JPH07195176A - アーク溶接装置 - Google Patents

アーク溶接装置

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JPH07195176A
JPH07195176A JP35374093A JP35374093A JPH07195176A JP H07195176 A JPH07195176 A JP H07195176A JP 35374093 A JP35374093 A JP 35374093A JP 35374093 A JP35374093 A JP 35374093A JP H07195176 A JPH07195176 A JP H07195176A
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JP
Japan
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arc
magnetic field
welding
protrusion
rotating magnetic
Prior art date
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Pending
Application number
JP35374093A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruo Segawa
輝夫 瀬川
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フランジ下面に複数設けた突起全てを溶融し
て被溶接物相互の接合に供することができるアーク溶接
装置の提供。 【構成】 逆付けフランジボルト1のフランジ1aの周
囲に沿ってアークを回転させるようにインバータ12か
らの出力で回転磁界発生コイル13にて回転磁界を発生
させ、フランジ1aの下面に三つ設けた各突起6の位置
をアークが通過するタイミングを突起位置検出装置17
で検出し、制御装置19により各突起6の位置でのアー
クの通過タイミングにアーク電流の溶接電流波形のピー
クを一致させるべくインバータ11に対して位相補正の
制御を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パネル状の鋼板の表面
にボルト又はナットをアーク溶接するアーク溶接装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パネル状の鋼板に逆付けフランジ
ボルトを溶接により取付ける場合、図11(a)のよう
に逆付けフランジボルト1をパネル状の鋼板2の孔に挿
入配置した状態で逆付けフランジボルト1のフランジ1
aを両側から電極3,4で押圧して挟み、この挟んだ部
位に抵抗溶接用電源5からの電流を流す抵抗溶接によ
り、図11(b)のようにフランジ1aの下面に周方向
に沿って等分間隔で三つ設けた突起6をそれぞれ溶接さ
せてフランジ1aの下面と鋼板2とを接合していた。
【0003】しかし、上記した抵抗溶接で逆付けフラン
ジボルト1と鋼板2とを接合する手法では、例えば自動
車のボディの組立て工程が終了した後に、鋼板2に逆付
けフランジボルト1を取付ける所謂後付けは、上記した
ようにフランジ1aを両側から電極で挾む必要が有るた
め、工順の制約が多くなるという不都合があった。
【0004】一方、逆付けフランジボルトと鋼板とをア
ーク溶接することも従来から試みられており、一般に、
図12(a)のように逆付けフランジボルト1を母材と
してのパネル状の鋼板2の孔に挿入配置し、この状態
で、一方の電極9aにパネル状の鋼板2を電気的に接合
し、他方の電極9bに逆付けフランジボルト1を電気的
に接続して、突起6の位置に溶接用電源7からのアーク
電流を流すことになる。しかし、この場合においては、
逆付けフランジボルト1のフランジ1aの下面に図12
(b)のように三つ設けた突起6の全てに対しアークが
均等に放電せず、最初に放電した一つの突起にアーク電
流が集中し、他の二つの突起は溶接に寄与しないことに
なる。
【0005】従って、従来は図12(c)(d)のよう
に意図的に三つの突起6のうち特定した一つの突起6a
の寸法を大きくし、これに確実にアークを放電して溶融
し、他の二つの突起はフランジ1aの水平を保つための
位置決め用に用いる。この場合、一つの突起の溶接強度
にて、逆付けフランジボルト1の押抜き、回転トルク強
度を確保することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようにアーク溶接により逆付けフランジボルト1とパネ
ル状の鋼板2とをフランジ1a下面の一つの突起にて接
合した場合においては、溶接強度は部品取付け時のイン
パクトレンチのトルクと衝撃に耐える程度しか確保でき
ず、逆付けフランジボルト1の押抜き、回転トルク強度
で確保するためには不十分となることが多いという問題
点があった。
【0007】本発明は、上記した事情に着目してなされ
たものであり、その目的とするところは、フランジ下面
に複数を設けた突起全てを溶融して被溶接物相互の接合
に供することができるアーク溶接装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、母材として形成された第1被溶接物と、
ボルト又はナットからなる第2被溶接物とを、第2被溶
接物の溶接面の周方向に等分間隔で複数設けた突起によ
り接触又は近接配置させ、前記突起の位置に溶接用交流
電源からのアーク電流を流してアークを発生せしめ、ア
