JPH07202321A - 光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置

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JPH07202321A
JPH07202321A JP35105193A JP35105193A JPH07202321A JP H07202321 A JPH07202321 A JP H07202321A JP 35105193 A JP35105193 A JP 35105193A JP 35105193 A JP35105193 A JP 35105193A JP H07202321 A JPH07202321 A JP H07202321A
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JP
Japan
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active
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Application number
JP35105193A
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English (en)
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Makoto Ohashi
真 大橋
Hideto Furuyama
英人 古山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高利得で厚い活性層からなる活性領域を実現し
得る構造の光半導体装置を提供すること。 【構成】複数のダブルへテロ構造が積層されてなる活性
領域16と、ダブルヘテロ構造のヘテロ接合面に平行な
方向からキャリアを注入するための半導体電極層18,
19とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光半導体装置に係わ
り、特にダブルヘテロ構造を有する光半導体装置の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどの電子デジタルシステ
ムの高性能化には目覚ましいものがあるが、システムの
高集積化、高性能化に伴い、システムの各階層で信号遅
延、接続網の肥大化などの配線の問題が顕在化しつつあ
る。これらの問題は最近注目されている超並列システム
の性能を制限するほどにまでなってきており、従来技術
の見直しが迫られている。
【0003】光インターコネクションは高速性、並列性
を有する光を信号伝送に用いることで、上記従来の配線
技術が直面している問題を解決しようとするものであ
る。光インターコネクション用の光源としては面型レー
ザが非常に有望であり、盛んに研究開発がなされてい
る。これは単一波長性に優れるとともに、円形狭出射ビ
ームが得られ、しかも、集積化も容易だからである。
【0004】実際のシステムでは光源に加え、減衰した
信号光を直接増幅するアンプが必要となることが予想さ
れる。この場合、モードの結合や集積化を考慮すると、
面型アンプが最も効果的であると考えられる。
【0005】しかしながら、面型アンプの研究や報告
は、面型レーザと比較して、全くといってよいほどな
い。また、実際のシステムにおいては、波長依存性の小
さいアンプが必須であるが、この条件を満たす進行波型
の面型アンプに関する報告は、現在までのところなされ
ていない。
【0006】この理由は、従来技術では高利得の厚い活
性層が得られないからである。この理由は以下の通りで
ある。活性層へのキャリアの注入は、通常、ダブリヘテ
ロ構造のpn接合を通して行なっている。高利得を実現
するには、活性層の深いとろまでキャリアを注入する必
要があるが、キャリアの注入される距離は拡散で制限さ
れ、その距離はμmオーダーである。このため、活性層
を単に厚くしても、深いとろまでキャリアを注入でき
ず、高利得は実現されない。
【0007】図9は、従来のダブルヘテロ構造(n型ク
ラッド73/p型活性層74/p型クラッド層75)か
らなる活性領域のバンドダイアグラムである。
【0008】活性層の厚さが拡散長よりも十分に薄い場
合には、図9(a)に示すように、p型活性層74に電
子71および正孔72が高密度に蓄積される。
【0009】しかし、p型活性層74が厚い場合には、
図9(b)に示すように、少数キャリアである電子は活
性層の奥深くまでは注入されない。
【0010】このような問題を解決するために、基板と
垂直な方向にダブルへテロ構造を構成するpn接合を形
