JPH0719751U - 日光写真用感光性シート - Google Patents

日光写真用感光性シート

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JPH0719751U
JPH0719751U JP5027093U JP5027093U JPH0719751U JP H0719751 U JPH0719751 U JP H0719751U JP 5027093 U JP5027093 U JP 5027093U JP 5027093 U JP5027093 U JP 5027093U JP H0719751 U JPH0719751 U JP H0719751U
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隆一 星川
博明 伊藤
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Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】感度が高く、面倒な現像作業を要せず、繰り返
し使用可能であり、しかも選択できる色の種類が多い日
光写真用感光性シートを提供する。 【構成】本考案は、基体シート上に、有機フォトクロミ
ック化合物を必須成分とする感光変色層を設けてなる日
光写真用感光性シートを提供する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、太陽光等の照射によって可視画像を形成する、いわゆる日光写真用 感光性シートに関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】
感光紙にネガ画像等のマスクを重ね、太陽光等に暴露することにより所望の画 像を得ることができる日光写真は、児童用玩具や学習教材として古くから知られ ている。該感光紙には、従来感光性物質として金属塩やジアゾニウム塩等の化合 物が使用されているが、これらによって得られる画像は主に暗色であり、しかも 色の種類が少ないという欠点がある。
【0003】 また、太陽光の照射によるこれらの感光性物質の変色は一般に不可逆的であり 、一度使用した感光紙は再生できず不経済である。更にこれらの感光紙は太陽光 に対する感度が低く、十分な濃度の画像を得ようとすれば通常数分〜数十分の暴 露時間を要する。
【0004】 一方、特開昭60−203937号公報及び特開昭60−203938号公報 には、着色感光性樹脂を用いた日光写真用感光紙が開示されているが、該感光紙 は感光性樹脂層がはじめから着色されており、露光により得られる像もそのまま の着色状態となる為、極めておもしろみに欠けるものである。しかも太陽光に暴 露した後に未暴露部分の樹脂を水で洗い流すという大変面倒な現像作業を必要と するものである。
【0005】 本考案の目的は、従来技術に存した上記課題を一掃する新規な日光写真用感光 性シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本考案者は、上記した如き課題を解決すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果 、光の照射の有無により可逆的に発色・消色を繰り返す作用を有する有機フォト クロミック化合物を用いて感光変色層を形成することによって、太陽光に対する 感度が高く、面倒な現像作業を要せず、変色が可逆的で繰り返し使用可能であり 、しかも選択できる色の種類も多いという従来にない優れた日光写真用感光性シ ートが得られることを見出し、ここに本考案を完成した。
【0007】 即ち、本考案は、基体シート上に、有機フォトクロミック化合物を必須成分と する感光変色層を設けてなる日光写真用感光性シートに係る。
【0008】 本考案の日光写真用感光性シートを、図1に基づいて説明する。該感光性シー トは、基体シート1の上に、感光変色層2を設けたものであり、感光変色層2は 、光の照射の有無により可逆的に発色・消色を繰り返す作用を有する有機フォト クロミック化合物3を必須成分として含有するものである。この様な感光性シー トでは、露光部と非露光部を有するマスクを通して太陽光に暴露されると、その 暴露部分の有機フォトクロミック化合物が発色して、所望の画像が形成される。
【0009】 該有機フォトクロミック化合物としては、公知のものが使用でき、例えば、ア ゾベンゼン系化合物、チオインジゴ系化合物、ジチゾン金属錯体、スピロピラン 系化合物、スピロオキサジン系化合物、フルギド系化合物、ジヒドロプレン系化 合物、スピロチオピラン系化合物、1,4−2H−オキサジン、トリフェニルメ タン系化合物、ビオロゲン系化合物、ナフトピラン系化合物、ベンゾピラン系化 合物等を用いることができる。これらの有機フォトクロミック化合物は、一種又 は二種以上混合して用いることができる。
