JPH0719342Y2 - 耐キャスター荷重性合成樹脂製床敷体 - Google Patents

耐キャスター荷重性合成樹脂製床敷体

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JPH0719342Y2
JPH0719342Y2 JP1985022520U JP2252085U JPH0719342Y2 JP H0719342 Y2 JPH0719342 Y2 JP H0719342Y2 JP 1985022520 U JP1985022520 U JP 1985022520U JP 2252085 U JP2252085 U JP 2252085U JP H0719342 Y2 JPH0719342 Y2 JP H0719342Y2
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floor covering
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glass cloth
hardness
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裕一 秋場
慎 竹沢
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Lonseal Corp
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Lonseal Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はキャスター(硬質ゴム製小車輪)を取付けた運
搬用台車を多用する精密機械工場,家具工場,大規模商
店,倉庫,病院などの床面の仕上げに適した床敷体すな
わち耐キャスター荷重性の合成樹脂製床敷体に関するも
のである。
〔従来の技術〕
近年、精密機械工場,家具製造などの木工工場,食料品
倉庫などの各種倉庫、スーパーマーケットなどの大規模
商店,病院などの床面は、粉塵発生防止,清潔環境の保
持,騒音防止など作業環境の向上及び美観保持を目的と
して、塩ビタイル,シート状床敷体、更にはクッション
フロアーなどの床敷体が用いられて来ている。
しかし乍ら、荷物の運搬や製品の移動にキャスター付運
搬用台車を使用した場合、これらの床敷体が短時日の内
に、著しく損傷されることが判明した。この損傷は、キ
ャスターの種類によっても若干異なるが概ねキャスター
の揉み,捩れ作動による床敷体の部分的浮上り(あるい
はフクレ),損傷,タイルの場合は剥離などが生じ、極
端な場合、局部的な摩耗損傷が生じる。これはキャスタ
ー部分に非常な重量が加わった状態で台車を動かすと、
特に自在キャスターの場合、方向転換に伴う捩れ作用,
揉み作用が床敷体に加わるのでその力に対し、キャスタ
ー下部の床敷体が耐え得ないことに基づくものと考えら
れる。
表3に示した4種類のキャスターのうち、300kg荷重の
2種類のものは夫々1cm2当り143kg,30kgの荷重が加わる
ことを示している。特殊合成樹脂製のキャスターは300k
gの加荷重下で僅か2.1cm2と非常に小さな面積で300kgの
荷重を支えているため、床敷体は巨大な力で平面的に捩
られるので局部的剥離が生じ、その結果、局部的浮上り
(フクレ)が生じやすい。ウレタンゴム製のキャスター
では300kgの加荷重下で10cm2の接触面積を有しており、
単位面積当りの荷重も30kg/cm2と小さくなるが床敷体表
面にキャスターが密接した状態で捩れ,揉みが加わるた
め、摩耗破損が生じやすいという現象を呈する。
いずれにしても、従来、使用されて来ている床敷体は、
上記の如くキャスター付運搬用台車により著しく損傷さ
れるという欠点を持っていることが判明した。
〔考案が解決しようとする問題点〕
本考案はかかる欠点を解消せんとするもので、硬質系の
特殊合成樹脂製のキャスター及び軟質系のウレタンゴム
製キャスターに対してもかかる局部的浮上り、剥離、摩
耗といった損傷を全く受けない床敷体を提供せんとする
ものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は上記問題点を解決するために、本考案は、表面
層及び裏面層よりなり、その両面層の硬度がともにデュ
ロメーターD硬度で35以上であり、へこみ防止と捩れ防
止のための補強材としてガラスクロスを介在させるに当
り、表面層と裏面層の密着性を良くするため、裏面層の
中間に粗い布目構造の上記ガラスクロスを介在させ、そ
の粗い布目を通して第一裏面層と第二裏面層とが一体的
に積層された手段を講ずるものであって、ここに使用さ
れるガラスクロスはその打込本数が1インチ当り7×7
