JPH07190518A - 冷凍サイクル - Google Patents

冷凍サイクル

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JPH07190518A
JPH07190518A JP33672693A JP33672693A JPH07190518A JP H07190518 A JPH07190518 A JP H07190518A JP 33672693 A JP33672693 A JP 33672693A JP 33672693 A JP33672693 A JP 33672693A JP H07190518 A JPH07190518 A JP H07190518A
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JP
Japan
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refrigerant
oil
compressor
refrigerating machine
refrigeration cycle
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JP33672693A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Kanetake
克彦 金武
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンプレッサ性能を向上させ、摩耗や焼付きを
防止して信頼性の高い冷凍サイクルを提供することにあ
る。 【構成】この冷凍サイクル10は、コンプレッサ11を
備えたものにおいて、コンプレッサ用冷媒にHFC冷媒
またはその混合冷媒を採用し、この冷媒と非相溶性でそ
の液冷媒より比重の大きな冷凍機油をコンプレッサ用潤
滑油としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンプレッサ用冷媒にH
FCあるいはその混合冷媒を用いた冷凍サイクルに係
り、特にコンプレッサの性能を向上させ、信頼性を高め
た冷凍サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】室内を冷暖房する空気調和機や冷蔵庫に
は冷凍サイクルが組み込まれている。冷凍サイクルはコ
ンプレッサ,コンデンサ,キャピラリチューブ等の膨脹
機構,エバポレータを順次接続して閉じた冷媒循環回路
を構成している。冷凍サイクルに用いられる冷媒にはC
FC(クロロフルオロカーボン)12(以下、R12と
いう。)やHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボ
ン)22(以下、R22という。)が使用され、R22
冷媒やR12冷媒と相溶性のある冷凍機油がコンプレッ
サ用潤滑油として用いられる。例えばR22冷媒に鉱油
が用いられる。
【0003】冷凍機油に冷媒との相溶性がある鉱油が選
択されると、コンプレッサの駆動により、コンプレッサ
内の鉱油が冷媒に溶解し、冷媒とともにコンプレッサか
ら冷凍サイクルに吐出される。冷凍サイクルに吐出され
た冷凍機油は、冷媒との溶解性が良好のため、冷媒に希
釈されて油粘度が低下し、冷媒の流れと共に、冷凍サイ
クル内を循環してコンプレッサに還流される。
【0004】一方、最近では、R12やR22冷媒に代
わり、大気圏でHCFC冷媒より安定で環境に優しいH
FC(ハイドロフルオロカーボン)がコンプレッサ用冷
媒として開発されており、このHFC冷媒を採用した冷
凍サイクルにも、従来のR12冷媒やR22冷媒を採用
した冷凍サイクルと同じ考え方が適用されている。HF
C冷媒として例えばHCFC134a(以下、R134
aという。)を採用した冷凍サイクルでは、R134a
冷媒と相溶性のあるポリアルキレングリコール油,ポリ
オールエステル油,炭酸エステル油等の冷凍機油が用い
られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】冷凍サイクルのコンプ
レッサ潤滑用冷凍機油に冷媒との相溶性のある潤滑油を
採用した場合、冷媒が冷凍機油に溶解すると、希釈化さ
れて冷凍機油の油粘度が低下するため、オイルシール性
