JPH07193A - 新規微生物セルロースの製造方法 - Google Patents
新規微生物セルロースの製造方法Info
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- JPH07193A JPH07193A JP16590593A JP16590593A JPH07193A JP H07193 A JPH07193 A JP H07193A JP 16590593 A JP16590593 A JP 16590593A JP 16590593 A JP16590593 A JP 16590593A JP H07193 A JPH07193 A JP H07193A
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- microbial cellulose
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含
む微生物セルロースの生産能を有する微生物を培養して
該微生物セルロースを生産するにあたり、該微生物を付
着、保持することのできる支持体を培養液中に存在せし
めて培養することを特徴とする微生物セルロースの製造
方法。 【効果】 本発明によれば、微生物を用いて分子中にN
−アセチルグルコサミン残基を含む微生物セルロースを
製造するにあたり、特定の支持体を使用し、通気培養す
ることにより該微生物セルロースを効率よく製造するこ
とができる。しかも、本発明により得られる微生物セル
ロースは、品質が従来の静置培養により得たものと同程
度ないしそれ以上である。この微生物セルロースは、生
体適合性や生体内消化性に優れ、傷口治療剤,縫合糸,
薬物送達システム担体,化粧品等の素材として有用で、
さらに透析膜,気体分離膜,アフィニティー膜,物質選
択透過膜などの分離膜素材や固定化担体、光学分割,ア
フィニティー分離クロマトの担体などとしての利用も期
待される。
む微生物セルロースの生産能を有する微生物を培養して
該微生物セルロースを生産するにあたり、該微生物を付
着、保持することのできる支持体を培養液中に存在せし
めて培養することを特徴とする微生物セルロースの製造
方法。 【効果】 本発明によれば、微生物を用いて分子中にN
−アセチルグルコサミン残基を含む微生物セルロースを
製造するにあたり、特定の支持体を使用し、通気培養す
ることにより該微生物セルロースを効率よく製造するこ
とができる。しかも、本発明により得られる微生物セル
ロースは、品質が従来の静置培養により得たものと同程
度ないしそれ以上である。この微生物セルロースは、生
体適合性や生体内消化性に優れ、傷口治療剤,縫合糸,
薬物送達システム担体,化粧品等の素材として有用で、
さらに透析膜,気体分離膜,アフィニティー膜,物質選
択透過膜などの分離膜素材や固定化担体、光学分割,ア
フィニティー分離クロマトの担体などとしての利用も期
待される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物セルロース製造
方法に関し、特に分子中にN−アセチルグルコサミン残
基を含む微生物セルロースの生産能を有する微生物を培
養して目的とする微生物セルロースを生産するにあた
り、該微生物を付着、保持することのできる支持体を培
養液中に存在せしめて培養することにより、該微生物セ
ルロースを効率よく製造する方法に関する。
方法に関し、特に分子中にN−アセチルグルコサミン残
基を含む微生物セルロースの生産能を有する微生物を培
養して目的とする微生物セルロースを生産するにあた
り、該微生物を付着、保持することのできる支持体を培
養液中に存在せしめて培養することにより、該微生物セ
ルロースを効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】セル
ロースは、グルコースのみを構成糖としてβ−1,4結
合で結合した多糖であるが、本発明で言う微生物セルロ
ースとは、セルロースのβ−1,4−グルカン鎖中にN
−アセチルグルコサミン残基を含有する高分子化合物の
ことであり、このものは本出願人により開発され、特許
出願されている(特開平4−268301号公報)。
ロースは、グルコースのみを構成糖としてβ−1,4結
合で結合した多糖であるが、本発明で言う微生物セルロ
ースとは、セルロースのβ−1,4−グルカン鎖中にN
−アセチルグルコサミン残基を含有する高分子化合物の
ことであり、このものは本出願人により開発され、特許
出願されている(特開平4−268301号公報)。
【0003】本発明に用いる微生物セルロース生産菌
は、後述するように、酢酸菌であり、酢酸菌は絶対好気
性であることから、一般的には通気攪拌して培養する方
が目的物を効率よく生産することができる。しかし、微
生物セルロースの生産において、グルコースを主要炭素
源とする培地での通気攪拌では、グルコースの酸化反応
が優先的に進行し、グルコン酸を多量に副生したり、微
生物セルロースの収量が低下することが避けられない。
また、通気攪拌することにより、微生物の微生物セルロ
ース生産能が低下ないし欠落することがある。そのた
め、微生物セルロースの工業的な製造は、通常静置培養
により行われている。しかしながら、静置培養法では、
培養液表面からしか酸素が供給されず、酢酸菌のように
酸素供給が微生物の生育の律速因子となっている場合
は、通気攪拌培養による方が望ましい。しかも、通気攪
拌培養法は、静置培養法よりも微生物セルロースの生産
速度が速く、かつ大規模生産に適している等の多くの利
点がある。
は、後述するように、酢酸菌であり、酢酸菌は絶対好気
性であることから、一般的には通気攪拌して培養する方
が目的物を効率よく生産することができる。しかし、微
生物セルロースの生産において、グルコースを主要炭素
源とする培地での通気攪拌では、グルコースの酸化反応
が優先的に進行し、グルコン酸を多量に副生したり、微
生物セルロースの収量が低下することが避けられない。
また、通気攪拌することにより、微生物の微生物セルロ
ース生産能が低下ないし欠落することがある。そのた
め、微生物セルロースの工業的な製造は、通常静置培養
により行われている。しかしながら、静置培養法では、
培養液表面からしか酸素が供給されず、酢酸菌のように
酸素供給が微生物の生育の律速因子となっている場合
は、通気攪拌培養による方が望ましい。しかも、通気攪
拌培養法は、静置培養法よりも微生物セルロースの生産
速度が速く、かつ大規模生産に適している等の多くの利
点がある。
【0004】また、通気攪拌する代わりに、酸素透過性
の中空糸を使用し、該中空糸内に培養液と微生物を入
れ、中空糸の外側を空気と接触させて培養したり、発酵
槽内に中空糸モジュールを浸漬することにより、気液界
面の面積を増大させたり、さらには培養液を移動させる
ことによって効率的に酸素を供給し、微生物セルロース
の生産性を高める試みがある(CELLULOSE AND WOOD-CHEM
ISTRY AND TECHNOLOGY,C.Schuuerch 編、p573,John Wil