【0010】 本考案では、特に、太陽光を遮断した後、しばらくの間画像が消色せずに保持 されるように、適度に遅い消色速度を有するものが好ましく、かつ発色濃度が高 く、耐光性や耐久性(繰り返し耐性)に優れ、毒性も低い有機フォトクロミック 化合物が好ましい。本考案では、この様な化合物として、スピロピラン系化合物 、スピロオキサジン系化合物、フルギド系化合物、ナフトピラン系化合物、ベン ゾピラン系化合物等が好適である。
【0011】 本考案では、有機フォトクロミック化合物を、適当な溶媒に溶解乃至分散させ 、接着成分等を添加して通常処方のインクや塗料に調製し、これを後述の基体シ ートに塗布し、乾燥することにより感光変色層を形成できる。溶媒、接着成分等 としては、特に限定はなく、通常のインクや塗料用として用いられるものから適 宜選択して用いればよい。有機フォトクロミック化合物の使用量は特に限定的で はなく、要求される発色の程度等によって適宜決めればよいが、一般に、感光変 色層中に有機フォトクロミック化合物が0.01〜10重量%程度含有されるこ とが適当である。感光変色層の厚さは、特に限定的ではないが、通常10〜30 0μm程度とすればよい。
【0012】 本考案においては、消色速度の速い有機フォトクロミック化合物を用いる場合 や比較的長時間の画像保持時間が所望される場合には、該有機フォトクロミック 化合物の消色速度を遅らせる手段として、該有機フォトクロミック化合物を合成 樹脂と併用することが好ましい。
【0013】 該合成樹脂は、用いられる有機フォトクロミック化合物との相溶性や安定性を 考慮して適宜選択すればよく、特に限定されるものではないが、一般に、極性を 有する樹脂、分子量の高い樹脂、軟化点の高い樹脂等に、上記効果が顕著に認め られる。
【0014】 このような合成樹脂の例としては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、尿素樹脂 、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド 樹脂、ポリエーテル樹脂、ブチラール樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹 脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
【0015】 本考案では、これらの合成樹脂を、上記したインクや塗料の接着成分として用 いることが好ましい。
【0016】 また、消色速度を遅らせる方法として、有機フォトクロミック化合物とフェノ ール系化合物を併用することもでき、本考案において好ましく用いられる。
【0017】 該フェノール系化合物としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6 −ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、 2,2′−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4 ,6−t−ブチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチル フェノール、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ ール)等のヒンダードフェノール類、その他のフェノール系酸化防止剤、ビスフ ェノール誘導体、ヒドロキシ安息香酸誘導体、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂 等が挙げられる。
【0018】 これらのフェノール系化合物は、感光変色層を形成するためのインクや塗料に 配合して用いればよく、フェノール系化合物の使用量は、有機フォトクロミック 化合物の0.5〜20倍量程度とすればよい。
【0019】 本考案では、感光変色層中には、上記の他にも通常処方のインクや塗料に添加 される薬剤であればいかなるものを配合してもよく、例えば、一般染顔料、蛍光 顔料、蓄光顔料、夜光顔料、サーモクロミック材料やその他の着色剤、界面活性 剤、乾燥調節剤、高沸点溶媒、可塑剤、油脂、ワックス、粘度調整剤、粘性改質 剤、架橋剤、触媒、赤外線吸収剤、一重項酸素消光剤、光安定剤、酸化防止剤、 体質顔料、白色顔料、香料、ヒンダードアミン系化合物等を配合することができ る。特にヒンダードアミン系化合物は、有機フォトクロミック化合物の耐光性や 耐久性を著るしく向上させる効果があり、有用である。
