JPH0720299A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH0720299A
JPH0720299A JP5160901A JP16090193A JPH0720299A JP H0720299 A JPH0720299 A JP H0720299A JP 5160901 A JP5160901 A JP 5160901A JP 16090193 A JP16090193 A JP 16090193A JP H0720299 A JPH0720299 A JP H0720299A
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JP
Japan
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probe
light receiving
receiving member
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auxiliary electrode
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Application number
JP5160901A
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English (en)
Inventor
Takuma Yamamoto
琢磨 山本
Hisao Fujisaki
久雄 藤崎
Yoshihiko Suzuki
美彦 鈴木
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高分解能の撮像装置を提供する。 【構成】導電性を有し、電磁波51が照射されると光電
子52を発する受光部材50、導電性を有する探針5
3、該探針を受光部材に対して相対移動させる駆動手段
69、探針と受光部材との間に流れる電流を測定する電
流測定手段56、および受光部材における探針の位置情
報と、該位置において電流測定手段で測定された電流値
とに基づいて受光部材に照射された電磁波の強度分布を
求める処理手段57とを有する撮像装置において、探針
53の近傍に該探針と電気的に絶縁された補助電極11
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分解能で画像を検出
できる撮像装置、特に、X線のような波長の短い光を使
用する場合に好適な撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】試料等をより詳細に観察したい場合、一
般に波長の短い光を用いて試料の撮像を行なう。このよ
うな短い波長の光としては主にX線が使用されている。
X線を用いると生物試料を光学顕微鏡よりも高い分解能
で、しかも生きたまま観察することができるため、医学
や生物学の分野を中心にX線を用いた撮像装置の開発が
進んでいる。X線を用いた撮像装置としては、軟X線を
用いるX線顕微鏡が開発されつつある。このX線顕微鏡
では、光学系にゾーンプレート、ウォルターミラー、シ
ュワルツシルドミラー等のX線用光学素子が用いられて
おり、これらの素子によって空間分解能(平面方向に対
する分解能)が 0.1μm以下となるようになった。
【0003】ところで、試料像を高分解能で観察する場
合、像が結像される光検出器などの撮像手段自体の分解
能も高くする必要がある。一般に、撮像手段で必要とさ
れる分解能は、光学系での倍率と光学系を構成する光学
素子の分解能との積で表すことができる。光検出器とし
ては、空間分解能が5〜10μm程度であるCCDが一般
に知られている。このCCDをX線顕微鏡の撮像手段と
して用いた場合、X線用光学素子の分解能を前述のよう
に 0.1μmとすると、CCDの分解能に対応させるため
にはX線顕微鏡の光学系の倍率を50〜100 倍にしなけれ
ばならない。しかし、例えば、光学素子にゾーンプレー
トを用いた場合、高倍率を達成するためにはX線の光束
の拡大に応じてゾーンプレートの口径を大きくしなけれ
ばならなかった。ところが、このような大口径のゾーン
プレートは現在の技術では製造が困難である。口径が小
さいと試料透過後のX線の一部だけしか撮像手段で検出
されず、撮像に利用されるX線の光量が減って必要な光
量が得られるまで画像データを積算しなければならなく
なり、撮像時間が長くなるというという問題が生じる。
一方、ウォルターミラーやシュワルツシルドミラーを光
学素子として用いる場合、これらのミラーは倍率を高く
すると反射面の曲率を大きくしなければならない。しか
し、このような曲率の大きいミラーを製造することは技
術的に困難である。以上のような理由から、試料像をよ
り高い分解能で観察しようとすると、光検出器など撮像
手段自体の空間分解能を上げなければならなかった。前
述のように、CCDの空間分解能は5〜10μm程度でX
線の波長から得られる分解能よりも低い。高い分解能を