ley & Sons, Inc.,1989) 。しかし、これらの方法は中
空糸が高価であり、また中空糸の材質によっては生産さ
れた微生物セルロースが該中空糸表面を覆い、培養中に
中空糸の目詰まりを起こし、酸素供給速度の低下や中空
糸の劣化を招いたり、培養終了後の微生物セルロースの
回収が困難であるという課題がある。
の中空糸を使用し、該中空糸内に培養液と微生物を入
れ、中空糸の外側を空気と接触させて培養したり、発酵
槽内に中空糸モジュールを浸漬することにより、気液界
面の面積を増大させたり、さらには培養液を移動させる
ことによって効率的に酸素を供給し、微生物セルロース
の生産性を高める試みがある(CELLULOSE AND WOOD-CHEM
ISTRY AND TECHNOLOGY,C.Schuuerch 編、p573,John Wil
ley & Sons, Inc.,1989) 。しかし、これらの方法は中
空糸が高価であり、また中空糸の材質によっては生産さ
れた微生物セルロースが該中空糸表面を覆い、培養中に
中空糸の目詰まりを起こし、酸素供給速度の低下や中空
糸の劣化を招いたり、培養終了後の微生物セルロースの
回収が困難であるという課題がある。
【0005】そこで、本発明は通気攪拌培養による微生
物セルロースの効率的な製造方法の提供を目的とする。
物セルロースの効率的な製造方法の提供を目的とする。
【0006】本出願人は、先に静置培養による微生物セ
ルロースの製造を効率的に行うための検討を重ね、培養
液底部に疎水性で、かつ酸素透過性の膜を配置すること
により、培養液表面だけでなく、培養液中でも表面と同
程度の微生物セルロースを生産させることができること
を見出し、特許出願した(特開平5−123182号公
報)。この研究の過程で、液中、特に培養液底面におい
て生産された微生物セルロースが装置底面に設置された
膜に付着しており、これが単に局所的な酸素高濃度のた
めに膜に付着しているのではなく、膜の素材に依存して
いることを究明し、さらに支持体に優先的に付着した微
生物は、付着した場所を核として効率的に増殖し、目的
とする微生物セルロースを生産することや、生産された
微生物セルロースの品質が従来法により得られるものと
同等ないしそれ以上のものであることを知見して、本発
明に到達したのである。
ルロースの製造を効率的に行うための検討を重ね、培養
液底部に疎水性で、かつ酸素透過性の膜を配置すること
により、培養液表面だけでなく、培養液中でも表面と同
程度の微生物セルロースを生産させることができること
を見出し、特許出願した(特開平5−123182号公
報)。この研究の過程で、液中、特に培養液底面におい
て生産された微生物セルロースが装置底面に設置された
膜に付着しており、これが単に局所的な酸素高濃度のた
めに膜に付着しているのではなく、膜の素材に依存して
いることを究明し、さらに支持体に優先的に付着した微
生物は、付着した場所を核として効率的に増殖し、目的
とする微生物セルロースを生産することや、生産された
微生物セルロースの品質が従来法により得られるものと
同等ないしそれ以上のものであることを知見して、本発
明に到達したのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子中にN−
アセチルグルコサミン残基を含む微生物セルロースの生
産能を有する微生物を培養して該微生物セルロースを生
産するにあたり、該微生物を付着、保持することのでき
る支持体を培養液中に存在せしめて培養することを特徴
とする微生物セルロースの製造方法に関する。
アセチルグルコサミン残基を含む微生物セルロースの生
産能を有する微生物を培養して該微生物セルロースを生
産するにあたり、該微生物を付着、保持することのでき
る支持体を培養液中に存在せしめて培養することを特徴
とする微生物セルロースの製造方法に関する。
【0008】本発明者らは、前述の知見に基づいて、微
生物セルロース生産能を有する微生物を付着、保持する
ことのできる支持体を構成する素材や形状などにつき検
討した。その結果、ステンレス,テフロン,シリコン,
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリビニルアルコー
ル,ポリアクリロニトリルおよびポリスチレンのうちか
ら選ばれた少なくとも1種の物質が支持体の素材として
適していることを見出した。なお、支持体はすべてがこ
れら素材で構成されている必要はなく、少なくとも外表
面がこれら素材で形成されていればよい。この素材は、
微生物を付着、保持するのみならず、生成した微生物セ
ルロースをも効率よく付着、保持することができる。な
お、支持体の強度補強が必要な場合は、円板外周面をス
テンレス,チタン,アルミニウム,高分子ポリマーなど
の硬質材料でリング状に覆うことができる。
生物セルロース生産能を有する微生物を付着、保持する
ことのできる支持体を構成する素材や形状などにつき検
討した。その結果、ステンレス,テフロン,シリコン,
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリビニルアルコー
ル,ポリアクリロニトリルおよびポリスチレンのうちか
ら選ばれた少なくとも1種の物質が支持体の素材として
適していることを見出した。なお、支持体はすべてがこ
れら素材で構成されている必要はなく、少なくとも外表
面がこれら素材で形成されていればよい。この素材は、
微生物を付着、保持するのみならず、生成した微生物セ
ルロースをも効率よく付着、保持することができる。な
お、支持体の強度補強が必要な場合は、円板外周面をス
テンレス,チタン,アルミニウム,高分子ポリマーなど
の硬質材料でリング状に覆うことができる。
【0009】また、支持体の形状については、微生物を
効率よく付着させ、微生物への酸素と培地成分の供給が
円滑に行えるものであればよく、特に制限はないが、単
位液量あたりの表面積が大きくなるように孔を有してい
るものが望ましく、特にメッシュ状,中空繊維状,細か
い繊維状であって、円板状もしくは中空円筒状のものが
好ましい。特に、メッシュ状のものは単位液量あたりの
表面積が大きいだけでなく、メッシュの空隙に通気した
空気が捕捉され、酸素供給が高まり、微生物セルロース
の生産性が向上する上に、目的とする形状に加工し易
く、殺菌処理が容易であり、さらに培養終了後に微生物
セルロースの回収する際に、微生物セルロースを容易に
剥離できるなどの利点があり、好ましい。メッシュサイ
ズは3〜20、好ましくは5〜18が適当である。
効率よく付着させ、微生物への酸素と培地成分の供給が
円滑に行えるものであればよく、特に制限はないが、単
位液量あたりの表面積が大きくなるように孔を有してい
るものが望ましく、特にメッシュ状,中空繊維状,細か
い繊維状であって、円板状もしくは中空円筒状のものが
好ましい。特に、メッシュ状のものは単位液量あたりの
表面積が大きいだけでなく、メッシュの空隙に通気した
空気が捕捉され、酸素供給が高まり、微生物セルロース
の生産性が向上する上に、目的とする形状に加工し易
く、殺菌処理が容易であり、さらに培養終了後に微生物
