JPH07190784A - 角速度検出装置 - Google Patents

角速度検出装置

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JPH07190784A
JPH07190784A JP6050516A JP5051694A JPH07190784A JP H07190784 A JPH07190784 A JP H07190784A JP 6050516 A JP6050516 A JP 6050516A JP 5051694 A JP5051694 A JP 5051694A JP H07190784 A JPH07190784 A JP H07190784A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 角速度検出装置において、検出体の駆動方向
における固有振動数と検出方向における固有振動数とを
容易に一致させ得るようにする。 【構成】 コリオリ力に基づいて角速度を検出する角速
度検出装置において、検出感度は重り16,18の第一
方向(駆動方向)における固有振動数と第二方向(検出
方向)における固有振動数とが一致した場合に最高にな
る。また、重り16,18は引張力がピエゾアクチュエ
ータ46の印加電圧に応じて変えられる板ばね20,2
2によって支持され、第一方向の固有振動数が印加電圧
に応じて変えられるようになっている。ピエゾアクチュ
エータ46への印加電圧が変えられてもねじりばね2
8,30の剛性率は変わらず、第二方向の固有振動数は
変わらないため、両方向の固有振動数を一致させること
ができる。印加電圧の調節により固有振動数を容易に一
致させ、検出感度を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コリオリ力に基づいて
角速度を検出する角速度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開平2─85316号公報には、角速
度検出装置の第一振動部の固有振動数と第二振動部の固
有振動部とを一致させるために切欠を形成したり、重り
を溶着したりすることが記載されている。第一振動部や
第二振動部に切欠を形成すれば、質量が軽くなるため固
有振動数が大きくなり、重りを溶着すれば、質量が重く
なるため固有振動数が小さくなる。また、それによっ
て、第一振動部や第二振動部の断面2次モーメントが変
わることも、固有振動数変化の一因となる。
【0003】角速度検出装置の検出感度は一般に、図5
に示すように、第一振動部の固有振動数と第二振動部の
固有振動数とが一致している場合に、高められることが
知られている。しかし、実際には、製造時の寸法誤差等
によって第一振動部の固有振動数と第二振動部の固有振
動数とが一致しないことがある。そのため、第一振動部
および第二振動部の少なくとも一方の固有振動数を変化
させ、これらの固有振動数を一致させる必要が生じるの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に記
載の角速度検出装置におけるように、第一振動部や第二
振動部の質量を変えたり、断面2次モーメントを変えた
りすることによってこれらの固有振動数を一致させる作
業は面倒であり、難しい。形成した切欠が大きすぎた場
合には重りを溶着しなければならないし、逆に、溶着し
た重りが重すぎた場合には切欠を形成しなければならな
い。また、切欠を形成したり、重りを溶着する位置が予
定の位置からずれていた場合にも所望の固有振動数が得
られないのである。本発明は、以上の事情を背景とし
て、第一振動部の固有振動数と第二振動部の固有振動数
とを容易に一致させ得る角速度検出装置を得ることを課
題として為されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、角速度
検出装置を、(1) 基準線と直交する第一方向に振動可能
な第一振動部と、前記基準線および前記第一方向と直交
する第二方向に振動可能な第二振動部とを備えた検出体
と、(2) 前記第一振動部を前記第一方向に振動させる加
振手段と、(3) 前記第二振動部の前記第二方向の振動の
振幅に基づいて前記検出体の基準線回りの回転角速度を
検出する検出手段と、(4) 電気信号に応じて作動するア
クチュエータを有し、前記第一振動部と前記第二振動部
との少なくとも一方の固有振動数を変化させる固有振動
数変更装置とを備えたものとすることにある。
【0006】ここで、振動は広義の往復運動を表してお
り、軌跡が直線である直線往復運動だけでなく、円弧の
一部である回転往復運動等も含む。前者の場合には、検
出体が、第一方向に直線的に振動可能な第一振動部と、
第二方向に直線的に振動可能な第二振動部とを備えたも
のとされ、かつ、加振装置が、検出体を第一方向に直線
振動させるものとされる。また、後者の場合には、検出
体が、第一方向に回転振動可能な第一振動部と、第二方
向に回転振動可能な第二振動部とを備えたものとされ、
かつ、加振装置が、検出体を第一方向に回転振動させる
ものとされる。
【0007】検出体は1つでも、2つ以上でもよく、第
一振動部と第二振動部とが一体的に形成されても、別々
に形成されてもよい。振動部は、後述の実施例における
ように、直方体状等の形状を有して質量が一点のまわり
に集合した点状振動部とすることも、正方形枠,円環
等、質量が一点を中心とする一閉曲線に沿って分布する
枠状振動部とすることも可能である。
【0008】振動系を構成するためには振動部を移動可
能に支持するとともに、移動量に応じた復元力を発生さ
せる弾性支持手段が必要であるが、この弾性支持手段
は、弦のように張力に基づいて復元力を発生させるもの
や、板ばねやねじりばねのように弾性変形に応じて復元
力を発生させるもの等、種々のものが使用可能である。
【0009】加振手段は、例えば、後に実施例の項にお
いて例示する重りと電極とのように、互いに近接して対
向する電気良導体製の2物体間に交流電圧を印加した場
合に2物体間に作用する静電引力に基づいて2物体の一
方を振動させる静電式加振装置とすことが可能であり、
また、後述の実施例における永久磁石と重りとのよう
に、磁場形成手段による磁場中の電気良導体製の物体に
交流電流を流した場合に作用するローレンツ力によりそ
の物体を振動させる磁気式加振装置とするともできる。
【0010】固有振動数変更装置は、第一振動部と第二
振動部とのいずれか一方の固有振動数を変化させるもの
であっても、両方の固有振動数を変化させるものであっ
てもよい。固有振動数変更装置のアクチュエータは、例
えば、後述の実施例におけるピエゾアクチュータのよう
に、電気信号に応じて形状や寸法が変化する電気信号対
応変形物体を含むものとすることが可能であり、また、
後述の実施例における電極と重りとのように、互いに近
接して対向する電気良導体製の2物体間に電圧を印加し
た場合に2物体間に作用する静電引力に基づいて2物体
の一方を駆動する静電式アクチュータとすることも可能
である。
【0011】固有振動数変更装置は、例えば後述の実施
例における板ばねのように第一振動系の第一振動部を支
持している張力部材の両端間の距離を電気信号対応変形
物体により変えること等によって張力部材の張力を変更
し、それによって第一振動系の固有振動数を変更する張
力変更式固有振動数変更装置とすることや、上記静電式
加振装置の静電引力が作用する2物体間に印加する直流
電圧を変更することによって第一振動系のばね定数をみ
かけ上変更し、それによって第一振動系の固有振動数を
変更するみかけばね定数変更式固有振動数変更装置とす
ること等が可能である。
【0012】
【作用】第一発明の角速度検出装置において、第一振動
部が加振手段によって第一方向に振動させられている状
態において、検出体が基準線回りに回転させられれば、
