JPH0719511Y2 - ゲーム装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はゲーム装置、特にゲーム空間内の移動体を、リ
モートコントロール装置を用いて遠隔制御するよう構成
されたゲーム装置の改良に関する。

［従来の技術］ 従来より、ゲーム空間内を移動する移動体にTVカメラを
搭載し、リモートコントロール装置上に映し出されるモ
ニター画面を見ながらプレイヤーが移動体を操縦するよ
う構成されたゲームシステムが提案されている（特願昭
62−110841）。

このゲームシステムを、例えばドライブゲームに適用し
た場合を想定すると、サーキット上を走行するレーシン
グカーに搭載されたTVカメラから映し出される走行画面
が、そのままリモートコントロール装置上のモニター画
面に表示される。そして、プレイヤーは次々と移り変わ
る走行画面を見ながらレーシングカーを操縦できるの
で、臨場感および迫力に富んだドライブゲームを楽しむ
ことができる。

［考案が解決しようとする問題点］ しかし、この従来システムでは、レーシングカー等の移
動体が、障害物に衝突したり接触して動けなくなって
も、モニター画面には障害物が表示されず、レーシング
カーがなぜ走行できないかをプレイヤーが判別できない
ことが多いという問題があった。

また、レーシングカーが衝突したことをプレイヤーが認
識した場合でも、どのような状態で走行不能になってい
るかを認識できず、衝突状態からの脱出に時間がかかり
すぎ、ゲームを十分に楽しめないままゲームが終了して
しまうことも多い。

本考案は、このような従来の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、モニター画面に映し出されない移
動体の衝突状態をプレイヤーに伝達するとことにより、
移動体を衝突状態から簡単に脱出させ、ゲームを楽しむ
ことができるゲーム装置を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 前記目的を達成するため、本考案は、TVカメラを搭載し
ゲーム空間内を移動するゲーム用移動体と、 前記ゲーム用移動体を制御すると共に、前記TVカメラの
モニタ画面が表示されるリモートコントロール装置と、 を含み、 前記ゲーム用移動体は、 前記撮影画面に表れない移動体の衝突を検出する衝突検
出部と、 衝突検出信号を前記リモートコントロール装置に送信す
る送信部と、 を含み、 前記リモートコントロール装置は、 前記衝突検出信号を受信する受信部と、 受信された衝突検出信号をプレーヤに伝達する衝突伝達
部と、 を含み、プレーヤは画面に表れない移動体の衝突を衝突
伝達部の伝達により認識し、モニタ画面を見ながら移動
体を遠隔制御するものである。

［作用］ 本考案の装置は、移動体がゲーム空間内を移動すると、
移動体に搭載されたTVカメラのモニター画面が、プレイ
ヤーの操作するリモートコントロール装置上に表示され
る。そして、プレイヤーはこのモニター画面を見なが
ら、移動体を遠隔制御し、ゲームを行う。

このとき、移動体が何等かの障害物に衝突、接触し走行
不能になっても、移動体に設けられた衝突検出部がこの
衝突を検出し、送信部を介してリモートコントロール装
置へ向け衝突検出信号を送信するため、リモートコント
ロール装置は、この衝突検出信号を受信しこれをプレイ
ヤーに伝達することができる。

これにより、プレイヤーは障害物が画面に表われなくて
もこれを確実に認識し、衝突状態から簡単に脱出するこ
とができる。

このとき、前記衝突検出部は、移動体の衝突方向も同時
に検出するよう形成することが好ましく、これにより、
プレイヤーは衝突状態からの脱出をより簡単に行うこと
ができる。

また、前記リモートコントロール装置には、必要に応じ
てプレイヤーに衝突状態からの脱出方法を指示する第１
のAI機能部を設けることが好ましく、これにより、ゲー
ムに不慣れなプレイヤーであっても衝突状態からの脱出
を簡単に行うことができる。

また、プレイヤーが一定時間衝突状態から脱出できない
場合には、所定の脱出手順に従い移動体を衝突状態から
自動的に脱出制御する第２のAI機能部を設けることも好
ましく、これにより、従来のようにプレイヤーが衝突状
態から脱出できないままゲームが終了してしまうような
ことがなく、初心者であってもゲームをより一層楽しむ
ことができる。

［実施例］ 次に本考案の好適な実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。

第２図には、本考案をドライブゲームに適用したゲーム
システムの一例が示されている。

実施例のゲームシステムは、ゲーム空間として形成され
たサーキット10内を、移動体としてのレーシングカー12
を走行させるように形成されている。このレーシングカ
ー12には、車両進行方向を撮影するTVカメラ14が搭載さ
れ、このTVカメラの映像信号はアンテナ16を介しサーキ
ット外に設けられたリモートコントロール装置100へ向
けワイヤレス送信される。

