JP2000199736A - 走査型近視野顕微鏡 - Google Patents

走査型近視野顕微鏡

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JP2000199736A
JP2000199736A JP11054609A JP5460999A JP2000199736A JP 2000199736 A JP2000199736 A JP 2000199736A JP 11054609 A JP11054609 A JP 11054609A JP 5460999 A JP5460999 A JP 5460999A JP 2000199736 A JP2000199736 A JP 2000199736A
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Tokuo Chiba
徳男 千葉
Hiroshi Muramatsu
宏 村松
Noritaka Yamamoto
典孝 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料表面の形状像及び2次元的な光学特性像
に加えて、試料表面の電位分布を高分解能で観察可能な
走査型近視野顕微鏡を提供する。 【解決手段】 光伝搬体プローブ1をその共振周波数で
振動させて、ダイナミックモードのAFMによって走査
制御する走査型近視野顕微鏡において、光伝搬体プロー
ブ1をグランド電位とし、試料3に交流電圧を印加し、
光伝搬体プローブ1の変位検出信号を周波数分離回路2
4を用いて周波数分離し、表面電位信号を得ると同時
に、光伝搬体プローブ1先端の微小開口から近視野光を
照射して試料3の光学特性を測定することにより、試料
の表面形状、表面電位及び光学特性を同時に測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走査型プローブ
顕微鏡の1つであり、計測物質の微細領域での光学特性
を計測する走査型近視野顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トン
ネル顕微鏡(STM)に代表される走査型プローブ顕微
鏡は、試料表面の微細な形状を観察することができるこ
とから広く普及している。一方、先端が尖鋭化された光
媒体からなるプローブを光の波長以下まで測定試料に近
づけることによって、試料の光学特性や形状を測定しよ
うという試みがあり、いくつかの近接場光顕微鏡が提案
されている。この一つの装置として、試料に対して垂直
に保持した光ファイバープローブの先端を試料表面に対
して水平に振動させ、試料表面とプローブ先端の摩擦に
よって生じる振動の振幅の変化を光ファイバープローブ
先端から照射され試料を透過したレーザー光の光軸のズ
レとして検出し、試料を微動機構で動かすことによっ
て、プローブ先端と試料表面の間隔を一定に保ち、微動
機構に入力した信号強度から表面形状を検出するととも
に試料の光透過性の測定を行う装置が提案されている。
【0003】また、日本国特許第270460号には、
鈎状に成形した光ファイバープローブをAFMのカンチ
レバーとして使用し、AFM動作すると同時に、光ファ
イバープローブの先端から試料にレーザー光を照射し、
表面形状を検出するとともに試料の光学特性の測定を行
う走査型近視野原子間力顕微鏡について記述されてい
る。
【0004】これらの光伝搬体プローブを用いる走査型
プローブ顕微鏡では、試料表面とプローブ先端の摩擦に
よって生じる振動振幅の変化の検出、あるいは試料表面
とプローブ先端に作用する原子間力の検出は、プローブ
の弾性機能、即ちプローブのたわみを検出することによ
り行っている。従来、この弾性機能としては光ファイバ
ー自体の弾性をそのまま使用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般にAFM
のカンチレバーのバネ定数は100分の1N/mから数
N/m程度であるのに対し、光ファイバー自体の弾性機
能を利用する場合のプローブのバネ定数は数N/mから
数100N/mである。プローブのバネ定数が大きい場
合、試料やプローブ先端の損傷の危険があるばかりでな
く、プローブ先端とサンプル間に作用する原子間力をは
じめとする諸物理量の検出感度が劣化する。特開平10
−104244は、バネ定数を小さくした光ファイバー
プローブを使用した走査型近視野顕微鏡が、コンタクト
モード走査や走査型摩擦力顕微鏡などの走査が可能であ
ることが記述されている。しかし、従来の走査型近視野
顕微鏡装置では試料表面の電位を測定することはできな
い。
【0006】本発明の目的は、試料表面の形状像及び2
次元的な光学特性像に加えて、試料表面の電位分布を高
分解能で観察可能な走査型近視野顕微鏡を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係る走査型近視野顕微鏡は、端部に光
を透過する透過口を有する光伝搬体からなり、透過口部
を除く先端部に導電性の金属膜被覆を有する光伝搬体プ
ローブを有し、前記光伝搬体プローブの先端部と測定す
べき試料あるいは媒体表面との間隔を、前記光伝搬体プ
ローブの先端部と前記表面との間に原子間力あるいはそ
の他の相互作用に関わる力が作用する動作距離内に近づ
けた状態で、2次元的な走査手段によって前記試料表面
を走査するとともに、制御手段によって前記表面の形状
に沿って前記光伝搬体プローブを制御し、前記表面の微
小領域に対して、光照射あるいは光検出を行い、試料形
