JPH07200015A - 多関節作業機の軌跡制御装置 - Google Patents

多関節作業機の軌跡制御装置

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JPH07200015A
JPH07200015A JP33688093A JP33688093A JPH07200015A JP H07200015 A JPH07200015 A JP H07200015A JP 33688093 A JP33688093 A JP 33688093A JP 33688093 A JP33688093 A JP 33688093A JP H07200015 A JPH07200015 A JP H07200015A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偏差フィードバックを加えた軌跡制御におい
て最適な一対のアームを選択して軌跡制御不能状態を極
力少なくする。 【構成】 一対の駆動アームを選択して軌跡対象部位を
軌跡制御駆動する際、軌跡対象部位の目標軌跡からのず
れ量をアームの角速度指令値にフィードバック制御する
軌跡制御装置において、軌跡制御のために駆動される一
対のアームのうち偏差フィードバックに使用されるアー
ムを選択する条件として、アームの時計回り方向および
反時計回り方向がともストロークエンドでないアームを
選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3本以上のアームを有
する多関節作業機の軌跡制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】3本以上のアームを有する多関節作業機
で軌跡制御を行う場合、駆動アームを2本選択し、残り
のアームは固定する方式がとられる。駆動すべき2本の
アームを選択する方式として特開平2−287804号
公報に開示されている方法が知られている。この方法
は、駆動アームとして、アームを回動させたときに軌跡
制御対象部位がX(水平)方向に最大となりY(垂直)
方向に最小となるアームと、Y方向に最大となりX方向
に最小となるアームを選択する。そして、それぞれのア
ームについて制御方向に対してストロークエンドか否か
の判定を行なっている。
【0003】たとえば、垂直下げの軌跡制御を行なう場
合、図11(a)に示すような姿勢のときは第3アーム
4がY軸方向の制御に最も適したアームとして、第1ア
ーム1がX軸方向の制御に最も適したアームとして選択
される。アームの回動方向は作業方向がY軸方向となっ
ているので第3アーム3が時計回りに回動する。第1ア
ーム1は第3アーム3の回動により生じる軌跡制御位置
からのずれを補正する動きをするため、角度A34に応
じて時計回りあるいは反時計回り方向に回動する。
【0004】さらに、直線軌跡制御を行なう場合とし
て、特開平1−278623号公報に開示されている方
法が知られている。この従来技術では、Y方向を作業方
向にX方向を修正方向にしている。アーム先端を作業方
向に軌跡制御するときの修正方向のずれ量(偏差Δx)
を検出し、そのずれ量と速度指令レバーにより与えられ
る作業方向の速度指令値YVとから偏差修正方向の速度
指令値XVを求める。そして、アーム先端が予め定めた
軌跡の方向に運動するように両方向の速度指令値により
2つのアームを駆動するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記2つ
の方式を組合せて使用する場合につぎのような問題点が
ある。図11(b)のような状態で第1アーム1が反時
計回り方向でストロークエンドだったとすると、第3ア
ーム3と第1アーム1での組合わせでは偏差フィードバ
ック制御ができないという問題がある。
【0006】本発明の目的は、偏差フィードバックを加
えた軌跡制御において最適な一対のアームを選択して軌
跡制御不能状態を極力少なくするようにした多関節作業
機の軌跡制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1およ
び図4に対応づけて説明すると、本発明は、関節を介し