第二振動部が第二方向に振動させられる。検出体の回転
角速度が、この第二振動部の第二方向における振幅に基
づいて検出手段によって検出される。
【0013】そして、本発明の固有振動数変更装置によ
って、第一振動部の固有振動数と第二振動部の固有振動
数との少なくとも一方が変化させられることによってこ
れら固有振動数が一致させられる。しかも、固有振動数
変更装置が電気信号に応じて作動するアクチュエータを
備えているため、これら固有振動数がアクチュエータの
電気制御によって一致させられる。
【0014】第一発明の角速度検出装置において振動が
直線的な往復運動とされれば、第二発明の角速度検出装
置となる。この場合には、固有振動数変更装置を、例え
ば、後に実施例として詳細に説明するように、圧電アク
チュエータと、第一振動部を第一方向と直交する方向か
ら弾性的に支持する弾性部材とを備えたものとすること
ができる。圧電アクチュエータに電圧が印加されれば、
圧電アクチュエータの作動により弾性部材の張力が変化
させられ、第一振動部の第一方向の直線的な振動におけ
る固有振動数が変化させられる。
【0015】圧電アクチュエータへの印加電圧の大きさ
は、第一振動部の第一方向の直線的な振動における固有
振動数と第二振動部の第二方向の直線的な振動における
固有振動数とを検出し、これらが一致するように決定す
ることができる。また、角速度検出装置に一定の角速度
を与えた状態において、圧電アクチュエータへの印加電
圧を変え、検出手段の出力信号が最大になるようにする
こともできる。同一の角速度に対して出力信号が最大で
ある状態は、検出感度が高められた状態であり、第一振
動部と第二振動部とが共振している状態と見なすことが
できるのである。
【0016】第一発明の角速度検出装置において振動が
一定の軸回りの回転往復運動(回転振動)とされれば、
第三発明の角速度検出装置となる。この場合、第一方
向,第二方向はそれぞれ第一振動部,第二振動部の回転
振動の回転軸に平行な方向である。一般的に、軸回りに
回転する物体の回転方向は回転軸方向に平行な方向で表
される。そして、軸回りの回転振動は回転速度が時々刻
々変化する回転であるから、軸回りに回転振動する物体
の振動方向も軸と平行な方向で表されるのである。
【0017】この場合には、固有振動数変更装置を、例
えば、後に実施例として詳細に説明するように、第一振
動部を第二方向から弾性的に支持する弾性部材と、その
弾性部材の弾性係数をみかけ上変化させるアクチュエー
タとを備えたものとすることができる。アクチュエータ
に電気信号が供給されれば、アクチュエータの作動によ
り弾性部材の弾性係数がみかけ上変化させられ、第一振
動部の第一方向の回転振動の固有振動数が変化させられ
る。第一振動部の固有振動数と第二振動部の固有振動数
との差が大きいほど電気信号が大きくされ、弾性係数の
みかけ上の変化量が大きくされる。
【0018】
【発明の効果】以上のように、第一発明ないし第三発明
によれば、第一振動部の固有振動数および第二振動部の
固有振動数の少なくとも一方を容易に変化させることが
でき、これら固有振動数を一致させることができる。そ
の結果、本発明の角速度検出装置の検出感度を容易に向
上させることができる。また、製造時の寸法誤差等によ
る固有振動数の不一致を角速度検出装置の組み立て後に
修正することができるため、歩留まりが向上する効果が
得られる。
【0019】さらに、第一発明ないし第三発明の角速度
検出装置を車両に搭載すれば、ヨーイング、ローリン
グ,ピッチング時における角速度を感度よく検出するこ
とができる。
【0020】
【実施例】第一発明の一実施例であり、第二発明の一実
施例でもある車両用ヨーレイトセンサを図面に基づいて
詳細に説明する。図1および図2において、10はヨー
レイトセンサのケースであり、12はフレームである。
フレーム12は概して四角形の枠状を成しており、その
枠の内側には検出体14が配設されている。フレーム1
2の外側はケース10によって覆われており、そのケー
ス10を介して基準線Pが車両の鉛直方向と一致する姿
勢で図示しない取付部材に取り付けられる。
【0021】検出体14は、重り16,18,板ばね2
0,22,連結部24,26を一体に備えている。重り
16,18が基準線Pに対して対称となるように配設さ
れ、その重り16,18の両端部に板ばね20,22が
結合され、板ばね20,22が連結部24,26によっ
てそれぞれ連結されている。また、これら連結部24,
26の中央部にはねじりばね28,30が連結され、フ
レーム12の辺31,32の中央部に結合されている。
検出体14がフレーム12の内部において、基準線Pに
対して対称に構成されているのである。
【0022】本ヨーレイトセンサは、コリオリ力の大き
さを検出することによって角速度を検出するものであ
る。コリオリ力Fは、静止系に対して角速度Ωで回転す
る回転系において速度ベクトルVで相対運動する質点に
作用するみかけ上の力であり、遠心力以外の力である。
本実施例においては、コリオリ力Fは、式 F=k×〔Ω×V〕 で表される向きおよび大きさを有する力である。kは定
数であり、〔Ω×V〕は、回転ベクトルΩと速度ベクト
ルVとの外積である。したがって、コリオリ力Fの向き
は、回転ベクトルΩと速度ベクトルVとによって形成さ
れる平面に直交する方向で、大きさは、k・|V||Ω
|sin θである。角度θは回転ベクトルΩと速度ベクト
ルVとのなす角度である。このように、コリオリ力Fの
大きさは、回転角速度の大きさ|Ω|に比例することが
明らかであるため、回転角速度の大きさをコリオリ力F
の大きさに基づいて求めることができる。
【0023】本ヨーレイトセンサにおいては、質点が重
り16,18で、回転ベクトルΩの方向が基準線Pの方
向であり、速度ベクトルVの方向が第一方向である。基
準線Pと第一方向とのなす角θは90度である。重り1
6,18が基準線Pに直角な第一方向に直線的に振動さ
せられている状態において基準線P回りに角速度Ωが生
じた場合には、重り16,18にはみかけ上コリオリ力
が基準線Pおよび第一方向に直交する第二方向に作用
し、重り16,18が第二方向に直線的に振動させられ
る。コリオリ力が大きければ第二方向の振動における振
幅が大きくなり、小さければ振幅が小さくなる。したが
って、重り16,18の振幅に基づいてコリオリ力の大
きさを求めることができるのである。
【0024】重り16,18は、基準線Pと平行に延び
た直方体形状をなしており、その基準線Pに沿って伸び
た側面34,35に近接して電極36,38が図示しな
い支持部材を介してケース10に固定されている。電極
36,38には図3に示すように駆動電源40がそれぞ
れ接続され、フレーム12がアースされている。駆動電
源40によって電極36,38に交番電圧が印加される
と、それに伴って、重り16,18が第一方向に直線的
に振動させられる。重り16と板ばね20とによって、
重り18と板ばね22とによって、それぞれ第一振動系
41が構成されているのである。
【0025】上記電極36,38に印加される交番電圧
の振動数(駆動電源40の出力する交番電圧の振動数)
を、第一振動系41の固有振動数に一致させなければな
らない。後述するように、ヨーレイトセンサの検出感度
を高めるためには、少なくとも第一振動系41の第一振
動部である重り16,18が第一方向に固有振動数で振
動している(共振している)ことが必要なのである。
【0026】電極36,38に印加される交番電圧の振
動数と第一振動系41の第一振動部である重り16,1
8の第一方向の直線的な振動における固有振動数(以
下、第一方向における固有振動数と略称する)とが一致
し、第一振動系41が共振させられれば、重り16,1
8に流れる交番電流の振幅が最大になることはよく知ら
れたことである。したがって、電極36,38に印加さ