状と2次元光学情報を同時に測定する走査型近視野顕微
鏡において、前記光伝搬体プローブの先端と前記表面を
相対的に垂直方向に振動させる振動手段と、前記光伝搬
体プローブの変位を検出する変位検出手段と、前記変位
検出手段が出力する検出信号に基づいて前記光伝搬体プ
ローブの先端部と前記表面の間隔を一定に保つための制
御手段と、前記光伝搬体プローブ先端部と測定すべき試
料あるいは媒体表面間に交流電圧を印加する電圧印加手
段と、前記印加電圧に起因する前記光伝搬体プローブの
振動を除去するように電圧を帰還する電圧帰還手段とを
有することを特徴とする。
【0008】この発明によれば、光伝搬体プローブの先
端部と試料表面の間隔を一定に保つための制御信号は、
試料表面の形状を反映し、また、前記印加電圧に起因す
る前記光伝搬体プローブの振動を除去するように電圧を
帰還する電圧帰還手段の信号は、試料表面の表面電位を
反映している。従って、光伝搬体プローブ先端の微小開
口で光を入出力することにより試料表面の光学特性、試
料表面形状及び試料表面電位を同時に測定することがで
きる。
【0009】また、請求項2に係る走査型近視野顕微鏡
は、端部に光を透過する透過口を有する光伝搬体からな
り、透過口部を除く先端部に導電性の金属膜被覆を有す
る光伝搬体プローブを有し、前記光伝搬体プローブの先
端部と測定すべき試料あるいは媒体表面との間隔を、前
記光伝搬体プローブの先端部と前記表面との間に原子間
力あるいはその他の相互作用に関わる力が作用する動作
距離内に近づけた状態で、2次元的な走査手段によって
前記試料表面を走査するとともに、制御手段によって前
記表面の形状に沿って前記光伝搬体プローブを制御し、
前記表面の微小領域に対して、光照射あるいは光検出を
行い、試料形状と2次元光学情報を同時に測定する走査
型近視野顕微鏡において、前記光伝搬体プローブの変位
を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段が出力す
る検出信号に基づいて前記光伝搬体プローブの先端部と
前記表面の間隔を一定に保つための制御手段と、前記光
伝搬体プローブ先端部と測定すべき試料あるいは媒体表
面間に交流電圧を印加する電圧印加手段と、前記印加電
圧に起因する前記光伝搬体プローブの振動を除去するよ
うに電圧を帰還する電圧帰還手段とを有することを特徴
とする。
【0010】この発明によれば、請求項1に係わる発明
とはプローブ先端と試料表面の距離制御方法は異なる
が、光伝搬体プローブの先端部と試料表面の間隔を一定
に保つための制御信号は、試料表面の形状を反映し、ま
た、前記印加電圧に起因する前記光伝搬体プローブの振
動を除去するように電圧を帰還する電圧帰還手段の信号
は、試料表面の表面電位を反映している。従って、光伝
搬体プローブ先端の微小開口で光を入出力することによ
り試料表面の光学特性、試料表面形状及び試料表面電位
を同時に測定することができる。
【0011】また、請求項3に係る走査型近視野顕微鏡
は、端部に光を透過する透過口を有する光伝搬体からな
り、透過口部を除く先端部に導電性の金属膜被覆を有す
る光伝搬体プローブを有し、前記光伝搬体プローブの先
端部と測定すべき試料あるいは媒体表面との間隔を、前
記光伝搬体プローブの先端部と前記表面との間に原子間
力あるいはその他の相互作用に関わる力が作用する動作
距離内に近づけた状態で、2次元的な走査手段によって
前記試料表面を走査するとともに、制御手段によって前
記表面の形状に沿って前記光伝搬体プローブを制御し、
前記表面の微小領域に対して、光照射あるいは光検出を
行い、試料形状と2次元光学情報を同時に測定する走査
型近視野顕微鏡において、前記光伝搬体プローブの先端
と前記表面を相対的に垂直方向に振動させる振動手段
と、前記光伝搬体プローブの変位を検出する変位検出手
段と、前記変位検出手段が出力する検出信号に基づいて
前記光伝搬体プローブの先端部と前記表面の間隔を一定
に保つための制御手段と、前記光伝搬体プローブ先端部
と測定すべき試料あるいは媒体表面間に交流電圧を印加
する電圧印加手段と、前記印加電圧に起因する前記光伝
搬体プローブの振動を除去するように電圧を帰還する電
圧帰還手段と、前記表面の微小領域に対して、光照射あ
るいは光検出を行うための光源に光変調を行う変調手段
と、前記印加電圧に起因する前記光伝搬体プローブの振
動検出信号を、前記変調手段の変調信号に対応して位相
検波する位相検波手段とを有することを特徴とする。
【0012】この発明によれば、光伝搬体プローブの先
端部と試料表面の間隔を一定に保つための制御信号は、
試料表面の形状を反映し、また、記印加電圧に起因する
前記光伝搬体プローブの振動を除去するように電圧を帰
還する電圧帰還手段の信号は、試料表面の表面電位を反
映している。従って、光伝搬体プローブ先端の微小開口
で光を入出力することにより試料表面の光学特性、試料
表面形状及び試料表面電位を同時に測定することができ
る。さらに、光照射あるいは光検出を行うための光源に
光変調を行うことにより、光照射、未照射による試料表
面の電位像を同時に測定することが可能である。
【0013】また、請求項4に係る走査型近視野顕微鏡
は、請求項1乃至請求項3の発明において、光伝搬体プ
ローブは、基板状の基部と、前記基板状の基部上に少な
くとも1層以上の積層構造をなす光導波層を有し、前記
光導波層が前記基部より突き出て梁状のカンチレバーを
形成していることを特徴とする。この発明によれば、光
伝搬体プローブは光導波層からなるカンチレバーとして
構成することができ、従来のAFM用カンチレバーと同