本乃至12×12本、単位重量が35〜70g/m2、厚さが0.1〜
0.12mmのものが最適である。
〔作用〕
二層構造よりなる床敷体の表面層の硬度をデュロメータ
ーD硬度で35以上とすることで、床敷体表面のキャスタ
ーの摩擦による摩耗損傷が防止される。一方、床敷体に
加わるキャスターの荷重に対し、床敷体のへこみが大き
いとキャスターの回転移動時に床敷体が捩れ易くなり、
その繰り返し作用で表面層と裏面層との界面剥離、更に
は表面破損を生じることとなるが、表面層と同様に裏面
層の硬度をデュロメーターD硬度35以上とし、更にガラ
スクロスを介在させることにより、キャスターの荷重に
対してガラスクロスが緊張すると共に捩れ等の変形負荷
に対してガラスクロスが補強の役目をなし、裏面層の硬
度と相俟ってキャスターの荷重や捩れ変形等の負荷に対
するへこみや捩れ等の防止効果を発揮する。このとき、
ガラスクロスを裏面層の中間に介在させることにより、
表面層と裏面層とが直に接してその密着性が良好とな
り、表面層と裏面層との界面剥離を生ずる虞れなくガラ
スクロスの緊張及び補強効果が発揮される。また、ガラ
スクロスを介した第一裏面層と第二裏面層とは、ガラス
クロスの粗い布目を通して互いが密着され、両層界面が
強固に一体化される。
〔実施例〕
本考案において使用される合成樹脂は熱可塑性合成樹脂
が適しており、特に塩化ビニル系樹脂が最も適してい
る。ここでいう塩化ビニル系樹脂とは、ストレートポリ
マーの他、酢酸ビニル,スチレンなどの他の成分との共
重合体を包含し、またこれらの混合系も使用される。
またNBR,EVA,あるいは塩素化ポリエチレン,後塩素化ポ
リ塩化ビニルなどのブレンドポリマーや改質剤の添加も
任意になし得る範囲に属する。更に熱硬化性樹脂、例え
ばジアリルフタレートやNBR(加硫系)などの添加も任
意に行うことが出来る。
本考案における床敷体は、その硬度特性が極めて重要
で、これは前記の塩化ビニル系樹脂に対する可塑性の添
加量により調節される。但し、この可塑剤の添加量は充
填剤などの他の成分の使用を併せて考慮される必要があ
る。
本考案の床敷体は表面層1と裏面層2との二層構造から
成り、その硬度は共に、ASTM D-2240で規定されるデュ
ロメーターD硬度で35以上の硬度を必要とする。
このようにデュロメーターD硬度を35以上とした理由
は、通常のシート状床敷体は一般にデュロメーターD硬
度が30前後か、それ以下の硬度のもので、この様な柔軟
な床敷体はキャスターに対する耐久性が著しく悪く、短
時日で施工面に損傷が発生するからである。この点、本
考案の床敷体は硬度が高く、且つ、裏面層の層間にガラ
スクロス3を介在せしめたため、この様な現象は見られ
ず極めて耐キャスター荷重性のすぐれた床敷体となる。
しかし乍ら、硬度を単に高めただけではすぐれた耐キャ
スター荷重性は得られない。これは、表1に示す比較例
から見ても明らかな如く、実施例とほぼ同じ硬度はある
が、へこみ性及び残留へこみ性は実施例の値に較べ著し
く劣っており、耐キャスター荷重性においても著しい差
を示している。
したがってガラスクロス3の存在は、前記の硬度との相
剰的効果において極めて有効であることが判る。
本考案の床敷体に用いられるガラスクロス3は寒冷紗の
如く、極めて粗い布目のもので、その打込本数は1イン
チ当り7×7本乃至12×12本の範囲のものが適してい
る。この場合タテ糸は目ズレを防止する為に双糸でも良
く、したがって(7+7)×7本〜(12+12)×12本の
からみ構造のものも使用される。ガラスクロス3を構成
する糸の太さはその単位重量(g/m2)及び厚さ(mm)で
規定することができるが、本考案で使用されるガラスク
ロス3に単位重量が35〜70g/m2厚さは0.1〜0.12mmのも
のが適している。
またガラスクロス3の積層位置は、外観決定上重要で、
本考案の床敷体では裏面層2の丁度中間位置で積層され
ている。
7×7本/インチのガラスクロスの場合、その目開き寸
法は3.5mm前後であり、12×12本/インチでは2.0mm前後
となる。これらの打込本数のガラスクロスの他、粗いも
のでは5×5本/インチのものが市販されているが、こ
のガラスクロスでは床敷体としてのへこみ性及び残留へ
こみ性が悪く、且つ、耐キャスター荷重性も著しく悪く
なる。これは、打込本数が少なすぎて強度的な補強効果
をもたらすには至らないことを意味する。12×12本/イ
ンチ以上の打込本数のガラスクロスの場合は目開き寸法
が小さくなり、裏面層2が第一裏面層2′と第二裏面層
2″との密着性が阻害されて二層が分離され、両層
2′,2″間の一体化が充分に行われなくなるので、キャ
スターによる揉みや捩れにより、層間剥離が生じ易くな
るのでやはり好ましくない。