れる交番電圧の振動数を徐々に変え、重り16,18に
流れる交番電流の振幅が最大になったときの振動数を求
めれば、第一方向における固有振動数を求めることがで
き、重り16,18を共振させることができる。
【0027】駆動電源40は、直流電圧を任意の振動数
の交番電圧に重畳する自励式インバータであり、重り1
6,18に流れる交番電流の振幅がフィードバックさ
れ、重り16,18に流れる交番電流の振幅が最大にな
るような振動数の交番電流を出力するようにされてい
る。そのため、後述するように、板ばね20,22の引
張力の大きさが変えられ、第一方向における固有振動数
が変えられれば、それに伴って駆動電源40が出力する
交番電圧の振動数も変えられる。つまり、電極36,3
8には常に第一方向における固有振動数と同じ振動数の
交番電圧が印加され、第一振動系41が第一方向に良好
に共振させられるのである。
【0028】これら電極36,38と重り16,18と
は、電気的には、図3に示すコンデンサ42,44を構
成している。また、電極36,38には、重り16,1
8が互いに接近・離間させられるように、すなわち、第
一方向において逆方向に振動させられるように、同位相
の交番電圧が印加されている。駆動電源40,電極3
6,38等が特許請求の範囲にいう加振手段を構成して
いるのである。
【0029】板ばね20,22は板状を成し、その断面
形状が前記第一方向に短く、第二方向に長い長方形状を
成している。断面2次モーメントが第一方向において小
さく、第二方向において大きいのである。そのため、重
り16,18の連結部24,26に対する第一方向にお
ける相対移動は許容されるが、第二方向における相対移
動は許容されない。電極36,38に交番電圧が印加さ
れれば、重り16,18が第一方向に振動させられる
が、板ばね20,22の弾性変形によって第二方向に振
動させられることはない。
【0030】また、重り16,18の第一方向における
固有振動数は前述のように板ばね20,22の基準線P
と平行な方向の引張力の大きさに応じて変わるが、この
板ばね20,22の引張力の大きさはピエゾアクチュエ
ータ46によって変えられる。
【0031】ピエゾアクチュエータ46は、基準線Pと
平行な方向に延びる姿勢でフレーム12の一部を構成
し、直流電源48によって印加される電圧の大きさに応
じて伸縮させられる。その結果、フレーム12が弾性変
形し、辺31,32の間隔が変化して、板ばね20,2
2の基準線Pと平行な方向の引張力の大きさが変えられ
るのである。
【0032】ピエゾアクチュエータ46の伸びが大きく
なり(長手方向の長さが長くなり)、板ばね20,22
の引張力が大きくなれば、図4に示すように重り16,
18の第一方向における固有振動数の変化量が大きくな
る。本実施例においては、固有振動数は板ばね20,2
2の引張力の増大に伴って大きくなり、その変化量も大
きくなるのである。直流電源48には、後述する検出装
置50の出力信号がフィードバックされており、ピエゾ
アクチュエータ46に印加される電圧の大きさが、検出
装置50の出力信号の大きさに基づいて変えられるよう
になっている。検出装置50は、検出体20,22の第
二方向における振幅に基づいて基準線P回りの角速度Ω
を検出するものであり、ピエゾアクチュエータ46に
は、一定の角速度Ωにおいて検出装置50の出力信号が
最大になるような大きさの電圧が印加される。
【0033】ねじりばね28,30は、検出体14の回
動に伴って復元力を発生させるものである。すなわち、
検出体14が、ねじりばね28,30の軸線の回りに回
動することにより重り16,18が第二方向に直線的に
振動する第二振動系を構成しており、ねじりばね28,
30がこの第二振動系の復元力発生手段を構成している
のである。また、重り16,18が第二振動系の振動部
である第二振動部を構成しており、重り16,18が第
一振動部と第二振動部とを兼ねていることになる。第二
振動系の第二振動部としての重り16,18の第二方向
における振動は、第二振動系全体としてみれば、ねじり
ばね28,30回りの回転振動と考えることができる
が、第二振動部としての重り16,18に着目すれば、
直線的な振動と考えることができる。
【0034】ピエゾアクチュエータ46に印加される電
圧が変化すれば、板ばね20,22の引張力だけでな
く、ねじりばね28,30の引張力も変化する。しか
し、ねじりばね28,30の引張力が変化しても剛性率
には殆ど影響がなく、第二振動部としての重り16,1
8の第二方向の直線的な振動における固有振動数(以
下、第二方向における固有振動数と称する)は殆ど変化
しない。
【0035】本実施例においては、板ばね20,22,
ピエゾアクチュエータ46,直流電源48,検出装置5
0等が第二振動部としての重り16,18の第一方向に
おける固有振動数を変更する固有振動数変更装置を構成
している。また、ケース10がシリカガラス,フレーム
12,検出体14等がシリコンによって製作されている
ため、耐熱性が良好で、かつ、温度変化による寸法変化
が小さい。
【0036】一方、フレーム12は、ケース10にピエ
ゾアクチュエータ46の長手方向の中央部およびそれに
対向する辺51の中央部が固定されて支持されている。
この固定部以外においては、フレーム12とケース10
の内面との間には適当な隙間が形成され、ピエゾアクチ
ュエータ46によるフレーム12の弾性変形が許容され
るようになっている。
【0037】ケース10の内側の重り16,18に対向
する位置には、電極52〜59(電極57,59は図示
しない)が固着されている。これら電極52〜59は、
重り16,18との間の間隔の変化を検出することによ
って、重り16,18の第二方向の直線的な振動におけ
る振幅を検出するものである。また、電極52〜59は
検出装置50に接続されており、電極52〜59の出力
電圧の振幅に基づいて角速度Ωが検出される。電極52
〜59および検出装置50が特許請求の範囲にいう検出
手段を構成しているのである。
【0038】電極52,53は重り16の面64に対向
する位置に、電極54,55が重り16の面66に対向
する位置にそれぞれ基準線Pと平行な方向に間隔を隔て
て取り付けられており、同様に、電極56,57は重り
18の面68に,電極58,59は重り18の面70に
対向した位置にそれぞれ取り付けられている。電極52
〜59と面64〜70とによってコンデンサ72〜79
が構成される。
【0039】各電極52〜59には、十分大きな抵抗R
を介して、図示しない直流電源が接続され、常に一定の
大きさの電圧が印加されている。そのため、重り16,
18が第二方向に振動させられない状態においては、各
コンデンサ72〜79の静電容量が、一定であり、電極
52〜59の出力電圧が一定である。重り16,18が
第二方向に直線的に振動させられると電極52〜59と
面64〜70との間の距離が変化させられるため、コン
デンサ72〜79の静電容量が変化させられるとともに
電極52〜59の出力電圧が変化させられる。
【0040】すなわち、重り16,18の第二方向の直
線的な振動における振動数がコンデンサ72〜79にお
ける静電容量の振動数と同じになり、電極52〜59の
電圧の振動数と同じになる。また、重り16,18の第
二方向の直線的な振動における振幅が、電極52〜59
の出力電圧の振幅に比例することになる。
【0041】電極52〜59が重り16,18のそれぞ
れの面64〜70に対向する位置に2個づつ設けられて
いるのは、重り16,18が基準線Pと平行な方向にね
じれて振動した場合の検出値を補正するためである。ま
た、重り16,18の各両面に対向する位置に設けられ
ているのは、これら検出値の差を求めることによって感
度を高めるためである。
【0042】重り16,18が基準線Pの回りに対称に
振動するため、コンデンサ72,73とコンデンサ7