て回動可能に連結された3本以上のアームと、それらの
アームを駆動するアクチュエータと、各アームの姿勢を
検出する姿勢検出手段100と、軌跡対象部位の目標軌
跡からのずれ量を演算するずれ量演算手段604と、軌
跡制御対象部位の目標軌跡に沿う作業方向の作業速度を
指令する速度指令手段200と、ずれ量と前記作業速度
とに基づいて目標軌跡に直交する修正方向の修正方向速
度指令値を演算する修正方向速度指令値演算手段600
と、入力信号に応じて2本のアームを選択し、選択した
2本のアームに応じた拘束条件を出力する拘束条件選択
手段300(300A)と、前記拘束条件と検出された
アーム姿勢と作業速度指令値と修正方向速度指令値とに
基づいて、軌跡制御対象部位が目標軌跡上を移動するよ
うに、選択されたアームの回動角速度を演算するアーム
角速度制御値演算手段400と、演算されたアーム角速
度でアームが回動するように前記アクチュエータを駆動
する駆動制御値演算手段600とを具備する多関節作業
機の軌跡制御装置に適用される。そして、上述した目的
は、上記拘束条件選択手段300において、前記作業方
向の移動量が最大となり、前記修正方向には最小となる
アームを選択するとともに、修正方向には最大となり作
業方向には最小となるアームであって、いずれかの回動
方向がストロークエンドではないアームを選択し、選択
した2本のアームに応じた拘束条件を出力することによ
り達成される。また、上記拘束条件選択手段300Aに
おいて、前記作業方向の移動量が最大となり、前記修正
方向には最小となるアームを選択するとともに、修正方
向には最大となり作業方向には最小となるアームであっ
て、前記ずれ量によるフィードバック制御を行なわない
場合のアーム回動方向とフィードバック制御を行なう場
合のアーム回動方向とが同一である場合にはその回動方
向でストロークエンドでないアームを選択し、選択した
2本のアームに応じた拘束条件を出力するようにして
も、上記目的を達成できる。
【0008】
【作用】拘束条件選択手段300は、移動量が修正方向
には最大となり作業方向には最小となる修正方向側アー
ムを選択する場合、いずれかの回動方向がストロークエ
ンドでない修正方向側アームを選択し、その拘束条件を
各速度演算手段400に入力する。修正方向速度指令値
演算手段600は、軌跡制御対象部位と目標軌跡との間
の偏差に応じて修正方向速度指令値を演算し、その修正
方向速度指令値と、作業方向速度指令値が角速度指令値
演算手段400に入力される。そしてその演算結果が制
御手段500に入力されて一対のアームが演算された角
速度で駆動される。上記拘束条件選択手段300Aは、
移動量が修正方向には最大となり作業方向には最小とな
る修正方向側アームを選択する場合、前記ずれ量による
フィードバック制御を行なわない場合のアーム回動方向
とずれ量によるフィードバック制御を行なう場合のアー
ム回動方向とが同一であれば、その方向でストロークエ
ンドでないアームを選択する。
【0009】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0010】
【実施例】
−第1の実施例− 図1〜図6により、図7に示す4本アーム式作業機に本
発明を適用する場合について説明する。図7において、
下部走行体LT上に旋回可能に上部旋回体USが設けら
れ、これらにより作業機本体CMが構成される。上部旋
回体USには第1アーム1が回動可能に設けられ、その
先端に第2アーム2が回動可能に設けられ、その先端に
第3アーム3が回動可能に設けられ、その先端に第4ア
ーム4が回動可能に設けられており、各アーム1〜4は
それぞれ油圧シリンダ5〜8により駆動される。第4ア
ーム4の先端には作業用アタッチメント、例えばアース
オーガ掘削ユニット9がピン結合される。図10に示す
ように、第4アーム4に代えて例えば掘削バケット等の
作業用アタッチメントを取付け、油圧シリンダ8により
回動可能としても良い。この場合は作業用アタッチメン
トATの姿勢角一定制御が行われる。
【0011】図2(a)のようにこの作業機の座標を定
義し、以下の説明はこの座標に従う。図2(a)に示す