成し、基板と平行な方向からキャリアを注入する方法が
提案されている。
【0011】しかし、活性層の基板に平行な方向の厚さ
や断面積がやはり拡散長で制限されるため、光と活性層
との重なり、つまり、実効的な利得を考慮すると本質的
な解決策にはならない。
【0012】このように従来技術では、活性層を厚くし
ても高利得を実現できないが、このことは面型アンプの
実現を阻んでいる他に以下のような(1)〜(3)の問
題をも生じせしめている。 (1)垂直共振器構造の面型レーザに関しては、上記理
由により活性層を基板と垂直な方向に厚くできない分、
共振器損失を極度に低減する必要がある。特に多層膜反
射鏡の膜厚に関しては厳しい制御が必要とされる。この
ため、製造コストの上昇や歩留まり、信頼性の低下が問
題となる。これは同様な構造を有する他の光半導体装置
についてもあてはまる。 (2)ストライプ型レーザに関しては、活性層が薄膜状
になっているので、出射ビームが偏平化してしまう。こ
のことは光の高効率な結合を妨げるとともに、光学系を
複雑化し、コストの上昇を招いてしまう。これは他のス
トライプ型の光半導体素子についてもあてはまる。 (3)ストライプ型レーザに関しては、更に、出射断面
積を大きくできない分、最大出力が制限されている。こ
のことは大出力を必要とする他の光半導体素子について
もあてはまる。
【0013】また、従来技術では、ダブルヘテロ構造を
構成するpn接合に垂直な方向、いわゆる、縦方向から
電流を注入しているので、これに起因する以下の(1
´)、(2´)の問題が発生する。 (1´)半導体多層膜反射鏡を有する光半導体素子に関
しては、半導体多層膜反射鏡、特にp型の半導体多層膜
反射鏡により素子抵抗が増大してしまう。このため、価
電子帯に現れるヘテロパイクを低減するつくり付けの構
造や、結晶成長時に連続して形成できる半導体多層膜反
射鏡を避け、誘電体多層膜反射鏡を用いる等の新たな対
応策が必須となる。 (2´)光の入力、あるいは出力を基板に垂直な方向に
行なう光半導体素子において、それら入出力を素子の上
面および下面から行なう場合、その両方の入出力端面に
電極の窓を開けなければならず、電流狭窄構造の複雑
化、プロセスの煩雑化を招いてしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来のダ
ブルへテロ構造からなる活性領域にあっては、ダブルへ
テロ構造を構成する活性層を単に厚くしても、深いとこ
ろまでキャリアを注入できず、高利得化が困難であると
いう問題があった。このため、ダブルへテロ構造を用い
た面型アンプは実現されていなかった。また、ダブルへ
テロ構造のストライプ型レーザにあっては、出射断面積
を大きくできず、最大出力が制限されていた。
【0015】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、高利得で厚い活性層か
らなる活性領域を実現し得る構造の光半導体装置を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の光半導体装置は、複数のダブルへテロ構
造が積層されてなる活性領域と、前記ダブルヘテロ構造
のヘテロ接合面に平行な方向からキャリアを注入するキ
ャリア注入手段とを備え、前記ダブルヘテロ構造を構成
するクラッド層は、前記ダブルヘテロ構造内のキャリア
密度が他の部分のそれより高くなるように形成されてい
ることを特徴とする。
【0017】ここで、ダブルヘテロ構造とは、ある半導
体層(活性層)をそれよりバンドギャップエネルギーの
大きな半導体層(クラッド)で挟んだ構造を持ち、且つ
全体としてpn接合あるいはpin構造を構成している
ものであって、注入されたキャリアを高密度に蓄積でき
る構造を意味している。この場合、それぞれの半導体層
は単層である必要はなく、例えば、量子井戸など異なる
バンドギャップエネルギーを持つ複数の半導体層より構
成されていても良い。
【0018】
【作用】本発明によれば、活性領域が複数のダブルへテ
ロ構造により形成され、且つダブルヘテロ構造内のキャ
リア密度面内で中央部のキャリア密度が他の部分のそれ
より高くなるように形成されているので、通常のダブル
ヘテロ構造が単数の場合に比べ、より厚い領域にわたっ
て高密度、且つ有効にキャリアを注入できるようにな
る。つまり、活性領域の実効的な厚さを拡大することが
できる。
【0019】また、キャリアの注入はダブルヘテロ構造
の接合面に平行な方向から行なわれるので、例えば、活
性層の上部および下部に半導体多層膜反射鏡を設けて
も、従来のように、素子抵抗の上昇や、プロセスの煩雑
化は生じない。
【0020】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例に係る面型レ