6,77とにおいては、互いに静電容量の変化量(振
幅)の絶対値が同じになるが、変化する向きが逆にな
る。同様に、コンデンサ74,75とコンデンサ78,
79とにおいても同様である。また、コンデンサ72,
73とコンデンサ78,79とにおいては、静電容量の
変化量の絶対値も向きも同じになり、コンデンサ74,
75とコンデンサ76,77とにおいても、同様であ
る。コンデンサ72,73,78,79の各静電容量の
変化量の和からコンデンサ74,75,76,77の各
静電容量の変化量の和を引いた大きさが重り16の振幅
から重り18の振幅を引いた大きさに相当する。したが
って、角速度Ωが、電極52,53,58,59におけ
る電圧の和から電極54,55,56,57における電
圧の和が引かれたことによって得られる電圧の差(振
幅)に基づいて検出されるのである。
【0043】角速度の検出感度は、また、図5に示すよ
うに、第一振動部の固有振動数(重り16,18の第一
方向における固有振動数)と第二振動部の固有振動数
(重り16,18の第二方向における固有振動数)とが
一致した場合に最も高くなることが知られている。その
ため、第一方向における固有振動数をピエゾアクチュエ
ータ46に印加する電圧の大きさを変化させることによ
って変化させ、第二方向における固有振動数に一致させ
れば、検出感度を高めることができる。
【0044】次に、第一方向における固有振動数を第二
方向における固有振動数に一致させる方法について説明
する。固有振動数の調整は、図示しない固有振動数調整
装置を用いて行われる。固有振動数調整装置は一定の角
速度Ωで回転する回転板等を備えたものである。
【0045】ヨーレイトセンサを回転板に、その基準線
Pを回転板の鉛直方向に一致させて固定する。重り1
6,18を第一方向に共振させた状態において、回転板
を回転させる。そして、検出装置50の出力信号の振幅
が最大になる直流電源48の出力電圧の大きさを求め
る。すなわち、ピエゾアクチュエータ46に印加される
電圧の大きさを変化させて、一定の角速度Ωが与えられ
ている状態において検出装置50の出力信号が最大にな
るときの印加電圧の大きさを求めるのである。
【0046】一定の角速度Ωが与えられている状態にお
ける検出装置50の出力信号が最大になったということ
は、重り16,18が第一方向においても第二方向にお
いても共振する状態になったことを意味し、また、第二
方向の直線的な振動は第一方向の直線的な振動によって
引き起こされたものであって、第一方向における振動数
と第二方向における振動数とは等しいため、両方向にお
ける固有振動数が一致したことになる。さらに、ピエゾ
アクチュエータ46の印加電圧を変えても第二方向にお
ける振動数は殆ど変わらず、第一方向における振動数の
みが変わるため、重り16,18の第一方向における固
有振動数が第二方向における固有振動数に一致したこと
になるのである。なお、それに伴って駆動電源40の振
動数が重り16,18の第一方向における固有振動数と
異なってしまう場合もあるが、その場合にはこれらが一
致するよう駆動電源40の振動数を追従制御すればよ
い。駆動電源40の振動数と重り16,18の第一方向
における固有振動数との差が僅かであれば、追従制御す
る必要がない場合もあるが、一致させれば効率よく駆動
させることができる。
【0047】このように、固有振動数の調整が終了した
ヨーレイトセンサを車両に搭載する際には、その基準線
Pを車両の鉛直方向と一致させて設置する。図示しない
イグニッションスイッチがONにされれば、ピエゾアク
チュエータ46に上記求められた大きさの電圧が印加さ
れ、重り16,18が第一方向に共振させられる。車両
にヨーレイトが生じると、重り16,18は第二方向に
共振させられ、その振幅の差に基づいてヨーレイトが求
められる。また、重り16,18が第一方向においても
第二方向においても共振しているため、ヨーレイトを高
感度で検出できる。
【0048】また、本実施例のヨーレイトセンサにおい
ては、従来のヨーレイトセンサにおけるように、第一振
動部と第二振動部とを兼ねる重り16,18の質量を増
減させることなく、重り16,18の第一方向における
固有振動数と第二方向における固有振動数とを電気的制
御によって容易に一致させることができる。そのため、
容易に検出感度を向上させることができる。さらに、本
実施例においては、板ばね20,22の引張力の調整が
ピエゾアクチュエータ46によって行われるため、微小
調節が容易であるという利点もある。
【0049】なお、板ばね20,22の引張力を変化さ
せる(フレーム12を弾性変形させる)手段はピエゾア
クチュエータ46でなくてもよい。例えば、フレーム1
2の辺31,32の端面に電極を設け、その電極に電圧
を印加することによって静電気力を生じさせ、辺31,
32の間を拡開させるのである。電極に印加する電圧を
調節することによって板ばね20,22の引張力を変化
させるのである。
【0050】また、電極36,38に印加する交番電圧
のうちの直流電圧の大きさを変化させることによって、
第一方向における固有振動数を変えることもできる。電
極36,38に印加する直流電圧の大きさを変えれば、
後の実施例において述べるように、板ばね20,22の
みかけ上のばね定数が変えられることになるからであ
る。この場合には、電極36,38と重り16,18と
がアクチュエータを構成していることになる。
【0051】また、上記実施例においては、検出体14
がねじりばね28,30においてフレーム12に結合さ
れ、検出体14の回動に伴って復元力が発生させられる
ようにされていたが、ねじりばね28,30を剛体に変
え、連結部24,26を重り16,18の第二方向の振
動を許容するばね部材に変えてもよい。さらに、重り1
6,18の面34,35や板ばね20,22の側面に圧
電アクチュエータを貼り付け、重り16,18が圧電ア
クチュエータによって第一方向に振動させられるように
してもよい。その場合には、電極36,38が不要にな
る。
【0052】また、上記実施例においては、角速度Ω
が、電極52,53,58,59の電圧の和から電極5
4,55,56,57の電圧の和が引かれた値に基づい
て検出されるようにされていたが、電極を多数個設ける
必要は必ずしもなく、例えば、重り16の面64と重り
18の面66とにそれぞれ1個づつ設けるのみでもよ
い。
【0053】さらに、上記実施例におけるヨーレイトセ
ンサの固有振動数を調整する場合には、ピエゾアクチュ
エータ46に印加される電圧の大きさが、一定の角速度
Ωが与えられている状態において求められたが、一定の
角速度Ωが与えられていない状態において求め得るよう
にすることもできる。例えば、各電極52〜59に駆動
電源40を接続し、重り16,18が第二方向において
共振し、重り16,18に流れる交番電流の振幅が最大
になる場合の振動数fを求める。そして、その振動数f
の交番電圧を電極36,38に印加し、重り16,18
が第一方向に共振させられるようにピエゾアクチュエー
タ46への印加電圧の大きさを求めるのである。
【0054】また、重り16,18の第一方向における
固有振動数と第二方向における固有振動数とをそれぞれ
上述のように求め、これらの差から、図4に示すテーブ
ルに基づいて、ピエゾアクチュエータ46に印加する電
圧の大きさを求めてもよい。これらの場合には、ねじり
ばね28,30に加えられる引張力による剛性率の変化
を予め調べておき、この変化量だけ補正することが望ま
しい。前記実施例においては、第一方向の固有振動数と
第二方向の固有振動数とが一致する点を求めるようにさ
れていたため、第一方向の固有振動数を変えることによ
ってねじりばね28,30の第二方向における剛性率が
僅かに変化し、それによって第二方向の固有振動数が多
少変わっても差し支えないのである。