の悪化を招き、コンプレッサで圧縮された高圧冷媒ガス
の一部が低圧側にリークし、コンプレッサ性能が低下す
る問題があったり、冷凍機油が冷媒に溶解して冷媒とと
もに冷凍サイクルに持ち出されるため、コンプレッサ内
の油面が下がり、油切れのおそれがあった。
【0006】また、冷凍機油に冷媒が溶解して希釈化さ
れ、油粘度が低下するため、冷凍機油の潤滑性が低下
し、コンプレッサの摺動部品に摩耗が生じるおそれがあ
った。冷凍サイクルにHCFC冷媒を用いた場合には、
分子構造中に存在する塩素原子は冷凍機油に溶解して塩
素系極圧添加剤として作用するため摩耗や損耗を防止す
るので問題ないが、HFC冷媒では塩素原子が存在せ
ず、冷媒が冷凍機油の単なる油希釈剤としてしか機能し
ないため、コンプレッサ摺動部品の摩耗や損耗を生じさ
せることが問題になっていた。
【0007】さらに、冷凍サイクルに組み込まれるコン
プレッサを長時間停止させておくと、冷凍機油と液冷媒
が2層に分離する現象が、冬期などの気温が低い時によ
く生じる。このとき、液冷媒は冷凍機油より重いので下
層側に滞留される。この状態でコンプレッサを起動させ
ると、モータ出力シャフトに取り付けられたオイルポン
プは下層の液冷媒を吸い込んで油潤滑部に送り込むた
め、潤滑不良が生じ、コンプレッサの焼付き等の機能低
下を招くおそれがあった。
【0008】本発明は上述した事情を考慮してなされも
ので、コンプレッサ性能を向上させ、摩耗や焼付きを防
止して信頼性の高い冷凍サイクルを提供することを目的
とする。
【0009】本発明の他の目的は、冷媒が冷凍機油に溶
解するのを防止して油粘度の低下を防ぎ、オイルシール
性に優れ、コンプレッサ性能を向上させた冷凍サイクル
を提供するにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、冷凍機油の希
釈化を防止して潤滑性能を向上させ、コンプレッサの摩
耗や損耗を小さくした冷凍サイクルを提供するにある。
【0011】さらに、本発明の他の目的は、冷凍機油へ
の冷媒の溶解を防止し、冷凍機油のサイクルへの持出し
を防ぎ、コンプレッサ内での油面低下を効果的に防止し
て油切れを発生させないようにした冷凍サイクルを提供
するにある。
【0012】本発明の別の目的は、冷凍機油の比重を液
冷媒より大きくしてコンプレッサ再起動時に、液冷媒の
コンプレッサ摺動部への送り込みを防止し、コンプレッ
サの焼付きや損傷を有効的に防止する冷凍サイクルを提
供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る冷凍サイク
ルは、上述した課題を解決するために、請求項1に記載
したように、コンプレッサを備えた冷凍サイクルにおい
て、コンプレッサ用冷媒にHFC冷媒またはその混合冷
媒を採用し、この冷媒と非相溶性でその液冷媒より比重
の大きな冷凍機油をコンプレッサ用潤滑油としたもので
ある。
【0014】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る冷凍サイクルは、請求項1の記載内容に加え
て請求項2に記載したように、冷凍サイクルに油分離器
を設け、冷凍機油をコンプレッサ用冷媒から分離させた
り、さらに、請求項3に記載したように、冷凍機油にポ
リフェニルエーテル,シリコンオイル,トリクレジルフ
ォスフェート,トリフェニルフォスフェート,フタル酸
ジメチル,クロロフルオロカーボンまたはパーフルオロ
アルキルポリエーテルもしくはこれらの混合油を用いた
り、さらにまた、請求項4に記載したように冷凍機油に
二硫化モリブデン,二硫化タングステン,フッ化黒鉛,
ポリテトラフルオロエチレン等の固体潤滑添加剤を添加
したものである。
【0015】
【作用】本発明に係る冷凍サイクルは、コンプレッサ用
冷媒として環境に優しいHFC冷媒またはHFC混合冷
媒を使用し、コンプレッサ用潤滑油に冷媒と非相溶性
(相溶性がないこと)で液冷媒より比重の大きな冷凍機
油を採用したので、冷凍機油に冷媒が溶解するのを未然
にかつ確実に防止し、希釈化による油粘度の低下を防い
でオイルシール性やコンプレッサ性能を向上させ、摩耗
や焼付きを防止して信頼性の高い冷凍サイクルを提供で
きる。
【0016】また、冷凍機油は冷媒と非相溶性に保持さ
れるので、冷凍機油の希釈化を防止し、潤滑性能を向上