ークの熱により前記二つの被溶接物を溶融接合するアー
ク溶接装置において、回転磁界用電源からの三相誘導電
流により回転磁界を発生させ、当該回転磁界により第2
被溶接物の溶接面の周囲に沿ってアークを回転させる回
転誘導磁界発生手段と、該回転誘導磁界発生手段により
回転させるアークが第2被溶接物の各突起位置を通過す
るタイミングを検出する突起部通過タイミング検出手段
と、該突起部通過タイミング検出手段で検出した各突起
位置でのアークの通過タイミングにアーク電流の溶接電
流波形のピークを一致させるべく前記回転誘導磁界発生
手段による回転磁界に対し位相の補正を行う位相補正用
制御手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明による交流アーク溶接装置であれば、回
転誘導磁界発生手段は、回転磁界用電源からの三相誘導
電流により回転磁界を発生させ、この回転磁界により第
2の被溶接物の溶接面の周囲に沿ってアークを回転させ
る。これらにより回転されるアークが第2被溶接物の各
突起位置を通過するタイミングを突起部通過タイミング
検出手段が検出する。そして、突起部通過タイミング検
出手段で検出した各突起位置でのアークの通過タイミン
グにアークの電流の溶接電流波形のピークを一致させる
べく、位相補正用制御手段は、回転誘導磁界発生手段に
よる回転磁界に対し位相の補正を行う。
【0010】
【実施例】図1は、本発明に係わる実施例のアーク溶接
装置の全体の概略を示した構成図である。
【0011】このアーク溶接装置は、母材としてのパネ
ル状の鋼板2の孔に逆付けフランジボルト1を挿入配置
した状態でパネル状の鋼板2と逆付けフランジボルト1
とを、逆付けフランジボルト1のフランジ1aの下面の
周方向に図2のように等分間隔で三つ設けた突起6によ
り接触又は近接配置させ、突起6の位置に、溶接用電源
としてのインバータ11からのアーク溶接を流してアー
クを発生させ、アークの熱によりパネル状の鋼板2と逆
付けフランジボルト1とを溶融接合することを行う。こ
の溶融接合を行う箇所全体はスタッドガン10と称され
ている。
【0012】しかし、フランジ1aの下面に三つ設けた
突起6の全ての対しアークを均等に同時放電させること
は実質的に不可能である。
【0013】そこで、本実施例にあっては、回転磁界用
電源としてのインバータ12からの三相誘導電流を図3
のように回転磁界発生用コイル13が巻回された3本の
磁石14に供給し、回転磁界発生用コイル13はインバ
ータ12からの三相誘導電流により回転磁界を発生さ
せ、この回転磁界によりフランジ1aの周囲に沿ってア
ークを回転させる。
【0014】また、回転磁界発生用コイル13により回
転されるアークがフランジ1aの下面の各突起6の位置
を通過するタイミングを検出するため、図2(a),
(b),(c)のようにフランジ1aの上面に突起6の
位置を識別するための識別用の突起15を例えば鍛造で
設ける一方、図1及び図4(a),(b),(c)の如
く逆付けフランジボルト1とを電気的に接続する溶接用
の電極16の外周に同軸状に突起位置検出装置17を設
ける。この突起位置検出装置17は、周方向を複数等分
に区分して各区分毎にゲージ17aを設け、このゲージ
17aとしては隣接するゲージ相互間に絶縁を施したも
のを使用する。また、各ゲージ17aの上部には図5
(a),(b)のように同様に区分された上部接点16
bを設けて、フランジ1aの上面の突起15の位置をア
ークが通過したタイミングで突起15の位置のゲージ1
7aが上り、上部接点17bに接触することにより、フ
ランジ1aの下面の各突起6の位置でのアークの通過タ
イミングを演算器(図6の符号18参照)で算出し、こ
の演算結果をインバータ11,12の共通の制御回路1
9に出力する。なお、本実施例ではゲージ17a及び上
部接点17bは突起位置検出装置17の周方向を20等
分した各区分毎に設けたが20等分から36等分までの
適分選択した区分毎に設けられるようにしてもよい。
【0015】制御回路19は、フランジ1aの上面に設
けた突起15と電極16の外周に同軸状に設けた突起位
置検出装置17とからなる突起部通過タイミング検出手
段で検出した各突起位置でのアークの通過タイミングに
アーク電流の溶接電流波形のピークを一致させるべく回
転磁界発生コイル13による回転磁界に対し位相の補正
を行うために、この位相補正用の制御信号をインバータ
12に加える。
【0016】なお、図1中、20はボルト供給路であ
り、このボルト供給路20は逆付けフランジボルト1を
パネル状の鋼板2のボルト取付け位置まで供送するもの
であり、電極16が電極支持棒21により上方に引上げ
られている際にボルト給送をなし得るものである。ま
た、22はフラッシュシールドであり、このフラッシュ
シールド21内に三本の磁石14が配置されている。図
2中、23は絶縁体である。
【0017】図7は、図1の構成における要部をなす電
気回路を詳細に表わした回路図である。この図7の電気
回路の如く変電設備からの三相交流電流を溶接用電源と
してのインバータ11及び回転磁界用電源としてのイン
バータ12にそれぞれ供給し、インバータ11からの正
規化された単相交流出力を交流、直流変換回路22の1
次コイル22aで受けてその2次側に設けたダイオード
22bで整流し、この整流出力を逆極性接続した電極1
6とパネル状の鋼板2とに印加し、逆付けフランジボル
ト1のフランジの下面に設けた三つの突起のそれぞれに
図8(b)の如くパルス状にピーク値が生じるアーク電
流が1パルスづつ流れることを可能にする。そして、ア
ーク電流が流れるとアークが発生し、アーク熱で突起が
溶融するになる。