セルロースの回収する際に、微生物セルロースを容易に
剥離できるなどの利点があり、好ましい。メッシュサイ
ズは3〜20、好ましくは5〜18が適当である。
【0010】本発明は、基本的に通気培養によって微生
物セルロースを製造することを目的としているが、さら
に支持体を回転させることによって培養液を攪拌した
り、培養液中への酸素の取り込みを増大させることがで
きる。すなわち、培養装置としては支持体を取り付けた
回転軸が、培養液表面に対して垂直もしくは平行に配置
されたものが考えられ、支持体を回転速度10〜150
rpmで回転させて培養することが望ましい。回転速度
が10rpm未満では、培養液の混合が不十分であり、
静置培養の場合と同程度の発酵成績しか得られない。一
方、150rpmを越える回転速度では、支持体に付
着、保持した微生物が離脱してしまい、生産効率が低下
すると共に、生成する微生物セルロースの品質も低下す
る。また、支持体の大きさについては、例えば円筒状の
発酵槽の場合、該発酵槽の直径と近接していると、回転
時に支持体の外周面が発酵槽の内壁と接触する危険性が
ある上に、装置下部から供給される空気が下方に配置さ
れた支持体にトラップされてしまい、培養液の上方に行
き渡らず、効率的な発酵が進展しないので、適切に決め
るべきである。しかし、支持体の直径が小さすぎると、
通気した空気と支持体との接触が不十分となり、十分量
の空気が該支持体に捕捉されずに排気されてしまう。
物セルロースを製造することを目的としているが、さら
に支持体を回転させることによって培養液を攪拌した
り、培養液中への酸素の取り込みを増大させることがで
きる。すなわち、培養装置としては支持体を取り付けた
回転軸が、培養液表面に対して垂直もしくは平行に配置
されたものが考えられ、支持体を回転速度10〜150
rpmで回転させて培養することが望ましい。回転速度
が10rpm未満では、培養液の混合が不十分であり、
静置培養の場合と同程度の発酵成績しか得られない。一
方、150rpmを越える回転速度では、支持体に付
着、保持した微生物が離脱してしまい、生産効率が低下
すると共に、生成する微生物セルロースの品質も低下す
る。また、支持体の大きさについては、例えば円筒状の
発酵槽の場合、該発酵槽の直径と近接していると、回転
時に支持体の外周面が発酵槽の内壁と接触する危険性が
ある上に、装置下部から供給される空気が下方に配置さ
れた支持体にトラップされてしまい、培養液の上方に行
き渡らず、効率的な発酵が進展しないので、適切に決め
るべきである。しかし、支持体の直径が小さすぎると、
通気した空気と支持体との接触が不十分となり、十分量
の空気が該支持体に捕捉されずに排気されてしまう。
【0011】ここで、本発明に用いることができる培養
装置の具体例を以下に示す。 培地注入口,通気口および培養液取り出し口を備えた
横型円筒状容器に、一端が該容器外部の駆動手段と接続
した回転軸を他端が該容器の内壁に接するように該容器
の中心を長手方向に向けて設けると共に、該回転軸に有
孔円板状支持体を一定間隔にて複数個取り付けたことを
特徴とする微生物セルロース製造用装置(図1および2
参照) 培地注入口および培養液取り出し口を備えた縦型円筒
状容器内に、一端が該容器外部の駆動手段と接続した回
転軸を該容器の中心部に長手方向より挿入し、該回転軸
の下端に通気手段を設けると共に、該回転軸に有孔円板
状支持体を一定間隔にて複数個取り付けたことを特徴と
する微生物セルロース製造用装置(図3参照) 培地注入口および培養液取り出し口を備え、かつ底部
に攪拌手段を備えた縦型円筒状容器内に、該容器外部の
駆動手段と接続した回転軸を該容器の中心部に長手方向
より挿入し、該回転軸に有孔円板状支持体を一定間隔に
て複数個取り付けると共に、前記攪拌手段の直上部に通
気手段を設けたことを特徴とする微生物セルロース製造
用装置(図4参照) 培地注入口および培養液取り出し口を備え、かつ底部
に攪拌手段を備えた縦型円筒状容器内に、該容器内に径
およびメッシュサイズの異なる2種の有孔中空円筒状支
持体を下端が容器底部の上方10〜50mmに位置する
ように同心円状に設置し、かつ前記攪拌手段と支持体の
下端部との間に通気用パイプを設け、該パイプを接続管
を介して容器外部のポンプと接続したことを特徴とする
微生物セルロース製造用装置(図5参照)
装置の具体例を以下に示す。 培地注入口,通気口および培養液取り出し口を備えた
横型円筒状容器に、一端が該容器外部の駆動手段と接続
した回転軸を他端が該容器の内壁に接するように該容器
の中心を長手方向に向けて設けると共に、該回転軸に有
孔円板状支持体を一定間隔にて複数個取り付けたことを
特徴とする微生物セルロース製造用装置(図1および2
参照) 培地注入口および培養液取り出し口を備えた縦型円筒
状容器内に、一端が該容器外部の駆動手段と接続した回
転軸を該容器の中心部に長手方向より挿入し、該回転軸
の下端に通気手段を設けると共に、該回転軸に有孔円板
状支持体を一定間隔にて複数個取り付けたことを特徴と
する微生物セルロース製造用装置(図3参照) 培地注入口および培養液取り出し口を備え、かつ底部
に攪拌手段を備えた縦型円筒状容器内に、該容器外部の
駆動手段と接続した回転軸を該容器の中心部に長手方向
より挿入し、該回転軸に有孔円板状支持体を一定間隔に
て複数個取り付けると共に、前記攪拌手段の直上部に通
気手段を設けたことを特徴とする微生物セルロース製造
用装置(図4参照) 培地注入口および培養液取り出し口を備え、かつ底部
に攪拌手段を備えた縦型円筒状容器内に、該容器内に径
およびメッシュサイズの異なる2種の有孔中空円筒状支
持体を下端が容器底部の上方10〜50mmに位置する
ように同心円状に設置し、かつ前記攪拌手段と支持体の
下端部との間に通気用パイプを設け、該パイプを接続管
を介して容器外部のポンプと接続したことを特徴とする
微生物セルロース製造用装置(図5参照)
【0012】次に、本発明に用いる微生物セルロース生
産能を有する微生物については、アセトバクター属,グ
ルコノバクター属,シュードモナス属,アグロバクテリ
ウム属などに属するものがあり、特にアセトバクター属
に属する微生物が好ましい。具体的には、アセトバクタ
ー・パストリアヌスATCC10245,アセトバクタ
ー・キシリナムIFO3288,同IFO3693など
が挙げられる。供試菌は、予めN−アセチルグルコサミ
ンを含む培地に繰り返し植え継ぐなどの方法によりN−
アセチルグルコサミンをβ−1,4−グルカン主鎖中に
効率よく取り込むように馴養させておくことが望まし
い。
産能を有する微生物については、アセトバクター属,グ
ルコノバクター属,シュードモナス属,アグロバクテリ
ウム属などに属するものがあり、特にアセトバクター属
に属する微生物が好ましい。具体的には、アセトバクタ
ー・パストリアヌスATCC10245,アセトバクタ
ー・キシリナムIFO3288,同IFO3693など
が挙げられる。供試菌は、予めN−アセチルグルコサミ
ンを含む培地に繰り返し植え継ぐなどの方法によりN−
アセチルグルコサミンをβ−1,4−グルカン主鎖中に