させることができる。
【0017】さらに、冷凍機油への冷媒の溶解を防止し
たので、冷凍機油が冷凍サイクルへ持ち出されるのを有
効的に防止し、コンプレッサ内での油面低下を防いで油
切れの発生を防ぐことができる。冷凍サイクルに油分離
器を設けると、コンプレッサから吐出される微量の冷凍
機油をもこの油分離器で回収することができ、回収され
た冷凍機油をコンプレッサ吸込側に案内することで、コ
ンプレッサ内の油面はより一層安定化する。
【0018】さらにまた、冷凍機油はHFC冷凍やHF
C混合冷媒とは非相溶性で、HFC冷媒等の液冷媒より
比重が大きいので、コンプレッサの再起動時に、オイル
ポンプで冷凍機油をコンプレッサ潤滑部にスムーズに案
内することができ、コンプレッサの焼付きや損傷を有効
的に防止できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る冷凍サイクルの一実施例
について添付図面を参照して説明する。
【0020】この冷凍サイクルは室内を冷暖房する空気
調和機や冷蔵庫等の冷凍機に組み込まれる。図1はこの
冷凍サイクルの代表例を示す。冷凍サイクル10はコン
プレッサ11,コンデンサ12,キャピラリチューブ1
3等の膨脹機構14およびエバポレータ15を順次接続
して閉じた冷媒循環回路を構成している。
【0021】冷凍サイクル10はコンプレッサ11の吐
出側に油分離器16が設置される一方、コンプレッサ1
1の吸込側にアキュムレータ17が設置される。油分離
器16にてコンプレッサ11の吐出冷媒に伴って持ち出
された冷凍機油が分離されるようになっている。油分離
器16にて分離された冷凍機油は、油戻しライン18を
通ってコンプレッサ11の吸込側、例えばアキュムレー
タ17に送り込まれるようになっているる 油分離器16は図2に示すように構成され、密閉ケース
20内に仕切り部材を兼ねるリテーナ21が収容され、
コンプレッサ11の吐出管22を通って膨脹室兼用のセ
パレータ室23に吐出された吐出冷媒がリテーナ21で
遠心力が付与されてリテーナ21や密閉ケース20の周
壁に衝突し、比重差を利用して冷凍機油分が取り除かれ
る。冷凍機油を分離除去した吐出冷媒は、リテーナ21
のパンチング孔(図示せず)から第2膨脹室を兼ねるク
リーナ室24で圧力脈動が抑制された後、吐出パイプ2
5からコンデンサ12側に案内される。
【0022】一方、油分離器16で分離された冷凍機油
は密閉ケース20の底部に貯溜される。貯溜された冷凍
機油は底部のオイルポート18aを経て油戻しライン1
8に案内され、コンプレッサ11の吸込側に送られる。
【0023】ところで、冷凍サイクル10内を循環する
コンプレッサ用冷媒には、大気圏でHCFC冷媒より安
定で、オゾン層を破壊することのない環境に優しいHF
C(ハイドロフルオロカーボン)冷媒あるいはHFC混
合冷媒が用いられる。このHFC冷媒には、HFC−3
2(以下、R32という。)やHFC−125(以下、
R125という。),HFC−134a(以下、R13
4aという。),等の冷媒があり、HFC混合冷媒とし
ては、R32とR134aの混合冷媒,R32とR12
5とR134aの混合冷媒,R125とHFC143a
(以下、R143aという。)とR134aの混合冷媒
がある。
【0024】HFC混合冷媒としてのR32/R125
の混合冷媒は、混合比率が重量パーセント(wt%)
で、例えば、R32:R125=60wt%〜40wt
%:40wt%〜60wt%の範囲で用いられ、好まし
くはHFC混合冷媒は、図3に示す冷媒が代表的に用い
られる。図3に示す冷媒の比重はHFC冷媒やHFC混
合冷媒の液冷媒の比重である。
【0025】また、冷凍サイクル10のコンプレッサ1
1を潤滑するために、図3の一覧リストで示す冷凍機油
が用いられる。これらの冷凍機油はHFC冷媒やHFC
混合冷媒とは非相溶性(相溶性のないこと)を有する。
冷凍機油を選択する基準は、冷凍サイクル10に用いら
れるHFC冷媒あるいはHFC混合冷媒より、比重が大
きなものである。相溶性とは、2種類以上の物質が互い
に親和性を持っており、混合したとき、溶液または均質
の混合物を形成する性質をいう。
【0026】冷凍機油としては、ポリフェニルエーテ
ル,シリコンオイル,トリクレジルフォスフェート,ト
