JP2009243897A - 角速度センサ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動腕の振動周波数を調整することができ、感度及び応答性を高めることができる角速度センサ素子を提供する。
【解決手段】本実施形態に係る角速度センサ素子1は、少なくとも1つの振動腕2bと、振動腕2bの両端を固定する一対の支持部2a,2a、及び一対の支持部2a,2aを連結する伸縮可能な伸縮部2bを備える支持枠2と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体の角速度を検出する角速度センサ素子に関する。
従来から、角速度センサ素子は、船舶、航空機、ロケット等の姿勢を自律制御する技術に使用されているが、最近では、カーナビゲーションシステム、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話等の小型の電子機器にも搭載されるようになってきた。それに伴い、角速度センサ素子の更なる小型化、及び低背化(薄型化)が要請されている。
更なる小型化及び低背化の要求に応えるべく、シリコンあるいは水晶等からなる薄板(ウェハ)をエッチングなどで加工することにより薄型の角速度センサ素子を形成する技術が提案されている(特許文献1参照)。
このような角速度センサ素子では、駆動振動系の共振周波数及び検出振動系の共振周波数の絶対値、並びに駆動振動系の共振周波数と検出振動系の共振周波数との差が、センサとしての感度や応答性に大きく影響する。
したがって、薄板の加工プロセスにおいて、レジストのパターン精度、エッチングの加工精度が厳密に管理される。そしてさらに、共振周波数を微調整すべく、振動系を構成する部材に強力なレーザ光を照射し、これらの部材の一部を蒸散させて、質量を調整するいわゆるレーザトリミングが行なわれる。
特許第3999377号
しかしながら、レーザトリミングにより共振周波数を最適値に調整したとしても、角速度センサの使用温度により共振周波数が変化してしまうため、角速度センサの感度や応答性が低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、振動腕の振動周波数を調整することができ、感度及び応答性を高めることができる角速度センサ素子を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の角速度センサ素子は、少なくとも1つの振動腕と、前記振動腕の両端を固定する一対の支持部、及び前記一対の支持部を連結する伸縮可能な伸縮部を備える支持部材と、を有する。
このような構成では、伸縮部の伸縮に応じて一対の支持部の間隔が調整され、これにより、一対の支持部間に張られた振動腕の張力が調整される。この結果、振動腕の共振周波数が調整される。
伸縮部は、屈曲状態を変化させることにより伸縮可能に構成されている。例えば、伸縮部を屈曲させることにより伸縮部が縮められ、また、伸縮部を直線状に近づけることにより、伸縮部が伸ばされる。
支持部材は、振動腕の延在方向に沿って配置された複数の伸縮部を有する。このような構成では、支持部間に複数の駆動腕が張られている場合であっても、支持部間に張られた複数の振動腕の張力が均一に調整される。
さらに、上記の目的を達成するため、本発明の角速度センサ素子は、少なくとも1つの駆動腕と、前記駆動腕の両端を固定する一対の支持部、及び前記一対の支持部を連結する伸縮可能な伸縮部を備える支持部材と、前記駆動腕及び前記支持部材を含む振動系の振動を検出する振動検出手段と、を有する単位構造を少なくとも1つ有する。
あるいは、本発明の各速度センサ素子は、少なくとも1つの駆動腕と、前記駆動腕の両端を固定する第1支持部材と、前記第1支持部材において前記駆動腕が固定されている部位と異なる部位に設けられた一対の検出腕と、前記一対の検出腕の両端を固定する第2支持部材と、を有する単位構造を少なくとも1つ有し、前記第1支持部材及び/又は前記第2支持部材は、前記駆動腕及び/又は前記検出腕の両端を固定する一対の支持部、及び前記一対の支持部を連結する伸縮可能な伸縮部を備える。
