JPH07189042A - トップ針布 - Google Patents
トップ針布Info
- Publication number
- JPH07189042A JPH07189042A JP32411393A JP32411393A JPH07189042A JP H07189042 A JPH07189042 A JP H07189042A JP 32411393 A JP32411393 A JP 32411393A JP 32411393 A JP32411393 A JP 32411393A JP H07189042 A JPH07189042 A JP H07189042A
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- Japan
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- tip
- point
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- softening point
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 炭素含有量が0.５〜1.２重量％の針の針先部
を急激に加熱し、急冷することにより、針先先端部より
軟化点までの深さＢを針先先端部より腰部までの高さＡ
の２５〜７０％としたことを特徴とするトップ針布であ
る。 【効果】 繊維を開繊する際、繊維の過負荷に対してト
ップ針布が起針しない。また、高速高生産梳綿機におい
ても開繊能力が向上するため良好な梳綿作用を長期間維
持することができる。
を急激に加熱し、急冷することにより、針先先端部より
軟化点までの深さＢを針先先端部より腰部までの高さＡ
の２５〜７０％としたことを特徴とするトップ針布であ
る。 【効果】 繊維を開繊する際、繊維の過負荷に対してト
ップ針布が起針しない。また、高速高生産梳綿機におい
ても開繊能力が向上するため良好な梳綿作用を長期間維
持することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は紡績工程の梳綿機に用い
られる針強度の大きいトップ針布に関するものである。
られる針強度の大きいトップ針布に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のトップ針布は、図５に示すように
基布１に針２を略Ｕ字状にして植え込み、腰部３より上
を屈曲して針２を略く字形に成形する植針工程と、針先
先端部４をニードル形状とし、側面研磨部５を形成する
研磨工程と、図６に示すように針先部に熱処理を施こ
し、針先先端部４から軟化点までの深さＢが2.５mm〜3.
０mmに形成される焼入れ工程を経て製造される。上記ト
ップ針布はトップバーに張り付けて梳綿機に取り付けら
れ、梳綿機の主作用である開繊作用をする際に使用され
ている。
基布１に針２を略Ｕ字状にして植え込み、腰部３より上
を屈曲して針２を略く字形に成形する植針工程と、針先
先端部４をニードル形状とし、側面研磨部５を形成する
研磨工程と、図６に示すように針先部に熱処理を施こ
し、針先先端部４から軟化点までの深さＢが2.５mm〜3.
０mmに形成される焼入れ工程を経て製造される。上記ト
ップ針布はトップバーに張り付けて梳綿機に取り付けら
れ、梳綿機の主作用である開繊作用をする際に使用され
ている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来技術の
トップ針布は、軟化点ａが針先先端部４から深く、腰部
３に近いため、繊維を開繊する際、針先先端部４に過負
荷を生じ、腰部３から針が曲がり起針し、開繊作用を劣
化するという問題が生じる。本発明は、従来技術の上記
問題点に鑑みてなしたもので、その目的とするところ
は、トップ針布の起針を防ぎ、繊維の開繊能力を向上せ
んとするものである。
トップ針布は、軟化点ａが針先先端部４から深く、腰部
３に近いため、繊維を開繊する際、針先先端部４に過負
荷を生じ、腰部３から針が曲がり起針し、開繊作用を劣
化するという問題が生じる。本発明は、従来技術の上記
問題点に鑑みてなしたもので、その目的とするところ
は、トップ針布の起針を防ぎ、繊維の開繊能力を向上せ
んとするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のトップ針布は炭素含有量が0.５〜1.２重量％
の針の針先部を急激に加熱し、急冷することにより、針
先先端部より軟化点までの深さＢを針先先端部より腰部
までの高さＡの２５〜７０％としたものであり、また、
針先先端部より軟化点までの深さＢが1.０〜2.０mmであ
り、針先部が硬度Hv７００以上のマルテンサイト組織で
形成され、軟化点がHv３５０〜４５０であることを特徴
とする。
に本発明のトップ針布は炭素含有量が0.５〜1.２重量％
の針の針先部を急激に加熱し、急冷することにより、針
先先端部より軟化点までの深さＢを針先先端部より腰部
までの高さＡの２５〜７０％としたものであり、また、
針先先端部より軟化点までの深さＢが1.０〜2.０mmであ
り、針先部が硬度Hv７００以上のマルテンサイト組織で
形成され、軟化点がHv３５０〜４５０であることを特徴
