JPH07196426A - 粒状防虫材 - Google Patents

粒状防虫材

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JPH07196426A
JPH07196426A JP35500193A JP35500193A JPH07196426A JP H07196426 A JPH07196426 A JP H07196426A JP 35500193 A JP35500193 A JP 35500193A JP 35500193 A JP35500193 A JP 35500193A JP H07196426 A JPH07196426 A JP H07196426A
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Hiroshi Ito
伊藤  博
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃物の紙粉、コーヒー抽出液抽出残渣及び/
又は茶殻並びにヒバ材及び/又は桧材等の木屑を、羊毛
製品等の繊維製品用の防虫材の原材料として、有効に利
用した粒状の防虫材を提供する。 【構成】 ヒノキチオール又はヒバ油を含むる木粉と、
該木粉より少ない量の高吸水性樹脂とを含有して粒状に
形成されている粒状防虫材であり、この粒状の防虫材
は、更に、配合材料として、廃物の紙粉、コーヒー抽出
液抽出残渣又は茶殻の一以上を加えて、或いは、また防
虫剤を加えて粒状防虫材とすることができ、防虫剤を含
む被覆層部で被覆して粒状防虫材とすることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物を利用した粒状
防虫剤、特に繊維用、例えば羊毛用粒状防虫材に関す
る。また、本発明は、羊毛製品を食害する昆虫を防ぐた
めに広く使用することができる防虫材に関し、特に、防
湿機能を備える家庭用の粒状防虫材に関する。
【0002】
【従来の技術】羊毛製品が虫による食害を受けるのを避
けるために、羊毛製品の保存には、例えば樟脳、ナフタ
レン、パラジクロールベンゼンなど昇華性の防虫剤が使
用されている。これらの固体防虫剤は、特有の臭気を有
し、コイガ、イガ、ブラウンハウスモス、ヒメカツオブ
シムシ及びヒメマルカツオブシムシなどの害虫に対し呼
吸毒として働き、また忌避効果を有する。また、これら
の害虫に対して、接触毒作用を有する殺虫成分の合成ピ
レスロイドも、温血動物に対しては比較的無害であると
ころから使用されており、蒸散性のあるエンペンスリン
を紙や不織布に含浸させてタンスなどに使用されてい
る。この蒸散性のエンペンスリンは臭気がなく、低濃度
でジクロルベンゼンより、長期間効果を持続することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの防虫
剤の中、固体の昇華性防虫剤は、成形されて使用される
が、その防虫効果の持続性は、使用される容器の密封性
に左右され、例えば数カ月で昇華し尽くしてしまうため
に、補充を絶えず行なわなければならない。また、蒸散
性のエンペンスリンは、比較的長期間の使用が可能であ
るが、含浸させるために、紙、不織布等の担体を必要と
する。このような担体は、吸着性が必要であり、比較的
柔軟であるために、プラスチック容器に入れて使用され
ており、容器等の価格が占める割合が大きくなっており
問題とされている。
【0004】一方、ヒバ及び桧の製材工程でヒバ材及び
桧材の木粉等の木屑が多量に発生するが、ヒノキチオー
ル及びヒバ油に防虫、防腐機能があり、腐りにくいため
に、廃棄が難しく、殆ど使用されずにその侭費用を掛け
て焼却処理されており問題とされている。また、缶コー
ヒー、インスタントコーヒー等のコーヒー飲料及び缶入
りのお茶及びインスタントのお茶などの飲料の需要の増
加に伴い、これらの飲料を抽出した抽出残渣、例えばコ
ーヒー粕や茶殻は、膨大な量に上り、その処理に多大の
費用を要しており、コーヒー飲料等の飲料産業の最大の
課題となっている。特に、コーヒー抽出液抽出残渣は、
多量の脂肪を含有するために、専ら焼却されており、問
題とされている。
【0005】使用後の事務用紙はシュレッダー等により
破断されて大量の紙屑を生じており、また事務用紙を穿
孔する際に生じるパンチ屑も大量であり、費用を掛けて
その侭焼却されている。さらに、紙おむつ産業では、紙
おむつの需要の増加に伴し、紙おむつ製造過程で生じる
廃材の紙粉は、膨大な量に上り、また未使用の高吸水性
樹脂を含有しているために、扱い難く、殆ど使用されず
に、その侭、費用を掛けて焼却することにより廃棄され
ており、問題とされている。本発明は、コーヒー抽出液
抽出残渣、茶殻及び又は紙粉並びにヒノキチオール又は
ヒバ油を含有するヒバ材及び桧材等の木屑の廃棄処理の
問題点と、従来の防虫材に係る問題点とを解決すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、廃物の紙粉、
コーヒー抽出液抽出残渣及び/又は茶殻並びにヒバ材及
び/又は桧材等の木屑を、羊毛製品等の繊維製品用の防
虫材の原材料として、有効に利用した粒状の防虫材を提
供することを目的としている。
【0007】即ち、本発明は、ヒノキチオール又はヒバ
油を含む木粉と、該木粉より少ない量の高吸水性樹脂と
を含有して粒状に形成されていることを特徴とする粒状
防虫材にあり、また、本発明は、ヒノキチオール又はヒ
バ油を含む木粉と、配合材料と、前記木粉より少ない量
の高吸水性樹脂とを含有して粒状に形成されていること
を特徴とする粒状防虫材にあり、さらに、本発明は、ヒ
ノキチオール又はヒバ油を含む木粉と、該木粉より少な
い量の高吸水性樹脂及び防虫剤とを含有して粒状に形成
されていることを特徴とする粒状防虫材にある。そして
また、本発明は、ヒノキチオール又はヒバ油を含む木粉
と、該木粉より少ない量の高吸水性樹脂とを含有して粒
状に形成されている造粒部を有すると共に、前記造粒部
の表面上に、防虫剤を含有する被覆層部を有することを
特徴とする粒状防虫材にあり、さらに、本発明は、ヒノ
キチオール又はヒバ油を含む木粉と、配合材料と、該木
粉より少ない量の高吸水性樹脂とを含有して粒状に形成
されている造粒部を有すると共に、前記造粒部の表面上
に、防虫剤を含有する被覆層部を有することを特徴とす
る粒状防虫材にあり、さらにまた、本発明は、ヒノキチ
オール又はヒバ油を含む木粉と、配合材料と、前記木粉
より少ない量の高吸水性樹脂及び防虫剤とを含有して粒
状に形成されている造粒部を有すると共に、前記造粒部
の表面上に、防虫剤を含有する被覆層部を有することを
特徴とする粒状防虫材にある。
【0008】本発明においては、防虫材は、粒状物に形
成される。この粒状物は、ヒノキチオール又はヒバ油を
含有する木粉と高吸水性樹脂とを配合して造粒して形成
される。この粒状物において、コーヒー抽出液抽出残
渣、茶殻及び紙粉等の配合材料を目的に応じて適宜加え
ることができ、また、ナフタレン、樟脳、パラジクロロ
ベンゼン及び/又は蒸散性のエンペンスリン等の防虫剤
についても適宜目的に応じて加えることができる。ま
た、本発明において、この粒状の防虫材は、粒状に形成
