JPH07200145A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JPH07200145A
JPH07200145A JP35107893A JP35107893A JPH07200145A JP H07200145 A JPH07200145 A JP H07200145A JP 35107893 A JP35107893 A JP 35107893A JP 35107893 A JP35107893 A JP 35107893A JP H07200145 A JPH07200145 A JP H07200145A
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JP35107893A
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Inventor
Arao Satou
荒尾 佐藤
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光を使用して座標位置を検出できる位置検出
装置において、高い分解能にて移動送光体の位置検出を
可能にする。 【構成】 回転ミラー2aと2bが回転すると、基準光
源10からの光が受光検出部6aと6bにより検出さ
れ、さらにライトペン1の光源1aからの光が受光検出
部6aと6bにより検出される。基準光源10が検出さ
れた時刻と光源1aが検出された時刻とから角度θ3と
θ4を知ることができる。基準光源10の向きとX軸と
の角度θ1とθ2は予め解っているため、ライトペン1の
位置する方向とX軸との角度AとBを算出できる。両回
転ミラー2aと2bの距離(pa+pb)と両角度Aと
Bとからライトペン1の位置を特定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の範囲内を移動す
る光源または光反射体などの移動送光体からの光を2箇
所で検出して、移動送光体の位置または軌跡を検出する
位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータへの座標入力装置として用
いられている従来の位置検出装置は、マトリクス状に配
列された電気的配線と、入力ペンとを有し、入力ペンと
電気的配線との電気的または磁気的な結合により、入力
座標位置が検出されるものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の座
標入力装置は、複数の電気的配線をマトリクス状に高精
度に配置しなくてはならないため、装置の構造が複雑で
価格の高いものとなっている。また外部からの電磁ノイ
ズに弱く、自らも電磁ノイズを発する欠点がある。上記
の電磁ノイズを発しない入力装置として、光を用いるも
のも開発されているが、光源の位置の検出精度が充分な
ものではない。本発明は上記従来の課題を解決するもの
であり、電磁ノイズを発しない光手段を用いて移動送光
体の位置を高い精度にて検出できるようにした位置検出
装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による位置検出装
置は、所定距離を介して配置された2つの回転ミラー
と、それぞれの回転ミラーからの反射光を検出する受光
部と、両回転ミラーを介して各受光部に光を与えること
のできる検出範囲内にて移動する移動送光体と、移動送
光体からの光が受光部にて検出された時刻での両回転ミ
ラーの基準位置からの回転角度または回転に要した時間
を検出する検出手段とが設けられていることを特徴とす
るものである。
【0005】上記において、固定された基準光源を設
け、この基準光源からの光が受光部にて検出された時刻
を回転ミラーの基準位置とすることが好ましい。
【0006】また、受光部として、回転ミラーからの反
射光を集光する集光レンズと、回転ミラーにより集光光
軸が移動する方向に2分割された光検出素子とを設け、
両光検出素子の受光出力の差がゼロとなったときを受光
部での検出時とすることができる。
【0007】さらに、移動送光体からの光をいずれかの
受光部が検出した時刻t1から次に受光部が光を検出し
た時刻t2までの時間をta、時刻t2から次に受光部が
光を検出した時刻t3までの時間をtbとし、時刻t1か