本発明によれば、振動腕の振動周波数を調整することができることから、感度及び応答性を高めた角速度センサ素子を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る角速度センサ素子1の振動系ユニット10の構成を示す平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る角速度センサ素子1の振動系ユニット10は、支持枠(支持部材)2と、支持枠2内に張られた少なくとも1つの駆動腕(振動腕)3とを有する。本実施形態では、複数の駆動腕3が略平行に支持枠2内に張られている。このように、支持枠2は、両持ち梁となるように複数の駆動腕3の両端を固定している。各駆動腕3は、その延在方向と直交する方向に駆動振動可能に構成されている。
支持枠2は、複数の駆動腕3を支持する2つの支持部2a,2aと、この2つの支持部2a,2aに連結された伸縮可能な伸縮部2bとを備える。支持部2aは、複数の駆動腕3の一方端部を連結する梁状に形成されている。伸縮部2bは、駆動腕3の延在方向と平行に延在した梁状であって、図中矢印方向に伸縮可能である。図1に示すように、支持部2a,2aの間に2つの伸縮部2b,2bが配置されており、この支持部2a,2a及び伸縮部2b,2bにより矩形の支持枠2が画成されている。
さらに、支持枠2は、2つの検出腕(振動腕)4に狭持されている。各検出腕4は駆動腕3の延在方向と直交する方向に張られており、各検出腕4の両端は支持部材(検出腕支持部材)5に固定されている。このように、支持枠2が遥動可能な状態で検出腕4により支持されており、これにより、支持枠2及び駆動腕3からなる1つの振動系11が構成される。
支持部材5は、例えば支持枠2の3辺を囲む2つの側部及び底部からなるコの字型をしている。このうち、支持部材5の2つの側部はそれぞれ、検出腕4が両持ち梁となるように検出腕4の両端を固定する2つの支持部5a,5aと、2つの支持部5a,5aを連結する伸縮可能な伸縮部5bとを有する。また、支持部材5の底部は、接続部6を介して固定部7に接続されている。振動系ユニット10は、支持枠2、駆動腕3、検出腕4、支持部材5及び接続部6により構成される。
上記の角速度センサ素子1の振動系ユニット10は、一体的に形成されており、たとえば、シリコンからなる。この角速度センサ素子1は、例えば、シリコン基板のうち振動系ユニット10として残す部位以外の部位を物理的又は化学的にエッチング等して除去することにより、一括形成することが可能である。このように形成された角速度センサ素子1は、低背化の要求に応えたものとなる。
振動系ユニット10のうち、各駆動腕3および各検出腕4の表面には、それぞれ一対の圧電素子が配置されている。図2は、図1のA部における駆動腕3の拡大図である。図3は、図1のB部における検出腕4の拡大図であり、(A)が正面図、(B)が断面図である。
図2に示すように、各駆動腕3の表面には、駆動腕3の延在方向と平行な方向を長手方向とする2つの圧電素子30a,30bが形成されており、この2つの圧電素子30a,30bは駆動腕3の幅方向に並んで形成されている。各圧電素子30a,30bへ印加する電圧により、各圧電素子30a,30bはその延在方向に伸縮可能となっている。例えば、圧電素子30aを伸ばし、圧電素子30bを縮ませることにより、駆動腕3は図中矢印D1方向に屈曲することとなる。
図3に示すように、各検出腕4の表面には、検出腕4の延在方向と平行な方向を長手方向とする4つの圧電素子40a〜40dが形成されている。このうち、1組の圧電素子40a,40bは、検出腕4の所定の位置において幅方向に並んで形成されている。また、もう1組の圧電素子40c,40dは、検出腕4上であって圧電素子40a,40bとは異なる位置において、検出腕4の幅方向に並んで形成されている。2組の圧電素子は、検出腕4が変形したときにその変形を検出するためのものであり、検出腕24が最も大きく歪む箇所に配置されていることが好ましい。圧電素子40a〜40dからはその伸縮の程度に応じた検出信号が出力される。