された粒状部、即ち、造粒部と、該造粒部の周囲を覆い
防虫材を含有する被覆層部とを有して粒状に形成され
る。本発明において、造粒部は、ヒノキチオール又はヒ
バ油を含有する木粉と高吸水性樹脂とを配合して造粒さ
せて形成される。この造粒部についても、コーヒー抽出
液抽出残渣、茶殻及び/又は紙粉等の配合材料を適宜加
えることができ、また、ナフタレン、樟脳、パラジクロ
ロベンゼン及び/又は蒸散性のエンペンスリン等の防虫
剤についても適宜加えることができる。
【0009】本発明において、虫の忌避成分として、ヒ
ノキチオール又はヒバ油が使用される。したがって、本
発明において、木粉としては、ヒノキチオール又はヒバ
油を含有する木粉が使用される。このような木粉は、ヒ
ノキチオール又はヒバ油を含有する木屑を、その侭又は
一定の粒径以下に粉砕したものであり、このような木粉
としては、例えばヒバ材又は桧材があるが、ヒバ材又は
桧材は、廃物であるのが製造費を低くできて好ましい。
また、本発明において、造粒部の被覆層部についても、
粒状物の場合と同様に、虫の忌避成分として、ヒノキチ
オール又はヒバ油が使用される。したがって、本発明に
おいて、木粉としては、ヒノキチオール又はヒバ油を含
有する木粉が使用される。このような木粉は、ヒノキチ
オール又はヒバ油を含有する木屑を一定の粒径以下に粉
砕しして使用するのが好ましい。この場合、0.5mm
以下の粒径とするのが好ましいが、0.3mm以下の粒
径とするのが更に好ましい。このような木粉としては、
例えばヒバ材又は桧材があるが、ヒバ材又は桧材は、廃
物であるのが製造費を低くできて好ましい。
【0009】本発明において、桧材又はヒバ材等のヒノ
キチオール又はヒバ油を含有する木材の粉は、消臭性、
防虫性及び香りを有するので、造粒物の被覆層部にも使
用して、消臭機能、防虫機能及び香料機能を持たせるこ
とができる。羊毛の食害量は、気温が25乃至30℃
で、湿度が50乃至80%の場合に大きくなるので、本
発明においては、被覆層部には、黴などの発生を防止す
ると共に、タンス内の湿度を低下させるために、吸湿性
を保持させるのが好ましい。この場合、吸湿剤として、
塩化カルシウム、塩化ナトリウム及びシリカゲルを配合
させるのが好ましい。
【0010】本発明において、粒状防虫材は、粒状物を
形成するヒバ材等のヒノキチオール又はヒバ油を有する
木粉のみでは、防虫効果が完全ではないので、防虫剤の
蒸散性のエンペンスリン、ナフタレン、樟脳又はパラジ
クロロベンゼン或いはこれら防虫剤の二以上の混合物を
配合して粒状物とし、又は造粒部とするのが好ましい。
この場合において、造粒部に配合される防虫剤と、造粒
部の表面を覆う被覆層部に配合される防虫剤を同じくし
てもよく、また違えるようにすることもできる。造粒部
と被覆層部の防虫剤の組み合わせは、防虫効果を強める
ように選択されるのが好ましい。防虫剤を配合する場
合、固体状の防虫剤は、その侭、ヒノキチオール又はヒ
バ油を含有する木粉又は高吸水性樹脂に配合して使用す
ることができるが、蒸散性のエンペンスリンの場合は、
蒸散性のエンペンスリンを溶媒に溶解した溶液を、配合
物の紙粉に散布又は噴霧し、或いは配合物の紙粉を該溶
液に浸漬して、配合物の紙粉に含浸させて配合するのが
好ましい。
【0011】本発明において、造粒部を被覆する被覆層
部に含有させる防虫剤としては、蒸散性のエンペンスリ
ンが好ましい。固体状の防虫剤を被覆層部に含有させる
場合は、ヒノキチオール又はヒバ油を含有する木粉、コ
ーヒー抽出液抽出残渣、茶殻又は紙粉等と混合して含有
させるのが好ましい。本発明において使用される蒸散性
のエンペンスリンは、合成ピレスロイドの一であり、接
触毒作用を有し、殺虫成分であるが、温血動物に対して
は比較的無害であるので、防虫剤として使用されている
ものである。
【0012】本発明において、防虫材の被覆層部は、ヒ
ノキチオール及び/又はヒバ油を含有する木材の粉、即
ちヒノキチオール又はヒバ油を含有する木粉を含有する
造粒部に、適宜の溶媒又は分散媒に溶解又は分散させた
蒸散性のエンペンスリン溶液又は懸濁液を、直接噴霧し
て形成するか、前記造粒部に、ヒノキチオール及びヒバ
油を含有する木粉に紙粉等の配合材料を混合したものを
被覆して、その上に、蒸散性のエンペンスリンを噴霧し
て形成される。この場合、木粉及び紙粉は、0.5mm
以下、好ましくは0.3mm以下の粒径のものを使用す
るのが好ましい。被覆層部を形成する場合、被覆層を形
成するヒノキチオール又はヒバ油を含有する木粉に、紙
粉を混合すると、噴霧された蒸散性のエンペンスリンの
付着性を良好にすることができるので好ましい。本発明
において、防虫剤、特に蒸散性のエンペンスリンの使用
は、木粉に含有されるヒノキチオール及びヒバ油の防虫
作用を補うので好ましい。
【0013】本発明において、防虫材は、水分含有率を
10重量%以下となるように乾燥することにより、保管
時の黴の発生を防止することができる。本発明におい
て、高吸水性樹脂は、防虫材の成形時における被成形混
合物の保水機能を高めると共に、被成形混合物の造粒時
の潤滑材として機能させるために、ヒノキチオール又は
ヒバ油を有する木粉に加えられる。この場合、高吸水性
樹脂は、造粒物の20重量%以下とするのが好ましく、
特に10重量%以下であるのが好ましい。本発明におい
て、防虫材の造粒部に、高吸水性樹脂を配合物質として
使用すると、高吸水性樹脂は、防虫材の造粒部の周囲か
ら水を吸水して、膨潤し、保水するように作用するの
で、周囲環境の湿度を調整することができ好ましい。
【0014】本発明において配合される高吸水性樹脂
は、自重の数十倍から二百倍程度の水を吸収しても、形
を保持できる樹脂であり、例えば、ビニルエステルとエ
チレン系不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
鹸化物、澱粉とアクリル酸のグラフト重合体、ポリアク
リル酸の架橋物、ビニルアルコールとアクリル酸の共重
合体、ポリアクリロニトリルの部分加水分解物、カルボ
キシメチルセルロースの架橋物、ポリエチレングリコー
ルの架橋物、キトサンの塩又はプルランのゲルなどがあ
り、これらは、単独で又はこれら2種以上を混合して配
合物質として使用される。本発明において、高吸水性樹
脂の量は、木粉の混合物を造粒機で造粒するときの潤滑
材として機能できるものであれば足り、吸水倍率が20
0g/g未満と吸水性能の乏しい、高吸水性樹脂として
不良品の樹脂を使用することができる。このような吸水
性能の低いポリアクリル酸樹脂の不良品は、粒径が10
μm以下と微細であり、例えば、おむつ廃材から分級し
て得られるか、又はポリアクリル酸樹脂の規格外の製品
として入手することができる。
【0015】本発明において、ヒノキチオール又はヒバ
油を含有する木粉及び高吸水性樹脂の混合物に吸着機能
を持たせるために、該混合物に、配合材料、例えば、紙
粉、コーヒー抽出液抽出残渣及び/又は茶殻を配合して
造粒するのが好ましい。また、本発明において、ヒノキ
チオール又はヒバ油を含有する木粉の量は、造粒部の1
0重量%以上であり、虫の忌避材としての作用を強める
ためには、20重量%以上であるのが好ましい。
【0016】本発明において、配合材料の茶殻及びコー