ように、点Oを第1アーム1の回動支点とし、第1〜第
4のアーム1〜4の長さをL1〜L4、相対角度をT1〜
T4、各アーム先端の座標を(X1,Y1)、(X2,Y
2)、(X3,Y3)、(X4,Y4)とするとき、各座標
はそれぞれ、
【0012】
【数1】 X1=L1cosT1 …(1) Y1=L1sinT1 …(2)
【数2】 X2=X1+L2cos(T1-T2) …(3) Y2=Y1+L2sin(T1-T2) …(4)
【数3】 X3=X2+L3cos(T1-T2-T3) …(5) Y3=Y2+L3sin(T1-T2-T3) …(6)
【数4】 X4=X3+L4cos(T1-T2-T3-T4) …(7) Y4=Y3+L4sin(T1-T2-T3-T4) …(8) と表すことができる。したがって、第4のアーム4先端
の速度X4V,Y4Vは、
【0013】
【数5】 X4V=−T1V・L1sinT1 −(T1V-T2V)・L2sin(T1-T2) −(T1V-T2V-T3)・L3sin(T1-T2-T3) −(T1V-T2V-T3V-T4V)・L4sin(T1-T2-T3-T4) …(9) ただし、T1V,T2V,T3V,T4Vはそれぞれ角速度を表
わす。
【数6】 Y4V=T1V・L1cosT1 +(T1V-T2V)・L2cos(T1-T2) +(T1V-T2V-T3V)・L3cos(T1-T2-T3) +(T1V-T2V-T3V-T4V)・L4cos(T1-T2-T3-T4) …(10) と表すことができる。
【0014】周知のとおり4本のアームを有する多関節
作業機においては、アーム先端を軌跡制御するには拘束
条件を定めて2本のアームを駆動するが、その組合せは
次に示すように6通りある。 (1)第3,第4のアーム3,4を固定 (第1,第2のアーム1,2で駆動) (2)第2,第4のアーム2,4を固定 (第1,第3のアーム1,3で駆動) (3)第2,第3のアーム3,3を固定 (第1,第4のアーム1,4で駆動) (4)第1,第4のアーム1,4を固定 (第2,第3のアーム2,3で駆動) (5)第1,第3のアーム1,3を固定 (第2,第4のアーム2,4で駆動) (6)第1,第2のアーム1,2を固定 (第3,第4のアーム3,4で駆動)
【0015】さらに第4アーム4を姿勢角一定制御した
場合、次の3通りがある。 (7)第3のアーム3を固定 (第1,第2のアーム1,2で軌跡制御) (8)第2のアーム2を固定 (第1,第3のアーム1,3で軌跡制御) (9)第1のアーム1を固定 (第2,第3のアーム2,3で軌跡制御)
【0016】以上の9通りの拘束条件を式で表すと次の
とおりである。 イ](1)の場合:T3V=0,T4V=0 ロ](2)の場合:T2V=0,T4V=0 ハ](3)の場合:T2V=0,T3V=0 ニ](4)の場合:T1V=0,T4V=0 ホ](5)の場合:T1V=0,T3V=0 ヘ](6)の場合:T1V=0,T2V=0 ト](7)の場合:T3V=0,T4V=T1V−T2V チ](8)の場合:T2V=0,T4V=T1V−T3V リ](9)の場合:T1V=0,T4V=−(T2V+T3V)
【0017】ここで、(9),(10)式のX4V,Y4Vを速度指
令信号XV,YVとし、各拘束条件毎に上記条件を式
(9),(10)に代入して軌跡制御のために駆動する2本の
アームの角速度TnVを求めると、
【数7】 TnV=fn(XV,YV,T1,T2,T3,T4) …(11) となる。ただし、拘束条件(7)〜(9)では軌跡制御
対象部位は第3のアームの先端であるので
【数8】 L4=0 …(12) として求める。その詳細な式を図3に示す。なお、図3
中、各種速度は「Xドット」あるいは「Yドット」のよ
うに示す。
【0018】次に制御装置を図1に基づいて説明する。
制御装置は,角度検出部100と、速度指令部200
と、拘束条件選択部300と、角速度制御値演算部40
0と、駆動制御値演算部500と、修正方向速度指令値
演算部600とが図のように接続されて構成されてい
る。
【0019】角度検出部100を構成する角度検出器1
01〜104は第1〜第4のアーム1〜4の回動支点に
取付けられ、周知のレバー機構とポテンショメ−タによ
りそれぞれのアームの相対角T1〜T4を検出し、各相対
