JPH07203371A - 映像信号処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ｎ倍速で再生された画像信号の内の視認可能
な時間範囲の画像信号であるｎ分の１の割合で連続する
画像信号が、制御部１２の制御により、メモリ１１に書
き込まれながら標準速度で読み出され、画像信号処理回
路１３で画像表示用の画像信号に変換されて画像信号出
力端子１４から画像表示装置に出力される。 【効果】 表示された画像内容を容易に視認することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、再生された画像信号を
処理して画像表示装置に供給する映像信号処理装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ビデオカメラ等により撮影された
画像信号を、記録時とは異なった速度で再生する場合
で、再生速度が低速のときには、画像データを重複させ
て画像を表示する。また、再生速度が高速のときには、
画像データを間引いて一部の画像データのみを取り出し
て画像を表示し、他の画像データは捨てている。具体的
には、例えば再生速度がｎ倍速、即ち標準速度で１フレ
ーム分の画像データを再生する時間にｎフレーム分の画
像データを再生する場合には、ｎ分の１、即ち１フレー
ム分の画像データのみを再生し、残りのｎ−１フレーム
分の画像データは再生しない。このような方法を用いて
再生画像信号を処理し、画像データを表示するのが一般
的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ｎ倍速で再
生された画像信号を再生して表示した場合には、ｎ倍速
のままの画像、即ち高速な画像が表示されるので、フレ
ーム単位で瞬時に画面が切り替わることになり、画像内
容の視認が困難である。

【０００４】そこで、本発明は上述の実情に鑑み、高速
で再生された画像信号を、視認が容易な画像として表示
することができる映像信号処理装置を提供するものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係る映像信号処
理装置は、ｎ倍速で再生された画像信号内からｎ分の１
の割合で連続する視認可能な時間範囲の画像信号を取り
出し、標準速度の画像信号に変換することにより上述し
た課題を解決する。

【０００６】また、上記視認可能な時間範囲の画像信号
を記憶する記憶手段を有し、この記憶手段に上記ｎ倍速
で再生された画像信号内のｎ分の１の画像信号を書き込
みながら標準速度で読み出し、この読み出しが終了した
直後から次にｎ倍速で再生された画像信号内のｎ分の１
の割合で連続する視認可能な時間範囲の画像信号の上記
記憶手段への書き込みを開始することを特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明においては、高速で再生された画像信号
から視認可能な時間範囲の画像信号を取り出して画像を
表示する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について、図
面を参照しながら説明する。図１には、本発明に係る映
像信号処理装置を用いた画像編集システムの概略的な構
成を示す。

【０００９】ビデオカメラ１等の撮像機により撮影され
た画像は、所定の記録フォーマットの信号に変換されて
カセットテープ２等の記録媒体に記録される。このカセ
ットテープ２に記録された画像信号は複数の再生機３に
より高速な再生速度で再生される。この再生された画像
信号は、本発明に係る映像信号処理装置４及び編集装置
６に転送される。上記映像信号処理装置４に転送された
画像信号は、標準速度の画像信号に変換された後、さら
にモニタ５等の表示装置に適応した画像信号に変換処理
される。この変換処理された画像信号が上記モニタ５に
送られることにより、画像が表示される。また、上記編
集装置６に転送される画像信号は上記編集装置６内の画
像編集用メモリに記憶され、編集される。

【００１０】次に、本発明に係る映像信号処理装置の概
略的な構成を図２に示す。図２の画像再生信号入力端子
１０からは高速な再生速度で再生された画像信号が入力
される。

【００１１】ここで、図２の構成における各信号のタイ
ミングを図３に示す。この図３では、具体的には、４倍
速で再生された画像信号が上記画像再生信号入力端子１
０に入力される場合の各信号のタイミングを示してい
る。また、上記４倍速で再生された画像信号の内で画像
内容の視認が可能な連続した時間範囲の画像信号を０フ
レームからｍフレームまでのｍ＋１フレーム分の画像信
号とする場合に、このｍ＋１フレーム分の画像データを
１ブロックの画像信号と考える。また、上記入力された
画像再生信号は４倍速で再生された画像信号であるの
で、４分の１の割合で連続する画像を取り出して、標準
速度の画像に変換することが必要とされる。

【００１２】ここで、連続する視認可能な時間範囲をｍ
＋１フレームとしたことにより、具体的には、上記ブロ
ック毎の画像データを第１ブロックから第４ブロックま
での４ブロック単位で区切り、この４ブロックの内の１
ブロック分の画像信号を記憶手段に書き込みながら標準
の再生速度で読み出せばよい。このとき、上記記憶手段
から書き込まれた１ブロック分の画像信号が全て読み出
された直後のタイミングが、次に４倍速で再生された画
像信号の４ブロックの内の１ブロック分の画像信号を上
記記憶手段に書き込むタイミングになっている。このよ
うな動作を繰り返すことにより、視認可能な時間範囲の
画像信号を、途切れることなく続けて読み出すことがで
きる。

【００１３】具体的には、制御部１２からは図３のｂに
示すメモリ書き込み信号が上記メモリ１１に送られる。
このメモリ書き込み信号に基づいて、図３のａの上記画
像再生信号入力端子１０から入力された画像再生信号の
内で、例えば第１ブロックの画像データのみが上記メモ
リ１１に書き込まれる。この第１ブロックの画像データ
が上記メモリ１１に書き込まれた後、第２ブロックから
第４ブロックまでの画像データは捨てられる。

