JPH0720001U - 車輌用モータの速度検出器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は車輌用モータの速度検出器に関し、
特に、電子回路を有する検出器筺体と電源のグランドと
の間を絶縁状態とすることにより、外来ノイズを遮断す
ることを特徴とする。 【構成】 本考案による車輌用モータの速度検出器は、
検出器筺体(4)と電源(3)のグランド端子(3b)との間は電
気的に絶縁状態であるため、外来ノイズが発生した場合
でも、この外来ノイズは電子回路内には入ることがな
く、安定した出力信号(1A)を得ることができる構成であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車輌用モータの速度検出器に関し、特に、電子回路を有する検出器 筺体と電源のグランドとの間を絶縁状態とすることにより、外来ノイズを遮断す るための新規な改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、用いられていたこの種の車輌用モータの速度検出器としては、一般に、 図２で示す構成が採用されていた。 すなわち、図２において符号１で示されるものは、電子回路であり、この電子 回路１には車輌用モータ（図示せず）の速度を検出するための検出素子２が接続 され、この検出素子２の検出信号２ａは前記電子回路１に入力されて処理される ように構成されている。 前記電子回路１からは速度データの出力信号１Ａが出力され、この電子回路１ は電源３の＋Ｖ端子３ａ及びグランド端子３ｂに接続されている。また、前記グ ランド端子３ｂはコンデンサＣを介して前記電子回路１を保持する筺体４に接続 されている。

【０００３】 従って、外部からの外来ノイズが発生した場合、この外来ノイズはコンデンサ Ｃ内に蓄電され、電子回路は外来ノイズの影響を受けることがないように構成さ れている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の車輌用モータの速度検出器は、以上のように構成されていたため、次の ような課題が存在していた。 すなわち、筺体と電源のグランドとの間がコンデンサを介して接続されている ため、このコンデンサの定格耐圧を越えないレベルでの外来ノイズに対しては耐 ノイズフィルタとなり電子回路への影響を防止することができるが、このコンデ ンサの定格耐圧を越える外来ノイズがきた場合には、コンデンサ自体が破壊され 、ショートモードの故障となり、電子回路内に直接外来ノイズが入り込み、電子 回路の故障となることがあった。

【０００５】 本考案は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、電子回 路を有する検出器筺体と電源のグランドとの間を絶縁状態とすることにより、外 来ノイズを遮断するようにした車輌用モータの速度検出器を提供することを目的 とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案による車輌用モータの速度検出器は、車輌用モータの速度を検出するた めの検出素子からの検出信号を検出器筺体に設けた電子回路部で処理すると共に 、前記電子回路部を電源に接続するように構成した車輌用モータの速度検出器に おいて、前記検出器筺体と前記電源のグランド端子との間は電気的に絶縁状態に した構成である。

【０００７】 さらに詳細には、前記電子回路部の外面及び前記検出器筺体の内面を絶縁薄膜 でコーティングした構成である。

【０００８】

【作用】

本考案による車輌用モータの速度検出器においては、電子回路を保持する検出 器筺体が電源のグランド端子に対して絶縁薄膜等で電気的に完全に絶縁されてい るため、例えば、外部から外部ノイズが入力した場合、この外来ノイズは電子回 路部に入力することはなく、電子回路の機能を完全に維持することができる。

【０００９】

【実施例】

以下、図面と共に本考案による車輌用モータの速度検出器の好適な実施例につ いて説明する。なお、従来例と同一又は同等部分については同一符号を付して説 明する。 図１において符号１で示されるものは、電子回路であり、この電子回路部１に は車輌用モータ（図示せず）の速度を検出するための検出素子２が接続され、こ の検出素子２の検出信号２ａは前記電子回路部１に入力されて処理されるように 構成されている。

【００１０】 前記電子回路部１からは速度データの出力信号１Ａが出力され、この電子回路 部１は電源３の＋Ｖ端子３ａ及びグランド端子３ｂに接続されている。また、前 記グランド端子３ｂと電子回路部１を保持する箱状の検出器筺体４とは、従来の コンデンサＣを用いることなく、何ら接続されておらず、電気的に完全な絶縁状 態に構成されている。 また、図面には示されていないが、プリント基板よりなる電子回路部１の外面 １ａ及び検出器筺体４の内面４ａに絶縁薄膜のコーティングを施した場合も同様 の作用が得られる。

【００１１】 従って、前述の構成において、検出素子２により、車輌用モータ（図示せず） の速度を検出し、電子回路部１によって速度データを出力信号１Ａとして出力し ている時に、外部から外部ノイズが到来した場合でも、グランド端子３ｂと検出 器筺体４との間にはコンデンサが存在していないため、外部ノイズが電子回路１ 内に入ることはなく、安定した出力信号を得ることができる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案による車輌用モータの速度検出器は、以上のように構成されているため 、次のような効果を得ることができる。 すなわち、電源のグランド端子と検出器筺体とが電気的に絶縁されているため 、外部ノイズの到来においても外部ノイズを電子回路内へ導くことがなく、安定 した出力信号を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による車輌用モータの速度検出器を示す
ブロック図である。

【図２】従来構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ 電子回路部 ２ 検出素子 ３ 電源 ４ 検出器筺体 ２ａ 検出信号 ３ｂ グランド端子 １ａ 外面 ４ａ 内面

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輌用モータの速度を検出するための検
   出素子(2)からの検出信号(2a)を検出器筺体(4)に設けた
   電子回路部(1)で処理すると共に、前記電子回路部(1)を
   電源(3)に接続するように構成した車輌用モータの速度
   検出器において、前記検出器筺体(4)と前記電源(3)のグ
   ランド端子(3b)との間は電気的に絶縁状態となるように
   構成したことを特徴とする車輌用モータの速度検出器。
2. 【請求項２】 前記電子回路部(1)の外面(1a)及び前記
   検出器筺体(4)の内面(4a)を絶縁薄膜でコーティングし
   た構成よりなる請求項２記載の車輌用モータの速度検出
   器。