効率よく取り込むように馴養させておくことが望まし
い。
【0013】微生物セルロースを生産させるために用い
る培地としては、通常の細菌を培養するための一般的な
培地でよく、炭素源,窒素源,無機塩類,その他必要に
応じてアミノ酸,ビタミン,その他の栄養源を含むもの
である。炭素源としては、グルコース,シュクロースな
どの糖類の他にN−アセチルグルコサミンまたはグルコ
サミンを添加することが必要である。N−アセチルグル
コサミンまたはグルコサミンは、他の成分とは別に加熱
殺菌,濾過殺菌などにより殺菌した後、培地に加えるこ
とが好ましい。炭素源は、培養開始時に一度に添加する
方法の他、培養中に間欠的または連続的に供給すること
もできる。なお、アセトバクター属の微生物の場合は、
ヘキソサミンを炭素源として含むSchramm-Hestrin 培地
(Biochem. J.,vol.58,p345,1954)が特に好適である。ま
た、本発明の微生物セルロースと他のセルロース誘導体
との複合化物の製造を望む場合は、培養開始時に予め該
セルロース誘導体を培地に添加するか、培養途中で適宜
培地に加えればよい。
る培地としては、通常の細菌を培養するための一般的な
培地でよく、炭素源,窒素源,無機塩類,その他必要に
応じてアミノ酸,ビタミン,その他の栄養源を含むもの
である。炭素源としては、グルコース,シュクロースな
どの糖類の他にN−アセチルグルコサミンまたはグルコ
サミンを添加することが必要である。N−アセチルグル
コサミンまたはグルコサミンは、他の成分とは別に加熱
殺菌,濾過殺菌などにより殺菌した後、培地に加えるこ
とが好ましい。炭素源は、培養開始時に一度に添加する
方法の他、培養中に間欠的または連続的に供給すること
もできる。なお、アセトバクター属の微生物の場合は、
ヘキソサミンを炭素源として含むSchramm-Hestrin 培地
(Biochem. J.,vol.58,p345,1954)が特に好適である。ま
た、本発明の微生物セルロースと他のセルロース誘導体
との複合化物の製造を望む場合は、培養開始時に予め該
セルロース誘導体を培地に添加するか、培養途中で適宜
培地に加えればよい。
【0014】培養条件についても、通常の細菌を培養す
るときの条件でよく、pHは5〜9、好ましくは6〜7
であり、温度は20〜40℃、好ましくは25〜35℃
の範囲が適当である。また、培養時間は通常2〜10日
間である。培養中、培養液のpHを特に制御する必要は
ないが、酸またはアルカリ溶液を適宜添加することによ
りpH6程度に制御してもよい。本培養に用いるための
種培養は、供試微生物が目的とする物質の生産能を有し
ている限り、通気攪拌培養,静置培養,回転培養のいず
れでもよい。また、前回の培養液の一部をそのまま次の
培養のための種培養液として用いることも可能である。
るときの条件でよく、pHは5〜9、好ましくは6〜7
であり、温度は20〜40℃、好ましくは25〜35℃
の範囲が適当である。また、培養時間は通常2〜10日
間である。培養中、培養液のpHを特に制御する必要は
ないが、酸またはアルカリ溶液を適宜添加することによ
りpH6程度に制御してもよい。本培養に用いるための
種培養は、供試微生物が目的とする物質の生産能を有し
ている限り、通気攪拌培養,静置培養,回転培養のいず
れでもよい。また、前回の培養液の一部をそのまま次の
培養のための種培養液として用いることも可能である。
【0015】微生物セルロースの製造に通気は必須要件
ではないが、連続的もしくは間欠的に通気することによ
り、生産速度や収率が高まるばかりでなく、生成する微
生物セルロースの物性が向上するので、通気は好まし
い。通気の方法は、通常の微生物培養の場合と同様に空
気を供給すればよく、好ましくは支持体の下部からスパ
ージャーなどを用いて細かな気泡として導入することに
より、装置全体へ酸素の供給を円滑に行うことができ、
培養液への酸素の溶け込み速度も速くなる。また、気相
の空気の交換頻度を高めることによっても同様な効果が
得られる。なお、通気は空気の他、純酸素や純酸素を混
合した空気を用いることができる。通気量は、通常0.0
5〜2.0vvm、好ましくは0.1〜1.2vvmである。
ではないが、連続的もしくは間欠的に通気することによ
り、生産速度や収率が高まるばかりでなく、生成する微
生物セルロースの物性が向上するので、通気は好まし
い。通気の方法は、通常の微生物培養の場合と同様に空
気を供給すればよく、好ましくは支持体の下部からスパ
ージャーなどを用いて細かな気泡として導入することに
より、装置全体へ酸素の供給を円滑に行うことができ、
培養液への酸素の溶け込み速度も速くなる。また、気相
の空気の交換頻度を高めることによっても同様な効果が
得られる。なお、通気は空気の他、純酸素や純酸素を混
合した空気を用いることができる。通気量は、通常0.0
5〜2.0vvm、好ましくは0.1〜1.2vvmである。
【0016】培養液の攪拌は、前述のように、支持体を
回転させることにより実施するが、該支持体を回転させ
ない場合は、適当な攪拌翼を装置内に設置して回転させ
ることにより培養液を攪拌したり、小規模の装置ではマ
グネチック回転子を回転させて攪拌するなどの通常の方
法を採用すればよい。なお、攪拌速度は10〜150r
pmが適当である。攪拌により、微生物への酸素供給速
度が高まるばかりでなく、培地成分の混合がよく行わ
れ、均一化されるため、生産速度の向上や生産物の均質
化に有効である。このような攪拌と支持体の回転を組合
わせて行うことはさらに良い結果をもたらす。
回転させることにより実施するが、該支持体を回転させ
ない場合は、適当な攪拌翼を装置内に設置して回転させ
ることにより培養液を攪拌したり、小規模の装置ではマ
グネチック回転子を回転させて攪拌するなどの通常の方
法を採用すればよい。なお、攪拌速度は10〜150r
pmが適当である。攪拌により、微生物への酸素供給速
度が高まるばかりでなく、培地成分の混合がよく行わ
れ、均一化されるため、生産速度の向上や生産物の均質
化に有効である。このような攪拌と支持体の回転を組合
わせて行うことはさらに良い結果をもたらす。
【0017】培養終了後、培養物から微生物セルロース
を回収し、除蛋白処理をしたのち、水洗し、所望によ
り、該微生物セルロースを分解させないような方法、例
えば風乾などの一般的な方法で乾燥させることができ
る。
を回収し、除蛋白処理をしたのち、水洗し、所望によ
り、該微生物セルロースを分解させないような方法、例
えば風乾などの一般的な方法で乾燥させることができ
る。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
する。 実施例1 アセトバクター・パストリアヌスATCC10245を
Hestrin-Schramm 培地(D−グルコース2.0g,バクト
ペプトン(デイフコ社製)0.5g,酵母エキス(デイフ
コ社製)0.5g,クエン酸0.11g,リン酸水素二ナト
リウム0.27g,蒸留水100ml:pH6.0)の組成
のうち、D−グルコース2.0gをD−グルコース1.4g
とN−アセチルグルコサミン0.6gに変更し、それ以外