等のバネ定数を与えることが可能となる。従って、表面
電位測定に十分な感度を有する走査型近視野顕微鏡を構
成することが可能となる。
【0014】また、請求項5に係る走査型近視野顕微鏡
は、請求項1乃至請求項3の発明において、光伝搬体プ
ローブは、弾性機能を有する部分と、この弾性機能を有
する部分を支持する基部からなり、前記弾性的機能を有
する部分がこの弾性機能部を支持する柱状の基部と一体
に形成されるとともに少なくとも柱状部を有し、この柱
状部の外形が前記柱状基部の外形より細く形成されてい
ることを特徴とする。
【0015】この発明によれば、光伝搬体プローブは細
化した光伝搬体で構成することができ、従来のAFM用
カンチレバーと同等のバネ定数を与えることが可能とな
る。従って、表面電位測定に十分な感度を有する走査型
近視野顕微鏡を構成することが可能となる。また、請求
項6に係る走査型近視野顕微鏡は、請求項4の発明にお
いて、光伝搬体は、薄膜光導波路であることを特徴とす
る。
【0016】この発明によれば、光伝送効率の高い光導
波路を光伝搬体プローブとして用いるため、微小開口へ
の光伝送損失の少ない、または微小開口からの光伝送損
失の少ない走査型近視野顕微鏡を構成することができ、
高感度の光学特性の測定を行うことができる。また、請
求項7に係る走査型近視野顕微鏡は、請求項5の発明に
おいて、光伝搬体は、光ファイバーであることを特徴と
する。
【0017】この発明によれば、光伝送効率の高い光フ
ァイバーを光伝搬体プローブとして用いるため、微小開
口への光伝送損失の少ない、または微小開口からの光伝
送損失の少ない走査型近視野顕微鏡を構成することがで
き、高感度の光学特性の測定を行うことができる。ま
た、請求項8に係る走査型近視野顕微鏡は、請求項1乃
至請求項3の発明において、前記光伝搬体プローブを搭
載する光伝搬体プローブ保持機構は、基材と、圧電素子
と、絶縁膜と、電気的に接地された電極板と積層した構
造であることを特徴とする。
【0018】この発明によれば、前記光伝搬体プローブ
を前記保持機構に搭載するのみで、電位測定上必要とな
る電気的な接地電位を確保できるので、表面電位測定が
正確かつ容易な、走査型近視野顕微鏡を構成することが
できる。また、請求項9に係わる走査型近視野顕微鏡
は、請求項1乃至請求項3の発明において、光伝搬体プ
ローブは、透過口部を除く先端部に導電性の金属膜被覆
を有し、前記金属膜は前記透過口部を囲むように配置さ
れ、前記光伝搬体は前記金属膜の端面より陥没している
ことを特徴とする。
【0019】この発明によれば、前記光伝搬体プローブ
の先端部分は誘電体が配置されず、プローブ先端部は金
属膜被覆のみとなるので、電気的な接地電位を安定させ
ることができ、正確な表面電位測定が行える、走査型近
視野顕微鏡を構成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る走査型近視
野顕微鏡の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。 (実施の形態1)図1は、実施の形態1に係る走査型近
視野顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。
【0021】図1において、実施の形態1に係る走査型
近視野顕微鏡は、光伝搬体プローブ1と、光伝搬体プロ
ーブ1を加振させる圧電素子2と、圧電素子2に加振電
圧を供給する交流電圧源21と、光伝搬体プローブ1の
変位計測用レーザー光源5及びその光検出器6と、光検
出器6で検出した信号を周波数分離する周波数分離回路
24と、光伝搬体プローブ1にレーザー光を導入するた
めのレーザー光源7及びレーザー光導入光学系8と、試
料3及び試料を載せる試料台4と、試料を3次元に移動
させるXYZ移動機構12と、集光光学系9と、反射ミ
ラー10と、試料からの信号光を検出する光検出器11
と、試料に電圧を印加するための電位測定用交流電圧源
22およびオフセット調整回路23と、全体の走査制御
及び形状、光、表面電位などの信号を取得する制御装置
20と、から構成される。
【0022】図4は、光伝搬体プローブ1の一つの例を
示した。基部104には光導波路101が取り付けられ
ている。光導波路101はAFM制御を用いた走査制御
を行うために、先端付近が下向きに曲げられている。光
導波路101の周囲は、後端を除いて金属被覆102で
被覆され、先端部には微小開口103が形成されてい
る。微小開口103の大きさは使用されるレーザー光の
波長以下のサイズで、例えば数10nmである。光導波
路101としては例えば石英系の光導波路が用いられ
る。光導波路の構造は、図4は単層の構造を示している
が、光学的な屈折率の高いコア層を屈折率の低いクラッ
ド層ではさんだ形状の、ステップインデックス型光導波
路を用いることもできる。金属被覆102の厚さは数1
0nmから数100nmで、その材料はアルミニウム、
クロム、金、白金など導電率の高い光反射材料が用いら
れる。基部104は例えば薄膜プロセスで一般にウエハ
ーとして用いられるシリコン基板やガラス基板であり、
製造過程において、光導波路を積層パターニングしたあ
と、エッチングにより素子分離したものである。プロー
ブの長さは数10ミクロンから数100ミクロン、厚さ
は数ミクロン、幅は数10ミクロンから100ミクロン
程度である。このとき、光伝搬体プローブ1をカンチレ
バーとした場合のバネ定数は、100分の数N/mから
数N/mで、一般のAFMカンチレバーのバネ定数と同
等である。