ら時刻t3までの時間内に検出された両回転ミラーの回
転角度に基づいて移動送光体の2点の仮想位置Q1とQ2
を算出し、さらにQ1とQ2をそれぞれ頂点とし且つQ1
とQ2を結ぶ線上に共通の頂点がある相似比ta:tb
の相似三角形を算出し、この相似三角形の算出を繰返す
ことにより移動送光体の移動軌跡を求める演算部を設け
ることもできる。
【0008】
【作用】上記手段では、所定の範囲内を移動する移動送
光体が設けられている。この移動送光体はライトペンな
どの移動光源、またはいずれかの位置に固定された光源
からの光を反射できる移動反射体などである。2つの回
転ミラーはそれぞれが一定の角速度にて回転する。移動
送光体からの光はそれぞれの回転ミラーにより反射さ
れ、回転ミラーがある回転角度となったときに、回転ミ
ラーからの反射光がそれぞれ受光部により検出される。
受光部にて反射光が検出された時刻での、各回転ミラー
の基準位置からの回転角度または回転に要した時間を検
出することにより、両回転ミラーへの移動送光体からの
入射角が検出できる。この2つの入射角から移動送光体
の座標位置を算出することができる。
【0009】上記の回転ミラーの基準位置は回転ミラー
の所定の回転位置となるが、例えば固定された基準光源
からの光が受光部により検出された時点を回転ミラーの
基準位置とし、移動送光体からの光が受光部にて検出さ
れた時点での回転ミラーの回転角度または回転時間を上
記基準位置からのものとして算出すれば、移動送光体か
ら回転ミラーへの光の入射角の検出精度を高めることが
できる。
【0010】また、検出部の一例としては、回転ミラー
からの反射光が集光レンズにより集光されて、2分割の
光検出素子により検出される。回転ミラーの回転角度に
より両光検出素子の受光出力に差が生じるが、両受光出
力の差がゼロとなったときを受光部での検出時とすれ
ば、回転ミラーからの反射光の検出を高精度にでき、ま
た差動アンプを設けるのみで高精度な検出が可能である
ため、回路構成も簡単になる。
【0011】さらに移動送光体の移動速度が速いときに
は、一方の受光部が光を検出した時刻と他方の受光部が
光を検出した時刻とで移動送光体の位置が変わることが
ある。この場合には、受光部が光を検出した時刻の時間
を計数し、この時間比に基づいた相似三角形の演算を行
うことにより、移動送光体の移動軌跡を最小の誤差にて
検出できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は本発明の位置検出装置の実施例としてコ
ンピュータ用の座標入力装置を示す部材配置および回路
ブロック図、図2は回転ミラーと受光部との関係を示す
図1の一部拡大図、図3(A)は検出出力に基づく差動
出力の波形図、図3(B)は検出パルスを示す波形図で
ある。図1では、直交座標X−Yが示されている。X−
Y座標のX軸に沿って所定の距離を開けて回転ミラー2
a,2bが設けられている。各回転ミラー2aと2bは
立方体であり、X−Y座標面に垂直な4側面が反射面と
して使用されている。図1の実施例では、各回転ミラー
2aと2bの回転軸OaとObが、X軸によりも−Y側
に少しだけずらされて配置されている。それぞれの回転
ミラー2aと2bはステッピングモータなどのモータ
M,Mにより回転駆動される。回転ミラー2aの回転方
向は反時計回りであり、回転ミラー2bの回転方向は時
計回りである。また、回転ミラー2aのひとつの反射面
がX軸に垂直となったときのこの反射面とX軸の原点0
との距離はpaであり、回転ミラー2bのひとつの反射
面がX軸に垂直となったときのこの反射面とX軸の原点
0との距離はpbである。paとpbは等しいほうが位
置検出の演算が容易であるが、paとpbが異なった距
離であってもよい。
【0013】X軸上には、回転ミラー2aからの反射光
を検出する受光検出部6aと、回転ミラー2bからの反
射光を受光する受光検出部6bとが設けられている。受
光検出部6aには、集光レンズ3aと、この集光レンズ
3aのほぼ焦点位置にある受光素子4が設けられてい
る。同様に受光検出部6bには集光レンズ3bと、この
集光レンズ3bのほぼ焦点位置にある受光素子5が設け
られている。集光レンズ3aと3bは、その光軸がX軸
と一致している。受光素子4は2分割のピンホトダイオ
ードなどであり、その光検出素子4Rと4Lは、Y軸方
向に分割され且つその分割中心がX軸上に位置してい
