JPH07197770A - トンネル構築方法及びこれに用いるシールド装置 - Google Patents

トンネル構築方法及びこれに用いるシールド装置

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JPH07197770A
JPH07197770A JP34965793A JP34965793A JPH07197770A JP H07197770 A JPH07197770 A JP H07197770A JP 34965793 A JP34965793 A JP 34965793A JP 34965793 A JP34965793 A JP 34965793A JP H07197770 A JPH07197770 A JP H07197770A
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JP
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tunnel
shell body
side wall
shield
face
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JP34965793A
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Inventor
Sakae Nakai
栄 中井
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】施工性良く且つ経済的に大断面扁平形状のトン
ネルを構築する。 【構成】サイロット坑3b、3bを先進掘削し、ここに
側壁コンクリート33、33を打設する。前端縁6aが
殻体6の天端部から左右両側の下部に向けて後退するよ
う傾斜形成したシールド装置5を、その左右の下部に設
けた支持シュー10、10を側壁コンクリート33、3
3に搭載支持させて、各サイロット坑3bに進入させた
形で、本坑切羽2aの面前に配置させる。フード7を突
出させて、坑壁支保しつつ、地山2の安息角に略等しい
角度αで傾斜させるように本坑切羽2aを掘進する。シ
ールド装置5に後続させて、且つ側壁コンクリート3
3、33に搭載支持させるように、上半分円環状をなす
セグメントリング15をトンネル空間3に建て込んで、
覆工体30を構築していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大断面の山岳道路トン
ネルを構築する際に適用するに好適なトンネル構築方法
及びこれに用いるシールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、道路等に用いるための山岳トンネ
ルを掘削する際には、切羽の安定を確保するために、地
盤改良や先受け工等の各種対策工が施される。しかし、
トンネル断面が大きくなるにつれて、切羽の保持は難し
くなるので、こうした対策工の効果に対する不安定要素
が大きくなる。また、トンネル断面を大きくすれば、大
空間を支える強力な支保が必要になる。そこで、こうし
た切羽保持や支保に関する問題を解決するために、シー
ルド工法を用いて、回転式のカッタヘッドで機械的に全
断面掘削を行い、該掘削断面にセグメント覆工を、シー
ルド機に後続させるように建て込んでしまうことが考え
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように切
羽管理が確実で、セグメント覆工を簡単に建て込める利
点があるシールド工法は、元々、軟弱地盤中に比較的小
径のトンネルを掘るための工法であるため、これを大断
面の山岳トンネルに適用しようとすると、掘進進度即ち
施工性が低下し、施工費が著しく高騰する。また、切羽
安定のために回転式のカッタヘッドを用いて全断面掘削
を行うと、トンネルの掘削断面形状が円形になるが、道
路トンネルでは、円形の上半分の断面形状のトンネル空
間があれば良く、該回転式のカッタヘッドで掘削形成さ
れたトンネル断面の下半分は不要になる。すると、トン
ネル施工において掘削費が占める割合は非常に高いの
で、一層不経済な結果になる。このため、大断面の山岳
トンネルでシールド工法が適用されることは難しく、通
常は、切羽の安定度即ち地盤性状や経済性によって、掘
削可能な大きさが限定されていた。そこで本発明は、上
記事情に鑑み、施工性良く且つ経済的に大断面トンネル
を掘削し得るようにした、トンネル構築方法及びこれに
用いるシールド装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、掘削形成
すべきトンネル空間(3)の左右の側壁部(3e、3
e)の下部に配置させる形でサイロット坑(3b、3
b)をそれぞれ先進掘削し、前記サイロット坑(3b、
3b)の各々に側壁コンクリート(33)を、該側壁コ
ンクリート(33)の前記トンネル空間(3)側にベン
チ部(33a)を形成する形で打設し、前記側壁コンク
リート(33)のベンチ部(33a)に搭載した胴型の
殻体(6)によって地山(2)を支持しながら、前記サ
イロット坑(3b、3b)に後続させる形で、前記掘削
すべきトンネル空間(3)の天端部(3d)から左右の