角T1〜T4を拘束条件選択部300、角速度制御値演算
部400、駆動制御値演算部500および修正方向速度
指令値演算部600へ入力する。
【0020】速度指令部200は、軌跡制御方向の操作
レバー202で構成され、例えばレバー機構とポテンシ
ョメ−タによりレバー操作角度に相応した信号を出力
し、この信号を第4アーム4または第3アーム3の先端
の水平および垂直方向の速度指令値XV,YVとして角速
度制御値演算部400、符号器204および修正方向速
度指令値演算部600へも入力する。
【0021】修正速度指令値演算部600は、図4に示
すように構成されており、座標演算部601で角度T1
〜T4から座標を演算し、軌跡制御対象部位のX座標を
出力する。座標記憶部602では、速度指令値YVから
軌跡制御が開始されたことを検知し、そのときのX座標
を記憶し、軌跡制御が終了するまでの値を保持する。そ
のときのX座標を軌跡制御対象開始点、換言すると 、
目標とする軌跡の位置X0とする。したがって、座標演
算部601から出力される実際の位置Xと座標記憶部6
02から出力される目標とする軌跡の位置X0との偏差
ΔXを加算点604で算出して修正速度演算部603に
入力する。修正速度演算部603では、次に示す式(1
3)から偏差ΔXと速度指令値YVから速度指令値XVと
を算出し、これを角速度制御値演算部400へ入力す
る。
【数9】 XV=k・ΔX・|YV| …(13) ただし、kは定数
【0022】拘束条件選択部300は、角度T1〜T4,
符号器204から出力される軌跡制御方向の速度指令値
の符号,およびモード設定器301の出力から、後述す
る処理手順によって拘束条件(1)〜(9)を選択出力
し、これを角速度制御値演算部400へ入力する。
【0023】ここで、モード設定器301は、オペレー
タの操作により、第4アーム4の相対角度が所定値にな
ると自動的に姿勢角一定制御を行うモードを選択するも
のである。その姿勢角一定制御モードの選択時、第4の
アーム4の姿勢角が所定角、例えば−90°になると、
上記9つの拘束条件の中から姿勢角一定制御を含む拘束
条件を優先して選択する。
【0024】角速度制御値演算部400は、拘束条件に
よって演算ブロック401〜409の中から対応するい
ずれか1つの演算ブロックを選択し、角度T1〜T4およ
び速度指令値XV,YVから、拘束条件によって選択され
たアームの角速度制御値TnVを演算し、これらを駆動制
御値演算部500へ入力する。なお、各演算ブロック4
01〜409の出力は同一アームの制御値毎に各アーム
の加算点410〜422で加算され出力される。
【0025】駆動制御値演算部500は、次の式に基づ
いて角速度制御値TnVおよび角度T1〜T4から、シリン
ダ5〜8の流量制御値Q1〜Q4を演算し、それを電気油
圧変換弁11〜14に入力する。
【数10】 Qn=TnV・gn(Tn)・An …(14) ここで、gn(Tn)はリンク補正係数 Anはシリンダ受圧面積
【0026】これら電気油圧変換弁11〜14には油圧
源から圧油が導かれており、入力される流量制御値Q1
〜Q4に応じた流量および方向で圧油を第1〜第4アー
ム1〜4用のシリンダ5〜8に供給し、軌跡制御が行わ
れる。
【0027】拘束条件選択部300において、制御すべ
きアームの選択は図5に示す処理手順により行われる。
ステップS20においてモード設定器301の出力を読
み込み、第4アーム4の姿勢角一定制御モードか否かを
判定する。姿勢角一定制御モードが選択されていなけれ
ばステップS2へ、選択されているとステップS1へ進
む。ステップS1では、第4アーム4の相対角度が予め
定めた所定角か否かを判定し、所定角に達していなけれ
ばステップS2に進み、所定角に達していればステップ
S3へ進む。ステップS2では、図2(a)に示す各ア
ームの回動支点と第4アーム4先端を結ぶ線分がX軸と
なす角(制御角と呼ぶ)A14,A24,A34,A44を計算
する。
【0028】前述の各アーム先端の座標を用いると、
【数11】 A14=|tan-1(Y4/X4)| …(15)
【数12】 A24=|tan-1{(Y4−Y1)/(X4−X1)}| …(16)