駆動腕3及び検出腕4に形成される各圧電素子30a,30b,40a〜40dは、下部電極、圧電体膜、上部電極の積層体からなる。下部電極及び上部電極は、例えばPt(100)配向膜からなる。圧電体は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含んで形成されている。
上述したように、本実施形態では、伸縮部2bは、その延在方向に伸縮可能に構成されている。伸縮部2bの伸縮は、上述した圧電素子を用いて構成することができる。図4は、図1のC部における伸縮部2bの拡大図であり、(A)が伸縮前の図、(B)が伸縮後の図である。
図4(A)に示すように、伸縮部2bは予め屈曲した状態に形成されており、この伸縮部2bの屈曲部上には伸縮部2bの延在方向と平行な方向を長手方向とする2つの圧電素子20a,20bが形成されており、この2つの圧電素子20a,20bは伸縮部2bの梁の幅方向に並んで形成されている。各圧電素子20a,20bへ印加する電圧により、各圧電素子20a,20bはその延在方向に伸縮可能となっている。
このような圧電素子20a,20bに電圧を印加して、図4(B)に示すように、圧電素子20bを伸ばし、圧電素子20aを縮ませることにより、伸縮部2bは屈曲した状態から直線に近い状態となり、その結果、伸縮部2bの長さがL1からL2へと伸びる。したがって、L2−L1分だけ伸縮部2bが伸長される。このような原理で、延在方向に伸縮可能な伸縮部2bの一例が構成される。
伸縮部2bを伸縮させることにより、一対の支持部2a,2aの間隔が調整され、これにより、各駆動腕3の張力が調整される。この結果、駆動腕3の共振周波数が調整される。また、伸縮部5bも伸縮部2bと同様の構成を備えている。したがって、伸縮部5bを伸縮させることにより、同様にして、検出腕4の共振周波数が調整される。
次に、上記の角速度センサ素子2の動作について、図5及び図6を参照して説明する。図6は、図5のB部の拡大図であり、(A)が正面図、(B)が断面図である。
図5に示すように、各駆動腕3が矢印Vで示す方向に駆動振動を行っている状態で、回転軸R1を中心とする回転角速度が加わると、駆動振動の方向及び回転軸R1に直交する方向のコリオリ力f1が各駆動腕3に作用する。各駆動腕3に作用するコリオリ力f1が合成されて、全体として支持枠2及び駆動腕3からなる振動系11にコリオリ力F1が作用する。このコリオリ力F1を振動系11が受けると、振動系11はコリオリ力F1と同じ方向に振動することとなり、この振動系11の振動に伴い検出腕4が変形する。
このとき、図6に示すように、対角に位置する圧電素子40a,40dが伸びた状態となり、他方の圧電素子40b,40cが縮んだ状態となる。圧電素子40a〜40dからはその変形に応じた信号が出力されることから、各信号に所定の演算処理を施すことにより、振動系11の振動の変位及び振幅が検出され、最終的に回転角速度が検出される。
上記の第1実施形態に係る角速度センサ素子1の効果について説明する。
本実施形態では、伸縮部2b,5bの伸縮を制御することにより駆動腕3及び検出腕4などの振動腕の張力を調整でき、この結果、振動腕の共振周波数を調整できる。例えば、振動腕の発振周波数をモニタした状態で、圧電素子20a,20bへの電圧を制御することにより、振動腕の共振周波数を動的に調節することができる。このため、温度などの変化があった場合であっても、振動腕の共振周波数を一定値に維持することができる。また、製造ばらつきにより振動腕の共振周波数が設定値とずれた場合であっても、高価な整備及び多くの時間を要するレーザトリミングを用いることなく、この振動腕の共振周波数を設定値に調整することもできる。さらに、角速度センサ素子1の用途に応じて駆動腕3の共振周波数と、検出腕4の共振周波数の差を変更することで、この用途に応じた感度及び時定数を達成することができる。このように、最適な共振周波数への調整が可能となることから、角速度センサ素子の感度及び応答性を高めることができる。
