JPH0720025Y2 - 缶商品包装袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、プラスチックフイルム製缶商品包装袋に関す
るものである。

［従来の技術］ 一般に、缶商品の販売はパックしたままで販売すると売
り場面積の効率を下げるので、消費者の注文を受け手か
ら紙パックに缶商品を詰めて販売している。

しかし、スーパーなどの売り場及び一般の商店において
も、包装された状態で陳列され、その包装のまま持ち帰
りできるのが包装の手間の簡便さとレジ等の混雑解消の
点から好まれて来た。

従来より、このような目的のためにジュース、缶ビール
などを数本包装する場合は、第５図のような手提げ部付
きの紙製の箱パックに入れて販売している。

しかし、紙製の箱パックなどのように、例えば、第５図
の６本の缶パックを缶を直立にして陳列するとパックを
２段にすることも困難であり、また、無理して２段にす
ると少しの衝撃等で売り場で缶の包装パックが転落す
る。

缶商品の場合、包装のまま持ち帰る便利さと、売り場面
積の効率向上とは二律背反の関係にあり両者を同時に解
決するのは困難と考えられていた。

スーパーなどの売り場では包装されたまま陳列してその
まま持ち帰りできる形態のものが望ましい。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案は、数本の缶の包装においても、１列の帯状の缶
包装をかさ張らない吊り下げ方式で陳列でき、それを持
ち帰るときは手提げ吊り下げ方式に包装を売り場で即座
に変更でき、そのまま持ち帰るのに便利な缶商品包装袋
を提供することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案者は、上記課題を達成するため缶類を一列に縦に
並べて吊り下げこれを二つ折りにして持ち帰る方式を発
想し、この方式を具現できる缶商品包装袋の構造を種々
工夫して試験して本考案を完成するに至った。

すなわち、本考案は、表裏２枚のプラスチックフイルム
により円筒状袋体部を形成し、該袋体部の上部及び下部
に、厚手のプラスチックシートからなる手提げ部を設
け、該袋体部表裏のいずれか一方のフイルムの略中央に
水平にフイルムの弛み部を設けた缶商品包装袋を提供す
るものである。

本考案の缶商品包装袋の袋体部及び手提げ部に使用する
プラスチックフイルム及び厚手のプラスチックシートの
材質は機能の上から特に制限はないが、製造上からは熱
可塑性樹脂を材質とするものが望ましい。

本考案の円筒状袋体部は一体構造の筒状フイルムで形成
してもよいが、２枚のフイルムを重合して両側縁を融着
して形成することができる。

本考案の缶商品包装袋の手提げ部は、厚手のプラスチッ
クシートを袋体部フイルムに接続する。

本考案の缶商品包装袋の場合、この接続は片方だけで、
収納商品の重量を十分支える強度を有する必要がある。

本考案の缶商品包装袋の表裏いずれか一方の略中央部に
は袋体部を二つ折りにしたときに袋体部が商品を収納し
たままで円滑に曲がるように弛み部を設けてある。

本考案の缶商品包装袋を実施例の図面により、さらに詳
細に説明する。

本実施例は、表フイルム１と裏フイルム２が周辺12及び
13で融着して円筒状袋体部を形成している。該袋体部の
上部には厚手のプラスチックシート３からなる芯材を有
する手提げ部５が取り付けてある。本実施例の手提げ部
は、袋体部フイルムから一体的に連続したフイルムが厚
手プラスチックシートの上縁で表フイルム１と裏フイル
ム２が連続していて、手提げ部５の下縁７で表フイルム
１と裏フイルム２及びプラスチックシート３が３枚一体
に融着されている。下縁７のすぐ下に沿って開口部８が
設けてあり、これを封口する接着剤を塗布した封口片９
により該開口部を封口することができる。