ーザの概略構成を示す断面図である。
【0021】図中、11はInP基板を示しており、こ
の基板11上には、i型InPバッファ層12を介して
基板に格子整合する半絶縁性の半導体多層膜反射鏡13
が形成されている。
【0022】この半導体多層膜反射鏡13上には、複数
のダブルヘテロ(MDH)構造からなる活性領域16が
形成されている。この活性領域16の具体的な構造例を
図2に示す。
【0023】図2(a)は、n型クラッド層としてのn
型InGaAsP層14と、活性層としての第1のp型
InGaAsP層151 、p型クラッド層としての第2
のp型InGaAsP層152 とからなるダブルヘテロ
構造が積層され,且つ隣接するダブルヘテロ構造のn型
InGaAsP層14が接合しているタイプの活性領域
を示している。
【0024】図2(b)は、第1のp型InGaAsP
層151 の代わりに、i層(低濃度のp型InGaAs
P層)10を用いたpin構造の活性領域を示してい
る。
【0025】図2(c)は、n型InGaAsP層14
と、第1のp型InGaAsP層151 (またはi層
9)、第2のp型InGaAsP層152 とからなるダ
ブルヘテロ構造が積層され、且つ隣接するダブルヘテロ
構造のn型InGaAsP層14とp型InGaAsP
層152 とが絶縁層9を介して接合しているタイプの活
性領域を示している。
【0026】ここで、p型InGaAsP層151 のバ
ンドギャップエネルギーは、n型InGaAsP層1
4、p型InGaAsP層15152 のそれより小さく
なっており、電子がp型InGaAsP層151 に注入
されるようになっている。
【0027】また、p型InGaAsP層151 の厚さ
は、電子の拡散長程度以下となっており、高利得が達成
されるようになっている。
【0028】更に、ダブルヘテロ構造のクラッド層であ
るp型InGaAsP層152 とn型InGaAsP層
14とは、ダブルヘテロ構造内のキャリア密度が実質的
に均一になるように形成されている。
【0029】なお、図2に示したタイプのほかに、図2
(a)〜(c)を適宜組み合わせたタイプのものであっ
ても良い。また、最上層はn型半導層でも、p型半導体
層でもよい。
【0030】活性領域16上には、半絶縁性の半導体多
層膜反射鏡17が形成されている。活性領域16、半導
体多層膜反射鏡17の二つの部分(場合によっては半導
体多層膜反射鏡13の一部またはすべてを含めた三つの
部分)は、リッジ状あるいは柱状になっている。そし
て、このリッジ状あるいは柱状領域側面には半導体電極
層18,19がそれぞれ被着されている。
【0031】このように構成された面型レーザによれ
ば、活性領域16が複数のダブルヘテロ構造から構成さ
れ、且つダブルヘテロ構造内のキャリア密度が実質的に
均一になるように形成されているので、通常の単数のダ
ブルヘテロ構造の場合に比べ、より厚い領域にわたって
高密度にキャリアを注入することができる。つまり、活
性領域の実効的な厚さを拡大することができる。
【0032】更に、本実施例の面型レーザによれば、横
方向(ダブルヘテロ構造の接合面に平行な方向)から電
流を活性領域16に注入できるので、半導体多層膜反射
鏡13,17のどちらにも電流は注入しておらず、半導
体多層膜反射鏡13,17に起因する高素子抵抗化や、
プロセスの煩雑化は生じない。
【0033】更にまた、本実施例のMDH構造を構成す
る各クラッド層は、活性層とのバンドギャップ差を利用
して、活性層にキャリアを閉じ込めるだけではなく、電
子や正孔を、それを注入するキャリア注入層側から中央
部へガイドする役割も合わせ持つことができ、以下の問
題に対処できる。
【0034】すなわち、活性領域の面積が大きくなる
と、一般に、キャリアは中央部へ注入され難くなり、光
の増幅(高利得化)が妨げられるが、クラッド層のシー
ト抵抗を端から中央部へ行くに従い減少するようにすれ
ば、換言すれば、ダブルヘテロ構造の中央部のキャリア
密度が他の部分のそれより高くなるように形成すれば、
キャリアを中央部にガイドできるようになる。
【0035】中央部のシート抵抗は端部の0.8倍であ
れば良いが、この値は0.5倍以下にすることが望まし
い。
【0036】同様な効果は、抵抗に面内分布をつけなく
ても、膜厚、ドーピングレベルを制御して、p型クラッ
ド層のシート抵抗をn型クラッド層の10倍以下にする
ことによっても達成される。この値はなるべく低いほう
が好ましく、具体的には3倍以下にすることが望まし
い。
【0037】なお、半導体多層膜反射鏡13,17はそ
のどちらか一方、あるいはその両方を誘電体多層膜反射
鏡に置き換えることが可能であり、その場合にも本発明