の成分は同一である培地に植菌し、28℃で7日間静置
培養した。培養終了後、培養液表面に生成した微生物セ
ルロースを含有する生成物を含まないようにして得た培
養液の一部を種培養液とし、上記種培養で用いた培地と
同じ組成の培地を入れた図5に示す培養装置(容量1リ
ットル,ガラス製、柴田科学社製、円筒形、高さ280
mm,内径120mm、液量0.7リットル)に10容量
%の割合で植菌した。
する。 実施例1 アセトバクター・パストリアヌスATCC10245を
Hestrin-Schramm 培地(D−グルコース2.0g,バクト
ペプトン(デイフコ社製)0.5g,酵母エキス(デイフ
コ社製)0.5g,クエン酸0.11g,リン酸水素二ナト
リウム0.27g,蒸留水100ml:pH6.0)の組成
のうち、D−グルコース2.0gをD−グルコース1.4g
とN−アセチルグルコサミン0.6gに変更し、それ以外
の成分は同一である培地に植菌し、28℃で7日間静置
培養した。培養終了後、培養液表面に生成した微生物セ
ルロースを含有する生成物を含まないようにして得た培
養液の一部を種培養液とし、上記種培養で用いた培地と
同じ組成の培地を入れた図5に示す培養装置(容量1リ
ットル,ガラス製、柴田科学社製、円筒形、高さ280
mm,内径120mm、液量0.7リットル)に10容量
%の割合で植菌した。
【0019】この装置には、直径6cm,高さ13cm
で、メッシュサイズ16の中空円筒状のステンレス製金
網と直径7cm,高さ13cmで、メッシュサイズ5の
中空円筒状の支持体(ステンレス製金網)を、装置底部
に設けたマグネチック攪拌子(直径5mm,長さ50m
m)の回転を妨げないように、底面から20mmの高さ
に同心円状に設置してある。また、通気はエアーポンプ
(日本水槽工業株式会社製、チカラアルファ1500)
を用い、除菌フィルター(ミリポア社製、型番号SP0
00309)で除菌した空気を、上記マグネチック攪拌
子と二重構造の中空円筒状支持体の間の空間に液面と水
平に配置した内径3mmのステンレス製パイプ(先端を
閉じ、先端から10mmの位置から7mm間隔で直径1
mmの穴を7個開けたもの)を通して毎分1リットルの
割合で送入した。
で、メッシュサイズ16の中空円筒状のステンレス製金
網と直径7cm,高さ13cmで、メッシュサイズ5の
中空円筒状の支持体(ステンレス製金網)を、装置底部
に設けたマグネチック攪拌子(直径5mm,長さ50m
m)の回転を妨げないように、底面から20mmの高さ
に同心円状に設置してある。また、通気はエアーポンプ
(日本水槽工業株式会社製、チカラアルファ1500)
を用い、除菌フィルター(ミリポア社製、型番号SP0
00309)で除菌した空気を、上記マグネチック攪拌
子と二重構造の中空円筒状支持体の間の空間に液面と水
平に配置した内径3mmのステンレス製パイプ(先端を
閉じ、先端から10mmの位置から7mm間隔で直径1
mmの穴を7個開けたもの)を通して毎分1リットルの
割合で送入した。
【0020】上記マグネチック攪拌子を50rpmの速
度で回転して培地を攪拌しながら、培養を行った。な
お、装置は30℃に制御された室内に置いて温度を30
℃に維持しつつ5日間培養した。培養終了時、微生物セ
ルロースは、支持体に付着、保持されており、液表面や
液中には殆ど存在しなかった。支持体から微生物セルロ
ースを含む培養物を剥離し、2%ドデシル硫酸ナトリウ
ム溶液に浸漬し、100℃で3時間煮沸し、菌体成分や
培地成分由来の蛋白質などを除去したのち、2%NaO
H水溶液に浸漬してさらに100℃で1.5時間処理し
た。この後、1%酢酸溶液に浸漬して室温で24時間中
和処理し、水で十分に洗浄して不純物を除去して目的と
する微生物セルロースを得た。
度で回転して培地を攪拌しながら、培養を行った。な
お、装置は30℃に制御された室内に置いて温度を30
℃に維持しつつ5日間培養した。培養終了時、微生物セ
ルロースは、支持体に付着、保持されており、液表面や
液中には殆ど存在しなかった。支持体から微生物セルロ
ースを含む培養物を剥離し、2%ドデシル硫酸ナトリウ
ム溶液に浸漬し、100℃で3時間煮沸し、菌体成分や
培地成分由来の蛋白質などを除去したのち、2%NaO
H水溶液に浸漬してさらに100℃で1.5時間処理し
た。この後、1%酢酸溶液に浸漬して室温で24時間中
和処理し、水で十分に洗浄して不純物を除去して目的と
する微生物セルロースを得た。
【0021】得られた微生物セルロースの生成量は、該
物質の懸濁液を遠心分離(6000×g,20分)し、
沈澱部分の湿重量を測定して求めた。結果を第1表に試
験区3として示す。なお、対照として、上記の培養にお
いて支持体を用いず、通気も攪拌も行わなかった場合
(静置培養、試験区1)と通気のみ行わなかった場合
(試験区2)の結果も表に示した。さらに、支持体の形
状を円板状(メッシュサイズ5のステンレス製、直径8
cm、中心部に直径8mmの穴をあけ、装置の中心部か
ら長手方向に挿入したステンレス製棒に5枚を装置底部
より20mmの位置から上方に20mm間隔で取り付
け、支持体が液面に平行になるように固定したもの)と
し、これを設置した装置(図4に示したもの、支持体は
回転させず、通気と攪拌は上記と同じ条件で実施)を使
用したこと以外は同様にして行った場合(試験区4)の
結果も第1表に示した。
物質の懸濁液を遠心分離(6000×g,20分)し、
沈澱部分の湿重量を測定して求めた。結果を第1表に試
験区3として示す。なお、対照として、上記の培養にお
いて支持体を用いず、通気も攪拌も行わなかった場合
(静置培養、試験区1)と通気のみ行わなかった場合
(試験区2)の結果も表に示した。さらに、支持体の形
状を円板状(メッシュサイズ5のステンレス製、直径8
cm、中心部に直径8mmの穴をあけ、装置の中心部か
ら長手方向に挿入したステンレス製棒に5枚を装置底部
より20mmの位置から上方に20mm間隔で取り付
け、支持体が液面に平行になるように固定したもの)と
し、これを設置した装置(図4に示したもの、支持体は
回転させず、通気と攪拌は上記と同じ条件で実施)を使
用したこと以外は同様にして行った場合(試験区4)の
結果も第1表に示した。
【0022】
【表1】
【0023】表から明らかなように、支持体を使用した
場合(試験区2〜4)は、試験区1に比べて微生物セル
ロースの生成量が増大することが認められた。また、通
気することにより、微生物セルロースの生成量は著しく
増加した。支持体の形状については、円板状の方が良好
な結果が得られた。なお、試験区1では、培養液表面に
のみ微生物セルロースの生成が見られたが、他の試験区
では培養液中にのみ該物質が認められ、特に試験区3と
4の場合は、培養液中に浮遊している微生物セルロース
は認められず、すべて支持体に付着していた。
場合(試験区2〜4)は、試験区1に比べて微生物セル
ロースの生成量が増大することが認められた。また、通
気することにより、微生物セルロースの生成量は著しく
増加した。支持体の形状については、円板状の方が良好
な結果が得られた。なお、試験区1では、培養液表面に
のみ微生物セルロースの生成が見られたが、他の試験区