リフェニルフォスフェート,フタル酸ジメチル,クロロ
フルオロカーボンもしくはパーフルオロアルキルポリエ
ーテルまたはこれらの混合油が用いられる。
【0027】具体的にはR32(60wt%)/R12
5(40wt%)の混合冷媒に対しては、冷凍機油とし
て、ポリフェニルエーテル,フェニル変性(エポキシ変
性またはフッ素変性でもよい。)のシリコンオイル,ト
リクレジルフォスフェート,トリフェニルフォスフェー
ト,フタル酸ジメチル,クロロフルオロカーボン,パー
フルオロアルキルポリエーテルまたはこれらの混合油が
選定される。この冷凍機油は冷媒との相溶性がなく(非
相溶性)、液冷媒より比重が大きい。他の冷媒に対して
も、同じ基準で冷凍機油が選定される。
【0028】一方、冷凍機油には、従来から用いられて
いるリン系摩耗防止剤等を用いてもよいが、冷凍機油と
冷媒との溶解性が悪い場合も考えられるので、冷凍機油
に潤滑膜の向上を目的とする添加剤として固体潤滑添加
剤を添加してもよい。固体潤滑添加剤には、二硫化モリ
ブデン,二硫化タングステン,フッ化黒鉛,ポリテトラ
フルオロエチレン等がある。
【0029】次に、冷凍サイクルの作用を説明する。
【0030】冷凍サイクル10のコンプレッサ11の駆
動により、コンプレッサ11で圧縮された高温・高圧の
吐出冷媒は油分離器16を通ってコンデンサ12に吐出
される。吐出冷媒はコンデンサ12で放熱して凝縮さ
れ、液冷媒となる。この液冷媒は膨脹機構14で減圧さ
れて膨脹した後、エバポレータ15に案内され、ここで
吸熱して蒸発せしめられる。エバポレータ15で吸熱し
た冷媒はアキュムレータ17にて充分に気液分離され、
液冷媒が取り除かれてコンプレッサ11に還流される。
【0031】この冷凍サイクル10には、コンプレッサ
11潤滑用の冷凍機油にHFC冷媒あるいはHFC混合
冷媒と相溶性のない潤滑油(非相溶性油)が用いられる
ので、冷媒と相溶性のない冷凍機油はコンプレッサ11
からの吐出冷媒とともに冷凍サイクル10に持ち出され
ることは殆どない。したがって、コンプレッサ11内に
貯溜された冷凍機油の油面低下を防止でき、充分な潤滑
性能を維持できる。
【0032】とはいっても、コンプレッサ11の駆動に
より、冷凍機油は吐出冷媒とともに微量持ち出される。
この場合、コンプレッサ11の吐出側に油分離器16を
設置したので、吐出冷媒とともに持ち出された微量の冷
凍機油は、油分離器16に収容されたリテーナ21で遠
心力が与えられ、リテーナ21や油分離器16の周壁に
衝突し、吐出冷媒との比重差で冷凍機油は分離され、油
分離機16の底部に貯溜される。冷凍機油は冷媒との相
溶性がなく(非相溶性)、比重が大きいため、従来の溶
解性に優れた冷凍機油に比べ、油分離性能は各段に優れ
ている。
【0033】一方、油分離器16の下部に溜った冷凍機
油は油戻しライン18を通ってコンプレッサ11の吸込
側からコンプレッサ11に戻される。したがって、油分
離器16を設置し、この油分離器16で回収された冷凍
機油をコンプレッサ11に戻すことにより、冷凍機油が
冷凍サイクル10内を循環することがなく、コンプレッ
サ11に迅速に回収されるので、コンプレッサ11での
油切れを確実かつ有効的に防止できる。
【0034】また、冷凍サイクル10を長期間運転停止
させておくと、コンプレッサ11内に貯溜される冷凍機
油と液冷媒は比重差により2層に分離されて貯溜され
る。しかし、液冷媒より比重の大きな冷凍機油は下層側
に貯溜されるので、長期間運転停止後にコンプレッサ1
1を再起動させても、下層側の冷凍機油がモータ出力軸
に取り付けられたオイルポンプ(図示せず)によりコン
プレッサ潤滑部にスムーズに案内される。したがって、
コンプレッサ再起動時の潤滑性能を損うことがない。
【0035】さらに、冷凍機油としてエポキシ変性シリ
コンオイルを選定すると、エポキシ環とフッ酸が反応し
て安定な化合物を生成するので、フッ酸が引き起こす悪
影響を防止することができる。HFC冷媒を使用した冷
凍サイクル10を長期間運転すると、HFC冷媒の一部
が化学的に分解してフッ酸が発生する。フッ酸が発生す
ると、コンプレッサ11内のモータ巻線(マグネットワ
イヤ)のエナメルとフッ酸が反応し、絶縁性能を劣化さ
せたり、膨脹機構としてのキャピラリチューブ13内に
異物を堆積させ、膨脹(減圧)性能を劣化させる等の種
