JPH07199604A

JPH07199604A - 帯電ローラの清掃装置

Info

Publication number: JPH07199604A
Application number: JP5348863A
Authority: JP
Inventors: Ryuji Katsuno; 龍司勝野; Akio Arai; 明雄新井; Yasutomo Ishii; 康友石井; Tsukasa Inao; 司稲生; Yoichi Kaname; 洋一金目; Hiroyuki Akanuma; 弘之赤沼; Kumiko Miyazawa; 久美子宮沢; Minoru Ueki; 稔植木; Makoto Kanai; 真金井; Kenichi Mishina; 憲一三品
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1993-12-27
Filing date: 1993-12-27
Publication date: 1995-08-04

Abstract

(57)【要約】【目的】接触帯電部材として帯電ローラを用いた画像
形成装置において、帯電ローラに付着した汚れを効率良
く除去できるようにするとともに、清掃部材の構成を簡
素化できるようにする。【構成】感光体ドラム２に押圧し、帯電作用を行うた
めの帯電ローラ１０には、清掃部材としてパッドを設け
たクリーニング部材１５を接触させ、帯電ローラの表面
にウレタンスポンジ等で構成したパッドを押圧して汚れ
を除去する。前記クリーニング部材に対して、感光体ド
ラムの回転にしたがって回転する駆動部材２６を設け、
クリーニング部材１５を支持する支持ケース１７を、駆
動部材のカム面２８と、押圧スプリング２９により往復
移動させるようにする。そして、クリーニングパッドの
表面が帯電ローラに摺擦する部分を常時変化させること
により、汚れの拭き残りが生じないようにして、清掃で
きるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式を用いて
画像を作成する画像担持体に対して、ローラ状の接触帯
電部材を感光体ドラムに押圧して帯電させる装置に関
し、特に、接触帯電部材の表面に接する清掃部材の清掃
効果を向上させ得るようにする帯電ローラの清掃装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真複写機やレーザビームプリン
タ、静電気記録装置等のように、電子写真方式を用いて
画像担持体の表面にトナー画像を作成し、そのトナー画
像を用紙に転写する画像形成装置においては、その画像
担持体として感光体ドラムが用いられている。そして、
前記感光体ドラムに対してコロトロン部材を配置し、前
記コロトロンからの放電により感光体ドラムの表面を均
一に帯電させるようにしている。ところが、前記コロト
ロンを用いる場合には、感光体ドラムの表面を所定の電
位に帯電させるために、数kV高電圧を印加する必要があ
り、そのコロナ放電によりオゾンが発生し、オゾンが画
像形成装置の機内に設けたゴムや感光体の劣化の原因と
なるという問題がある。したがって、前述したようなコ
ロトロンを用いた画像形成装置では、機内に使用する部
材の材料や形状を選択することの他に、オゾンを機外に
排出するための排気ファンを設けることや、排気中に含
まれるオゾンを無害化する等の補助手段を設けることが
必要とされる。

【０００３】また、コロナ放電手段を設けた装置では、
空気中のゴミや定着オイル等が機内に浮遊していると、
コロトロンワイヤが汚れて感光体ドラムに対する帯電が
均一に行われず、画像ムラ等が発生しやすいという問題
もある。そこで、コロトロンワイヤを定期的に清掃し
て、放電ムラが生じることを防止するために、コロトロ
ンワイヤに清掃装置等を配置して、ワイヤを定期的に清
掃する等の手段を用いている場合がある。しかしなが
ら、コロトロンワイヤに対して清掃手段等を設けること
は、余分な装置を追加して設けることでもあり、スペー
ス的にも問題がある他に、小型の感光体ドラム等に対し
て余分な装置を付属させることは、装置の設計に際して
の制約条件が増加する等の問題ともなる。前述したよう
なコロトロンワイヤを用いる場合の不都合を解消するた
めに、帯電ローラ等の帯電部材を用いて、感光体ドラム
に接触させて帯電させる手段が注目されている。