側壁部(3e、3e)にかけて後退した傾斜をなす形に
地山(2)を掘削して、前記側壁コンクリート(33、
33)間に前記トンネル空間(3)を形成し、該形成さ
れたトンネル空間(3)に覆工(30)を、該両側の側
壁コンクリート(3b、3b)に支持させた形で構築し
て、構成される。また、本発明において、前記トンネル
空間(3)の形成に際し、前記サイロット坑(3b、3
b)にシールド支持手段(10、10)を、該サイロッ
ト坑(3b、3b)に打設された前記側壁コンクリート
(33、33)のベンチ部(33a、33a)に搭載支
持させる形で進入させ、前記殻体(6)を、該シールド
支持手段(10、10)に支持させる形で地山(2)中
に推進させるようにして、構成される。また、本発明
は、胴型に形成された殻体(6)を有し、前記殻体
(6)を、その前端縁(6a)が該殻体(6)の天端部
から左右両側の下部に向けて後退するよう傾斜した形で
形成し、前記殻体(6)にシールド支持手段(10、1
0)を、該殻体(6)の左右両側の下部より前方側に突
出した形で設け、シールド推進手段(11)を、該殻体
(6)と前記シールド支持手段(10、10)をトンネ
ル掘進方向に移動駆動自在に設けて、シールド装置
(5)が構成される。また、本発明において、前記殻体
(6)にフード(7)を、該殻体(6)の前記前端縁
(6a)から切羽(2a)に向けて突出後退駆動自在に
設けて、シールド装置(5)が構成される。なお、
( )内の番号等は、図面における対応する要素を示
す、便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記
載に限定拘束されるものではない。以下の作用の欄につ
いても同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により、本発明は、サイロット坑
(3b、3b)の各々に打設された側壁コンクリート
(33、33)によって、トンネル空間(3)の左右の
側壁部(3e、3e)の下部の支保を図って後、殻体
(6)によって切羽(2a)周囲の面前に位置する坑壁
の支保を図りながら、トンネル空間(3)の天端部(3
d)から左右の側壁部(3e、3e)にかけて後退した
傾斜をなすように地山(2)を掘削することによって、
トンネル(1)の掘削作業中に切羽(2a)付近の地山
(2)の安定を的確に保持するように作用する。また、
本発明において、シールド支持手段(10、10)は、
切羽(2a)より先進しているサイロット坑(3b)に
打設された側壁コンクリート(33、33)上に搭載支
持された形で、殻体(6)を支持するように作用する。
また、本発明によるシールド装置(5)は、殻体(6)
が、その前端縁(6a)の傾斜形状によって前のめりの
バランス状態を呈するが、該前のめりのバランス状態
を、該殻体(6a)の下部より前方側に突出するシール
ド支持手段(10、10)が好適に支持する また、本発明において、フード(7)は、天端部から左
右両側の下部に向けて後退するよう傾斜した殻体(6)
の前端縁6aから、切羽(2a)に向けて突出後退駆動
自在であるように作用する。
【0006】
【実施例】図1は本発明によるトンネル構築方法を用い
て構築中のトンネルの一例を示す図、図2は図1に示す
トンネルにおいて掘進中の、本発明によるシールド装置
の一実施例を示す斜視図、図3は図1に示すトンネルに
おけるIII、III矢視横断面図、図4は図1に示すトンネ
ルにおける一次覆工部分の前端部分を示す斜視図、図5
は図4に示す一次覆工の断側面図、図6乃至図9は図1
に示すトンネルの構築手順を示す一連の図である。
【0007】構築中のトンネル1は、図1に示すよう
に、岩盤等による未固結の地山2中に掘削形成されたト
ンネル空間3を有しており、トンネル空間3の断面真中
部分を形成する本坑3aの図1矢印A方向側端に示す前
端には、地山2によって形成される本坑切羽2aが、掘
進方向奥側から手前側に向かって、地山2の安息角に略
等しい所定の角度α(即ちα≒60度)をもって傾斜す
るように、即ちトンネル空間3の天端部3dから該トン
ネル空間3において図1紙面と交差方向に並んで位置す
る左右の側壁部3e、3eにかけて後退した傾斜をなす
形で配置されている。本坑3aは、図3に示すように、
円形の下半分を切り欠いた半円形をなす扁平な円形上半
分の横断面形状に形成されており、また、本坑3aの前
端にある本坑切羽2aより矢印A方向側に示す前方側に
は、図1に示すように、図1紙面と交差方向に2本並ぶ
サイロット坑3b、3bが、トンネル空間3の先進導坑
部分として、前記左右の側壁部3e、3eの下部に配置
する形で、門型の小径断面形状をなすよう各々形成され
ている。各サイロット坑3bの図1矢印A方向側端に示
す前端には、地山2によって形成されるサイロット切羽
2bが、鏡面状に形成されており、一方、本坑3aの先
頭部分にはシールド装置5が、その殻体6部分を本坑切
羽2aの前面に位置させた形で、ここに配設されてい
る。
【0008】即ち、シールド装置5は、図2に示すよう
に、本坑3aの坑壁2cに沿ってアーチ状をなす胴型に
形成された殻体6を有しており、殻体6の図2右手前に
示する前端縁6aは、該殻体6の天端部から左右両側の
下部に向けて、前記本坑切羽2aがなす角度αに一致し
た角度をもって後退するように傾斜形成されている。殻