【0023】図5は光伝搬体プローブ1の他の例を示し
た。光ファイバー111は先端部付近が細化され、AF
M制御を用いた走査制御を行うために、先端付近が下向
きに曲げられている。ファイバー111の周囲は、後端
を除いて金属被覆112で被覆され、先端部には微小開
口103が形成されている。微小開口103の大きさは
使用されるレーザー光の波長以下のサイズで、例えば数
10nmである。光ファイバー111は、使用する光源
の波長に応じた設計のシングルモード光ファイバーやマ
ルチモード光ファイバーが用いられる。金属被覆112
の厚さは数10nmから数100nmで、その材料はア
ルミニウム、クロム、金、白金など導電率の高い光反射
材料が用いられる。光ファイバー111の細化された部
分の直径は10ミクロンから60ミクロン程度、長さは
0.5mmから3mmで、そのバネ定数は10分の数N
/mから数10N/mである。
【0024】図7および図8は、光伝搬体プローブの例
を示した図であり、先端の微小開口部付近の縦断面図を
表している。光導波路や光ファイバーなど誘電率の大き
い光伝搬体130は先端付近で錐状をなしている。光伝
搬体130の先端付近の周囲は、金属膜被覆112で被
覆されている。先端には微小開口103が形成されてい
る。微小開口103が形成されている先端面に光伝搬体
130はなく、光伝搬体130は金属膜被覆112の端
面より陥没している。すなわち、光伝搬体プローブ先端
の微小開口付近に誘電体はなく、金属膜被覆103のみ
が配置されている。
【0025】図7および図8に示した光伝搬体プローブ
は、先端の微小開口103部分の形状が異なる。この形
状の違いは、製造方法の違いに起因する。図7に示した
微小開口形状は、従来の光ファイバープローブ製造と同
様に、尖鋭化した光伝搬体130に、微小開口103を
除いて金属膜被覆112を例えば回転蒸着により形成す
る。その後、金属膜被覆112をマスクとし、微小開口
103を通して、先端付近の光伝搬体を等方性エッチン
グすることにより所望の形状を製造することができる。
図8に示した微小開口形状は、尖鋭化した光伝搬体13
0の先端付近の微小開口部分を含めた全体に、例えば蒸
着、スパッタリング、メッキなどの手法により金属膜被
覆112を形成する。その後、集束イオンビームを使用
して微小開口103部分の金属膜被覆を除去することに
より所望の形状を製造することができる。
【0026】以上のような光伝搬体プローブの構造によ
れば、プローブ先端部は金属膜被覆のみとなるので、電
気的な接地電位を安定させることができ、正確な表面電
位測定が行える、走査型近視野顕微鏡を構成することが
できる。図1において、光伝搬体プローブ1の変位検出
は、光てこを示しているが、レーザー干渉計、圧電セン
サー、静電容量センサーなど他の変位検出器も用いるこ
とができる。また、レーザー光導入光学系8は、レンズ
光学系、光ファイバー光学系などが用いられる。
【0027】圧電素子2には、交流電圧源21から、光
伝搬体プローブ1の共振周波数に対応する加振電圧Vr
・sinωrtが印加される。ここで、Vrは電圧振
幅、ωrは光伝搬体プローブの共振周波数、tは時間で
ある。光伝搬体プローブ1の振動は、光てこを構成する
変位計測用レーザー光源5及びその光検出器6で検出さ
れ、周波数分離回路24で生成された周波数ωr成分の
信号を用いて、ダイナミックモードのAFM制御により
走査制御される。試料の走査はXYZ移動機構12で行
われ、その制御は制御装置20によって行われる。
【0028】一方、光伝搬体プローブ1は圧電素子2と
は電気的に絶縁され、かつ、電気的なグランドに接続さ
れている。即ち、光伝搬体プローブはグランド電位とさ
れている。試料台4と電気的に接続された試料3には、
電位測定用交流電圧源22から電圧VACsinωtが
印加される。このとき、試料表面の電位に応じて光伝搬
体カンチレバーには周波数ωの振動が生じる。この周波
数ωの振動は周波数分離回路24で表面電位信号として
分離され、制御装置20へ伝送される。制御装置は、電
圧VACsinωtによる光伝搬体プローブ1の振動が
なくなるようにオフセット調整回路23のオフセット電
圧を調整する。このオフセット電圧が、試料表面の電位
に−1を掛けた値を示している。
【0029】本実施の形態においては、光伝搬体プロー
ブ1の電位を電気的な接地電位とし、試料3に電位測定
用の交流電圧を印加する構成を示した。これとは逆に、
試料3を電気的な接地電位とし、光伝搬体プローブ1に
電位測定用の交流電圧を印加しても電位測定を行うこと
が可能である。さらに、光伝搬体プローブ1を上記のよ
うに、ダイナミックモードのAFM制御により走査制御
しながら、光伝搬体プローブ1の後端に、レーザー光源
7のレーザー光が、レーザー光導入光学系8を用いて導
入される。プローブ先端部の微小開口から試料に近視野
光が照射され、試料を透過したレーザー光は、集光光学
系9及び反射ミラー10を介して光検出器11で検出さ
れる。図1は、光伝搬体プローブ1の先端の微小開口か
ら近視野光を照射するイルミネーションモードの構成を
示しているが、微小開口で試料表面に局在した近視野光
を検出する構成(コレクションモード)や、微小開口か
ら近視野光を照射し、同一の微小開口を用いてサンプル
からの信号光を検出するイルミネーション・コレクショ
ンモードの構成も可能である。
【0030】上記のような走査型近視野顕微鏡の構成に
よれば、試料表面の形状、光学特性に加えて、試料の表
面電位を同時に測定することが可能である。また、光照