とする。
【０００５】なお、針の炭素含有量が0.５未満であると
耐摩耗性に劣り、1.２％を超えると針がもろくなり折れ
ることがある。また、針先先端部より軟化点までの深さ
Ｂが針先先端部より腰部までの高さＡの２５〜７０％が
適当であり、好ましくは２５〜６０％である。２５％未
満であると先端部の硬度が低くなり、耐摩耗性に劣り、
７０％を超えると起針を生じやすくなる。
耐摩耗性に劣り、1.２％を超えると針がもろくなり折れ
ることがある。また、針先先端部より軟化点までの深さ
Ｂが針先先端部より腰部までの高さＡの２５〜７０％が
適当であり、好ましくは２５〜６０％である。２５％未
満であると先端部の硬度が低くなり、耐摩耗性に劣り、
７０％を超えると起針を生じやすくなる。
【０００６】また、針先先端部より軟化点までの深さＢ
は1.０〜2.０mmが適当であり、好ましくは1.０〜1.５mm
である。１mm未満であると先端部の硬度が低くなり、耐
摩耗性に劣り、2.０mmを超えると起針を生じやすくな
る。また、針先部の硬度がHv７００未満であると耐摩耗
性に劣り、軟化点がHv３５０未満であると起針をしやす
く、Hv４５０を超えると針の柔軟性がなくなり折れるも
のである。
は1.０〜2.０mmが適当であり、好ましくは1.０〜1.５mm
である。１mm未満であると先端部の硬度が低くなり、耐
摩耗性に劣り、2.０mmを超えると起針を生じやすくな
る。また、針先部の硬度がHv７００未満であると耐摩耗
性に劣り、軟化点がHv３５０未満であると起針をしやす
く、Hv４５０を超えると針の柔軟性がなくなり折れるも
のである。
【０００７】
【作用】本発明は上記構成よりなるため、近年の高速高
生産梳綿機に使用しても起針を生ぜず、良好な開繊作用
を長期間維持することができる。近年トップ針布に対向
するシリンダ用メタリックワイヤが浅歯（歯高さ1.５〜
2.５mm）となり、トップ針布にかゝる負荷が大となって
きているが、本発明のトツプ針布をもちいると、開繊作
用を向上することができる。
生産梳綿機に使用しても起針を生ぜず、良好な開繊作用
を長期間維持することができる。近年トップ針布に対向
するシリンダ用メタリックワイヤが浅歯（歯高さ1.５〜
2.５mm）となり、トップ針布にかゝる負荷が大となって
きているが、本発明のトツプ針布をもちいると、開繊作
用を向上することができる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１に示すように、基布１は綿布、合成繊維
布、麻布等の織布または、これらの織布の組合わせによ
り複数枚を一体にゴム糊、接着剤等で貼合わせてなる基
層と天然ゴム、合成ゴム等の表層シートを一体に貼合わ
せて形成したものが用いられる。また、上記基布１に植
針される針２は炭素含有量が0.６重量％で断面形状が丸
形、トラック形、菱形、楕円形等に形成されている。
明する。図１に示すように、基布１は綿布、合成繊維
布、麻布等の織布または、これらの織布の組合わせによ
り複数枚を一体にゴム糊、接着剤等で貼合わせてなる基
層と天然ゴム、合成ゴム等の表層シートを一体に貼合わ
せて形成したものが用いられる。また、上記基布１に植
針される針２は炭素含有量が0.６重量％で断面形状が丸
形、トラック形、菱形、楕円形等に形成されている。
【０００９】次に、略Ｕ字状の針が図１のように植針さ
れ、腰部３を有する略く字形状に形成される。なお、針
高寸法は9.０mm、Ａ寸法は4.０mmに形成されている。次
に研磨工程において、針先先端部４をニードル形状に研
磨し、３〜４mm程度の側面研磨部５が形成される。次に
図３で示す焼入れ工程において、針先部６を急激に加熱
し、急冷して焼入れを行ない、図２に示すように焼入れ
硬化した部分ｂの直下に軟化点ａが1.０〜1.５mm程度に
なるよう熱処理が行なわれる。なお、焼入れ工程におい
ては、周波数が２０MHz 以上の高い周波数による高周波
加熱によって行なうのがよいが、焼入れ前に基布１の裏
部を冷却しておいて鋼線の熱伝導を避けて熱処理するこ
とも可能である。
れ、腰部３を有する略く字形状に形成される。なお、針
高寸法は9.０mm、Ａ寸法は4.０mmに形成されている。次
に研磨工程において、針先先端部４をニードル形状に研
磨し、３〜４mm程度の側面研磨部５が形成される。次に
図３で示す焼入れ工程において、針先部６を急激に加熱
し、急冷して焼入れを行ない、図２に示すように焼入れ
硬化した部分ｂの直下に軟化点ａが1.０〜1.５mm程度に
なるよう熱処理が行なわれる。なお、焼入れ工程におい
ては、周波数が２０MHz 以上の高い周波数による高周波
加熱によって行なうのがよいが、焼入れ前に基布１の裏
部を冷却しておいて鋼線の熱伝導を避けて熱処理するこ
とも可能である。
【００１０】図４に本発明のトップ針布と従来のトップ
針布を用いて下記の紡出条件で性能を比較した曲線図を
示し、ネップ管理限界までのカード生産量を５０％以上
多くすることができる。
針布を用いて下記の紡出条件で性能を比較した曲線図を
示し、ネップ管理限界までのカード生産量を５０％以上
多くすることができる。
【００１１】（紡出条件） ラ ッ プ ：綿４０番手ラップ シリンダ回転数：３００r.p.m. ドッファ回転数： ３０r.p.m. 紡出ゲレン ：３８０gr／６ＹＤ
【００１２】