る。同様に受光素子5も2分割のピンホトダイオードな
どであり、その光検出素子5Rと5Lは、Y軸方向に分
割され且つその分割中心がX軸上に位置している。な
お、図2に示すように、両受光検出部6aと6bでは、
集光レンズ3aと受光素子4、および集光レンズ3bと
受光素子5とがケース7内に収納され、集光レンズ3a
または3bの有効径内にて捕捉された光のみが受光素子
4または5に検出されるようになっている。また光源と
しては赤外光が使用されるため、必要に応じてケース7
の開口部(集光レンズ3aまたは3bの前方)に可視光
フィルタを設けることが好ましい。
【0014】符号1は移動送光体の一例としてのライト
ペンである。ライトペン1の先端には、赤外光を発する
光源1aが設けられている。光源1aからは赤外光が連
続的に発光され、あるいは所定周期にてパルス発光され
る。外来光の検出ノイズを低減させるためと発光電源の
節減のためにはパルス発光の方が好ましいが、連続発光
であっても検出動作に問題はない。このライトペン1の
移動範囲は、光源1aからの光が、各回転ミラー2a,
2bに反射されて受光検出部6aと6bにより検出でき
る面積内である。またY軸上には基準光源10が固定さ
れている。この基準光源10は赤外光を連続発光しまた
はパルス発光するものである。この基準光源10からの
光が受光検出部6aと6bにより検出されたとき、各回
転ミラー2aと2bは、基準位置となる。
【0015】次に回路構成について説明する。受光素子
4のそれぞれの光検出素子4Rと4Lからの出力は、検
出回路11aと11bに与えられ、両検出回路11aと
11bの出力が差動アンプ12に与えられる。同様に受
光素子5のそれぞれの光検出素子5Rと5Lからの出力
は検出回路13aと13bに与えられ、検出回路13a
と13bからの出力が差動アンプ14に与えられる。上
記検出回路11a,11bと13a,13bは、各光検
出素子4R,4L,5R,5Lの受光出力電流を電圧値
に変換して出力するものであり、差動アンプ12と14
からはそれぞれの検出電圧の差動出力が得られる。ここ
で、X軸よりも−Y側(X軸よりも図示下側)に位置す
る光検出素子4Rと5Rからの検出電圧をRとし、X軸
よりも+Y側に位置する光検出素子4Lと5Lからの検
出電圧をLとすると、各差動アンプ12と14とから、
V=R−Lの差動出力が得られる。
【0016】図3(A)は差動出力を縦軸とし、時間を
横軸として示したものである。図2において、基準光源
10またはライトペン1の光源1aからの光は回転ミラ
ー2bの平面の反射面により反射される。この反射光は
ほぼ平行光であり、この反射光の中心光軸をH0とす
る。反射光は集光レンズ3bにより集光されて受光素子
5により検出されるが、この集光光軸は反射光の中心光
軸H0とともにその角度が変化する。回転ミラー2bの
時計方向への回転により、中心光軸H0および集光光軸
は、図2の(イ)の向きから(ロ)の向きに移動する。
この移動により光検出部5Rと5Lでの検出電圧RとL
の比が変化する。よって差動アンプ14からの差動出力
Vは図3(A)に示す変化を示す。この差動出力Vがゼ
ロになったとき(図3(A)のと)、回転ミラー2
bからの反射光の中心光軸H0が、X軸と一致しまたは
平行になる。これは図1の左側の受光検出部6aの検出
出力に基づく差動アンプ12からの出力においても同じ
である。図1に示すように、差動アンプ12と14から
の差動出力は、それぞれ検出パルス生成部15と16に
与えられる。図3(B)に示すように、検出パルス生成
部15と16では、差動アンプ12と14とからの差動
出力がゼロとなった時刻に立ち上がるワンショットパル
スが生成される。この検出パルスが演算制御部17に与
えられる。
【0017】以下の説明では、差動アンプ12または1
4からの差動出力がゼロになり検出パルス生成部15ま
たは16からワンショットの検出パルスが得られたとき
を、それぞれの受光検出部6aと6bにより光が検出さ
れた時点(または時刻)として説明している。各回転ミ
ラー2aと2bを回転させるモータMとしては、前述の
ようにステッピングモータを使用できる。図1の実施例
では、基準パルス発生部19からモータドライバ18に
基準パルスが与えられ、この基準パルスが駆動パルスと
して用いられ、回転ミラー2aと2bがステップ回転駆
動される。また基準パルス発生部19から演算部17