体6の前端縁6aにはフード7が、該前端縁6aから前
記本坑切羽2aに向けて突出後退駆動自在な形で庇状に
設けられており、フード7は、該前端縁6aに沿って並
ぶ複数のプレート7aによって形成されている。そし
て、フード7は該フード7を構成している複数のプレー
ト7aが、図1に示すように殻体6の内側に固定された
フードジャッキ71によって、矢印A、B方向に示す前
後方向に突出後退駆動されることによて、切羽2aと当
接縁切り自在になっている。
【0009】また、殻体6の内側には、図1又は図8に
示すように、該殻体6を補強するための強度メンバ9が
設けられており、シールド装置5には強度メンバ9によ
って、中段デッキ9aと下段デッキ9bが、殻体6のト
ンネル横断面左右両側を相互に接続する形で設けられて
いる。また、殻体6には、図2に示すように、上記強度
メンバ9の左右両側の下部に位置する形で、シールド支
持手段である支持シュー10、10が、該殻体6の左右
両側の下部より前方側に突出した形で設けられており、
各支持シュー10は、前記サイロット坑3bに打設済の
側壁コンクリート33のトンネル空間3側に略水平に形
成されたベンチ部33aに搭載支持された形で、該サイ
ロット坑3bにそれぞれ進入した形になっている。な
お、各支持シュー10の前端位置は、殻体6の前端縁6
aの天端部即ちトンネル横断面方向真中最上部位置と略
一致した位置に配置されており、また各支持シュー10
は、各側壁コンクリート33のベンチ部33a上を矢印
A、B方向に示す前後方向に摺動自在であるように該側
壁コンクリート33に支持されている。これによって、
殻体6は、該支持シュー10、10に支持された形で地
山2中を推進しており、換言すると地山2は、側壁コン
クリート33のベンチ部33a、33aに搭載支持され
た殻体6によって支持されながら、矢印A方向に示す前
方側に掘進されている。
【0010】即ち、殻体6の内側には、図1に示すよう
に、前記地山2の岩盤に対応した掘削能を有する削岩機
12が、そのビット12a部分を前記本坑切羽2aに向
けた形で配設されており、また、殻体6の内側の後部に
は、シールド装置1を矢印A方向側に示す前方側に向け
て推進させるための推進ジャッキ11が、プレスリング
16を介してラム11a部分を、該シールド装置5に後
続するセグメントリング15の前端面に当接自在な形
で、該ラム11aを矢印B方向側に示す後方側に向けて
突出後退駆動自在に設けられている。従って、推進ジャ
ッキ11は、セグメントリング15の前端面を介して既
に構築済みの覆工30に推進反力を求める形で、殻体6
と支持シュー10、10を矢印A、B方向に示すトンネ
ル掘進前後方向に移動駆動自在になっている。
【0011】即ち、トンネル空間3には、図1又は図2
に示すように、複数のセグメントリング15が、その各
々が幅L1をなす形で、トンネル軸方向(即ち矢印A、
B方向に示すトンネル掘進前後方向)に沿って並んで設
けられており、各セグメントリング15は、複数のセグ
メントピース15aを、矢印C、D方向に示すトンネル
周方向に沿って上半分円形状をなすように締結接続して
構成されている。複数のセグメントリング15は、各セ
グメントリング15相互間をボルト等によって締結接続
された形で、シールド装置5の矢印B方向側に後続する
形で建て込まれており、従ってセグメントリング15の
前端部は、前記殻体6の内側に配置されている。
【0012】セグメントリング15を構成している各セ
グメント15aは、プレキャストコンクリート版によっ
て構成されており、各セグメント15aには、図4又は
図5に示すように、トンネル掘進方向前側である矢印A
方向に一致する側に配置する継ぎ手面側に、突起151
が、実施例においては2ヶづつ突出形成されている。ま
た、セグメント15aの矢印B方向側に向いた側の継ぎ
手面側には、図5に示すように、穴152が、該セグメ
ント15aに隣接する他のセグメント15aの突起15
1と係合自在な形で形成されており、先に述べたように
複数並ぶセグメントリング15は、矢印A、B方向に隣
接するセグメント15a、15aの穴152に突起15
1が嵌入係合した形で、図4に示すように、複数のセグ
メント15aが千鳥状に配置するよう、形成されてい
る。
【0013】また、前記トンネル空間3においてシール
ド装置5より所定距離だけ矢印B方向に示す後方側に
は、図1又は図3に示すように、覆工体30が既に構築
完了されており、覆工体30は、図3に示すように、ト
ンネル空間3内に供用領域3sを、所定の径L2をなす
円形の略上半分部分状の断面形状をなす形で形成してい
る。なお、実施例において形成されるトンネル空間3内
の供用領域3sは、超大断面の扁平空間になっている。
そして、覆工体30は、先に述べたようにトンネル掘進
前後方向即ちトンネル軸方向である矢印A、B方向に沿
って複数接続されたセグメントリング15と、該セグメ
ントリング15の内側に敷設された防水シート31及
び、セグメントリング15の内周に沿って現場打設され
たコンクリートからなる二次巻アーチ部32、及びセグ
メントリング15の背面側の裏込め、さらに前記サイロ
ット坑3bに打設された側壁コンクリート33及びイン
バートコンクリート35等によって構成されている。な
お、側壁コンクリート33は、以下に述べるように、本
