JPH0719363Y2 - パーマ液等の垂れ落ち防止バンド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、髪にパーマをかけるとき、パーマ液等が髪
の生え際をつたって額や首筋に垂れ落ちてくるのを防止
するためのバンドの改良に関するものである。

〔従来の技術〕

パーマをかけるとき、パーマ液が髪の生え際をつたっ
て、額，顔，首筋に垂れ落ちてくるのを防止する手段と
して、従来第３図で示すような吸水性の資材からなる鉢
巻きを用いることは周知である。

ところで、この垂れ落ち防止用として最もポピュラーの
ものとしてタオルが使用されてきたが、薬液が滲みるこ
と、繰り返して使用されるため非衛生的であることなど
から、使い捨てタイプの垂れ落ち防止帯が開発され、現
在はこの使い捨てタイプがその主流をなしている。

例えば実開昭55-172101号公報，実開昭60-44702号公報
等に開示されている繊維系の綿布や脱脂綿その他高分子
系の吸水性樹脂等を芯材とする鉢巻き状の防止帯等がそ
れである。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、従来の使い捨てタイプの防止帯は、いずれも
その断面がフラットな平面で形成されているため、防止
帯として髪の生え際にそって鉢巻きした場合、ある一定
の強さをもって締めつけた状態にしておかないと、垂れ
落ちる液が素通りして、防止帯としての役割を充分に果
しえないといった欠点があった。

すなわち防止帯の髪の生え際に対する接触面が平面であ
るため、締め具合が弱い場合は、その防止帯と髪の生え
際との間に隙間ができ、ここから液が垂れ落ちてしまう
ケースがあった。そうかといって強く締めつけると、折
角の吸水体である芯材の吸水性が損われ、かつ締めつけ
られる方に不快感を与えてしまうといった問題があっ
た。

そこで吸水体である芯材の断面形状を実開昭60-44702号
公報にみられるように通孔を設けたり、凹凸を形成した
りしたものもあるが、その表面を不織布でカバーし、結
果的に防止帯の髪の生え際に対する接触面は平面状にな
っているため、締め具合によっては垂れ落ち防止帯とし
ての機能を満足させるまでには至っていない。

そこで本考案は、垂れ落ち防止帯として使用する場合、
その締め具合に左右されることなく、充分にその効用を
発揮できるよう改良を加えたパーマ液等の垂れ落ち防止
バンドを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するためこの考案は、脱脂綿その他吸水
性を有する材料からなる芯材を、吸水性不織布で覆い帯
状もしくは紐状のバンドに形成してなるパーマ液等の垂
れ落ち防止バンドにおいて、前記バンドの長手方向の少
なくとも作業当接面に、前記芯材を膨出または凹ませ、
突条もしくは溝条の線条当接部を形成したパーマ液等の
垂れ落ち防止バンドとして構成した。

また、前記線状当接部は、作業当接面に複数の突条もし
くは溝条を形成する構成としても構わない。さらに、前
記吸水性不織布で覆った芯材の紐状のものを撚り合わ
せ、螺旋状で突条および溝条の線条当接部を形成した構
成しても構わない。

〔作用〕 以上の構成により、作業当接面に突条もしくは溝条の線
条当接部を形成しているため、液垂れ防止バンドを髪の
生え際に締めつけた場合、いわゆる面接触になることは
なく、線接触の状態で鉢巻きされる部分が構成される。
そのため、垂れ落ちるパーマ液は、必ず線接触部分では
吸収される。また、線接触部分が形成されているため、
バンドの幅にかかわらず、締付け具合に左右されること
がない。

〔実施例〕

第１図（Ａ）は高分子系繊維からなる吸水性の芯材１
を、同じく高分子系繊維からなる吸水性不織布２をもっ
て包む。そして、前記芯材１自体の長手方向上縁部1aと
下縁部1bとをあらかじめ隆起させ、この上を吸水性不織
布２をもって覆い、長手方向の上下両縁に突条３および
３が形成されるようにしたものである。（Ｂ）は、前記
（Ａ）の場合の要領で、長手方向中央部に一本の突条３
を形成した場合の実施例を示すものである。

次に第２図は、上記実施例とは異なり、芯材１を撚り合
わせて縄状に形成した場合の実施例を示し、その長手方
向にスパイラルの溝条3aが構成されるようにしたもので
ある。

〔考案の効果〕

以上実施例に示したように、本考案によるパーマ液等の
垂れ落ち防止バンドは、その長手方向に一条ないし２条
あるいはそれ以上の突条もしくは溝条を形成しているた
め、鉢巻き状に締めて使用する場合、その締め具合をき
つくすることなく、脱落しない程度に締めただけで薬液
の垂れ落ちを防止することができる。

すなわち長手方向に突条もしくは溝条が形成されている
ため、髪の生え際に締めた場合、従来のように面接触と
ならず線接触となるため、接触面に隙間が発生すること
がなく、したがって垂れ落ちてくる薬液を完全に捕捉す
ることができる。

とくに縄状にした防止バンドは、その作用効果が煩著で
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案によるパーマ液等の垂れ落ち防止バンドの
実施例を示すもので、第１図（Ａ），（Ｂ）はそれぞれ
縦断して示す実施例の一部斜視図、第２図は縄状に撚り
合わせて構成した実施例を示す一部破断斜視図、第３図
は垂れ落ち防止バンドの使用状態を示す斜視図である。 １……吸水性の芯材、２……吸水性不織布 ３……突条、４……溝条

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】脱脂綿その他吸水性を有する材料からなる
   芯材を、吸水性不織布で覆い帯状もしくは紐状のバンド
   に形成してなるパーマ液等の垂れ落ち防止バンドにおい
   て、 前記バンドの長手方向の少なくとも作業当接面に、前記
   芯材を膨出または凹ませ、突条もしくは溝条の線条当接
   部を形成したことを特徴とするパーマ液等の垂れ落ち防
   止バンド。
2. 【請求項２】前記線状当接部は、作業当接面に複数の突
   条もしくは溝条を形成した請求項（１）に記載のパーマ
   液等の垂れ落ち防止バンド。
3. 【請求項３】前記吸水性不織布で覆った芯材の紐状のも
   のを撚り合わせ、螺旋状の突条および溝条の線条当接部
   を形成した請求項１に記載のパーマ液等の垂れ落ち防止
   バンド。