では培養液中にのみ該物質が認められ、特に試験区3と
4の場合は、培養液中に浮遊している微生物セルロース
は認められず、すべて支持体に付着していた。
【0024】生成した微生物セルロースの物性を比較す
るために、生成物のリゾチーム受容性および生成物中の
GlcNAC含量をCarbohydrate Research,第19巻,171
〜178頁(1992年)に記載の方法に準じて測定し
た。なお、リゾチーム受容性は、リゾチーム濃度10μ
g/mlでの切断性の有無をもとにして判定した。その
結果、第1表に示したように、リゾチームで切断された
のは試験区4の試料のみであり、この試料は、5分間の
反応で540nmの吸光度で0.06の濁度の減少が認め
られた。リゾチーム受容性と生成物中のGlcNAC含量が相
関することは、既に本出願人が見出しており(特願平3
−313078号明細書参照)、このことから、本発明
の微生物セルロースの方が、既知のセルロース誘導体よ
りもGlcNAC含量が高いことが分かる。試験区1と4の試
料について実際にGlcNAC含量を求めたところ、両者間に
約70倍の相違があることが判明し、この事実から本発
明の方法が高品質の微生物セルロースの製造に有効であ
ることが分かる。
るために、生成物のリゾチーム受容性および生成物中の
GlcNAC含量をCarbohydrate Research,第19巻,171
〜178頁(1992年)に記載の方法に準じて測定し
た。なお、リゾチーム受容性は、リゾチーム濃度10μ
g/mlでの切断性の有無をもとにして判定した。その
結果、第1表に示したように、リゾチームで切断された
のは試験区4の試料のみであり、この試料は、5分間の
反応で540nmの吸光度で0.06の濁度の減少が認め
られた。リゾチーム受容性と生成物中のGlcNAC含量が相
関することは、既に本出願人が見出しており(特願平3
−313078号明細書参照)、このことから、本発明
の微生物セルロースの方が、既知のセルロース誘導体よ
りもGlcNAC含量が高いことが分かる。試験区1と4の試
料について実際にGlcNAC含量を求めたところ、両者間に
約70倍の相違があることが判明し、この事実から本発
明の方法が高品質の微生物セルロースの製造に有効であ
ることが分かる。
【0025】実施例2 アセトバクター・パストリアヌスATCC10245を
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、実施例1で用いた図
5に示した装置に充填した培地に植菌し、培養を行っ
た。培養条件は、培地成分のうち炭素源のD−グルコー
ス1.4%およびN−アセチルグルコサミン0.6%をN−
アセチルグルコサミン2.0%に変更し、かつ培養期間を
9日間としたこと以外は実施例1と同じである。結果を
第2表に示す。表から明らかなように、支持体を用いる
ことにより微生物セルロースの収量を著しく増大させる
ことができる。
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、実施例1で用いた図
5に示した装置に充填した培地に植菌し、培養を行っ
た。培養条件は、培地成分のうち炭素源のD−グルコー
ス1.4%およびN−アセチルグルコサミン0.6%をN−
アセチルグルコサミン2.0%に変更し、かつ培養期間を
9日間としたこと以外は実施例1と同じである。結果を
第2表に示す。表から明らかなように、支持体を用いる
ことにより微生物セルロースの収量を著しく増大させる
ことができる。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3 アセトバクター・パストリアヌスATCC10245を
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図1に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。図1に示した装置は、円筒部分はガラス製
で、長さ20cm,直径15cmであり、側面部分はス
テンレス製で液量は1.8リットルである。また、円筒型
装置の中心位置に回転軸が設置されており、この回転軸
に支持体(メッシュサイズ16のステンレス製金網で、
直径13cmの円板)を7枚等間隔で取り付けてある。
対照として、無孔のアルミニウム製円板または口径3m
mの孔を全面に開けたアルミニウム製円板を支持体の代
わりに用いた。
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図1に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。図1に示した装置は、円筒部分はガラス製
で、長さ20cm,直径15cmであり、側面部分はス
テンレス製で液量は1.8リットルである。また、円筒型
装置の中心位置に回転軸が設置されており、この回転軸
に支持体(メッシュサイズ16のステンレス製金網で、
直径13cmの円板)を7枚等間隔で取り付けてある。
対照として、無孔のアルミニウム製円板または口径3m
mの孔を全面に開けたアルミニウム製円板を支持体の代
わりに用いた。
【0028】回転軸は、モーターと連結しており、モー
ターの回転に合わせて回転軸に固定した支持体も回転す
るように構成されており、回転速度は10rpmとし
た。培地の液面は、回転軸と同じ位置となるようにし、
支持体の上部は常に空気中に露出しており、回転により
培地中への浸漬と空気中への露出を繰り返すため、支持
体には酸素が効率よく供給される。培養は、28℃に制
御し、強制通気は行わず、6日間実施した。生成した微
生物セルロースは、実施例1と同様にして精製した後、
風乾し、秤量した。結果を第3表に示す。なお、生成量
は支持体表面積あたりの生成量(乾燥重量)(mg/c
m2)である。
ターの回転に合わせて回転軸に固定した支持体も回転す
るように構成されており、回転速度は10rpmとし
た。培地の液面は、回転軸と同じ位置となるようにし、
支持体の上部は常に空気中に露出しており、回転により
培地中への浸漬と空気中への露出を繰り返すため、支持
体には酸素が効率よく供給される。培養は、28℃に制
御し、強制通気は行わず、6日間実施した。生成した微
生物セルロースは、実施例1と同様にして精製した後、
風乾し、秤量した。結果を第3表に示す。なお、生成量
は支持体表面積あたりの生成量(乾燥重量)(mg/c
m2)である。
【0029】
【表3】
【0030】実施例4 アセトバクター・パストリアヌスATCC10245を
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図1に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。なお、この実施例では支持体としてステンレ
ス製メッシュ(メッシュサイズ:16、直径13cm)
を使用したこと並びに回転数を10rpm,30rpm
または50rpmとしたこと以外は、実施例3と同様に
行った。生成した微生物セルロースは、実施例1と同様