【数13】 A34=|tan-1{(Y4−Y2)/(X4−X2)}| …(17)
【数14】 A44=|tan-1{(Y4−Y3)/(X4−X3)}| …(18) と表すことができる。
【0029】同様にステップS3では図2(b)に示す
各アームの回動支点と第3アーム3先端を結ぶ線分がX
軸となす各(制御角)A13,A23,A33を計算する。
【数15】 A13=|tan-1(Y3/X3)| …(19)
【数16】 A23=|tan-1{(Y3−Y2)/(X3−X2)}| …(20)
【数17】 A33=|tan-1{(Y3−Y2)/(X3−X2)}| …(21)
【0030】次にステップS4では、各アームの制御角
を比べ、最も0°に近い制御角のアームを選択する。こ
うして選択されたアームは、その回動によって生じる軌
跡制御対象部位の移動量がX軸方向には最小となりY軸
方向には最大となるアームであり、言い換えればY軸方
向の制御に最も適したアームである。ステップS5で
は、ステップS4で選択したアームが制御方向でストロ
ークエンドとなっていないかを判定する。この判定は図
6に示すように、たとえば第1アームの場合、速度指令
値YVが負のときは当該アームの相対角が予め定めた最
小値(min)より小さいか否か、あるいはYVが正のとき
は予め定めた最大値(max)より大きいか否かを判定し
て行われる。
【0031】ストロークエンドの場合はステップS6に
進み、未選択のアーム数が1本か否かを判定する。1本
の場合はアームを2本選択することができないのでステ
ップS13へ進み制御不可とする。すなわち拘束条件を
出力しない。未選択のアーム数が2本以上の場合はステ
ップS7へ進み、ステップS5でストロークエンドとな
ったアームを除いた中から制御角が最も0°に近いアー
ムを選択し、同様にストロークエンドを判定するためス
テップS5へ戻る。
【0032】ステップS5でストロークエンドでない場
合はステップS8へ進み、各アームの制御角を比べ、最
も90°に近い制御角のアームを選択する。ここで選択
されたアームは、その回動によって生じる軌跡制御対象
部位の移動量がX軸方向に最大となりY軸方向には最小
となるアームであり、言い換えればX軸方向の制御に最
も適したアームである。
【0033】ステップS9では、ステップS8で選択し
たアームが時計回り方向および反時計回り方向のいずれ
か一方がストロークエンドになっているかを判定する。
いずれの回動方向ともストロークエンドでない場合は、
ステップS4で選択したアームと合わせてアームが2本
選択されたことになり、ステップS12へ進んで選択し
たアームに対応する拘束条件(1)〜(9)のいずれか
を出力する。
【0034】ステップS9でいずれか一方の回動方向が
ストロークエンドと判定された場合はステップS10で
未選択のアーム数を調べ、残っていない場合はアームを
2本選択することができないのでステップS13へ進み
制御不可とする。未選択のアームが残っている場合はス
テップS11へ進み、ステップS9でストロークエンド
となったアームを除いた中から制御角が最も90°に近
いアームを選択し、同様にストロークエンドを判定する
ためステップS9へ戻る。
【0035】この手順は、垂直軌跡制御を想定したもの
であるが、水平軌跡制御では、ステップS4,ステップ
S7とステップS8,11を入れ替えればよい。
【0036】次に本装置の動作について説明する。図示
しない電源スイッチを投入するとこの装置が起動し、角
度検出器101〜104で検出された角度T1〜T4,軌
跡制御レバー202で指令された速度指令値YVの符号
およびモード設定器301で設定されたモードに基づい
て、拘束条件選択部300は、図5の手順により軌跡制
御に最も適した2本のアームを選択し、選択されたアー
ムに対応する拘束条件を出力する。修正方向速度指令値
演算部600では、速度指令値YVと角度T1〜T4から
偏差修正を加えた修正方向速度指令値XVを演算して出
力する。
【0037】角速度制御値演算部400では、選択され
た拘束条件に対応するいずれかの演算ブロックが選択さ
れ、角度T1〜T4および速度指令値XV,YVから、選択
されたアームの角速度制御値TnVが演算される。選択さ