坑切羽2aより先進する形で打設構築されている。
【0014】即ち、前記サイロット坑3bの各々には、
図1に示すように、前記サイロット切羽2bより所定距
離だけ矢印B方向側に示す後方側から、前記側壁コンク
リート33が、トンネル掘進方向であるトンネル軸方向
に沿って連続するようそれぞれ打設されており、各側壁
コンクリート33は、図3に示すようにトンネル空間3
側に向けて略水平なベンチ部33aを形成する形で、サ
イロット坑3bにおける地山2側に沿って(即ちトンネ
ル空間3の前記側壁部3e、3eの下部に)打設されて
いる。既に覆工体30になったベンチ部33aには、先
に述べたセグメントリング15と二次巻アーチ部32の
トンネル横断面方向左右両側下端部が搭載支持されてお
り、そして、先に述べたように覆工体30の一部を構成
しているインバートコンクリート35は、トンネル横断
面方向左右両側の側壁コンクリート33、33を接続す
る形で打設されている。従って、覆工体30は、トンネ
ル空間3の両側に位置する側壁コンクリート33、33
によって支持された形で構築されている。
【0015】構築中のトンネル1及びシールド装置5等
は以上のような構成を有しているので、該トンネル1を
構築するには、まず、図6に示すように、トンネル空間
3を掘削形成すべき地山2中に、該トンネル空間3の左
右の側壁部3e、3eにそれぞれ配置させる形で、2本
のサイロット坑3b、3bを、トンネル横断面方向左右
方向に所定の間隔L3をもって並べる形で、先進掘削す
る。なお、地山2は先に述べたように未固結岩盤である
が、各サイロット坑3bは小径なので、該サイロット坑
3bは円滑に先進掘削される。
【0016】こうして掘削したサイロット坑3bに次
に、図7に示すように、それぞれ側壁コンクリート33
を、後に掘削形成すべきトンネル空間3側に向けてベン
チ部33aを形成する形で現場打設する。なお、こうし
て側壁コンクリート33を形成する際に、後に覆工体3
0とならない供用領域30s位置のサイロット坑3b部
分には、コンクリートを打設せずに、後に支持シュー1
0が進入してくるためのシュー進入空間3cとして残し
ておく。こうしてトンネル空間3の掘削形成に先だっ
て、該後に形成されるトンネル空間3の左右の側壁部3
e、3eの下部にそれぞれ配置させる形で、側壁コンク
リート33、33を打設構築すると、これによって、ま
ず、該トンネル空間3の側壁部3e、3eの下部部分の
支保が図られる。すると、トンネル1において後に掘削
形成されるトンネル空間3は、円形の略上半分形状をな
す形で、扁平な超大断面空間になるが、こうした扁平な
超大断面空間においてその掘削と同時に、該トンネル空
間3の左右の側壁部3e、3eの下部に図7に示すよう
に集中し易い土圧は、該構築された側壁コンクリート3
3、33によって好適に支持される。
【0017】このようにして、サイロット坑3bに側壁
コンクリート33を打設構築したなら、該側壁コンクリ
ート33と先に述べたシュー進入空間3cを利用して、
該側壁コンクリート33のベンチ部33a上に搭載支持
された支持シュー10を、矢印A方向に摺動移動させる
形で、シールド装置5を、図8に示すように地山2中に
推進させて、該シールド装置2の殻体6によって本坑切
羽2a面前の地山2の坑壁部分を支持させる。そして、
シールド装置5の殻体6内に配置させた削岩機12(図
1に図示)によって、既に先進掘削されたサイロット坑
3bに後続させる形で、トンネル空間3の本坑3a部分
を掘削形成していく。即ち、シールド装置5には支持シ
ュー10、10が、殻体6の左右両側の下部より前方側
(矢印A方向側)に突出する形で設けられているが、該
支持シュー10、10を既に形成されているサイロット
坑3bに進入配置させることによって、サイロット切羽
2bより後方側に位置する本坑切羽2aの面前に該シー
ルド装置1を据付けすることが出来る。
【0018】即ち、サイロット切羽2bより所定距離だ
け矢印B方向側に示す後方側ではシールド装置5を、図
1に示すように、支持シュー10、10を介して側壁コ
ンクリート33、33上に搭載支持する形で配置させ
る。すると、シールド装置5は、フード7が装着された
前端縁6aが、その天端部からトンネル横断面方向左右
両側下部に向けて後退するよう傾斜した形に形成されて
いるところから、殻体6にかかる重量のアンバランスに
よって、矢印A方向側に向けて前のめりになろうとする
力が作用する。しかし、シールド装置5の下部には支持
シュー10、10が、殻体6の左右両側の下部より矢印
A方向側に示す前方側に突出する形で設けられていて、
該支持シュー10、10は側壁コンクリート33、33
のベンチ部33a、33aに搭載支持された形になって
いるところから、上述したように殻体6にかかる重量の
アンバランスが、該支持シュー10、10によって矯正
された形で、該支持シュー10、10は殻体6を好適に
支持することが出来る。従って、シールド装置5が前の
めりになって、掘進動作に不都合が生じることが防止さ
れる。
【0019】そこでこの状態で、フードジャッキ71を
介してフード7の各プレート7aを前方側である矢印A
方向側に突出させる。すると、フード7の各プレート7
aが装着されている殻体6の前端縁6aは、本坑3aを
掘削形成するための本坑切羽2aがなす角度αと一致し