さらに、本実施形態では、駆動振動系は駆動腕3により構成され、検出振動系は駆動腕3及び支持枠2からなる振動系11により構成されており、振動に必要なマス(重量)を共有している。そして、コリオリ力F1を受けた振動系11は、コリオリ力F1の作用する方向に直接的に振動することから、駆動振動系と検出振動系との間での複雑な振動の伝達が不要となる。この結果、駆動振動系と検出振動系との間に振動を伝達するための基部が不要となることから、この基部の支持条件に影響されない安定した振動特性を発揮することができる。
また、本実施形態では、各駆動腕3に作用するコリオリ力f1が合成されて、支持枠2及び駆動腕3からなる振動系11に大きなコリオリ力F1が作用する。したがって、駆動腕3の本数を増やすことにより、振動系11に作用するコリオリ力F1を増大することができる。また、各駆動腕3を略平行に配置することにより、全ての駆動腕3を密接して配置することが可能となり、余分な空間の発生が回避される。この結果、小型化で感度の高い角速度センサ素子1を実現できる。また、材料の利用効率を高めることもできる。
そして、本実施形態では、駆動腕3は両持ち梁状からなることから、片持ち梁状の駆動腕に比べて振幅が制限される。この結果、衝撃を受けても大きく振れることはないため、破断しにくいという利点がある。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る角速度センサ素子1aは、第1実施形態とは伸縮部の構造が異なる以外は、第1実施形態と同様である。図7は、第2実施形態に係る角速度センサ素子1aの構成を示す平面図である。
図7に示すように、第2実施形態では、第1実施形態の伸縮部2bに加えて、伸縮部2cが追加されている。2つの伸縮部2b,2cは、互いに反対方向に屈曲しており、この2つの伸縮部2b,2cにより、伸縮部2dが構成されている。
同様に、検出腕4の両端を固定する支持部材5についても、第1実施形態の伸縮部5bに加えて、伸縮部5cが追加されている。2つの伸縮部5b,5cは、互いに反対方向に屈曲しており、この2つの伸縮部5b,5cにより、伸縮部5dが構成されている。
図8は、図7のC部における伸縮部2bの拡大図であり、(A)が伸縮前の図、(B)が伸縮後の図である。
図8(A)に示すように、伸縮部2bと並行して配置された伸縮部2cの屈曲部上には伸縮部2cの延在方向と平行な方向を長手方向とする2つの圧電素子20c,20dが形成されており、この2つの圧電素子20c,20dは伸縮部2cの梁の幅方向に並んで形成されている。各圧電素子20c,20dへ印加する電圧により、各圧電素子20c,20dはその延在方向に伸縮可能となっている。伸縮部2b上にも、第1実施形態で説明したように、圧電素子20a,20bが形成されている。
このような圧電素子20a〜20dに電圧を印加して、図8(B)に示すように、内側の圧電素子20b,20cを伸ばし、外側の圧電素子20a,20cを縮ませることにより、伸縮部20dは屈曲した状態から直線に近い状態となり、その結果、伸縮部2dの長さがL1からL2へと伸びる。したがって、L2−L1分だけ伸縮部2bが伸長される。このような原理で、延在方向に伸縮可能な伸縮部2dの一例が構成される。
伸縮部2dを伸縮させることにより、一対の支持部2a,2aの間隔が調整され、これにより、各駆動腕3の張力が調整される。この結果、駆動腕3の共振周波数が調整される。また、伸縮部5dも伸縮部2dと同様の構成を備えている。したがって、伸縮部5dを伸縮させることにより、同様にして、検出腕4の共振周波数が調整される。
本実施形態に係る角速度センサ素子1aによれば、上述したように2本の伸縮梁(伸縮部2b,2c)を用いて1つの伸縮部2dを構成することにより、駆動腕3の引っ張り力を高めることができることから、駆動腕3の張力調整範囲を広げることができる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る角速度センサ素子1bは、第2実施形態とは伸縮部の本数が異なる以外は、第1実施形態と同様である。図9は、第3実施形態に係る角速度センサ素子1bの構成を示す平面図である。
本実施形態では、支持枠2を画成する2つの伸縮部2d以外に追加の伸縮部2dが形成されている。具体的には、支持枠2の中央部において、駆動腕3と平行に延在する1つの伸縮部2dが配置されている。伸縮部2dの両端は、支持部2a,2aに固定されている。