【0020】 また、本考案においては、経時安定性、耐光性を更に向上させる目的で、有機 フォトクロミック化合物を単独で、或いは上記合成樹脂やフェノール系化合物と ともに、マイクロカプセル化することも有用である。マイクロカプセル化の方法 としては、界面重合法、in situ重合法、液中硬化被覆法などの化学的方 法;相分離法、コアセルベーション法、界面析出法などの物理化学的方法;スプ レードライ法、気中懸濁被覆法、粉床法、真空蒸着法などの機械的方法等、公知 のマイクロカプセル化法を採用できることは勿論のこと、単に上記した合成樹脂 を用いてマトリックス状物あるいは固溶体状物としたマイクロカプセルを用いる こともできる。また、それらの表面をさらに架橋して強固なものとしたり、2度 以上重ねてマイクロカプセル化することにより複層のマイクロカプセルとしたり 、被膜形成物質中に着色剤を混入して着色したマイクロカプセルとすることもで きる。該マイクロカプセル中には、必要に応じて上記した各種添加剤が含まれて も差し支えない。マイクロカプセルの粒径は特に限定的ではないが、通常0.1 〜100μm程度、好ましくは1〜50μm程度とすればよい。
【0021】 これらのマイクロカプセルは、有機フォトクロミック化合物をマイクロカプセ ル化せずに用いる場合と同様にして後述の基体シート表面に担持され、感光変色 層が形成される。有機フォトクロミック化合物をマイクロカプセル化した場合の 使用量も要求される発色の程度等によって適宜決めればよいが、通常、感光変色 層中にマイクロカプセルとして1〜50重量%程度含有させることが適当である 。
【0022】 本考案に用いることができる基体シートとしては、紙、布、不織布、樹脂フィ ルム等、シート状に形成し得るものであれば、いかなるのもでもよい。これらは 予め着色されたものであってもよい。基体シートの厚さは、特に限定されないが 、通常、50〜500μm程度のものが適当である。
【0023】 本考案の日光写真感光性シートの他の態様を図2に示す。この感光性シートは 、基体シート1と感光変色層2の間に隠蔽層4を設けたものである。該隠蔽層4 は例えば二酸化チタン、亜鉛華、鉛白、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、硫 酸バリウム、カオリン、硅酸アルミニウム等の隠蔽性物質を配合したインクや塗 料を基体シート上に塗布することによって形成される。この様なインクや塗料で は、溶剤、接着成分等の種類は特に限定的ではなく、通常のインクや塗料で用い られるものから適宜選択すればよく、隠蔽性物質の配合量も隠蔽力の程度等を考 慮して適宜決めればよい。このような隠蔽層4を設けることによって、上記感光 変色層2は基体シート1の色に影響を受けずに画像を形成することができる。更 に該隠蔽層4は感光変色層中の成分が基体シート中に侵入するのを防ぐ働きも有 する。隠蔽層の厚さは特に限定されないが、通常5〜100μm程度とすればよ い。
【0024】 上記のようにして形成される本考案の日光写真用感光性シートは、感光変色層 上に露光部と非露光部を有するマスクを重ね、太陽光等の光を照射することによ って光の照射をうけた部分の有機フォトクロミック化合物が発色して形成される 画像を楽しむものである。上記のような方法により形成された感光変色層は、有 機フォトクロミック化合物固有の性質に基づき、光に対して高感度である為、太 陽光、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光を数秒〜数十秒間照射する だけで、面倒な現像作業を必要とせずに濃厚かつ鮮明に発色して画像が形成され る。
【0025】 露光時に用いるマスクとしては、日光写真用として一般に用いられているもの を使用でき、例えば透明樹脂フィルムや薄い紙等の光を透過する基材に、光を遮 蔽する物質、例えば黒色インク等でネガ画像が描かれており、該画像部分が光を 透過しないようになっているネガマスク等が好ましく使用される。しかしながら 、感光変色層上で部分的に光を遮蔽するようなものであればいかなるものでもよ く、例えば、色紙やアルミ箔でつくった切絵や木の葉等を該感光性シート上に重 ねて光を照射すれば、マスクされた部分だけが発色していない画像を得ることが できる。
【0026】 そしてこのように形成された画像は、光の照射を止めた後、数分〜数十分間保 持され、徐々に消色して元の色に戻る。
【0027】
【考案の効果】
本考案の日光写真用感光性シートは、以下の様な優れた特徴を有する。
【0028】 (a)太陽光等に対する感度が高く、数秒〜数十秒の暴露で十分な濃度に発色し 得る。
【0029】 (b)変色が可逆的である為、繰り返し使用可能である。
【0030】 (c)面倒な現像作業を必要としない。
【0031】 (d)選択できる色の種類が多い。
【0032】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本考案をさらに詳しく説明するが、本考案はこれらに限 定されるものではない。
【0033】 以下「重量部」を「部」と略記する。
【0034】 実施例1 エチルセルロース10部、エチルアルコール80部中に2,2−ジフェニル− 2H−ナフト〔1,2−b〕ピラン1部を均一に分散した塗料を、エアナイフコ ーターにて100g/m2 となるようにクレーコート紙(白色、平均約200μ m厚)上に塗布し、自然乾燥した後、50mm×70mmの大きさに裁断し、日 光写真用感光性シートを得た。