【０００４】前記帯電部材を用いた画像形成装置として
は、例えば、特開平３−１０１７６８号公報等に示され
るような装置が知られている。前記従来例の画像形成装
置では、感光体ドラムの周囲に現像装置とクリーニング
装置および、画像書き込み手段等を配置し、さらに、感
光体ドラムに一様な帯電を行うための接触帯電部材と、
用紙にトナー画像を転写するための転写ローラ等を配置
している。また、前記従来例に示される画像形成装置に
おいて、感光体ドラムに対して帯電させる位置に帯電ロ
ーラを配置し、前記帯電ローラを両側の軸に配置したス
プリング等を用いて、所定の押圧力で接触させ、感光体
ドラムの回転に追従させて、回転しながら感光体ドラム
の表面を帯電させるような動作を行う機構を構成してい
る。そして、前記帯電ローラに対して、あらかじめ設定
された直流電圧Ｖdcと、被帯電体の帯電開始電圧の２倍
以上のピーク間電圧Ｖppを有する交流電圧Ｖacを重畳
し、電圧Ｖdc＋Ｖacを軸部材を通して印加することで、
感光体ドラムに対する帯電を行わせるようにする。した
がって、前記帯電ローラを用いて感光体ドラムの表面を
帯電させることにより、感光体ドラムに対する一様な帯
電を行うことができ、その後の工程で、画像情報の光を
走査することにより、静電潜像を良好な状態で形成する
ことができる。

【０００５】ところが、前述したように構成した帯電ロ
ーラは、感光体ドラムに押圧されるものであるために、
クリーニング装置により除去できなかったトナー、用紙
から生じる紙粉や充填材等が、帯電ローラ表面に付着し
たり、放電生成物により帯電ローラ表面が汚れるという
問題がある。また、接触帯電部材の表面に前述したよう
な汚れが付着すると、感光体ドラムの軸方向全面、また
は、部分的に帯電不良を発生させるので、コピーの画質
に大きな影響を与える原因となる。そこで、前述したよ
うな帯電ローラの表面を清掃するために、前記従来例で
は、スポンジ等の部材を帯電ローラの表面に押圧する手
段を設け、帯電ローラに付着したトナー等の汚れ成分を
拭き取ることができるように構成している。そして、前
記清掃部材により帯電ローラ表面を清掃することによ
り、接触帯電部材から感光体ドラムに汚れが再び付着す
ることを防止し、作成するコピーの品質を向上させ得る
ようにすることができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
に示されるように、接触帯電部材に対して清掃部材を配
置する場合に、清掃部材をスポンジ等の部材により構成
すると、部分的に拭き残しが発生し、接触帯電部材に筋
状の汚れが残ってコピーの画質に影響を与える問題があ
る。特に、清掃部材として用いるウレタンスポンジで
は、セルの径が５００〜６００μｍで、比較的粗いもの
であり、その孔の部分と周囲の骨格の部分とでは、接触
帯電部材に対する清掃能力に差が生じて、汚れを均一に
清掃することができないという状況が発生しやすい。そ
こで、前述したような問題を解決するためには、例え
ば、特開平２−３０１７７９号公報等に示されるよう
に、ベルト状の清掃部材を用いて接触帯電部材を清掃す
ることや、特開平３−１３０７８７号公報等に示される
ように、接触帯電部材をリトラクトさせる位置に清掃部
材を配置して、清掃効果を増大させる等の手段を用いる
ことが提案されている。

【０００７】しかしながら、ベルト状の清掃部材を配置
する場合には、接触帯電部材に対する清掃効果を良好に
発揮させることが可能であるとしても、清掃部材の構成
が大きくなり、小型の画像形成装置の内部に配置するた
めには、スペースの点等で解決を必要とする問題が多く
ある。また、接触帯電部材をリトラクトさせるような手
段を配置することは、接触帯電部材を揺動させたりする
ための機構が複雑になり、接触帯電部材を感光体ドラム
に均一に押圧するための補助手段を、正確な動作を行う
ものとして構成することが要求される。さらに、接触帯
電部材を清掃するための清掃部材の構成等にも解決を必
要とする多くの問題があり、良好な清掃効果を発揮させ
ることが困難である。したがって、接触帯電部材に対す
る清掃部材の問題は、解決手段を開発することが要望さ
れているものである。