ヒー抽出液抽出残渣は、何れも造粒部の10乃至30重
量%、好ましくは17乃至23重量%配合するのが好ま
しい。茶殻及びコーヒー抽出液抽出残渣は、何れも吸着
性に富むので、造粒部に消臭機能を持たせることができ
る。配合材料の紙粉は、造粒部の75重量%以下とされ
る。紙粉は、吸湿性を有するので、増量することによ
り、防虫材に吸湿及び保湿作用を付与することができ
る。本発明においては、被覆部に消臭機能及び保湿機能
を持たせるために、消臭剤としてスメルナーク(商品
名:株式会社東海興産製造)及び/又はフラボノイドを
混合でき、また保湿剤としてプロピレングリコールを混
合することができる。
【0017】本発明の防虫材の造粒物は、保管時に、例
えば水分が10%以下の乾燥状態に保たれるので、保管
時に、塵など発生しないように、例えば、3mmより小
さい粒径の細かい粉状部分を分離しておくのが好まし
い。本発明において、防虫材に配合される木粉、高吸水
性樹脂及び配合物質をの粒子を相互に接着させて、容易
に塊状に形成させるために、また使用時に防虫材を容易
に粉化させないようにするために、接着機能を有する材
料を配合することができる。このような接着機能を有す
る材料としては、水溶性又は水分散性の製紙用パルプ、
製紙スラッジ、活性炭入りパルプ廃物、パルプスラッ
ジ、ゼラチン、ビニルエステル、ゼオライトなどが使用
できるが、製造費の点から廃材であるのが好ましい。こ
れらは、単独で使用されるか、又はこれら2種以上を混
合して配合物質として使用される。また、アルコール溶
解性の接着機能を有する材料としては、ヒドロキシエチ
ルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロー
ス(HPC)又はポリビニルピロリドン或は(PVP)
などがあり、この場合も同様に、単独で使用されるか、
又はこれら2種以上を混合して配合物質として使用され
る。
【0018】本発明の防虫材に配合される接着機能を有
する材料の量は、防虫材の造粒部の10重量%以下の
量、好ましくは、5重量%以下とすることができる。こ
の場合、接着機能を有する材料は、単独で又は2種以上
を、造粒部の材料として、原料材料の混合物又は造粒物
に別途加えても良く、原料材料の混合前又は混合時に、
或いは原料材料混合物の造粒時に混合して、防虫材の造
粒部及び被覆部内に合体させるようにしてもよい。
【0019】また、本発明において、配合材料の茶殻及
びコーヒー抽出液抽出残渣の乾燥造粒物は、それ自体吸
着能を有しているが、配合材料として、コーヒー抽出液
抽出残渣を使用する場合には、タンス内の衣服に、コー
ヒー臭が移るのを極力避けるために、本発明の防虫材に
は、補助脱臭剤として、5重量%以下の量で、吸着能を
有する、例えば、茶殻、黒色のたばこ用のチャコールフ
イルターの屑といった活性炭入りパルプ廃物などの吸着
能を有する吸着物質を配合することができる。これらは
造粒物中に配合されるのが好ましい。
【0020】本発明において、ヒノキチオール及び/又
はヒバ油を含有する木粉及び高吸水性樹脂を配合した配
合物は、造粒装置により、球状、柱状、粒状、顆粒状等
各種形状に造粒され、造粒部が形成される。造粒装置と
しては、従来周知の、押出し造粒装置を使用することが
できる。しかし、この他に、パン型、ドラム型及び流動
層型の各種造粒装置を使用することができる。これらの
造粒装置において、形成された造粒部の表面に、吸湿
剤、高吸水性樹脂及び紙粉又はヒノキチオール若しくは
ヒバ油を含有する木粉の混合物の第1の被覆材料並びに
紙粉及び木粉の混合物の第2の被覆材料を付着させる
と、造粒物の表面に黴が発生するのを、長期間に亙り避
けることができるので好ましい。
【0021】この場合、造粒部の表面に、ヒノキチオー
ル又はヒバ油を含有する木粉と紙粉の混合物を、まぶし
たり、又は造粒物の表面を、ポリビニルアルコール等の
湿潤剤により湿らせたり、或いは懸濁液に変えて、噴霧
等により付着させることができる。ヒバ材の木粉と紙粉
の混合物を造粒物の被覆に使用する場合は、該混合物中
の木粉の量を50重量%以上、好ましくは、60乃至7
5%とするのが好ましい。木粉及び紙粉は、0.5mm
以下の粒径のものを使用するのが好ましい。本発明にお
いては、造粒部の表面に第1及び第2の被覆材料を付着
させるときは、その後の乾燥により、付着した被覆材料
が容易に剥落しないようにするのが好ましい。
【0022】
【作用】本発明において、防虫材は、粒状の造粒物或い
は造粒部及び被覆層部を有する造粒物に形成されるの
で、粒状の造粒物及び造粒部に、ヒノキチオール又はヒ
バ油を含有する木粉及び高吸水性樹脂を含有させること
ができ、また、ヒノキチオール又はヒバ油を含有される
木粉又は高吸水性樹脂に、更に防虫剤を配合することが
でき、造粒部を被覆する被覆部に、防虫剤、例えば蒸散
性のエンペンスリンを配合して、防虫作用を強化するこ
とができる。したがって、本発明によると、造粒部と被
覆層部に含有される防虫剤を同じもの又は異なるものと
することができ、各種防虫剤を併用することができる。
また、本発明において、粒状防虫材は、3mm以上の粒
径の造粒物とされているので、適宜の箇所に、例えば、
袋に入れて適宜の形状に変形させて使用することがで
き、嵩張ることにもならない。
【0023】特に、本発明において、ヒノキチオール及
び/又はヒバ油の防虫機能並びに蒸散性のエンペンスリ
ンの殺虫等の防虫機能により、害虫に対し忌避及び殺虫
機能を長期間に亙って発揮し、特に毛織物等の羊毛製品
の防虫を行うことができる。また、本発明の防虫材は、
粒状に形成されるので、防虫剤の他に、更に、吸湿剤、
脱臭剤、保水材を含有させることができ、それらの含有
量を容易に調整できるので、適宜の吸湿機能、脱臭機能
及び保水機能を持たせることが可能となり、衣服が保存
されるタンス内等の環境の湿度を調整して、害虫の食害
量の低下をはかることができる。
【0024】また、本発明は、従来、大量に発生し、そ
の処理が問題とされていた紙粉、コーヒー抽出液抽出残
渣、茶殻及びヒバ材の木粉といった可燃性廃物を、防虫
材に活用するものであり、またこれら廃材の吸着機能又
は防虫機能等の性質を、防虫材において活用するもので
ある。しかも、これら廃材は、いずれも可燃物であるか
ら、防虫材全体が可燃物で構成でき、使用後の廃棄処理
が容易である。本発明において、防虫材に接着機能を有
する配合材料が配合されている場合には、防虫材として
の使用時に、防虫材が砕けることが少なくでき、また、
防虫材は、吸着性を有する場合には、更に被覆層に添加
される消臭剤と共に消臭性を発揮して、衣服からの匂い
を吸着して、衣服を害虫の食害から防護することができ
る。しかも、本発明の防虫材に使用される、ヒノキチオ
ール又はヒバ油を含有する木粉は、殺菌作用を有するの
で、黴などの発生がなく、長期間に亙って使用し、また
保存することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施の態様の例を説明する
が、本発明は、以下の説明及び例示によって何等制限さ
れるものではない。図1は、本発明の一実施例の鮮度保
持材を製造する工程を示す概略の平面図であり、図2
は、本発明の他の一実施例の鮮度保持材を製造する工程
を示す概略の平面図である。