【0035】 該感光性シート上に、透明樹脂フィルムに黒色で一寸法師のネガ画像が描かれ たマスクを重ね、太陽光に約2秒間暴露した後、室内にてマスクを外したところ 、白色地に鮮明な黄色の一寸法師の像が形成されていた。その後該像は徐々に消 色して、約10分間後に元の白色に戻った。該感光性シートは繰り返し使用可能 なものであった。
【0036】 実施例2 実施例1の塗料に2,6−ジ−t−ブチルフェノール10部を加え、均一に溶 解して使用する以外は、実施例1と同様にして日光写真用感光性シートを得た。
【0037】 該感光性シートは実施例1のものと同様の効果を示したが、実施例1のものよ りも長時間画像を保持していた。
【0038】 実施例3 20%アクリル酸エステル樹脂キシレン溶液100部中に1,3,3−トリメ チルスピロ〔インドリノ−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)オキサジ ン〕2部を均一に溶解させ、更に黄色系有機顔料(PV Fast Yello w H10G,ヘキスト社製)0.1部を均一に分散してなる塗料を、ブレード コーターにて80g/m2 となるようにポリエチレンラミネート紙(白色、平均 約300μm厚)上に塗布し、自然乾燥した。
【0039】 次に130℃×3分間の熱処理を行なった後、45mm×60mmに裁断し、 日光写真用感光性シートを得た。
【0040】 該感光性シート上に、実施例1と同様のネガマスクを重ね、太陽光下約7秒間 暴露し、室内にてマスクを外すと、淡黄色地に緑色のポジ画像が形成されていた 。その後画像は約12分間かけて徐々に消色し、全体淡黄色に戻った。該感光性 シートは繰り返し使用することができた。
【0041】 実施例4 1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−6′−(オクタヒドロ−1H− インドール−1−イル)−スピロ〔2H−インドール−2,3´−(3H)ナフ ト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕(保土谷化学工業社製)10部をエポ キシ樹脂(エピコート828,油化シェルエポキシ社製)70部中に加熱溶解さ せたものを、70℃に加熱した5%ヒドロキシエチルセルロース水溶液300部 中に投入し、撹拌、乳化した。次いで、その中にエポキシ樹脂硬化剤(エピキュ アU,油化シェルエポキシ社製)25部を投入し、撹拌を続け、90℃に昇温し て2時間反応させた。その後生成したマイクロカプセルを濾別、水洗、乾燥し、 約100部のフォトクロミック化合物内包マイクロカプセルを得た。
【0042】 上記マイクロカプセル20部、ウレタン樹脂エマルジョン(アイゼラックス4 0,保土谷化学工業社製)77部、メラミン系架橋剤(スミテックスレジンM− 3,住友化学工業社製)2.5部及び酸触媒(スミテックスキャタライザーAc x,住友化学工業社製)0.5部からなる塗料を、エアナイフコーターにて11 0g/m2 となるようにクレーコート紙(白色,平均約220μm厚)上に塗布 し、乾燥した後、150℃で1分間の熱処理を行なった。
【0043】 これを50mm×90mmの大きさに裁断して得られた日光写真用感光性シー ト上に、小さなハート型の穴がいくつもあけられたアルミ箔を重ね、太陽光下約 10秒間暴露した後、室内にてアルミ箔を外すと、白地にピンク色のハート型画 像がいくつも形成されていた。その後画像は徐々に消色し、該感光性シートは約 15分後に全面白色に戻った。
【0044】 実施例5 不織布(平均約200μm厚)上に熱可塑性ポリウレタン樹脂(パンディスク T−5205,大日本インキ化学工業社製)の20%シクロヘキサノール溶液5 0部、セロソルブアセテート50部、及び酸化チタン15部からなるインキを5 0g/m2 となるように150メッシュのスクリーン枠を用いて全面印刷し、隠 蔽層を形成した。乾燥後、実施例4と同様の塗料を用いて実施例4と同様に処理 し、日光写真用感光性シートを得た。該感光性シートは実施例4で得られたもの と同様の効果を示した。
【0045】 実施例6 1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−6′−(オクタヒドロ−1H− インドール−1−イル)−スピロ〔2H−インドール−2,3′−(3H)ナフ ト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕(前記)10部、4,4′−ブチリデ ン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)20部、30%ポリスチレ ン樹脂キシレン溶液300部及びエポキシ樹脂(前記)40部を加熱溶解し、9 0℃の15%ゼラチン水溶液700部中に投入して撹拌、乳化した。次いでエポ キシ樹脂用硬化剤(前記)15部を投入し、加熱、撹拌を続け、2時間反応させ た。