【０００８】

【発明の目的】本発明は、前述したような従来の接触帯
電部材に対する清掃部材の問題を解消するもので、清掃
部材の構成を簡素化して接触帯電部材に対する清掃作用
を良好な状態で発揮できるとともに、清掃効率の良い帯
電ローラの清掃装置を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、画像形成装置
の感光体ドラム等の画像担持体に対する帯電部に、ロー
ラ状の接触帯電手段を配置し、前記帯電手段に対して清
掃部材を配置してなる装置に関する。本発明において
は、前記ローラ状の接触帯電部材に対して、その軸方向
に平行な支持手段を設け、前記支持手段に対して清掃部
材を平行に移動可能に設けるとともに、前記清掃部材を
支持手段に沿わせて往復移動させる駆動手段を設けてい
る。また、本発明においては、前記ローラ状の接触帯電
部材の外周部の一部に押圧する清掃部材をブラシ状のも
ので構成し、前記ブラシ清掃部材の繊維の素線の密度を
１００００〜６００００本／平方インチ、好ましくは４
００００本／平方インチに設定するとともに、前記ブラ
シ清掃部材を接触帯電部材に食い込ませる量を、０．５
〜１．２mmに設定している。さらに、本発明のブラシ清
掃部材は、導電性の繊維と非導電性の繊維とを混紡した
もので構成することができる。

【００１０】

【作用】前述したように、清掃部材をリトラクトさせる
手段を設ける場合には、清掃部材を接触帯電部材の軸方
向に往復させる手段を配置し、コピー動作の途中で、あ
るいは任意のタイミングで清掃部材を移動させる手段を
設けることにより、スポンジ等のような部材を用いて
も、清掃効果を良好に発揮させることができる。また、
清掃部材をブラシ部材で構成する場合には、そのブラシ
を構成する素線をポリプロピレン繊維の８．５〜１７デ
ニールのものを用いるか、あるいは導電性繊維の１０デ
ニールの太さのものを、ポリプロピレン繊維と混紡して
構成することができる。さらに、前記ブラシ状の清掃部
材を用いる場合に、前記繊維を平方インチあたり４００
００本程度密植して構成し、前記ブラシの繊維が接触帯
電部材を押圧する際に、ブラシ部材に対するローラの食
い込み量を、ローラの中心部で０．５〜１．２mmに設定
することができる。そして、前述したような構成のブラ
シ部材を使用することにより、清掃部材を接触帯電部材
に対して均一に当接させることができ、清掃部材を軸方
向に移動させなくても、ローラ状帯電部材の表面に対す
る清掃作用を良好な状態で行うことが可能になる。

【００１１】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の帯電ロ
ーラの清掃装置を説明する。図１に示される例は、レー
ザビームプリンタや電子写真複写機を構成するプロセス
カートリッジ１の構成を示しているもので、感光体ドラ
ム２と現像装置５、クリーニング装置７、転写ローラ３
および帯電ローラ１０を１つのユニットとして設けて、
画像形成装置の画像形成と転写を行う機構を構成してい
る。前記プロセスカートリッジ１においては、感光体ド
ラム２の周囲に配置する現像装置５は、感光体ドラムに
対応する位置に現像ローラ６を配置して、前記現像ロー
ラの表面に担持するトナーを感光体ドラムに飛翔させ
て、トナー画像を形成する。また、クリーニング装置７
では、感光体ドラム２の表面に接するブレード８を設け
て、画像転写後に残留するトナーを掻き取るようにす
る。そして、帯電ローラ１０により感光体ドラム表面を
一様に帯電させた後で、画像の情報を書き込み部９にレ
ーザ光により書き込んで静電潜像を形成し、その静電潜
像に対して現像装置からトナーを供給してトナー画像と
して可視像化し、画像転写位置で、用紙の裏面から転写
ローラ３の放電によりトナー画像を用紙に転写させる。
前記転写ローラ３には、高電圧を印加する電源４を配置
し、転写ローラ３からの放電により感光体ドラム２に形
成したトナー画像を用紙Ｐに転写させるようにする。

【００１２】前記図１に示される画像形成装置におい
て、感光体ドラム１に対して帯電させるための帯電ロー
ラ１０は、従来より使用されているものと同様に、感光
体ドラム１の画像形成領域全体に対応させ、長いものと
して構成し、感光体ドラム１に対して帯電ローラ１０を
両側の軸に配置したスプリング等の付勢手段（図示を省
略）を用いて、所定の押圧力で接触させ、感光体ドラム
の回転に追従させて、回転しながら感光体ドラムの表面
を帯電させるような動作を行う。前記帯電ローラ１０
は、鉄やステンレス等の材料で構成した軸部材の周囲に
弾性体を一体に所定の厚さで設けており、前記弾性体は
カーボン等を分散したＥＰＤＭゴム等の導電性の材料で
構成している。