【0018】他方、インバータ12からの正規化された
図8(a)の如くの三相誘導電流をA相〜C相の各巻線
がスター結線された回転磁界発生用コイル13に流して
回転磁界を発生させ、この回転磁界により逆付けフラン
ジボルト1のフランジの周囲に沿ってアークを回転させ
る。なお、回転磁界発生用コイル13は図9のようにA
相〜C相の各巻線をデルタ結線してもよい。
【0019】この際、制御回路19は鈴6の演算器18
から逆付けフランジボルト1のフランジの下面に設けた
各突起の位置でのアークの通過タイミングに関する算出
結果(突起間でのアークの通過時間ΔT)を入力するの
で、回転磁界の回転速度と、交流−直流変換回路22の
電流出力による図8(b)の如くのアーク電流のピーク
値の発生タイミングとを同期させるべくインバータ12
に対し回転磁界の位相をずらす補正制御を行い、図10
(a)(b)に示す如く突起間でのアークの通過時間Δ
Tを保持してピーク値とアーク通過タイミングを合せ
る。
【0020】従って、本実施例によれば、逆付けフラン
ジボルト1のフランジ下面の各突起の位置において、確
実にアークのピークが一致して、抵抗溶接の手法の場合
と同様にそれぞれ突起を溶融させてフランジ下面と鋼板
とを確実に接合することができる。更に、アーク溶接で
あるため、電極によりフランジを押圧して挟む必要がな
く、工順の制約がほとんど無いという利点が得られる。
【0021】なお、本実施例ではパネル状の鋼板と逆付
けフランジボルトとを溶融接合する例を上げたが、鋼板
はパネル状でなくてもよく、また逆付けフランジボルト
以外のボルトやナットを被溶接対象としても、本実施例
同様の効果を得られるのはいうまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、三相誘
導電流により回転磁界を発生させ、この回転磁界により
第2被溶接物の溶接面の周囲に沿ってアークを回転させ
る一方、アークが第2被溶融物の各突起位置を通過する
タイミングを検出してその各突起位置でののアークの通
過タイミングにアーク電流の溶接電流波形のピークを一
致させるので、第2の被溶融物の各突起位置において確
実にアークのピークが一致して、母材として形成された
第1被溶接物と第2溶接物とを上記各突起位置で溶融接
合させることができる。
【0023】従って、本発明によれば第1被溶接物と第
2被溶接物との溶接強度が従来と比較して著しく向上さ
れ、同時にアーク溶接での信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施例のアーク溶接装置の全体
の概略を示した構成図である。
【図2】本発明の実施例で用いた逆付けフランジボルト
の構造を示す図である。
【図3】回転磁界発生用コイルが巻回された3本の磁石
の構造を示す図である。
【図4】突起部通過タイミング検出手段の要部をなす突
起位置検出装置の構造を示す図である。
【図5】突起位置検出装置におけるゲージと上部接点と
を説明するために用いた図である。
【図6】突起位置検出装置の検知出力で各突起位置での
アーク通過タイミングを検出する演算器の一例を示す図
である。
【図7】図1の構成における要部をなす電気回路を詳細
に表わした回路図である。
【図8】回転磁界とアーク電流の溶接電流波形のピーク
とを一致させる前の関係を表わしたタイミングチャート
である。
【図9】回転磁界発生用コイルの他の結線例を示す図で
ある。
【図10】回転磁界とアーク電流の溶接電波形のピーク
とを一致させた関係を表わしたタイミングチャートであ
る。
【図11】従来の抵抗溶接の手法を説明するために用い
た図である。
【図12】従来のアーク溶接の手法を説明するために用
いた図である。
【符号の説明】
1 逆付けフランジボルト 2 パネル状の鋼板 6 突起 10 スタッドガン 11 インバータ 12 インバータ 13 回転磁界発生用コイル 14 磁石 15 識別用の突起 16 溶接用の電極 17 突起位置検出装置 18 演算器 19 制御回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材として形成された第1被溶接物と、
    ボルト又はナットからなる第2被溶接物とを、第2被溶
    接物の溶接面の周方向に等分間隔で複数設けた突起によ
    り接触又は近接配置させ、前記突起の位置に溶接用電源
    からのアーク電流を流してアークを発生せしめ、アーク
    の熱により前記二つの被溶接物を溶融接合するアーク溶
    接装置において、 回転磁界用電源からの三相誘導電流により回転磁界を発
    生させ、当該回転磁界により第2被溶接物の溶接面の周
    囲に沿ってアークを回転させる回転誘導磁界発生手段
    と、 該回転誘導磁界発生手段により回転されるアークが第2
    被溶接物の各突起位置を通過するタイミングを検出する
    突起部通過タイミング検出手段と、 該突起部通過タイミング検出手段で検出した各突起位置
    でのアークの通過タイミングにアーク電流の溶接電流波
    形のピークを一致させるべく前記回転誘導磁界発生手段
    による回転磁界に対し位相の補正を行う各位相補正用制
    御手段と、を有することを特徴とするアーク溶接装置。
JP35374093A 1993-12-29 1993-12-29 アーク溶接装置 Pending JPH07195176A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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