コスト上昇につ
ながる。
として、特開平2−261426号等で、図5に示すよ
うな静磁場発生装置が提案されている。図5の静磁場発
生装置では、超伝導コイル10は強磁性体からなるヨー
ク20の周囲に巻きつけるようにして配置されている。
そしてヨーク20は計測空間110を挟むようにギャッ
プを形成しており、その間に静磁場B0を発生してい
る。更に、ヨークの先端部分には磁束集中体25a、2
5bが設けられており、ヨーク中を通ってきた磁束を計
測空間内に収束させている。尚、ここでも超伝導コイル
10は、冷却容器30中に収められ冷却されている。以
上の構成により、被検体の体軸に垂直な静磁場を発生さ
せ、また静磁場の生成効率を向上させるとともに外部へ
の漏洩磁場を減少させている。
として、図6に示すような構成の静磁場発生装置が、例
えば特表平2−501271号に開示されている。図6
に示す静磁場発生装置においては、超伝導コイル10a
及び10bの周囲に、超伝導コイルが発生する磁束の通
路となるヨーク20を配置し、測定空間110に体軸と
垂直な方向の静磁場B0を発生させる。尚、図6では超
伝導コイルを冷却するための機構は省略した。この装置
は更にヨーク20の計測空間110に面した面上にポー
ルピース5a及び5bを配置し、測定空間110の磁場
均一度を向上させている。
に示したような静磁場発生装置においては、超伝導コイ
ルが発生する磁束の通路となるヨークとして強磁性体
(一般的には鉄)が用いられ、重量が重い。特に強磁性
体中で磁気飽和を生じさせないためには、透過させる磁
束量に合わせてヨークに相当量の断面積が必要となり、
しかも磁束通路であるヨークの長さが大きくならざるを
得ない。このため、静磁場発生装置全体の重量が十数〜
数十トン程度と非常に重くなり、また装置全体として大
型化するため病院施設等への設置が難しくなるという問
題がある。
題点を解決することができると同時に、比較的軽量な静
磁場発生装置の開発が重要な課題となっている。本発明
は、体軸に垂直方向の静磁場を発生させることができ、
かつ製作が容易で軽量なMRI装置用静磁場発生装置を
提供することを目的とする。
明のMRI装置用静磁場発生装置は、被検体が置かれる
測定空間に近接し、被検体の体軸に垂直な方向に磁場を
形成するように配置された超伝導コイルと、該超伝導コ
イルが形成する磁場内に測定空間に面して配置された強
磁性体とを備え、強磁性体はその部分により磁場方向に
ついて異なる厚さを有するものである。
辺縁部が強磁性体の他の部分よりも磁場方向について大
きい厚さを有するものであり、更に別の態様では、超伝
導コイル及び強磁性体がそれぞれ複数の超伝導コイル及
び強磁性体からなるものである。
より、被検体の体軸に垂直な静磁場を発生することがで
き、高周波受信コイルとして感度の高いソレノイド型の
ものを用いることができる。また、磁束の通路となる大
規模なヨークを不要とし、比較的小型の強磁性体を磁場
内に配置するようにしているので、静磁場発生装置を軽
量にすることができる。さらに、超伝導コイルの配置に
厳しい精度が要求されないので装置製作か容易になり、
優れた磁場均一度を有する静磁場発生装置を経済的に製
造できる。
であり、静磁場発生装置の概略断面図である。静磁場発
生装置は、一対の超伝導コイル1a、1bと、これら一
対の超伝導コイル1a、1bに形成する磁場内に配置さ
れた強磁性体からなるポールピース2a、2bとを備
え、これら超伝導コイル1a、1bは、被検体100を
含む計測空間110を挟むように、対向して配置されて
いる。この超伝導コイルに永久電流を流すことによっ
て、計測空間に静磁場B0を発生させる。超伝導コイル
1a、1bは計測空間110を挟むように、対向して配
置されているので、被検体挿入方向(体軸方向)に対し
て垂直な静磁場B0を発生させることができる。この実
施例では、超伝導コイルとして従来技術と同様に冷却容
器3a及び3bの中に収められた円環形状の超伝導コイ
ル1a及び1bを用いている。
が形成する磁場内であって測定空間に面しており、測定
空間における磁束分布に影響を及ぼすことができる位置
に配置されればよいが、設置空間上の理由及び磁束密度
調整効率上の理由から、図1に示すように超伝導コイル
が形成する円筒状の空間内に配置することが好ましい。
ポールピース2a、2bを構成する強磁性体は従来のM
RI装置用静磁場発生装置に使用されるものでよく、通
常鉄が使用される。
磁束はこのポールピース2a、2bを経由して計測空間
内に静磁場を発生させる。このとき、ポールピースの一
部について磁場方向の厚さを他の部分よりも厚くする
と、その部分を含む磁路の磁気抵抗が低くなり、多くの
磁束が透過することになるので、磁場強度の低下を補償
することができる。従って、超伝導コイル1a、1bに
より発生される磁場に対してポールピースの磁場方向の
厚さを部分により変化させることで被検体100の入る
計測空間110内の静磁場分布を変化させることができ