【００１３】そして、前記帯電ローラ１０に対しては、
電源装置１１から、あらかじめ設定された直流電圧Ｖdc
と、被帯電体の帯電開始電圧の２倍以上のピーク間電圧
Ｖppを有する交流電圧Ｖacを重畳し、電圧Ｖdc＋Ｖacを
軸部材を通して印加することで、感光体ドラムに対する
帯電を行わせるようにする。したがって、前記帯電ロー
ラを用いて感光体ドラムの表面を帯電させることによ
り、感光体ドラムに対する一様な帯電を行うことがで
き、その後の工程で、画像情報の光を走査することによ
り、静電潜像を良好な状態で形成することができる。

【００１４】また、前記図１に示される帯電ローラ１０
に対して、感光体ドラムに接しない部分にクリーニング
部材１５を配置し、帯電ローラの表面の汚れを除去する
手段を構成している。前記クリーニング部材１５は、従
来の装置では、スポンジ等のクリーニングパッドを固定
位置に配置して、帯電ローラの表面に押圧する機構を用
いているが、本発明においては、図２に示されるよう
に、帯電ローラ１０の軸線方向にクリーニング部材のク
リーニングパッドを往復移動させる手段を設けている。
前記図２に示される清掃部材において、感光体ドラム２
の端部に駆動用ギヤ２５を設け、前記ギヤ２５に噛み合
うギヤ２７を設けた駆動部材２６を設け、前記駆動部材
２６の一方の側に設けたカム面２８に、ウレタンスポン
ジ等のように、セルの径が５００〜６００mmのもので構
成したクリーニングパッドを保持する支持ケース１７の
端部を押圧する手段を構成している。

【００１５】前記感光体ドラムに対して平行に配置さ
れ、感光体ドラムの表面に帯電させるための帯電ローラ
１０に対して、クリーニング部材１５のクリーニングパ
ッドを押圧する清掃部材では、図３に示されるように、
ハウジング２０に設けたガイド溝２１に対して、支持ケ
ース１７の摺動部材１８を案内する。また、前記クリー
ニングパッド１６を保持する支持ケース１７は、図２に
示されるように、一端部に押圧スプリング２９を配置
し、他方の端部を駆動部材のカム面２８に押圧する状態
に設けている。そして、前記図２に示される例では、感
光体ドラム２が回転すると、ギヤ部材２５、２７の噛み
合いにより駆動部材２６が回転し、駆動部材２６のカム
面に押圧されている支持ケース１７を、スプリング２９
による付勢作用と、カム面による押圧作用を組み合わせ
て、クリーニングパッドを帯電ローラに沿わせて往復移
動させる動作を行うようにする。

【００１６】前述したように構成した帯電ローラの清掃
部材においては、クリーニングパッドとしてスポンジ等
のような部材を用いた場合でも、クリーニングパッドを
帯電ローラの回転方向の同じ位置に押圧しないので、ク
リーニングパッドの清掃能力に若干の問題があっても、
その欠陥を有する位置が常に移動することになり、拭き
残し等が生じることを防止できる。したがって、前記図
２の清掃部材を用いる場合には、クリーニングパッドを
所定の間隔で帯電ローラに沿わせて往復移動させる手段
を追加するのみで、清掃作用を良好な状態で発揮させる
ことができる。また、本発明の清掃部材においては、ク
リーニングパッドを往復移動させるための機構等は、任
意の手段を用いることが可能であり、カムの形状を任意
に選択することにより、往復移動の範囲を設定すること
も可能である。さらに、本発明においては、クリーニン
グパッドを支持する手段と、帯電ローラの軸線に平行な
移動を行わせるための機構も、任意に形成することが可
能である。

【００１７】前述したように構成した本発明の清掃部材
では、クリーニングパッドの往復移動の間隔を５〜１０
mm、クリーニングパッドの帯電ローラに対する食い込み
量を１mmに設定して清掃作用を行ったところ、１５００
０枚の複写を行っても、コピーには帯電ローラの拭き残
しの筋等が生じることはなかった。これに対して、従来
の清掃部材のように、クリーニングパッドを固定位置に
保持したままで、清掃すると、２〜３０００枚程度のコ
ピーを作成した時点で、コピーに汚れが発生することが
判明した。