【００１４】また、上記メモリ１１への画像データの書
き込みと同時に、上記制御部１２からは図３のｃに示す
メモリ読み出し信号が上記メモリ１１に送られる。この
メモリ読み出し信号に基づいて、上記メモリ１１に書き
込まれた第１ブロックの画像データが標準再生速度で順
に読み出される。

【００１５】上記第１ブロックの画像データの読み出し
が終了した直後には、再び、上記制御部１２からのメモ
リ書き込み信号に基づいて、次に４倍速で再生された画
像再生信号の第１ブロックの画像データが上記メモリ１
１に書き込まれる。このように、上記制御部１２は、画
像データが図１のモニタ５等の表示装置に表示される際
に、途切れのない画像が表示されるように、上記メモリ
１１への画像信号の書き込み及び上記メモリ１１からの
画像信号の読み出しを制御する。

【００１６】上記メモリ１１から読み出された１ブロッ
ク分の画像信号は、画像信号処理回路１３に入力され、
出力先の表示装置上で表示することができる標準再生速
度の１ブロック分の画像信号、即ち図３のｄの画像出力
信号に変換され、画像信号出力端子１４から出力され
る。

【００１７】具体的には、上記画像信号処理回路１３に
入力された画像信号は出力先の表示装置に適応した画像
信号、例えばカラーテレビジョン用のＮＴＳＣ信号又は
ＰＡＬ信号、及びＲＧＢ信号又はＣ_R ／Ｃ_B ／Ｙ信号等
の多様な画像信号に変換することが可能である。また、
通常のカラーテレビジョン放送方式の画像信号のみでは
なく、パーソナルコンピュータの表示装置へ出力される
画像信号に変換することも可能である。

【００１８】ここで、上記視認可能な時間範囲の画像信
号を０．５秒とすると、４倍速で画像信号が再生される
場合には、上記１ブロック分のｍ＋１フレームは１５フ
レームとなり、２秒分の画像の内の１．５秒分の画像が
失われることになるが、標準の再生速度で０．５秒分の
画像が連続して再生されるので、画像の視認度が向上す
る。

【００１９】また、画像の検索でキューを打つ場合に、
このキューの反応速度は標準速度に対するものであり、
上述のように画像を標準速度で再生することにより、実
際に上記モニタ５の表示画面に対応してキューを打つこ
とが可能になるので、ニュース等の画像の高速ダビング
を行うと同時に、画像の選択を容易に行うことができ
る。

【００２０】尚、上記メモリとしては、先入れ先出しを
行う記憶素子の他に、書き込み及び読み出しの二相制御
を行う記憶素子等を適用することもできる。さらに、２
個のフレームメモリを用いて、それぞれ読み出し専用メ
モリ及び書き込み専用メモリとして切り換えて用いるよ
うにしてもよい。

【００２１】また、図１のカセットテープ２に画像デー
タを記録する際に、この画像データに圧縮エンコード処
理を施し、この圧縮エンコードされた画像データを本発
明に係る映像信号処理装置に入力する際に、伸長デコー
ド処理を施すようにしてもよい。

【００２２】さらに、上記実施例では、４倍速で再生さ
れた画像信号が入力される場合について詳細な説明をし
たが、ｎ倍速で再生される画像信号が入力される場合
で、ｎが整数でない、即ち小数点以下の値をもつときに
は、切り上げたｎの値を用いてフレームメモリを用意
し、また、上記画像信号処理回路１３内にシンクロナイ
ザを付加することにより、上記実施例と同様の効果を得
ることができる。

【００２３】

【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る映像信号処理装置は、ｎ倍速で再生された画像
信号内からｎ分の１の割合で連続する視認可能な時間範
囲の画像の画像信号を取り出し、標準速度の画像信号に
変換することにより、表示された画像内容を容易に視認
することができる。

【００２４】また、上記視認可能な時間範囲の画像の画
像信号を記憶する記憶手段を有し、この記憶手段に上記
ｎ倍速で再生された画像信号内のｎ分の１の画像信号を
書き込みながら標準速度で読み出し、この読み出しが終
了した直後から上記ｎ倍速で再生された画像信号の次に
ｎ倍速で再生された画像信号内のｎ分の１の画像信号の
上記記憶手段への書き込みを開始することにより、表示
された画像内容を容易に視認することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る映像信号処理装置を用いた画像編
集システムの概略的な構成を示す図である。

【図２】本発明に係る映像信号処理装置の概略的な構成
を示す図である。

【図３】図２の構成における各信号のタイミングを示す
図である。

【符号の説明】

１１・・・・・メモリ １２・・・・・制御部 １３・・・・・画像信号処理回路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ｎ倍速で再生された画像信号を処理して
   画像表示装置に供給する映像信号処理装置において、 ｎ倍速で再生された画像信号内からｎ分の１の割合で連
   続する視認可能な時間範囲の画像信号を取り出し、標準
   速度の画像信号に変換することを特徴とする映像信号処
   理装置。
2. 【請求項２】 上記視認可能な時間範囲の画像信号を記
   憶する記憶手段を有し、この記憶手段に上記ｎ倍速で再
   生された画像信号内のｎ分の１の画像信号を書き込みな
   がら標準速度で読み出し、この読み出しが終了した直後
   から次にｎ倍速で再生された画像信号内のｎ分の１の割
   合で連続する視認可能な時間範囲の画像信号の上記記憶
   手段への書き込みを開始することを特徴とする請求項１
   記載の映像信号処理装置。