このリモートコントロール装置100は、レーシングカー
の運転席とほぼ同じ雰囲気のコックピット構造に形成さ
れ、座席に座ったプレイヤー102の前方には、CRT110
と、ハンドルおよびアクセル，ブレーキ等の操作部112
が設けられている。そして、レーシングカー12から送ら
れてくる映像信号をアンテナ114で受信し、これをCRT11
0上に画像表示する。第４図には、このモニター画面の
一例が示されている。

プレイヤー102は、このモニター画面を見ながら、操作
部112を操作し、アンテナ114からレーシングカー12へ向
け制御信号をワイヤレス送信し、これによりサーキット
10を走行中のレーシングカー12の運転を行う。

従って、プレイヤー102はCRT110上に映し出されるレー
シングカー12の走行画面を見ながら、時事刻々と変化す
る走行状態を認識し、実際のレーシングカーを運転する
と同様な臨場感を味わいながらドライブゲームを楽しむ
ことができる。

前述したように、この種のゲームシステムでは、レーシ
ングカー12が何等からの障害物に衝突しても、この障害
物がTVカメラ14に映し出されないことが多く、プレイヤ
ー102は、レーシングカー12がどのような理由で走行不
能状態になっているかを認識できないことが多い。

本考案は、画面に表われないレーシングカー12の衝突状
態をプレイヤーに速やかに伝達し、衝突状態からの脱出
を簡単に行えるようにしたことを特徴とする。

このため、本考案においてはレーシングカー12に、レー
シングカー12の衝突を検出する衝突検出部と、衝突検出
信号をリモートコントロール装置100へ向け送信する送
信部とが設けられている。

第３図には、レーシングカー12に設けられた衝突検出部
20の好適な一例が示されている。

この衝突検出部20は、レーシングカー12の周囲に設けら
れたバンパー22と、このバンパー22の衝突を検出する４
個のセンサ30a,30b,30c,30dとを含む。

前記バンパー22は、第２図に示すよう、レーシングカー
本体の外周に沿って設けられた凹溝18を取囲むようほぼ
リング形状に形成されている。

また、第３図に示すよう、車両本体の内側中央部には、
バンパー取付台32が固定されており、その前後左右の側
面には前述した各センサ30a,30b,30c,30dが取り付け固
定されている。実施例において、前記各センサ30は、ス
イッチを用いて形成されている。

そして、前記バンパー22には、内側に延びた複数個のア
ーム24を介して取付けフレーム26が設けられ、この取付
フレーム26が複数の固定スプリング34を介しバンパー取
付台32の周囲に一定の付勢力をもって固定されている。
従って、これら各固定スプリング34の付勢力に抗し、例
えば車両の前方Ｆ側から、また車両の後方Ｒ側からバン
パー22が押された場合には、スイッチを用いて形成され
たセンサ30aまたは30bがオンされる。同様に、車両の進
行方向を右側Ｒまたは左側Ｌからバンパー22が押される
と、対応したセンサ30c,30dがそれぞれオンされること
になる。

従って、これら各センサ30a〜30dの検出信号を感知する
ことで、レーシングカー22と障害物との衝突ばかりでな
く、その衝突の方向も同時に検出することができる。

第１図には、本実施例システムの具体的な回路構成が示
されている。

実施例において、レーシングカー12には、前述したTVカ
メラ14,アンテナ16およびセンサ30a,30b,30c,30d以外
に、各種動作プログラムが記憶されたメモリ40,CPU42,
無線送受信機44およびレーシングカー駆動装置46が設け
られている。

そして、リモートコントロール装置100からレーシング
カーの制御信号が受信されると、CPU42は、この制御指
令およびメモリ40に記憶されたゲームプログラムに従い
駆動装置46等を制御し、レーシングカー12の走行状態を
制御する。

また、各センサ30a,30b,30C,30dを介しCPU42に入力され
る衝突信号や、TVカメラ14を用いて撮影される車両走行
方向の映像信号は、無線送受信機44およびアンテナ16を
介しリモートコントロール装置100へ向けワイヤレス送
信される。

また、前記リモートコントロール装置100は、前述したC
RT110,操作部112およびアンテナ114以外に、所定のプロ
グラムおよびその他必要なデータが書き込まれるメモリ
120と、CPU122と、無線送受信機124と、スーパーインポ
ーザー126とを含む。

