JPH07197224A - めっき装置 - Google Patents

めっき装置

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JPH07197224A
JPH07197224A JP35312393A JP35312393A JPH07197224A JP H07197224 A JPH07197224 A JP H07197224A JP 35312393 A JP35312393 A JP 35312393A JP 35312393 A JP35312393 A JP 35312393A JP H07197224 A JPH07197224 A JP H07197224A
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chamber
heating
gas
steel strip
steel material
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Akira Yoshino
明 吉野
Masaaki Tawara
正昭 田原
Haruo Senbokutani
春男 仙北谷
Kenzo Kitano
憲三 北野
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Daido Hoxan Inc
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Daido Hoxan Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エネルギー消費が小さく、めっきの密着性に
優れたものにするめっき装置を提供する。 【構成】 鋼帯11をフッ素系ガス雰囲気下で加熱する
加熱室2と、窒素ガスを充満させることにより上記加熱
室2内のフッ素系ガスが下流側に流れないようにするガ
ス遮断室4と、このガス遮断室4を通過した鋼帯11を
水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気下で加熱する還
元室6と、この還元室6を通過した鋼帯11を水素ガス
と窒素ガスとの混合ガス雰囲気下で冷却する冷却室7
と、この冷却室7を通過した鋼帯11をその温度に恒温
保持する恒温保持室9と、この恒温保持室9から外部に
取り出した鋼帯11をめっきするめっき手段34を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋼材に対して溶融亜
鉛めっき等を施すためのめっき装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、溶融亜鉛めっきや溶融アルミニウ
ムめっきを施すことにより、形成されるめっき被膜に優
れた防錆機能を持たせた鋼材が広く使用されている。こ
のような溶融亜鉛めっき装置を備えた鋼材の製造ライン
として、例えば図2に横型連続式の製造ラインの一例
が、図3に縦型連続式の製造ラインの一例が示されてい
る。すなわち、図2に示された製造ラインでは、鋼帯1
1はペイオフリール21から引き出されたのちシヤー2
2,ウエルダー23およびルーパー24を通過し、加熱
冷却炉25の入口に設けたダンパを通って、加熱冷却炉
25内に運び入れられる。この加熱冷却炉25には、図
4に示すように、入口側から順に、無酸化炉26,スロ
ート27,還元炉28,冷却帯29(徐冷帯30および
急冷帯31),低温保持帯32および急冷帯33が形成
されている。そして、鋼帯11は、まず無酸化炉26内
で700〜750℃程度の高温にまで加熱されて鋼帯1
1表面の油分等が加熱分解されて清浄され、ついで、還
元炉28内で還元性雰囲気下で750〜800℃の温度
に保持されて還元処理されたのち、徐冷帯30内で70
0℃程度にまで徐冷され、急冷帯31内で500℃程度
にまで急冷される。そののち、低温保持帯32内で50
0℃程度の温度に恒温保持され、急冷帯33内で450
℃程度に急冷される。図5のX線には加熱冷却炉25内
での鋼帯温度が示されており、aは無酸化炉26での温
度、bは還元炉28での温度、cは冷却帯29での温
度、dは低温保持帯32での温度およびeは急冷帯33
での温度を示している。このようにして、鋼帯11は加
熱冷却炉25内においてめっき浴温度の近くまで冷却さ
れたのち、亜鉛浴34に浸漬されて溶融亜鉛めっきが行
われる。そののち、鋼帯11はミニマムスパングル装置
35,合金化炉36,形状矯正装置37,化成処理糟3
8,出側ルーパー39およびシヤー40を通過して、リ