る。即ち、ポールピースの磁場方向の厚さを部分により
適切に選ぶことで、計測空間110の中に高い均一度の
静磁場B0を発生させることができる。
外周部に向うにつれて、超伝導コイル1a、1bにより
発生される静磁場の強度は低下する傾向にあるので、ポ
ールピースの終縁部を他の面よりも厚くして、外周部分
に中心部分よりも多くの磁束を発生させることにより均
一な磁場を形成し、その結果計測空間の磁場の均一度を
向上させることが可能である。具体的には、例えば図1
に示した通り、ポールピースの辺縁部と中心部の間に磁
場方向の厚さが漸増する部分を設け、辺縁部と中心部の
厚さが異なるようにすることができる。
さを変化させることに限らず、中心部においてもその厚
さを変化させることにより磁場の均一度を向上させるこ
とが可能である。例えば、図1に示した装置のポールピ
ースにおいてはさらに、その中心部において、ほぼ計測
空間110に対応する部分が他の部分よりも大きい厚さ
を有しており、磁場の均一度の向上にさらに寄与してい
る。
は、ポールピースの面に凹凸を設けるということになる
が、この凹凸はポールピースのいずれの面に設けてもよ
く、両方の面に設けてもよい。但し、ポールピースの位
置、ひいてはポールピースの厚さの変化する位置は磁場
の均一度に影響し得るので、この点からはポールピース
の厚さの変化する位置は測定空間に近いほうが好まし
く、即ちポールピースの凹凸を有する面は測定空間に面
する側であることが好ましい。
は、ポールピースの形状によって制御できるので、超伝
導コイルを製作する上で要求される精度は大幅に軽減で
きる。従って、超伝導コイルの製作管理が容易になり、
製作コスト、製作時間を低減できる。また、この静磁場
発生装置によって発生される静磁場B0は被検体100
の体軸に垂直(Y方向)なので、高周波受信コイルとし
て高感度なソレノイド型を使用できる。従って、S/N
比の高い鮮明な画像を得ることができる。
な強磁性体を磁路には用いず、静磁場の均一度を向上さ
せるための、超伝導コイル内側の空間に納められる小さ
いポールピース2a、2bしか用いていない。このため
静磁場発生装置の総重量は磁路に強磁性体を用いた場合
に比べて大幅に低く押さえることが可能である。従っ
て、MRI装置を病院等の施設に設置する場合に、施設
に許容される床荷重からの制限が大幅に緩和され、より
容易に設置することができる。
の他の実施例を説明する。図2は他の実施例を示すため
の断面図で、この実施例は、超伝導コイル1a、1bの
向きを被検体体軸(Z軸)に対して90°回転させた構
造としたものであり、その他の構成は図1に示した装置
と同じ構成である。図2のように超伝導コイルを配置す
ることで、静磁場の方向をX軸方向にすることができ
る。このことによって、目や腹部などの局所を詳細に撮
影する場合に用いるサーフェスコイル(局所コイル)に
も、ソレノイド型の方式を用いることができる。従っ
て、撮影画像のS/N比が大きくなり、診断能の向上に
つながる。
置のさらに別の実施例を示すための断面図である。本実
施例では、静磁場発生の超伝導コイル1を1組だけ用い
ている。被検体100の下側に、超伝導コイル1を設置
し、その中央部に置いたポールピース2を配置してい
る。この装置のポールピース形状も図1及び図2に示し
たものと同様である。
ルだけで磁場均一度を調整しようとすると、複数のコイ
ルを組み合わせる必要があり、上下方向(Y軸方向)に
長い構成とせざるを得ない。従って、被検体の取扱い
や、装置の据え付け状況等を考慮すると、図3の装置の
ように被検体の一方の側だけに超伝導コイルを置いた構
成でポールピースなしに実用的な装置を実現するのは不
可能であると言える。しかし、本発明の装置の構成によ
り、ポールピース2の近傍に効率よく均一な磁場を形成
することができるので、図3の装置のように被検体の一
方の側だけに超伝導コイルを置く場合でも、測定空間の
磁場の均一度を保つことができ、実用上問題のないNM
R計測を行なうことができる。
被検体100の片側にしか磁場発生源がないために、図
1及び図2に示した装置に比べると、静磁場均一度のよ
い空間の範囲は狭くなる。しかし、被検体100の上方
には何も部材がないので、自由に被検体にアクセスする
ことができ、撮影のための操作が容易になる。また、被
検体にも解放感を与えることができるというメリットが
ある。
置として超伝導コイルとポールピースとから構成された
ものについて説明したが、本発明の静磁場発生装置は、
更に漏洩磁場を低減させるためのアクティブシールドコ
イルや、磁場の均一性を更に向上させるためのシムコイ
ルなどを適宜組合わせることができる。
明のMRI装置用静磁場発生装置によれば、被検体を配
置する測定空間に近接して、被検体の体軸と垂直な方向
に磁場を形成する超伝導コイルを配置するとともに超伝
導コイルが形成する磁場内に測定空間に面して強磁性体
が配置し、この強磁性体の厚さをその部分により磁場方