にして精製した後、秤量した。結果を第4表に示す。な
お、生成量は支持体1枚あたりの乾燥重量(mg)であ
る。表から明らかなように、微生物セルロースの生成量
は、回転数が多い程多く、生成量の増大に培養時の支持
体の回転が有効であることが分かる。
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図1に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。なお、この実施例では支持体としてステンレ
ス製メッシュ(メッシュサイズ:16、直径13cm)
を使用したこと並びに回転数を10rpm,30rpm
または50rpmとしたこと以外は、実施例3と同様に
行った。生成した微生物セルロースは、実施例1と同様
にして精製した後、秤量した。結果を第4表に示す。な
お、生成量は支持体1枚あたりの乾燥重量(mg)であ
る。表から明らかなように、微生物セルロースの生成量
は、回転数が多い程多く、生成量の増大に培養時の支持
体の回転が有効であることが分かる。
【0031】
【表4】
【0032】実施例5 アセトバクター・パストリアヌスATCC10245を
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図1に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。なお、この実施例では支持体として種々のメ
ッシュサイズのステンレス製メッシュ(直径13cm)
を使用したこと並びに回転数を30rpmとしたこと以
外は、実施例3と同様に行った。生成した微生物セルロ
ースは、実施例1と同様にして精製した後、秤量した。
結果を第5表に示す。なお、生成量は支持体1枚あたり
の乾燥重量(mg)である。表から明らかなように、メ
ッシュの口径が細かい程微生物セルロースの生成量は増
しており、メッシュサイズ14のときに最大の生成量で
あった。
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図1に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。なお、この実施例では支持体として種々のメ
ッシュサイズのステンレス製メッシュ(直径13cm)
を使用したこと並びに回転数を30rpmとしたこと以
外は、実施例3と同様に行った。生成した微生物セルロ
ースは、実施例1と同様にして精製した後、秤量した。
結果を第5表に示す。なお、生成量は支持体1枚あたり
の乾燥重量(mg)である。表から明らかなように、メ
ッシュの口径が細かい程微生物セルロースの生成量は増
しており、メッシュサイズ14のときに最大の生成量で
あった。
【0033】
【表5】
【0034】実施例6 アセトバクター・パストリアヌスATCC10245を
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図1に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。なお、この実施例では支持体としてステンレ
ス製メッシュ(メッシュサイズ:14、直径13cm)
を使用し、回転数を30rpmとしたこと並びに強制通
気を行ったこと以外は、実施例3と同様に行った。ま
た、比較のため、強制通気を行わない場合についても実
施した。強制通気は、図3の装置の培地注入口からコン
プレッサーで空気を毎分2リットルの速度で装置内の気
相に導入して行った。導入した空気は、予め滅菌フィル
ターを通すことによって無菌化した。生成した微生物セ
ルロースは、実施例1と同様にして精製した後、秤量し
た。また、物性は生成した微生物セルロースをガラス板
上で風乾してフィルム状とした標品について、面配向度
はX線解析により、動的ヤング率は振動リードにより測
定した。
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図1に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。なお、この実施例では支持体としてステンレ
ス製メッシュ(メッシュサイズ:14、直径13cm)
を使用し、回転数を30rpmとしたこと並びに強制通
気を行ったこと以外は、実施例3と同様に行った。ま
た、比較のため、強制通気を行わない場合についても実
施した。強制通気は、図3の装置の培地注入口からコン
プレッサーで空気を毎分2リットルの速度で装置内の気
相に導入して行った。導入した空気は、予め滅菌フィル
ターを通すことによって無菌化した。生成した微生物セ
ルロースは、実施例1と同様にして精製した後、秤量し
た。また、物性は生成した微生物セルロースをガラス板
上で風乾してフィルム状とした標品について、面配向度
はX線解析により、動的ヤング率は振動リードにより測
定した。
【0035】結果を第6表に示す。なお、生成量は支持
体1枚あたりの乾燥重量(mg)である。表から明らか
なように、強制通気することにより、微生物セルロース
の生成量の増大が認められるだけでなく、生成物の選択
的な面配向度(110/020)も静置培養により生成
させる場合の通常の値1.1程度よりも有意に向上してお
り、同時に動的ヤング率も静置培養により生成させる場
合の通常の値50〜60GPa程度よりも顕著に向上し
ており、生産性のみならず、品質的にも格段にすぐれた
ものが得られる。このことから、微生物セルロースの品
質向上には強制通気による培養が有効であることが分か
る。
体1枚あたりの乾燥重量(mg)である。表から明らか
なように、強制通気することにより、微生物セルロース
の生成量の増大が認められるだけでなく、生成物の選択
的な面配向度(110/020)も静置培養により生成
させる場合の通常の値1.1程度よりも有意に向上してお
り、同時に動的ヤング率も静置培養により生成させる場
合の通常の値50〜60GPa程度よりも顕著に向上し
ており、生産性のみならず、品質的にも格段にすぐれた
ものが得られる。このことから、微生物セルロースの品
質向上には強制通気による培養が有効であることが分か
る。
【0036】
【表6】
【0037】実施例7 アセトバクター・パストリアヌスATCC10245を
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図3に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。なお、装置は容量5リットル、液量3リット
ル、東京理化社製、発酵槽内径143mm,高さ334
mmの円筒で、発酵槽の攪拌軸に支持体として直径12
cmのステンレス製円板(メッシュサイズ6)を液面か
ら4cm,6cm,8cm,10cmおよび12cmの
各位置に1枚ずつ合計5枚を固定しており、攪拌軸の回
転と連動して50rpmの速度で回転させながら培養し
た。また、通気は攪拌軸の最下部に取り付けた支持体の
下1.5cmの位置にある攪拌軸の先端に設置した円板状
の空気吹き出し口(長さ6cm,直径1.2cm,口径0.