また、レーシングカー12から送信されてくる各センサ30
a〜30dの衝突信号は、アンテナ114および無線送受信機1
24で受信された後CPU122へ入力され、衝突の発生のみな
らず、その衝突の方向なども同時に判別される。そし
て、判別された衝突データは、スーパーインポーザ126
を介しCRT110上に画像表示される。

第４図には、CRT110上に表示される衝突データ200の一
例が示され、同図においてNGは衝突の発生を現わし、矢
印は衝突の方向を現わす。そして、衝突が発生するとNG
表示が点滅し、さらに衝突の方向を現わす矢印が同時に
点滅してプレイヤーにその旨を警告する。

これにより、プレイヤーは表示される衝突の方向と反対
側にレーシングカー12を移動させることにより、衝突状
態から簡単に脱出することができる。

特に、本実施例によれば、例えばセンサ30a,30cから同
時に衝突信号が出力された場合には、これら２つのセン
サの組合方向、すなわち車両右前方が衝突していると検
出でき、従って、４個のセンサ30で、その倍の８方向に
対する衝突を検出することができ、プレイヤーが衝突状
態をより詳細に把握することができる。

また、本実施例において、レーシングカー12を衝突状態
からより簡単に脱出させるため、リモートコントロール
装置100にAI機能を付加することが好ましく、この場合
にはメモリ120にAI機能用のプログラムを登録しておけ
ばよい。

第５図には、このようなAI機能を有するリモートコント
ロール装置100の具体的な機能ブロック図が示されてい
る。実施例の装置は、第１図に示すcPU122と同様に、各
種ゲーム演算を行う制御部140と、第１のAI機能部142
と、第２のAI機能部144とを有する。

そして、レーシングカー12から映像信号および衝突信号
が送信されてくると、この信号は受信114aで受信され映
像受信機124aで分離される。そして、映像信号はスーパ
ーインポーザ126を介しCRT110上に画像表示され、また
衝突信号はモデム復調回路130を介し制御部140および第
1,第２のAI機能部142,144に入力される。

前記第１のAI機能部142は、衝突信号が受信されると、
制御部140およびスーパーインポーザ126を介し、CRT110
上に、第４図に示すよう衝突の発生および衝突方向を知
らせる衝突データ200を画像表示する。これと同時に、
この衝突状態からの脱出方法をCRT110上に画像表示す
る。通常、このような脱出方法は、衝突方向と反対方向
に車両を移動させる手順を順をおって指示することによ
り行われる。例えばレーシングカー12が前方で衝突した
場合には、ギアをバックに切替え、車両を後方に移動さ
せることを指示する。

従って、プレイヤーは、この脱出手順に従って操作部11
2を操作することにより、衝突状態から簡単に脱出する
ことができる。

また、前記第２のAI機能部144は、衝突検出信号が受信
されると同時にタイマーをスタートさせる。そして、一
定時間内にプレイヤーが車両を衝突状態から脱出できな
い場合に、自動的に前記第１のAI機能部142によって指
示された脱出手順に従い車両を衝突状態から脱出させ
る。これにより、ゲームに不慣れなプレイヤーであって
も、衝突状態から一定時間内に確実に脱出し、レーシン
グゲームを続行することができる。

この第２のAI機能部144のタイマー時間は、ゲーム内容
によって任意に設定すればよく、例えばレーシングゲー
ムでは15秒程度に設定すればよい。

また、これ以外にも、例えば脱出ボタンを操作すること
によって、第２のAI機能部144が働くようにしてもよ
い。

また、実施例のリモートコントロール装置100では、操
作部112から入力される操作信号は、制御部140,モデム
変調回路132,ラジコン送信器124およびアンテナ114bを
介しレーシングカー12へワイヤレス送信される。

このようにして、本考案によればレーシングカー12に搭
載されたTVカメラ14によって映し出される走行画面をリ
モートコントロール装置100のCRT110に映し出し、プレ
イヤーは、このモニター画面を見ながら操作部112を操
作しレーシングカー12の操縦を行うことができる。

そして、この走行中にレーシングカー12が何等からの障
害物に衝突した場合、特にモニター画面に表われない障
害物に衝突した場合でも、この衝突およびその衝突方向
がモニター画面上に画像表示されるため、プレイヤーは
衝突状態から簡単に脱出し、ドライブゲームを続行する
ことができる。

なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、
本考案の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能である。