た角度αをなすように傾斜形成されているところから、
図1に示すように、該本坑切羽2aの外縁部に沿ってフ
ード7が当接された形になる。これによって、掘削によ
る崩壊の危険性がある本坑切羽2a面前の本坑3aは、
フード7によって囲われた形で、該本坑切羽2a面前の
地山坑壁に対して支保される。よって掘削作業が行われ
る作業空間の安全性が高い。また、本坑切羽2aと前端
縁6aがなす傾斜角度αは、地山2を構成している岩盤
の安息角である60度に略一致しているので、該本坑切
羽2aは、崩壊を招き難い状態で、安定的に自立してい
る。従って、掘削される本坑切羽2aの高い安定が確保
される。また、シールド装置5の殻体6の内側にはトン
ネル横断面方向左右両側に位置する該殻体6の各側壁部
を相互に接続する形で、それぞれ水平方向に設けられた
中段デッキ9aや下段デッキ9b、及び、これ等のデッ
キ9a、9bを上下方向に接続する形の支柱によって構
成される強度メンバ9が設けられているところから、本
坑3aの断面が大きくても、該殻体6内の内側の空間は
十分安全な状態に支保される。
【0020】そこで、この状態で、殻体6の内側に設け
られた削岩機12を用いて、ビット12aを本坑切羽2
aに当接させて、該本坑切羽2aを、トンネル空間3の
天端部3dから左右の側壁部3e、3eに向けて後退し
た傾斜をなす形で、所定掘進長だけ矢印A方向側に掘進
する。この際、1サイクルの掘進長は、セグメントリン
グ15の幅L1に対応させた形にしておく。また、本坑
切羽2aは常に、地山2の安息角である60度に略一致
した角度αをもって後退する傾斜をなすように、掘進し
ていく。すると、トンネル空間3は、図2に示すように
大きな径L2をなす形の扁平な超大断面であることによ
って、当該トンネル空間3に向けて作用する地山2の土
圧も非常に大きくなるが、当該超大断面の全断面が一度
に掘削されるわけではなく、角度αをなす本坑切羽2a
の傾斜に沿って少しづつ掘り下げられて来る形になるの
で、切羽保持に対する安全性が高い。
【0021】こうして所定掘進長だけ本坑切羽2aを前
進させたところで、殻体6を矢印A方向に前進させる。
これには、まず、先に切羽2aに当接するよう突出させ
ていたフード7を、フードジャッキ71を後退駆動する
ことによって、本坑切羽2aと縁切りさせて、シールド
装置5の殻体6側に引き込んでおく。そして、推進ジャ
ッキ11のラム11aを矢印B方向側に示す後方側に突
出駆動させる。すると、ラム11aはプレスリング16
を介して、最前端位置にあるセグメントリング15の前
端面から、既に構築済みの覆工体30に反力を得る形に
なり、これによって、推進ジャッキ11のストローク分
だけシールド装置5の殻体16が矢印A方向に前進す
る。この際、シールド装置5には、殻体6の補強の為に
剛部材によって補強メンバ9が設けられており、これに
よって、重量が大きくなっているが、該殻体6及び補強
メンバ9を支持する支持シュー10、10は、既に打設
済の側壁コンクリート33、33において略水平に形成
されたベンチ部33a、33a上をそれぞれ摺動する形
で前進移動出来るので、シールド装置5が円滑に前進移
動、即ち地山2中に推進出来る。
【0022】このようにして、本坑切羽2aとシールド
装置5を矢印A方向側に前進させて、1サイクルの掘進
作業を完了したところで、図1に示すように、推進ジャ
ッキ11のラム11aを矢印A方向側に後退駆動させ
る。すると、ラム11aは最前端位置にあるセグメント
リング15の前端面から離隔して、該ラム11aと既に
建て込み済のセグメントリング15との間に、1リング
分の新たなセグメントリング15を建て込むべき空間S
Pが、図1に示すように形成される。そこで、該空間S
Pに、エレクタ等を用いて複数のセグメント15aを矢
印C、D方向に接続していく形で、セグメントリング1
5を上半分円環状に建て込む。
【0023】この際、各セグメント15aの継ぎ手面に
は、先に述べたように突起151と穴152が形成され
ているところから、最前端位置に配置しているセグメン
トリング15には、図4又は図5に示すように、複数の
突起151が、トンネル周方向である矢印C、D方向に
沿って複数並んでいる。そこで、既に建て込み済のセグ
メントリング15を構成している各セグメント15aに
よる複数の突起151に、新たなセグメント15aの穴
152を嵌め込むようにすれば、該新たなセグメント1
5aは直ちに、既に建て込み済のセグメントリング15
に支持される結果になる。よって、新たに建て込むべき
1リングのセグメントリング15を構成している複数の
セグメント15aは、既に建て込み済のセグメントリン
グ15によって支持された形で、矢印C、D方向に接続
一体化される。また、このように、上半分円環状をなす
セグメントリング15の左右両側の下端部は、既に打設
構築済みの側壁コンクリート33、33のベンチ部33
a、33aに搭載支持される形になる。よって、セグメ
ントリング15は、その建て込み時に、トンネル周方向
である矢印C、D方向の接続作業を簡略にしても、確実
にトンネル覆工アーチ形状に沿って上半分円環状に構築
されていく。
【0024】こうして、シールド装置5の推進に後続さ
せる形でセグメントリング15を順次建て込んでいきな