5cm)から行い、除菌フィルターを通した空気をエア
ーポンプにて毎分約0.4リットルの速度で供給した。3
0℃で5日間培養した後、回収した微生物セルロースを
実施例1と同様にして精製したのち秤量したところ、湿
重53.09gであった。
用い、実施例1と同様な方法で種培養液を調製し、この
培養液の一部(容量で10%)を、図3に示した装置に
充填した培地(組成は実施例1と同じ)に植菌し、培養
を行った。なお、装置は容量5リットル、液量3リット
ル、東京理化社製、発酵槽内径143mm,高さ334
mmの円筒で、発酵槽の攪拌軸に支持体として直径12
cmのステンレス製円板(メッシュサイズ6)を液面か
ら4cm,6cm,8cm,10cmおよび12cmの
各位置に1枚ずつ合計5枚を固定しており、攪拌軸の回
転と連動して50rpmの速度で回転させながら培養し
た。また、通気は攪拌軸の最下部に取り付けた支持体の
下1.5cmの位置にある攪拌軸の先端に設置した円板状
の空気吹き出し口(長さ6cm,直径1.2cm,口径0.
5cm)から行い、除菌フィルターを通した空気をエア
ーポンプにて毎分約0.4リットルの速度で供給した。3
0℃で5日間培養した後、回収した微生物セルロースを
実施例1と同様にして精製したのち秤量したところ、湿
重53.09gであった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、微生物を用いて分子中
にN−アセチルグルコサミン残基を含む微生物セルロー
スを製造するにあたり、特定の支持体を使用し、通気培
養することにより該微生物セルロースを効率よく製造す
ることができる。しかも、本発明により得られる微生物
セルロースは、品質が従来の静置培養により得たものと
同程度ないしそれ以上である。この微生物セルロース
は、生体適合性や生体内消化性に優れ、傷口治療剤,縫
合糸,薬物送達システム担体,化粧品等の素材として有
用で、さらに透析膜,気体分離膜,アフィニティー膜,
物質選択透過膜などの分離膜素材や固定化担体、光学分
割,アフィニティー分離クロマトの担体などとしての利
用も期待される。
にN−アセチルグルコサミン残基を含む微生物セルロー
スを製造するにあたり、特定の支持体を使用し、通気培
養することにより該微生物セルロースを効率よく製造す
ることができる。しかも、本発明により得られる微生物
セルロースは、品質が従来の静置培養により得たものと
同程度ないしそれ以上である。この微生物セルロース
は、生体適合性や生体内消化性に優れ、傷口治療剤,縫
合糸,薬物送達システム担体,化粧品等の素材として有
用で、さらに透析膜,気体分離膜,アフィニティー膜,
物質選択透過膜などの分離膜素材や固定化担体、光学分
割,アフィニティー分離クロマトの担体などとしての利
用も期待される。
【図1】 本発明に用いる装置の1実施態様を示す説明
図である。
図である。
【図2】 図1の装置の詳細を示した説明図である。
【図3】 本発明に用いる装置の1実施態様を示す説明
図である。
図である。
【図4】 本発明に用いる装置の1実施態様を示す説明
図である。
図である。
【図5】 本発明に用いる装置の1実施態様を示す説明
図である。
図である。
1:横型円筒状容器 2:培地注入口 3:通気口 4:培養液取り出し口 5:回転軸 6:駆動装置 7:有孔円板状支持体 8:駆動クラッチ 9:回転子軸受 10:固定円板フランジ 11:センサー投入口 12:スピードコントロールパック 13:装置固定板 14:基板 15:縦型円筒状容器 16:回転軸 17:通気手段 18:有孔円板状支持体 19:縦型円筒状容器 20:攪拌手段 21:回転軸 22:有孔円板状支持体 23:通気手段 24:縦型円筒状容器 25:攪拌手段 26:有孔中空円筒状支持体 27:有孔中空円筒状支持体 28:通気手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:02) (72)発明者 深谷 正裕 愛知県知多郡東浦町森岡字濁池1番地の28 (72)発明者 鐘ヶ江 祐子 愛知県半田市雁宿町2丁目27番地の14 パ ークサイドヒルズ102号 (72)発明者 奥村 一 愛知県半田市岩滑東町5丁目66番地の14 (72)発明者 川村 吉也 愛知県江南市古知野町古渡132
Claims (5)
- 【請求項1】 分子中にN−アセチルグルコサミン残基
を含む微生物セルロースの生産能を有する微生物を培養
して該微生物セルロースを生産するにあたり、該微生物
を付着、保持することのできる支持体を培養液中に存在
せしめて培養することを特徴とする新規微生物セルロー
スの製造方法。 - 【請求項2】 培養期間中、通気する請求項1記載の方
法。 - 【請求項3】 微生物を付着、保持することのできる支
持体が、ステンレス,テフロン,シリコン,ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,ポリビニルアルコール,ポリアク
リロニトリルおよびポリスチレンのうちから選ばれた少
なくとも1種の物質を素材とするものである請求項1記
載の方法。 - 【請求項4】 支持体が、メッシュ状円板であり、培養
装置の中心部に長手方向に設けられた回転軸に一定間隔
で複数個取り付けられている請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 支持体が、メッシュ状中空円筒であり、
径およびサイズの異なる2種類の支持体を培養装置の中
心部に同心円状に設置されている請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16590593A JPH07193A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 新規微生物セルロースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16590593A JPH07193A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 新規微生物セルロースの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07193A true JPH07193A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15821230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16590593A Pending JPH07193A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 新規微生物セルロースの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07193A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012171905A1 (de) * | 2011-06-16 | 2012-12-20 | Bioregeneration Gmbh | Formgebende struktur zur herstellung eines langgestreckten zellulosekörpers |
TWI386234B (zh) * | 2008-12-22 | 2013-02-21 | Taiwan Textile Res Inst | 天然材質之手術縫線及其製法 |
WO2013093196A1 (en) * | 2011-12-22 | 2013-06-27 | Upm-Kymmene Corporation | Use of stationary phase comprising fibril cellulose in separation methods |
-
1993
- 1993-06-14 JP JP16590593A patent/JPH07193A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI386234B (zh) * | 2008-12-22 | 2013-02-21 | Taiwan Textile Res Inst | 天然材質之手術縫線及其製法 |
WO2012171905A1 (de) * | 2011-06-16 | 2012-12-20 | Bioregeneration Gmbh | Formgebende struktur zur herstellung eines langgestreckten zellulosekörpers |
WO2013093196A1 (en) * | 2011-12-22 | 2013-06-27 | Upm-Kymmene Corporation | Use of stationary phase comprising fibril cellulose in separation methods |
US10527582B2 (en) | 2011-12-22 | 2020-01-07 | Upm-Kymmene Corporation | Use of stationary phase comprising fibril cellulose in separation methods |
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