【0055】さらに、上記実施例のヨーレイトセンサに
おいては、固有振動数の調整が、ヨーレイトセンサが車
両に搭載される以前に行われていたが、車両に搭載され
た後に行われるようにしてもよい。例えば、一定の操舵
角,一定速度等一定のヨーレイトが生じる状態を検出す
るヨーレイト一定状態検出手段と、それの検出信号に応
じてピエゾアクチュエータ46に印加する電圧の大きさ
を自動的に変えて検出装置50の出力信号が最大になる
ように決定する印加電圧決定手段とを設けるのである。
このように走行中に、ピエゾアクチュエータ46に印加
される電圧の大きさが求められるようにすれば、ピエゾ
アクチュエータ46の温度による変化,ヨーレイトセン
サ全体としての経時変化等による固有振動数の変化を修
正することが可能となる。
【0056】ヨーレイトセンサが、一定の角速度Ωが与
えられていない状態においてピエゾアクチュエータ46
の印加電圧を決定し得る前記ヨーレイトセンサである場
合には、車両搭載後の調整が一層容易となる。例えば、
イグニッションスイッチがONにされた場合に、重り1
6,18の第二方向における固有振動数を検出し、駆動
電源40がその固有振動数と同じ大きさの振動数の交番
電圧を電極36,38に印加する状態において、重り1
6,18が第一方向において共振するようなピエゾアク
チュエータ46の印加電圧を求めるのである。この調整
は、ヨーレイトが生じていない直進走行時あるいは停車
時等に行われるのが望ましい。
【0057】また、上記実施例の角速度検出装置はロー
リング時あるいはピッチング時における角速度を検出す
ることも可能である。基準線Pを水平に車両に前後方向
に延びる状態で取り付ければ、ローリング時の角速度が
検出でき、水平に左右方向に延びる状態で取り付けれ
ば、ピッチング時の角速度が検出できる。
【0058】次に、第一発明の別の実施例であり、第三
発明の一実施例でもある車両用ヨーレイトセンサを図面
に基づいて詳細に説明する。図6において、110,1
12はカバーであり、フレーム114と共にヨーレイト
センサの本体115を構成している。本体115内には
検出体116等が配設されている。検出体116は、重
り118と、支点部120と、支点部120と重り11
8とを連結する4個の板ばね122〜128とを備えた
ものである。重り118の厚みは、支点部120の厚み
より薄く、フレーム114の厚みは、支点部120の厚
みと同じである。
【0059】カバー110,112はシリカガラス製の
平板状をなしたものである。それぞれの内側面132,
134の縁部にシリコン製のフレーム114の上面,下
面が接合され、中央部に支点部120の上面,下面が接
合されることによって、シリコン製の検出体116が本
体115内に、重り118が軸Mと軸Nとの回りに回転
振動し得る空間を残して収容されている。
【0060】重り118は、正方形の枠状をなしてお
り、その平面視における中心部に配設された直方体状の
支点部120によって支持されている。また,板ばね1
22〜128は、支点部120の各側面の中央部と枠状
の重り118の各内側面の中央部との間を連結してお
り、支点部120から放射線状に、かつ、カバー11
0,112に平行に延びている。板ばね122〜128
の重り118における接続位置は、重り118の各辺部
186〜189の重心より下方である。また、板ばね1
22,126は軸M上に、板ばね124,128は軸M
と直交する軸N上に位置するため、重り118は、軸
M,Nに対して対称となる。
【0061】カバー110,112の内側面132,1
34の重り118に対向する位置には、電極136〜1
39,141〜144がそれぞれ設けられている。カバ
ー110に設けられた電極137,139は駆動用電極
であり、それに対向してカバー112に設けられた電極
142,144はアース用電極である。また、カバー1
12に設けられた電極141,143は検出用電極であ
り、それに対向してカバー110に設けられた電極13
6,138はアース用電極である。
【0062】カバー110,112間の検出体114に
隣接した位置には、4個の電極取出しパッド146〜1
49が配設されている。電極取出しパッド146〜14
9はシリコン製であり、厚みは上記フレーム114や支
点部120と同じで、それらの上面および下面がそれぞ
れカバー110,112に接合されている。また、カバ
ー112の電極取出しパッド146〜149に対応する
位置には孔151〜154が形成されている。なお、フ
レーム114,検出体116および電極取出しパッド1
46〜149は、1枚のシリコン板からエッチングによ
り製造されたものである。
【0063】カバー110の電極137,139と共に
プリントによって形成されたリード156,157の端
は電極取出しパッド147,149の上面に接続されて
いる。そして、電極取出しパッド147,149の下面
は、それらに対応する孔152,154から挿入された
リード線159,160(図7参照)と接続されてい
る。リード線159,160は後述する駆動電源162
に接続されている。また、カバー112の電極141,
143と共に形成されたリード163,164の端は、
孔151,153から挿入されたリード線165,16
6と接続されている。リード線165,166は、後述
するC−V変換器168に接続されている。
【0064】同様に、カバー110の電極136,13
8と共に形成されたリード170,171の端は支点部
120の上面に接続され、カバー112の支点部120
の下面に対応する位置に形成された別の孔173,17
4から挿入された図示しないリード線と接続されてい
る。このリード線はアースされている。また、カバー1
12の電極142,144と共に形成されたリード17
6,177の端は、カバー112に形成された別の孔1
79,180から挿入された図示しないリード線と接続
されているが、同時に、支点部120の下面にも接続さ
れている。リード線はアースされている。すなわち、ア
ース用電極136,138,142,144は、支点部
120に接続されるとともにアースされているため、検
出体116がアースされることになる。
【0065】図7に示すように、上記駆動用電極13
7,139と駆動電源162とを接続するリード線15
9,160には直流電源184が接続されている。電極
137,139には、位相が互いに180度異なる交番
電圧が印加されるが、この交番電圧は、駆動電源162
から供給される交流電圧と、直流電源184から供給さ
れる直流電圧との和の電圧である。この直流電圧は、後
述するように、重り118の第一方向における固有振動
数と第二方向における固有振動数とを一致させるために
印加されるものである。
【0066】駆動用電極137,139に、位相が互い
に180度ずれた交番電圧が印加されれば、重り118
が基準線P′に直交する第一方向である軸M回りに回転
振動させられる。それに対して、支点部120は上面お
よび下面がカバー110,112に接合されているため
移動しない。つまり、重り118の振動は、板ばね12
4,128のたわみと、板ばね122,126の捩じり
とを伴って生じる。重り118が図6において反時計方
向に回動させられると、板ばね124が下方に、板ばね
128が上方にそれぞれたわまされ、板ばね122,1
26は、軸M上において捩じられるのである。これら板
ばね122,126の捩じりと板ばね124,128の
たわみとに伴って、重り118を時計回りに回動させる
復元力が発生する。
【0067】このように、一軸回りに回転振動する物体
の振動方向は、〔作用〕の項で述べたように、その一軸
の方向であるため、上記重り118の振動方向は軸Mの
方向(第一方向)である。この重り118の軸M回りの
回転振動を、以下、軸M方向の回転振動と称する。ま
た、重り118の軸M方向の回転振動における固有振動