れていない演算ブロックの角速度制御値TnVは零なの
で、各演算ブロック出力のうち同一アームごとにそのア
ーム角速度制御値を加算点410〜420で加算すれ
ば、選択された一対のアームの角速度制御値の切換えが
行われる。
【0038】これらの角速度制御値T1V〜T4Vは駆動制
御値演算部500でリンク補正され、各アームの流量制
御値Q1〜Q4に変換される。これらの流量制御値Q1〜
Q4は電気油圧変換弁11〜14に供給され、油圧源か
らの圧油が所定方向、所定流量にて第1〜第4シリンダ
5〜8に供給される。これにより選択されたアームが回
動して第4アーム4先端の軌跡が速度指令レバーの操作
に応じて制御される。あるいは、第3アーム3先端の軌
跡が速度指令レバーの操作に応じて制御され、第4アー
ム4の姿勢角が一定に制御される。
【0039】このようにストロークエンド判定方法をス
テップS9のように制御方向に関してストロークになっ
ていないものを選択する従来方法から、制御方向にかか
わらず両回動方向のいずれもストロークエンドになって
いないものを選択する方法に変えることにより、図11
(b)で示す第1のアーム1のように、偏差がでていな
いときは時計回り方向に回動し偏差によっては反時計回
り方向に回動するようなアームの場合でも、両回動方向
がともにストロークエンドでないアームが選択されるの
で、偏差フィードバック制御を適用する場合においても
制御不能となることがない。すなわち、従来方式では、
修正側アームとして制御方向がストロークエンドではな
いとして選択されたアームでも、修正のための回動方向
にはストロークエンドである場合があり、その場合には
制御が不能となることがあったが、本実施例によれば、
修正のための回動方向がストロークエンドにあるアーム
は事前に除かれるから、そのような制御不能に陥ること
がない。また、アームの姿勢を参照するだけでストロー
クエンドの判定ができるので演算時間が短縮できる。
【0040】−第2の実施例− 次に図8および図9により本発明による多関節作業機の
軌跡制御装置の他の実施例を説明する。第1の実施例で
は時計回り方向および反時計回り方向の両回動方向がと
もにストロークエンドではないアームが選択されないよ
うにしたが、第2の実施例では、上述の偏差フィードバ
ック制御をせずに軌跡制御する場合のアーム回動方向
と、偏差フィードバック制御を行って軌跡制御する場合
のアーム回動方向とが同一か否かを判定し、同一であれ
ば前者の方向がストロークエンドであれば後者の方向が
ストロークエンドか否かを調べるまでもなく、そのアー
ムを選択しないようにしたものである。
【0041】図8と図9において、図1および図5と同
一の箇所には同一の符号を付して相違点を主に説明す
る。修正方向速度指令値演算部600で演算された修正
方向速度指令値XVは拘束条件選択部300Aに入力さ
れる。拘束条件選択部300Aは、図9のフローチャー
トにより制御すべきアームを選択する。
【0042】図9のフローチャートにおいて、ステップ
S8で最も90°に近い制御角のアームを選択した後、
ステップS21で修正方向速度指令値XVを読み込む。
次いでステップS22において、修正方向と制御方向が
同一が否かを判定し、異なっていればステップS10に
進み、同一であればステップS23に進む。ここで、ス
テップS22では、偏差フィードバックを行なわずに軌
跡制御する場合のアーム制御回動方向と、読み込まれた
修正方向速度指令値XVからわかる修正回動方向とが一
致しているかを判定する。ステップS23では制御回動
方向がストロークエンドか否かを判定し、ストロークエ
ンドであればステップS10に進み、ストロークエンド
でなければステップS12に進む。
【0043】ステップS10では、未選択のアーム数を
調べ、残っていない場合にはアームを2本選択できない
のでステップS13へ進み、制御不可とする。未選択の
アームが残っていれば、ステップS11に進み、ステッ
プS22で同一方向でなかったアームとステップS23
でストロークエンドとなったアームを除いた中から制御
角が最も90°に近いアームを選択しステップS22に
戻る。
【0044】先に説明した第1の実施例では、いずれか