の骨子であるMDH構造により構成された電流注入構造
は変更する必要が無く、同じ効果が得られる。
【0038】更に、上記電流注入構造は、反転分布領域
の周期的な配置を考慮すると、分布反射型の面型レーザ
における整合利得構造や、分布帰還型レーザにも適用で
きる。
【0039】図3は、本発明の第2の実施例に係る面型
レーザの概略構成を示す断面図である。また、図4は、
図3の面型レーザを上からみた平面図である。なお、以
下の図において、前出した図と同一符号は同一部分また
は相当部分を示しており、詳細な説明は省略する。
【0040】本実施例の面型レーザが先の実施例のそれ
と異なる点は、活性領域16の一方の側面に第1のキャ
リア注入層としてのn型InPキャリア注入層20、他
方の側面に第2のキャリア注入層としてのp型InPキ
ャリア注入層21を設けたことにある。
【0041】n型InPキャリア注入層20、p型In
Pキャリア注入層21は、図4に示すように、絶縁層8
によって電気的に分離されている。また、キャリア注入
層20,21の上面にそれぞれ金属電極22,23を設
けられている。
【0042】このように構成された面型レーザでも先の
実施例と同様な効果が得られるのは勿論のこと、活性領
域16がそれよりもバンドギャップエネルギーの大きな
InPキャリア注入層20,21で挾持されているの
で、キャリアを有効に活性領域16に閉じ込めることが
できる。
【0043】また、InPキャリア注入層20,21は
活性領域16よりも屈折率が小さいので、光を効果的に
活性領域16に閉じ込めることができる。
【0044】更に、InPキャリア注入層20,21は
活性領域16から放射される光の波長に対して透明であ
るので、クラッド層としての機能も持つ。これによっ
て、光の導波時における損失を減少できるとともに、光
と活性領域16との重なりが大きくなるので、闘値を低
減できる。
【0045】なお、キャリア注入層は導電性を有し、活
性領域にキャリアを供給するためのものであるが、その
目的はキャリアの注入だけに限定されない。また、キャ
リア注入層は電流を流し得るために低比抵抗層であるこ
とが望ましい。
【0046】図5は、本発明の第3の実施例に係る進行
波型の面型アンプの概略構成を示す断面図である。
【0047】進行波型の面型アンプの場合、垂直共振器
構造の面型レーザの場合と異なり、共振器構造を抑える
必要があるので、活性領域の上部および下部の半導体多
層膜反射鏡の代わりに、誘電体反射防止膜24,25を
設けてある。
【0048】本実施例によれば、活性層の実効的な厚さ
を大きでき、高利得の面型アンプを実現できる。
【0049】更に、電極22,23は素子の上面に設け
られ、素子の下面に設ける必要がないので、素子の上下
面のマスクの位置合せなどが不要になり、プロセスの煩
雑化を回避できる。
【0050】図6は、本発明の第4の実施例に係るスト
ライプ型レーザの概略構成を示す断面図である。
【0051】ストライプ型レーザの場合、垂直共振器構
造の面型レーザの場合と異なり、活性領域16の上部お
よび下部の半導体多層膜反射鏡は必要なく削除してあ
る。その代わりにストライプ方向の出射端面には反射鏡
(不図示)が備わり、これによって共振器構造が形成さ
れている。
【0052】また、活性領域16の下部には、半絶縁性
InGaAsP系のクラッド層26が設けられ、活性領
域16の上部には、半絶縁性InGaAsP系のクラッ
ド層が設けられている。このクラッド層27上には、i
型InP層28が設けられている。
【0053】このように構成されたストライプ型レーザ
でも先の実施例の面型レーザと同様な効果が得られるの
は勿論のこと、更に、光の出射端面の縦横比を1に近づ
けることができ、出射ビームの形状の対称性を高くでき
る。また、出射断面積を大きくできるのでそれだけ高出
力を得ることができる。
【0054】図7は、本発明の第5の実施例に係わる面
型レーザの概略構成を示す断面図である。
【0055】本実施例の面型レーザが第2の実施例のそ
れと異なる第1の点は、活性領域16を構成するp型I
nGaAsP層14の代わりに、InGaAsP系のp
型多重量子井戸層29を用いたことにある。
【0056】第2の点は、n型InPキャリア注入層2
0、p型InPキャリア注入層21の代わりに、それぞ
れ、n型不純物の拡散によって形成されたn型キャリア
注入層30、p型不純物の拡散によって形成されたp型
キャリア注入層31を用いたことにある。
【0057】このように構成された面型レーザでも第3
の実施例と同様な効果が得られるのは勿論のこと、本実
施例の場合、キャリア注入層を不純物拡散によって形成
しているのでその領域の量子井戸層29はディスオーダ
ー化され、キャリアの閉じ込めと光ガイドの機能を持つ