射による走査データ、光照射しない場合の走査データを
比較することにより、試料表面電位の光照射(光刺激)
による変化を測定することも可能である。 (実施の形態2)図2は、実施の形態2に係る走査型近
視野顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。
【0031】図2において、図1と同一の構成要素には
同一の番号を付してある。実施の形態2に係る走査型近
視野顕微鏡は、光伝搬体プローブ1と、光伝搬体プロー
ブ1の変位計測用レーザー光源5及びその光検出器6
と、光検出器6で検出した信号を周波数分離する周波数
分離回路24と、光伝搬体プローブ1にレーザー光を導
入するためのレーザー光源7及びレーザー光導入光学系
8と、試料3及び試料を載せる試料台4と、試料を3次
元に移動させるXYZ移動機構12と、集光光学系9
と、反射ミラー10と、試料からの信号光を検出する光
検出器11と、試料に電圧を印加するための電位測定用
交流電圧源22およびオフセット調整回路23と、全体
の走査制御及び形状、光、表面電位などの信号を取得す
る制御装置20と、から構成される。図1に示した実施
の形態1とは、圧電素子2を設置していないところが異
なる。
【0032】電気的にグランド電位とした光伝搬体プロ
ーブ1と試料3の間にバイアス電圧を印加する。即ち、
試料にVACsinωtで表される交流電圧を印加した
とき、光伝搬体プローブ1の先端と試料3表面の静電的
な結合により、光伝搬体プローブ1が励振される。光て
こで検出された光伝搬体プローブ1の振動は、周波数分
離回路24で周波数分離される。
【0033】ここで、2ωの項は光伝搬体プローブ1先
端と試料3表面の距離の項であり、この値を一定とする
ようにXYZ移動機構で高さ制御して走査することによ
り、試料3の表面形状を得ることができる。一方、周波
数ωの項は試料の表面電位の項である。周波数ωの信号
は周波数分離回路24で表面電位信号として分離され、
制御装置20へ伝送される。制御装置は、周波数ωの振
動がなくなるようにオフセット調整回路23のオフセッ
ト電圧を調整する。このオフセット電圧が、試料表面の
電位に−1を掛けた値を示している。
【0034】さらに、光伝搬体プローブ1を上記のよう
に走査制御しながら、光伝搬体プローブ1の後端に、レ
ーザー光源7のレーザー光が、レーザー光導入光学系8
を用いて導入される。プローブ先端部の微小開口から試
料に近視野光が照射され、試料を透過したレーザー光
は、集光光学系9及び反射ミラー10を介して光検出器
11で検出される。図2は、光伝搬体プローブ1の先端
の微小開口から近視野光を照射するイルミネーションモ
ードの構成を示しているが、微小開口で試料表面に局在
した近視野光を検出する構成(コレクションモード)
や、微小開口から近視野光を照射し、同一の微小開口を
用いてサンプルからの信号光を検出するイルミネーショ
ン・コレクションモードの構成も可能である。
【0035】上記のような走査型近視野顕微鏡の構成に
よれば、試料表面の形状、光学特性に加えて、試料の表
面電位を同時に測定することが可能である。また、光照
射による走査データ、光照射しない場合の走査データを
比較することにより、試料表面電位の光照射(光刺激)
による変化を測定することも可能である。 (実施の形態3)図3は、実施の形態3に係る走査型近
視野顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。
【0036】図3において、図1と同一の構成要素には
同一の番号を付してある。実施の形態3に係る走査型近
視野顕微鏡は、光伝搬体プローブ1と、光伝搬体プロー
ブ1を加振させる圧電素子2と、圧電素子2に加振電圧
を供給する交流電圧源21と、光伝搬体プローブ1の変
位計測用レーザー光源5及びその光検出器6と、光検出
器6で検出した信号を周波数分離する周波数分離回路2
4と、光伝搬体プローブ1にレーザー光を導入するため
のレーザー光源7及びレーザー光導入光学系8と、レー
ザー光を振幅変調するための変調装置13と、変調装置
13に変調信号を与える変調信号生成器15と、レーザ
ーの変調信号を参照信号として表面電位信号を位相検波
するための位相検波装置14と、試料3及び試料を載せ
る試料台4と、試料を3次元に移動させるXYZ移動機
構12と、集光光学系9と、反射ミラー10と、試料か
らの信号光を検出する光検出器11と、試料に電圧を印
加するための電位測定用交流電圧源22およびオフセッ
ト調整回路23と、全体の走査制御及び形状、光、表面
電位などの信号を取得する制御装置20と、から構成さ
れる。図1に示した実施の形態1とは、レーザー光の変
調を行うところと、レーザー光の変調に対応して表面電
位信号を位相検波するところが異なる。
【0037】圧電素子2には、交流電圧源21から、光
伝搬体プローブ1の共振周波数に対応する加振電圧Vr
・sinωrtが印加される。ここで、Vrは電圧振
幅、ωrは光伝搬体プローブの共振周波数、tは時間で
ある。光伝搬体プローブ1の振動は、光てこを構成する
変位計測用レーザー光源5及びその光検出器6で検出さ
れ、周波数分離回路24で生成された周波数ωr成分の
信号を用いて、ダイナミックモードのAFM制御により
走査制御される。試料の走査はXYZ移動機構12で行
われ、その制御は制御装置20によって行われる。
【0038】一方、光伝搬体プローブ1は圧電素子2と
は電気的に絶縁され、かつ、電気的なグランドに接続さ
れている。即ち、光伝搬体プローブはグランド電位とさ
れている。試料台4と電気的に接続された試料3には、