有する撮像手段としては高解像度写真フィルムが知られ
ているが、このフィルムは感度が低く、長時間露光が必
要になるため撮像時間が長くなるという問題が生じる。
また、現像処理が必要であり、工程が多くなって作業が
煩雑になる。
【0004】そこで、導電性を有する受光部材に画像情
報を含む光(X線)を照射し、受光部材から発する光電
子を検出することで照射された光の強度分布を求め、こ
の分布から前記画像を得る方法が提案された。図4は、
この方法の撮像原理を説明すにためのブロック図であ
る。受光部材50は導電性を有する物質からなり、光
(例えばX線)51が照射されると光の強度に応じた数
の光電子52を発する。電源54によって、受光部材5
0と導電性を有する探針53との間に、この探針53が
正電位となるような電圧を印加した状態で光51を受光
部材50に照射すると、発生した光電子52は探針53
に取り込まれる。その結果、受光部材50と探針53と
の間には光電子52の数に応じた電流が流れる。したが
って、処理手段57により駆動制御手段15を介して移
動手段(アクチュエータ)69を駆動することで、探針
53で受光部材50の光51が照射された領域内を走査
しながら電流測定手段56で前記電流値を測定し、処理
手段57によってこの電流値と探針53の位置情報とを
対応させることで光51の強度分布が求まる。そして、
この強度分布を表示手段58で表示すれば、画面上で像
を観察することができる。この方法では、先端の鋭い探
針53によって受光部材50から発生した光電子52を
取り込んでいるため、探針の鋭さに応じた領域について
照射された光の強度が求まり、他の方法に比べて高い分
解能を得ることが可能となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述のよう
な探針を光電子の検出手段として用いた方法では、CC
D等と較べた場合は高分解能であるが、予想された分解
能よりも低い分解能しか得られないという現象が起きて
いた。本発明は、このような問題に鑑みてなされたもの
で、分解能の高い撮像装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的のために、本発
明者らが従来の装置では所望の分解能が得られない現象
についてその原因を究明したところ、受光部材に照射さ
れる光(電磁波)の照射領域が探針の先端半径よりも大
きいため、探針の先端に対向する位置よりも広い範囲か
ら発した光電子が探針の側面等から取り込まれているこ
とが分かった。つまり、受光部材上の探針に対向する位
置から発した光電子だけでなく、探針の先端半径で予想
される領域よりも広い領域からの光電子までを取り込ん
で画像を求めていたため、所望の空間分解能よりも低い
分解能となっていた。
【0007】そこで、本発明では、導電性を有し、電磁
波が照射されると光電子を発する受光部材、導電性を有
する探針、該探針を前記受光部材に対して相対移動させ
る駆動手段、前記探針と受光部材との間に流れる電流を
測定する電流測定手段、および前記受光部材における前
記探針の位置情報と、該位置において前記測定手段で測
定された電流値に基づいて画像を求める画像検出手段と
を有する撮像装置において、前記探針の近傍に、該探針
と電気的に絶縁された補助電極を設けた(請求項1)。
さらに、前記受光部材と探針との間および前記受光部材
と補助電極との間にそれぞれ所定の電圧を印加する電圧
印加手段を設けた(請求項2)。
【0008】
【作用】本発明の撮像装置は、探針の近傍に設けられた
探針とは電気的に絶縁された補助電極を有しているの
で、受光部材の探針先端に対向する位置以外の領域から
発した光電子はこの補助電極に取り込まれる。そのた
め、探針先端に対向する領域から発した光電子のみが探
針に取り込まれ、探針の鋭さ(先端半径)に応じた高い
分解能が得られる。補助電極は、図1に示すように探針
の先端部の周りを囲むように設置しておくとよい。探針
と受光部材との間には、光電子を取り込み易くするため
に、探針が正電位となるような電圧V1 を印加しておく
とよい。また、補助電極と受光部材との間にも探針が正
電位となるような電圧V2 を印加しておくとよい。
【0009】本発明の撮像装置では、前記電圧V1 、V
2 の値を適宜設定することで撮像の際の検出感度や分解
能を変えることができる。検出感度を上げる場合は、電
圧V 1 を大きくするとよい。また、分解能を上げる場合
は、電圧V2 をV1 より大きくするとよい。電圧V2
1 より大きくすると、受光部材から発した光電子のほ
とんどが補助電極に取り込まれる。そのため、探針に取
り込まれる光電子は、探針先端の極近傍の受光部材から
から発生したものだけとなる。つまり、探針の先端半径
に相当するような狭い領域に対してのみ光の強度を求め
ることが可能となり、分解能が向上する。従って、電圧
2 がV1 より大きい関係を維持して電圧V1 を大きく
すれば、高感度かつ高分解能の撮像装置を得ることがで
きる。例えば、撮像領域が広くて撮像時間が長くなるよ
うな場合、補助電極と受光部材との間に印加する電圧V