ようになる。
【0058】図8は、本発明の第6の実施例に係る面型
レーザの概略構成を示す断面図である。
【0059】本実施例の面型レーザが第2の実施例のそ
れと異なる点は、活性領域16からのキャリアのオーバ
ーフローを低減するために、p型キャリア注入層21と
活性領域16との間に薄いInAlAs層33を挿入し
たことにある。
【0060】このように構成された面型レーザによれ
ば、第2の実施例と同様の効果を奏する以外に次のよう
な効果も得られる。
【0061】すなわち、InAlAs層27を挿入した
ことで、伝導帯におけるヘテロ障壁を大きくとることが
でき、これによって、電子を有効に活性領域16に閉じ
込めることができ、しきい値のさらなる低減化が図れ
る。
【0062】なお、キャリアのオーバーフローを低減で
きるものであれば、InAlAs層27以外のものを用
いても良い。
【0063】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、例えば、以下のように変形して実施例できる。 (1)上記実施例では、活性領域16のp型InGaA
sP層151 のバンドギャップエネルギーがn型InG
aAsP層14のそれより小さく、p型InGaAsP
層151 がキャリアの閉じ込め領域(活性層)になる場
合を考えたが、両者の役割は逆でもかまわない。 (2)MDH構造を形成する材料は、InGaAsP/
InP系材料に限られるものではなく、他の材料系、例
えば、GaAlAs/GaAs系材料や II-VI族半導体
を用いても良い。 (3)活性領域を構成するp型半導体層,n型半導体層
の形状は平行平板状でなくても良い。 (4)上記実施例では、面型レーザ、ストライプ型レー
ザ、面型アンプの場合について説明したが、本発明は、
他のダブルヘテロ構造を有する光半導体装置、例えば、
LED、変調器などにも適用できる。
【0064】なお、本明細書の記述に用いた平行,垂
直,縦,横といった方向を表わす言葉は、基板を基準に
した表現であり、おおよその方向を示したもので、これ
はあくまで便宜的なものであり、本発明と同様な効果が
得られる限り、その方向は変更してもかまわない。
【0065】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施できる。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、活
性領域が複数のダブルへテロ構造からなり、且つダブル
ヘテロ構造内のキャリア密度が実質的に均一、またはダ
ブルヘテロ構造の中央部のキャリア密度が他の部分のそ
れより高くなるように形成されているので、通常のダブ
ルヘテロ構造が単数の場合に比べ、より厚い領域にわた
って高密度、且つ有効にキャリアを注入できるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る面型レーザの概略
構成を示す断面図
【図2】活性領域の具体的な構造例を示す断面図
【図3】本発明の第2の実施例に係る面型レーザの概略
構成を示す断面図
【図4】図3の面型レーザを上からみた平面図
【図5】本発明の第3の実施例に係る進行波型の面型ア
ンプの概略構成を示す断面図
【図6】本発明の第4の実施例に係るストライプ型レー
ザの概略構成を示す断面図
【図7】本発明の第5の実施例に係わる面型レーザの概
略構成を示す断面図
【図8】本発明の第6の実施例に係る面型レーザの概略
構成を示す断面図
【図9】従来の活性層の問題点を説明するためのバンド
ダイアグラム
【符号の説明】
11…InP基板 12…i型InPバッファ層 13…半導体多層膜反射鏡 14…n型InGaAsP層 151 ,152 …p型InGaAsP層 16…活性領域 17…半導体多層膜反射鏡 18,19…半導体電極層(キャリア注入手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のダブルへテロ構造が積層されてなる
    活性領域と、 前記ダブルヘテロ構造のヘテロ接合面に平行な方向から
    キャリアを注入するキャリア注入手段とを具備してな
    り、 前記ダブルヘテロ構造を構成するクラッド層は、前記ダ
    ブルヘテロ構造内のキャリア密度が他の部分のそれより
    高くなるように形成されていることを特徴とする光半導
    体装置。
JP35105193A 1993-12-28 1993-12-28 光半導体装置 Pending JPH07202321A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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