例えば、前記実施例では、衝突検出部20としてリング状
のバンパー22を設けた場合を例にとり説明したが、本考
案はこれに限らず、必要に応じて各センサ30a,30b,30c,
30dに対しそれぞれ個別にバンパーを設けるように形成
してもよい。

また、前記実施例では、衝突検出部20をバンパー22およ
びセンサ30を用いて形成した場合を例にとり説明した
が、例えばバンパーに圧電素子を取り付け衝突を検出す
るなど、必要に応じ各種の構造のものを採用することが
できる。

また、前記実施例においては、移動体としてレーシング
カーを用いたドライブゲームを例にとり説明したが、TV
カメラを搭載しゲーム空間内を移動するゲーム移動体を
用いたゲーム装置ならば、これ以外に各種のゲームに適
用可能である。

また、前記実施例においては、レーシングカー12とリモ
ートコントロール装置100との送受信をワイヤレスで行
う場合を例にとり説明したが、レーシングカー等の移動
体の移動を妨げることがないならば、必要に応じワイヤ
ーを用いてその送受信を行うよう形成してもよい。

また、前記実施例においては、衝突データの伝達を画像
表示で行う場合を例にとり説明したが、必要に応じ他の
伝達手段、例えば音声信号により伝達を行うよう形成し
てもよい。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案によれば、TVカメラを搭載し
たゲーム用移動体がゲーム空間内を移動する際、モニタ
ー画面に表われない移動体の衝突をプレイヤーが確実に
認識することができ、移動体を衝突状態から簡単に脱出
することができるゲーム装置を提供することができると
いう効果がある。

特に、本考案によれば、リモートコントロール装置に、
プレイヤーに衝突状態からの脱出方法を指示する第１の
AI機能部や、一定時間内に衝突状態から脱出できないと
きには、所定の脱出手順に従い移動体を衝突状態から自
動的に脱出させる第２のAI機能部等を設けることによ
り、ゲームに不慣れなプレイヤーであっても移動体を衝
突状態から速やかに脱出させゲームを楽しむことができ
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案が適用されたゲーム装置の一例を示す
ブロック回路図、 第２図は、本考案の装置を用いてプレイヤーがレーシン
グカーを操縦している状態の一例を示す説明図、 第３図は、第２図に示すレーシングカーに設けられた衝
突検出部の具体的な構成を示す説明図、 第４図は、第２図に示すリモートコントロール装置に設
けられたCRT上のモニター画面の説明図、 第５図は、第１図に示すリモートコントロール装置の具
体的な構成を示すブロック回路図である。 10…ゲーム空間としてのサーキット、12…移動体として
のレーシングカー、14…TVカメラ、16,114…アンテナ、
20…衝突検出部、22…バンパー、30…センサ、44,124…
無線送受信機、100…リモートコントロール装置、102…
プレイヤー、110…CRT、142…第１のAI機能部、144…第
２のAI機能部。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】TVカメラを搭載しゲーム空間内を移動する
   ゲーム用移動体と、 前記ゲーム用移動体を制御すると共に、前記TVカメラの
   モニタ画面が表示されるリモートコントロール装置と、 を含み、 前記ゲーム用移動体は、 前記撮影画面に表れない移動体の衝突を検出する衝突検
   出部と、 衝突検出信号を前記リモートコントロール装置に送信す
   る送信部と、 を含み、 前記リモートコントロール装置は、 前記衝突検出信号を受信する受信部と、 受信された衝突検出信号をプレーヤに伝達する衝突伝達
   部と、 を含み、プレーヤは画面に表れない移動体の衝突を衝突
   伝達部の伝達により認識し、モニタ画面を見ながら移動
   体を遠隔制御することを特徴とするゲーム装置。
2. 【請求項２】請求項（１）において、 前記衝突検出部は、移動体の衝突方向を検出するよう形
   成され、 前記衝突伝達部は、受信された衝突検出信号に基づきそ
   の衝突方向をプレーヤに伝達することを特徴とするゲー
   ム装置。
3. 【請求項３】請求項（１），（２）のいずれかにおい
   て、 前記リモートコントロール装置は、 衝突検出信号が受信されると、プレーヤに衝突状態から
   の脱出方法を指示する第１のAI機能部を含むことを特徴
   とするゲーム装置。
4. 【請求項４】請求項（１）〜（３）のいずれかにおい
   て、 前記リモートコントロール装置は、 プレーヤが一定時間衝突状態から脱出出来ないときは、
   所定の脱出手順に従い移動体を衝突状態から脱出制御す
   る第２のAI機能部を含むことを特徴とするゲーム装置。