がら、さらに該シールド装置5の矢印B方向側に示す後
方側では、図8に示すように、シールド装置1の下側に
取り残された形でトンネル空間3の下部に位置するイン
バート部3fを、掘削する。そして、該掘削によってト
ンネル空間3になったインバート部3fに、図9に示す
ように、インバートコンクリート35を、トンネル空間
3の底部を形成する形で現場打設構築する。この際、イ
ンバートコンクリート35は、既に打設構築済みの側壁
コンクリート33、33をトンネル横断面左右方向に接
続するように打設することによって、該側壁コンクリー
ト33、33に好適に支持される。
【0025】さらに、先にシールド装置1に後続するよ
うに建て込まれたセグメントリング15の内側(トンネ
ル空間3s側)には、図3に示すように、防水シート3
1を敷設し、また該防水シート31のさらに内側には、
二次巻アーチ部32を、セグメントリング15の内周形
状に沿った上半分円環状に打設構築する。なお、該二次
巻アーチ部32は、先に述べたセグメントリング15の
場合と同様に、左右の側壁コンクリート33、33によ
って好適に支持される。さらに、セグメントリング15
の背面側には、地山2との間に適宜な裏込材を打設充填
しておく。このようにして、トンネル空間3には、先に
形成された側壁コンクリート33、33、セグメントリ
ング15、インバートコンクリート35、防水シート3
1、二次巻アーチ部32等によって構成される覆工体3
0が、該側壁コンクリート33、33によって支持され
た形で、上半分円形状断面をなす供用領域3sを形成す
るよう、大断面の扁平形状に構築完了される。従って、
掘削によって形成されるトンネル空間3の断面は、実際
に必要とされる供用領域3sに沿った形で、円形の上半
分形状をなすので、円形全断面に掘ってからこれを埋め
戻すような掘削費用の無駄はない。また、トンネル空間
3は大断面であっても、サイロット3b、3bを先進掘
削し、これに後続し、且つ地山2の安息角に沿った角度
αをなすよう後退傾斜させた本坑切羽2aを掘進する形
で本坑3aを形成し、また当該本坑掘進の際、該サイロ
ット3b、3bに打設した側壁コンクリート33、33
を利用して、本坑切羽3a面前に配置させたシールド装
置5によって坑壁支持させ、該シールド装置5に後続さ
せて、且つ該側壁コンクリート33、33のベンチ部3
3a、33aに支持させるようにセグメントリング15
を直ちに建て込んでいくことによって、常に地山2の安
定性を確保した(即ち、構築作業中におけるトンネル空
間3のあらゆる箇所での崩壊を避けて)形で、施工性良
く円滑にトンネル構築作業を行うことが出来る。
【0026】なお、上述した実施例においては、側壁コ
ンクリート33、33に支持させた形のセグメントリン
グ15、及び該セグメントリング15の内側に防水シー
ト31を介して打設された二次巻アーチ部32、インバ
ートコンクリート35等によって形成される覆工体30
を、トンネル1の覆工にした例を述べた。しかし、イン
バートコンクリート35は打設されない場合、即ちこれ
がトンネル覆工の一部を形成しない場合も有る。また、
防水シート31は必須のものではなく、これに取って代
わる他の止水手段であっても、構わない。さらに、覆工
体30の一次巻部分には、必ずしもセグメントリング1
5を用いる必要はなく、側壁コンクリート33、33に
よって支持される形になっていれば、吹き付け或いは現
場打設されたコンクリート等であっても良い。
【0027】また、実施例においては、シールド装置5
にはシールド推進手段として推進ジャッキ11が設けら
れている例を述べたが、シールド推進手段は、殻体6と
支持シュー10をトンネル掘進方向前後方向に移動駆動
自在なものであれば、ジャッキに限定されるものではな
い。また、殻体6と支持シュー10の各々に別個の推進
手段が設けられていても構わない。なお、支持シュー1
0等のシールド支持手段の構成は、殻体6の左右両側の
下部より前方側に突出した形で設けられていれば、実施
例で述べた以外の構成であっても構わない。また、実施
例ではフード7が前後方向に突出後退駆動自在な複数の
プレート7aによって構成されている例を述べたが、フ
ード7の構成はこれに限定されるものではない。また、
フード7はシールド装置5に必須のものではない。
【0028】また、実施例においては、シールド装置5
の殻体6の内側に設置した削岩機12によって、本坑3
a部分の掘削作業を行った例を述べたが、こうした地山
掘削手段はシールド装置5に必須のものではなく、制御
発破によって本坑切羽2aの掘進が行われても構わな
い。なお、実施例においては、本坑3aの掘進に際し、
地山2を、該地山2の安息角である60度に略等しい角
度αで掘削した例を述べたが、地山2は、トンネル空間
3の天端部3dから、左右の側壁部3e、3eにかけて
後退した傾斜をなすように掘削されれば良く、従って、
多段ベンチ状に掘削が行われても構わない。なお、実施
例においては、トンネル1の構築のためにシールド装置
5を用いてトンネル構築作業を円滑に行った例を述べた
が、トンネル1は必ずしもシールド装置5によって掘進
構築されるものではなく、また一方で、シールド装置5
はトンネル1の構築のためのみに使用されるものではな
い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、掘