封口片９を設ける代わりに、表フイルム１を延設し、こ
れを封口片として、ヘッダー下縁に接着剤で固定する方
法も実施することができる。

いずれの場合も封口片の接着は、封口片先端又はこれに
対向する面に接着剤を塗布しておき、その上に、剥離紙
を貼付する常法の封口方法を使用することができる。

袋体部の下部にも同様の構造の手提げ部６が設けてあ
る。

手提げ部の幅は、袋体部の幅より狭くしてある。これに
より、分厚い缶を入れた場合に収納袋体部と手提げ部の
幅が同じになるようにしてある。

裏袋体部２の略中央部には裏フイルム２から連続的なフ
イルムにより弛み部10が形成されている。

弛み部10によって、第４図のように収納袋体部を二つ折
りしたときに円滑に袋体部を曲げることができる。

第４図のように曲げたとき弛み部10に缶を一つ入れるよ
うにすることもできる。

弛み部10を製作する場合、長尺の表フイルム及び裏フイ
ルムの連続フイルムシートを送り出し、裏フイルム２に
弛み部用のガゼット折りを形成させて、前記表裏の連続
を重合して袋体部の幅毎に融断する常法によって製作す
るが、この融断工程の前に袋体部と弛み部の外側が融着
しないように融断防止剤を塗布して弛み部を製造するこ
とができる。

この融着防止を弛み部10のフイルムの側縁を融着させな
いように融着防止剤を塗布することもできる。

なお、弛み部10は裏フイルム２の中央に設けるとはかぎ
らず、中央より収納する缶の約半径に相当する分ずらし
て設けることができる。

この場合、第４図のように、弛み部10のフイルム16が二
つ折りの片方の袋の底のようになる。

本実施例では、手提げ部の指孔を切り込み11により形成
している。

この切り込みにより形成される舌片部15は上下手提げ部
を合わせて吊り下げるときに、他方の手提げ部の指孔に
該舌片部を差し込み、吊り下げるときの指にかかる力を
緩和して、指が痛くなるのを防ぎ持ちやすくする作用を
有する。

本実施例の缶商品包装袋を使用するときは、開口部８か
ら缶を複数個入れ、上部の手提げ部５を指孔15により第
３図のように吊り下げることができる。

このように吊り下げて売り場に陳列すればかさばらずに
効率的に缶を陳列することができる。そして、持ち帰る
ときは第４図のように折り曲げて両方の手提げ部を重ね
合わせて吊り下げることができる。

［考案の効果］ 本考案の缶商品包装袋は数個の缶を一緒にパック包装す
ることができ、缶を一列に並べて吊り下げて陳列するこ
とができるので陳列スペースを取らず、しかも、本考案
の缶商品包装袋に設けた弛み部を設けたことによって、
そのまま二つ折りにして消費者が持ち帰ることができる
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の缶商品包装袋の一実施例の正面図であ
り、第２図はその縦断面図であり、第３図及び第４図は
本実施例の使用形態を示す正面図及び縦断面図であり、
第５図は従来の缶パックを示す斜視図である。 図中の符号は1;表フイルム、2:裏フイルム、3,4:厚手プ
ラスチックシート、5,6:手提げ部、7:手提げ部下縁融着
線、8:開口部、9;封口片、10;弛み部、11;切り込み、1
2,13;周縁融着部、14;収納缶、15;指孔舌片部、16;弛み
部フイルムである。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】表裏２枚のプラスチックフイルムにより円
   筒状袋体部を形成し、該袋体部の上部及び下部に、厚手
   のプラスチックシートからなる手提げ部を設け、該袋体
   部表裏のいずれか一方のフイルムの略中央に水平にフイ
   ルムの弛み部を設けた缶商品包装袋。
2. 【請求項２】袋体部の上部及び／又は下部に開口部を設
   けた請求項１記載の缶商品包装袋。
3. 【請求項３】厚手のプラスチックシートからなる手提げ
   部の幅を袋体部の幅より狭くした請求項１記載の缶商品
   包装袋。
4. 【請求項４】厚手のプラスチックシートからなる手提げ
   部を指孔の上縁を残して切り込みを入れて形成した請求
   項１記載の缶商品包装袋。