【００１８】

【実施例２】前記実施例に示されるように、クリーニン
グパッドを用いた清掃部材により帯電ローラを清掃する
ことの他に、本発明においては、図４に示すように、ブ
ラシ繊維を用いて清掃部材を構成することも可能であ
る。前記図４に示される清掃部材において、帯電ローラ
１０に対してブラシ清掃部材３０のブラシ繊維３１を押
圧して、帯電ローラの表面に付着した汚れを清掃する作
用を行わせるようにするもので、前記ブラシ繊維３１と
しては、天然繊維、有機樹脂系の繊維を用いることがで
きる。さらに、前記ブラシ繊維として使用する有機樹脂
系の繊維としては、アクリル、ナイロン、ポリプロピレ
ン等の繊維を用いることが可能であり、前記ブラシ繊維
の繊維の長さを２．５mmないし３．５mmに形成し、その
繊維の太さを、８．５〜１７デニールのものとしたブラ
シ繊維３１を、支持基材３５に植毛して設け、その基材
の裏面に両面テープ３６を配置して、図示を省略した支
持部材に貼り付けて使用することができるようにする。

【００１９】また、本発明のブラシ清掃部材において
は、前述したような非導電体の繊維のみを用いることの
他に、導電性の繊維（例えば、ベルトロン……カネボウ
株式会社の商品名）を、ポリプロピレンの繊維と混紡し
てブラシ繊維を構成することができる。前記導電性と非
導電性の繊維を混紡してブラシ繊維３１を構成する場合
には、図５に示されるように、導電性繊維３２と非導電
性繊維３３とを混合する状態で、基材に植毛するように
して一体に構成し、ブラシ清掃部材３０として用いる。
また、前記ブラシ繊維３１を使用しない状態では、繊維
が垂直に起立する状態になっているが、帯電ローラの表
面に押圧した状態では、図６に示されるように、帯電ロ
ーラの表面に沿って湾曲されて押圧する。そして、前記
帯電ローラを回転させることにより、ブラシ繊維は帯電
ローラの回転方向に引き摺られる状態で、帯電ローラの
表面を摺擦しながら汚れを除去する作用を発揮する。

【００２０】前記ブラシ清掃部材のブラシ繊維を帯電ロ
ーラの表面に押圧した場合に、ブラシ繊維は図示される
状態に湾曲されるが、繊維には元の垂直状態に戻ろうと
する力が働く。そこで、ブラシ繊維に対する帯電ローラ
の食い込み量ｄを大きく設定すると、ブラシ繊維の反力
が大きくなり、帯電ローラの回転の動作を妨げるような
作用が発生するが、食い込み量ｄを小さい値に設定する
と、清掃作用を良好に発揮することができない。したが
って、本発明においては、前記食い込み量を０．５〜
１．２mmに設定した場合に、最も良好な清掃効果を得る
ことが判明した。前記構成に加えて、本発明のブラシ清
掃部材においては、ブラシ繊維の繊維の密度が清掃効果
に影響を与えるものであり、ブラシ繊維の密度を平方イ
ンチあたり１００００本から８００００本の範囲で、複
数のモデルを構成して実験を行った結果、１００００〜
６００００本／平方インチに構成する場合が、清掃部材
としての効果を奏することが判明した。

【００２１】さらに、本発明のブラシ繊維では、前記導
電性の繊維と非導電性の繊維とを混紡した場合に、導電
性の繊維を１０デニールのもので、被導電性繊維を８．
５デニールのものとし、密度を４００００本／平方イン
チとする場合に、良好な清掃効果を得ることができた。