【発明の効果】本発明は上記のような構成になしたの
で、繊維を開繊する際、繊維の過負荷に対してトップ針
布が起針しない。また、高速高生産梳綿機においても開
繊能力が向上するため、良好な梳綿作用を長期間維持す
ることができる等の優れた効果を有する発明である。
で、繊維を開繊する際、繊維の過負荷に対してトップ針
布が起針しない。また、高速高生産梳綿機においても開
繊能力が向上するため、良好な梳綿作用を長期間維持す
ることができる等の優れた効果を有する発明である。
【図１】本発明のトップ針布の１実施例を示す構成図で
ある。
ある。
【図２】本発明のトップ針布の針先からの硬度分布図で
ある。
ある。
【図３】本発明のトップ針布の焼入れ工程における要部
構成図である。
構成図である。
【図４】本発明のトップ針布と従来品との性能比較の曲
線図である。
線図である。
【図５】従来のトップ針布の研磨工程後における要部構
成図である。
成図である。
【図６】従来のトップ針布の焼入れ工程後における要部
構成図である。
構成図である。
１ 基布 ２ 針 ３ 腰部 ４ 針先先端部 ５ 側面研磨部 ６ 針先部
Claims (3)
- 【請求項１】 炭素含有量が0.５〜1.２重量％の針の針
先部を急激に加熱し、急冷することにより、針先先端部
より軟化点までの深さＢを針先先端部より腰部までの高
さＡの２５〜７０％としたことを特徴とするトップ針
布。 - 【請求項２】 針先先端部より軟化点までの深さＢが1.
０〜2.０mmである請求項１記載のトップ針布。 - 【請求項３】 針先部が硬度Hv７００以上のマルテンサ
イト組織で形成され、軟化点がHv３５０〜４５０である
請求項１記載のトップ針布。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5324113A JP2791537B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | トップ針布 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5324113A JP2791537B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | トップ針布 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07189042A true JPH07189042A (ja) | 1995-07-25 |
| JP2791537B2 JP2791537B2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=18162306
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5324113A Expired - Lifetime JP2791537B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | トップ針布 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2791537B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019015957A1 (en) * | 2017-07-21 | 2019-01-24 | Nv Bekaert Sa | STEEL WIRE FOR FITTING OF SOFT CARDS |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62104928A (ja) * | 1985-07-12 | 1987-05-15 | Kanai Hiroyuki | トツプ針布 |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP5324113A patent/JP2791537B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62104928A (ja) * | 1985-07-12 | 1987-05-15 | Kanai Hiroyuki | トツプ針布 |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019015957A1 (en) * | 2017-07-21 | 2019-01-24 | Nv Bekaert Sa | STEEL WIRE FOR FITTING OF SOFT CARDS |
| CN110945149A (zh) * | 2017-07-21 | 2020-03-31 | 江阴贝卡尔特钢丝制品有限公司 | 用于柔性针布的钢丝 |
| CN110945149B (zh) * | 2017-07-21 | 2022-01-11 | 江阴贝卡尔特钢丝制品有限公司 | 用于柔性针布的钢丝 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2791537B2 (ja) | 1998-08-27 |
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