このように、伸縮部2dを3つ以上設けてもよい。これにより、複数の駆動腕3を均一かつ強く引っ張ることができることから、駆動腕3の張力調整範囲を広げることができ、かつ駆動腕3の張力ばらつきを抑制できる。
<第4実施形態>
図10は、第4実施形態に係る角速度センサ素子1cの構成を示す平面図である。
図10に示すように、第4実施形態では、複数の駆動腕3を横断する方向に、複数の駆動腕3を連結して一体化する連結部材8が設けられている以外は、第1実施形態と同様の構成を備える。
これにより、複数の駆動腕3の駆動振動の位相及び振幅を揃えることができ最大のコリオリ力を受けるタイミングがあうので、複数の駆動腕3が受けたコリオリ力が効率よく合成されて、個々の駆動腕に作用するコリオリ力よりも大きな力が振動系11の全体に作用することとなる。
換言すれば、本実施形態では、個々の駆動振動系の集合体ではなく、複数の駆動腕3を含む1つの駆動振動系が構成される。また、支持枠2、駆動腕3及び連結部材8からなる振動系11により、検出振動系が構成される。このため、個々の駆動腕3の駆動制御にずれがあった場合においても、安定した振動特性を発揮することができる。
<第5実施形態>
図11は、第5実施形態に係る角速度センサ素子1dの構成を示す平面図である。
図11に示すように、第5実施形態では、複数の駆動腕3を横断する方向に、複数の駆動腕3を連結して一体化する連結部材8に錘8aが設けられている以外は、第4実施形態と同様の構成を備える。
図11に示すように、連結部材8には、2つの駆動腕3の間の領域において、連結部材8の延在方向と直交する方向に突起した錘8aが設けられている。なお、図11では、錘8aは連結部材8と一体形成された例を示しているが、錘8aは連結部材8上に形成された別の部材であってもよい。
本実施形態では、複数の駆動腕3、連結部材8及び錘8aにより1つの駆動振動系が構成される。また、支持枠2、駆動腕3、連結部材8及び錘8aにより、検出振動系となる振動系11が構成される。このように、錘8aは、駆動振動系及び検出振動系双方の重量に関係する。したがって、この錘8aの重量調整により、駆動振動系及び検出振動系の双方の共振周波数を調整することができる。
<第6実施形態>
図12は、第6実施形態に係る角速度センサ素子1eの構成を示す平面図である。この角速度センサ素子1eは、支持枠2の形状が第1実施形態と異なる点を除いて、第1実施形態に係る角速度センサ素子1と同様の構成を備える。
図12に示すように、角速度センサ素子1eでは、支持枠2aは、矩形ではなく菱形又は六角形に近い形状をもつ。そして、この支持枠2の上下各中央部の屈曲部に圧電素子が形成されており、支持枠2の上下の辺により伸縮部が構成される。このような角速度センサ素子1mによっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
<第7実施形態>
図13は、第7実施形態に係る角速度センサ素子1fの構成を示す平面図である。
図13に示すように、本実施形態に係る角速度センサ素子1fは、固定部7を中心として回転対称に設けられた2つの振動系ユニット10a,10bを備える。各振動系ユニット10a,10bの構成として、第2実施形態に係る振動系ユニットを例示している。
具体的には、2つの振動系ユニット10a,10bは、固定部7を通過する仮想線に対して線対称に配置されており、かつ振動系ユニット10a,10bは、矢印Va,Vbで示すように互いの駆動振動が逆方向となるように駆動制御される。
本実施形態に係る角速度センサ素子1fの動作について説明する。
各振動系ユニット10a,10bがそれぞれ矢印Va,Vbに示す方向に駆動振動をしている状態において、回転軸R1を中心とする回転角速度が加わると、各振動系ユニット10a,10bの振動系11は、それぞれ矢印F1a,F1bで示す方向のコリオリ力を受ける。このコリオリ力に基づく各振動系ユニット10a,10bの振動系11の振動が、上述した原理で検出される。