【００２２】前述したように、本発明のブラシ清掃部材
においては、繊維の長さと、繊維の材質および太さ、基
材に植毛する密度等の条件を、前記実施例のように構成
すると、帯電ローラに対する汚れの清掃作用を良好に発
揮できる。また、前記条件とは別に、本発明において
は、天然繊維等を使用したブラシ繊維を用いることも可
能であるが、帯電ローラが比較的高速で回転しているも
のであり、ブラシ繊維が帯電ローラの表面に押圧されて
摺擦すると、樹脂材料を用いたブラシ繊維の場合に比較
して磨耗が速くなることが懸念される。また、本発明の
清掃部材では、感光体ドラムに対するクリーニング部材
と同様に、ブラシ繊維が切断されて機内に飛散し、感光
体ドラムの表面に付着したりすると、コピーに画像欠陥
が生じる恐れがある。したがって、清掃部材として使用
するブラシ繊維としては、耐摩耗性のブラシ繊維を使用
することが必要である。なお、本発明のブラシ清掃部材
により構成した清掃部材においては、前記実施例に示し
た構成とは別に、同様な作用を行う他のブラシ清掃部材
を用いることが可能であり、帯電ローラの表面の被覆部
材の材質等に対応させて、他の任意の繊維部材を使用す
ることができる。さらに、本発明は転写ローラの清掃装
置として利用できることはいうまでもない。

【００２３】

【発明の効果】前述したように、本発明の清掃部材をク
リーニングパッドを用いて構成する場合にも、清掃部材
を帯電ローラの軸方向に往復移動させる機構を組み合わ
せて設けることにより、帯電ローラの表面に付着する汚
れを効率良く除去することができる。また、前記クリー
ニングパッドによる清掃部材を用いる場合に、パッドを
往復移動させる機構を簡単なものとすることができ、プ
ロセスカートリッジに対して容易に組み込むことができ
る。さらに、清掃部材としてブラシ清掃部材を用いる場
合には、ブラシ繊維の太さと長さ、および帯電ローラに
対する食い込み量、植毛する密度等を適宜選択すること
により、帯電ローラに対する清掃効果を良好な状態で発
揮することが可能であり、その清掃部材の構成を非常に
簡単なものとすることができる。そして、本発明の清掃
部材を用いることにより、感光体ドラムの清掃後に残っ
たトナー等が帯電ローラに移転した場合に、その帯電ロ
ーラに付着した汚れが再び感光体ドラムに戻されて、コ
ピーを汚したりすることを防止でき、鮮明なコピーを得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の清掃部材を適用可能なプロセスカー
トリッジの構成を示す説明図である。

【図２】クリーニングパッドを帯電ローラに沿わせて
往復移動させる装置の説明図である。

【図３】図２の装置の要部の断面図である。

【図４】清掃部材としてブラシ清掃部材を用いる装置
の説明図である。

【図５】ブラシ清掃部材の構成を示す説明図である。

【図６】帯電ローラにブラシを押圧した状態を示す説
明図である。

【符号の説明】

１プロセスカートリッジ、２感光体ドラム、
３転写ローラ、５現像装置、７クリー
ニング装置、１０帯電ローラ、１５クリーニ
ング部材、１６クリーニングパッド、１７支
持ケース、２０ハウジング、２６駆動部
材、２８カム面、３０ブラシ清掃部材、３
１ブラシ繊維、３５支持基材。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者稲生司神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者金目洋一神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者赤沼弘之神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者宮沢久美子神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者植木稔神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者金井真神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者三品憲一神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者大胡浩神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】画像形成装置の感光体ドラム等の画像担
持体に対する帯電部に、ローラ状の接触帯電手段を配置
し、前記帯電手段に対して清掃部材を配置してなる装置
において、前記ローラ状の接触帯電部材に対して、その軸方向に平
行な支持手段を設け、前記支持手段に対して清掃部材を
平行に移動可能に設けるとともに、前記清掃部材を支持手段に沿わせて往復移動させる駆動
手段を設けることを特徴とする帯電ローラの清掃装置。
【請求項２】画像形成装置の感光体ドラム等の画像担
持体に対する帯電部に、ローラ状の接触帯電手段を配置
し、前記帯電手段に対して清掃部材を配置してなる装置
において、前記ローラ状の接触帯電部材の外周部の一部に押圧する
清掃部材をブラシ状のもので構成し、前記ブラシ清掃部材の繊維の素線の密度を１００００〜
６００００本／平方インチ、好ましくは４００００本／
平方インチに設定するとともに、前記ブラシ清掃部材を接触帯電部材に食い込ませる量
を、０．５〜１．２mmに設定することを特徴とする帯電
ローラの清掃装置。
【請求項３】前記ブラシ清掃部材は、導電性の繊維と
非導電性の繊維とを混紡して構成することを特徴とする
請求項２に記載の帯電ローラの清掃装置。