へ、モータドライバ18に与えられたのと同じ基準パル
スが与えられる。基準パルスの1周期あたりのモータM
の回転角度が解るため、演算制御部17において、基準
パルスをカウントすることにより、回転ミラー2aと2
bの回転角度を角度の単位で認識でき、または基準パル
スをカウントすることにより時間の単位としても認識で
きる。また、モータMとしては、定速回転するDCモー
タやDCサーボモータを用いることができる。この場合
には、演算制御部17に与えられるクロック信号のカウ
ントにより、図3(B)に示す検出パルスの間隔を時間
として計数し、これと回転ミラー2aと2bの回転角速
度とから、回転ミラー2aと2bの回転角度を算出でき
る。
【0018】次に、上記位置検出装置の動作を説明す
る。この位置検出装置では、モータドライバ18により
モータMが連続駆動され、回転ミラー2aは反時計方向
へ、回転ミラー2bは時計方向へ、それぞれ連続的に一
定の角速度で回転させられる。その回転数は、例えば1
秒間に数10回転または100回転程度の高速回転であ
る。ライトペン1の先端の光源1aが、検出範囲内の座
標位置(x0,y0)にある場合の位置検出動作について
説明する。図2に示す右側の回転ミラー2bの反射面に
より、固定された基準光源10からの光が反射される
が、これが受光検出部6bの受光素子5に検出され、反
射光の中心光軸H0がX軸に一致しまたは平行となった
とき、差動アンプ14からの差動出力がゼロになり、検
出パルス生成部16からは図3(B)にてで示す時刻
に検出パルスが生成される。さらに回転ミラー2bが回
転し、ライトペン1の先端の光源1aから発せられて回
転ミラー2bにより反射された光の中心光軸H0がX軸
と平行となったときに、パルス生成部16からの時刻
に検出パルスが生成される。
【0019】上記との時刻の検出パルスが演算制御
部17に与えられると、演算制御部17にて、基準光源
10を検出してからライトペン1の光源1aが検出され
たときまでの回転ミラー2bの回転角度θ4が演算され
る。図1の実施例のように、モータMがステッピングモ
ータであり、基準パルス発生部19からの基準パルスが
駆動パルスとして使用されている場合には、単位パルス
あたりの回転ミラー2bの回転角度が解っているため、
演算制御部17にて基準パルスをカウントすることだけ
で、前記回転角度θ4を検出できる。またモータMがD
CモータやDCサーボモータであって、定速回転駆動さ
れているものである場合には、モータMの回転角速度
と、の時刻の検出パルスとの時刻の検出パルスとの
時間Δtを知ることにより、前記回転角度θ4を演算で
きる。例えば、回転ミラー2bの角速度をΩ(deg/se
c)とすると、回転ミラー2bからの反射光の中心光軸
H0の回転(スキャン)角速度は、2・Ω(deg/sec)で
ある。この角速度2・Ω(deg/sec)に時間Δtを乗じ
ることにより、回転角度θ4が算出される。
【0020】基準光源10と回転ミラー2aの反射面を
結ぶ直線(ハ)とX軸との成す角度θ2は予め解ってい
るため、ライトペン1の光源1aと回転ミラー2aの反
射面とを結ぶ直線(ニ)とX軸との成す角度Bは、B=
θ2+θ4にて算出できる。同様にして、基準光源10か
ら回転ミラー2aを経た反射光の中心光軸がX軸に一致
しまたは平行になったときに、検出パルス生成部15か
ら得られる検出パルスと、ライトペン1の光源1aから
回転ミラー2aを経た反射光の中心光軸がX軸に一致し
たときに検出パルス生成部15から得られる検出パルス
との、検出時間から、直線(ホ)と(へ)の成す角度θ
3が検出される。基準光源10に至る直線(ホ)とX軸
との角度θ1は予め解っているため、ライトペン1の光
源1aへ向かう直線(へ)と、X軸との成す角度Aは、
A=θ1+θ3により算出できる。上記の検出角度Aおよ
びBと、両回転ミラー2aと2bの反射面の距離(pa
+pb)により、三角形が決められ、これによりライト
ペン1の光源1aの位置を算出することが可能である。
すなわち演算制御部17にて
【0021】
【数1】 の演算を行うことにより、ライトペン1の光源1aのX
−Y座標上の位置(x0,y0)を算出できる。
【0022】なお、上記のライトペン1の光源1aの検
出動作は、一方の受光検出部6aにてライトペン1の光
が検出されたときと、他方の受光検出部6bにてライト
ペン1の光が検出されたときとの両時点において、ライ