ール41に巻き取られる。また、図3の製造ラインに用
いられる加熱冷却炉45にも予熱炉46,直火加熱炉4
7,均熱炉48および冷却帯49が形成されており、上
記製造ラインと同様の処理が行われる。図3において、
図2と同様の部品には同じ番号が付いている。また、5
0はミニスパおよびガルバニール装置であり、51はス
キンパスミルである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
両製造ラインでは、加熱冷却炉25,45での清浄およ
び還元性雰囲気下における焼鈍工程を750〜800℃
もの高温状態で行うため、エネルギー消費が大きくな
る。しかも、上記清浄および焼鈍工程における過度の加
熱により、鋼帯11の表面酸化が生じめっきの密着性が
劣化する。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、エネルギー消費が小さくて済み、しかも、め
っきの密着性に優れためっき装置の提供をその目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のめっき装置は、鋼材をフッ素系ガス雰囲
気下で加熱する加熱室と、窒素ガスを充満させることに
より上記加熱室内のフッ素系ガスが下流側に流れないよ
うにするガス遮断室と、このガス遮断室を通過した鋼材
を水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気下で加熱する
還元室と、この還元室を通過した鋼材を水素ガスと窒素
ガスとの混合ガス雰囲気下で冷却する冷却室と、この冷
却室を通過した鋼材をその温度に恒温保持する恒温保持
室と、この恒温保持室から外部に取り出した鋼材をめっ
きするめっき手段を備えたという構成をとる。
【0006】
【作用】すなわち、この発明のめっき装置は、加熱冷却
炉内で鋼材をN2 +H2 の混合ガスの雰囲気下で焼鈍す
るに先立ち、鋼材をフッ素系ガス雰囲気下で加熱状態で
保持している。これにより、活性化したフッ素原子で鋼
材表面に付着していた加工助剤等の異物を破壊除去して
清浄化することができる。そして、この場合に、上記フ
ッ化処理時における加熱温度は、従来のように750〜
800℃もの高温にする必要がなく、550℃程度の温
度でよく、エネルギー消費を小さくできる。したがっ
て、鋼材の表面酸化がなくめっきの密着性に優れる。
【0007】つぎに、この発明について詳しく説明す
る。
【0008】この発明は、鋼材を還元性雰囲気下で焼鈍
するに先立ち、鋼材をフッ素系ガス雰囲気下で加熱す
る。
【0009】めっきの対象となるものは、鋼材である。
鋼材の中には、炭素鋼,ステンレス鋼等各種の鋼材が含
まれる。これら鋼材の形状等は特に限定するものではな
く、板やコイルの状態であっても、加工されてねじ等の
形状になっていても差し支えはない。また、この発明の
鋼材には、単体材料だけではなく、鉄を主要成分とし、
これに他の金属材料を配合した合金が含まれる。
【0010】フッ素系ガス雰囲気の形成に用いられるフ
ッ素系ガスは、NF3 ,BF3 ,CF4 ,HF,S
6 ,F2 の単独もしくは混合物からなるフッ素成分を
2 等の不活性ガス中に含有させたガスのことである。
上記フッ素成分のなかでも、安全性,反応性,コントロ
ール性,取り扱い性の点でNF3 が最も優れており実用
的である。また、NF3 ガス1重量%+F2 5重量%+
2 94重量%のような混合ガスも実用に供される。こ
のようなフッ素系ガスでは、効果の点からNF3 等のフ
ッ素成分が1〜15重量%(重量基準、以下同じ)の濃
度に設定される。好ましいのは、2〜7%である。フッ
素系ガス雰囲気は、このようなフッ素系ガスを所定空間
に充満させることによって形成される。
【0011】還元性雰囲気の形成に用いられる水素ガス
と窒素ガスは、公知のものが使用される。
【0012】この発明のめっき装置は、鋼材をめっきす
るに先立って、例えばつぎのようにして加熱冷却炉内で
熱処理する。すなわち、鋼材を上記加熱冷却炉の加熱室
内でフッ素系ガス雰囲気下で550℃程度にまで温度上
昇させ、これにより鋼材表面に付着した油分等の異物を
除去する。このとき、上記加熱室のフッ素系ガスが還元
室に流れ込もうとしても、ガス遮断室に充満された窒素
ガスにより加熱室内に押し戻されて還元室内に流れ込ま
ない。ついで、鋼材は還元室内で水素ガスと窒素ガスと
の混合ガスの雰囲気下において550℃程度で均熱され
たのち、冷却室内で500℃程度にまで徐冷され、この
温度で恒温保持室内に恒温保持される。そののち、鋼材
はめっき手段でめっきされる。
【0013】
