JPH0719558Y2 - 粉砕機の回転ハンマー - Google Patents

粉砕機の回転ハンマー

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JPH0719558Y2
JPH0719558Y2 JP1989145297U JP14529789U JPH0719558Y2 JP H0719558 Y2 JPH0719558 Y2 JP H0719558Y2 JP 1989145297 U JP1989145297 U JP 1989145297U JP 14529789 U JP14529789 U JP 14529789U JP H0719558 Y2 JPH0719558 Y2 JP H0719558Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、粉砕機のアーム先端側に一体に設けた取付基
板に取付けるベース部材と、前記ベース部材に接合する
破砕板を具備した粉砕機の回転ハンマーに関し、詳しく
は、ベース部材と破砕板との接合力を向上させ、かつ、
長期間の使用を可能とした粉砕機の回転ハンマーに関す
る。
〔従来の技術〕
粉砕機は、様々な用途があるが、例えば、山や河川等か
ら採取した原石を、破砕して製砂するための製砂機とし
て使用される。本出願人は、この製砂機を既に、特公昭
47−11029号、特公昭56−9134号、実公昭58−21542号、
実公昭59−24363号、実公昭60−118号、特開昭63−1581
37号に提供しており、第6図に特開昭63−158137号の概
略を示して説明する。
同図において、(1)は略円筒型の破砕室で、上側に投
入口(2)を形成し、下側に排出口(3)を形成してあ
る。(4)は、破砕室(1)の軸方向に貫通する回転軸
で、破砕室(1)両側の軸受スタンド(5)(5)に両
端が支持される。(6)は破砕室(1)内の回転軸
(4)に、適宜間隔で固着するフランジ付の取付円盤
で、取付円盤(6)間の外周部で、対向する2ケ所に2
本のアーム(7)(7)の基端側を、取付けてある。な
お、取付円盤(6)(6)間に設けるアーム(7)は、
隣位のものと90°ずらせて取りつけてある。(8)は、
前記各アーム(7)の先端側に一体に設けた取付基板
(9)に、取付基板(9)の端縁から若干突出して取付
けるハンマーで、取付基板(9)に螺着する金属製ベー
ス部材(10)と、ベース部材(10)に接着材にて接合す
るセラミック等の耐摩耗材料の破砕板(11)とから構成
される。(12)は、破砕室(1)の上半周部分に装着さ
れる反発板で、その内周面に山形、矩形等の凹凸形状を
形成し〔第6図には図示せず〕、かつ、前記ハンマー
(8)の最大外径部の回転軌跡に近接するように配設さ
れている。(13)は、破砕室(1)の下半周部分に装着
されるロストルで、長さ方向にスリット(13a)を形成
し、スリット(13a)の幅より小さく破砕された砂の
み、破砕室(1)から排出される。
従来の粉砕機である製砂機は以上のように構成され、次
に、原石を砂に破砕する方法について説明する。
回転軸(4)によって、ハンマー(8)が高速回転して
いる破砕室(1)内へ、投入口(2)から原石を投入す
る。原石はハンマー(8)によって反発板(12)へ衝突
させられて破砕する。また、ハンマー(8)の最大外径
部の回転軌跡と反発板(12)の内周面とが近接している
ため、破砕された原石は、ハンマー(8)の外端部と反
発板(12)の内周面との間で擂り潰されて砂となる。こ
の砂は、ロストル(13)のスリット(13a)から破砕室
(1)の外へ排出される。
〔考案が解決しようとする課題〕
ハンマー(8)は、高速回転することにより、原石を破
砕し、そして、擂り潰す。従って、ハンマー(8)に
は、強大な力が加わる。
しかし、ハンマー(8)の構成部材であるベース部材
(10)と破砕板(11)とは、接着材によって接合されて
いるだけであるから、原石を破砕等している間に、遠心
力により破砕板(11)がベース部材(10)から剥離する
といった不具合があった。
即ち、従来は、破砕板をベース部材と共通のボルトで固
着するという発想がなく、単に、接着剤で接着していた
だけであった。このことは、特開昭64−7960号公報のも