【0046】 生成したマイクロカプセルを濾別、水洗、乾燥することによって約170部の フォトクロミック化合物内包マイクロカプセルを得た。(キシレンはカプセル化 時にすべて蒸発した。) 上記マイクロカプセル15部、常乾用アクリル樹脂溶液(アクリディックA− 168,大日本インキ化学工業社製)90部及びキシレン100部からなる塗料 をハンドスプレーガンを用いて乾燥膜厚約70μmとなるように黄色合成紙(平 均約200μm厚)上に塗布し、自然乾燥した。
【0047】 これを50mm×70mmの大きさに裁断して得られた日光写真用感光性シー トは、室内では黄色(合成紙の色)を呈していた。該感光性シート上に、黒色の 油性インキで星型を描いたガラス板を重ね、太陽光に約5秒間暴露した後、室内 にてガラス板を外したところ、該感光性シートは橙色の中に黄色い星型が鮮明に 浮かびあがった画像を形成していた。その後該感光性シートは約20分後に全面 黄色に戻った。
【0048】 実施例7 厚さ約200μmの白色クレーコート紙上に、実施例1、実施例3及び実施例 4で使用した3種の塗料を、乾燥膜厚がそれぞれ約100μmとなるように、8 0メッシュのスクリーン版を用いて波型に隙間なく、且つ重なりあわないように 印刷した。続いてそれを温風乾燥した後、50mm×70mmの大きさに裁断し て、日光写真用感光性シートを得た。
【0049】 該感光性シートに実施例1と同様のマスクを重ね、太陽光に暴露した後、室内 にてマスクを取り外したところ、白地に黄色、青色、ピンク色で構成された波型 模様の一寸法師の画像が形成されていた。その後画像は徐々に消色し、約15分 後に該感光性シートは全面白色に戻った。
【0050】 実施例8 1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリノ−2,3´−(3H)ナフト(2 ,1−b)オキサジン〕1部、低分子量ポリエチレン(サンワックス151P、 三洋化成工業社製)5部、ポリエチレン樹脂(スタフレンE−715,日本石油 化学工業社製)50部及びキシレン20部の均一な熱溶融物を90℃に加熱した アニオン性界面活性剤(デモールN、花王社製)1部を含む水溶液300部中に 投入し、温度を維持しつつ2時間撹拌を続け、有機フォトクロミック化合物を均 一に含有する合成樹脂のマイクロカプセルの懸濁液を得た。続いて、該マイクロ カプセルを濾別、乾燥して、キシレンを完全に蒸発させた。
【0051】 この様にして得たマイクロカプセル5部、実施例6で得たマイクロカプセル5 部、アクリル酸エステル共重合物エマルジョン(マツミンゾールMRconc, 松井色素化学工業所社製)50部、エチレン尿素系縮合物(FixerF,松井 色素化学工業所社製)1部及び水30部からなる水性インキを、80メッシュの スクリーン版を通して乾燥膜厚約150μmとなるように白色画用紙(約320 μm厚)上に全面印刷し、自然乾燥の後、160℃×1分の熱処理を施した。
【0052】 次に、得られた印刷物を80×80mmに裁断し、日光写真用感光性シートを 得た。
【0053】 該感光性シート上に、透明樹脂フイルムに黒色で小鳥のネガ画像が描かれたマ スクを重ね、太陽光に約5秒間暴露した後、室内にてマスクを外したところ、白 色地に鮮明な紫色の小鳥の像が形成されていた。その後、画像は徐々に変色して 約10分後にピンク色となり、約20分後には全面白色へと戻った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の日光写真用感光性シートの断面図。
【図2】隠蔽層を有する本考案の日光写真用感光性シー
トの断面図。
【符号の説明】
1 基体シート。 2 感光変色層。 3 有機フォトクロミック化合物。 4 隠蔽層。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体シート上に、有機フォトクロミック
    化合物を必須成分とする感光変色層を設けてなる日光写
    真用感光性シート。
  2. 【請求項2】 有機フォトクロミック化合物が、スピロ
    ピラン系化合物、スピロオキサジン系化合物、フルギド
    系化合物、ナフトピラン系化合物及びベンゾピラン系化
    合物から選択された少なくとも一種の化合物である請求
    項1に記載の日光写真用感光性シート。
  3. 【請求項3】 感光変色層が有機フォトクロミック化合
    物及び合成樹脂を含有するものである請求項1又は2に
    記載の日光写真用感光性シート。
  4. 【請求項4】 感光変色層が有機フォトクロミック化合
    物及びフェノール系化合物を含有するものである請求項
    1乃至3のいずれかに記載の日光写真用感光性シート。
  5. 【請求項5】 有機フォトクロミック化合物が高分子化
    合物からなるマイクロカプセルに内包されている請求項
    1乃至4のいずれかに記載の日光写真用感光性シート。
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