向に異なる厚さとすることにより、大規模なヨークを用
いることなく、被検体の体軸に垂直な方向に均一な静磁
場を発生することができる。これにより、高周波受信コ
イルとして感度の高いソレノイド型のものを用いること
ができる。また、超伝導コイルの配置に厳しい精度が要
求されないので装置製作か容易になり、優れた磁場均一
度を有する静磁場発生装置を経済的に製造できる。
様の概略断面図。
様の概略断面図。
様の概略断面図。
面図。
面図。
面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 被検体が置かれる測定空間内に静磁場を
発生する磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置で
あって、前記測定空間に近接し、前記被検体の体軸に垂
直な方向に磁場を形成するように配置された超伝導コイ
ルと、該超伝導コイルが形成する磁場内に前記測定空間
に面して配置された強磁性体とを備え、前記強磁性体は
その部分により磁場方向について異なる厚さを有するこ
とを特徴とする磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生
装置。 - 【請求項2】 前記強磁性体は、その辺縁部が他の部分
よりも磁場方向について大きい厚さを有することを特徴
とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置用静磁
場発生装置。 - 【請求項3】 前記超伝導コイル及び前記強磁性体が、
それぞれ複数の超伝導コイル及び強磁性体からなること
を特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置
用静磁場発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00696494A JP3372098B2 (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00696494A JP3372098B2 (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07204174A true JPH07204174A (ja) | 1995-08-08 |
JP3372098B2 JP3372098B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=11652897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00696494A Expired - Fee Related JP3372098B2 (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | 磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3372098B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11283824A (ja) * | 1998-02-19 | 1999-10-15 | General Electric Co <Ge> | 遮蔽付き開放型超伝導磁石 |
US6909347B2 (en) | 2001-12-14 | 2005-06-21 | Hitachi, Ltd. | Magnet for magnetic resonance imaging apparatus |
JP2009043759A (ja) * | 2007-08-06 | 2009-02-26 | Kobe Steel Ltd | 超電導電磁石 |
-
1994
- 1994-01-26 JP JP00696494A patent/JP3372098B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11283824A (ja) * | 1998-02-19 | 1999-10-15 | General Electric Co <Ge> | 遮蔽付き開放型超伝導磁石 |
US6909347B2 (en) | 2001-12-14 | 2005-06-21 | Hitachi, Ltd. | Magnet for magnetic resonance imaging apparatus |
JP2009043759A (ja) * | 2007-08-06 | 2009-02-26 | Kobe Steel Ltd | 超電導電磁石 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3372098B2 (ja) | 2003-01-27 |
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