のにおいても、接合台に対して超硬チップを接着してい
ただけであるため、使用中に剥離脱落する欠点がある。
本考案は、上記従来の欠点を解決することを目的として
いる。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記目的を達成するため、アーム先端の取付
基板に取り付ける部分が金属製のベース部材で構成さ
れ、原石を破砕する部分がセラミック等の耐摩耗材料製
の破砕板で構成された粉砕機の回転ハンマーにおいて、
ベース部材の前面中央幅方向に溝部を設け、この溝部に
対応する凸部を破砕板の後面中央幅方向に設け、かつ、
これらベース部材の溝部及び破砕板の凸部の中心部を前
後方向に貫通させてボルト孔を形成し、上記破砕板のボ
ルト孔の前面側にボルト頭部が係止着座する座面を凹設
し、かつ、この座面の前面側にボルトの頭部端面を保護
する耐摩耗材料製のキャップを嵌入接着するための拡径
部を凹設したものである。
[作用] 本考案は、アーム先端の取付基板に、破砕板をベース部
材と共通のボルトで固着できる。これによって、使用中
に破砕板が剥離脱落することを上記ボルトによって直接
かつ確実に防止した。また、破砕板とベース部材との接
合面に溝部と凸部を設けて係合させたから、ボルトに剪
断力が作用することを防止できる。さらに、ボルトの頭
部端面は、キャップで保護できる。
〔実施例1〕 本考案に係る第1の実施例を、第1図乃至第3図を参照
しながら説明する。但し、従来と同一部品は同一符号を
附して重複説明を省略する。
同図において、(14)は、取付円盤(6)(6)間にそ
の基端側を取付けたアームで、その先端側には、幅広の
取付基板(15)を一体に設ける。取付基板(15)の上部
には、第1図及び第2図に示すように、雌ネジを螺刻し
たボルト孔(16)を穿設し、取付基板(15)の中間部に
は突起(17)を形成する。回転ハンマー(18)は、前記
アーム(14)の先端部に設けた取付基板(15)と、該取
付基板(15)の端縁から外方へ若干突出して取付けた金
属製ベース部材(19)とセラミック等の耐摩耗材料の破
砕板(20)とから構成する。ベース部材(19)の中心に
は、取付基板(15)のボルト孔(16)と連通するボルト
孔(19a)を穿設する。ベース部材(19)の後面には、
取付基板(15)の突起(17)と嵌合する位置決め用凹孔
(19b)を、ボルト孔(19a)を対称点にして2個形成す
る。ベース部材(19)の前面中央幅方向には、ボルト孔
(19a)の直径より幅広の溝部(19c)を凹設する。他
方、破砕板(20)の中心にも、取付基板(15)のボルト
孔(16)及びベース部材(19)のボルト孔(19a)と連
通するボルト孔(20a)を穿設し、破砕板(20)の前面
側のボルト孔(20a)は拡径部(20b)とする。破砕板
(20)の後面側にはベース部材(19)の溝部(19c)と
嵌合する凸部(20c)を、幅方向に凸設する。(21)は
破砕板(20)及びベース部材(19)の両ボルト孔(20
a)(19a)を貫通し、取付基板(15)のボルト孔(16)
と螺合する皿ボルトで、その頭部端面(21a)を破砕板
(20)に穿設したボルト孔(20a)の拡径部(20b)内に
収納し、先端部(21b)を取付基板(15)のボルト孔(1
6)に螺合締結する。取付基板(15)とベース部材(1
9)と破砕板(20)とは、この皿ボルト(21)より一体
化されるが、ベース部材(19)と破砕板(20)の接合面
を接着材によって一体化したものを取付基板(15)に皿
ボルト(21)で接合一体化してもよい。(22)は、破砕
板(20)の拡径部(20b)内に嵌入するキャップで、セ
ラミック等の耐摩耗材料で形成する。
以上要するに、本考案に係る粉砕機の回転ハンマーは、
ベース部材(19)の溝部(19c)と破砕板(20)の凸部
(20c)とを嵌合させて一体化したものを、ベース部材
(19)の一つの凹孔(19b)と取付基板(14)の突起(1
7)とを嵌合させ、皿ボルト(21)によって、取付基板
(15)のボルト孔(16)に締結し、皿ボルト(21)の頭
部端面(21a)をキャップ(22)によって被覆したもの
である。
このような回転ハンマー(18)は、回転軸(4)によっ