ガラスクロスの厚さがあまり厚いものでは裏面層2の第
一裏面層2′と第二裏面層2″間にガラスクロス3を積
層するとその織目(布目)が表面層1に微妙な凹凸感を
もたらしてしまうと共に、前述の第一裏面層2′と第二
裏面層2″間の積層一体化が不充分となってくる。逆に
ガラスクロスの厚さが薄すぎてはガラスクロスによる緊
張・補強効果は十分に発揮されない。
次に本考案の耐キャスター荷重性合成樹脂製床敷体の具
体的態様を実施例により詳述する。
〔実施例1〕 配合1 裏面層 塩化ビニル樹脂(重合度1000ストレート) 80重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部 (酢酸ビニル5%含有、重合度800) 可塑剤 DOP 50 〃 安定剤 6.0 〃 重質炭酸カルシウム 200 〃 上記配合物を逆U型4本ロールカレンダーにより0.8mm
厚にシート出し、この第一裏面シート2′を表2に示す
(7+7)×7本/インチのガラスクロス3に熱間積層
した後、更に、他のガラスクロス面に、同様の操作によ
り、0.8mm厚の第二裏面シート2″を熱間積層を行って
厚さ1.6mmの裏面層2を得た。裏面層の硬度はデュロメ
ーターD硬度で37であった。
配合2 表面層 塩化ビニル樹脂(重合度1000ストレート) 80重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20 〃 (酢酸ビニル5%含有、重合度800) 可塑剤 DOP 20 〃 エポキシ化大豆油 3.0 〃 安定剤 3.0重量部 軽質炭酸カルシウム 20 〃 上記配合物を裏面層と同様の手段でカレンダー法により
0.4mm厚のシート出しを行い、該シート1を熱時に前記
裏面層2上に積層した。
表面層1を積層後、該積層シートをエンボッシング機に
導入し、毛絞ロールにより加熱押圧し、各層間のより緊
密な積層一体化を行ない、厚さ2.0mmの床敷体を得た。
この床敷体の硬度はデュロメーターD硬度で36であっ
た。
〔比較例〕
ガラスクロスを積層しない他は、前記実施例1と配合及
び構成を全く同じとして比較例の床敷体を作った。
〔市販品〕
市販品として、裏面に麻布の織布を積層した厚さ2.0mm
(織布を含む厚さ)のビニル床敷体を用いた。
これら三種類の床敷体を前述のキャスター試験を行っ
た。その試験結果を表3に示す。
実施例のものと比較例のものとは硬度はほぼ同一である
が、比較例のものは、実施例のものにくらべて、いずれ
のキャスターに対しても回転数の少ない段階で損傷を呈
することが判る。
更に、実施例のものと市販品の値を比較すると市販品の
床敷体は回転数が著しく少ない段階で損傷されることが
判る。
これら表1及び表3の結果から、本考案の床敷体のキャ
スター使用床面の床敷体としての適性がいかに優れたも
のであるかが理解できよう。
硬度が高い床敷体は、一般に滑り易くなるが、その場合
はエンボシング機による加熱・押圧時に滑り止め絞を付
すことにより改善することが出来よう。
〔考案の効果〕 本考案は叙上の如く構成してなるので、デュロメーター
D硬度35以上の硬度を有する表面層及び裏面層と、該裏
面層の中間に介在せしめた粗布目のガラスクロスの補強
効果の相乗的効果により、キャスターの荷重や変形負荷
に対するへこみ性および対捩れ性等に優れると共に、キ
ャスターの摩擦による摩耗損傷に強く、層間剥離の心配
もない耐キャスター荷重性に優れた合成樹脂製床敷体と
することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案合成樹脂製床敷体の実施の一例を示す拡大
断面図であり、図中、1は表面層、2は裏面層、3はガ
ラスクロスである。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面層1および裏面層2よりなり、表面層
    および裏面層の硬度がともにデュロメーターD硬度で35
    以上あり、裏面層2の中間に粗布目のガラスクロス3を
    介在せしめ、その粗布目を通して第一裏面層2′と第二
    裏面層2″とが一体的に積層されている耐キャスター荷
    重性合成樹脂製床敷体。
  2. 【請求項2】ガラスクロスが、その打込本数が1インチ
    当り7×7乃至12×12,単位重量が35〜70g/m2,厚さが0.
    1〜0.12mmである第一項記載の耐キャスター荷重性合成
    樹脂製床敷体。
JP1985022520U 1985-02-18 1985-02-18 耐キャスター荷重性合成樹脂製床敷体 Expired - Lifetime JPH0719342Y2 (ja)

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