2 の値を低くして光電子が探針に取り込まれ易くする
と、電流の測定点間の間隔を広くすることができ撮像速
度を速くすることができる。また、撮像領域が狭い場合
には、前記電圧V2 の値を高くして探針と受光部材との
間の電圧V1 との差を大きくすると、探針に取り込まれ
る光電子の量が制限され、分解能が高くなる。
【0010】このように、本発明においては、分解能が
向上するだけでなく、探針と受光部材との間の電圧V1
と補助電極と受光部材との間の電圧V2 を適宜設定する
ことで、検出感度や分解能を任意に変えて撮像領域の画
像を最適条件で得ることが可能となる。また、本発明で
は、入射光の強度が大きく光電子の放出量が多い場合に
は、探針の走査速度を上げることでリアルタイムでの像
の観察が可能となる。以下、実施例によって本発明の詳
細を説明するが、本発明は実施例に限定されるものでは
ない。
【0011】
【実施例】図1は、本実施例の撮像装置の構成を示すブ
ロック図である。なお、図1において、図4と同一機能
を有する構成要件は、同一符号を付してその説明を適宜
省略する。本発明の撮像装置は、タングステン(W)製
の探針53、探針53の周囲に酸化ケイ素(SiO2)から
なる絶縁膜12を介して形成されたアルミニウム(Al)
製の補助電極11、受光部材50と探針53との間に所
定の電圧V1 を印加する第1の電圧印加手段13、受光
部材50と補助電極11との間に所定の電圧V2 を印加
する第2の電圧印加手段14、探針53と受光部材50
との間に流れる電流を測定する電流測定手段56、探針
53を走査するためのアクチュエータ69とアクチュエ
ータ69をZ方向に移動させる移動テーブル70を駆動
制御するための駆動制御手段15、探針53の受光部材
50に対する位置情報と該位置において電流測定手段5
6で測定された電流値とに基づいて受光部材に照射され
た電磁波の強度分布を求める処理手段57、前記強度分
布を受光部材に照射された電磁波による像として表示す
るCRT58とを有する。駆動制御手段15は、GPI
Bケーブルを通して処理手段57によって制御される。
そして、探針53の受光部材50に対する位置は、アク
チュエータ69および移動テーブル70の移動量をもと
に処理手段57によって検出される。
【0012】補助電極11は、探針53に酸化ケイ素
(SiO2)からなる絶縁膜12を介して設けられており、
アクチュエータ69によって、探針53とともに受光部
材50上を走査できるようになっている。ここで、図5
を用いて探針53に絶縁膜12と補助電極11を形成す
る過程を説明する。 (1)まず、太さ1mmのタングステン製のワイヤーをそ
の一端から5mmまでをエッチング液(NaOH水溶液)に浸
した。そして、ワイヤーを徐々に引き上げて液浸部分を
エッチングにより除去した。引き上げ後、ワイヤーの一
端は、先端半径が約50〜100 nmの鋭い針状に形成され
る。この後、所定の長さ20mmとなるようにワイヤーの他
端側を切断して探針53を得た。(図5a) (2)次に、この探針53の先端部約10mmの表面部分
に、PVD法(物理的気相成長法)により約50nm厚の酸
化ケイ素膜(絶縁膜)12を成膜し、さらに、酸化ケイ
素膜上にアルミニウム膜11を約 200nm厚で成膜した。
(図5b) (3)この後、酸化ケイ素膜12およびアルミニウム膜
11が形成された探針53先端部のさらにその先端側
を、フッ化水素(HF)水溶液80に浸した(図5c)。
そして、タングステンの探針53が先端に現れるまで液
浸部分の酸化ケイ素膜12およびアルミニウム膜11を
エッチングすることで、探針53と電気的に絶縁された
補助電極11を形成した。(図5d) 形成された補助電極11は、銅の細線を銀ペーストで取
り付けることで電気回路に接続した。なお、探針53と
しては、タングステンの他に白金や金を用いてもよい。
また、アルミニウム、銅、タングステン等の金属に白金
または金をコートしたものを使用してもよい。補助電極
11を形成する物質としては、アルミニウムの他に銅、
チタン等を用いることができる。
【0013】図2は、本実施例の撮像装置の構成を示す
概略図である。この撮像装置は、導電性を有する受光部
材50、基台60とこの基台に形成された受光部材50
を支持する支え枠60a、導電性を有する探針53、探
針53に絶縁膜12を介して設けられた補助電極11、
探針53を保持する探針保持具61、探針保持具61を
XYZ方向に移動させる3次元アクチュエータ69、ア
クチュエータ69が設置された移動テーブル70とを備
えている。
【0014】受光部材50は、開口を有するアルミニウ
ム製の基板50aと、この基板50a上に前記開口を塞
ぐように形成された導電性薄膜50bとで構成される。
導電性薄膜50bにおける基板50aの開口に対応する
位置が画像情報を含む光(X線)51が照射される受光
面50cとなる。導電性薄膜50bは、基板50aに接
着した厚さ2μm厚のベリリウム膜とこの膜上に蒸着さ
れた厚さ約50nmの金の膜からなり、アースに接続されて
いる。受光部材50は、探針53と導電性薄膜50bの