々の悪影響を及ぼす。
【0036】しかし、エポキシ変性シリコンオイルを選
択して冷凍機油として用いると、HFC冷媒やHFC混
合冷媒を使用した冷凍サイクル10を長期間運転するこ
とにより、HFC冷媒が分解してフッ酸が生じても、図
4に示すようにエポキシ環がフッ酸と反応して安定した
化合物を生成するので、モータ巻線の絶縁性能の劣化や
膨脹機構の性能劣化を確実に防止することができる。
【0037】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る冷凍
サイクルにおいては、コンプレッサ用冷媒として環境に
優しいHFC冷媒またはHFC混合冷媒を使用し、コン
プレッサ用潤滑油に冷媒と非相溶性で液冷媒より比重の
大きな冷凍機油を採用したので、冷凍機油に冷媒が溶解
するのを未然にかつ確実に防止でき、希釈化による油粘
度の低下を防いでオイルシール性やコンプレッサ性能を
向上させ、摩耗や焼付きを防止して信頼性の高い冷凍サ
イクルを提供できる。
【0038】また、冷凍機は冷媒と非相溶性に保持され
るので、冷凍機油の希釈化を防止し、油粘性を維持して
潤滑性能を向上させることができる。
【0039】さらに、冷凍機油は冷媒と非相溶性のコン
プレッサ潤滑油を採用したので、冷凍機油が吐出冷媒に
溶解して冷凍サイクルへ持ち出されるのを有効的に防止
でき、コンプレッサ内での油面低下を防いで油切れの発
生を防ぐことができる。冷凍サイクルに油分離器を設け
ると、コンプレッサから吐出冷媒とともに極微量持ち出
される冷凍機油をこの油分離器で分離回収することがで
きる。分離回収された冷凍機油をコンプレッサ吸込側に
案内することで、コンプレッサ内の油面はより一層安定
化し、コンプレッサの潤滑機能を長期間に亘り、充分に
維持できる。
【0040】さらにまた、冷凍機油はHFC冷凍やHF
C混合冷媒とは非相溶性で、HFC冷媒等の液冷媒より
比重が大きいので、コンプレッサの再起動時に、オイル
ポンプで冷凍機油をコンプレッサ潤滑部にスムーズに案
内することができ、コンプレッサの焼付きや損傷を有効
的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷凍サイクルの一実施例を示すサ
イクル図。
【図2】図1の冷凍サイクルに組み込まれる油分離器の
断面図。
【図3】本発明の冷凍サイクルに用いられる冷媒と冷凍
機油とをそれぞれ示す図。
【図4】冷凍機油にエポキシ変性シリコンオイルを選択
した場合の反応式を示す図。
【符号の説明】
10 冷凍サイクル 11 コンプレッサ 12 コンデンサ 14 膨脹機構 15 エバポレータ 16 油分離器 17 アキュムレータ 18 油戻しライン 20 密閉ケース 21 リテーナ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサを備えた冷凍サイクルにお
    いて、コンプレッサ用冷媒にHFC冷媒またはその混合
    冷媒を採用し、この冷媒と非相溶性でその液冷媒より比
    重の大きな冷凍機油をコンプレッサ用潤滑油としたこと
    を特徴とする冷凍サイクル。
  2. 【請求項2】 冷凍サイクルには油分離器を設け、冷凍
    機油をコンプレッサ用冷媒から分離させた請求項1記載
    の冷凍サイクル。
  3. 【請求項3】 冷凍機油にポリフェニルエーテル,シリ
    コンオイル,トリクレジルフォスフェート,トリフェニ
    ルフォスフェート,フタル酸ジメチル,クロロフルオロ
    カーボンもしくはパーフルオロアルキルポリエーテルま
    たはこれらの混合油を用いた請求項1記載の冷凍サイク
    ル。
  4. 【請求項4】 冷凍機油に二硫化モリブデン,二硫化タ
    ングステン,フッ化黒鉛,ポリテトラフルオロエチレン
    等の固体潤滑添加剤を添加した請求項1記載の冷凍サイ
    クル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006291112A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Maruenu Hanbai Kk エアコン用添加剤

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