【0026】図1に示す実施例は、ヒバ材の木粉及び高
吸水性樹脂を使用する例である。本例において、ヒバ材
の木粉用の計量ホッパー1は、ベルトコンベヤ2の搬送
路上に位置して、ベルトコンベヤ2に、ヒバ材の木粉を
供給可能に設けられている。また、高吸水性樹脂の計量
ホッパー3は、ベルトコンベヤ4の搬送路上に位置し
て、ベルトコンベヤ4に高吸水性樹脂を供給可能に設け
られている。本例において、ヒバ材の木粉供給用のベル
トコンベヤ2及び高吸水性樹脂供給用のベルトコンベヤ
4の搬送出口5及び6は、夫々、混合装置7の上方に位
置して設けられている。ベルトコンベヤ2及びベルトコ
ンベヤ4で混合装置7に供給されたヒバ材の木粉及び高
吸水性樹脂は、混合装置7で混合され、このヒバ材の木
粉と高吸水性樹脂の混合物は、混合装置7の混合物出口
8から、混合装置7の下方に位置する混合物搬送用のベ
ルトコンベヤ9に供給される。
【0027】混合装置7から出た混合物を搬送するため
に、混合装置7の混合物出口8には、混合物搬送用のベ
ルトコンベヤ9が設けられており、混合装置7で混合さ
れた混合物は、この混合物搬送用のベルトコンベヤ9に
より、押出し造粒装置10の予備混合装置11に搬送さ
れる。予備混合装置11において、ヒバ材の木粉と高吸
水性樹脂の混合物に、水供給管12から水が供給され
る。水が供給されたヒバ材の木粉と高吸水性樹脂の混合
物は、押出し造粒装置10に導入されて、ダイス13側
から、柱状の造粒物として押し出される。造粒装置10
のダイス13の下方には、押し出された造粒物を、円形
篩14に送るための造粒物搬送用のベルトコンベヤ15
が設けられている。本例において、円形篩14の目の開
きは4mmであり、篩上粒子は、篩上出口16から出
て、該篩上出口16に接続する篩上粒子搬送用のベルト
コンベヤ17に供給される。
【0028】篩上粒子搬送用ベルトコンベヤ17は、振
動型整粒機18に接続している。振動型整粒機18は、
互いに付着する造粒物を、振動させることによりほぐす
ものであり、使用時の粉化を極力少なくするために設け
られている。篩上粒子は、搬送用ベルトコンベヤ17に
より、振動型整粒機18に供給される。一方、円形篩1
4の篩下粒子は、篩下出口19に設けられている篩下粒
子搬送用のベルトコンベヤ20により、混合物搬送用の
ベルトコンベヤ9を経て、造粒装置10に戻され、再度
造粒される。
【0029】振動型整粒機18に送られた造粒物は、振
動型整粒機18の振動により一粒宛ほぐされて送り出さ
れる。本例においては、振動型整粒機18の出口側に、
目の開きが4mmの篩21が設けられ、篩21の篩下出
口の下方には、混合物搬送用のベルトコンベヤ9に接続
する篩下搬送用ベルトコンベヤ22が設けられており、
篩21の篩下粒子は、篩下搬送用ベルトコンベヤ22に
より、混合物搬送用のベルトコンベヤ9を経て、造粒装
置10に戻され、再度造粒される。振動型整粒機18に
おいて、4mm以上の粒径の粒子は、篩上出口23に接
続する篩上搬送用のベルトコンベヤ24から搬出され
る。該篩上搬送用のベルトコンベヤ24の出口は第一の
造粒物被覆装置25に接続している。振動型整粒機18
において、4mm以上の粒径の粒子は、シリカゲル、高
吸水性樹脂及び紙粉を表面に被覆するために、篩上出口
24に接続する篩上搬送用のベルトコンベヤ24から搬
出され、該篩上搬送用のベルトコンベヤ24に接続する
第一の造粒物被覆装置25の篩26に供給される。
【0030】本例において使用される第一、第二及び第
三の造粒物被覆装置25、27及び28は、共に振動型
被覆装置であり、本例においては、これら三基の造粒物
被覆装置25、27及び28が直列に接続して設けられ
ている。第一の造粒物被覆装置25の出口の篩分装置2
9は、出口を第二の造粒物被覆装置27に接続してお
り、第二の造粒物被覆装置28の出口の篩分装置30
は、出口を第三の造粒物被覆装置28に接続している。
本例において、第一の造粒物被覆装置25には、振動す
る搬送路上に出口を開口して第一散布用篩31が設けら
れ、第二の造粒物被覆装置27には、振動する搬送路上
に噴霧ノズルを開口して第二散布用噴霧装置32が設け
られ、さらに、第三の造粒物被覆装置28には、振動す
る搬送路上に出口を開口して第三散布用篩33が設けら
れている。第一散布用篩31からは、シリカゲル、高吸
水性樹脂及び紙粉の混合物が散布され、第二散布用篩3
2からは蒸散性のエンペンスリンを含有するポリビニル
アルコール希釈液が噴霧され、第三散布用篩33から
は、ヒバ材の木粉が散布される。
【0031】夫々の造粒物被覆装置において、振動する
造粒物上に被覆材料を散布して、造粒物の被覆を行う。
第一散布用篩31は、シリカゲル、高吸水性樹脂及び紙
粉の混合物を入れる第一被覆材料散布用ホッパー34に
接続しており、第二散布用噴霧装置32は、蒸散性のエ
ンペンスリンを含有するポリビニルアルコール希釈液を
入れた被覆液タンク35に接続しており、第三散布用篩
33は、ヒバ材の木粉を入れた第三被覆材料散布用のホ
ッパー36に接続している。各散布用篩及び散布用噴霧
装置は、散布用の被覆材料を、造粒物に対し、常に一定
の比率で散布することができるように形成されている。
第三の造粒物被覆装置28には、被覆造粒物搬送用ベル
トコンベヤ37が接続して設けられており、第三の造粒
物被覆装置28で被覆された造粒物は、被覆造粒物搬送
用ベルトコンベヤ37によつて、該被覆造粒物搬送用ベ
ルトコンベヤ37が接続する乾燥装置38に送られる。
【0032】被覆された造粒物は、乾燥装置38、例え
ば熱風乾燥機に導入され、乾燥されて、乾燥物出口39
に接続して設けられている乾燥造粒物搬送用のベルトコ
ンベヤ40により、製品タンク41に送られる。乾燥造
粒物の製品は、製品タンク41の下方の出口下方に設け
られた製品搬出用のベルトコンベヤ42により袋詰め領
域43に取り出され、袋詰めされて出荷される。
【0033】本例の装置は以上のように構成されている
ので、所定量のヒバ材の木粉を計量ホッパー1に入れ、
また所定量の高吸水性樹脂を計量ホッパー3に入れる。
そこで、ヒバ材の木粉供給用のベルトコンベヤ2、高吸
水性樹脂供給用のベルトコンベヤ4を作動させて、混合
装置7に、夫々、所定量のヒバ材の木粉及び高吸水性樹
脂を供給する。これら所定量のヒバ材の木粉及び高吸水
性樹脂の混合装置7で混合された混合物は、作動してい
る混合物搬送用のベルトコンベヤ9に供給され、予備混
合装置11に送られる。予備混合装置11には、ヒバ材
の木粉と高吸水性樹脂の他に水が供給管12から供給さ
れており、ヒバ材の木粉、高級水性樹脂及び水を一様に
混合させる。一様に混合された混合物は、造粒装置10
に入る。
【0034】本例において、造粒装置10は、押出し型
造粒機であり、スクリュウの回転により押されて、ダイ
ス13の穴に相当する断面を有し、ダイス13の厚さに
相当する長さの粒子が得られる。造粒装置10のダイス
13から押し出される造粒物粒子は、造粒物搬送用のベ
ルトコンベヤ15により、円形篩14に送られて、篩分
けされ、篩下の粒径が4mm以下の粒径の造粒物は、篩
下粒子搬送用のベルトコンベヤ20によつて、混合物搬
送用のベルトコンベヤ9に戻され、造粒装置10に送ら
れて再度造粒する。4mm以上の粒径の篩上粒子は、篩