数(以下、軸M方向における固有振動数と略称する)
は、重り118の慣性モーメントや板ばね122〜12
8の弾性係数等によって決まる。
【0068】角速度検出装置における感度を高めるに
は、少なくとも重り118の軸M方向における固有振動
数と駆動電源162によって電極137,139に印加
される交番電圧の周波数とを一致させる必要がある。そ
のため、本実施例においては、図示を省略する制御回路
によって重り118の軸M方向の回転振動の振幅が最大
になるように、駆動電源162の周波数が制御されるよ
うになっている。
【0069】重り118が軸M方向に回転振動させられ
た状態において、基準線P′回りに回転角速度Ωが生ず
れば、コリオリ力が作用し、重り118は基準線P′と
軸Mとに直交する第二方向としての軸Nの回りに回転振
動させられる。これに伴って板ばね122,126がた
わまされ、板ばね124,128が捩じられる。重り1
18の軸N方向における固有振動数も、軸M方向におけ
る固有振動数と同様に、重り118の慣性モーメントや
板ばね122〜128の弾性係数等によって決まる。
【0070】本実施例においては、軸M方向の回転振動
においても、軸N方向の回転振動においても、重り11
8および板ばね122〜128が支点部120を中心に
振動させられるようにされているため、重り118およ
び板ばね122〜128が第一振動系と第二振動系とを
兼ねることになり、重り118が第一振動系の第一振動
部と第二振動系の第二振動部とを兼ねることになる。ま
た、重り118はM軸方向とN軸方向とに振動するので
あるが、実際には両軸方向の回転振動が合成されて、重
り118が対角線回りに振動させられることになる。
【0071】また、本実施例において、コリオリ力の方
向は、重り118に軸N回りにモーメントを生じさせる
方向、すなわち、軸Mに並行な方向であり、大きさは回
転角速度Ωに比例する大きさである。前述のように、重
り118が板ばね122〜128によって各辺部186
〜189の重心より下方において支持されているため、
コリオリ力によって軸N回りのモーメントが発生させら
れるのである。
【0072】重り118が軸N方向に回転振動させられ
ると電極141,143と辺部186,187の下面と
の距離が接近・離間させられる。検出用電極141,1
43は、上記辺部186,187の振幅を検出するため
のものなのである。図7に示すように、辺部186の下
面と電極141とによって電気的にコンデンサ190が
構成され、辺部187の下面と電極143によってコン
デンサ191が構成される。
【0073】電極141,143と辺部186,187
の下面との間の距離が変われば、コンデンサ190,1
91の静電容量が変わる。前述のように、電極141,
143がC−V変換器168に接続されているため、コ
ンデンサ190,191の静電容量の変化が電圧に変え
られる。C−V変換器168において、コンデンサ19
0,191の静電容量の差が検出されるのである。その
静電容量の差に応じた電圧が出力される。静電容量の差
を電圧に変換するのは、静電容量の変化量を2倍にし、
回転角速度Ωの検出感度を高めるためである。
【0074】C−V変換器168には、同期検波回路1
94が接続されており、コンデンサ190,191の静
電容量の差に応じた交流電圧v1 が供給される。同期検
波回路194にはまた駆動電源162も接続されてお
り、駆動電源162からは、電極137,139にそれ
ぞれ印加される交流電圧に対して位相が90度ずらされ
た交流電圧v2 が供給されるようになっている。これ
は、C−V変換器168から供給される交流電圧v1が
電極137,139に供給される交流電圧と位相が90
度ずれるのに合わせるためである。
【0075】すなわち、同期検波回路194で、交流電
圧v1 と交流電圧v2 とが同期検波され、静電容量の差
に応じた直流電圧が、直流電源184に供給され、それ
に基づいて電極137,139に印加する直流電圧が制
御される。後述するように、電極137,139に印加
される直流電圧が大きいほど重り118の軸M方向にお
ける固有振動数が小さくなる。本実施例においては、電
極137,139に印加する直流電圧の大きさを制御す
ることによって軸M方向における固有振動数が軸N方向
における固有振動数に一致するように調節されるのであ
る。
【0076】図10は、本実施例における第一振動系を
概念的に示した図である。図に示すように、コンデンサ
CとばねAとが直列に接続されており、コンデンサCの
一方の電極C2 は固定され、他方の電極C1 はばねAに
接続されるとともに振動可能に支持されている。本実施
例における第一振動系は回転振動系であるが、回転振動
の回転角度がきわめて小さいため、概略的な議論をする
場合には重り118の駆動用電極137,139に対向
する辺部188,189が電極137,139に直角な
方向に直線振動する直線振動系と見なして差し支えない
のである。
【0077】一般に、電極C2 に電圧Va を印加する
と、電極C1 ,C2 間に静電引力Fcが作用する。静電
引力Fc の大きさは、式 Fc =εSVa 2 /2h2 で表される。ここで、εは電極C1 ,C2 間の誘電率で
あり、Sは電極C1 ,C2 の面積,hは、つりあい状態
における電極C1 ,C2 間の距離である。
【0078】電極C1 に交番電圧が印加されると、静電
引力Fc は、式 Fc =εS(Vb +Δv)2 /2(h−Δh)2 ・・・(1) で表される大きさとなる。Vb は電極C2 に印加される
直流電圧,Δvは交流電圧,(h−Δh)は電極C1 ,
C2 間の距離である。一方、外力Fc が作用する場合に
おける振動は、式 Fc =m・d2x/ dt2 +D・ dx/ dt+k・x ・・・(2) で表される。この式において、Dは、速度に比例する摩
擦力に応じた値であり、kはばね定数である。mは第一
振動系の質量である。また、図10の系では、変位xが
Δhに相当するため、(2) 式は、次式のようになる。 Fc =m・ d2(Δh)/ dt2 +D・ d(Δh)/ dt+k・Δh ・・(3) この(3) 式に(1) 式のFc を代入すれば、振動を求める
ことができる。
【0079】一方、(1) 式において、Δv,ΔhがVb
,hに対して非常に小さければ、(Δv/ Vb )2
(Δh/ h)2 等、Δv/ Vb ,Δh/ hの2次以上の
項を無視することができる。その結果、(1) 式のテイラ
展開は次式で表される。式 Fc =εS{(1/2)(Vb/h)2+ΔvVb /h2 +ΔhVb2/h3 }・・・(4) この(4)式を上記(3) 式に代入し、Δhに関して整理
すれば、 m・d2( Δh)/ dt2 +D・d ( Δh)/ dt+(k−εSVb2/h3)Δh=F′・ ・・(5) となる。この(5)式において、ばね定数に相当する部
分が(k−εSVb2/h3)となり、直流電圧が印加される
ことによって、ばね定数がみかけ上小さくなることがわ
かる。
【0080】一般に振動系における共振周波数(固有振
動数)fは、
【数1】 で表される、この式(6)のkに上述の(k−εSVb2
3)を代入すれば、式
【数2】 に表されるように、第一振動系の固有振動数を求めるこ
とができる。式(7) をテイラ展開して上述のように(ε
SVb2/kh3 )の2次以上の項を無視すれば、式(8)
となる。
【0081】
【数3】 また、式(8) において、
【数4】 とすれば、 Δf=−εSVb 2 /(2kh3 )×f0 ・・・(9) となる。したがって、直流電圧Vb を印加すれば、固有
振動数の変化量Δfが負となり、減少することがわか
る。また、変化量Δfが印加される直流電圧Vb の2乗
に比例して減少することが明らかである。
【0082】以上のように構成されたヨーレイトセンサ
において、軸M方向における固有振動数と軸N方向にお