一方のアーム回動方向がストロークエンドであるアーム
は選択されなかった。換言すると両回動方向ともにスト
ロークエンドでないアームだけが選択された。しかし、
第2の実施例では、制御回動方向と修正回動方向が同一
である場合には、その回動方向さえストロークエンドで
なければそのアームが選択されるから、アームを有効に
利用できる。
【0045】なお、拘束条件選択部300をソフトウエ
アの形態で構成したが、予め角度T1〜T4,速度指令値
XV,YVの符号およびモード設定信号の種々の組合せに
対する拘束条件を計算しておき、それらの組合せに対す
る拘束条件をテーブル化してもよい。この場合、入力デ
ータでテーブルを参照すれば直ちに拘束条件が求まり図
5,9の処理時間の短縮が可能である。また、拘束条件
に対応する演算ブロックを選択して角速度制御値を演算
すれば良いので、すべてのアームの組合せに対して角速
度制御値を演算する必要がなく、処理時間はアーム数が
増えても変わらない。さらに、モード設定器301を設
けることにより、容易に姿勢角一定制御への切換えを行
うことができる。
【0046】また、各演算ブロックの角速度制御値を同
一アーム毎に加算しているので、拘束条件の切換えが自
動的に行われる。なお、この切換に際して、旧データを
漸減し新データを漸増して切換時のショックを緩和する
こともできる。さらにまた、姿勢角一定制御モードを選
択すれば、第4のアーム4が予め定めた所定値、例えば
−90°になると自動的に姿勢角一定制御が行われるの
で、小径の垂直孔などへ作業用アタッチメントを移動さ
せる際などに孔と先端アームとの接触を防止できる。
【0047】なお、本発明を適用するにあたっては以上
の実施例の各構成要素を次のようにしても良い。 アーム数は4本に限定されない。 各アームを油圧シリンダで駆動したが、油圧に限定さ
れず、また油圧モータ、油圧ロータリアクチュエータな
どその他のアクチュエータを用いることができる。 バイブロハンマ,アースオーガや掘削バケット等に使
用できる旨述べたが、その他の各種作業用アタッチメン
トにも使用できる。 第1アーム1の角度を上部旋回体に対する相対角で検
出したが、第1アームの対地角を検出しても良く、ま
た、作業機本体の傾斜角を検出して相対角を補正しても
良い。 角度検出器として、磁気抵抗素子を用いたもの、差動
コイルを用いたもの、光学式、磁気式のロータリエンコ
ーダを用いたものなどポテンショメ−タに限定されな
い。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果が得られ
る。すなわち、一対の駆動アームを選択して軌跡制御対
象部位を軌跡制御駆動する際、軌跡制御対象部位の目標
軌跡からのずれ量をアームの角速度指令値にフィードバ
ック制御する軌跡制御装置において、一対のアームを選
択する際に、制御方向がストロークエンドであるアーム
を排除する従来方式では、制御方向はストロークエンド
でなく選択されたアームでも修正方向にストロークエン
ドである場合には、偏差フィードバックができず、制御
不能状態に陥ってしまったが、本発明のように、軌跡制
御のために駆動される一対のアームを選択する際に、ア
ームの両回動方向ともストロークエンドでないアームを
選択するようにしたので、偏差フィードバック制御中に
制御不能に陥らなくなる。したがって、上記偏差フィー
ドバック制御方式で軌跡制御する場合でも、作業機のア
ーム数や姿勢によらず軌跡制御に最も適した2本のアー
ムの組を自動的に選択することが可能となる。また、ず
れ量によるフィードバック制御を行なわない場合のアー
ム回動方向とずれ量によるフィードバック制御を行なう
場合のアーム回動方向とが同一か否かを判定し、同一で
あれば制御方向のみストロークエンドであることを判定
するようにしてアームを選択する方式でも上記と同様な
作用効果が得られるとともに、アームを有効に利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図
【図2】座標を定義する図
【図3】拘束条件の詳細を示す図
【図4】修正方向速度指令値演算手段の詳細ブロック図
【図5】拘束条件選択部の処理手順を示す図