上粒子搬送用のベルトコンベヤ17によって、振動型整
粒機18に送られ、ほぐされて粒径が4mm以上の粒子
は、篩21の篩上搬送用のベルトコンベヤ24によつ
て、第一の造粒物被覆装置25に送られ、そこで所定量
の配合比に調製されている第一の被覆材料で被覆され
る。他方、振動型整粒機18でほぐされて4mm未満の
粒径の粒子は、篩21の篩下出口から篩下搬送用ベルト
コンベヤ22によって、混合物搬送用のベルトコンベヤ
9から造粒装置10に戻され、再度造粒処理される。
【0035】第一の造粒物被覆装置25で第一の被覆材
料で被覆された造粒物粒子は、第一の造粒物被覆装置2
5の出口の篩分装置29から第二の造粒物被覆装置27
に送られ、第二の被覆材料の被覆用希釈液が噴霧され
る。該被覆用希釈液が噴霧された造粒物粒子は、第二の
造粒物被覆装置27の出口の篩分装置30から第三の造
粒物被覆装置28に送られて、所定の配合比に配合され
ている第三の被覆材料で被覆される。第三の被覆材料で
被覆された造粒物粒子は、乾燥機38に送られて乾燥さ
れる。乾燥機38の温度は100℃以上の温度に保たれ
る。乾燥された造粒物は、乾燥造粒物搬送用のベルトコ
ンベヤ40により、製品タンク41に送られ、出荷用の
製品とされる。
【0036】本例において、乾燥後、製品としている
が、乾燥後に蒸散性のエンペンスリン及びポリビニルア
ルコールの希釈液を噴霧することができる。また、本例
においては、造粒部には、防虫剤が配合されていない
が、例えば粉状の防虫剤を高吸水性樹脂に配合して、ヒ
バ材に混合することができる。この場合は、水分量を低
くして、高吸水性樹脂の量を、本例より多くして行わ
れ、弱い乾燥条件で乾燥される。本例においては、蒸散
性のエンペンスリンをポリビニルアルコールの希釈液に
配合して、被覆層部の形成のための噴霧に使用したが、
ポリビニルアルコールのの希釈液と、蒸散性のエンペン
スリンの希釈液を別個に形成して、夫々を、噴霧するよ
うにしてもよい。
【0037】図2に示す実施例は、造粒物に、ヒバ材の
木粉及び高吸水性樹脂の他に、紙粉又は茶殻を配合材料
として使用する事例である。したがって、図2の実施例
において、造粒装置10に至る工程以外の工程は、図1
の実施例の対応する工程と同様に作動するので、図1の
実施例と対応する箇所には同一の符号が付されている。
したがって、図2については、造粒機10にに至る工程
を説明する。
【0038】図2において、ヒバ材の木粉用の計量ホッ
パー1は、ベルトコンベヤ2の搬送路上に位置して、ベ
ルトコンベヤ2に、ヒバ材の木粉を供給可能に設けられ
ている。また、高吸水性樹脂用の計量ホッパー3は、ベ
ルトコンベヤ4の搬送路上に位置して、ベルトコンベヤ
4に高吸水性樹脂を供給可能に設けられている。ベルト
コンベヤ2の出口側5及びベルトコンベヤ4の出口側6
は、ヒバ材の木粉と高吸水性樹脂の混合物搬送用のベル
トコンベヤ44上に対向して設けられている。ヒバ材の
木粉と高吸水性樹脂の混合物搬送用のベルトコンベヤ4
4の出口側45は、混合装置7上に位置している。
【0039】本例において、配合材料の紙粉用の計量ホ
ッパー46は、ベルトコンベヤ47の搬送路上に位置し
てベルトコンベヤ47に紙粉を供給可能に設けられてい
る。紙粉供給用のベルトコンベヤ47の出口側48は、
混合装置7上に位置している。したがって、本例におい
ては、ヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び紙粉は、混合装
置7で混合され、このヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び
紙粉の混合物は、混合装置7の出口8から、混合物搬送
用のベルトコンベヤ9に供給され、混合物搬送用ベルト
コンベヤ9から造粒装置10の予備混合装置11に供給
される。予備混合装置11には、ヒバ材の木粉と高吸水
性樹脂の他に水が供給管12から供給されており、ここ
で、ヒバ材の木粉、高級水性樹脂及び水は一様に混合さ
れる。一様に混合された混合物は、造粒装置10に入
り、以下、図1に示す実施例と同様に、振動により整粒
され、被覆材料で被覆され、乾燥されて、粒状の防虫材
が得られる。
【0040】例1 本例は、図1の実施例の一例である。まず、0.1mm
乃至0.5mmの粒径のヒバ材の木粉90重量部をヒバ
材の木粉用の計量ホッパー1に入れ、高吸水性樹脂の1
0重量部を、高吸水性樹脂用の計量ホッパー3に入れ
る。ヒバ材の木粉及び高吸水性樹脂が夫々のホッパー
1、3に入れられたところで、ベルトコンベヤ2及び4
を駆動させて、90重量部のヒバ材の木粉及び10重量
部の高吸水性樹脂を混合装置7に導入し、ヒバ材の木粉
と高吸水性樹脂を混合する。混合されたヒバ材の木粉9
0重量%と高吸水性樹脂の10重量部の混合物は、造粒
装置10の予備混合装置11に供給され、そこに水15
重量部を加えて、一様になるように混合される。
【0041】ヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び水が一様
に混合された混合物は、予備混合装置11から造粒装置
10に入り、ダイス13から押出され、チョッパー(図
示されていない)により適宜長さに裁断されて、例え
ば、径が6mm、長さが10mmの円柱状の粒に押出し
造粒される。造粒装置10で造粒されたヒバ材の木粉と
高吸水性樹脂の混合物の湿った造粒物は、造粒物搬送用
のベルトコンベヤ15に取り出され、円形篩14に送ら
れる。円形篩14において、湿った造粒物は、4mmの
目の開きの篩により篩分けられる。粒径が4mm未満の
湿った造粒物は、篩下出口19から、篩下粒子搬送用の
ベルトコンベヤ20及び混合物搬送用のベルトコンベヤ
9を経て造粒装置10に戻されて、再度造粒される。
【0042】粒径が4mm以上の湿った造粒物は、篩上
出口16から篩上粒子搬送用のベルトコンベヤ17に供
給され、振動型整粒機18に送られる。湿った造粒物の
中で相互に付着し合った造粒物粒子は、振動型整粒機1
8の振動によりほぐされて、個々の造粒物粒子に分けら
れて、振動型整粒機18の目の開きが4mmの篩21に
送られ篩分けされる。粒径が4mm未満の湿った造粒物
粒子は、篩21の篩下出口から、篩下搬送用ベルトコン
ベヤ22及び混合物搬送用のベルトコンベヤ9を経て造
粒装置10に戻されて、再度造粒される。一方、粒径が
4mm以上の湿った造粒物粒子は、篩21の篩上出口か
ら篩上搬送用のベルトコンベヤ24により第一の造粒物
被覆装置25に供給される。
【0043】本例においては、湿った造粒物粒子は、第
一の造粒物被覆装置25において、夫々、湿った造粒物
粒子に対して7乃至3重量%、好ましくは約5重量%の
被覆材料を散布により被覆することができる。本例にお
いては、被覆材料は、ヒバ材の木粉65重量部、シリカ
ゲル30及び高吸水性樹脂5重量部の混合物であり、第
一の被覆材料散布用ホッパー34に入れられている。ま
た、第一の造粒物被覆装置25において表面に被覆材料
が付着された造粒物粒子は、第一の造粒物被覆装置25
の出口の篩分装置29から、第二造粒物被覆装置27に
送られ、そこで、被覆液タンク35から、例えば20%
ポリビニルアルコールを7倍に希釈した希釈液で、例え