削形成すべきトンネル空間3の左右の側壁部3e、3e
の下部に配置させる形でサイロット坑3b、3bをそれ
ぞれ先進掘削し、前記サイロット坑3b、3bの各々に
側壁コンクリート33を、該側壁コンクリート33の前
記トンネル空間3側にベンチ部33aを形成する形で打
設し、前記側壁コンクリート33のベンチ部33aに搭
載した胴型の殻体6によって地山2を支持しながら、前
記サイロット坑3b、3bに後続させる形で、前記掘削
すべきトンネル空間3の天端部3dから左右の側壁部3
e、3eにかけて後退した傾斜をなす形に地山2を掘削
して、前記側壁コンクリート33、33間に前記トンネ
ル空間3を形成し、該形成されたトンネル空間3に覆工
体30等の覆工を、該両側の側壁コンクリート3b、3
bに支持させた形で構築するようにしたので、サイロッ
ト坑3b、3bの各々に打設された側壁コンクリート3
3によって、トンネル空間3の左右の側壁部3e、3e
の下部の支保を図って後、殻体6によって本坑切羽2a
等の切羽の面前に位置する坑壁の支保を図りながら、ト
ンネル空間3の天端部3dから左右の側壁部3e、3e
にかけて後退した傾斜をなすように地山2を掘削するこ
とによって、トンネルの掘削作業中に切羽付近の地山2
の安定を的確に保持することが出来る。従って、常に切
羽2aの安定が確保された形で掘削が行われるので、ト
ンネル構築に関する安全性が高い。その結果、施工性が
良い。また、シールド支持手段や、覆工体におけるセグ
メントリング15等の半円環部分は、先進掘削されるサ
イロット坑3bに打設される側壁コンクリート33によ
って支持され得るので、該側壁コンクリート33は、ト
ンネル構築中は作業用の支保部材として、また、トンネ
ル構築後には、覆工を支持する形で該覆工の一部として
機能する形で、無駄なく有効に利用される。そして、こ
うして形成されるトンネル空間3は、円形の上半分の断
面形状をなす扁平な形に形成出来る。従って、本発明に
よれば、大断面の山岳道路トンネルを構築する際に、円
形のカッタヘッドを回転させて断面円形形状をなすよう
に掘削してから下半分を埋め戻す必要がない。よって、
掘削費用に無駄がない。このため、経済的且つ安全に大
断面の扁平形状トンネルを構築することが出来る。
【0030】また、本発明において、前記トンネル空間
3の形成に際し、前記サイロット坑3b、3bに支持シ
ュー10、10等のシールド支持手段を、該サイロット
坑3b、3bに打設された前記側壁コンクリート33、
33のベンチ部33a、33aに搭載支持させる形で進
入させ、前記殻体6を、該シールド支持手段に支持させ
る形で地山2中に推進させるようにトンネル1を構築す
ると、シールド支持手段は、切羽より先進しているサイ
ロット坑3b、3bに打設された側壁コンクリート3
3、33上に搭載支持された形で、殻体6を支持するこ
とが出来る。すると、殻体6は、切羽より先進するサイ
ロット坑3b、3bに進入したシールド支持手段に安定
的に支持された形で、該切羽の面前に配置される。これ
によって切羽の面前に位置するトンネル空間が殻体6に
よって支保された形になるので、掘削作業に関する安全
性が高くなる。また、殻体6は、サイロット坑3b、3
bに打設された側壁コンクリート33、33上を前進移
動出来るので、切羽の掘進に伴い、該殻体6によって安
全な形に支保された掘削作業空間を円滑に前進させるこ
とが出来る。
【0031】また、本発明は、胴型に形成された殻体6
を有し、前記殻体6を、その前端縁6aが該殻体6の天
端部から左右両側の下部に向けて後退するよう傾斜した
形で形成し、前記殻体6に支持シュー10、10等のシ
ールド支持手段を、該殻体6の左右両側の下部より前方
側に突出した形で設け、推進ジャッキ11等のシールド
推進手段を、該殻体6と前記シールド支持手段をトンネ
ル掘進方向に移動駆動自在に設けて構成したので、シー
ルド装置5は、殻体6が、その前端縁6aの傾斜形状に
よって前のめりのバランス状態を呈するが、該前のめり
のバランス状態を、該殻体6の下部より前方側に突出す
るシールド支持手段が好適に支持することが出来る。即
ち、本発明によるシールド装置5は、殻体6の前端縁6
aが該殻体6の天端部から左右両側の下部に向けて後退
するよう傾斜していることによって、地山2を、掘削す
べきトンネル空間3の天端部3dから左右の側壁部3
e、3eにかけて後退した傾斜をなす形に掘削するよう
な場合に、地山掘進形状に沿った形で切羽の面前に配置
させることが出来る。これによって、掘削作業時の切羽
の安定を確保しやすいので、安全且つ施工性良く、トン
ネル掘削及び構築作業が行われる。特に、サイロット坑
3b、3bをそれぞれ先進掘削し、該サイロット坑3
b、3bの各々に側壁コンクリート33を打設するよう
な場合には、該側壁コンクリート33に搭載支持させる
形で、シールド支持手段をサイロット坑に進入させるこ
とが出来るので、一層切羽の近くにシールド装置を配置
させることが出来る。そして、こうした特殊な前端縁6
aの形状によって殻体6に生じる重量のアンバランス
は、シールド支持手段の支持によって解消されるので、
シールド装置の掘進動作が該アンバランスによって阻害
されることはない。即ち円滑な掘進動作が確保される。
従って、シールド装置を用いて大断面の山岳道路トンネ