上記の動作において、本実施形態では、固定部7を中心して対向配置する2つの振動系ユニット10a,10b間において駆動振動が逆となるように配置及び制御されることから、対向配置した2つの振動系ユニット10a,10b間で駆動振動が打ち消され、この結果、角速度センサ素子1f全体に作用する振動成分はなくなる。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。角速度センサ素子1は、振動系ユニット10を少なくとも1つ備えていればよく、例えば4つの振動系ユニット10を備えていてもよい。また、伸縮部2b又は伸縮部5bを省略してもよい。さらに、伸縮部として、圧電素子を利用する例について説明したが、例えば、ヒータなどによる熱膨張を利用してもよく、あるいは、超磁歪材料を利用してもよい。さらに、例えば、各実施形態の内容を適宜組み合わせてもよい。また、各部材の寸法や材料に限定はない。
本発明の角速度センサ素子は、角速度の検知が必要なあらゆる装置および機器に搭載することができ、例えば、ビデオカメラの手振れ検知や、バーチャルリアリティ装置における動作検知や、カーナビゲーションシステムにおける方向検知などに利用することができる。
第1実施形態に係る角速度センサ素子1の構成を示す平面図である。 図1のA部の拡大図である。 図1のB部の拡大図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。 図1のC部の拡大図であり、(A)は伸長前の平面図、(B)は伸長後の平面図である。 第1実施形態に係る角速度センサ素子1の動作を示す平面図である。 図4のB部の拡大図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。 第2実施形態に係る角速度センサ素子1aの構成を示す平面図である。 図7のC部の拡大図であり、(A)は伸長前の平面図、(B)は伸長後の平面図である。 第3実施形態に係る角速度センサ素子1bの構成を示す平面図である。 第4実施形態に係る角速度センサ素子1cの構成を示す平面図である。 第5実施形態に係る角速度センサ素子1dの構成を示す平面図である。 第6実施形態に係る角速度センサ素子1eの構成を示す平面図である。 第7実施形態に係る角速度センサ素子1fの構成を示す平面図である。
符号の説明
1〜1f…角速度センサ素子、2…支持枠、2a…支持部、2b,2c,2d…伸縮部、3…駆動腕、4…検出腕、5…支持部材、5a…支持部、5b…伸縮部、6…接続部、7…固定部、8…連結部材、8a…錘、10…振動系ユニット、11…振動系、20a〜20d…圧電素子、30a,30b…圧電素子、40a〜40d…圧電素子、R1…回転軸、V…駆動振動、F1…コリオリ力。

Claims (5)

  1. 少なくとも1つの振動腕と、
    前記振動腕の両端を固定する一対の支持部、及び前記一対の支持部を連結する伸縮可能な伸縮部を備える支持部材と、
    を有する角速度センサ素子。
  2. 前記伸縮部は、屈曲状態を変化させることにより伸縮可能に構成されている、
    請求項1に記載に角速度センサ素子。
  3. 前記支持部材は、前記振動腕の延在方向に沿って配置された複数の伸縮部を有する、
    請求項1又は2に記載の角速度センサ素子。
  4. 少なくとも1つの駆動腕と、
    前記駆動腕の両端を固定する一対の支持部、及び前記一対の支持部を連結する伸縮可能な伸縮部を備える支持部材と、
    前記駆動腕及び前記支持部材を含む振動系の振動を検出する振動検出手段と、
    を有する単位構造を少なくとも1つ有する角速度センサ素子。
  5. 少なくとも1つの駆動腕と、
    前記駆動腕の両端を固定する第1支持部材と、
    前記第1支持部材において前記駆動腕が固定されている部位と異なる部位に設けられた一対の検出腕と、
    前記一対の検出腕の両端を固定する第2支持部材と、
    を有する単位構造を少なくとも1つ有し、
    前記第1支持部材及び/又は前記第2支持部材は、前記駆動腕及び/又は前記検出腕の両端を固定する一対の支持部、及び前記一対の支持部を連結する伸縮可能な伸縮部を備える、
    角速度センサ素子。
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