トペン1の位置が移動していないことを前提としてい
る。ただし、両回転ミラー2aと2bは、1秒間に数1
0回転または100回転程度の高速回転であり、検出パ
ルス生成部15と16とから生成される検出パルスの時
間間隔は非常に短くなっている。よって、ライトペン1
が通常の手書き動作の速度にて移動している限りにおい
ては、受光検出部6aと受光検出部6bとで光が検出さ
れとき、ライトペン1はほぼ停止しているのと同じであ
る。よって、手書き入力中のライトペンの位置検出の誤
差はほとんど問題にならない。
【0023】ただし、ライトペン1の移動速度が非常に
速い場合には、検出誤差が生じる場合がある。例えば図
4と図5に示すように、回転ミラー2aの回転により、
P1の位置にあるライトペン1の光が検出され、X軸に
対するP1の方向の角度A1が検出されたとする。その後
にライトペン1の光源1aがP2に移動したときに、他
方の回転ミラー2bの回転により、ライトペン1の光が
検出され、X軸に対するP2方向の角度B1が検出された
とする。この両検出角度A1とB1とで前記数1の演算処
理を行うと、三角形の頂点が仮想位置Q1となり、ライ
トペン1の光源1aが実際のライトペンの移動軌跡から
外れた仮想位置Q1にあると認識されてしまう。ただ
し、この検出誤差は、以下の補完の演算を行うことによ
り解消できる。
【0024】まず、回転ミラー2aと2bの回転速度が
速いため、一方の受光検出部6aにてライトペン1の光
が検出されてから、他方の受光検出部6bによりライト
ペン1の光が検出されるまでの時間はきわめて短く、ま
た手書き動作などによりこの短い時間内にライトペン1
を移動させることのできる距離も限られている。したが
って、以下のa)、b)、c)を前提条件にできる。 a)光の検出の1周期内でのライトペン1の移動速度は
ほぼ一定である。 b)光の検出の1周期内でのライトペン1の移動軌跡α
はほぼ直線である。 c)光の検出の1周期での検出角度の差例えば角度A1
とA2の角度差はほぼゼロである。
【0025】これを前提条件として演算制御部17では
以下の演算が行われる。図4におけるαはライトペン1
の光源1aの移動軌跡を示しており、図5は図4の微小
範囲(V部)を拡大して示している。また、図6はこの
ときの各検出パルス生成部15と16から得られる検出
パルスを示している。図5と図6において、図示左側の
回転ミラー2aの回転により、P1の位置にあるライト
ペンの光が検出されたときの検出角度をA1(X軸と直
線(へ)との成す角度を意味する)とし、P3の位置に
移動した光が検出されたときの検出角度をA2とする。
そして角度A1が検出されたときに検出パルス生成部1
5にて生成される検出パルスの立ち上り時刻をt1、角
度A2が検出されたときの検出パルスの立ち上り時刻を
t3とする。
【0026】同様に、図示右側の回転ミラー2bの回転
により、P2の位置に移動した光が検出されたときの検
出角度をB1(X軸と直線(ニ)との成す角度を意味す
る)とし、P4の位置に移動した光が検出されたときの
検出角度をB2とする。そして角度B1が検出されたとき
に検出パルス生成部16にて生成される検出パルスの立
ち上り時刻をt2とし、角度B2が検出されたときに検出
パルス生成部16にて生成されるパルスの立ち上り時刻
をt4とする。そして図6では、時刻t1からt2までの
時間をta、時刻t2からt3までの時間をtbとしてい
る。
【0027】図5において、角度A1が検出され且つ角
度B1が検出された時点で前記数1の演算を行うと、軌
跡αから外れた仮想位置Q1が算出される。また角度A2
が検出された時点では、角度A2と角度B1とにより、仮
想位置Q2が算出される。ここで、前記前提条件b)と
c)とから、三角形P2・Q1・P1と三角形P2・Q2・
P3は相似である。さらに前記前提条件a)から両三角
形の相似比はta:tbである。また両相似三角形の共
通の頂点となるP2は、Q1とQ2を結ぶ直線上にある。
よって、Q1を頂点とする三角形P2・Q1・P1と、Q2
を頂点とする三角形P2・Q2・P3との相似比から、軌
跡α上の座標P2を算出することができる。この算出を
各角度検出ごとに繰り返すことにより、実際にライトペ
ン1が移動した軌跡αを求めることができる。
【0028】また、例えば、図7に示すように、ライト
ペン1がP1からP2からP3へと移動し、左側の回転ミ