【図6】ストロークエンドの判定条件を説明する図
【図7】本発明が適用される作業機の一実施例の側面図
【図8】本発明の他の実施例の構成図
【図9】拘束条件選択部の処理手順を示す図
【図10】本発明が適用される作業機の他の例の側面図
【図11】従来の問題点を説明する図
【符号の説明】 1〜4:アーム 5〜8:油圧シリンダ 11〜14:電気油圧変換弁 100:角度検出手段 101〜104:角度検出器 200:速度指令部 202:速度指令レバー 300,300A:拘束条件選択部 301:モード設定器 400:角速度制御値演算部 401〜409:演算ブロック 500:駆動制御値演算部 600:修正方向速度指令値演算手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 関節を介して回動可能に連結された3本
    以上のアームと、 それらのアームを駆動するアクチュエータと、 各アームの姿勢を検出する姿勢検出手段と、 軌跡対象部位の目標軌跡からのずれ量を演算するずれ量
    演算手段と、 軌跡制御対象部位の目標軌跡に沿う作業方向の作業速度
    を指令する速度指令手段と、 前記ずれ量と前記作業速度とに基づいて目標軌跡に直交
    する修正方向の修正方向速度指令値を演算する修正方向
    速度指令値演算手段と、 前記作業方向の移動量が最大となり、前記修正方向には
    最小となるアームであって制御方向にストロークエンド
    ではないアームを選択するとともに、修正方向には最大
    となり作業方向には最小となるアームであって、いずれ
    かの回動方向がストロークエンドではないアームを選択
    し、選択した2本のアームに応じた拘束条件を出力する
    拘束条件選択手段と、 前記拘束条件と検出されたアーム姿勢と作業速度指令値
    と修正方向速度指令値とに基づいて、前記軌跡制御対象
    部位が前記目標軌跡上を移動するように、選択されたア
    ームの回動角速度を演算するアーム角速度制御値演算手
    段と、 演算されたアーム角速度でアームが回動するように前記
    アクチュエータを駆動する駆動制御値演算手段とを具備
    すること特徴とする多関節作業機の軌跡制御装置。
  2. 【請求項2】 関節を介して回動可能に連結された3本
    以上のアームと、 それらのアームを駆動するアクチュエータと、 各アームの姿勢を検出する姿勢検出手段と、 軌跡対象部位の目標軌跡からのずれ量を演算するずれ量
    演算手段と、 軌跡制御対象部位の目標軌跡に沿う作業方向の作業速度
    を指令する速度指令手段と、 前記ずれ量と前記作業速度とに基づいて目標軌跡に直交
    する修正方向の修正方向速度指令値を演算する修正方向
    速度指令値演算手段と、 前記作業方向の移動量が最大となり、前記修正方向には
    最小となるアームを選択するとともに、修正方向には最
    大となり作業方向には最小となるアームであって、前記
    ずれ量によるフィードバック制御を行なわない場合のア
    ーム回動方向と前記フィードバック制御を行う場合のア
    ーム回動方向とが同一である場合にはその方向でストロ
    ークエンドでないアームを選択し、選択した2本のアー
    ムに応じた拘束条件を出力する拘束条件選択手段と、 前記拘束条件と前記アーム姿勢と前記作業速度指令値と
    修正方向速度指令値とに基づいて、前記軌跡制御対象部
    位が前記目標軌跡上を移動するように、選択されたアー
    ムの回動角速度を演算するアーム角速度制御値演算手段
    と、 演算されたアーム角速度でアームが回動するように前記
    アクチュエータを駆動する駆動制御値演算手段とを具備
    すること特徴とする多関節作業機の軌跡制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015068071A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 日立建機株式会社 建設機械

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