て、破砕室(1)内を高速回転し、破砕室(1)内に投
入される原石を破砕する。このとき、回転ハンマー(1
8)に遠心力が加わるが、ベース部材(19)の溝部(19
c)と破砕板(20)の凸部(20c)とが嵌合しているた
め、凸部(20c)が溝部(19c)に係止され、破砕板(2
0)がベース部材(19)から剥離することもなく、ま
た、ボルト孔(20a)(19a)を貫通している皿ボルト
(21)に剪断力が加わることもない。尚、破砕板(20)
の凸部(20c)とベース部材(19)の溝部(19c)とが嵌
合することにより、破砕板(20)が皿ボルト(21)を回
転軸にして、回転することを防止する機能も発揮する。
また、ハンマー(18)が原石を長時間破砕していると、
破砕板(20)の上端面が、第1図鎖線に示すように摩耗
してくるが、破砕板(20)の拡径部(20b)には、耐摩
耗材料のキャップ(22)を嵌入してあるため、皿ボルト
(21)の頭部端面(21a)が露出して損傷することはな
い。また、破砕板(20)の上端面が摩耗してくると、キ
ャップ(22)をはずして皿ボルト(21)を緩め、皿ボル
ト(21)を回転軸にして、取付基板(15)に対してベー
ス部材(19)と破砕板(20)を上下半回転させ、ベース
部材(19)の別の凹孔(19b)と取付基板(15)の突起
(17)とを嵌合させる。すると、破砕板(20)の摩耗し
ていない側が上側に位置し、回転ハンマー(18)を長時
間使用することができる。又は、ベース部材(19)に対
して破砕板(20)を上下半回転させても、回転ハンマー
(18)の長時間使用が可能となる。
〔実施例2〕 本考案に係る第2の実施例を第4図及び第5図を参照し
ながら説明する。但し、従来及び第1の実施例と同一部
品は同一符号を附して重複説明を省略する。
同図において、(23)は、取付円盤(6)に基端側(23
a)を取付けたアームで、従来及び第1の実施例のアー
ム(7)(14)よりも若干短くする。(24)は、幅広の
取付基板で、前記アーム(23)の先端部(23b)に、溶
接によって固着する。取付基板(24)の上部には、雌ネ
ジを螺刻しないボルト孔(25)を貫通穿設し、取付基板
(24)前面側ボルト孔(25)の下側に突起(26)を形成
する。アーム(23)を短くしたことにより、ボルト孔
(25)は、アーム(23)の上端縁より上側に露呈する。
回転ハンマー(27)は、前記アーム(23)の先端部に設
けた取付基板(24)と、該取付基板(24)の端縁から外
方へ若干突出して取付けた金属製ベース部材(28)とセ
ラミック等の耐摩耗材料の破砕板(20)とから構成す
る。ベース部材(28)の中心には、取付基板(24)のボ
ルト孔(25)と連通し、かつ、雌ネジを螺刻したボルト
孔(28a)を穿設する。さらに、ベース部材(28)に
は、第1の実施例と同様、後面に、2個の位置決め用凹
孔(28b)を形成し、前面中央幅方向に、溝部(28c)を
凹設する。破砕板(20)は、第1の実施例と同一である
ので説明は省略する。このような回転ハンマー(27)
は、皿ボルト(29)をボルト孔(20a)(28a)(25)に
貫通し、その先端部(29b)が取付基板(24)の後端面
から突出し、ナット(30)を締結することにより、取付
基板(24)に一体化される。皿ボルト(29)は、第1の
実施例の皿ボルト(21)よりも長く、また、ベース部材
(28)の雌ネジを螺刻したボルト孔(28a)と螺合す
る。皿ボルト(29)とベース部材(28)のボルト孔(28
a)とが螺合し、皿ボルト(29)の頭頂部(29c)が破砕
板(20)の拡径部(20b)を押圧することにより、破砕
板(20)はベース部材(28)に強固に接合一体化され
る。また、取付基板(24)の後端面から突出した皿ボル
ト(29)の先端部(29b)をナット(30)で締結するこ
とにより、ベース部材(28)と破砕板(20)は、取付基
板(24)に強固に接合一体化される。このとき、ナット
(30)が回転しないように取付基板(24)に接合して皿
ボルト(29)を回転させるか、又は、皿ボルト(29)を
回転しないように固定し、ナット(30)を回転させ、皿
ボルト(29)とナット(30)とを締結する。皿ボルト
(29)とナット(30)とにより、ベース部材(28)と破