ば2%の蒸散性のエンペンスリン含有する液を造粒物粒
子の表面に噴霧する。この蒸散性のエンペンスリン含有
のポリビニルアルコール希釈液を噴霧する際に、ポリビ
ニルアルコールの希釈液に、消臭剤のスメルナーク(商
品名:株式会社東海興産製造)及びフラボノイド並びに
保湿剤のプロピレングリコールを混合することができ
る。
【0044】第二の造粒物被覆装置27において、2%
の蒸散性のエンペンスリン含有のポリビニルアルコール
の希釈液が噴霧された造粒物粒子は、第三の造粒物被覆
装置28に送られる。本例においては、第三の造粒物被
覆装置28において、造粒物粒子の表面に、ヒバ材の木
粉を散布する。第三の造粒物被覆装置28において噴霧
されるヒバ材の木粉は、第三の被覆材料散布用のホッパ
ー36に入れられており、第三散布用篩34から、常に
一定の比率で散布される。本例において、散布されるヒ
バ材の木粉及び蒸散性のエンペンスリンの混合比は、防
虫の目的に応じて設定される。
【0045】第三造粒物被覆装置29から出る被覆材料
で被覆された造粒物は、被覆造粒物搬送用ベルトコンベ
ヤ37により乾燥機38に導入され、熱風乾燥される。
乾燥された造粒物は、乾燥機38の乾燥物出口39に設
けられている乾燥造粒物搬送用のベルトコンベヤ40に
より、製品タンク41に送られる。製品タンク41に送
られた製品は、製品タンク41の出口下方に設けられて
いる製品搬出用のベルトコンベヤ42により、袋詰め領
域43に取り出されて、袋詰めされて出荷される。本例
においては、周囲から吸湿を行い周囲の湿度を調整する
ための乾燥剤として、シリカゲルを使用しているが、塩
化カルシウムをシリカゲルに替えて使用することができ
る。また第三の造粒物被覆装置29において、ヒバ材の
木粉を散布しているが、ヒバ材の木粉の一部を紙粉に替
えることができる。
【0046】本例において得られた製品は、防虫機能及
び消臭性能が優れており、タンスに入れて、6カ月を経
過したが、依然防虫機能を有していた。本例の防虫材
は、毛織物及び羊毛製品に直接接触させて使用してもよ
く、また袋に詰めて使用することもできる。また、本例
の防虫材は、ヒバ材を使用しているために、ゴキブリ等
の昆虫の忌避が顕著であり、長期間にわたり黴の発生も
みられなかった。
【0047】例2.0.1mm乃至0.5mmの粒径の
ヒバ材の木粉90重量部をヒバ材の木粉用の計量ホッパ
ー1に入れ、高吸水性樹脂の10重量部を、高吸水性樹
脂用の計量ホッパー3に入れる。そこでベルトコンベヤ
2及び4を駆動させて、ヒバ材の木粉及び高吸水性樹脂
を混合用ホッパー7に導入し、混合する。この混合され
たヒバ材の木粉と高吸水性樹脂の混合物は、造粒装置1
0の予備混合装置11に供給され、そこに水15重量部
を加えて、一様になるように混合する。ヒバ材の木粉、
高吸水性樹脂及び水が一様に混合された混合物は、予備
混合装置11から造粒装置10に供給され、ダイス13
から押出し、チョッパー(図示されていない)により適
宜長さに裁断して、押出し造粒される。造粒装置10で
造粒されたヒバ材の木粉と高吸水性樹脂の混合物の湿っ
た造粒物粒子の径が6mm長さが10mmの円柱状の造
粒物は、造粒物搬送用のベルトコンベヤ15に取り出さ
れ、円形篩14に送られ、4mmの目の開きの篩により
篩分けられる。この篩下は図1の例と同様に再造粒され
る。
【0048】粒径が4mm以上の湿った造粒物は、篩上
粒子搬送用のベルトコンベヤ17により、振動型整粒機
18に送られ、振動型整粒機18の振動によりほぐされ
て、振動型整粒機18の目の開きの4mmの篩21によ
り篩分けされる。篩21の篩下粒子は、図1の例と同様
に、造粒装置10に送られて再造粒される。一方、篩上
粒子は、篩上搬送用のベルトコンベヤ24により第一の
造粒物被覆装置25に供給される。本例においては、第
一の造粒物被覆装置25において、夫々、湿った造粒物
粒子に対して7乃至3重量%、好ましくは約5重量%の
被覆材料が散布により被覆することができる。本例にお
いては、被覆材料は、ヒバ材の木粉30重量部、シリカ
ゲル60重量部及び高吸水性樹脂10重量部の混合物で
あり、第一の被覆材料散布用ホッパー34に入れられて
いる。また、第一の造粒物被覆装置25において表面に
被覆材料が付着された造粒物粒子は、第一の造粒物被覆
装置25の出口の篩分装置29から、第二造粒物被覆装
置27に送られ、そこで、被覆液タンク35から、蒸散
性のエンペンスリンの希釈液及びポリビニルアルコール
の希釈液、例えば1%以下の濃度、好ましくは約0.6
%の濃度のポリビニルアルコールの希釈液を造粒物粒子
の表面に噴霧する。
【0049】第二の造粒物被覆装置27において、蒸散
性のエンペンスリンの希釈液及びポリビニルアルコール
の希釈液が噴霧された造粒物粒子は、第三の造粒物被覆
装置28に送られる。本例においては、第三の造粒物被
覆装置28において、造粒物粒子の表面に、ヒバ材の木
粉20重量部及び紙粉80重量部を混合した混合物を散
布する。本例においては、第三の造粒物被覆装置28に
おいて、さらに散布されるpH試験薬含有インク、例え
ばリトマス含有インクが噴霧される。
【0050】第三造粒物被覆装置28から出る被覆材料
で被覆された造粒物は、被覆造粒物搬送用ベルトコンベ
ヤ37から乾燥機38に導入され、熱風乾燥される。乾
燥された造粒物は、乾燥機38の乾燥物出口39に設け
られている乾燥造粒物搬送用のベルトコンベヤ40によ
り、製品タンク41に送られる。製品タンク43に送ら
れた製品は、製品タンク43の出口下方に設けられてい
る製品搬出用のベルトコンベヤ44により、袋詰め領域
35に取り出されて、袋詰めされて出荷される。本例の
防虫材は吸湿が開始されると、表面の色が変化して、吸
湿の程度を知ることができる。
【0051】例3.本例は図2に示した実施例の一例で
ある。0.1mm乃至0.5mmの粒径のヒバ材の木粉
27重量部をヒバ材の木粉用の計量ホッパー1に入れ、
高吸水性樹脂3重量部を高吸水性樹脂用の計量ホッパー
3に入れ、さらに、紙粉70重量部を紙粉用の計量ホッ
パー46に入れる。ベルトコンベヤ2、4、44及び4
7を駆動させて、ヒバ材の木粉と高吸水性樹脂の混合物
及び紙粉を混合装置7に供給する。混合装置7に供給さ
れたヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び紙粉を、混合装置
7で混合し、このヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び紙粉
の混合物を、混合装置7の出口8から、混合物搬送用の
ベルトコンベヤ9に供給し、混合物搬送用ベルトコンベ
ヤ9から造粒装置10の予備混合装置11に供給する。
ヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び紙粉の混合物を予備混
合装置11に供給すると同時に、水15重量部が供給管
12から供給して、ヒバ材の木粉、高級水性樹脂、紙粉
及び水を一様に混合する。
【0052】予備混合装置11において一様に混合され
たヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び紙粉の湿った混合物
は、予備混合装置11から造粒装置10に入り、ダイス