ラー2aの回転によりP1の位置の光が検出されて、そ
のときの角度A1が算出され、その後に、右側の回転ミ
ラー2bの回転によりP2とP3の位置の光が検出され、
角度B1とB2が算出されたとする。この場合も角度A1
とB1とに基づく数1の演算にて、仮想位置Q1が算出
され、角度A1と角度B2とから仮想位置Q2が算出され
てしまう。このとき、Q1を頂点とする三角形Q1・P1
・P2と、Q2を頂点とする三角形Q2・P1・P3とが相
似であり、両三角形の相似比は、ta:tbである。ま
た両三角形の共通の頂点P1がQ1とQ2を結ぶ線上に位
置している。この相似三角形の算出により位置P1を算
出することができる。この演算を繰返すことにより、実
際のライトペンの移動軌跡αを特定できる。
【0029】図7では、左側の回転ミラー2a側で光が
検出された後に、右側の回転ミラー2b側にて2回光が
検出された場合を想定しているので、この算出方法で
は、外部ノイズなどにより、回転ミラー2aの回転によ
る角度A2の検出が1回分欠落したような場合の補完と
しても利用できる。またライトペン1が移動することに
よる検出誤差の他の補完方法として、ライトペン1の光
源1aがある方向へ移動していることが解るので、この
移動方向に応じて一方の回転ミラーの回転位相をずらす
ことが考えられる。例えばライトペン1がZ軸よりも+
X方向へある一定長以上移動していることが解った時点
で、左側の回転ミラー2aの反時計方向への回転位相を
若干遅らせる。これにより、両回転ミラー2aと2bの
回転により角度Aと角度Bの検出が行われる時間差をな
るべく短くでき、ある時点での検出角度AとBとで求ま
る点(Q1など)と実際の軌跡αとの誤差を最小にでき
る。
【0030】なお、図1の実施例では、2分割された光
検出素子4R,4Lおよび5R,5Lの検出出力の差に
より、回転ミラーからの反射光の中心光軸がX軸に平行
となったことが検出されるようになっているが、図8に
示すように、分割されていない単一の光検出素子5aお
よび集光レンズ3bをX軸上に配置してもよい。この場
合、回転ミラーからの反射光の中心光軸のスキャン動作
により、光検出素子5aからの検出出力は図9(A)の
ように変化する。この検出出力がピークとなるときに、
反射光の中心光軸がX軸に一致しまたは平行となる。よ
って図9(A)の出力を微分回路に与え、図9(B)の
微分出力を得れば、この微分出力がゼロになるとき受光
出力のピーク位置が検出されたことになる。
【0031】また、図1の実施例では基準光源10を設
け、この基準光源10の光が検出されたときを基準とし
て、ライトペンを検出するまでの角度θ4とθ3を検出し
ているが、例えば回転ミラー2aと2bの反射面がX軸
と垂直になったときを機械的なスイッチなどにより検出
し、この検出時を基準としてライトペンの光を検出する
までの角度AとBを検出してもよい。また、回転ミラー
2aと2bに回転角度の検出器を接続し、この検出器か
ら得られるパルスを演算制御部17に与え、ライトペン
の光が検出されるまでのパルスをカウントして、各回転
ミラーの回転角度を検出してもよい。
【0032】また移動送光体はライトペンのような移動
光源に限られず、例えば先端に球面状の反射体を有する
ペンなどを使用し、基準光源10あるいは他の固定光源
からの光を前記反射体により反射して、回転ミラー2a
と2bに送ってもよい。また反射ミラー2aと2bは、
三角柱形状で3つの反射平面を有するもの、または5面
以上の反射面を有するものにできるが、検出角度AとB
を広く確保するためには、回転ミラーの反射面の数は少
ない方がよい。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明では、回転ミラー
を使用し、その回転角度を検出することにより、移動送
光体からの入射光の角度を高精度に検出でき、移動送光
体の位置検出の分解能を高めることができる。
【0034】また、固定された基準光源により回転ミラ
ーの基準位置を設定することにより、回転ミラーの回転
誤差による検出精度の低下を防止できる。
【0035】また、受光部に2分割の光検出素子を設け
ることにより、回転ミラーからの反射光の検出を簡単な
回路で高精度に行えるようになる。
【0036】さらに移動送光体の移動速度が速い場合で
あっても、検出された仮想位置を頂点とする相似三角形