金の膜とが対向するように、保持板64を介してボルト
65により支え枠60aに固定される。
【0015】アクチュエータ69は、ピエゾ素子を用い
たチューブスキャナ型と呼ばれるもので、ピエゾ素子に
適当な電圧を印加することで探針53を受光面50cに
対してXY方向に走査させる。このアクチュエータ69
は、探針53をZ方向に移動させる際に微動機構として
機能する。図3は、本実施例で用いたチューブスキャナ
型アクチュエータの概略斜視図である。アクチュエータ
69は、円筒状の圧電セラミックス300の外周面にX
方向走査用の圧電素子に対する電極301a、301b
およびY方向走査用の圧電素子に対する電極302a、
302bが、それぞれX方向同士、Y方向同士で対向す
るように設けられている。圧電セラミックス300の内
周面には、各電極301a、301b、302a、30
2bに対する共通電極303が設けられている。XY方
向に走査するときは、それぞれの方向の各電極間に大き
さが同じで符号の異なる電位を印加する。また、Z方向
に移動させる時は、正負どちらか一方の電圧を設定して
この電圧をX、Y全ての外周面の各電極と共通電極30
3との間にそれぞれ等しく印加することで、素子をZ方
向に伸縮させる。
【0016】本実施例では、アクチュエータ69によっ
て受光部材50の導電性薄膜50bと探針53との間を
所定の間隔に維持した状態で、探針53を受光部材50
に対してXY方向に移動させる。これにより、X線51
が受光部材50に照射された領域で探針53を任意の範
囲で走査させることができる。探針53を走査する移動
速度および走査範囲は、処理手段57からアクチュエー
タ69に送られる走査信号(3角波)の周波数と振幅を
変えることで適宜設定できる。
【0017】移動テーブル70にはアクチュエータ69
が設置され、このアクチュエータ69ごと探針53をZ
方向に移動させる。移動テーブル70は、軸受66を介
してねじ部67で支持されている。ねじ部67は、ねじ
山のピッチが 0.3mmに設定され、基台60に形成された
めねじ部60bに設けられためねじ68と螺合してい
る。図示していない駆動機構によってねじ部67を回転
させると移動テーブル70はZ方向に移動する。この移
動テーブル70は、探針53を導電性薄膜50bに接近
させる際に粗動機構として機能する。
【0018】処理手段57は、駆動制御手段15に探針
53の走査領域を指定する。駆動制御手段15は、この
指令に基づいてアクチュエータ69または移動テーブル
70を駆動制御して探針53を所定の範囲内で走査させ
るとともに、受光部材50(導電性薄膜50b)上での
探針53の位置(XY平面での位置)と、この位置での
信号測定手段56による測定結果とを対応させて、受光
部材50に照射されたX線51の強度分布を求める。探
針53の位置は、測長手段によって測定してもよいし、
走査のためにアクチュエータ69や移動テーブル70を
駆動制御した際の駆動量から求めることもできる。CR
T58は、求めた強度分布をX線51に含まれる画像
(試料像)として画面上に表示する。
【0019】以下、本実施例の撮像装置における撮像過
程を説明する。始めに、探針53と導電性薄膜50bと
の距離の設定を行なう。設定に際しては、まず、電流測
定手段56により探針53と導電性薄膜50bとの間に
流れる電流を測定しながら、処理手段57によって駆動
制御手段15を介して移動テーブル70を受光部材50
に向けて移動させる。この時、探針53には第1の電圧
印加手段13により導電性薄膜50bに対して+5Vの
バイアス電圧を印加しておく。また、補助電極11は、
第2の電圧印加手段14により探針53と同電位に設定
しておく。電流測定手段56が探針53と導電性薄膜5
0bとの間に流れる電流(電界放射)を検出したら、移
動テーブル70を停止させる。次に、探針53および補
助電極11の電位を導電性薄膜50bに対してそれぞれ
+0.5 Vに設定し、駆動制御手段15を介してアクチュ
エータ69を駆動して探針53をさらに導電性薄膜50
bに接近させる。そして、電流測定手段56が、探針5
3と導電性薄膜50bとの間に流れる電流(トンネル電
流)を検出したら探針53の接近動作を止める。この
後、アクチュエータ69によって、探針53を導電性薄
膜50bから離れる方向(Z方向)に前記停止した位置
から約50nm移動させる。以上の操作により、探針53と
導電性薄膜50bとの距離が設定される。この状態で探
針53に導電性薄膜50bに対して+1Vの電圧を印加
したところ、両者の間に電流が流れないことを確認でき
た。従って、探針53で導電性薄膜50bを走査する際
に電流測定手段56で測定される電流値は、光51の照
射によって薄膜50bから発する光電子52の数と対応
することになる。
【0020】探針53と導電性薄膜50bとの距離が設
定されたら、第1の電圧印加手段13により、探針53
の受光部材50に対する電位(V1 )を+0.1 〜2.0 V
に設定する。また、第2の電圧印加手段14により、補
助電極11の受光部材50に対する電位(V2 )をV1
より 0.1〜0.5 V程度高くなるように設定する。そし