電位測定用交流電圧源22から電圧VACsinωtが
印加される。このとき、試料表面の電位に応じて光伝搬
体カンチレバーには周波数ωの振動が生じる。この周波
数ωの振動は周波数分離回路24で表面電位信号として
分離され、制御装置20へ伝送される。制御装置は、電
圧VACsinωtによる光伝搬体プローブ1の振動が
なくなるようにオフセット調整回路23のオフセット電
圧を調整する。このオフセット電圧が、試料表面の電位
に−1を掛けた値を示している。
【0039】さらに、光伝搬体プローブ1を上記のよう
に、ダイナミックモードのAFM制御により走査制御し
ながら、光伝搬体プローブ1の後端に、レーザー光源7
のレーザー光が、変調装置13及びレーザー光導入光学
系8を用いて導入される。変調装置13は変調信号生成
器15からの信号Vo・sinωotに基づいてレーザ
ー光の振幅変調を行う。プローブ先端部の微小開口から
試料に近視野光が照射され、試料を透過したレーザー光
は、集光光学系9及び反射ミラー10を介して光検出器
11で検出される。光検出器11で検出される信号は、
変調装置13によって変調されているので、位相検波す
ることにより信号のS/N比を大きくすることができ
る。図1は、光伝搬体プローブ1の先端の微小開口から
近視野光を照射するイルミネーションモードの構成を示
しているが、微小開口で試料表面に局在した近視野光を
検出する構成(コレクションモード)や、微小開口から
近視野光を照射し、同一の微小開口を用いてサンプルか
らの信号光を検出するイルミネーション・コレクション
モードの構成も可能である。
【0040】一方、周波数分離回路24の表面電位信号
は位相検波器14を用いて、光変調における光照射時の
信号と光未照射時の信号に分けられる。これにより、一
度の走査で光照射時、未照射時の表面電位測定を行うこ
とが可能となる。上記のような走査型近視野顕微鏡の構
成によれば、試料表面の形状、光学特性に加えて、試料
の表面電位を同時に測定することが可能である。また、
光照射あるいは光検出を行うための光源に光変調を行う
ことにより、光照射、未照射による試料表面の電位像を
同時に測定することが可能である。
【0041】(実施の形態4)図6は、実施の形態4に
係る走査型近視野顕微鏡の光伝搬体プローブ保持機構の
概略構成を示す図である。図6において、実施の形態4
に係る走査型近視野顕微鏡の光伝搬体プローブ保持機構
は、基材121と、圧電素子2と、絶縁膜122と、電
気的に接地された電極板123とを積層した構造であ
り、光伝搬体プローブ1は、電極板123に接触するよ
うに搭載される。
【0042】圧電素子2としては通常バイモルフと呼ば
れる圧電セラミクスを用いる。このバイモルフは圧電板
をプラスとマイナスの電極ではさんだ構造であり、ここ
へ直接光伝搬体プローブ1を搭載すると、光伝搬体プロ
ーブ1の電位はバイモルフの電極電位となり、正確な表
面電位計測を行うことができない。図6の構成では絶縁
膜122を介して電気的に接地された電極板123を接
地しているので、光伝搬体プローブは取り付けただけで
確実にグランド電位とすることができる。
【0043】上記のような走査型近視野顕微鏡の光伝搬
体プローブ保持機構によれば、光伝搬体プローブを前記
保持機構に搭載するのみで、電位測定上必要となる電気
的な接地電位を確保できるので、表面電位測定が正確か
つ容易な、走査型近視野顕微鏡を構成することができ
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る走
査型近視野顕微鏡によれば、光伝搬体プローブを用い
て、ダイナミックモードのAFMの手法により試料表面
を走査制御しながら、光伝搬体プローブ先端と試料表面
間にバイアス電圧を印加してその周波数成分から表面電
位を測定すると共に、光伝搬体プローブ先端に形成され
た微小開口から近視野光を照射することにより、試料表
面の形状、光学特性に加えて、試料の表面電位を同時に
測定することが可能である。また、光照射による走査デ
ータ、光照射しない場合の走査データを比較することに
より、試料表面電位の光照射(光刺激)による変化を測
定することも可能である。 また、請求項2に係る走査
型近視野顕微鏡によれば、光伝搬体プローブ先端と試料
表面間にバイアス電圧を印加して光伝搬体プローブを励
振し、その振動の周波数成分から光伝搬体プローブ先端
と試料表面の距離を制御して表面形状を得ると共に、別
の周波数成分から表面電位を測定し、さらに、光伝搬体
プローブ先端に形成された微小開口から近視野光を照射
することにより、試料表面の形状、光学特性に加えて、
試料の表面電位を同時に測定することが可能である。ま
た、光照射による走査データ、光照射しない場合の走査
データを比較することにより、試料表面電位の光照射
(光刺激)による変化を測定することも可能である。
【0045】また、請求項3に係る走査型近視野顕微鏡
によれば、光伝搬体プローブを用いて、ダイナミックモ
ードのAFMの手法により試料表面を走査制御しなが
ら、光伝搬体プローブ先端と試料表面間にバイアス電圧
を印加してその周波数成分から表面電位を測定すると共
に、光伝搬体プローブ先端に形成された微小開口から近
視野光を照射することにより、試料表面の形状、光学特
性に加えて、試料の表面電位を同時に測定することが可
能である。さらに、光照射あるいは光検出を行うための
光源に光変調を行うことにより、光照射、未照射による
試料表面の電位像を同時に測定することが可能である。
【0046】また、請求項4に係る走査型近視野顕微鏡