を演算することにより、移動送光体の移動軌跡の検出ず
れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置検出装置の一実施例としてコンピ
ュータの座標入力装置を示す部材配置および回路ブロッ
ク図、
【図2】図1に示す一方の回転ミラーと受光検出部との
位置関係を示す部分拡大図、
【図3】(A)は差動アンプからの差動出力を示す波形
図、(B)は検出パルスの波形図、
【図4】ライトペンが高速にて動いたときの実際の軌跡
と検出位置とのずれを説明する説明図、
【図5】図4のV部の拡大平面図、
【図6】図4と図5に示す検出状態での検出パルスの生
成タイミングを示す波形図、
【図7】ライトペンが高速にて動いたときの検出位置の
ずれの他の例を示す拡大平面図、
【図8】受光検出部の他の実施例を示す平面図、
【図9】(A)は図8に示す受光検出部の受光出力を示
す波形図、(B)は(A)の出力の微分波形を示す波形
図、
【符号の説明】
1 ライトペン(移動送光体) 1a 光源 2a,2b 回転ミラー 3a,3b 集光レンズ 4,5 受光素子 6a,6b 受光検出部 10 基準光源 11a,11b,13a,13b 検出回路 12,14 差動アンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定距離を介して配置された2つの回転
    ミラーと、それぞれの回転ミラーからの反射光を検出す
    る受光部と、両回転ミラーを介して各受光部に光を与え
    ることのできる検出範囲内にて移動する移動送光体と、
    移動送光体からの光が受光部にて検出された時刻での両
    回転ミラーの基準位置からの回転角度または回転に要し
    た時間を検出する検出手段とが設けられていることを特
    徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 固定された基準光源が設けられ、この基
    準光源からの光が受光部にて検出された時刻が回転ミラ
    ーの基準位置とされる請求項1記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 受光部には、回転ミラーからの反射光を
    集光する集光レンズと、回転ミラーにより集光光軸が移
    動する方向に2分割された光検出素子とが設けられ、両
    光検出素子の受光出力の差がゼロとなったときが受光部
    での検出時とされる請求項1または2記載の位置検出装
    置。
  4. 【請求項4】 移動送光体からの光をいずれかの受光部
    が検出した時刻t1から次に受光部が光を検出した時刻
    t2までの時間をta、時刻t2から次に受光部が光を検
    出した時刻t3までの時間をtbとし、時刻t1から時刻
    t3までの時間内に検出された両回転ミラーの回転角度
    に基づいて移動送光体の2点の仮想位置Q1とQ2を算出
    し、さらにQ1とQ2をそれぞれ頂点とし且つQ1とQ2を
    結ぶ線上に共通の頂点がある相似比ta:tbの相似三
    角形を算出し、この相似三角形の算出を繰返すことによ
    り移動送光体の移動軌跡を求める演算部が設けられてい
    る請求項1記載の位置検出装置。
JP35107893A 1993-12-28 1993-12-28 位置検出装置 Pending JPH07200145A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100785783B1 (ko) * 2005-12-08 2007-12-18 한국전자통신연구원 실내에서 이동 로봇의 위치 파악 방법 및 장치
JP2009085799A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Stanley Electric Co Ltd 二次元位置検出装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100785783B1 (ko) * 2005-12-08 2007-12-18 한국전자통신연구원 실내에서 이동 로봇의 위치 파악 방법 및 장치
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