て、画像情報(像)を含んだ光(電磁波)51を受光部
材50の受光面50cに照射する。この光51は、例え
ば、X線顕微鏡においては、試料を透過して結像用光学
系により集光されたものである。この後、処理手段57
によって光51が照射された領域から探針53の走査領
域を設定し、アクチュエータ69により探針53をこの
走査領域内で走査させる。なお、受光部材50の導電性
薄膜50bは充分平坦に形成されているので、アクチュ
エータ69によって探針53をXY方向に走査する際
は、Z方向に対するフィードバック制御は行わなくてよ
い。走査中は、電流測定手段56によって探針53と導
電性薄膜50bとの間に流れる電流を測定する。処理手
段57は、受光部材50上での探針53の位置(XY平
面での位置)と、この位置での電流測定手段56による
測定結果とを対応させて受光部材50(走査領域)に照
射されたX線51の強度分布を求める。この強度分布は
CRT58に送られ、顕微鏡における試料像として画面
上に表示される。本実施例では、受光部材50における
探針53の先端付近のみから発生した光電子52の量に
応じて照射された光51の強度分布を求めるため、探針
53の先端半径から期待される所望の分解能に近い分解
能での像が得られる。そのため、従来の装置で得られた
試料像よりも分解能が高くなる。
【0021】第1の電圧印加手段13により受光部材5
0に対する探針53の電位(V1 )を+0.1 〜2.0 V
に、第2の電圧印加手段14により受光部材50に対す
る補助電極11の電位(V2 )をV1 より0.1 〜0.5 V
程度高く設定して前述のように強度分布を求めると、光
電子52の多くは補助電極11に取り込まれるため、探
針先端の極近傍の受光部材からから発生した光電子52
だけが探針53に取り込まれる。そのため、より分解能
が高くなる。これに対して、探針53の受光部材50に
対する電位(V1 )よりも、補助電極11の受光部材5
0に対する電位(V2 )を1V以上高く設定して前述の
ように強度分布を求めると、電流測定手段56で測定さ
れる電流値は減少し、ノイズレベルに近くなる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、探針の
近傍に、探針とは電気的に絶縁された補助電極を設けた
ので、受光部材の探針先端に対向する位置以外の領域か
ら発した光電子はこの補助電極に取り込まれる。そのた
め、探針先端に対向する領域から発した光電子のみが探
針に取り込まれ、探針の鋭さ(先端半径)に応じた従来
よりも高い分解能が得られる。また、探針と受光部材と
の間の電圧と補助電極と受光部材との間の電圧を適宜設
定することで、撮像時の検出感度や分解能を変えること
ができ、撮像領域の画像を最適条件で得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例の撮像装置の構成を示すブロック図
である。
【図2】は、実施例の撮像装置の構成を示す概略図であ
る。
【図3】は、実施例の撮像装置で用いたアクチュエータ
を示す概略斜視図である。
【図4】は、従来の撮像装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】は、探針に絶縁膜および補助電極を形成する過
程を説明するための概略図である。
【主要部分の符号の説明】
11 補助電極 12 絶縁膜 13 第1の電圧印加手段 14 第2の電圧印加手段 15 駆動制御手段 50 受光部材 50a 基板 50b 導電性薄膜 51 光(電磁波、X線) 52 光電子 53 探針 56 電流測定手段 57 処理手段 58 表示手段(CRT) 60 基台 61 探針保持具 66 軸受け 67 ねじ部 68 めねじ部 69 アクチュエータ(駆動手段) 70 移動テーブル(駆動手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有し、電磁波が照射されると光
    電子を発する受光部材、導電性を有する探針、該探針を
    前記受光部材に対して相対移動させる駆動手段、前記探
    針と前記受光部材との間に流れる電流を測定する電流測
    定手段、および前記受光部材における前記探針の位置情
    報と、該位置において前記測定手段で測定された電流値
    とに基づいて前記受光部材に照射された電磁波の強度分
    布を求める処理手段とを有する撮像装置において、 前記探針の近傍に、該探針と電気的に絶縁された補助電
    極が設けられていることを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撮像装置において、 前記受光部材と探針との間および前記受光部材と補助電
    極との間にそれぞれ所定の電圧を印加する電圧印加手段
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
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