によれば、請求項1乃至請求項3の発明において、光伝
搬体プローブは光導波層からなるカンチレバーとして構
成することができ、従来のAFM用カンチレバーと同等
のバネ定数を与えることが可能となる。従って、表面電
位測定に十分な感度を有する走査型近視野顕微鏡を構成
することが可能となる。
【0047】また、請求項5に係る走査型近視野顕微鏡
によれば、請求項1乃至請求項3の発明において、光伝
搬体プローブは細化した光伝搬体で構成することがで
き、従来のAFM用カンチレバーと同等のバネ定数を与
えることが可能となる。従って、表面電位測定に十分な
感度を有する走査型近視野顕微鏡を構成することが可能
となる。
【0048】また、請求項6に係る走査型近視野顕微鏡
によれは、請求項4の発明において、光伝搬体を薄膜光
導波路で構成することにより、微小開口への光伝送損失
の少ない、または微小開口からの光伝送損失の少ない走
査型近視野顕微鏡を構成することができ、高感度の光学
特性の測定を行うことができる。また、請求項7に係る
走査型近視野顕微鏡によれば、請求項5の発明におい
て、光伝搬体を光ファイバーで構成することにより、微
小開口への光伝送損失の少ない、または微小開口からの
光伝送損失の少ない走査型近視野顕微鏡を構成すること
ができ、光学特性の測定を行うことができる。
【0049】また、請求項8に係る走査型近視野顕微鏡
によれば、請求項1乃至請求項3の発明において、光伝
搬体プローブを前記保持機構に搭載するのみで、電位測
定上必要となる電気的な接地電位を確保できるので、表
面電位測定が正確かつ容易な、走査型近視野顕微鏡を構
成することができる。また、請求項9に係わる走査型近
視野顕微鏡によれば、請求項1乃至請求項3の発明にお
いて、光伝搬体プローブの先端部分は誘電体が配置され
ず、プローブ先端部は金属膜被覆のみとなるので、電気
的な接地電位を安定させることができ、正確な表面電位
測定が行える、走査型近視野顕微鏡を構成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る走査型近視野顕微
鏡の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る走査型近視野顕微
鏡の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る走査型近視野顕微
鏡の概略構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る光伝搬体プローブの
構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る光伝搬体プローブの
構成図である。
【図6】本発明の実施の形態4に係る走査型近視野顕微
鏡の光伝搬体プローブ保持機構の概略構成を示す図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態に係る光伝搬体プローブの
構成図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る光伝搬体プローブの
構成図である。
【符号の説明】
1 光伝搬体プローブ 2 圧電素子 3 試料 4 試料台 5 変位計測用レーザー光源 6 光検出器 7 レーザー光源 8 レーザー光導入光学系 9 集光光学系 10 反射ミラー 11 光検出器 12 XYZ移動機構 13 変調装置 14 位相検波器 15 変調信号生成器 20 制御装置 21 交流電圧源 22 電位測定用交流電圧源 23 オフセット調整回路 24 周波数分離回路 101 光導波路 102 金属被覆 103 微小開口 104 基部 111 光ファイバー 112 金属被覆 121 基材 122 絶縁膜 123 電極板 130 光伝搬体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 典孝 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA49 AA51 GG04 LL04 LL12 MM03 PP24 UU07 2F069 AA60 AA61 GG01 GG07 GG15 GG52 GG62 HH30 JJ15 LL03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部に光を透過する透過口を有する光伝
    搬体からなり、透過口部を除く先端部に導電性の金属膜
    被覆を有する光伝搬体プローブを有し、前記光伝搬体プ
    ローブの先端部と測定すべき試料あるいは媒体表面との
    間隔を、前記光伝搬体プローブの先端部と前記表面との
    間に原子間力あるいはその他の相互作用に関わる力が作
    用する動作距離内に近づけた状態で、2次元的な走査手
    段によって前記試料表面を走査するとともに、制御手段
    によって前記表面の形状に沿って前記光伝搬体プローブ
    を制御し、前記表面の微小領域に対して、光照射あるい
    は光検出を行い、試料形状と2次元光学情報を同時に測
    定する走査型近視野顕微鏡において、 前記光伝搬体プローブの先端と前記表面を相対的に垂直
    方向に振動させる振動手段と、 前記光伝搬体プローブの変位を検出する変位検出手段
    と、 前記変位検出手段が出力する検出信号に基づいて前記光
    伝搬体プローブの先端部と前記表面の間隔を一定に保つ
    ための制御手段と、 前記光伝搬体プローブ先端部と測定すべき試料あるいは