【発明の効果】以上のように、この発明のめっき装置に
よれば、加熱冷却炉内で鋼材をN2 +H2 の混合ガスの
雰囲気下で焼鈍するに先立ち、鋼材をフッ素系ガス雰囲
気下で加熱状態で保持しているため、活性化したフッ素
原子で鋼材表面に付着していた加工助剤等の異物を破壊
除去して清浄化することができる。そして、この場合
に、上記フッ化処理時における加熱温度は、従来のよう
に750〜800℃もの高温にする必要がなく、550
℃程度の温度でよく、エネルギー消費を小さくできる。
したがって、鋼材の表面酸化がなくめっきの密着性に優
れる。
【0014】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す構成図であ
る。図において、1は加熱冷却炉であり、入口から順
に、加熱室2,第1スロート3,ガス遮断室4,第2ス
ロート5,還元室6,徐冷帯7,第3スロート8,恒温
保持帯9および急冷帯10が形成されており、入口には
ダンパ42が、各スロート3,5,8には仕切りカーテ
ン(図示せず)がそれぞれ取り付けられている。上記加
熱室2には、その天井にフッ素系ガス導入パイプおよび
第1熱風導入パイプ(ともに図示せず)が連結されてお
り、上記フッ素系ガス導入パイプからNF3 ガスが導入
され、、上記熱風導入パイプから熱風が導入されて室内
を550℃程度にまで温度上昇させる。この加熱室2内
に鋼帯(耐NF3 ガスを向上させたステンレス鋼)11
を1分間通し、これにより、鋼帯11の表面を清浄化す
る。上記ガス遮断室4には窒素ガスが充満されており、
上記加熱室2内のNF3 ガスが還元室6に流れ込まない
ようにしている。上記還元室6には、その天井に第1混
合ガス導入パイプおよび第2熱風導入パイプ(ともに図
示せず)が連結されており、上記第1混合ガス導入パイ
プからN2 +H2 の混合ガスが導入され、上記第2熱風
導入パイプから熱風が導入されて室内を550℃程度の
均熱状態に保持する。上記徐冷帯7には、その天井に第
2混合ガス導入パイプおよび第3熱風導入パイプ(とも
に図示せず)が連結されており、上記第2混合ガス導入
パイプからN2 +H2 の混合ガス(この混合ガスは上記
還元室6に導入したものを再利用している)が導入さ
れ、上記第3熱風導入パイプから熱風が導入されて室内
を500℃程度にまで徐冷される。このようにして、加
熱室2内で清浄化された鋼帯11は、上記還元室6およ
び徐冷帯7内の還元性雰囲気下で焼鈍される。そのの
ち、上記恒温保持帯10で500℃程度に恒温保持され
たのち、急冷帯10で急冷される。図5のY線には加熱
冷却炉1内での鋼帯温度が示されており、fは加熱室2
での温度、gはガス遮断室4での温度、hは還元室6で
の温度、iは徐冷帯7での温度、jは恒温保持帯32で
の温度およびkは急冷帯33での温度を示している。
【0015】このように、上記実施例によれば、加熱冷
却炉1の加熱室2内での加熱温度が従来よりも低く、こ
のため、消費エネルギーを小さくすることができる。ま
た、鋼帯11を過度に高温にすることがないため、表面
酸化が防止できて、めっきの密着性が良くなる。
【0016】なお、上記実施例では、この発明のめっき
装置を横型連続式の製造ラインに用いているが、これに
限定するものではなく、縦型連続式の製造ラインに用い
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】横型連続式の製造ラインを示す説明図である。
【図3】縦型連続式の製造ラインを示す説明図である。
【図4】従来例を示す構成図である。
【図5】加熱冷却炉での鋼帯温度を示す図である。
【符号の説明】
1 加熱冷却炉 2 加熱室 4 ガス遮断室 6 還元室 7 冷却帯 9 恒温保持帯 10 急冷帯 11 鋼帯
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材をフッ素系ガス雰囲気下で加熱する
    加熱室と、窒素ガスを充満させることにより上記加熱室
    内のフッ素系ガスが下流側に流れないようにするガス遮
    断室と、このガス遮断室を通過した鋼材を水素ガスと窒
    素ガスとの混合ガス雰囲気下で加熱する還元室と、この
    還元室を通過した鋼材を水素ガスと窒素ガスとの混合ガ
    ス雰囲気下で冷却する冷却室と、この冷却室を通過した
    鋼材をその温度に恒温保持する恒温保持室と、この恒温
    保持室から外部に取り出した鋼材をめっきするめっき手
    段を備えたことを特徴とするめっき装置。
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