13から押出され、チョッパー(図示されていない)に
より適宜長さに裁断されて、径6mmで長さ10mmの
円柱状の粒に押出し造粒される。造粒装置10で造粒さ
れたヒバ材の木粉と高吸水性樹脂の混合物の湿った造粒
物は、造粒物搬送用のベルトコンベヤ15に取り出さ
れ、円形篩14に送られ、4mmの目の開きの篩により
篩分けられる。この篩下は例2の場合と同様に再度造粒
される。粒径が4mm以上の湿った造粒物は、篩上粒子
搬送用のベルトコンベヤ17により、振動型整粒機18
に送られ、振動型整粒機18の振動によりほぐされて、
振動型整粒機18の目の開きの4mmの篩21により篩
分けされる。篩21の篩下粒子は、例2の場合と同様
に、造粒装置10に送られて再度造粒される。一方、篩
上粒子は、篩上搬送用のベルトコンベヤ17により第一
の造粒物被覆装置25に供給される。
【0053】本例においては、第一の造粒物被覆装置2
6において、夫々、湿った造粒物粒子に対して7乃至3
重量%、好ましくは約5重量%の被覆材料が散布により
被覆することができる。本例においては、被覆材料は、
ヒバ材の木粉30重量部、シリカゲル60重量部及び高
吸水性樹脂10重量部の混合物であり、第一の被覆材料
散布用ホッパー34に入れられている。また、第一の造
粒物被覆装置25で表面に被覆材料が付着された造粒物
粒子は、第一の造粒物被覆装置25の出口の篩分装置3
0から、第二造粒物被覆装置27に送られ、そこで、被
覆液タンク35から、2%の蒸散性のエンペンスリンの
希釈溶液及びポリビニルアルコールの希釈液、例えば1
%以下の濃度、好ましくは約0.6%の濃度のポリビニ
ルアルコールの希釈溶液を造粒物粒子の表面に噴霧す
る。本例においては、例1と同様に、ポリビニルアルコ
ール希釈液を噴霧する際に、ポリビニルアルコールの希
釈液に、消臭剤のスメルナーク(商品名:株式会社東海
興産製造)及びフラボノイド並びに保湿剤のプロピレン
グリコールを混合した。
【0054】第二の造粒物被覆装置27において、蒸散
性のエンペンスリンの希釈液及びポリビニルアルコール
の希釈液が噴霧された造粒物粒子は、第三の造粒物被覆
装置28に送られる。本例においては、第三の造粒物被
覆装置28において、造粒物粒子の表面に、ヒバ材の木
粉70重量部及び紙粉30重量部に蒸散性のエンペンス
リンを混合した混合物を散布する。第三造粒物被覆装置
28から出る被覆材料で被覆された造粒物は、被覆造粒
物搬送用ベルトコンベヤ37により乾燥機38に導入さ
れ、熱風乾燥される。乾燥された造粒物は、乾燥機38
の乾燥物出口39に設けられている乾燥造粒物搬送用の
ベルトコンベヤ40により、製品タンク41に送られ
る。製品タンク41に送られた製品は、製品タンク41
の出口下方に設けられている製品搬出用のベルトコンベ
ヤ42により、袋詰め領域43に送り出されて、袋詰め
されて出荷される。
【0055】例4 本例は図2に示した実施例の他の一例である。0.1m
m乃至0.5mmの粒径のヒバ材の木粉70重量部をヒ
バ材の木粉用の計量ホッパー1に入れ、高吸水性樹脂1
0重量部を高吸水性樹脂用の計量ホッパー3に入れ、さ
らに、茶殻20重量部を茶殻用の計量ホッパー46に入
れる。ベルトコンベヤ2、4、44及び47を駆動させ
て、ヒバ材の木粉と高吸水性樹脂の混合物及び茶殻を混
合装置7に供給する。混合装置7に供給されたヒバ材の
木粉、高吸水性樹脂及び茶殻を、混合装置7で混合し、
このヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び紙粉の混合物を、
混合装置7の出口8から、混合物搬送用のベルトコンベ
ヤ9に供給し、混合物搬送用ベルトコンベヤ9から造粒
装置10の予備混合装置11に供給する。ヒバ材の木
粉、高吸水性樹脂及び茶殻の混合物を予備混合装置11
に供給すると同時に、水15重量部が供給管12から供
給して、ヒバ材の木粉、高級水性樹脂、茶殻及び水を一
様に混合する。
【0056】予備混合装置11において一様に混合され
たヒバ材の木粉、高吸水性樹脂、茶殻及び水の混合物
は、予備混合装置11から造粒装置10に入り、ダイス
13から押出され、チョッパー(図示されていない)に
より適宜長さに裁断されて、径が6mmで長さが10m
mの小さい円柱状の粒に押出し造粒される。造粒装置1
0で造粒されたヒバ材の木粉、高吸水性樹脂及び茶殻の
混合物の湿った造粒物は、造粒物搬送用のベルトコンベ
ヤ15に取り出され、円形篩14に送られ、4mmの目
の開きの篩により篩分けられる。この篩下は例2の場合
と同様に再度造粒される。粒径が4mm以上の湿った造
粒物は、篩上粒子搬送用のベルトコンベヤ17により、
振動型整粒機18に送られ、振動型整粒機18の振動に
よりほぐされて、振動型整粒機18の目の開きの4mm
の篩21により篩分けされる。篩21の篩下粒子は、例
2の場合と同様に、造粒装置10に送られて再度造粒さ
れる。一方、篩上粒子は、篩上搬送用のベルトコンベヤ
17により第一の造粒物被覆装置25に供給される。
【0057】本例においては、第一の造粒物被覆装置2
5において、夫々、湿った造粒物粒子に対して7乃至3
重量%、好ましくは約5重量%の被覆材料が散布により
被覆することができる。本例においては、被覆材料は、
ヒバ材の木粉75重量部、塩化カルシウム5重量部及び
高吸水性樹脂5重量部の混合物であり、第一の被覆材料
散布用ホッパー34に入れられている。
【0058】また、第一の造粒物被覆装置25において
表面に被覆材料が付着された造粒物粒子は、第一の造粒
物被覆装置25の出口の篩分装置30から、第二造粒物
被覆装置27に送られ、そこで、被覆液タンク35か
ら、2%の蒸散性のエンペンスリン含有のポリビニルア
ルコールの希釈液、例えば1%以下の濃度、好ましくは
約0.6%の濃度のポリビニルアルコールの希釈液を造
粒物粒子の表面に噴霧する。本例においては、例1と同
様に、蒸散性のエンペンスリン含有のポリビニルアルコ
ール希釈液を噴霧する際に、該ポリビニルアルコールの
希釈液に、消臭剤のスメルナーク(商品名:株式会社東
海興産製造)及びフラボノイド並びに保湿剤のプロピレ
ングリコールを混合した。
【0059】第二の造粒物被覆装置27において、蒸散
性のエンペンスリン含有のポリビニルアルコールの希釈
液が噴霧された造粒物粒子は、第三の造粒物被覆装置2
8に送られる。本例においては、第三の造粒物被覆装置
28において、造粒物粒子の表面に、ヒバ材の木粉を散
布する。第三造粒物被覆装置28から出る被覆材料で被
覆された造粒物は、被覆造粒物搬送用ベルトコンベヤ3
7により、乾燥機38に導入され、熱風乾燥される。乾
燥された造粒物は、乾燥機38の乾燥物出口39に設け
られている乾燥造粒物搬送用のベルトコンベヤ40によ
り、製品タンク41に送られる。製品タンク41に送ら
れた製品は、製品タンク41の出口下方に設けられてい
る製品搬出用のベルトコンベヤ42により、袋詰め領域
43に送り出されて、袋詰めされて出荷される。以上の
実施例においては、径が6mmで長さが10mmの造粒
物について、説明したが、造粒物は3mm以上の大きさ
の粒径であるのが好ましく、特に、粒径が6mm以上で
あるのが、扱いやすいので好ましし。
【0060】
【発明の効果】本発明において、防虫材は、粒状に形成