    媒体表面間に交流電圧を印加する電圧印加手段と、 前記印加電圧に起因する前記光伝搬体プローブの振動を
    除去するように電圧を帰還する電圧帰還手段とを有する
    ことを特徴とする走査型近視野顕微鏡。
  2. 【請求項2】 端部に光を透過する透過口を有する光伝
    搬体からなり、透過口部を除く先端部に導電性の金属膜
    被覆を有する光伝搬体プローブを有し、前記光伝搬体プ
    ローブの先端部と測定すべき試料あるいは媒体表面との
    間隔を、前記光伝搬体プローブの先端部と前記表面との
    間に原子間力あるいはその他の相互作用に関わる力が作
    用する動作距離内に近づけた状態で、2次元的な走査手
    段によって前記試料表面を走査するとともに、制御手段
    によって前記表面の形状に沿って前記光伝搬体プローブ
    を制御し、前記表面の微小領域に対して、光照射あるい
    は光検出を行い、試料形状と2次元光学情報を同時に測
    定する走査型近視野顕微鏡において、 前記光伝搬体プローブの変位を検出する変位検出手段
    と、 前記変位検出手段が出力する検出信号に基づいて前記光
    伝搬体プローブの先端部と前記表面の間隔を一定に保つ
    ための制御手段と、 前記光伝搬体プローブ先端部と測定すべき試料あるいは
    媒体表面間に交流電圧を印加する電圧印加手段と、 前記印加電圧に起因する前記光伝搬体プローブの振動を
    除去するように電圧を帰還する電圧帰還手段とを有する
    ことを特徴とする走査型近視野顕微鏡。
  3. 【請求項3】 端部に光を透過する透過口を有する光伝
    搬体からなり、透過口部を除く先端部に導電性の金属膜
    被覆を有する光伝搬体プローブを有し、前記光伝搬体プ
    ローブの先端部と測定すべき試料あるいは媒体表面との
    間隔を、前記光伝搬体プローブの先端部と前記表面との
    間に原子間力あるいはその他の相互作用に関わる力が作
    用する動作距離内に近づけた状態で、2次元的な走査手
    段によって前記試料表面を走査するとともに、制御手段
    によって前記表面の形状に沿って前記光伝搬体プローブ
    を制御し、前記表面の微小領域に対して、光照射あるい
    は光検出を行い、試料形状と2次元光学情報を同時に測
    定する走査型近視野顕微鏡において、 前記光伝搬体プローブの先端と前記表面を相対的に垂直
    方向に振動させる振動手段と、 前記光伝搬体プローブの変位を検出する変位検出手段
    と、 前記変位検出手段が出力する検出信号に基づいて前記光
    伝搬体プローブの先端部と前記表面の間隔を一定に保つ
    ための制御手段と、 前記光伝搬体プローブ先端部と測定すべき試料あるいは
    媒体表面間に交流電圧を印加する電圧印加手段と、 前記印加電圧に起因する前記光伝搬体プローブの振動を
    除去するように電圧を帰還する電圧帰還手段と、 前記表面の微小領域に対して、光照射あるいは光検出を
    行うための光源に光変調を行う変調手段と、 前記印加電圧に起因する前記光伝搬体プローブの振動検
    出信号を、前記変調手段の変調信号に対応して位相検波
    する位相検波手段とを有することを特徴とする走査型近
    視野顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記光伝搬体プローブは、基板状の基部
    と、 前記基板状の基部上に少なくとも1層以上の積層構造を
    なす光導波層を有し、 前記光導波層が前記基部より突き出て梁状のカンチレバ
    ーを形成していることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれかに記載の走査型近視野顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記光伝搬体プローブは、弾性機能を有
    する部分と、 この弾性機能を有する部分を支持する基部からなり、 前記弾性的機能を有する部分がこの弾性機能部を支持す
    る柱状の基部と一体に形成されるとともに少なくとも柱
    状部を有し、この柱状部の外形が前記柱状基部の外形よ
    り細く形成されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれかに記載の走査型近視野顕微鏡。
  6. 【請求項6】 前記光伝搬体は、薄膜光導波路であるこ
    とを特徴とする請求項4記載の走査型近視野顕微鏡。
  7. 【請求項7】 前記光伝搬体は光ファイバーであること
    を特徴とする請求項5記載の走査型近視野顕微鏡。
  8. 【請求項8】 前記光伝搬体プローブを搭載する光伝搬
    体プローブ保持機構は、基材と、圧電素子と、絶縁膜
    と、電気的に接地された電極板と積層した構造であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の走査型近視野顕微鏡。
  9. 【請求項9】 前記光伝搬体プローブは、前記透過口部
    を除く先端部に導電性の金属膜被覆を有し、前記金属膜
    は前記透過口部を囲むように配置され、前記光伝搬体は
    前記金属膜の端面より陥没していることを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載の走査型近視野顕
    微鏡。
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