ルを構築する際にも、安全に作業を行なうことが出来
る。
【0032】また、本発明において、前記殻体6にフー
ド7を、該殻体6の前記前端縁6aから前記本坑切羽2
a等の切羽2aに向けて突出後退駆動自在に設けると、
シールド装置5のフード7は、天端部から左右両側の下
部に向けて後退するよう傾斜した殻体6の前端縁6aか
ら、切羽に向けて突出後退駆動出来る。従って、フード
7は、先に述べたように、トンネル空間の天端部から左
右の側壁部にかけて後退した傾斜をなす形で地山2を掘
削する場合にも、該フード7を突出させることによって
切羽に当接させれば、こうした傾斜形状の切羽の外縁に
沿って、該切羽面前に位置する坑壁の安定を図る形にな
る。よって、トンネル掘進作業にかかる安全性が一層高
くなる。また、フード7を後退させれば、切羽と縁切り
出来るので、殻体6の推進動作を阻害することがない。
よって、一層効率的なトンネル構築作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるトンネル構築方法を用いて構築中
のトンネルの一例を示す図である。
【図2】図1に示すトンネルにおいて掘進中の、本発明
によるシールド装置の一実施例を示す斜視図である。
【図3】図1に示すトンネルにおけるIII、III矢視横断
面図である。
【図4】図1に示すトンネルにおける一次覆工部分の前
端部分を示す斜視図である。
【図5】図4に示す一次覆工の断側面図である。
【図6】図1に示すトンネルの構築手順を示す一連の図
のうちの1つである。
【図7】図1に示すトンネルの構築手順を示す一連の図
のうちの1つである。
【図8】図1に示すトンネルの構築手順を示す一連の図
のうちの1つである。
【図9】図1に示すトンネルの構築手順を示す一連の図
のうちの1つである。
【符号の説明】
1……トンネル 2……地山 2a……切羽(本坑切羽) 3……トンネル空間 3d……天端部 3e……側壁部 3b……サイロット坑 33……側壁コンクリート 33a……ベンチ部 5……シールド装置 6……殻体 7……フード 10……シールド支持手段(支持シュー) 11……シールド推進手段(推進ジャッキ) 30……覆工(覆工体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掘削形成すべきトンネル空間の左右の側壁
    部の下部に配置させる形でサイロット坑をそれぞれ先進
    掘削し、 前記サイロット坑の各々に側壁コンクリートを、該側壁
    コンクリートの前記トンネル空間側にベンチ部を形成す
    る形で打設し、 前記側壁コンクリートのベンチ部に搭載した胴型の殻体
    によって地山を支持しながら、前記サイロット坑に後続
    させる形で、前記掘削すべきトンネル空間の天端部から
    左右の側壁部にかけて後退した傾斜をなす形に地山を掘
    削して、前記側壁コンクリート間に前記トンネル空間を
    形成し、 該形成されたトンネル空間に覆工を、該両側の側壁コン
    クリートに支持させた形で構築して構成した、トンネル
    構築方法。
  2. 【請求項2】前記トンネル空間の形成に際し、 前記サイロット坑にシールド支持手段を、該サイロット
    坑に打設された前記側壁コンクリートのベンチ部に搭載
    支持させる形で進入させ、 前記殻体を、該シールド支持手段に支持させる形で地山
    中に推進させるようにして構成した、請求項1記載のト
    ンネル構築方法。
  3. 【請求項3】胴型に形成された殻体を有し、 前記殻体を、その前端縁が該殻体の天端部から左右両側
    の下部に向けて後退するよう傾斜した形で形成し、 前記殻体にシールド支持手段を、該殻体の左右両側の下
    部より前方側に突出した形で設け、 シールド推進手段を、該殻体と前記シールド支持手段を
    トンネル掘進方向に移動駆動自在に設けて構成した、シ
    ールド装置。
  4. 【請求項4】前記殻体にフードを、該殻体の前記前端縁
    から切羽に向けて突出後退駆動自在に設けて構成した、
    請求項3記載のシールド装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103244129A (zh) * 2013-05-22 2013-08-14 中铁十六局集团有限公司 一种立体交叉凹凸支点施工方法
CN103938653A (zh) * 2014-05-14 2014-07-23 中铁二局股份有限公司 洞桩法钢管柱施工中钢管吊装方法
CN104564085A (zh) * 2014-12-23 2015-04-29 中铁十一局集团第五工程有限公司 城市超浅埋条件下超大断面隧道开挖综合施工方法

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CN103938653B (zh) * 2014-05-14 2016-05-04 中铁二局工程有限公司 洞桩法钢管柱施工中钢管吊装方法
CN104564085A (zh) * 2014-12-23 2015-04-29 中铁十一局集团第五工程有限公司 城市超浅埋条件下超大断面隧道开挖综合施工方法

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