ける固有振動数とをそれぞれ実験によって求めた結果を
図8,9に示す。軸M方向における固有振動数が6.9
5kHz で、軸N方向における固有振動数が6.83kHz
であり、これらの差は120Hz(約2%)程度である。
このように、本実施例のヨーレイトセンサにおいては、
検出体116が軸M,Nに対してそれぞれ対称構造とさ
れ、かつ、それぞれの振動にすべての板ばね122〜1
28が関与しているため、重り118,板ばね122〜
128等のエッチングの加工バラツキ等が相殺され、軸
M方向における固有振動数と軸N方向における固有振動
数との差が必然的に小さくなる。
【0083】本実施例においては、この小さい固有振動
数差が直流電源184の制御によりさらに小さくされ
る。図8,9に示すように、軸M方向における固有振動
数が軸N方向における固有振動数より大きいため、電極
137,139に直流電圧を印加することによって軸M
方向における固有振動数を小さくする。本実施例におい
ては、図11に示すように、約20Vの直流電圧を印加
すれば、これらを一致させることができる。ヨーレイト
センサの実際の製造に当たっては、例えば、重り118
の辺部188,189と辺部186,187との寸法を
僅かに異ならせることによって、必ず軸M方向における
固有振動数が軸N方向における固有振動数より大きくな
るようにしておき、生じた固有振動数の差を直流電源1
84の電圧の制御によりなくせばよい。
【0084】以上のように、本実施例においては、直流
電源184,周波数検波回路194,電極137,13
9等によって固有振動数変更装置が構成され、電極13
7,139と辺部188,189とによって構成される
図10のコンデンサCがアクチュエータとして機能する
こととなる。図10に示す電気─機械結合系において、
電極C2 に印加する電圧を変えれば交番電圧による電極
C1 −C2 間の距離の変化Δhに伴う静電引力の大きさ
が変化し、前述のように第一振動系の固有振動数が変化
するのであって、コンデンサCを固有振動数変更装置の
アクチュエータと見なすことができるのである。
【0085】以上のように、本実施例のヨーレイトセン
サにおいては、電極137,139に印加する直流電圧
の大きさを制御することによって、軸M方向における固
有振動数を制御することができる。そのため、軸M方向
における固有振動数と、軸N方向における固有振動数と
を一致させることができ、ヨーレイトセンサの検出感度
を向上させることができる。
【0086】なお、本実施例においては、電極137,
139に直流電圧を印加することによって軸M方向にお
ける固有振動数を軸N方向における固有振動数に一致さ
せるように制御したが、電極141,143に直流電圧
を印加することによって後者を前者に一致させるように
制御してもよい。また、両方を制御するようにしてもよ
い。
【0087】次に第一発明および第二発明の別の実施例
である車両用ヨーレイトセンサを説明する。本実施例
は、主として、加振手段が、磁場中を移動する荷電粒子
に作用するローレンツ力に基づいて第一振動部を第一方
向に振動させる点と、第一振動部の共振をモニタするた
めに共振モニタ手段を備えている点とに特徴を有してい
る。
【0088】図12に示すように、本ヨーレイトサンサ
の本体210はカバー212,214とフレーム216
とにより構成されている。カバー212,214はシリ
カガラス製の平板であるが、フレーム216は、前記実
施例と同様に、検出体218等と共に1枚のシリコン板
からエッチングにより製造されたものである。検出体2
18は、図1の実施例と同様に、重り222,224,
板ばね226,228,連結部230,232,ねじり
ばね234,236等を備えているが、ねじりばねの2
34,236の連結部230,232に結合された側と
は反対側の端がフレーム216から独立した電極取出し
パッド238,240に結合されている点において異な
っている。
【0089】また、重り222,224にそれぞれ近接
して、図1の電極36,38と同様な電極242,24
4が設けられているが、これら両電極242,244は
重り222,224および板ばね226,228により
構成される第一振動系246を加振するための電極では
なく、第一振動系246の共振をモニタするために、重
り222,224と電極242,244とにより構成さ
れる図13のコンデンサ250,252の静電容量変化
を検出するための電極である。
【0090】カバー212,214の重り222,22
4に対向する位置にはそれぞれ電極254,256,2
58,260が形成されており、また、各電極とは反対
側の面には永久磁石262,264,266,268が
固定されている。永久磁石262と266とは図14に
示すように重り222を直角に貫通する磁束Bを形成
し、永久磁石264と268とは重り224を直角にか
つ重り222とは逆向きに貫通する磁束B′を形成す
る。
【0091】電極254と電極260とはリード27
0,272によって電極取出しパッド274に接続さ
れ、電極256と電極258とはリード276,278
によって電極取出しパッド280に接続されている。電
極242,244,電極取出しパッド238,240,
274,280はそれぞれカバー210に形成された孔
282から挿入されるリード線に接続され、それによっ
て上記各構成要素が図13に示す電子回路に接続され
る。
【0092】図13において290は駆動電源であり、
交流の駆動電圧を電極取出しパッド238,240を介
して検出体218の両端に印加する。この駆動電圧の周
波数は手動で変更可能である。駆動電源290の一方の
端子の電圧が電極取出しパッド238にはそのまま伝達
され、電極取出しパッド240には符号が反転器292
により反転させられて(位相が180度ずらされて)伝
達される。また、駆動電源290の検出体218の両端
に接続された側とは反対側の端子はアースされている。
したがって、検出体218の両端の電圧はアース電圧で
ある0ボルトを中心に正,負両側へ対称に変化すること
となり、検出体218の重り222側と重り224側と
にはそれぞれ図14に示すように交流電流i/2が流れ
る。なお、反転器292に増幅機能を持たせるとも可能
である。
【0093】この交流電流i/2は重り222,224
において前記永久磁石262〜268の磁場内を流れる
ため、重り222,224に磁場の方向と電流の方向と
の両方に直角な方向のローレンツ力FL が作用する。電
流の方向は重り222と重り224とで同じであるが、
磁場の方向が前述のように逆であるため、両重り22
2,224に作用するローレンツ力FL の向きは逆にな
る。したがって、重り222,224はねじりばね23
4,236の中心線である基準線Pを軸として対称に振
動する。
【0094】その振動中に本ヨーレイトセンサが基準線
Pのまわりに角速度Ωで回転させられると、重り22
2,224にコリオリ力FC が作用して、重り222,
224が基準線Pと第一振動系246の振動方向である
第一方向との両方に直角な第二方向に振動し、その結
果、検出体218が基準線Pの回りに回転振動させられ
る。重り222,224,板ばね226,228,連結
部230,232およびねじりばね234,236によ
って第二振動系293が構成されているのであり、この
第二振動系293の振動により重り222,224が電
極254,256,258,260に接近,離間を繰り
返し、これらの間の静電容量が変化する。電極254,
260と重り222,224との間の静電容量変化はC
−V変換器294によって電圧に変換され、電極25
6,258と重り222,224との間の静電容量変化
はC−V変換器296によって電圧に変換され、両電圧
の差が増幅器298により増幅されて同期検波回路30
0に供給される。上記両静電容量の差、ひいては増幅器