砕板(20)を取付基板(24)に接合一体化した後、破砕
板(20)の拡径部(20b)内にキャップ(22)を嵌入す
る。
皿ボルト(29)とナット(30)とにより、取付基板(2
4)に金属製ベース部材(28)と破砕板(20)が接合一
体化された回転ハンマー(27)は、取付基板(24)を熔
接しているアーム(23)が回転することにより、原石を
破砕する。
原石を破砕して、破砕板(20)の上端部が摩耗してくる
と、第1の実施例において説明したように、皿ボルト
(29)を回転軸にして、破砕板(20)を上下半回転させ
る。このとき、ナット(30)が回転しないように固定し
て、皿ボルト(29)の頭部端面(29a)の溝(29d)にド
ライバ〔図示せず〕を嵌入し、皿ボルト(29)を回転さ
せる。すると、皿ボルト(29)は螺合しているベース部
材(28)のボルト孔(28a)及びナット(30)から外
れ、破砕板(20)の前方〔第4図において右方向〕へ進
行する。皿ボルト(29)の頭頂部(29c)が破砕板(2
0)前面より突出する程度まで進行すると、取付基板(2
4)の突起(26)をベース部材(28)の凹孔(28b)から
分離して、ベース部材(28)と破砕板(20)を半回転す
ることが可能になる。
以上は本考案に係る二実施例を説明したもので、本考案
はこの実施例に限定することなく、本考案の要旨内にお
いて設計変更することができ、用途も製砂機に限定する
ものではない。
〔考案の効果〕
本考案によれば、破砕板は、皿ボルトの頭部が係止着座
する座面をボルト孔の前面側に凹設してあるため、皿ボ
ルトによって破砕板自身もベース部材と共にアームの取
付基板に直接締結される。
これによって、破砕板がベース部材から剥離脱落するこ
とを皿ボルトによって直接防止させることができる。
また、皿ボルトの頭部が耐摩耗材料のキャップによって
保護され、さらに、破砕板とベース部材とが凸部と溝部
との嵌合によって係止されているため、遠心力作用下で
も皿ボルトに剪断力が作用することを防止でき、かつ、
皿ボルトの締結をゆるめ皿ボルトを回転軸にして、取付
基板に対して上下半回転させて破砕板の取り付け方向を
変更することにより、破砕板の長期間の使用を可能とで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る第1の実施例の回転ハンマーの一
部断面側面図、第2図は同じく要部斜視図、第3図は粉
砕機の側面図、第4図は第2の実施例の回転ハンマーの
一部断面側面図、第5図は同じく要部斜視図である。第
6図は従来の粉砕機の正面図である。 (1)…破砕室、(4)…回転軸、(14)(23)…アー
ム、(15)(24)…取付基板、(16)(25)…ボルト
孔、(18)(27)…回転ハンマー、(19)(28)…ベー
ス部材、(19a)(28a)…ボルト孔、(19c)(28c)…
溝部、(20)…破砕板、(20a)…ボルト孔、(20b)…
拡径部、(20c)凸部、(21)(29)…皿ボルト、(21
a)(29a)…頭部端面、(21b)(29b)…先端部、(2
2)…キャップ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】アーム先端の取付基板に取り付ける部分が
    金属製のベース部材で構成され、原石を破砕する部分が
    セラミック等の耐摩耗材料製の破砕板で構成された粉砕
    機の回転ハンマーにおいて、 ベース部材の前面中央幅方向に溝部を設け、この溝部に
    対応する凸部を破砕板の後面中央幅方向に設け、かつ、
    これらベース部材の溝部及び破砕板の凸部の中心部を前
    後方向に貫通させてボルト孔を形成し、上記破砕板のボ
    ルト孔の前面側にボルト頭部が係止着座する座面を凹設
    し、かつ、この座面の前面側にボルトの頭部端面を保護
    する耐摩耗材料製のキャップを嵌入接着するための拡径
    部を凹設したことを特徴とする粉砕機の回転ハンマー。
JP1989145297U 1989-12-15 1989-12-15 粉砕機の回転ハンマー Expired - Lifetime JPH0719558Y2 (ja)

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