されているので、従来の防虫材に比して、廃物のヒノキ
チオール又はヒバ油を含有する木粉及び同じく廃物の高
吸水性樹脂を、防虫材の原材料とすることを可能にし
た。また、本発明は、防虫材を粒状に形成したので、廃
物のヒノキチオール又はヒバ油を含有する木粉及び同じ
く廃物の高吸水性樹脂の混合造粒物、並びに廃物のコー
ヒー抽出液抽出残渣、紙粉及び茶殻の中の少なくとも一
種を、廃物のヒノキチオール又はヒバ油を含有する木粉
及び同じく廃物の高吸水性樹脂と混合し造粒した造粒物
を、例えば、防虫剤の蒸散性のエンペンスリンの担体と
して使用することを可能にするものであり、ヒノキチオ
ール又はヒバ油の防虫効果を利用する蒸散性のエンペン
スリン防虫材を提供するものであり、従来の防虫材に比
して、適宜の量を袋に詰めるなどして、使用することが
可能とする。
【0061】本発明は、ヒノキチオール及びヒバ油を含
有する廃物の木粉を、防虫材として有効に活用するもの
であり、従来の防虫材に比して、比較的長期間に亙って
防虫作用を行うことができ、原材料が低廉であり、廃物
を利用した安価な防虫材を提供することができる。ま
た、本発明の防虫材は、更に、吸湿機能、脱臭機能及び
保水機能を有するので、従来の防虫材に比して、蒸散性
のエンペンスリンの使用を少なくすることができる。
【0062】また、本発明は、従来、大量に発生し、そ
の処理が問題とされていた紙粉、コーヒー抽出液抽出残
渣、茶殻及びヒバ材の木粉といった可燃性廃物を、その
吸着機能等を防虫材として活用するものであり、しか
も、全体が可燃物で構成されているので、廃棄処理が容
易である。
【0063】本発明においては、防虫材が造粒物である
ために、防虫剤、吸着剤、乾燥剤等の配合が容易であ
り、従来の防虫材に比して、消臭作様、湿度調整作用等
の多機能を有する防虫材とすることができ、使用に便利
である。本発明は、また、接着機能を有する配合材料を
配合させることができるので、防虫材としての使用時
に、防虫材が砕けて粉塵が発生することが少なくでき
る。以上のように、本発明の防虫材は、適宜の防虫剤の
配合及び組み合わせ、吸着剤及び湿度調整剤の配合等が
容易となるために、従来の防虫材に比して、比較的安価
に多機能を持たせることができ、羊毛製品からの匂いを
吸着して、羊毛製品を害虫の食害から防護することがで
きる。しかも、本発明の防虫材には、ヒノキチオール又
はヒバ油に、殺菌作用があるために、従来の防虫材に比
して、黴などの発生がなく、長期間に亙って安定して、
毛織物等の保存に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の防虫材を製造する工程を示
す概略の流れ工程図である
【図2】本発明の他の一実施例の防虫材を製造する工程
を示す概略の流れ工程図である。
【符号の説明】
1 ヒバ材の木粉用の計量ホッパー 2 ヒバ材の木粉供給用のベルトコンベヤ 3 高吸水性樹脂の計量ホッパー 4 高吸水性樹脂供給用のベルトコンベヤ 5 ヒバ材の木粉供給用のベルトコンベヤの搬出口 6 高吸水性樹脂供給用のベルトコンベヤの搬出口 7 混合装置 8 混合装置7の混合物出口 9 混合物搬送用のベルトコンベヤ 10 押出し造粒装置 11 予備混合装置 12 水供給管 13 ダイス 14 円形篩 15 造粒物搬送用のベルトコンベヤ 16 円形篩14の篩上出口 17 円形篩14の篩上粒子搬送用のベルトコンベヤ 18 振動型整粒機 19 円形篩14の篩下出口 20 円形篩14の篩下粒子搬送用のベルトコンベヤ 21 篩 22 篩21の篩下搬送用のベルトコンベヤ 23 篩21の篩上出口 24 篩21の篩上搬送用のベルトコンベヤ 25 第一の造粒物被覆装置 26 篩 27 第二の造粒物被覆装置 28 第三の造粒物被覆装置 29 第一の造粒物被覆装置の出口の篩分装置 30 第二の造粒物被覆装置の出口の篩分装置 31 第一散布用篩 32 第二散布用噴霧装置 33 第三散布用篩 34 第一被覆材料散布用ホッパー 35 被覆液タンク 36 第三被覆材料散布用ホッパー 37 被覆造粒物搬送用ベルトコンベヤ 38 乾燥装置 39 乾燥物出口 40 乾燥造粒物搬送用のベルトコンベヤ 41 製品タンク 42 製品搬出用のベルトコンベヤ 43 袋詰め領域 44 ヒバ材の木粉と高吸水性樹脂の混合物搬送用のベ
ルトコンベヤ 45 ベルトコンベヤ44の出口側 46 紙粉用の計量ホッパー 47 紙粉供給用のベルトコンベヤ 48 紙粉供給用のベルトコンベヤ47の出口側

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒノキチオール又はヒバ油を含む木粉
    と、該木粉より少ない量の高吸水性樹脂とを含有して粒
    状に形成されていることを特徴とする粒状防虫材。
  2. 【請求項2】 ヒノキチオール又はヒバ油を含む木粉
    と、配合材料と、前記木粉より少ない量の高吸水性樹脂
    とを含有して粒状に形成されていることを特徴とする粒
    状防虫材。
  3. 【請求項3】 ヒノキチオール又はヒバ油を含む木粉
    と、該木粉より少ない量の高吸水性樹脂及び防虫剤とを
    含有して粒状に形成されていることを特徴とする粒状防
    虫材。
  4. 【請求項4】 ヒノキチオール又はヒバ油を含む木粉
    と、該木粉より少ない量の高吸水性樹脂とを含有して粒
    状に形成されている造粒部を有すると共に、前記造粒部
    の表面上に、防虫剤を含有する被覆層部を有することを
    特徴とする粒状防虫材。
  5. 【請求項5】 ヒノキチオール又はヒバ油を含む木粉
    と、配合材料と、該木粉より少ない量の高吸水性樹脂と
    を含有して粒状に形成されている造粒部を有すると共
    に、前記造粒部の表面上に、防虫剤を含有する被覆層部
    を有することを特徴とする粒状防虫材。
  6. 【請求項6】 ヒノキチオール又はヒバ油を含む木粉
    と、配合材料と、前記木粉より少ない量の高吸水性樹脂
    及び防虫剤とを含有して粒状に形成されている造粒部を
    有すると共に、前記造粒部の表面上に、防虫剤を含有す
    る被覆層部を有することを特徴とする粒状防虫材。
  7. 【請求項7】 被覆層部が、蒸散性のエンペンスリンを
    含有していることを特徴とする請求項4、5又は6に記
    載の粒状防虫材。
  8. 【請求項8】 被覆層部が、蒸散性のエンペンスリン
    と、ヒノキチオール又はヒバ油を含有する木粉とを含有
    していることを特徴とする請求項4、5又は6に記載の
    粒状防虫材。
  9. 【請求項9】 配合材料が、紙粉、茶殻又はコーヒー抽
    出液抽出残渣であることを特徴とする請求項2、5又は
    6に記載の粒状防虫材。
  10. 【請求項10】 被覆層部が、吸湿剤を含有しているこ
    とを特徴とする請求項4、5、6、7又は8に記載の粒
    状防虫材。
  11. 【請求項11】 被覆層部が、吸湿剤及び消臭剤を含有
    していることを特徴とする請求項4、5、6、7又は8
    に記載の粒状防虫材。
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