298の出力電圧は、重り222,224の第二方向の
振動の振幅に比例しており、この振幅はヨーレイトセン
サの基準線Pのまわりの角速度に比例している。
【0095】同期検波回路300は、増幅器298の出
力電圧と駆動電源290の駆動電圧とに基づいて、重り
222,224の第二方向の振幅、すなわちヨーレイト
センサの基準線Pまわりの角速度に比例する直流電圧を
出力する。本ヨーレイトセンサの感度を良好にするため
には、前記実施例において詳述したように、第一振動系
246と第二振動系293との固有振動数と駆動電源2
90の周波数とを等しくする必要がある。そのために、
本ヨーレイトセンサには、第一振動系246の共振をモ
ニタする共振モニタ回路302と第一振動系246の固
有振動数を変更する固有振動数変更回路304が設けら
れている。
【0096】共振モニタ回路302はコンデンサ25
0,252に接続されてそれらの静電容量の変化を電圧
に変換するC−V変換器306を備え、固有振動数変更
回路304は同じくコンデンサ250,252に接続さ
れた出力電圧可変の直流電源308を備えている。固有
振動数変更回路304は、前記図6,7に記載の実施例
と同様に、重り222,224と電極242,244と
の間に印加される直流電圧を変更することによって第一
振動系の固有振動数を変更するものであり、C−V変換
器306の出力電圧は重り222,224の振幅を表
す。
【0097】まず、駆動電源290の駆動電圧の周波数
と第二振動系293の固有振動数とを一致させる。本実
施例においても、第二振動系293の固有振動数は変更
できないため、駆動電源290の周波数を変更すること
によって両者を一致させるのであるが、本ヨーレイトセ
ンサに基準線Pまわりの一定角速度を与えた状態で、作
業者が同期検波回路300の出力電圧が最高になるよう
に駆動電源290の周波数を手動で調節すれば、駆動電
源290の周波数が第二振動系293の固有振動数に一
致して第二振動系293が共振状態になる。
【0098】次に、第一振動系246の固有振動数を第
二振動系293の固有振動数、つまり駆動電源290の
駆動電圧の周波数に一致させる。作業者がC−V変換器
306の出力電圧をモニタしながら直流電源308の出
力電圧を手動で調節し、C−V変換器306の出力電圧
が最大になるようにすれば、第一振動系246の固有振
動数が駆動電源290の駆動電圧の周波数と一致して共
振する状態になる。これで第一振動系246と第二振動
系293との固有振動数と駆動電源290の周波数とが
すべて一致したことになる。
【0099】なお、同期検波回路300と駆動電源29
0との間に、同期検波回路300の出力電圧が最大にな
るように駆動電源290の周波数を制御する自動周波数
制御回路を接続して、駆動電源290の周波数を第二振
動系293の固有振動数に自動的に一致させることも可
能であり、同様に、C−V変換器306と直流電源30
8との間に、C−V変換器306の出力電圧が最大にな
るように直流電源308の電圧を制御する自動電圧制御
回路を接続して、第一振動系246の固有振動数を自動
的に駆動電源290の周波数および第二振動系293の
固有振動数に一致させることも可能である。
【0100】以上の説明から明らかなよに、本実施例に
おいては、重り222,224が第一振動系246の第
一振動部と第二振動系293の第二振動部とを兼ねてい
る。また、駆動電源290,反転器292および永久磁
石262〜268が加振手段を構成し、電極254〜2
60,C−V変換器294,296,増幅器298,同
期検波回路300等が検出手段を構成している。さら
に、重り222,224,電極242,244,直流電
源308が固有振動数変更装置を構成し、重り222,
224,電極242,244がそのアクチュエータを構
成している。
【0101】以上、本発明のいくつかの実施例を説明し
たが、これらは文字通り例示であって、これらの他にも
特許請求の範囲を逸脱することなく当業者の知識に基づ
いて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明の一実施例であり、第二発明の一実施
例でもあるヨーレイトセンサの斜視図である。
【図2】上記ヨーレイトセンサのA矢視図である。
【図3】上記ヨーレイトセンサの等価回路図である。
【図4】上記ヨーレイトセンサのピエゾアクチュエータ
への印加電圧の大きさと固有振動数の変化量との関係を
表す図である。
【図5】ヨーレイトセンサの検出感度と各振動部の固有
振動数との関係を表す図である。
【図6】第一発明の別の実施例であり、第三発明の一実
施例でもあるヨーレイトセンサの分解斜視図である。
【図7】図6のヨーレイトセンサの等価回路図である。
【図8】図6のヨーレイトセンサの重りの軸M方向にお
ける振動を表す図である。
【図9】上記重りの軸N方向における振動を表す図であ
る。
【図10】図6のヨーレイトセンサにおける第一振動系
を概念的に示す図である。
【図11】図6のヨーレイトセンサにおいて、電極に印
加される直流電圧の大きさと重りの軸M方向における固
有振動数の変化量との関係を表す図である。
【図12】第一発明および第二発明の別の実施例である
ヨーレイトセンサの分解斜視図である。
【図13】図12のヨーレイトセンサの回路図である。
【図14】図12のヨーレイトセンサの作動原理を説明
するための図である。
【符号の説明】
14 検出部 16,18 重り 20,22 板ばね 36,38 電極 40 駆動電源 46 ピエゾアクチュエータ 48 直流電源 50 検出装置 52〜59 電極 64〜70 面 116 検出体 118 重り 122〜128 板ばね 137,139 電極 141,143 電極 162 駆動電源 168 C−V変換器 184 直流電源 194 同期検波回路 218 検出体 222,224 重り 246 第一振動系 263,264,266,268 永久磁石 290 駆動電源 293 第二振動系 294,296,306 C−V変換器 302 共振モニタ回路 304 固有振動数変更回路 308 直流電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準線と直交する第一方向に振動可能な
    第一振動部と、前記基準線および前記第一方向と直交す
    る第二方向に振動可能な第二振動部とを備えた検出体
    と、 前記第一振動部を前記第一方向に振動させる加振手段
    と、 前記第二振動部の前記第二方向の振動の振幅に基づいて
    前記検出体の基準線回りの回転角速度を検出する検出手
    段と、 電気信号に応じて作動するアクチュエータを有し、前記
    第一振動部と前記第二振動部との少なくとも一方の固有
    振動数を変化させる固有振動数変更装置とを備えたこと
    を特徴とする角速度検出装置。
  2. 【請求項2】 前記検出体を、基準線と直交する第一方
    向に直線的に振動可能な第一振動部と、前記基準線およ
    び前記第一方向と直交する第二方向に直線的に振動可能
    な第二振動部とを備えたものとし、かつ、前記加振手段
    を、前記第一振動部を前記第一方向に直線振動させるも
    のとしたことを特徴とする請求項1記載の角速度検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記検出体を、基準線と直交する第一方
    向に回転振動可能な第一振動部と、前記基準線および前
    記第一方向と直交する第二方向に回転振動可能な第二振
    動部とを備えたものとし、かつ、前記加振手段を、前記
    第一振動部を前記第一方向に回転振動させるものとした
    ことを特徴とする請求項1記載の角速度検出装置。
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